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2024年8月24日 (土)

「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(157):きちんとした判断ができず、仕事もまともにできないような人達が原発を稼働する恐ろしさ(原子力ムラ総無責任体制)& 井戸謙一弁護士から能登半島地震について重要なアドバイス

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.(要予約)(チラシ)(9.4)総選挙で日本をアップデート:〝ガーベラの風″国会イベント(衆2多目的)
 https://1drv.ms/i/s!ArtBTVAHlosVlhW--2iwXO2y0OvH?e=6LFIfl
 https://x.com/3oiEJ1zKZbJVdjY/status/1826211006374400384

(関連)(プログラム)(9.4)総選挙で日本をアップデート:〝ガーベラの風″国会イベント(衆2多目的)(修正後)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlgfWpSqJTIq6pmQe?e=rqSAKN


2.(新刊書)とわの庭-小川糸/著(新潮文庫)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034478977&Action_id=121&Sza_id=B0

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盲目の女の子とわは、大好きな母と二人暮らし。母が言葉を、庭の植物が四季を、鳥の合唱団が朝の訪れを教えてくれた。でもある日、母がいなくなり…それから何年経っただろう。壮絶な孤独の闇を抜け、とわは自分の人生を歩き出す。おいしいご飯、沢山の本、大切な友人、一夏の恋、そしてあの家の庭。盲導犬ジョイと切り拓いた世界は眩い光と愛に満ちていた。涙と生きる力が溢れ出す感動長編。
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 <田中一郎コメント>

 この小説を紹介して下さったのは元外務省国際情報局局長の孫崎享さんでした。だいぶ前の話で、ご紹介いただいてすぐに文庫本は買ったのですが、日々の雑事に追われ、能力水準の低い私は、読むぞ読むぞと思いつつ、あっという間に月日が経ってしまいました。最近、私の持病になってしまった足痛と足裏のシビレがひどくなり、立ったり歩いたりするのが痛くてどうしようもなくなり、外出を控えるようになって少し時間ができたので、今がチャンスと読んでみた次第です(現在、大嫌いな病院に通院中です)。

上記の簡単な案内にある通り、読みながら強く感動し、涙も出ましたが、しかし、読了後の感想はさわやかなものでした。人生にはたくさんの喜怒哀楽が待ち受けていて、もう駄目だと思うくらいに落ち込む時もありますし、とても自力では乗り越えられないと思うことだって起きてきます。でも、そんな時でも、この小説の主人公(とわちゃん)のように、たとえ自分の体や能力に大きなハンディキャップがあったとしても、特にリキムわけでもなく、人間が持つ生きていく自然の力で、日常の身の回りのことに感受性を高めながら、自分を励まし、慰め、そしていろいろなことに気が付いて、小さく驚いたり感動したり喜んだりしながらやりくりしていく、そんな生き方ができるのだということを悟らせてもらいました。これは発見というか、新しい形の覚醒です。人間として生きることの喜びを、平凡な日々の営みの中でかみしめること、そこにちゃんと宝物とでもいうべき幸せがあるのだ、ということではないかと思いました。私はこの小説を書いた著者が、素晴らしい感性と表現力をお持ちなのだろうと想像します。文学の世界とは縁遠い私ですが、今回、素晴らしい小説に巡り合えてうれしく思います。ご紹介者の孫崎享さんには感謝申し上げたいです。


3.イベント情報

(1)(要予約)(8.27)(緊急開催)政権交代にむけて-求められる安全保障政策(新外交イニシアティブ)(衆2&ZOOM)
 https://www.nd-initiative.org/event/12708/

(2)(8.30)政権交代のために立憲民主党にもの申す市民集会 申込み(文京区民センター2F)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSebFf0twZZgFox3U2WqHDC0iZw6Ni7f4VEcpQJ7pAu2RRl6cg/viewform

(3)(9.4)東京外環道訴訟_(お知らせ_傍聴を)第23回口頭弁論
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlhbx1JuUS4RYoh7h?e=Vof1H3

(4)(チラシ)(9.19)福島原発さいたま訴訟 控訴審第4回公判 & 報告集会(東京高裁#101、衆2-2)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlgwQSJ5_d8q7hHPq?e=9bxetW

◆(9.25)再開「新ちょぼゼミ」第1回:オルタナティブな日本をめざして 「日本の裁判所はこうしたら変えられる」(田中一郎:たんぽぽ舎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2024/08/post-ef8a7e.html


4.立民代表選に枝野幸男が立候補=直ちに政治情勢や立民支持率に影響はない
 立憲民主党に期待していた有権者・国民を裏切り続けた男がまた登場するという。代表選が茶番となる。他方、市民運動・社会運動からはホンモノの政権交代をにらんだ代表選候補者の具体名要請が出てこない=これを典型的な「日和見」という。

(関連)枝野幸男 代表選挙立候補決意表明(20240821)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlhe7v3PopOeYL7R2?e=o9hx16

(関連)枝野幸男 代表選挙政策骨子「ヒューマンエコノミクス-人間中心の経済」(20240821)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlhhRLV1ward-wMbq?e=dYEulX

(枝野幸男の立候補表明時の説明は矛盾だらけ、次回のメールで詳しく批判いたします。他の政党に選挙共闘を求めながら、他方で「単独政権を目指す」とか言っていて、あんたそんなこと、世の中で通用すると思ってるの? 等々です。)

(1)立憲民主党は代表選で「良いリーダー」を選べるか 「ゆゆしき問題」をはらんだ政権交代の可能性 猿田佐世(AERA dot.)
 https://dot.asahi.com/articles/-/231513?page=1

(2)(別添PDFファイル)枝野氏、立民代表選へ出馬表明「政権運営の経験値重要」、他党と選挙協力、地域別に(日経 2024.8.22)
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA213NZ0R20C24A8000000/

(3)立憲代表選、「第3の候補」模索する動きが活発化 自民総裁選に焦り:朝日新聞デジタル
 https://x.gd/viYQp

(4)枝野氏「勝てる連携模索」 次期衆院選、全国一律否定(共同通信) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/2a8cdcc90116b5cbc88cae8b4365cc8f9e29f6bc

(5)泉代表にも推薦人の壁 野田元首相へ待望論 各議員ら様子見 立民代表選:朝日新聞デジタル
 https://x.gd/nTFh3

(6)枝野幸男氏、立憲民主党の代表選公約に「人間中心の経済」掲げる…「原発ゼロ」は言及せず(読売新聞オンライン)
 https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240821-OYT1T50110/

(日本の全ての邪悪を凝縮した原発に対して毅然とした態度(再稼働ナシの脱原発)を取れない人間は全てニセモノである:田中一郎)


5.“憲法改正”掲げ小泉氏“参戦”構図に変化も…活発化する自民党総裁選【報道ステーション】(2024年8月21日) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=x6PGwD6gh3c

(関連)小泉進次郎氏が自民総裁選に出馬意向も評価真っ二つ…《こいつだけはダメ》が噴出するワケ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/359423

(関連)【自民党総裁選】小泉進次郎氏“サラブレッド仲間”が裏切りの“コバホーク推し”! 「中身がない」と盟友を失望させた環境相時代の「発言」(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/30e8d8547dd401c3908ed7bc368300524a5a5ddd

(関連)<社説>自民党総裁選 裏金・教団不問に付せぬ:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/348935

(正論)自民党総裁選は刷新感などまるでなし 旧態依然の日本改悪候補揃い|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/359401

(石丸伸二と並ぶスッカラカン男が「壊憲」を公約に自民党の総裁選に立候補するという。笑止千万だ。有権者・国民が求めているものは、トンズラしてしまったボンクラの岸田文雄に代わり、「壊憲」ではなくて「裏金・脱税」問題(該当議員の適正な処分を含む)と「統一教会」問題の解決だ。顔を洗って出直して来い!:田中一郎)


6.注目情報

(1)(別添PDFファイル)機密費12億円、23年間同額、情勢反映せず 計上の根拠不透明(東京 2024.8.18)
(この制度は一部の政治家どもに完璧に私物化されている。廃止しなければいけない:田中一郎)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/348145

(2)”令和のコメ騒動”生産者側にも届く“コメ不足”の声…JAは農家への“仮渡し金”大幅増額 新米高騰も農家の収入増へ(新潟ニュースNST) - Yahoo!ニュース
(まもなくコメ不足は恒常化する。一般の消費者・国民は「麦を食え」(故池田勇人首相)ではなく、アメリカから送られてくる家畜用飼料を口にする時代が間もなく来る(貧乏人はエサを食え)。自国の農業と生産者・農家を足蹴りにしてきた結果だ。自業自得である。:田中一郎)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/3a0c5ec340d13f2d5c250770112e1615f4019287

(3)「表現の自由」認められるも…北海道警ヤジ訴訟、原告2人明暗分かれ(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
(足して2で割るようなスカタン判決から見えるものは、裁判官どもの自己保身だ、クタバレ司法! ヒラメ裁判官ども!:田中一郎)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/348935

(4)マイナ保険証“本格運用”まで4か月切る「いずれ致命的なトラブルが起きるのでは」 現役開業医が不安を吐露(弁護士JPニュース) - Yahoo!ニュース
(今の保険証が廃止される前に、河野太郎と武見敬三を廃止し、自民党を国会から追い払いましょう。自己防衛です。:田中一郎)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/8f7e6a96c76e87a01c8c4e4610ed23f58533000a

(5)広がる「PFAS汚染列島」…行政が動かない中、市民が独自の調査で解明も(SlowNews/スローニュース) - Yahoo!ニュース
(行政が動かないのは政治が動くなと言っているからだ。その政治も行政も、現政権政府(自公政権)がある限り、国民の健康のことなどどうでもいいと思っている。要するに、国民よりもアメリカさまが大切なのだ。こんな政治家どもを選挙で選んでいるのはあなたです。:田中一郎)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/38d97a63e4528905d9c83f738a43e4055c620746

(6)社説:防衛相の靖国参拝 旧軍との決別に疑念招く - 毎日新聞
(自衛隊・防衛省の不祥事を棚上げにしたまま、自衛官の組織的靖国参拝禁止規則が破られている中で、このチンピラ似非右翼の大臣は何をやっとるのか! 靖国とは戦前天皇制と戦争国家賛美の「国民精神総動員」のシンボルだ。:田中一郎)
 https://mainichi.jp/articles/20240822/ddm/005/070/100000c

(7)カップヌードルの値上げ、同意しない店に8回も要請か 公取委が警告:朝日新聞デジタル
(何でコレで「警告」なのか?! 処罰でしょうに! 公正取引委員会は犯罪企業と馴れ合いするのか?!:田中一郎)
 https://x.gd/9jeU7

◆日刊IWJガイド・非会員版「巨大地震と噴火、浜岡原発の事故リスク!! 南海トラフ地震の全犠牲者の約3分の1が静岡県に集中! 津波だけで死者約9万6000人!」2024.8.22号~No.4308 - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53813
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「「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(157):きちんとした判断ができず、仕事もまともにできないような人達が原発を稼働する恐ろしさ(原子力ムラ総無責任体制)」をお送りします。

日本全国あちこちで原発を巡る不祥事や出鱈目や低レベルの手抜きが発覚して問題になっています。末期症状を露呈する日本の原発と、相も変らぬ放射線被曝の危険性のゴマカシについて告発します。

 <別添PDFファイル>
(1)北陸電力 2014.8.26 申請の概要
(2)事故対策強化コスト上昇、「原発活用」国民負担重く、米企業資産 再生エネの3倍超(東京 2024.8.21)
(3)原発安全対策費 6兆円超(朝日 2024.8.20)
(4)柏崎刈羽の一部廃炉判断、再稼働後 2年以内に、東電が前倒し方針(日経 2024.8.22)
(5)「よい子の安全原発幼稚園」(新潟技術委員会からの提言)(池内了『新潟から問いかける原発問題』明石書店)
(6)防潮堤不備 原電「補強で対応」、規制委要求は造り直し、東海第2 工事完了見通せず(東京 2024.8.14)
(7)スクリーニング及び避難退域時検査における論点整理(池内了『新潟から問いかける原発問題』明石書店)
(8)放射線被曝毒性と化学物質毒性、防護規制値の違い(田中一郎 2022.5.28)

◆(イラスト)汚染水問題って何だ? コレだ!
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlhkf0QyRAUkrnzdU?e=cHaJKl

◆新潟から問いかける原発問題 福島事故の検証と柏崎刈羽原発の再稼働-池内了著(明石書店)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034595112&Action_id=121&Sza_id=B0


1.能登半島地震の地震動について井戸謙一弁護士から貴重で重要なアドバイスをいただきました

 先般みなさまにお送りした私のメール&ブログに記載した事項について、さっそく井戸謙一弁護士より貴重で重要なアドバイスをいただきました。私の地震学や基準地震動についての理解が十分でないことによるものと思われ、みなさまには深くお詫び申し上げます。また、井戸謙一弁護士にはご多忙のところ、貴重かつ重要なアドバイスをいただき厚くお礼申し上げます。

◆(再掲)基準地震動に関する「新規制基準」は作り直せ!:能登半島地震で(1)志賀町北部で1万ガルを越える地震動を記録(2)5km程度までしか連動しないと規制委が言っていたが、20km遠方の断層が連動した能登半島地震- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2024/08/post-89b9e0.html

◆「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(156):1KWの電力も発電・供給しない日本原電に、毎年毎年約1千億円の「前払い金」を13年間もくれてやる東電・関電他の電力会社は背任だ=第二次株主代表訴訟を提訴せよ!- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2024/08/post-64fe35.html

(上記2つのサイト&メールに記載した下記の部分についてアドバイスをいただきました)
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◆1万ガルのグラフは京都大学境有紀教授の研究室のホームページにあります。
 https://qr.paps.jp/lxWx

(サイトの中ほどのカラーの5本の線グラフの1つ目(弾性加速度応答スペクトル(減衰定数5%,水平2方向ベクトル和))をご覧ください。この中の「(志賀町)(5)K-NET富来」(薄い桃色)はグラフの天井を上方へ突き破っています。グラフの縦軸は「加速度(g)」で最大値が5g=5×980ガル=約5000ガルです。どこまで上方に伸びているかというと、1万ガルを越えているそうです。つまり、志賀原発がある志賀町のわずか10kmほど北方の観測点「旧富来町」で1万ガルを越える強い地震動があったということを意味します。この揺れの場所が少し南で、かつ志賀原発が稼働していたら、日本は志賀原発の大破壊により「終末」を迎えていたでしょう。珠洲原発が動いていなくてよかったと喜んでいる場合ではありません。原子力「寄生」委員会・「寄生」庁が進めている基準地震動の「新規制基準」を抜本的に見直さなければなりません。:田中一郎)

(関連)震度7観測の石川県志賀町 揺れは東日本大震災に匹敵 気象庁 - NHK - 令和6年能登半島地震
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240103/k10014307941000.html

(「気象庁によりますと、今回の地震で震度7の揺れを観測した石川県志賀町の地震計から算出された、揺れの強さを表す「加速度」は2825.8ガルに達していたということです。」(NHK)ではないのだよ。1万ガルを越えているのだ!! もっとしっかり取材して報道しろよ!! 京都大学境有紀教授の研究室へ行ってこい!!:田中一郎)
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(以下、井戸謙一弁護士と私とのメールでのやりとりをそのまま転記いたします)

(1)井戸謙一弁護士からのメール
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◆(別添PDFファイル)北陸電力 2014.8.26 申請の概要
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlhp5VNJ7Hkn2jncO?e=cvx0UA

田中一郎さま

富来観測点の地震動の問題について拡散していただきありがとうございます。
念のため、1点だけ指摘させてください。

「「加速度」は2825.8ガルに達していた」というのは、間違いではないのです。
 ここにいう加速度は地盤自体の加速度です。

これに対し、1万ガルを突き抜けていたのは、周期0.5秒以下の応答値です。
仮に周期0.2秒の応答値が1万1000ガルだったとすると(正確には読み取れませんが)、

これは、当該地盤の上に、固有周期0.2秒の物があった場合に、その物が動く加速度が1万2000ガルだいうことを意味します。

原発の基準地震動と比較する場合、
基準地震動は、地盤自体の揺れで代表させて表現します。

志賀2号機の申請中の基準地震動は添付の10頁にあるとおりです。
この中央のグラフによると、周期0.02秒の加速度(右上から左下に向かう斜めの直線のスケール)が1000ガルになっています(これによって、現在申請中の志賀2号機の基準地震動は1000ガルだと表現します。)

このグラフの周期0.2秒付近では加速度が2000ガル強を超えていると思います。これが応答値です。したがって、
富来観測点の2825.8ガルと比較するのは志賀2号機の1000ガル

富来観測点の周期0.2秒の応答値1万1000ガルと比較するのは志賀2号機の基準地震動応答スペクトルの周期0.2秒の応答値約2000ガルということになります。

既にご理解いただいているのかもしれませんが、老婆心ながら念のため申し上げました。
井戸謙一
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(2)私からの返信
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(御礼)2つばかり質問します

井戸謙一弁護士さま
ご指摘に感謝申し上げます。

地震学は頭が痛い問題で、まだきちんと理解できていない証拠です。
原発施設の固有周期に対応して揺れの力(ガル)を見なければいけないことは承知していましたが、なかなか個別問題の時にどう解釈すればいいのかが、まだ未熟です。

それで2つばかり質問です。

<1>「仮に周期0.2秒の応答値が1万1000ガルだったとすると(正確には読み取れませんが)、これは、当該地盤の上に、固有周期0.2秒の物があった場合に、その物が動く加速度が1万2000ガルだいうことを意味します。」

  1万1000ガルと1万2000ガルの2つの数字が現れますが、どちらが正しいでしょうか?

<2>周期0.02秒と、0.2秒の2つが出てきますが、基準地震動1000ガルと比べるのは周期0.02秒(富来観測点の2825.8ガル)だということのようですが、これは何故でしょうか? この「周期0.02秒」というのは汎用性・普遍性はあるのでしょうか(つまり、どの原発でも、周期0.02秒、のところに焦点をあわせてガル数を比較するということ)?

なんだかピンボケ質問かもしれませんが、よろしくお願い申し上げます。
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(3)井戸謙一弁護士からの回答
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田中一郎様

> 1万1000ガルと1万2000ガルの2つの数字が現れますが、どちらが正しいでしょうか?

  私の書き損じです。仮定の数字なので、どちらでもよいのです。1万2000ガルを1万1000ガルに訂正してください。

> 周期0.02秒と、0.2秒の2つが出てきますが、基準地震動1000ガルと比べるのは周期0.02秒(富来観測点の2825.8ガル)だということのようですが、これは何故でしょうか? この「周期0.02秒」というのは汎用性・普遍性はあるのでしょうか(つまり、どの原発でも、周期0.02秒、のところに焦点をあわせてガル数を比較するということ)?

どの原発でも、基準地震動を「○○ガル」と表現しますが、この○○の数字は、応答スペクトル図の周期0.02秒の加速度です。

正確には、基準地震動というのは、応答スペクトル図のグラフすべてをいうのですが、便宜的に、周期0.02秒の加速度で言い表しています。「今まで、原発が何回も基準地震動を超える揺れに襲われた」と言われています(樋口さんの大飯原発差止め判決にもかかれています)が、これらのケースは、周期0.5秒とか、周期0.8秒とかの部分で基準地震動を超えているのであって、周期0.02秒における加速度が基準地震動を超えた例はないと思います。

なぜ、周期0.02秒の応答値が地盤自体の揺れとみなされるのかについては、以前、石橋克彦先生にお尋ねしたことがあるのですが、「ここまで周期が短い場合の応答値は地盤自体の揺れと同視できるのだ」というご説明でした。

基準地震動で大切なのは、原発の施設のほとんどの固有周期が周期0.5秒以下の短周期なので、その付近の応答値なのです。周期0.02秒の応答値はそれに比べれば重要度は落ちるのだと私は考えています。その意味で、今回の境先生の解析結果は重要だと思っています。

井戸謙一
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(4)私からの2度目の返信
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どうもありがとうございました。

「原発の施設のほとんどの固有周期が周期0.5秒以下の短周期」は存じておりましたが、今後は「周期0.5秒以下」とともに「周期0.02秒」にもしっかりと注目したいと思います。他方で、井戸謙一弁護士がおっしゃる「周期0.02秒の応答値はそれに比べれば重要度は落ちるのだと私は考えています」もその通りだと思います。原発の安全性確保の観点では「ワースト・シナリオ」で検討すべきでしょうから、「周期0.5秒以下の短周期」のところで最も不利な・危険な・ダメージが大きい「揺れの力」を見ておくべきでしょう。

また、よろしくお願い申し上げます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(関連)(報告)(11.27)オルタナティブな日本をめざして(第95回)「いまさら聞けない原発と基準地震動:その基本を解説」(只野靖弁護士:新ちょぼゼミ)(2023年11月27日)- いちろうちゃんのブログ
 https://www.youtube.com/watch?v=cHJwoqElggY


2.(別添PDFファイル)事故対策強化コスト上昇、「原発活用」国民負担重く、米企業資産 再生エネの3倍超(東京 2024.8.21)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/348660

(関連)(別添PDFファイル)原発安全対策費 6兆円超(朝日 2024.8.20)
 https://digital.asahi.com/articles/ASS8M23PDS8MULBH00FM.html

 <田中一郎コメント>

 小泉純一郎元首相「原発は安全、安い、クリーン、これ全部ウソ」、この一言に尽きます。もし原発が安い=低コストなら、何故に下記のようなことをしなければいけないのか、ということです。マスごみが地域独占(原発)電力会社(「毒電」)の経営や振る舞いに対して批判的な観点から徹底的に調査し追及して報道しないから、原発のコストの「ほんとうのこと」がいつまでたっても衆目の下で明らかにならないのです。そもそも電力自由化が、「毒電」の旧営業エリアである地域ブロック内での独占状態を解体しないまま進められ、「毒電」全9社(除く沖縄)の電力発電シェアが8割にもなる状態では、原発だけでなく、さまざまな電力のコスト構造も不透明なままで、「毒電」のやりたい放題になっている様子がうかがえます。そこに自公政権だけでなく、国民民主党や立憲民主党までもがタカリを働いている、ということでしょう。この電力業界の構図はホンモノの政権交代によって叩き潰さなければいけません。

◆何もしないでも原発に大金が転がり込む仕組みが山のようにある

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*東京電力の福島原発事故後始末費用=奉加帳方式(原発賠償損害保険料の後払い)

*東京電力賠償費用を過去に遡って「託送料」に上乗せ 電気料金へ転嫁

*福島第一原発以外の原発廃炉費用も過去分を「託送料」に上乗せ 電気料金へ転嫁
(経済産業省がこっそり「毒電」の年間負担金を減額、顧客からの徴収金を「毒電」がネコババ)

*容量市場(老朽原発・老朽火力の温存へのインセンティブとなる)(独は戦略的予備電源)
  容量市場 2024年(1年目)入札 約1兆5千億円   
   同上  2025年(2年目)入札 約   5千億円  価格が政治的に決められている?
   同上  2026年(3年目)入札 約  9千億円  価格が政治的に決められている?
   同上  2027年(4年目)入札 約1兆3千億円

*「長期脱炭素電源オークション」制度創設
 (原発投資を丸抱えで政府が支え、投資すれば必ず儲かる仕組みを提供、既存のの原発再稼働にも適用)

*非化石価値市場(原発を含む)、ベースロード電源市場(=事実上の原発電力市場)

*2030年非化石電源比率44%の法的強制(原発を含む=ゴマカシ表示:ENERGY供給構造高度化法)

*ベースロード電源市場は廃止せよ(電力取引の卸売市場への集中義務で存在意味なし)

*原発損害賠償保険掛け金(保険料)の正常化(大幅引き上げ)(= 特別会計が巨額の赤字)

*電源三法や粉飾決算会計基準など、原発優遇の制度を全て廃止せよ
(廃炉にかかる損金会計処理を「繰延資産」として先送りする粉飾会計(会計基準踏みにじり))

*再処理機構と再処理費用の上乗せ、バックエンド(核ゴミ処分)費用の上乗せ
「薄く広く」=一般の電力ユーザーは気が付いていない、再処理機構は再処理をやめさせない仕組

(ポイント) 原発は運転期間中の燃料費が安いというだけで、それ以外のコストはべらぼうに高い。そのコストを他に転嫁している(もっぱら政府が税金で丸抱えして「国策民営」)。
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(関連)「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(153):寝ていても原発に大金が転がり込む仕組みが山のようにつくられている=また2つ 「長期脱炭素電源オークション」制度 「原発の新増設費、電気代上乗せ」制度(これから制度設計)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2024/07/post-06a2e5.html


3.(必見)緊急オンラインセミナー:原発建設費用を国民から徴収? RABモデルとは?(8-19) - 国際環境NGO FoE Japan
 https://foejapan.org/issue/20240813/19899/

(上記の私のブログにある「②「原発の新増設費、電気代上乗せ」制度(これから制度設計)」が上記で大島堅一龍谷大学教授が説明する「RABモデル」です。一言で言えば、原発だけに「総括原価主義」を復活させる、ということです(大島堅一氏)。愚かにも「脱炭素」のために原発回帰に舵を切っているイギリスの事例から取ってきた制度だそうです。容量市場(メインオークション)や「長期脱炭素電源オークション」制度を創ってスタートさせてもまだ足りない、それだけでは新設の原発への投資が出てこない(1基数兆円)から、この「RABモデル」まで創って新規原発投資を誘導し、原発にのめり込もうというわけです。上記VTRは重要ですので必ずご覧ください。:田中一郎)

(関連)原発新設への資金調達 電力会社が支援策求める 慎重意見も NHK 2024年8月20日(火) 18時44分
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240820/k10014553981000.html

(関連)第40回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会におけるご説明について 電気事業連合会 プレスリリース 2024年8月20日(火)
 https://www.fepc.or.jp/about_us/pr/sonota/1261814_1511.html

(関連)原子力の持続的かつ最大限の活用に向けて 電気事業連合会 2024年8月20日(火)
https://www.fepc.or.jp/about_us/pr/sonota/__icsFiles/afieldfile/2024/08/20/oshirase_20240820.pdf


4.(別添PDFファイル)柏崎刈羽の一部廃炉判断、再稼働後 2年以内に、東電が前倒し方針(日経 2024.8.22)
 https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20240822/1030030295.html

(関連)東京電力 プレスリリース「『柏崎刈羽原子力発電所の再稼働および廃炉に関する基本的な考え方』への評価」 に関する取り組み状況についての櫻井柏崎市長へのご報告 2024 年8月22日(木)
 https://www.tepco.co.jp/press/release/2024/pdf3/240822j0201.pdf

(関連)東京電力 柏崎刈羽原発の一部廃炉の検討前倒しへ 桜井市長は再稼働を容認する考え 「要請あれば応える」《新潟》日テレ テレビ新潟 2024年08月22日(木)19:28
 https://news.ntv.co.jp/n/teny/category/society/tee6357c7abe084554926eef070a843c84

(関連)柏崎市長「再稼働要請あれば応じる」7号機再稼働を容認する条件が整ったとの認識示す 一方の東電社長は慎重姿勢崩さず TBS 新潟放送 2024年8月22日(木) 18:52
 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1373767?display=1

(柏崎市もまた、桜井雅浩とかいう「タカリじじい」の市長に牛耳られてしまっているようです。柏崎市の一般市民は本当にそれでいいのですか? 福島原発事故を見たのではないのですか? 柏崎刈羽原発などを再稼働させたら、近未来は第二のフクシマです。そうなってから後悔しても仕方ないでしょう。この桜井雅浩とかいう「タカリじじい」の市長を更迭して、別のちゃんとした人に市長をやってもらって、柏崎刈羽原発の再稼働など認められるわけがないという柏崎市の意思を示してもらいましょう。それが故郷を守る唯一の方法です。また、次期県知事選挙では、花角英世現職知事を落選させ、脱原発新潟を宣言する知事を選びましょう。柏崎刈羽原発などなくても新潟県はびくともしません。:田中一郎)
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%9C%E4%BA%95%E9%9B%85%E6%B5%A9

◆(別添PDFファイル)「よい子の安全原発幼稚園」(新潟技術委員会からの提言)(池内了『新潟から問いかける原発問題』明石書店)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlhvWY2nui94utCLx?e=0dTnre

(米山隆一前知事がつくった「柏崎刈羽原発にかかる検証体制」を花角英世現知事が解体し、唯一残って「御用委員会」と化した(そうでない人は年齢などを口実に委員を解任されている)「技術委員会」が提出した「安全のための取組」の提案が上記である。原発を始めて半世紀以上がたち、かつ福島原発事故を経験した上での提案が、「この程度」なのか? こんなもの、気の利いた中学生でも書けるバカバカしいまでの無内容文章ではないか。新潟県は今や、花角英世原子力ムラ代理店知事のおかげで、県独自の柏崎刈羽原発のチェック体制が解体されてしまい、再稼働のための御用委員会や協賛団体・翼賛組織だけが残されている状態です。次期県知事選挙では、必ず花角英世を知事から退け、ちゃんとした人を知事選んで、再度、新潟県が柏崎刈羽原発を厳しくチェックする・出来る体制を創らないといけません。:田中一郎)

(関連)3つの検証 検証体制 - 新潟県ホームページ
 https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/248370.pdf

(関連)福島第一原発事故に関する3つの検証について - 新潟県ホームページ
 https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/kensyo.html

(関連)【コラム】新潟県の3つの検証は何が間違っているか(米山隆一衆議院議員・弁護士・医師)|にいがた経済新聞
 https://www.niikei.jp/op-ed/932142/

◆新潟から問いかける原発問題 福島事故の検証と柏崎刈羽原発の再稼働-池内了著(明石書店)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034595112&Action_id=121&Sza_id=B0


5.西尾正道北海道がんセンター名誉院長からいただいたファイル
 (噓と隠蔽の現実とCs-137の心筋障害)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlhzyrg_OKjL92_7y?e=spcDa6


6.(別添PDFファイル)防潮堤不備 原電「補強で対応」、規制委要求は造り直し、東海第2 工事完了見通せず(東京 2024.8.14)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/347309

(関連)(チラシ)東海第二原発が危ない、内部告発で防潮堤基礎工事で施工不良が発覚!(2024年)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlh1t5YDTARLdwMM3?e=wmyrrZ

(関連)(茨城県民は必見、首都圏住民も必ず目を通してください)東日本大震災で被災したボロボロの老朽原発=東海第二原発の再稼働は「首都圏壊滅」へのスタートボタン 日本原電と団子状態になって再稼働を進める原子力規制委を更迭・解体せよ- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2024/07/post-d38c4a.html

(関連)「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(156):1KWの電力も発電・供給しない日本原電に、毎年毎年約1千億円の「前払い金」を13年間もくれてやる東電・関電他の電力会社は背任だ=第二次株主代表訴訟を提訴せよ!- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2024/08/post-64fe35.html

(原子力「寄生」委員会・「寄生」庁でさえ、隠蔽していた手抜き工事の防潮堤については「造り直し」だと言っているものを(もちろんそれだけでは不十分で、当事者の日本原電の組織問題や担当していたゼネコンや業者の処罰にも手を付けるべき)、日本原電は「補強で対応」などと居直っている。規制当局など政治力を使って圧力をかければ何とでもなるという不遜な態度という他ない。信じがたい出鱈目だ。しかし、原子力に「寄生」している原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は、これに対して断固たる態度を取れないでいる。いい加減な原発運営をする日本原電と、原発に「寄生」して原発を規制できない規制当局のコンビは、近未来の原発過酷事故と首都圏壊滅を意味している。;田中一郎)


7.(別添PDFファイル)スクリーニング及び避難退域時検査における論点整理(池内了『新潟から問いかける原発問題』明石書店)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlh5T_eF_y1mlFvBX?e=6kbGdG

 <田中一郎コメント>

 池内了氏の昨今の新著より抜粋させてもらった。別添PDFファイルの「!」マークの部分をご覧いただきたい。福島原発事故の際には、事故直後に、原発周辺地域から逃げてくる方々の初期被ばくを後日わからなくするために、事故前にはこうすると決めていた「スクリーニング」の規制値13,000CPM(甲状腺等価線量100mSvに相当)を、「低体温症防止」を口実に、当時現場にあった測定器具の上限である100,000CPMに一気に引き上げるという「暴挙」を行った。そして既知の通り安定ヨウ素剤の配布・飲用は行っていない。それでも当時は「スクリーニング」の現場で針が振り切れる(100,000CPMを超える)人が多くいたのだが、その記録さえしないという許しがたい意図的な「手抜き」まで行っていた。そしてその「犯罪」とでも言うべき「初期被ばく隠し」を、さも被害者・避難者の健康を守るために頑張った放射線医学総合研究所その他の医師たちの努力の一環であるかのような嘘八百の放送を幾度となく垂れ流したのがNHKだった(下記参照)。まさに国家組織犯罪的な原発過酷事故による健康被害・被ばく被害隠蔽工作そのものと言っていいだろう。原発や核には、こうした国家組織犯罪的な放射線被曝被害者の被害隠蔽・切り捨てが常に付きまとっていることを忘れてはならない。

(関連)ETV特集「誰が命を救うのか 医師たちの原発事故」|番組|NHKアーカイブス
 https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009051282_00000

(関連)BS1スペシャル「緊急被ばく医療の戦い~誰が命を救うのか~」20190310 - 動画 Dailymotion
 https://www.dailymotion.com/video/x740t3o

 ところが、別添PDFファイルの池内了氏の著書の記載をご覧いただきたい。福島原発事故のこうした教訓を活かして、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は何と、原発過酷事故時のスクリーニングでは、完璧に手抜き・簡素化して、初期被ばくは事後的には全く分からなくしてしまうための制度化を、もっともらしい体裁でほぼ完璧な形で行ったというわけである。本来であれば、広くて空調の利いたスクリーニングをする会場をあらかじめ決めておき、福島原発事故のような「手抜き」「隠蔽」が起きないよう、衣服汚染の計測、安定ヨウ素剤交付・飲用、衣服着替えや体の洗浄、車などの運搬車両の洗浄ないしは使用禁止(弁償前提)、個人別の記録公布と控えの保存、などをしっかりと制度化しておくべきところを、その真逆を行っているというわけである。これが原子力の規制当局のやることなのか?!(この問題は以前に関西の脱原発団体である「美浜の会」が取り上げて原子力「寄生」委員会・「寄生」庁を追及していた)

SPEEDIの使用放棄もそうだが(池内了氏も自著で言及している)、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁が持つ福島原発事故の教訓とは、原発事故によって放射能や被ばくで大騒ぎとならないよう、放射能も放射線被曝も「見えないようにする」ということらしい。ふざけた話であり、現在の原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は解体しなければならないことが、あらゆる面から立証されたというべきだ。

(関連)(別添PDFファイル)放射線被曝毒性と化学物質毒性、防護規制値の違い(田中一郎 2022.5.28)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVlFH5Bvh7IL_wdpvC?e=UyMzRl


8.(メール転送です)柳原敏夫弁護士からのメール
 【続報】ブックレットをめぐって発生した人権侵害事件の公開質問状その2「どうか、私たちにテロ組織という「えん罪」を晴らす方法を教えて下さい」

柳原です。
7月10日に、ブックレットをめぐって発生した人権侵害事件について報告させていただきましたが、以下はその続報です。

人を食った人権侵害の実行者ゆうちょ銀行は、権力者がやるいつものパターンで、こちらの質問書を一切無視、スルーする態度に出たので、18日後に、再質問書を出そうと完成させ、あわや投函しようという寸前に、ゆうちょから回答が届きました。

しかし、それは「回答しません」という回答でした。こんなゴミみたいな書面を作るのに18日もかけるとはますます腹が立ち、そのまま再質問書を投函しました。以下は、その報告です。

この市民運動を見えない真綿でじわじわと首を絞めるような人権侵害事件に対し、引き続き、注視して、拡散して頂けたら幸いです。

どうか、私たちにテロ組織という「えん罪」を晴らす方法を教えて下さい。
https://disasterright.blogspot.com/2024/08/2484.html


9.(メール転送です)紙版(PDF)『止めよう!再処理』天恵の海 第259号 
「三陸の海・岩手の会」ホームページ 岩手の環境/RI廃棄物>ミニコミ通信
 http://sanriku.my.coocan.jp/no.259.pdf

 <「三陸の海を放射能から守る岩手の会」から>

◆六ケ所再処理工場(青森県)、完工2年半延期へ 日本原燃、「2026年度」で調整 27度目 8/17 東奥日報
 https://news.yahoo.co.jp/articles/aa6d88a87a42dc51c0d9e75e46375b6a977e4f4b

 「青森県六ケ所村に立地する使用済み核燃料再処理工場を巡り、日本原燃が9月末までとしてきた完成目標を断念し、2年半程度延期する方向で調整していることが16日、関係者への取材で分かった。規制当局の認可審査などになお時間を要するためで、8月下旬に開かれる次回審査会合の議論を経て、延期幅が最終決定する見通し。1993年に着工した再処理工場の完成延期は27度目。原燃は近く県、村に報告する方針。

原燃は26度目の延期を表明した2022年12月、新たな工程目標として「24年度上期(4~9月)」の工場完成を掲げた。当初は24年6月末までを目安に「できるだけ早期」の完成を目指したものの、原子力規制委員会の認可審査への対応が難航。申請書に大量の不備が発覚したり、建屋・機器の耐震設計に必要な「地盤モデル」の全面的な見直しが響き、増田尚宏社長が1月に「6月完成」の旗を降ろした経緯がある。・・・・・・」

*六ヶ所再処理工場は1993.4着工し31年目が過ぎました。しかしまだ操業できません。長期にわたり操業できないこんな工場は世界でもありえない工場だと思います。さらに2年半延期ということは、その後、もし操業した場合老朽化(腐食)によりすぐに漏洩事故が頻発しその対応に追われ操業はもう技術的・経済的に困難です。

米独を見習い再処理から撤退の政治的判断が下されなければならない時に至っています。

 1974年に米ではカーター大統領が商用再処理の中止を表明
 1989年に独バッカースドルフ再処理工場建設中止(国内再処理から撤退)
 2005年以降は海外委託再処理からも撤退

*六ヶ所再処理工場の課題山積(これらが解決できるのでしょうか)

(1)耐震:敷地が震度6強(830〜1500ガル)が予想されている。しかし設計基準地震動は700ガル

(2)建設30年以上経過、老朽化、アクティブ試験による汚染(近寄れない施設設備)により補強等ができない、稼働による事故の危険性が増大している。

(3)高レベル廃液の重大事故を蒸発乾固までとし超過小評価し、危険性が少ないとしている。UPZ5km、PAZなし(原発より安全!)蒸発乾固後の硝酸塩爆発が重大事故であるがこれを評価せず

(4)高レベル廃液のガラス固化失敗:白金族沈積問題を解決できず。

(5)アクティブ試験は失敗だった:プルトニウムの回収率が極端に悪い、ガラス固化失敗、再処理工場で実際の使用済燃料を使用したアクティブ試験の総括報告がなされていない。ガラス固化報告の審査が行われていない。

(6)安全上重要な施設設備の破損がそのままになっており、危険であり運転できないはず。ガラス固化溶融炉の天井レンガが剥離している。高レベル廃液用濃縮蒸発缶の温度センサー部の穴がそのままになっている。

(7)稼働により発生するトリチウム汚染水は全量海洋放出になるが、アクティブ試験時には最大トリチウム約1.7億Bq/Lで放出(2007.10.2)していた。このような海洋放出が許されるはずがない(福島第一事故炉から最大で1500Bq/Lで放出されていると記憶)。海洋トリチウムモニタリング値の不正(県と日本原燃測定値:全てND)が行われていた。

(8)その他、人が管理できる施設(巨大、複雑、放射能の危険)ではない。ヒューマンエラー必至


10.その他

(1)宗教者核燃裁判メールマガジン:原告団ニュース第9号を発行しました。
 https://www.kakunensaiban.tokyo/2024/08/01/news09/

(2)(社説)核のごみ調査 これで適地見つかるか:朝日新聞デジタル
 https://x.gd/Nujz4

(3)玄海原発2訴訟大詰め 控訴審で福岡高裁が上岡直見氏の証人尋問認める(週刊金曜日) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/de8d1ef5860a48660ba18b9a1b6d3d975465706a
草々

 

 

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