« 脱原発脱被曝バック・ナンバー(73)(抜粋)(2024年11月~12月) | トップページ | 本日(1/2)のいろいろ情報:(1)大阪維新の教育破壊政策と闘う(ガンバレ平井美津子先生、そして応援する市民のみなさん)(2)兵庫県庁「お家騒動」の行方は?(3)日本の裁判所・裁判官はデタラメや、腐っとる=つぶせ・解体しろ!他 »

2024年12月31日 (火)

使用済み核燃料再処理工場の核惨事(破綻した再処理・核燃料サイクルにしがみつく政府・自民党)

 去る2024年12月5日「院内集会:原発・核燃料サイクルの中止を求めて」が衆議院第2議員会館にて開催されました。以下、簡単にご報告いたします。当日、私も会場参加者としていくつか発言しましたが、特に主催者側が触れていない下記3点を強調すべく、列記しておきます。但し、このことを申し上げるのはこれで何度目かになり、そろそろ共通認識としていただきたいとも思っています。

(1)当日録画

*20241205 UPLAN【第1部・第2部】原発・核燃サイクルの中止を求めて 省庁・全国市民・議員の院内集会 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=tSYEoHpf8-E

*20241205 UPLAN【第3部】原発・核燃サイクルの中止を求めて 省庁・全国市民・議員の院内集会 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=__6F1F5qYbg

(第3部のVTRの35分くらい経過したあたりから私が重要なことを申し上げています。この会に参加した国会議員達(来るだけまだいい方だとはいえ)は、自分たちが言いたいことを言い終わるとさっさと退席するか、残った数名の国会議員も、会場の講談席に座りながら私の話に耳を傾けようともせず、私語っぽい雑談をかわしている様子が見て取れます。こんな調子だからこの国の国会議員の姿勢が疑われるのでしょう。)

(2)(12.5)院内集会「原発・核燃料サイクルの中止を求めて」対政府各省庁質問事項(衆2-1 2024.12.5)
https://drive.google.com/file/d/19HXOaNVdY9UpkSPNPL9tI0_2fra9Ofoe/view?usp=sharing

(3)(別添PDFファイル)再処理工場の重大事故についての評価(『再処理工場の核惨事』2024.12)
https://drive.google.com/file/d/1s1A9_VFGA5aWeMzkN-Ew12cHU5Ermc4p/view?usp=sharing


 <私から発言したこと:抜粋>

(a)詳しくは当日録画の第3部の35分くらいのところからの私の発言をご覧ください。上記(3)にP33の図というものを添付しておきました。政府各省庁とのやりとりの中では、主催者側から「蒸発乾固」(「冷却に失敗した高レベル放射性廃液貯留タンクの内部が沸騰して水分が蒸発しタンク外部に放出、後に残った硝酸塩などが乾いて固まる、くらいの意味。しかし、「蒸発乾固」なる言葉はIAEAの文書にはなく、かつ、IAEAは高レベル放射性廃液貯留タンクの(大)爆発のリスクをちゃんと見ておけという指摘をしていることを主催者側の質問者から説明があった=爆発には、水素爆発と硝酸塩爆発がありうる)後の硝酸塩爆発の可能性についての追及はなされたのですが、その前段の「蒸発」中の放射能の環境への拡散の可能性については、日本原燃やIAEAが作成した図のままを信じ込んでいるような感じがしたので、あえて申し上げた。福島原発事故の際も、格納容器が破損しないままであってもあれだけの放射能が環境に出てきているのに、すさまじい量で、さまざまな核種を含む高レベル放射性廃液貯留タンクの冷却失敗後の放射能漏れ(環境放出)が、図に書いてあるレベル程度のものではありえないのではないか(もっと大量に出てくる:注*)、というのが私の疑問である。出てこないというのであれば、その実証的根拠を示せ、また、出てくる放射能の量をベクレル数で核種ごとに示せ、というのも私が申し上げたことです。

(注*)図には「非揮発性元素の放出量は全量の0.01%」と小さな文字で書かれていて、かつ、揮発性元素は蒸発乾固するまでは揮発する温度にまでは上昇しないから放出されることはない、と言いたいのだろう。原典はIAEAである。揮発性であろうとなかろうと、放射性物質は例えば気体ではなくエアロゾル(微小な液体の粒)として出る可能性もある。

(b)六ケ所村も東海村も、使用済み核燃料の再処理工場は、事故を起こさなくても、正常に運転されている時であっても、様々な核種の恐ろしいほどの量の放射能を海と空に、つまり環境中に放出する。脱原発運動内部では、一般の100万KW級の原発が1年間に環境中に放出する放射能の量の1年分を、わずか1日で出してしまう、と言われてきた。しかし、このことに関する脱原発側・主催者側からの追及がこれまでも全くと言っていいほど具体的になされてこず、従って、圧倒的に多くの一般国民や若い世代はもちろん、脱原発派の中でも知らない人が増えている現状にある(例:東京電力が海洋投棄する汚染水に含まれるトリチウムの量どころではない、すさまじい量のトリチウムが、青森県の太平洋側の海や、青森県の大気中に放出されることになる)。次回以降、これを改め、まずは正常運転時(事故なし)に青森県六ケ所村再処理工場は具体的に「どんな放射性核種を、1年間に、どれだけの量(ベクレル)を海と大気中とにそれぞれ排出するのか」を提示させ、更に、これを推進側は青森県民に対しては「被ばく量として0.0023mSv/年の被ばく」程度だから心配いらないとしている計算根拠を提示させていただきたい(あるいは追及していただきたい)。つまり、再処理工場は事故を起こさなくても、すさまじい放射能の汚染源になり、北海道を含む北日本(日本の北半分)全域を人間が住むにはふさわしくない地域にしてしまうことを明らかにしていただきたい。

(c)使用済み核燃料の再処理で分離されるプルトニウムについては「使い道がない」ではないかという追及が主催者側からなされていた。しかし、下記の少し前の岩波書店『科学』論文(澤井正子著:当時原子力資料情報室)をご覧いただきたい。分離されるもう片方はウランだが、そのウランは238だけでなく、いくつかの同位体が含まれており、その中のU232は強いガンマ線を放出するために燃料として使えない(作業員が被ばくしてしまうから=海外では利用している事例はない)。つまり、再処理で出てくるプルトニウムは使い道がないだけでなく、他方、ウランは放射線が危険で使えない、ということで、再処理という工場・作業が、全くの無意味なことであることが明白である。

◆(別添PDFファイル)核燃料サイクルの本当の話をしよう(澤井正子『科学 2014 5』) https://drive.google.com/file/d/1zLcfl0ICikVVjPTYcoS-KtAekbHL7OzC/view?usp=sharing

(具体的には、この論文の3枚目の最初のあたりをご覧ください:田中一郎)
以 上

 

« 脱原発脱被曝バック・ナンバー(73)(抜粋)(2024年11月~12月) | トップページ | 本日(1/2)のいろいろ情報:(1)大阪維新の教育破壊政策と闘う(ガンバレ平井美津子先生、そして応援する市民のみなさん)(2)兵庫県庁「お家騒動」の行方は?(3)日本の裁判所・裁判官はデタラメや、腐っとる=つぶせ・解体しろ!他 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 脱原発脱被曝バック・ナンバー(73)(抜粋)(2024年11月~12月) | トップページ | 本日(1/2)のいろいろ情報:(1)大阪維新の教育破壊政策と闘う(ガンバレ平井美津子先生、そして応援する市民のみなさん)(2)兵庫県庁「お家騒動」の行方は?(3)日本の裁判所・裁判官はデタラメや、腐っとる=つぶせ・解体しろ!他 »

最近の記事

無料ブログはココログ