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2022年10月10日 (月)

「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(137):昨今の放射線被曝をめぐる議論(その21)=山田耕作京都大学名誉教授による福島子ども甲状腺ガン英語長論文解説、田村市バイオマス発電訴訟、黒い雨と原爆関連文献他

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.【緊急署名】原発運転期間「原則40年」削除方針の撤回を
https://foejapan.org/issue/20221010/9607/   
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdtGmImOFhpObetYPhx4GXyTwHiIBnZmGNnFAjZzNHBzTFnlA/viewform

(関連)「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(136):山中伸介・新規制委員長さん、原子力に「寄生」して原子力は「規制」できませんよ=老朽原発の運転期間延長、再稼働審査時間短縮、「革新軽水炉」、これみな「原発寄生虫」のやることです- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/10/post-e1990b.html

(原子力「寄生」委員会の委員長に就任したばかりの山中伸介が、就任早々「私は原子力ムラの回し者でございます」と名乗り出たようなものだ。こいつはついこの間まで大阪大学の幹部だった。今日の日本の大学が如何に腐っているか、如何に腐った連中に牛耳られているかを示す1つの証拠とも言える。亡国野郎の山中伸介よ、さっさと辞任しろ! 今度原発が大事故を起こしたら、特に老朽原発が事故を起こしたら、お前が最大最終の責任者とし最高刑の刑罰に処すからそのつもりでいろ! :田中一郎)


2.(チラシ)(11.18)Zoomセミナー 経済安全保障推進法って何? 市民生活にどう関係してくるの?(:ゲノム問題検討会議主催)
https://ada686a5-64c9-46eb-b0dc-bc67490fed36.usrfiles.com/ugd/ada686_1371a23c04d64c238193d6c5037f4a32.pdf


3.(別添PDFファイル)あの国のどこが民主的なのか 20世紀の遺物のような米国追従外交からの転換は喫緊の課題|日刊ゲンダイ(高野孟 日刊ゲンダイ 2022.10.6)(日刊ゲンダイの無料ネット会員になれば一定量まで記事が読めます)
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/312414


4.原発推進、反対両派が立候補 11年ぶり選挙戦 山口・上関町長選(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/55a8735e159fe3d4e745ee27922abcb4fdf2badc

(上関原発にタカルのか、タカラないのか、が争点です。この原発は完成・稼働したら必ず大事故を起こします。お約束します:田中一郎)


5.徳元次人氏が初当選 沖縄・豊見城市長選、現職に2800票差 自公推薦、県内最年少の首長  - 琉球新報デジタル
 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1597518.html

(あまり言いたくはないけれど、今のような時に行われる選挙で、沖縄の有権者が、自民党や公明党が推薦する若造の候補を、それなりに実績のあった現職の人物と入れ替えるような投票をしていてどうすんだよ! 今の辺野古だって、仲井真弘多のような奴を県知事に何度も何度も当選させるから、今みたいなことになっているのに、その教訓もないのかよ!?  こんな調子じゃ、沖縄が再びの戦場になってもしょうがないな、自業自得だよ。自民党の政治家どもは「そのつもり」なのよ、アメリカがついてるから日本は負けねえ、と単純に思っているだけで、戦場になる沖縄のことなど、きちんと考えていないんだよ、そしてこいつは、その自民党の推薦だ! :田中一郎)


6.岸田文雄そうじ大臣:早くこいつらを掃除してよ!

(1)山際(せとぎわ)大志郎・経済再生担当相
*嘘が背広を着ていると言われた「山際大臣」は落選の危機 立民の対立候補は“広末涼子のいとこ”か(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/e4f256ca26de1cd5bcddec3c38d073822df7ca48

*山際大臣が旧統一教会との関係公表に消極的なのは…上層部とズブズブではと多田文明氏が指摘|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/312308

(2)萩生田光一自民党政調会長
*「統一教会をコンビニ的に使っていた政治家がとまどっている」萩生田政調会長の釈明打ち砕いた-3年前インタビュー-(MBSニュース) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/810c9606c6292a2d427493b575354251e05ebb8d

*萩生田政調会長「俺は骨格じゃないのか」強気発言から一転…統一教会問題へ曖昧対応連発で問われる資質 - 女性自身
 https://jisin.jp/domestic/2128909/

(3)細田博之衆議院議長
*細田博之衆院議長 今回も記者会見を開かず旧統一教会との接点を補充説明したけれど疑問は残ったまま:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/207086

*(別添PDFファイル)勇気ある人と勇気ない人(前川喜平 東京 2022.10.9)
 https://twitter.com/chibimariko/status/1579308744164659201/photo/1


7.末期症状の岸田文雄政権・自民党不正政治
 こんな連中・こんな政党の推薦候補者に投票をする有権者は皆アホじゃ!

◆内閣支持続落、最低の35% 細田氏の説明「不十分」87%(共同通信) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/5fe277b9d0b42c486cf57f7097e9219f7f849ee4

(1)(別添PDFファイル)旧統一教会との関係 ゼロ回答連発、首相の答弁(朝日 2022.10.8)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S15439537.html
(2)旧統一教会の宗教2世実態調査で6割が「貧しい」と回答 「こんなもんじゃない」と弁護士指摘|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/312336
(3)(別添PDFファイル)細田衆院議長が開会のベルを鳴らすのか おぞましい臨時国会の風景(日刊ゲンダイ 2022.10.4)
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/312279
(4)岸田首相に続き麻生副総理も…息子が要職就任で疑問の声「日本は世襲社会」「ほんと縁故主義」(SmartFLASH) Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/4ad7b3266f7b400155c2a2940acd3634d4f9aaa9 
(5)自民党自体が統一教会のマインドコントロール下にある!- 文鮮明カラーを払拭した韓鶴子体制の統一教会が「国家復帰」計画の野望を企てる!〜岩上安身によるインタビュー第1101回 ゲスト ジャーナリスト・鈴木エイト氏 - IWJ Independent W
 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/511308

◆(別添PDFファイル)(必読)注目の人 直撃インタビュー:塚田穂高上越教育大学准教授 政治と宗教(日刊ゲンダイ 2022.10.7)
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/2102

(関連)宗教社会学者・塚田穂高上越教育大大学院准教授からヒアリング 党旧統一教会被害対策本部 - 立憲民主党
 https://cdp-japan.jp/article/20220810_4274


8.立憲・野田佳彦元首相“自ら”自民党に利用され…安倍氏追悼演説を引き受ける「政治センス」|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/312474

(下記はメール転送です)
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野田佳彦氏は議員を辞めるか、自民党に転籍するかである。

 立憲民主党の野田佳彦元首相は9月27日安倍晋三元首相の国葬儀に参列した。
 立憲民主党執行部は欠席を決めたが、野田氏は「元首相の葬儀に出ないというのは、
 私の人生観から外れる」という発言での参加であった。
 野田氏は何を考えているのか、人生観から外れるというなら、
 一人で安倍氏の自宅を訪れ、焼香すればそれで良かったではないか。
 今回の国葬儀は議会も司法も通さず、安保法制(戦争法)の決定時と同様、
 閣議決定という「独裁的手段」で決定したのである。
 先に行われたエリザベス女王の国葬が議会に諮り、予算を決めてから行うのとは異なる。
 更に言えば、野田氏の言動は私たち有権者の気持ちを裏切っている。
 民主党が政権をとった時の選挙で、国民の大多数が当時の民主党に投票したのは
 「反貧困と年金問題」であった。
 これまで投票に行かず、浮動票となっていた多くの皆さんが、
 政権が替われば、と民主党に期待して投票所に足を運んだのである。
 そのことを忘れ、野田首相(当時)は安倍自民党代表との会談で議員定数削減問題など、
 安倍氏の口車に乗り、消費増税に協力するとの約束で解散を認めた。
 反貧困と年金問題で投票された方々は、「民主党が自民党と変わらないなら、
 選挙に行く必要はない」と判断された。
 野田氏よ、あなたの人生は議員としての生涯ではないのか。
 もし議員としての人生なら、理不尽な自公政権の不正を糺し、
 平和で豊かな生活を求める、有権者・主権者の声に常に耳を傾け、
 行動することではないか。

 野田佳彦元首相よ、貴殿は議員を辞めるか、自民党に転籍するかである。
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 <田中一郎コメント>
 野田佳彦についてはおっしゃる通りながら、執行部以外を国葬参加自由とした泉健太立憲民主党執行部にも問題がある。野田佳彦以外にもアベ国葬に参加した立憲民主党議員がいるのではないか? 立憲民主党はその全員の名前を公表せよ。地方議員も含めてだ。

そもそも泉健太立憲民主党代表自身が、いつまでたってもアベ国葬に参加するのかしないのかはっきりせず、政府の答弁がどうたらこうたらといった理屈をつけて、国葬不参加を決めている。野党第1党の党首が何をやっとるのか、という話である。

前々より申し上げているとおり、泉健太立憲民主党は、「市民と野党の共闘」の総大将にするわけにはいかないし、こんな連中を応援したところで、日本の政治は微塵も変わらない。このまま泉健太執行部が参院選大敗の責任を取って退陣しないのなら、来たる統一地方選挙では、立憲民主党候補者を全員落選させましょう。他の「世直し」政党に投票してください。それが日本の政治を変える、遠そうでいて最も近い、最短コースです。

立憲民主党だからといって、甘やかしてはいけないのです。

(関連)連合・芳野会長就任1年 国葬参列に募る不満、2期目はある- - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20221006/k00/00m/010/163000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=article&cx_mdate=20221007

(関連)連合・芳野会長“驚き”のご都合主義 反対を押し切り参列した「国葬」を強く批判|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/312511

(こっちは野田佳彦よりも更にひどい。御用組合「連合」は解体あるのみ。それにしても「連合」内の旧総評系労働組合は何をしとるのかねエ!? こんな女にトボトボついて行くだけの「フヌケ」組合ナノ!? だったら解散したらどうですか? :田中一郎)
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「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(137):昨今の放射線被曝をめぐる議論(その21)をお送りいたします。

 <別添PDFファイル>
(1)はじまった「3.11子ども甲状腺がん裁判」(『食べもの通信 2022.9』)
(2)甲状腺被ばく測定 規制委チームが先月方針、サボリ「踏襲」巧妙な仮定、加害責任うやむや 懸念(榊原崇仁 東京 2021.3.1)
(3)論文紹介:疫学的手法の誤用検出ツールキットによって福島原発事故後に現れた科学と保健政策の土台を脅かす侵食活動を実証する(山田耕作京都大学名誉教授)
(4)本の紹介:小山美砂著『黒い雨訴訟』(山田耕作京都大学名誉教授 2022.9.10)
(5)小児被ばく提言へCT指針、浸透は?(毎日 2022.5.25)


1.【311子ども甲状腺がん裁判原告団から緊急のお願い】私たちの声を広げてください(裁判打ち切りを許さない)
 http://www.labornetjp.org/news/2022/1663919987759staff01

(関連)(別添PDFファイル)はじまった「3.11子ども甲状腺がん裁判」(『食べもの通信 2022.9』)
 https://www.tabemonotuushin.co.jp/publics/index/1/detail=1/b_id=923/r_id=1108/

(関連)第38回:311子ども甲状腺がん裁判傍聴記「13歳でがんになり、17歳で二度目の手術を受けました」(渡辺一枝) - マガジン9
 https://maga9.jp/221005-2/

(関連)原告意見陳述 全員はできず? 子ども甲状腺がん訴訟:核といのちを考える 朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASQ977JKMQ97UGTB006.html

(関連)【アーカイブ】「311子ども甲状腺がん裁判」第2回口頭弁論 支援・報告集会 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=v5um9tZqHzE

◆「311子ども甲状腺がん裁判」を支援してください!(311甲状腺がん子ども支援ネットワーク 2022-01-27 公開) - クラウドファンディング READYFOR
 https://readyfor.jp/projects/311supportnetwork

◆311人募集中!|311子ども甲状腺がん裁判応援サポーター(311甲状腺がん子ども支援ネットワーク 2022-04-26 公開)継続寄付
 https://tinyurl.com/49enfwxv


2.開沼博氏がOurPlanet-TVを提訴〜名誉毀損で - OurPlanet-TV:特定非営利活動法人
 https://www.ourplanet-tv.org/45787/

(関連)慶応大生が開沼博氏を提訴〜名誉毀損で - OurPlanet-TV:特定非営利活動法人
 https://www.ourplanet-tv.org/40048/

(典型的なスラップ訴訟である。開沼博は福島原発事故のあと、福島県他の放射能汚染地域における放射線被ばく防護や住民対策で首をかしげたくなる言論を展開してきた若手の社会学者の1人、今回は上記の慶応大生との訴訟事件に関連してOUR PLANET TVの報道にかみついた。何をやっとるのか、というのが私の印象である。みなさまにはOUR PLANET TVへのご支援をお願い申し上げます。同社は「福島県民健康調査」をはじめ、福島原発事故をめぐる様々な問題状況を適時適切に伝える貴重なネットジャーナリズムです。みなさまの浄財でOUR PLANET TVを支えていただければ幸いです。:田中一郎)

◆ご寄付のお願い - OurPlanet-TV:特定非営利活動法人(寄付金控除(税)あり)
 https://www.ourplanet-tv.org/donation/

(関連)小児甲状腺がん326人に〜福島県民健康調査 - OurPlanet-TV:特定非営利活動法人
 https://www.ourplanet-tv.org/45618/

(関連)原発事故の「強制避難」と「自主避難」の区別をなくすべき〜国連特別報告者 - OurPlanet-TV:特定非営利活動法人
 https://www.ourplanet-tv.org/45803/

(関連)今のままではミナマタもフクシマも終わらない:繰り返される「企業犯罪+国家犯罪」=司法の劣化がこれに拍車をかける権力犯罪大国ニッポン- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/09/post-0d6713.html


3.田村バイオマス発電訴訟
 放射能で汚染されたバイオマスを焼却して発電するというこのプロジェクト、どうもうさん臭い。放射能汚染物を燃やせば、大量の放射能が大気中に拡散されてしまう。それをヘパフィルターという高性能フィルターで取り除くから大丈夫だなどと被告の業者や田村市当局は言うのだが、それがどうも怪しい。ヘパフィルターならぬヘボフィルターのような、そんな雰囲気である。そもそも地元自治体の田村市当局に、住民の立場に立って業者をチェックするなどの公正な姿勢がちっとも感じられないのは異常という他ない。何だこの自治体は、という印象である。

昨今では福島県に限らないが、福島原発事故の被害を受けた関東や東北で、バイオマス発電だなどと偽って単に産業廃棄物を燃やすだけの設備が、FIT電気だのFIP電気だのと承認をもらって優遇されているという話も聞く。この国の行政は一体何なんだろうか!? そういえば思い出すのは福島原発事故間もなくの頃、金子勝立教大学教授(当時は慶応大学教授)や児玉龍彦(東京大学先端科学技術研究センター名誉教授)らが、福島県で出てくる大量の除染ゴミを焼却炉で燃やせと主張し、その際、高性能のフィルターをつけておけば放射能はほとんど除去できると言い張り、それに反対する私と対立していた。

私は、純粋技術的にはそうかもしれないが、実際問題、そんな高性能のフィルターが必ず装着されるとは限らず(追加コストやメンテナンスの手間ヒマなどの問題がある)、きっといい加減なことになっていくだろと思ったので、放射能汚染物を燃やすな、除染よりも避難、と主張したのだが、ある日大きな市民集会で、私は金子勝立教大学教授より「日和見呼ばわり」された記憶が残っている。まあ、人間には判断ミスもあるから、昔の怒りをぶり返すつもりはないけれど、大学教授たちは少しは自分たちの過去の発言に責任を持てよと言いたくなる。

ともあれ、田村バイオマス発電の控訴審報告を下記にご紹介しますので、是非ご覧ください。福島地裁では、ロクスッポ事実関係の判断をきちんとせずに原告敗訴の判決を下したようです。福島地裁は福島原発事故以降、デタラメな法廷運営をやり、ロクでもない判決ばかりを繰り返しており、この「落とし前」はいずれつけなければいけないと思っています(閉鎖してしまうのがとりあえずいいかもしれない)。他方、仙台高裁の石栗正子裁判長は、今のところ公判の運営については福島地裁のような歪んだ恣意的なことは行わず、公正な裁判の進行を確保しているように思われます。この仙台高裁の石栗正子裁判長は、「子ども脱被ばく裁判」の控訴審裁判長と同一人物で、仙台高裁におけるこの2つの裁判の今後の展開や判決が注目されるところです。

(1)ウソにウソを重ねて収拾がつかなくなる被告-田村バイオマス控訴審第2回期日(1)ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)
 http://chikurin.org/wp/?p=6457

(2)ウソにウソを重ねて収拾がつかなくなる被告-田村バイオマス控訴審第2回期日(2)ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)
 http://chikurin.org/wp/?p=6473

(3)ウソにウソを重ねて収拾がつかなくなる被告-田村バイオマス控訴審第2回期日(3)ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)
 http://chikurin.org/wp/?p=6484

◆田村バイオマス訴訟:不当判決!被告の論点そらしを上回り事実をごまかした裁判長を糾弾する!! - ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)
 http://chikurin.org/wp/?p=6312


4.論文の紹介 津田敏秀氏他著「疫学的手法の誤用検出ツールキットによって福島原発事故後に現れた 科学と保健政策の土台を脅かす侵食活動を実証する」(山田耕作京都大学名誉教授 2022.10.5)

◆(別添PDFファイル)論文紹介:疫学的手法の誤用検出ツールキットによって福島原発事故後に現れた科学と保健政策の土台を脅かす侵食活動を実証する(山田耕作京都大学名誉教授)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVgk2dTNu02hHKLauv?e=rgIWQv

(下記はメール転送です)
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皆様、山田耕作です。

津田敏秀岡山大学教授達の英文の論文が公表されました。

Toshihide Tsuda, Yumiko Miyano and Eiji Yamamoto.
Demonstrating the undermining of science and health policy after the Fukushima nuclear accident by applying the Toolkit for detecting misused epidemiological methods.
Environmental Health (2022) 21:77
https://ehjournal.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12940-022-00884-6
https://doi.org/10.1186/s12940-022-00884-6

日本語にすると次のような題名です。
「疫学的手法の誤用検出ツールキットによって福島原発事故後に現れた 科学と保健政策の土台を脅かす侵食活動を実証する」

疫学における信頼基準である疫学的手法の誤用検出ツールキットを用いて、原発推進のSHAMISEN グループのチェルノブイリや福島事故を議論した特別のレヴュ―論文を検証した論文です。スクリーニング効果や過剰診断等について明確な回答が、判定基準であるツールキットをもちいて示されています。

具体的に「被曝が原因でない」とする説の科学的根拠の有無について明確な批判が成されています。その津田教授達の論文を簡単に紹介した拙文を添付しました。重要な論文ですが、英文で長いので分かり易くしたつもりです。皆様の参考になれば幸いです。御検討ください。誤解や誤り等ご指摘頂けると幸いです。
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 <田中一郎コメント>
山田先生へ、いつも貴重な情報をありがとうございます。別添PDFファイルを拝読いたしました。

長文の英語の専門論文となると、私たち一般市民には容易には手が出せないものですが、こうして要約してまとめていただくと、大変ありがたく思います。

別添PDFファイルを拝見する限りでは、これまで私たちが「福島県民健康調査検討委員会」をめぐって批判をしてきたことがほとんどですが、それが疫学的に立証されている、と言うことなのでしょう。疫学的統計学については、私もだいぶ前から書店で参考書を探しているのですが、福島原発事故をめぐる疫学的分析に使えそうな図書が見つけられずにいます。ご存じでしたら、書名をご教授いただければとも願っています。

別添PDFファイルを拝見した限りで、書かれていないことを若干申し上げます。

(1)「子ども脱被ばく裁判」の第1審(福島地裁:原告敗訴)での証人尋問で、山下俊一長崎大学教授も鈴木眞一福島県立医大教授も、ともに「過剰診断」「過剰診療」を否定しています。彼らは子ども甲状腺ガンの多発を、未だに「スクリーニング効果」だと主張していました。当たり前と言えば当たり前で、もし仮に「過剰診断」による「過剰診療」と言うことになれば、福島県立医大はものすごくたくさんの子どもたちの甲状腺を医療ミスにより摘出してしまったということになり、福島県立医大は21世紀最大の医療事故を引き起こしたことになります。その責任を取り、関係者は医療免許や大学教授職をはく奪、福島県立医大は閉鎖となっても不思議ではありません。もちろん、福島県や国もその責任を厳しく問われることになります。放射線ムラのお馬鹿どもは、自分たちが言っていることの「論理的社会的帰結」を少しも認識できていないのではないかと思われます(あらかじめ決めてある「子ども甲状腺ガンの多発は福島原発事故とは無関係」を何とか屁理屈で押し固めるため、なりふりかまわぬ挙動に出ているということでしょう)。嘆かわしいのは、日本の大学の多くの学者ども・あるいは医師・医者どもが、この「過剰診断」「過剰診療」説に対して、毅然たる否定態度を取っていないことです。

また、ガンについては常日頃から「早期発見・早期治療」だなどと言いつつ、健康診断をはじめ、さまざまな医療分野で「過剰診断」「過剰診療」「過剰投薬」を続けている日本の医療の在り方を放置して、こと、福島原発事故後の健康検査に対してだけをつまみあげて、何をバカ丸出しのことを言っているのか! と言うことでしょう。ご都合主義も甚だしきというべきです。そもそも「過剰診断」の科学的定義をしてみろ、とも言えます。ドシロウトをバカにして情緒的な表現を使って、福島原発事故による甲状腺ガンをはじめとする健康被害を「見えなくする」悪質な作為の1つです。

(2)スクリーニング効果なのかどうかは、福島県以外の、福島原発事故の影響が少ないと思われる地域(北海道や九州・沖縄)で、子どもたちの甲状腺エコー検査をやれば判明することです。5000人を超える数の子どもたちが「A判定以外」とされ、甲状腺ガンだとされた子どもたちが326人も出ているのに、これをスクリーニング効果であって、日本国中どこにでも見られる自然態だというのであれば、つまり福島原発事故とは無関係というのなら、日本全体ではその50倍以上の潜在的な子ども甲状腺ガン患者がいることになります。全国の小中学校での健康診断時に「早期発見・早期治療」の主旨で甲状腺エコー検査をすべきでしょう。別添PDFファイルにもありますように、甲状腺ガンは他の臓器や部位に転移や浸潤をするのですから、早く見つけて対応しなければ、多くの子どもたちがひどいことになりかねません。そして、その検査でも、大量の子ども甲状腺ガンが発見されれば、彼らのスクリーニング効果説は正しいということになります。しかし、「福島県民健康調査検討委員会」も、他の原子力ムラ・放射線ムラ学者どもも、福島県以外での甲状腺検査は断固として(一貫性のない屁理屈で)反対しています。彼らの議論が「為にする議論」であることの明白な証拠です。

(3)チェルノブイリ原発事故後の子ども甲状腺ガン多発が原発事故による放射能が原因だと国際原子力マフィアたちが認めた理由は、原発事故前と事故後に生まれた子どもたちの甲状腺ガンの発生状況の大きな違いでした。このことは山下俊一長崎大学教授他、日本の医学者たちはほとんど既知のことです。だったら、「福島県民健康調査」でも、福島原発事故の前と後に生まれた子どもたちを検査して、その甲状腺ガンの発生数を比較してみればいいでしょう。しかし、これについても、「福島県民健康調査検討委員会」も、他の原子力ムラ・放射線ムラ学者どもも、断固として(一貫性のない屁理屈で)反対しています。 

ただ、現状では、既に福島第一原発事故から11年が経過していて、福島県やその近隣都県では、放射能汚染環境下での生活が長期化しています。短い半減期の放射性ヨウ素131やその他の核種は消滅していますが、放射性セシウム137や放射性ヨウ素129などは依然として環境に存在しており、更にはホットパーティクルの危険性も指摘されています。福島第一原発からは今でも大量の放射能が環境放出されています。これら環境残存の放射能が福島県の子どもたちの健康に影響を及ぼし(山田先生がご指摘のように、ガン抑制遺伝子を破壊するなどして)、ガンの多発を生み出しているかもしれません。福島原発事故後のいい加減な放射線被曝防護政策により、甲状腺多発情況は新たな段階に入っている可能性があり、福島原発事故の前と後での子ども甲状腺ガンの発生状況は、検査してみてもビジブルな結果を生まないかもしれません(チェルノブイリ原発事故の際は、多くの子どもたちが放射能汚染地域から避難・疎開をしていましたが、日本では逆に放射能や被ばくの危険性をごまかして、避難・疎開を妨害してきています。この点も重要です)。

(4)「福島県民健康調査」では、①いわゆる「経過観察」とされた子どもたちが多すぎること(穿刺吸引細胞診を受けた子どもたちでさえ、その大半が「経過観察」とされ、甲状腺ガン判定がなされていません=隠ぺい行為ではありませんか?)、②A判定以外の子どもたちが5000人を超えているのに、穿刺吸引細胞診を受診した子どもたちは1000人に満たない=つまり、意図的に穿刺吸引細胞診を遅らせている様子がうかがえること(穿刺吸引細胞診をやればガンかどうかはほぼ確定する)、その子どもたちがいわゆる「保険診療」に入った場合、仮に甲状腺ガンが発見されても「福島県民健康調査」での甲状腺ガンにカウントされないという信じがたいインチキ行為を行っていること、④福島県立医大以外の医療機関=特に福島県外の医療機関で検査・手術を受けて甲状腺ガンが確定しても、その情報が「福島県民健康調査」に伝えられる仕組みができていない、

(関連)小児甲状腺がん326人に〜福島県民健康調査 - OurPlanet-TV:特定非営利活動法人
 https://www.ourplanet-tv.org/45618/

つまり「福島県民健康調査」は、肝心要の子ども甲状腺ガンの発生を「全数把握」する体制を取らないで、この約10年間を福島原発事故と無関係であることを何とか説明しようと悪戦苦闘してきたこと、それどころか、いよいよ隠し切れないほどの子ども甲状腺ガンの発生を前にして、そもそも甲状腺検査そのものをつぶしてしまおうとしていることを指摘しなければいけません。

そして、甲状腺ガンについて、こんな調子ですから、それ以外の疾患=健康障害については(たとえば白血病、白内障、各種ガン、小児糖尿病、セシウム心筋症、ガン以外の甲状腺疾患など)、まったくもって検査・調査しようという姿勢は見られません。また、福島県以外の近隣都県では、健康調査など、事故後一度たりとも公的に実施されたことはないのです。

遺伝的障害についてもしかりで、そもそも遺伝的障害については、ヒロシマ・ナガサキについても、一度たりともまとまった公的調査は実施されておりません。にもかかわらず、原爆による遺伝的障害=放射線被曝による遺伝的障害は「ない」と、何の科学的実証的根拠もなしに言い張っているのが今の日本政府です(それを半ば受け入れるかのような発言をしたり態度を示したりする脱原発派市民がいることが、私には信じがたいのですが)。フクシマのミナマタ化、ヒロシマ・ナガサキ化が進行中です。

(関連)今のままではミナマタもフクシマも終わらない:繰り返される「企業犯罪+国家犯罪」=司法の劣化がこれに拍車をかける権力犯罪大国ニッポン- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/09/post-0d6713.html

福島原発事故の放射能による健康障害・遺伝的障害は、今のままでは「闇から闇へと葬られてしまう」可能性が高くなってきました。脱被ばくの市民運動・社会運動はこれからが「本番」です。子ども甲状腺ガンだけでなく、今後はさまざまな健康被害についてもアンテナを高く張り、厳しく監視していく必要があります。そして、最も大事なことは、こうした許しがたい情況を生み出している諸悪の根源である「日本の政治と政治家」(そして併せて日本の司法・検察も)を抜本転換していきましょう。原子力と放射能(被ばく)は「信じる者こそ殺される」ですから。

◆(別添PDFファイル)甲状腺被ばく測定 規制委チームが先月方針、サボリ「踏襲」巧妙な仮定、加害責任うやむや 懸念(榊原崇仁 東京 2021.3.1)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVgk_7SUgrukeVWL2h?e=04zkcE

(関連)【対談】『福島が沈黙した日 原発事故と甲状腺被ばく』榊原崇仁×『孤塁』吉田千亜~終わらない福島第一原発事故を追い続ける理由~ 週プレNEWS
 https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2021/01/26/112898/
 https://www.excite.co.jp/news/article/Shueishapn_20210126_112898/


4.「黒い雨」訴訟-小山美砂/著(集英社新書)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034358919&Action_id=121&Sza_id=E2

(関連)(別添PDFファイル)本の紹介:小山美砂著『黒い雨訴訟』(山田耕作京都大学名誉教授 2022.9.10)
 https://1drv.ms/b/s!ArtBTVAHlosVgk7R9ziom1PYn5hY?e=l6V3Nh

(関連)「長崎だけ認めない、なぜだ」被爆体験者落胆 救済触れぬ首相に - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20220809/k00/00m/040/285000c
(関連)長崎の被爆体験者が手帳交付要請 厚労省「直ちに検証できない」 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20220928/k00/00m/040/051000c
(関連)被爆2世ゲノム解析 被爆者存命中に成果を 外部諮問委員会 | 長崎新聞
 https://nordot.app/931011710226219008?c=174761113988793844

(関連)原爆と広島大学 「生死の火」学術編 復刻版-広島大学原爆死没者慰霊行事委員会/編集(広島大学出版会)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032929935&Action_id=121&Sza_id=GG

(関連)米軍占領下の原爆調査 原爆加害国になった日本-笹本征男/著(新幹社)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000019636889&Action_id=121&Sza_id=HH


5.その他最近の脱被ばく関連サイト

(1)ミクロネシア大統領、福島原発処理水の海洋放出計画を非難(ロイター)- Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/79fca0e7661e5b1702732710532bec2533f1bbb1

(2)岸田首相、福島・双葉町などを視察「全町民が古里に戻れるよう努力」(朝日新聞デジタル)
 https://www.asahi.com/articles/ASQ9K6CVXQ9KUTFK00Y.html

(3)国・東電 賠償基準を事前提示 処理水放出で対策説明(茨城新聞クロスアイ)- Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/d704115ed2be105689f173815d6f157d3c04c1a5

(4)住宅支援「継続すべきだ」原発事故避難調査 国連報告者強調(福島民友新聞)- Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/d4a254a363e150962b4d9f6b097c655fe0a4d5e1

(5)(別添PDFファイル)小児被ばく提言へCT指針、浸透は?(毎日 2022.5.25)
 https://mainichi.jp/articles/20220525/ddm/013/040/016000c

◆日野行介さんに聞いた:「電力不足」にだまされてはいけない。原発再稼働は、フクシマ直後から始まっている - マガジン9
 https://maga9.jp/220928-1/
以上

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