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2025年1月24日 (金)

日本の裁判所とはどういう組織か(その2):裁判官や最高裁調査官を務めた著者・瀬木比呂志明治大学教授が語る裁判所・裁判官の実態=裁判官の良心を踏みにじり「奴隷化」してしまう裁判所の恐ろしき実態他

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.【ネット署名】深刻な原発事故を起こした東京電力による柏崎刈羽原発の再稼動を許すな
 https://chng.it/hdF9YZcPgG

(関連)(チラシ)東電柏崎刈羽原発再稼働を問う:県民投票の実現に全国からのご支援を(2025.1)
 https://drive.google.com/file/d/1X01IjsIbR3w6LdqYJhtL25x4fJnMkoEH/view?usp=sharing

(関連)オンライン署名 · 「ALPS処理水」の海洋放出を直ちに停止することを求める署名 - 日本 · Change.org
 https://qr.paps.jp/NK1IP


2.イベント情報

(1)(チラシ)(1.26)シンポ:原発と司法:いま私たちに問われていること(明治大学駿河台)
 https://drive.google.com/file/d/1PblMv4yc8yeVVST3ZRJmIBX7nlsx_IIn/view?usp=sharing

(2)(1.27)原発事故避難者住まいの権利裁判!第12回期日(東京地裁)
 http://www.labornetjp.org/EventItem/1737456975459staff01

(3)(チラシ)(3.11)今こそ東海第二原発を廃炉へ:日本原電前抗議行動
 https://drive.google.com/file/d/1D8pqn7_BinVzgB_VLYxPlt35ZD1sRxbB/view?usp=sharing

(4)(チラシ)(4.12)核燃料サイクル・シンポジウム(日本教育会館)
 https://drive.google.com/file/d/1Wmq_PLigP2KmkBI0yx9OrnwK9zreVECE/view?usp=sharing

(5)(チラシ)(4.26)ALPS処理汚染水を海に捨てるな、集会&パレード(日比谷公園)
 https://drive.google.com/file/d/1X1d8fqPYnCquX6XKfETq_dNumx00y_mk/view?usp=sharing


3.沖縄・オスプレイ

 この国の政府は何をしているのか?! 沖縄でオスプレイがしていることは本土でも同じ、沖縄のことだから放っておけ、などという気分でいるのなら、次はお前だ! ということ。対米隷属どころの話ではない。こんな在日米軍が「日本を守るため」に日本に駐留していると思う方がどうかしている。自民党を政権から引きずり下ろすだけでなく、国会から追放せよ。

(1)<社説>オスプレイ貨物落下 政府は訓練中止を求めよ - 琉球新報デジタル
 https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3885569.html

(2)[社説]米軍400キロ超貨物落下 住民不安にする訓練だ - 社説 - 沖縄タイムス+プラス
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1511892


4.(別添PDFファイル)命を思う日(前川喜平 東京 2024.9.1)
 https://ukiyoteki4031.seesaa.net/article/504622663.html


5.(必読)【独自】「斎藤知事最大のスキャンダル」兵庫県がひた隠す衝撃のリストを公開…自殺県議が死の直前まで記者とやりとりした「寄付金額リスト」の全実名・全金額(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/08d84a5071deeddfec6afa84a6cc0f5c90499791

(斎藤元彦兵庫県知事が責任を取って辞任しなければいけないかどうかの問題は、①この問題(阪神・オリックス優勝パレード寄付金問題)の実態解明結果と、②「公益通報者保護制度」の濫用と、③公職選挙法違反の有無、の3つである。パワハラがどうのこうのや「おねだり知事」問題は、いわゆる「週刊誌ネタ」くらいに思っておけばいい。他方、新たに元県議の死者が出たデマによる誹謗中傷問題や政治ゴロツキたちの公職選挙法違反と思わしき選挙運動のあり方の問題は、上記とは切り離して考えるべき。:田中一郎)

(関連)【独自】自殺した兵庫県議が調査した「阪神・オリックスパレード寄付全額リスト」を公開する《生前に「斎藤知事最大のスキャンダル」と語っていた》(現代ビジネス編集部) - 現代ビジネス - 講談社(1-3)
 https://x.gd/p8xzMH

(関連)【独自】斎藤知事はこうして捜査され、こうして逮捕される…いま検察が考えていること(現代ビジネス編集部) - 現代ビジネス - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142850?imp=0

(関連)斎藤知事を窮地に追い込む「note記事」で、件の女性が公選法違反を「自白」していた!(現代ビジネス編集部) - 現代ビジネス - 講談社(1-4)
 https://x.gd/XL8Td

(関連)齋藤元彦氏が兵庫県知事に返り咲き…主流派メディアが「デマ」や「憶測」の具体的検証を避けたことへの「大いなる違和感」(朝香 豊) - 現代ビジネス - 講談社(1-6)
 https://x.gd/GoLXi

(私は「衆愚政治」から「新たなファシズム」が形成され始めていると見ています。事態を甘く見てはいけないし、こうした愚かな大衆行動に迎合するような言動も一切ダメです。東京都知事選での「石丸伸二」現象も同様です。「正気」でいる人間が責任ある言動をする「義務」「使命」を痛感してほしい。ニーメラー牧師の格言どおりです。:田中一郎)


6.フジテレビ時代に11年不倫の神奈川県知事が古巣の会見対応に苦言も…賛同が広がらない当たり前|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/366652

(関連)「生放送前のナマだよ~!!」「アワビにバナナ」黒岩祐治・神奈川県知事(68)“11年不倫”〈証拠メール入手〉 - 文春オンライン
 https://bunshun.jp/articles/-/61913

(こいつもフジTV出身だったのか! さもありなんだ。神奈川のエログロ岩、まだ県知事やってるの? 和歌山でハレンチパーティをやっていた自民党と仏罰政党の公明党がバックアップしている県知事だそうな。黒岩祐治の恥は神奈川県民の恥、世界に向けて「どのツラ下げてんの?」:田中一郎)


7.悪臭を放つ自民党ヘドロ政治

(1)(必読)自民裏金調査「都道府県連」お目こぼしで“萩生田隠し”…「道府県議会」に絞り込み、お手盛りでお茶濁し|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/366662

(関連)都議会自民、26人が裏金 総額2900万円 議長、辞任へ:朝日新聞デジタル
 https://x.gd/5j2bD

(関連)石破首相の全国調査指示で自民党は大混乱!夏の都議選で裏金都議らの処分は「非公認」か「離党勧告」か|日刊ゲンダイ
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/366538

(萩生田光一を先の衆議院選挙で当選させた八王子の有権者のバカさ加減が浮き上がっています。「他の道府県議会」では「都議会のようなこと」は皆無だったと、自民党の森山裕幹事長が昨日夜のNHKニュースで報告していました。アホらしくて聞いておれない、いつものNHKニュースでした。何故「自民党都道府県連ではどうなのでしょうか?」とNHKの記者は聞かないのか? 森山裕が「調べていない」と答えたら「何故、調べないのですか?」と聞き返せばいい。それにしても、史上サイテー最悪の口先男=石破茂総理大臣は何をしとるのか? ついこの間、しっかり調べるなどと言うておったではないか!!:田中一郎)

(2)(別添PDFファイル)意外や意外、石破内閣が長続きするこれだけの理由(高野孟 日刊ゲンダイ 2025.1.23) https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/366626?utm_source=newsletter&utm_medium=email
(ご冗談でショ、これじゃ日本の有権者・国民の過半はバカだということになりますよ。:田中一郎)

(3)自民大阪府連が新たな金策…政治資金パーティー代わりの「運動会」や「水泳教室」はアリなのか?|日刊ゲンダイ
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/366555
(議員を辞めて、運動会とか水泳教室をボランティアでやっていればいい、社会貢献にもなるでしょう。:田中一郎)

(4)杉田水脈氏が元兵庫県議の死をめぐり誹謗中傷を猛批判どの口で? SNSで《あなたは加害側》とブーメラン 日刊ゲンダイ
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/366655
(申し上げておきますが、この人物も自民党です。まだ国会議員をやるつもりなのかな?:田中一郎)

(5)石丸新党“旋風”が吹かないワケ…主義も施策もサッパリわからず「政党とは言えない」識者らバッサリ|日刊ゲンダイ https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/366409?utm_source=newsletter&utm_medium=email
(前代未聞の「スッカラカン」男、令和時代のラスプーチン、とでも言いましょうか。相手にする人間もまた同類。:田中一郎)

◆日刊IWJガイド・非会員版「元女子アナのYouTuber青木歌音氏が、フジテレビの幹部から受けたセクハラ被害を、『X』と『YouTube』で告発!」2025.1.23号~No.4436 - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/54349

(録画禁止だとか参加者限定だとか、フジテレビの記者会見のやり方は(中身よりも)メディアとしてあるまじきものでした。どんどん追及してもらっていいのだけれど、私はTV広告を出しているスポンサーが、カネの力で事態を動かしていることに疑問を感じている。資本主義丸出しだ。このやり方が別の手段に使われたら、言論表現の自由や報道の自由に深刻な悪影響を及ぼすからだ(既に行われているという声も聞くし、TV側がスポンサーに忖度しているという話もしょっちゅう出ている)。こうした問題もBPO(放送倫理・番組向上機構)のようなところが厳しく処断していくのがいいのではないか? それはともかく、フジテレビは経営者全員と幹部職員を全員クビにして、解体的出直しをするしかないのでは?:田中一郎)
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「日本の裁判所とはどういう組織か(その2):裁判官や最高裁調査官を務めた著者・瀬木比呂志明治大学教授が語る裁判所・裁判官の実態=裁判官の良心を踏みにじり「奴隷化」してしまう裁判所の恐ろしき実態他」をお送りいたします。

今回は下記の続きです。

◆日本の裁判所とはどういう組織か(その1):裁判官や最高裁調査官を務めた著者・瀬木比呂志明治大学教授が語る裁判所・裁判官の実態=最高裁及び事務総局を頂点とするヒエラルキー型の絶望組織(裁判官「収容所群島」)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2025/01/post-260472.html


<瀬木比呂志氏著書>

(1)絶望の裁判所-瀬木比呂志/著(講談社現代新書)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033051213&Action_id=121&Sza_id=G2

(2)現代日本人の法意識-瀬木比呂志/著(講談社現代新書)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034675988&Action_id=121&Sza_id=C0


<若干の関連情報>

(1)(別添PDFファイル)判事2人の罷免を求め弁護士らが訴追請求(佐藤和雄『週刊金曜日 2024.9.6』) 
 https://drive.google.com/file/d/1XPuwigUiLCKVnv4u9zLj--Q1U0Q-LdZk/view?usp=sharing

(2)(別添PDFファイル)大川原側 検審申し立て(東京 2025.1.18)
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2025011701015&g=soc

(3)(別添PDFファイル)再審の扉はなぜ重いのか? 「検察有利」の仕組み変革を(鈴木泉 東京 2024.9.25)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/356391

(4)郷原信郎の「日本の権力を斬る!」~「軽井沢バス事故一審判決」について – 組織罰を実現する会
 https://qr.paps.jp/zlzuH

(5)【飯塚事件】「提出する必要はない」検察は証拠開示に応じず 弁護団「真相の解明に誠実ではない」 第2次再審請求(FBS福岡放送) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/8eca9a70e87a9ef99d32108125459ae778f73089

(6)その死刑囚が突然処刑されたのは、「無実」の声が盛り上がる中だった 再審運動を続ける僧侶がいま伝えたいこと:東京新聞デジタル
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/371778?rct=tokuhou

(7)再審手続き、「裁判官のさじ加減」 再審請求審を多く担当、元東京高裁判事:朝日新聞デジタル
 https://x.gd/0M6Yl

(8)(別添PDFファイル)再審制度、超党派で見直し 国会議員連盟、刑訴法改正めざす 証拠開示や検察の不服申し立てなど論点:朝日新聞デジタル
 https://tinyurl.com/59ezzsfw

(9)再審請求「手続きの不備で救済が困難に」 裁判官らが語る審理の内実:朝日新聞デジタル
 https://x.gd/KWhYl


<最近のロクデモナイ判決>
 司法権力の濫用の濫発だ。判決の結果、日本の良心・良識の屍が山のように積みあがっている。司法・裁判所の体をなしていない。日本の司法・裁判所は一旦、解体しなければいけない。これを正そうとしない日本の法曹界もだらしない。

(1)(別添PDFファイル)(必読)科学論文なら“不合格”判決に原告が憤るわけ 理研雇い止め訴訟(毎日 2025.1.23)
 https://x.gd/QholA

(2)(別添PDFファイル)原発避難者に賠償命令、宿舎無償終了後も使用、東京地裁判決(東京 2024.10.8夕刊)
 https://x.gd/WxwJr

(3)マイナ保険証「オンライン資格確認」の義務あり 医師ら1415人の訴え退ける 東京地裁判決:東京新聞デジタル
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/370152

(4)安保法訴訟、二審も敗訴 高松高裁、高知の原告ら(共同通信) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/acb2b3c3aed1c83f588a5e9cfe1de8eb8d791d74

(5)金沢市役所前広場での護憲集会不許可は憲法違反か|最高裁判所 裁判官の国民審査2024 NHK
 https://www3.nhk.or.jp/news/special/kokuminshinsa/2024/trial-3sh20230221.html

(6)厚木基地航空騒音訴訟 「移駐で騒音軽減」地裁判断に原告側「不当判決」  - カナロコ by 神奈川新聞
 https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1127368.html


(下記サイトから一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本の裁判所の最も目立った特徴とは何か?それは、明らかに、事務総局中心体制であり、それに基づく、上命下服、上意下達のピラミッド型ヒエラルキーである。まず、このピラミッド型ヒエラルキーの実態について簡単に解説しておこう。

(中略)これとは別に、最高裁判所事務総局には事務総長、局長、課長、局付がおり、最高裁判所調査官としては首席、上席、普通の調査官がおり、司法研修所には所長、上席、事務局長、普通の教官がおり、裁判所職員総合研修所は司法研修所に準じ、また、各高裁には事務局長がいる。格付けとしては、事務総長、首席調査官、司法研修所長は高裁長官に準じ、事務総局局長は所長に準じ、同課長、最高裁判所調査官、司法研修所教官の比較的上のほうは東京地裁裁判長と同クラス、高裁事務局長はその所在地地裁裁判長と同クラス、といったところであろうか。また、法務省本省や各法務局に出向している裁判官にも、これに準じた細かな序列がある。

思い出しながら書いていても胸が悪くなりそうな気がするのだが、こうした、相撲の番付表にも似た裁判官の細かなヒエラルキーは、裁判所法をみても決してわからない。日本の裁判所がおよそ平等を基本とする組織ではなくむしろその逆であることは、よくよく頭に入れておいていただきたい。

(中略)14名の最高裁判事のうち裁判官出身者(前記のとおり通常6名)は、近年はほぼ全員が事務総局系である。事務総局のトップである事務総長は最高裁長官の直属、腹心の部下であり、そのポストは最高裁長官、最高裁判事への最も確実なステップである。ほとんどが最高裁判事になっており、歴代裁判官出身最高裁長官の約半分をも占める。前記のとおり、「最高裁長官の言うことなら何でも聴く、その靴の裏でも舐める」といった骨の髄からの司法官僚、役人でなければ、絶対に務まらない。最高裁長官のいる席では「忠臣」として小さくかしこまっているが、その権力は絶大であり、各局の局長たちに対して長官の命令を具体化して伝えている。

行政官庁の局長には、かなりの程度の裁量権があるが、事務総局の局長には、そんなものはほとんどない。最高裁長官の意向に黙って従う「組織の大きな歯車」にすぎない。このことについては、私は、そのような内容の愚痴をある局長がこぼしていたのを実際に聞いたことがあり、間違いはないはずだ。当然、局長の部下であるところの、局付はもちろん課長でさえ、本質的には、ただひたすら命令される「若造、小僧」にすぎないといってよいだろう。

ところが、事務総局の外、つまり現場の裁判官たちとの関係では、事務総局の権力と権威は、そのトップについてはもちろん、総体としても決定的に強大である。その結果、先にも記したとおり、傲慢な局長であれば地家裁所長、東京地裁所長代行クラスの先輩裁判官たちにさえ命令口調で接することがありうるし、課長たちの地家裁裁判長たちに対する関係についても、同様のことがいえる。

これに応じて、所長たちの上向き、事務総局向きの姿勢もきわめて顕著であり、その結果として、自分の裁判所の裁判長は鼻であしらうのに、事務総局の局付判事補に対してはばかていねいな応対をするといった見苦しい倒錯が生じる。これは、もちろん、局付個人に対してではなく、その「ポスト」に対して敬意を表しているのである。この官僚組織にあっては、吹けば飛ぶような「個人」などどうでもよく、「ポスト、肩書」こそがものをいうからだ。(26)

*******

(中略)つまり、裁判を行う裁判官の精神が圧迫されていると、さまざまな意味で、本来あるべき適正、公正な判断の形がゆがめられるのである。日本国憲法第76条に輝かしい言葉で記されているとおり、本来、「すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される」ことが必要である。

しかし、日本の裁判官の実態は、「すべて裁判官は、最高裁と事務総局に従属してその職権を行い、もっぱら組織の掟とガイドラインによって拘束される」ことになっており、憲法の先の条文は、完全に愚弄され、踏みにじられている。

「檻」の中の裁判官たち=精神的「収容所群島」の囚人たち、という私の比喩の意味が、おわかりいただけたであろうか?あなたが裁判所の門をくぐるとき、あなたを裁く裁判官は、実は、そのような人々なのである。(36)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


(後半部分です)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(23)最高裁の「判事」を経ずに「長官」になるきわめて異例の出世…裁判員制度導入がもたらした「刑事系裁判官」の逆襲(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/141487

(24)「前代未聞であり、言語道断である」…「最高裁長官」の主導による「大規模な情実人事」が下級審裁判官たちに与えた悪影響(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/141520

(25)「学者たちも認めない?」“異例”の「学者枠」…最高裁判事任命の事例が示す「都合のいい人事」とは(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/141521

(26)日本の裁判所が「正義」よりも大事にしているもの…「靴ナメ」に等しい屈従さえも可能にする“ピラミッド型ヒエラルキー”の実態!(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/141522

(27)“腐敗”しきった「上層部絶対主義」の姿はほとんど「忠犬」!…「上におもねり、部下に強権を振るう」地裁所長の衝撃の姿(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/141523

(28)「もう二度と関東には戻れず、地方を転々と」…一度歯向かえば“終わり”!- 日本の司法制度を蝕む「最高裁事務総局」中心体制(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/141525

(29)なぜ「出世に目がくらんだ裁判官」ばかりが増えるのか?…腐りきった“最高裁人事”の巧妙な「出世レースのカラクリ」(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/141567

(30)「自分が出世競争の奴隷であることが理解できていない」…日本と海外の裁判官を見比べると分かる「裁判官出世システム」の問題(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/141569

(31)気に入らない裁判官の“再任拒否”は人事局の思いのまま…裁判所制度の諸改革を「悪用」する当局の実態(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-4)
 https://gendai.media/articles/-/141999

(32)「イエスマンが出世していく人事」「教え子に甘すぎる無能教官」…裁判官の腐敗は“教育を受ける段階”からすでに始まっていた(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142142

(33)日本の裁判官の質が低下している原因は「徒弟制」にあった…若手判事補の日常教育に潜む問題点に迫る(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142144

(34)“裁判所当局”が敷く厳しい「取材統制」…「開かれた裁判所」というイメージは“マスメディア”によって作られたものだった(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142145

(35)日本の裁判所に潜む「目に見えない檻」…そこには日本社会に蔓延する“ある風潮”が関係していた(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/142151

(36)日本の裁判官に“もはや良心はない”…裁判官の良心を踏みにじり「奴隷化」してしまう裁判所の恐ろしき実態(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142155

(37)戦後の裁判所で行われていた「リベラル派の一掃」…右傾化した最高裁が作り上げた醜悪な『異分子排除システム』とは(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142156

(38)「選挙権の平等」の前提が崩れる…「一票の格差問題」で浮き彫りになった国民を欺くための「悪い法理論」とは(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142160

(39)『もし息子が市民運動に参加していたら』『もし家族が交通事故で亡くなったら』…裁判所の“常識”を知らないと訪れる恐ろしい結末(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142161

(40)「何のための憲法なのか」「日本はまるでアメリカの植民地」…国の義務を放棄し、国民の主張を否定する《最高裁判所》のヤバすぎる事実(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.media/articles/-/142162

(41)「判決を書きたくない」「棄却、却下、和解に逃げる」…思考を止めた日本の裁判官の“ヒドすぎる実態”(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/142506?page=1&imp=0

(42)「本当は最後まで戦いたいのに」「納得できない!」…裁判官が「望まない和解」を強要してくる「衝撃的」な理由(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/142509?page=1&imp=0

(43)「もういいです」と言い放った少年の顔に浮かぶ“失意と諦め”…経験豊富な元裁判官が“唯一悔いを残した事件”(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/142514?page=1&imp=0

(44)司法は国民を守ってくれない司法は国民を守ってくれない…“国家賠償請求訴訟”で明らかに「おかしい判決」がまかり通る日本司法の闇(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/142515

(45)司法は国民を守ってくれない夜間の“違法駐車車両”にバイクが衝突…裁判官が下した新たな法的判断を封殺しようとした判例解説(瀬木 比呂志) - 現代新書 - 講談社(1-2)
 https://gendai.media/articles/-/142516?page=1&imp=0
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草々

 

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