« (みなさまのご協力とご支援をお願い申し上げます)「311子ども甲状腺がん裁判」がマンスリー寄付をスタートいたしました、どうぞよろしくお願い申し上げます | トップページ | (5.4)今夏の参議院選挙へ向けた市民の「意見交換会」(明石町区民館):これからの「脱原発」運動をどうするか、「壊憲」阻止はどうすればいいのか、ウクライナ戦争をどう見るか、円安とスタグフレーションの下で経済政策をどうするか他 »

2022年4月28日 (木)

(報告)(4.27)日本経済が直面するリスクと政権交代:「際限のない円安」と「スタグフレーション」(第3回目)(田中一郎:新ちょぼゼミ)

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

================================
 去る2022年4月27日(水)、水道橋のたんぽぽ舎におきまして「日本経済が直面するリスクと政権交代:「際限のない円安」と「スタグフレーション」」(新ちょぼゼミ)の第3回目を開催いたしました。以下、当日のレジメや録画を添付して簡単にご報告申し上げます。

 

バブル崩壊から約30年、ボンクラ政治家たち主導の「市場原理主義アホダラ教」政策に翻弄され続けてきた日本経済は、基礎的な体力が落ち、新たな活力のある産業も生まれず、地方地域経済は疲弊し、国際競争力も劣化して、円という通貨の信頼度が危うくなってきています。そんなときに、致命的な劣悪政権と言ってもいい安部晋三政権(自公政権)が現れ、アベノミクスならぬアホノミクスという愚策中の愚策(それまでさんざんやってみて失敗ばかりだった政策の寄せ集め)を繰り返して、いよいよ日本経済は同時多発全面的崩壊の危機を迎えていると言っても過言ではありません。私が若かった頃の日本経済・産業界とは様変わりの様相です。

 

そんな中、アベ政権・アホノミクスの後を継いだ菅義偉スカ政権や岸田文雄政権もまた、アベ政権・アホノミクスを転換する知恵も覚悟もないまま、ずるずると政治主導の日本経済「破壊」政策を続けている有様です。まもなく日本は、大きな人口減少社会に突入していくというのに、一過性の現金バラマキや、首をかしげるような資金使途で巨額の税金を使う政策を次々と打ち出し、まるで自滅のために経済政策をしているような雰囲気さえ感じられるようになりました。少しは歴史を振り返ってみろと言いたくなります。国が没落する時というのはこういうあんばいなのか、とも思います。

 

「新型コロナ」パンデミックに対応しては、意味のない「一過性の巨額現金バラマキ政策」を乱発し(巨額予算にタカル政商・特権業者が中抜きなどをしてボロ儲けする縁故資本主義)、またその後のウクライナ戦争に対しては、対米隷属をより一層強めながら、頭がおかしくなったのかと思われるような巨額の「軍拡予算」「軍拡計画」を出して来て、日本をアメリカの手下として(積極的に)「戦争加担する国」にし、財政を「戦時体制予算」へと組み替える動きが、「壊憲」策動を伴って台頭してきています。由々しき事態と言えるでしょう。

 

この日本経済、そして政治情勢の中、「市民と野党の共闘」あるいは「世直し」勢力は、いったいいかなる経済政策を掲げて闘えばいいのかを考えてみました。それは一言で申し上げれば、「①積極財政主義(プライマリーバランス目標達成を優先するような緊縮財政方針はとらない)、②税財政構造の抜本的改革(納税回避根絶と「国民生活向上」へのシフト)、③「国民生活の質的向上」に資する政策を集中的に実施・貧困の解消、④人口減少社会に対応する地域経済再建と公共サービス拡充社会への布石的施策」とでも申し上げられるでしょうか? 以下、当日の1時間弱のプレゼンのご報告を簡単に申し上げます。

 

なお、時間の都合で、下記(1)(レジメ追加)の一番下に書いておいた「MMT及び左派リフレ派の根本的な誤り」については、ご説明する時間がないままに終わっています。みなさまからの質問にお答えすることも含めて、どこかで時間を取りたいと考えています。このMMTは、申し上げるまでもなく山本太郎「れいわ新選組」の経済政策の基本になっている他(私は一刻も早く国債を原資にする一過性の巨額現金バラマキ公約を転換せよと申し上げています)、自民党の一部政治家たちもこれに目をつけて、国債発行乱発・日銀による財政ファイナンスにより、今以上に放漫財政を展開しようとする動きがありますから要注意です。

 

 

◆(当日録画)20220427 UPLAN 田中一郎 日本経済が直面するリスクと政権交代 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=8akPJV274BM
 https://www.youtube.com/watch?v=8akPJV274BM

 

◆当日レジメ(別添PDFファイル)
(1)(レジメ追加)日本経済への処方箋(田中一郎 2022年4月27日)
 https://drive.google.com/file/d/1JAkbWe7TcwhYQ-_oR0odDwMWenVUf7uE/view?usp=sharing
(2)ガソリン補助 出口見えず、自公 延長で合意、追加予算1.3兆円(日経 2022.4.22)
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA218VN0R20C22A4000000/
(3)MEMO:当面する経済リスク(2022年2月22日)
 https://drive.google.com/file/d/1rU7NC3d4JMZsRJVpPvwhYqDQpY0Wd0hb/view?usp=sharing
(4)(レジメ)(前回のまとめ)当面する日本経済の重大リスク(田中一郎 2022.3.26)
 https://drive.google.com/file/d/1XOyu1LxSHW-c3vtG56IdDYV-uD5nyUt1/view?usp=sharing
(5)(レジメ)現時点で日本が最も警戒すべき経済リスクは「際限のない円安」と「スタグフレーション」だ(2022年2月22日)
 https://drive.google.com/file/d/1Ic1zyg8R6gnHzF5_qSB4O28ABm2ptgtu/view?usp=sharing

 

◆(前前回報告)(2.22)日本経済が直面するリスクと政権交代:「際限のない円安」と「スタグフレーション」(第1回目)(田中一郎:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/02/post-6cbab0.html

◆(前回報告)(報告)(3.26)日本経済が直面するリスクと政権交代:「際限のない円安」と「スタグフレーション」(第2回目)(田中一郎:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/03/post-efe8e6.html


 <関連:別添PDFファイル>
(1)トウモロコシ 迫る最高値(日経 2022.4.22)
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB188P50Y2A410C2000000/
(2)小麦高騰 迫る「夏の崖」、ウクライナ・ロシアで収穫減(日経 2022.3.31)
 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59550870Q2A330C2ENG000/
(3)三菱電機 遠い信頼回復、トップが引責辞任後も続く不正(朝日 2022.4.22,23)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S15273531.html
(4)物価高対策6.2兆円、ガソリン偏重 効果に課題(日経 2022.4.27)
 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60359720X20C22A4EA2000/
(5)参院選「全選挙区」大予測、与党圧勝・「自公国連立」で2023年改憲発議へ(『週刊朝日 2022.5.6-13』)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/8977cffabbe5eac2c680036c3c905618a713a7d9
(6)米長期金利が一段高 「逆イールド」解消も景気不安なお(日経 2022.4.19)
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN18CUG0Y2A410C2000000/
(7)プーチン恐慌大襲来 「ニッポン三重苦」の打開策がある! 金子勝・慶應大名誉教授が緊急提言(『サンデー毎日 2022.4.24』)
 https://mainichi.jp/sunday/articles/20220411/org/00m/010/002000d

(金子勝立教大学教授のアベノミクスや菅義偉・岸田文雄政権の経済政策に対する批判は迫力があり的を射ています。しかし、同氏の問題は、じゃあ、それに代えて政権交代後は、どのような具体的経済政策を取ればいいのかという点が、物足りないというところにあります。消費税減税についても、岩波書店月刊誌『世界』の誌面での山本太郎(れいわ新選組)批判で、あれだけ厳しくやっつけていたのに、この『サンデー毎日』誌面では、いつのまにか容認の姿勢(一時的にとはいえ)に変わっています。いかに革新的な経済学者といえども、代替案の乏しい経済評論は建設的とは言えません。時代の大きな変わり目にあって、中長期を見通した経済政策の大きな転換をご提言願いたいものです。:田中一郎)


 <関連2:サイト紹介>
(1)危ない円安 :《危ない円安》「双子の赤字」とインフレ 「有事の円売り」が始まった=編集部 - 週刊エコノミスト Onlin
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20220426/se1/00m/020/051000c?cx_fm=maileco&cx_ml=article&cx_mdate=20220418
(2)止まらぬ円安、20年ぶり129円台に 1日で2円下落- 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB19CZK0Z10C22A4000000/?n_cid=NMAIL007_20220420_H
(3)2年ぶり貿易赤字、2021年度5兆3748億円 資源高響く- 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA19B6E0Z10C22A4000000/?n_cid=NMAIL007_20220420_H
(4)NYダウ 800ドル超の大幅下落 中国の感染拡大で景気減速に警戒 - NHK - 株価・為替
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220427/k10013601111000.html
(5)止まらぬ値上げ 4月も、食品、紙製品、家電・・・(東京 2022.4.1)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/168351
(6)日銀総裁「金融緩和の継続が必要」経済回復の鈍さ強調- 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN22DXZ0S2A420C2000000/?n_cid=NMAIL007_20220423_A

(黒田東彦(はるひこ)日銀が異次元金融緩和をやめ、金利引上の方向に金融政策の転換ができないのは(欧米諸国の金融政策当局は大半がこの方向です)、日本経済の景気がどうのこうのが理由ではありません。第一に、これまでのアベ政権・自公政権の放漫財政を支えてきた国債大量買入れによる(事実上の)財政ファイナンスをやめなければいけないこと(やめたら政権が行き詰る)、第二に、金利を引き上げると、1千兆円を超える国債の金利が上がり、財政ファイナンスの調達金利が上昇して、金利支払いに巨額の財源が必要になってくる、という2つの事情からです。もはや黒田日銀は、この異次元金融緩和という「ねずみ講」(金子勝立教大学教授)から抜け出せなくなっているということです。何の役にも立たなかった超金融緩和・異次元緩和を20年近く続けて来て、いよいよ破綻の日が来ようとしているということです。バカ丸出しです。これが現代経済学の現実的帰結です。:田中一郎)

(参考)オルタナティブな日本を目指して(新ちょぼゼミ バックナンバー その1:2017-2022)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/12/post-2462a9.html
草々


(当日、開始前に会場で放映していた講演録画は下記です=このカラーレジメの冊子もありますので、ご希望者は私に声を掛けてください)
(追)(報告)(1.27)特別講演:二酸化炭素による地球温暖化説の非科学(広瀬隆さん:たんぽぽ舎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/01/post-9c90ec.html

 

« (みなさまのご協力とご支援をお願い申し上げます)「311子ども甲状腺がん裁判」がマンスリー寄付をスタートいたしました、どうぞよろしくお願い申し上げます | トップページ | (5.4)今夏の参議院選挙へ向けた市民の「意見交換会」(明石町区民館):これからの「脱原発」運動をどうするか、「壊憲」阻止はどうすればいいのか、ウクライナ戦争をどう見るか、円安とスタグフレーションの下で経済政策をどうするか他 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« (みなさまのご協力とご支援をお願い申し上げます)「311子ども甲状腺がん裁判」がマンスリー寄付をスタートいたしました、どうぞよろしくお願い申し上げます | トップページ | (5.4)今夏の参議院選挙へ向けた市民の「意見交換会」(明石町区民館):これからの「脱原発」運動をどうするか、「壊憲」阻止はどうすればいいのか、ウクライナ戦争をどう見るか、円安とスタグフレーションの下で経済政策をどうするか他 »

最近の記事

無料ブログはココログ