« (報告)(6.23)オルタナティブな日本を目指して:再開第24回 「自民党の改憲案(2012年&18年)と日本国憲法」(清水雅彦日体大教授:たんぽぽ舎)(2026年6月23日) | トップページ | (予約必要)(8.25)オルタナティブな日本を目指して:再開第26回 「シリーズ どうする日本の教育(第1回)日本国憲法と学校教育」(前川喜平さん:たんぽぽ舎)(2026年8月25日) »

2026年6月30日 (火)

「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(177):関西電力大飯原発設置許可取消訴訟の大阪高裁判決(住民請求棄却)報道に見る毎日新聞の「忖度腰抜提灯」報道ぶり(だから国民に原発のホントが伝わらない)

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
================================
1.(ナツメロ)東京節(パイノパイノパイ) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=HecduFXZZQQ&list=RDHecduFXZZQQ&start_radio=1
 https://www.youtube.com/watch?v=IaIwh90hkC0&list=RDIaIwh90hkC0&start_radio=1


2.国民投票法改正のうた~玉木さん応援歌 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=xInzo6ZCF9w&list=RDxInzo6ZCF9w&start_radio=1

(関連)〈社説〉国民投票法 「宿題」の放置許されぬ:東京新聞デジタル
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/496297


3.(予約必要)(7.27)オルタナティブな日本を目指して:再開第25回「「脱原発」と「脱炭素」」(「新ちょぼゼミ」たんぽぽ舎:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2026/06/post-e21f11.html

 <イベント情報>

(1)(チラシ)(7.1)(8.5)東海第二原発が危ない! 日本原電抗議(秋葉原)
 https://drive.google.com/file/d/14iHvaBymJgqTv8W_x_-B-KmpbwOhD_F0/view?usp=sharing

(2)(チラシ)(7.1)(8.5)原発ヤメロ! 東京電力本社前合同抗議(新橋)
 https://drive.google.com/file/d/1avbRQoaIOhrTPgLEuYmz79J-ynRy33up/view?usp=sharing

(3)(チラシ)(7.5)青木理さんと語るトーク&シンポジウム(ウィル福島:生業訴訟原告団)
 https://drive.google.com/file/d/1N_befqgIG4k5zKCaKf9cEqvzsSM2B3gb/view?usp=sharing

(4)(チラシ)(7.6)戦争はイヤだ! 北区ネット講演会:菱山南帆子さん(岸町ふれあい館)
 https://drive.google.com/file/d/1NoUiCKJV6FGvwMKI9waCq_Rr3pi0T2se/view?usp=sharing

(5)(チラシ)(7.7)函館市大間原発建設差止裁判 第37回公判(東京地裁#103 & 参101)
 https://drive.google.com/file/d/1j0XjCmBoUf5UCfnMS-_wLpez_3gmEi8e/view?usp=sharing

(6)(チラシ)(7.9)福島原発事故かながわ訴訟 第2陣 控訴審第1回公判(東京高裁#101 & 日比谷コンベンション)
 https://drive.google.com/file/d/1UVkacUbvXQF8t0cTPPy83q5Cv5zBzajc/view?usp=sharing

(7)(チラシ)(7.20)関東大震災 ジェノサイドと排外主義:安田菜津紀(文京区民センター)
 https://drive.google.com/file/d/1xmgJuVrsdYDnUE-74u9LD9DDGzzi4Bwf/view?usp=sharing

(8)(チラシ)(7.28)開業医が見た3.11ヒバク後の健康の変化:三田茂医師(JCRRA:ZOOM)
 https://drive.google.com/file/d/1VzjH2HcT78g3_NPFSlUB7SLxgDbJ4cfc/view?usp=sharing

(9)(チラシ)(7.31)福島原発さいたま訴訟控訴審 第9回公判(東京高裁#101 & 衆2-2)
 https://drive.google.com/file/d/1g2TRE3o_DntXmV42ccNbX_n0nkFy9nnq/view?usp=sharing

(10)(チラシ)(8.8)ISF主催公開シンポジウム:「映画ニッポン狂想曲」が 問いかけた問題とは - ISF独立言論フォーラム
 https://isfweb.org/post-77346/

◆ISF主催トーク茶話会:2026年8月のご案内 - ISF独立言論フォーラム
 https://isfweb.org/post-77492/


4.キャンペーン

(1)オンライン署名 · 原発の「建て替え」方針に反対· Change.org
 https://qr.paps.jp/taZSr

(2)オンライン署名 · 大井川の命の水を守る取組を要望する署名 Change.org
 https://qr.paps.jp/yQdF5

(3)オンライン署名 #ないわけないだろ国葬文書 政府が開示を拒否する、安倍晋三元首相の「国葬文書」の開示を求めます Change.org
 https://qr.paps.jp/wRSZS

(関連)「#ないわけないだろ国葬文書」署名61,620筆を提出 高市首相、林総務大臣、岩尾内閣法制局長官に 総務省は受け取り拒否 Tansa
 https://qr.paps.jp/dNdfy

(4)【署名サイトVoice】【10万人署名】mRNAワクチン接種後の重篤症例に関する情報開示および全国調査、被害者全面救済、国費執行の透明性と説明責任の履行を求めます。 - オンライン署名&クラウドファンディング - Voice -日本の署名活動を変える
 https://voice.charity/events/14092

(関連)賛同下さる皆様の署名をお願いいたします。 – 一般社団法人ワクチン問題研究会
 https://jsvrc.jp/shomei26/

(関連)(チラシ)mRNAコロナワクチン接種後の重篤症例に関する情報開示と被害者救済などを求める署名活動
 https://drive.google.com/file/d/1gs5gCoaO3Hu02WIfCfr9km8aF4nA2jCu/view?usp=sharing


5.20260619 UPLAN 第127回「19日行動」-NO WAR!憲法変えるな!6・19国会正門前大行動 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=qsc2qXba_z8

(関連)(別添PDFファイル)ある高校教師の言葉(前川喜平 東京 2026.6.21)
 https://tyb480416.hatenablog.com/entry/2026/06/23/072801

(この日は、大音響のトラメガで怒鳴りたてる(似非)右翼たちによる集会妨害がひどい日でしたが、ケイサツは「あの人たちにも言論の自由がある」などと言って、彼らの妨害行為をやめさせようとはしませんでした。何しに来ているんだか、警視庁のオマワリたち。主催者側で司会をしていた菱山南帆子氏がケイサツに強く抗議をしています。「総がかり行動」は少し「進化」したみたいです。以前は主催者側がケイサツと一緒になって参加市民を規制したり統制したりしていましたから。「そんなことはケイサツに向かって言え!」と、何度か主催者側の人間に言った記憶があります。:田中一郎)


6.民主主義といっても・・・(三木義一 東京 2026.6.11)
 https://www.facebook.com/groups/331535984952571/posts/1487084726064352/


7.「中道改革連合」を脱退(離党)した前・元衆議院議員(2026.6.28)
 6番目の「ゆ党(ゆちゃく党)」(*)である「中道改革」=「空洞改革」連合なんぞに所属して「大政翼賛」などしていても意味がないだけでなく、先行き解散・解党ないしは他の政党に吸収合併されるのがオチ、政界再編の草刈り場となる。「議員バッチ」=つまりは国会議員でいられれば何でもいいという「政治家として致命的な恥さらし」を続けるため、「脱退するか、それとも残るか」を逡巡している元「脱憲反民主党」の腰抜け議員どもに政治を委ねるオバカの有権者はそう多くない。「中道改革連合」などさっさと抜け出て参議院の立憲民主党と合流し、立憲主義の原点に立ち帰る「世直し」新党を一刻も早く立ち上げること、それが旧「脱憲反民主党」議員の歴史的使命である。日和見スタンスでこの使命から逃げれば、その政治家はそこで政治家としての生命が尽き、歴史のゴミ箱へ行くこととなるだろう。ココロせよ!!

 吉田 晴美(前衆議院議員・元立憲民主党代表代行)

 江田 憲司(元衆議院議員・元立憲民主党代表代行) 引退

 平岡 秀夫(前衆議院議員・元法相)

 亀井 亜紀子(前衆議院議員)

 福田 昭夫(前衆議院議員)

 阿部 知子(元衆議院議員)

 藤岡 隆雄(前衆議院議員)

 藤原 規真(前衆議院議員)

 篠田 奈保子(前衆議院議員)

 岡田 悟(前衆議院議員)

 田所 裕介(元衆議院議員)

 平尾 道雄(元衆議院議

(*)6番目の「ゆ党(<自民党への>ゆちゃく党)」=自民党政治の補完勢力
 公明党、日本維新の会、国民民主党、参政党、チーム未来に続く「ゆ党(ゆちゃく党)」で「6番目」


8.日本の川についてのお話(事後補足あり)|まさのあつこ 地味な取材ノート
 https://note.com/masanoatsuko/n/n4334ca77fb8b

(関連)(報告)(6.11)オルタナティブな日本を目指して:再開第23回「日本の川:治水と利水と環境政策はどうなっているの?」(まさのあつこさん:たんぽぽ舎)(2026年6月11日)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2026/06/post-594c5f.html


9.サナエはもうじきオシマイだ、サナエ高市ノーリターン、ノータリーン
 https://www.youtube.com/watch?v=cnVrbD1dKtk

◆(SAMEJIMA TIMES)高市・吉村連合、崖っぷち!麻生包囲網を突破できるか〜維新法案「3分の2再可決」の攻防 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=XAAHHghwS-w

(政治とカネの問題はどうなったんだ? ナフサたりない騒動や物価高で疲弊する国民生活はどうなってんだ? 国民にとってはロクデモナイことばかりやってる今の国会、何でこんなことになっているのかだって? そりゃ、アホの有権者が大挙して自民党や「ゆ党(ゆちゃく党)」に投票したからだよ。これを仏教用語で「自業自得」というのだ。「自業自得」、つまりゴロツキやガラクタを選挙で国会議員に選んで、そのゴロツキ・ガラクタの政治のおかげで自分のクビが絞まる、ということになっている。これで何度目の「アホ投票」なのか?!:田中一郎)

(1)高市内閣支持率51%で横ばい 旧宮家養子案は反対が賛成上回る - 毎日新聞
 https://x.gd/NvBIM2

(2)高市首相は筋金入りの嘘つき! 経歴詐称疑惑で米下院関係者が決定的証言「インターンだった」SNSで猛拡散|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/389579

(3)高市首相また国会で火ダルマ…中傷動画や暗号資産疑惑めぐり“小芝居”炸裂の答弁修正|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/389627

(4)高市首相「金曜夜から寝てない」 中傷動画めぐり答弁拒否、陳述書の提出で済まそうという異例の対応:東京新聞デジタル
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/496666?utm_source=tokyo_mailmag&utm_medium=email

(5)高市早苗氏に経歴詐称疑惑…事務所が認めた!「議会立法調査官」は“造語”だった|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/389574?utm_source=newsletter&utm_medium=email
================================


「「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(177):関西電力大飯原発設置許可取消訴訟の大阪高裁判決(住民請求棄却)報道に見る毎日新聞の「忖度腰抜提灯」報道ぶり(だから国民に原発のホントが伝わらない)」をお送りします。

 <別添PDFファイル>
(1)規制庁の異動ルール緩和へ、原子力推進部署も可能に、政府検討、独立性保てるか(朝日 2026.6.14)
(2)(レジメ)樋口健二プロフィール、原発被曝労働者の労災認定状況(2026.6.12)
(3)大飯原発一転設置許容、大阪高裁 国の安全審査追認、住民請求棄却(毎日 2026.5.29)i


1.(メール転送です)小倉志郎 さんから

(1)「原発は原理がダメ」
 https://tinyurl.com/2kruh9c2

(2)「縦割り行政」
 https://tinyurl.com/2kexjt4e

(3)「原発事故の実態」
 https://tinyurl.com/mrvsay5z

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
原発事故の実態

 3・11フクシマ原発事故発生後、15年余りが経ちましたが、未だに終息していません。数万人の住民が故郷に戻れず避難生活をしています。にもかかわらず、国内では原発の再稼動が立地自治体の同意を得て続いています。地元首長は「早く再稼働を!」と要望しています。首長たちは原発事故を忘れたのでしょうか?

そんなはずはありません。ただ、事故の実態を十分に知らないだけだと思います。地震と津波の大被害を被った地域は被害が目で見えますが、地震・津波の被害が及ばず、ただ高レベルの放射能で汚染された地域では、目で見えるのは住民がいない「ゴーストタウン」です。低レベル放射能汚染地域では、人々が普通の暮らしをしながら被ばくしているのに目では被害が見えません。

被ばくに関しては「直ちに影響は無い」ことは確かです。しかし、低レベルの被曝でも、何年後に本人や新生児にどんな疾病が現れるかは誰にも「わからない」のです。「わからない」を良いことに政府・自治行政・電力会社・財界は事故の被害を矮小化する宣伝を金に糸目をつけずに行っています。それに大手マスメディアが手を貸しています。「わからない」も含めて事故の実態を私たちが広めていかねばなりません。(小倉志郎)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 <田中一郎コメント>

小倉志郎様へ
日頃、興味深く読みやすい「投稿」を送って下さり感謝しております。さっそくですが、本日の「投稿」について私から2カ所ばかり異論を申し上げます。釈迦に説法のような気もしますが、ご容赦ください。

(1)「事故の実態を十分に知らないだけだと思います」

  「知らない」のではなく「知ろうとしない」、あるいは「うすうす感じてはいるが、選挙のことを念頭に、政府・霞が関や自公及び原発推進勢力との関係を優先させ、自分が首長の職にある間だけ原発は大事故を起こさなければいい」と思っているのです。そしてその水面下では、政府や電力会社から降ってくる「原発アブク銭」に期待もしているということでしょう。翻って、かような首長や地方議員に選挙で投票をしている有権者にも問題があるのです。下世話に申し上げれば、「この程度の有権者にして、この程度の政治家」ということでしょう。そういう態度が福島原発事故の悲劇を招いているということです。

(2)「被ばくに関しては「直ちに影響は無い」ことは確かです」

 ➾ 枝野幸男の福島原発事故直後のこの言葉は「明確に誤りです」。「(健康に)直ちに影響は無い」ではなく(被ばく線量が一定水準以下だと)「直ちに自覚症状は現れない」が正しい認識です。放射線被曝は、特に内部被曝は、被ばくし始めたその時から、確実に人間の体を「継続的に」破壊して行きます。それがあまりに小さな超ミクロの世界で起きるため、マクロの世界にある人間の五感には感じないということです。そして、人間が累積被ばくの影響を五感に感じるようになったときは、既に末期症状だということであり、また、被ばくによる健康障害に対する治療法はありません。ですから放射線被曝に対しては「徹底して避ける」「放射能は閉じ込める」以外に対処方法はないのです。

(関連)(報告)(6.11)「新ちょぼゼミ」:「放射線被曝の基本知識(その7):福島原発事故後の2度にわたる「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」(UNSCEAR)のインチキ報告書に騙されてはいけない(田中一郎:たんぽぽ舎 2016年)- いちろうちゃん
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2026/06/post-69a63d.html


2.(別添PDFファイル)規制庁の異動ルール緩和へ、原子力推進部署も可能に、政府検討、独立性保てるか(朝日 2026.6.14)
 http://blog.livedoor.jp/taroufukaoa/archives/10536688.html

(関連)原子力規制庁職員 人事交流?|まさのあつこ 地味な取材ノート
 https://note.com/masanoatsuko/n/nc3d12c1c9276

(関連)【原子力資料情報室声明】原子力規制委員会は独立性を担保できるよう厳格なルールを構築せよ - 原子力資料情報室(CNIC)
 https://cnic.jp/63655

 <<田中一郎コメント>>
 簡単にコメントいたします。

(1)元民主党国会議員の細野豪志(現在は自民党)が提言をまとめている点に注目である。福島原発事故を経験し、本来はその経験を活かして脱原発に尽力しなければいけない役回りだった細野豪志が、その後原子力ムラに「入村」し原発推進の片棒を担いでいる。しかもその超危険性を軽視して安全管理体制の緩和を言いつつ背信的な態度で原発を推し進める態度は許せるものではない。民主党政権当時(2011年)、一国会議員だったこの細野豪志を引っ張り上げて原発関連の重責につかせたのは、あの菅直人(当時首相)である。その細野豪志はその後見事に脱原発の期待を裏切り、低線量被ばくを軽視したり(長瀧重信委員会運営)、原発事故被害者をないがしろにしたりしながら、最後は原子力ムラ・自民党に移っていった。かような人物を引き立てた菅直人の「人を見る目のなさ」も改めて強調しておきたい。菅直人政権が短命に終わったのも「さもありなん」ということだ。

(2)福島原発事故の深い反省を経て新たに立ち上げられた原子力規制委員会・規制庁だが、この組織に対する有権者・国民の期待も完全に裏切られた。初代委員長の田中俊一の時からおかしな言動が目立ち、きわめつけは2013年の新規制基準なる「でっちあげ基準」の制定だ。福島原発事故の実態解明や原因究明もまだほとんど手つかずのままの状態で、しかも「規制委は原発の安全を保障するものではない、規制委は新規制基準への適合性の審査をするだけであって、安全を担保していない。安全性の確保とその不断の向上努力の責任は一義的には電力事業者にある。規制委は原発の稼働の是非についても判断をする役回りではない」などと、耳を疑うようなことを言いながら、その「でっちあげ基準」を使い始めた。その態度には、福島原発事故後の原発推進を背後から追認・後押ししつつ、自らの責任は棚上げにしてしまうという、隠された意図が見え隠れしている。結局、福島原発事故の実態解明や原因究明は棚上げにされたまま(国会と政府の事故調が調査を継続せよとの提言を残しているにもかかわらず)放置された。新規制基準には福島原発事故の具体的な教訓は全くと言っていいほど活かされていない。この時点で原子力規制委員会・規制庁は「原子力「寄生」委員会・「寄生」庁」となった。しかし、原発に「寄生」して原発の「規制」はできないのである。

(3)この「体裁だけの」原子力「寄生」委員会・「寄生」庁の設置と新規制基準の制定を、与野党の原子力ムラ代理店の政治家どもが、「世界で最も厳しい原発安全基準」に合格した原発は安全だから安心して稼働できるなどと、トンデモナイ嘘八百を声高に宣伝しはじめ、かつそれを、政府広報・原子力ムラ代理店宣伝機関の大手マスごみ各紙や雑誌が大々的に繰り返し繰り返し広宣流布したことで、嘘八百(フェイク情報)が「真実に化け」てしまった。ファクトチェックをするというのなら、この亡国的で致命的な原発フェイクをチェックせよ。

(4)その後も原子力「寄生」委員会・「寄生」庁のデタラメは続いて行く(下記はその代表事例であってすべてではない)。

a.原発推進の国際組織である国際原子力機関(IAEA)でさえもが原発・核施設の5つの「層」による「深層防護」を提唱しているにも関わらず、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は、その第5層の「避難計画」を「そんなのオレタチとはカンケーネー」と言い張って審査を拒否、結局、原発推進側の政府が設置している「地域原子力防災協議会(内閣府)」が形式的な承認を与えるのみとなった。避難計画に実効性はなく、再びの原発過酷事故が起きれば、広範囲の地域住民は重篤な放射線被曝に見舞われながら、まともな避難もできなくなる。

(関連)原子力防災 - 内閣府
 https://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/index.html

(関連)5. 地域原子力防災協議会・作業部会・各地域の緊急時対応等 - 原子力防災 - 内閣府
 https://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/kyougikai/kyougikai.html

b.原子力「寄生」委員会・「寄生」庁には明らかに原子力ムラの人間と思われる人物が独占的排他的に就任し(例:田中知=再処理事業)、また、原子力「寄生」庁の幹部には福島原発事故を引き起こした責任者たちが横滑りで就任している。こんな組織がまともに機能するはずがない。その上で今回の「ノーリターン・ルール」の棚上げ提言である。しかし、既にこの「ノーリターン・ルール」はこっそりと骨抜きにされ、途中でクッションの組織への異動を挟んで役人が転勤あるいは「天下り」したりしていて、更にそれ以上に許しがたいのは、民間の原子力産業界から大量の人間の「天上がり」があったり、派遣されたりしていて、もはや規制当局としての体をなさなくなっている。「ノーリターン・ルール」は「ノータリーン・ルール」と化している。

c.原子力・核の世界は「利益相反」は日常茶飯である。今回の「ノーリターン・ルール」だけではない。典型事例として、国際原子力推進機関である国際原子力機関(IAEA)が、原発の規制や放射能の危険性に口出しをし、それを日本の原子力ムラとその代理店政府は歓迎して、福島原発事故後の世論対策に使っている。しかし、推進機関の国際原子力機関(IAEA)の提言にひれ伏していてどうするのか!!

d.下記のたんぽぽ舎の山崎久隆氏のレポートでも言及されているが、原発の運転期間の定めという原発の安全性に関する根幹的な規制を放棄して原発推進機関の経済産業省へ丸投げ、世界でも類を見ない60年を超える老朽原発の稼働を容認してしまった。老朽原発が大事故を起こそうが起こすまいが、そんなことも原子力「寄生」委員会・「寄生」庁には「カンケーネー」と居直っている。法改正までされてしまったようなので、政権交代を経て、この原発の運転期間の定めは「厳格に40年まで」と再改正しなければいけない。またその際には、原子力規制当局は大事故時の避難計画について、その実効性や適正性について審査をする義務を改正法に明記しなければいけない。

e.今回の「ノーリターン・ルール」の緩和・事実上の撤廃は、とりもなおさず原子力業界の人材枯渇にその根本原因がある。本来であれば脱原発を実現していなければならないところを、政治の力だけで強引に推し進めてきたが、原子力業界そのものが「安全、安い、クリーン、これ全部ウソ」(小泉純一郎元首相)の原発の「正体」をおのずと体現して斜陽化し、今では、安全性の切りつめ・切捨てによりコスト削減をしながら、老朽化していく危険極まりない原発を、運転経験もない若い世代の従業員にその運転操作を依存しながら稼働を続けて入りという状態だ。もちろん将来性などあるはずもない。こんな業界に若い世代の誰が志望してやってくるというのか?! 原発は人材の面から見ても危険性が倍加しており、もはや「やめていく時代」=脱原発の時代になっているのである。

(5)結論
 原子力「寄生」委員会・「寄生」庁はその設置根拠法を廃止して解散解体、かつ、いっさいの政府機関から原子力ムラの住民たちを公職追放し(第二次公職追放)、新たに「原発・核施設廃炉安全委員会」と「同規制庁」を設立、人心を一新する必要がある。また、原子力委員会も廃止し、新たに「脱原発委員会」を設置し、脱原発の戦略(ロードマップ)や戦術の検討を行う。なお「脱原発ロードマップ」については、私の方から数年前に提言申し上げた下記を参照していただければ幸いである。

(関連)脱原発ロードマップ  
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/201797-9b54.html


◆(メール転送です)たんぽぽ舎の山崎久隆さん(たんぽぽ舎共同代表)から
 下記はたんぽぽ舎のMGに3回連続のシリーズで掲載された山崎久隆共同代表のレポートです。よく書けていますので、みなさまも是非ご一読いただければ幸いです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<原子力の「規制」と「推進」の分離(3回の連載)>

 「ノーリターン・ルール」(「規制庁の職員は原子力の推進に係る事務を所掌する行政組織への配置転換を認めない」)の緩和方針を批判する=原子力規制の緩和は事故に直結する

項目紹介
1.はじめに
2.「ノーリターン・ルール」導入の理由と緩和の意味
3.原子力規制の本質を見誤った方針…審査能力の不足と「規制の虜」の再来
 以上を(上)に掲載

4.米国原子力規制委員会(NRC)はどうなっているか
5.原子力の推進と規制…技術論と安全文化における同質性と本質的異質性、推進側が効率性を追求するのに対し、規制側は「安全が確実でないものは動かさない」という原則論を貫く必要
 以上を(中)に掲載

 以下を(下)に掲載
6.理念と現実のギャップ…規制委自身による「安全側」からの後退
7.規制委と規制庁を立て直さなければ事故は必ず起きる

 規制委と規制庁は「ノーリターン・ルール」の堅持をはじめとする独立性の担保を徹底し、さらに規制の権限を強化し、事業者側の論理や推進側の理屈にも徹底して対抗できる知見を備える機関でなければならない


1.はじめに

 東電福島第一原発事故の深い反省から生まれた原子力規制委員会(以下規制委)および原子力規制庁(以下規制庁)の存在意義は、かつて「推進」と「規制」が渾然一体となっていた国の機関が、「安全神話」つまり国の審査を経ていれば安全との考え方を作り上げて事故を防げなかったことを教訓として、これを打破し、独立した立場から厳格な規制を行うことにある。規制行政には、事業者に対して厳しく対処し、不正や誤魔化し、さらには動かしてはならない潜在的なリスクを予め排除する絶対的な役割が課せられている。

しかし現在、自民党の原子力規制に関する特別委員会(細野豪志委員長)が2026年6月8日に高市総理へ申し入れた提言を契機に、政府内で検討が進められている「ノーリターン・ルール」の一部緩和は、この分離原則を根底から揺るがしかねない重大な問題を含んでいる。ここでは「ノーリターン・ルール」の導入経緯と緩和がもたらす意味合いを問い、近年露呈した規制側の能力不足と構造的リスクに対する、米国原子力規制委員会(NRC)の考え方を踏まえて、原子力推進と規制のあり方について考える。

2.「ノーリターン・ルール」導入の理由と緩和の意味

「ノーリターン・ルール」の原点は、2011年の福島第一原発事故である。事故以前の原子力規制行政は、経産省の内部組織である原子力安全・保安院が担っており、原子力の利用や開発を推進する立場と、安全を規制する立場が資源エネルギー庁という同一の組織に属していた。この構造が「規制の虜」を生み出し、ノウハウや知見は推進側や事業者側が勝り、規制側はそれに従う傾向が強かった。

それは事業者の都合や推進側の論理が優先され、必要な安全対策が後回しにされたことが、事故の主因の一つとして指摘された。典型的には、2008年に東京電力が自らの分析で15.7mの津波が襲来する可能性をつかんでおきながら、保安院に報告したのは2011年3月7日、震災のわずか4日前だった。それほど国の規制機関は事業者に甘く見られていた。

この反省から2012年に環境省の外局として独立性の高い規制委と規制庁が発足し、その際、当時の民主党政権に加え、野党であった自民・公明両党の提案も踏まえて「規制庁の職員(幹部のみならずそれ以外の職員も)は、原子力の推進に係る事務を所掌する行政組織(経産省、文部科学省、内閣府など)への配置転換を認めない」とする、いわゆる「ノーリターン・ルール」が規制委設置法附則に明記された。なお同附則には、施行後5年間に限り、職員本人の意欲・適性等を勘案して特にやむを得ない事由がある場合は例外を認める旨のただし書きが付されていたが、この例外期間はすでに2017年で終了している。

自民党の委員会がまとめた提言は、人材確保と育成を理由に「ノーリターン・ルール」および再就職規制の見直しを求めており、これを受けて政府内では規制庁の全職員約1100人のうち幹部以外の経産省等への異動を認める方向で検討が進められ、来年の通常国会への改正法案提出も視野に入っているとされる。その背景には、規制庁の深刻な人材不足、職員の約半数が50代以上など、若手や中堅職員のキャリア形成における硬直化への不満、さらには高度な専門知を持つ人材を政府全体で融通し合いたいという推進側の論理があるという。(朝日新聞6月13日)

しかし緩和が持つ意味は、人事運用の効率化では済まない。幹部以外の異動を容認することは、現場で実務である検査や審査を担う中堅や若手職員に対して、将来、推進側に異動してキャリアを積む可能性があるとの意識を植え付ける。これは規制の独立性と中立性を担保するための心理的障壁を取り払い、再び推進と規制の人的な交流による「人脈」を復活させる端緒となる。

3.原子力規制の本質を見誤った方針…審査能力の不足と「規制の虜」の再来

 今回の緩和検討は、原子力規制の本質的な意義を完全に見誤った、極めて危うい方針である。原子力規制の本質とは、いかなる政治的圧力や経済的要請、あるいはエネルギー政策の都合からも切り離された絶対的な独立性と客観性に基づくものでなければならない。深刻なのは、現在の規制行政が、事業者に対する厳しい対処や不正の排除という本来の役割を十分に果たせていない事実だ。2026年に発覚した中部電力の浜岡原発3・4号機の再稼働審査をめぐり、基準地震動の代表波選定が審査会合での説明と異なる方法に加え意図的な方法でねつ造されていた疑いが、外部通報(告発)を契機に明らかとなり、規制委は審査を停止した。

規制委も規制庁も、この意図的なデータ操作を審査の場で見破ることができず、告発を受けて規制庁が調査を行ったことで、2018年時点で中部電力が提出した申請資料の追跡調査が欠如していたこと、そして規制側自身が長年そのことに気づいていなかったことが露呈した。事業者の不正をあらかじめ見抜き、潜在的なリスクを排除すべき立場にありながら、専門機関としてのチェック能力そのものが危機的な状況にある中で、さらに推進側との人事交流を導入することは規制の骨抜きが進むことは火を見るより明らかだ。つまり、能力不足に加え、推進機関との人事往来が復活すれば、職員の心理に「将来の出向先や上司となる推進側への配慮」が生じることは避けられない。

結果として、不正を厳しく追及する姿勢はさらに鈍り、チェック機能は形骸化して、事業者の言いなりになる「規制の虜」が再び原子力規制行政に深くはびこることになる。今回の緩和方針は、あの悲惨な事故から得た最大の教訓「推進と規制の分離」を風化させ、人事効率や推進側の都合を優先させて安全規制を内部から崩壊させる本末転倒な試みであり、到底容認できない。

4.米国原子力規制委員会(NRC)はどうなっているか

 米国のNRC(原子力規制委員会)は、日本がモデルとした強固な独立性と強い規制力を体現している機関だ。1974年のエネルギー再編成法に基づき、原子力委員会(AEC)は廃止され、原子力研究開発や核兵器開発、原子力艦船プログラム等を担うエネルギー研究開発庁(ERDA)と、規制を専任する独立機関としてのNRCに分離された。

その後1977年、ERDA等を統合する形でエネルギー省(DOE)が設置され、原子力の推進はDOEに継承されている。NRCの考え方は、大統領や議会、さらには産業界からの影響力を排除した「完全な独立性と透明性」である。職員は、自らが推進側の政策(エネルギー供給の安定や経済性など)に一切の責任を持たず、ただ「公衆の健康と安全の保護」のみをめざして行動する。

また、NRCは「オープンネス(開放性)」を重視しており、審査や検査のプロセス、内部の異動や決定事項の多くを国民に公開することで、規制の虜になるリスクを社会的な監視によって防いでいる。米国においては、「規制側が推進側の都合に合わせて融通を利かせる」という発想自体が、規制の信頼性を失墜させるものと認識され排除されている。

5.原子力の推進と規制…技術論と安全文化における同質性と本質的異質性
 推進側が効率性を追求するのに対し、規制側は「安全が確実でないものは動かさない」という原則論を貫く必要

 原子力の推進と規制は、どちらも高度な原子力工学や放射線防護、あるいはリスク評価といった「技術論」を基盤としている。この点において、両者は科学的な事実やデータを客観的に分析し理解する能力を共有する「同質性」を持っていると言える。 規制側が中部電力のような事業者の巧妙な偽造や誤魔化しを論理的に見破り、厳格な基準を課すためには、推進側や事業者以上の、極めて高度な技術的知見と専門的審査能力が不可欠だ。しかし、その技術を扱う安全の考え方と行動規範において、両者は「本質的な異質性」を持たなければならない。

推進側の安全文化とは、いかにして安全を確保しつつ、経済的効率性や稼働率を最大化し、国家のエネルギー政策に貢献するかとの利用と管理の論理に基づいている。そこでは、リスクは管理可能なものとして捉えられがちであり、計算できるものとして組み込まれている。これに対し、安全規制は常に最悪の事態を想定し、いかなる不確実性に対しても疑いの目を向け続けるという、原子力災害からの防護の論理に基づいている。

規制側にとって安全とは、原子力を推進して得られる利益を達成する手段ではなく、それ自体が絶対的な目的だ。推進側が効率性を追求するのに対し、規制側は、安全が確実できないものは動かさないという原則論を貫く必要がある。この方針の根本的な違いこそが安全に対する本質的な異質性であり、この異質性が保たれて初めて、緊張関係による二重の安全確保体制が機能する。

6.理念と現実のギャップ…規制委自身による「安全側」からの後退

 しかし、この本質的異質性という概念は、現在の規制委の実際の振る舞いにおいて、すでに内側から崩壊しつつある。「ノーリターン・ルール」は最後の防波堤だが、その議論に入る前に、その防波堤の内側で何が起きているかを確認しておく必要がある。

第一に、重大事故を起こした原発の放射性物質拡散を緩和し、福島第一原発事故を再発させないための特定重大事故等対処施設(特重施設)の設置期限問題だ。新規制基準では、設計及び工事計画の認可(設工認)から5年以内に特重施設を完成させることが求められているが、2026年2月18日の定例会合で山中伸介委員長は、経過措置の在り方を見直す方向で検討していると表明した。

完成済みの12原発の施設では、期限内に完成したのは関西電力大飯原発4号機のみであり、5年では完成しないことが多いという実態を理由に、規制委自らが期限の延長と運用の柔軟化に向けて動き出している。本来、安全が確認できないものは動かさないとの規制をするべきが、事業者の対応能力が不十分だからといって、事業者と推進側の論理に迎合して基準そのものを合わせようとしている。このような認識自体が、すでに推進側による規制緩和を容認したものだ。

第二に、2023年のGX脱炭素電源法に伴う60年超運転問題だ。この法改正により、原発の運転期間に関する規定は原子炉等規制法(炉規法)から削除され、電気事業法(電事法)に移された。炉規法は規制委が、電事法は経済産業省が所管する法律である。運転期間は安全の根幹に関わる規制だが、その法律が推進側の法律へと事実上移管されたことになる。

この制度変更について、地質学者である石渡明委員(当時)は、「これは科学的技術的な新知見に基づくものではなく、安全側への改変とは言えない」と述べて反対したが、他の4委員の賛成多数によって決定された。山中委員長は記者会見でこの対立を、運転期間に対する考え方の相違であり、技術的な課題はないとしたが、安全規制の枠組みをどちらの法体系が所管するかを「考え方の違い」に解消してしまう発想そのものに、すでに推進側の論理への同化が表れているといえよう。

第三に、委員構成の変遷だ。規制委発足当初、委員長代理を務めた島崎邦彦委員(地震学者)は、日本原子力発電敦賀原発の直下に活断層がある可能性を指摘するなど、「自然に耳を傾ける」姿勢で地震・津波対策の評価を厳格に行った。その担務を引き継いだ石渡明委員(地質学者、2014~2024年)も、前述の60年超運転問題で唯一反対票を投じるなど、自然科学的知見に基づく独立した判断を行った。

2024年9月、石渡委員の自然ハザード(地震・津波等)担務は、山岡耕春委員に引き継がれた。しかし島崎氏や石渡氏が見せたような、自然科学的知見に基づいて事業者や推進側の論理に公然と異を唱え、多数決でも孤立を恐れない姿勢は、山岡委員の就任以降、現時点では確認されていない。特に能登半島地震に伴う柏崎刈羽原発6号機の確認や、地震本部による評価の反映などでも姿勢は明確には見えない。専門性の有無という人材構成の問題以上に、自然科学的知見をもって推進側の論理に異を唱える規制委の姿勢は、委員の入れ替わりとともに弱まってきていると感じられる。

第四に、「バックフィット制度」(新たな科学的知見を既存施設にも反映させる仕組み)の運用だ。規制委自身が定めた「基本的な考え方」(2022年)では、新たな規制の即時適用や施設の使用停止命令、関連審査の停止は「かえって新たな知見の円滑な反映を阻害する」として、事業者の対応状況や対応に要する期間を踏まえた「合理的期間」での適合を基本とする立場が明記されている。裁量で示される「合理的期間」の幅は、運用次第では既に許可が確定した審査テーマについて新たな科学的知見が生じても、事業者からの変更許可申請等がなされるまで規制委側が積極的に問い直さない、という事実上の放置を正当化する余地を生みかねない。

2024年の能登半島地震が示した地震動と津波評価手法に関する新知見が、既許可の基準地震動や基準津波の見直しにどこまで反映されるのかは、まさにこの「合理的期間」の運用が問題となる。2002年の地震本部の長期評価が福島第一原発の津波評価に結局反映されず、震災を招いた歴史的事実に鑑み、今後も検証していく必要がある。

これらの事例が示すのは、「本質的異質性」を有する規制側が、「ノーリターン・ルール」が緩和される以前から、規制委自身の決定や委員構成の変化を通じて、すでに後退局面が進んでいるという事実だ。だとすれば、「ノーリターン・ルール」の緩和は、まだ健全に機能している異質性を破壊するきっかけではなく、すでに進行している後退を加速し、不可逆にしてしまう「最後の一押し」になる。


7.規制委と規制庁を立て直さなければ事故は必ず起きる
 規制委と規制庁は「ノーリターン・ルール」の堅持をはじめとする独立性の担保を徹底し、さらに規制の権限を強化し、事業者側の論理や推進側の理屈にも徹底して対抗できる知見を備える機関でなければならない

原子力の「推進」と「規制」は、リスク評価という「技術論」において同質の専門知を共有するがゆえに、一般には人事交流には合理性があるように思われるかもしれない。しかし規制庁に求められているのは、中部電力浜岡原発の事件が露呈させたような審査と検査能力そのものの底上げであり、それを支えるのは推進側とは本質的に異質な、安全が確認できないものは動かさないという論理だ。ところが、特重施設の設置期限見直し、60年超運転に伴う所管法の移管、委員構成の変化、バックフィット運用の裁量化に見られるように、この異質性は規制委自身の手によってすでに後退しつつある。

「ノーリターン・ルール」の緩和は、技術論としての知識共有という表面的なメリットを言い訳に、規制の本質である精神的かつ組織的な分離をさらに崩壊させる、決定的な一歩にほかならない。規制庁の職員に求められるのは、推進側の事情に理解を示すのではなく、いかなる状況下でも「推進の論理」に立ち向かい、科学的根拠に基づいて安全を徹底的に監視する姿勢である。規制委と規制庁は、福島第一原発事故の教訓を受け継いだ組織として、目先の人材確保の都合に流されることなく、「ノーリターン・ルール」の堅持をはじめとする独立性の担保を徹底し、さらに規制の権限を強化し、事業者側の論理はもちろん、推進側の理屈にも徹底して対抗できる知見を備える機関でなければならない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


3.核燃基礎講座No.14【報道写真家・樋口健二が見た日本の戦後史 (その2) 】「原発被曝労働」お話:樋口健二(報道写真家)進行:澤井正子 (元原子力資料情報室) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=GTrCY1AYl5Q

(関連)(別添PDFファイル)(レジメ)樋口健二プロフィール、原発被曝労働者の労災認定状況(2026.6.12)
 https://drive.google.com/file/d/1wFC9BtEoKtbx_oaVKpiAQdfiDvyAFQfF/view?usp=sharing


4.(別添PDFファイル)大飯原発一転設置許容、大阪高裁 国の安全審査追認、住民請求棄却(毎日 2026.5.29)i
 https://drive.google.com/file/d/1m8FeU86NXnwsQtfnQFvMcQXj52xmyrTv/view?usp=sharing

 <田中一郎コメント>

 第一審大阪地裁の原告勝訴判決を覆し、第2審大阪高裁(川畑正文裁判長)は国の安全審査を追認し住民請求を退ける逆転不当判決を下しました。原発の危険性にきちんと向き合わず、国=原子力「寄生」委員会・「寄生」庁の言い分だけを受け容れて大飯原発の設置・運転を認めてしまったのです。

争点のポイントは次のようなことである。活断層の長さや面積と地震動の(エネルギーの)大きさ(マグニチュード)との比例関係を見るグラフに於いて、実測値には当然ばらつきが出て、ストレートな絵にかいたような比例関係は捉えにくい。一応、地震研究などでは、最小二乗法などにより実測値の平均値をとるような形でグラフを描いているが、それはあくまでも学問・研究の世界での話である。原発の工学的安全性確保のために、その基礎となる予想される最大の地震動である「基準地震動」を決める場合には、実測値のばらつきを考慮に入れた「バッファ」を設けて基準地震動を決めるべきであるが、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁の審査ではそれをしていないので(平均値を使っている)ダメだ、原発稼働をやめさせるべきだというのが原告・住民側の主張だった。

これに対して被告の側は、活断層と地震動の比例関係のところでは平均値を使っていても、それ以外のところでいろいろとリスクを大きめに見てバッファを用意しているので、原告の主張は当たらない。原発の稼働に問題はない。(と主張し、更に、裁判官などは原発のメカニズムなど分からないままに、おかしな判決を出すので、この「ばらつきを考慮する」という「審査の手引き」にある表現は「誤解の原因だ」として、何と独断で地裁判決後に削除してしまっている=これはふざけた話であり、また、裁判所・裁判官に対する侮辱でもある)。

大阪高裁判決は、「それ以外のところでいろいろとリスクを大きめに見てバッファを用意している」を具体的に検証もせず、またそれ以外で原告側が指摘・告発した規制委の審査のおかしさも無視して、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁の「口先」だけの「いろいろとバッファを設けてある」というその言葉だけを根拠に、一審を覆して原告敗訴とした。ふざけたヒラメ野郎たちである。こいつら裁判官どももいずれ弾劾裁判にかけなければいけない。

福島原発事故以降、事故後間もなくの頃は原発の運転や建設の差し止めを求める原告=住民側の請求を認める判決が下級審で出ていましたが、2015年12月の下記判決以降、原発の再稼働や建設を巡る裁判は、ことごとく原告=住民側が敗訴するようになってしまいました。日本の原発を巡る裁判が「法治」としてではなく、「政治」としてなされている証拠だと言えるでしょう。

(関連)高浜原発の再稼働認める 福井地裁、仮処分取り消し - 日本経済新聞(2015年12月)
 https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG24H3O_U5A221C1000000/

(今や著名な元裁判長である樋口英明裁判長(当時)の下で下された高浜3・4号機の運転差止判決を、最高裁事務総局は、わざわざ最高裁の「手下となって政治的に動く」3人の裁判官(林潤裁判長他)を福井地裁に送り込んで原判決を覆しました。日本の司法はこの時点で機能停止・責務放棄の「ヒラメ司法」に転落し、これ以降は、原発や放射線被曝その他さまざまな裁判においてデタラメな判決が各地の裁判所で乱発されることとなっています。:田中一郎)

それはともかく、大阪高裁判決の不当性については、詳しい解説は他の文献に譲り、私は下記で、この判決を報道した毎日腰抜忖度提灯新聞の記事が、原子力ムラ政府や裁判所を忖度するあまり、ひどくお粗末な事実誤認や意図的と思われる誤報道をしているので、それを具体的に正したい。メールの表題にも書いたが、こんな報道をしているから、原発のホント=特にその危険性やデタラメは広く有権者・国民に伝わらない。まさに原子力ムラ及びその代理店政府の「御用報道」そのものである。

(関連)大飯原発設置許可処分取消訴訟控訴審 大阪高裁、国の主張丸のみ、住民側逆転敗訴 | 週刊金曜日オンライン
 https://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2026/06/25/genpatsu-82/

(以下、毎日腰抜忖度提灯新聞に沿って逐条的にコメントします)
 https://mainichi.jp/articles/20260529/ddm/001/040/117000c
 https://drive.google.com/file/d/1m8FeU86NXnwsQtfnQFvMcQXj52xmyrTv/view?usp=sharing

(1)「大飯原発は福島原発事故後に厳格化された新規制基準に合格した上で稼働している」(毎日腰抜忖度提灯新聞:以下省略)

 「厳格化」などされていない。嘘八百を言うな! また「合格」ではなく「適合」である。報道機関たるもの、言葉は正確に厳密に使え!

(2)「訴訟の最大の争点は、新規制基準に基づく大飯原発の安全審査で、規制委が「基準地震動」を適切にチェックできたかどうか」

 「安全審査」などしていない。しているのは「新規制基準」への適合性審査だ。そして「適合している」とされたとしても、その原発が安全とは言えないと、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は何度も何度も言ってきた。まだ、分からんのか、ボケ!!

(3)「計算式に当てはめる各種数値も「不確かさ」を前提に、保守的に見積もっており、規制委は、基準地震動を厳しく評価して、大飯原発に対する安全審査を実施していた。」

  原子力「寄生」委員会・「寄生」庁が言うことをそのまま記事に書いている。「「不確かさ」を前提に、保守的に見積もっており」と言うのなら、その具体例を挙げ、その効果のほども書け。自分たちの側で検証もせずに当局の言うことをそのまま垂れ流すのであれば、それは報道と言わずに広報という。そもそも各種数値を保守的に見積もるのは当たり前で、それをもって、活断層の大きさと地震動の大きさの比例関係で平均値を使っていいということにはならない。「江戸の敵を長崎で討つ」ような話は原発の審査では通用しない。何が「(規制委は)基準地震動を厳しく評価し」だ! 情緒的に記事を書くな! それにまだ「安全審査」などと言っている。「適合性審査」だ、何度言ったらわかるのか!

(4)「大阪高裁判決は、・・・・・規制委側の主張を全面的に受け入れた」「高裁判決に対し、原子力規制庁のある担当者は、「・・・・・科学的な評価が結果的に認められた」と受け止めた。

  大阪高裁のヒラメ裁判官どもの判決の詳細な解説に加え、原子力「寄生」庁の役人の御用言論までご丁寧に掲載したにもかかわらず、基準地震動審査の手抜きを告発して提訴した原告の主張は全く掲載されていない。どっちを向いて取材をし、どっちのために報道ならぬ広報をしているのか? 原子力ムラから広告費でももらっているのか?

(5)「科学技術の専門機関ではない裁判所が、原発の稼働の是非にどこまで踏み込めるのか、司法判断は揺れ動いてきた。」

  こんなことを裁判所や裁判官が具体的に言っているのか? お前らマスごみが勝手に言っているだけだろう! 裁判官どもの責任を軽くしてやるためにだ。原発稼働の是非判断は、何も科学者でなければできないなどということはない。文系とはいえ一種の知的エリートである裁判官や弁護士に対して、原発稼働の是非=特に原発の安全性を適切に説明する義務は、推進側と規制当局にある。それを厳しくチェックして報道するのがメディアの仕事だ。それを棚上げにしたまま、何を寝言のようなことを言うておるのか! それにそもそも、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は、原発・核施設についても地震や地殻変動についても素人ばかりで、とても科学者などとは言えない。そんなことも毎日腰抜忖度提灯新聞は知らないで取材し、報道しているのか?! 寝言は寝て言え!

(6)「国は福島原発事故の教訓を踏まえ、安全対策を強化した新規制基準を導入した」

  嘘八百である。上記でも申し上げたように、国も経済産業省も原子力「寄生」委員会・「寄生」庁も文部科学省も、福島原発事故の実態解明や原因究明は放棄したまま放置している。福島原発事故の教訓は全く活かされていないし、新規制基準もまた、福島原発事故などなかったの如くいち早く策定されている。「安全対策を強化した」などというのは大ウソである。毎日腰抜忖度提灯新聞は御用デマ新聞なのか。(具体的な事例も示さず、原子力ムラ広報を垂れながす悪質なデマメディアだ)

(7)「原発を止める社会的影響は極めて大きいため、審理の経過とともに裁判所の保守的・抑制的な姿勢が表れやすくなるという見方もある。」

  これは政府・行政に追従・忖度して判決を下している最高裁以下の日本の司法・裁判官どもが、苦し紛れに自らの不当判決を合理化している屁理屈である。原発が止まるのは、他の火力電源などが止まることと同レベルであり、何もとりわけ社会的影響が大きいわけではない。むしろ、「再生エネ」電源が原発稼働を優先して止められてしまうことの方が社会的影響は大きい。裁判所の見苦しい言い訳をわざわざ記事に書いて、毎日腰抜忖度提灯新聞は何を報道したいのか?!

(8)「再稼働を進める上で核のごみなどの課題もあるので、政府は国民の理解が得られるよう丁寧に説明をしてほしい。」

  わずか数十年の発電のあとには、10万年以上もの期間に渡って放射能汚染の環境拡散を防ぐ対処をしなければいけない核のごみや放射性廃棄物が残るのは、原発を始めた今から半世紀以上も前から分かっていたこと。そして、それがどうしようもないから今でも問題のまま手つかずになっている。こんなものを「丁寧に説明」したところで、国民は理解し納得できるはずもない。新聞報道なのに、意味のない美辞麗句を軽々に書いて載せるな、ということだ。どうもこの「丁寧に説明」という無内容な言葉は、デタラメな政策を続ける政府や企業や支配権力側の「はやり言葉」のようである。「はやらせた」のは毎日腰抜忖度提灯新聞のような御用新聞だ。無内容の「逃げ言葉」と言っていい。

(9)「早稲田大学法学部の下山憲治教授(行政学)は大阪高裁判決について「安全審査の中身にあえて深入りしない形式的な判断で疑問を抱かざるを得ない。福島原発事故後に批判された行政追認の司法に戻りつつある印象を受ける」

  もっともな見解だが、長文記事の一番最後で申し訳程度にかようなものを付記しても、何のなぐさめにもバランス確保にもならない。原告の主張を詳しく掲載するとともに、この判決の不当性がどこにあるのかを明らかにした上で、この記事全部を書き直せ、と言いたい。

(10)結論
 福島原発事故から早15年、原発事故時に恐怖に震えたあの感覚はこの国から消えてしまい、万年忘却症の我が国の有権者・国民は、原発や放射能に対する警戒心を喪失してしまっている。その「心の隙間」を狙い、原子力ムラ連合=原子力翼賛体制が時間をかけて構築され、原子力産業界(電力会社や原発メーカーやゼネコンなど)+原子力ムラ代理店政府と大半の政治家ども+経済産業省・文部科学省を中心とする霞が関官僚や自治体+御用学者群+マスメディアの「5結合」(政官財学情の原子力複合体)が形成されている。そして、それに日々資するように、今回の毎日腰抜忖度提灯新聞のように、大手メディアが嘘八百を満載したデマ報道を繰り返しているのである。


こうした報道の犠牲者は、何といっても新聞読者であり、更には広く有権者・国民であると言える。何故なら、かようなチョウチン記事が巷に溢れることで「原発・核燃料サイクル」の「ホント」が有権者・国民に伝わらなくなり、有権者・国民の知らないところで、気が付かないところで、次々とでたらめなことが繰り返され、やがて再びの原発・核燃料サイクル施設の過酷事故へと向かっていくことになるからである。マスごみどもの責任は重大である。

核時代に生きる私たち一般市民は、核兵器のみならず、私たちの身近に存在している危険極まりない「核施設」であるところの原発に対しても、しっかりとした知識と判断力(リテラシー)に基づく適切な判断を下し、一刻も早く脱原発を実現しなくてはならない。福島原発事故に続く「第二の原発過酷事故」は許されないだけでなく「あり得ない」のである。何故なら、再びの過酷事故はこの国を永遠の放射能汚染地獄に沈め、再起不能の滅亡をもたらすからである。

(関連)「原子力翼賛社会」とはどういうものか?- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-9a71.html
草々

 

« (報告)(6.23)オルタナティブな日本を目指して:再開第24回 「自民党の改憲案(2012年&18年)と日本国憲法」(清水雅彦日体大教授:たんぽぽ舎)(2026年6月23日) | トップページ | (予約必要)(8.25)オルタナティブな日本を目指して:再開第26回 「シリーズ どうする日本の教育(第1回)日本国憲法と学校教育」(前川喜平さん:たんぽぽ舎)(2026年8月25日) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« (報告)(6.23)オルタナティブな日本を目指して:再開第24回 「自民党の改憲案(2012年&18年)と日本国憲法」(清水雅彦日体大教授:たんぽぽ舎)(2026年6月23日) | トップページ | (予約必要)(8.25)オルタナティブな日本を目指して:再開第26回 「シリーズ どうする日本の教育(第1回)日本国憲法と学校教育」(前川喜平さん:たんぽぽ舎)(2026年8月25日) »

最近の記事

無料ブログはココログ