ウクライナ情勢(7):(メール転送です)ウクライナの原発近況(続)=チェルノブイリ原発他:「三陸の海を放射能から守る岩手の会」永田文夫さん提供他
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)
(最初に若干のことです)
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1.(予約必要)(緊急編)(3.29)オルタナティブな日本をめざして:「ウクライナ情勢」(孫崎享さん:「新ちょぼゼミ」)(2022年3月29日)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/03/post-3db33b.html
(予約の受付窓口)
*たんぽぽ舎(水道橋):TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
https://www.tanpoposya.com/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9/
(上記にお電話していただき「受付番号」をもらってください)
(関連)キッシンジャー、ケナンら米国の大御所の視点で見るウクライナ問題|孫崎享 日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/302358
(関連)ウクライナ指導者はロシア軍に侵攻の口実を与えてしまった|孫崎享 日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/302043
(関連)ロシア国民はウクライナ問題をどう考えているのか 世論調査を読み解く|孫崎享 日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/301723
(関連)緊迫する「ウクライナ問題」の背景にあるもの 重大な論点を見逃していないか|孫崎享 日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/301183
◆日本外交と政治の正体|孫崎享|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/2185/33
2.イベント情報
(1)(別添PDFファイル)(チラシ)(3.15)福島原発被害東京訴訟 第1陣控訴審 口頭弁論(東京高裁101号法廷)
https://drive.google.com/file/d/12KeY2qxF51tJV0xkXtgcUQOR1cJ-2App/view?usp=sharing
(2)(チラシ)(3.19)最終回:パンデミックと731部隊(感染症の世界史への日本の遺産)(加藤哲郎一橋大学名誉教授)
https://drive.google.com/file/d/17shQcKlm365g-KdD79gDcqyD4UIJzoDf/view?usp=sharing
(3)(3.19)「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」発足集会~台湾有事の平和的解決を あなたと未来の命を守るために
http://nomore-okinawasen.org/
3.キャンペーン
(1)【緊急オンライン署名】 福島原発事故による避難者の生存権・居住権を守るため 真相解明の道を閉ざさない徹底審理を求めます · Change.org
https://tinyurl.com/2p9c75z9
(2)(メール転送です)[緊急] 安保法制違憲訴訟・女の会 抗議声明 賛同のお願い
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdHKIeXNm-qT1lNkhS0t129rI1SCoaW0u4wUYAN8xxYA8wVEg/viewform
安保法制違憲訴訟・女の会からのお願いです。私たちは、2016年8月15日に、東京地方裁判所に対して、前年に強行採決された安全保障関連法は憲法違反であり、私たちの平和的生存権や女性の権利を侵害したと国家賠償請求訴訟を提訴し、5年半にわたってたたかってきました。私たちの裁判は、121人の原告も代理人も女性です。
私たちは、歴史的な女性の経験に照らして、戦争と平和の問題を女性に対する差別と暴力と一体の問題として解明し、主張・立証してきました。安保法制成立後の今日、日米の軍事的一体化が進行し、戦争のリスクは私たちの眼前にあります。安保法制違憲訴訟は、全国22の裁判所で25件の訴訟がたたかわれてきましたが、一審ではすでに16の訴訟が敗訴となっています。
女の会は、国が隠し持っている安保法制検討過程での安保法制懇議事録などの文書の提出命令を裁判所に求め、また集団的自衛権容認の「立役者」であった元内閣法制局長官横畠祐介氏の証人申請を行って、権利侵害の立証を続けようとしていました。ところが、本年1月28日の第16回口頭弁論において、裁判長以下3人の裁判官が突然弁論の途中で退席し、法廷からいなくなるという異常事態が起こりました。また、法廷から退出した私たちに対して、裁判所職員による「バリケード」が築かれ、警察官も導入されるという事態が起こりました。下の「抗議声明」をご一読ください。
女の会原告と弁護団は、東京地裁民事6部のこの異常な訴訟指揮と警察官導入に対して、直ちに「異議申立」をしました。さらに続けて出す「抗議声明」には多くの方々に賛同を呼び掛けています。東京地裁民事6部は、3月25日を判決言い渡し日としており、それまでに、抗議声明に賛同者のお名前を付して、地裁民事6部に提出する予定です。みなさまには、ぜひ、抗議声明にご賛同を頂きたく、お願いする次第です。
ご賛同下さる方は下記の申込フォームより、お名前、メールアドレスをご記入の上送信してください。*第1次集約 2022年3月20日
https://forms.gle/NwiJGYx7uoJEfBVk6
〇抗議声明
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東京地裁民事6部裁判長の訴訟指揮及び東京地裁所長の警察官導入に抗議する
安保法制違憲訴訟・女の会
原告 朝倉泰子他120名
原告代理人 奥村朋子 他8名
2016年8月15日、「安保法制違憲訴訟・女の会」は、国家賠償を求める裁判を東京地裁に提訴しました。女の会と名乗ったのは、原告121人及び代理人9人が全員女性だったからです。
2022年1月28日、この裁判は第16回の口頭弁論期日を迎えました。2時半に始まった口頭弁論は、予定通り3時に代理人3人の意見陳述を終えました。その後、2通の準備書面の陳述と書証の確認が行われ、続いて4人目の代理人が「今後の立証について・・・」と発言を始めたところで、武藤貴明裁判長(50期)が右手を前に出しながら何かもごもご言って、左右の陪席(66期の菊地卓也及び73期の小川勝己)に目配せするとさっと立ち上がり、裁判長を先頭に後ろの扉からあっという間に消えてしまったのです。
何が起きたのか原告代理人も原告らも傍聴人も理解できず、呆気に取られてしまいました。代理人が、残っていた書記官に、裁判長に戻ってくるように伝えてほしいと再三要請し、書記官は二度に亘り裁判官にこれを伝えに行きましたが、裁判官は閉廷したので戻らないと答えるだけでした。埒が明かないままに時間が経過し、原告代理人と原告らは協議し、この日は裁判官に再度要請をして引き揚げることにし、法廷を後にしたのは4時半でした。廊下に出てみると、そこには原告らの行く手を阻むように、エレベーター方向に金属製の柵と高いパーティションが設置され、男女職員が何十人も配置されており、制服制帽の警察官も配備されていました。原告や傍聴者は非常口から外に出されたのです。原告代理人が交渉して代表が12階の民事6部の書記官室に行ったのですが、廊下に書記官総出で待ち構えており、さらに一階にいた職員らも上がって来て遠巻きに監視を続けていたのです。書記官を通じて抗議の意を表明して解散したのですが、裁判所の正面には警察車両が止まっていました。
原告らは、1月31日に、28日の期日における裁判官の訴訟指揮に対する民事訴訟法第150条に基づく異議申立てを行いました。その後、口頭弁論調書を閲覧したところ、裁判長が判決言い渡し期日を3月25日午前10時と指定したなど事実に反する記載がされており、民事訴訟法160条に基づく異議申立てを2月14日にしました。民事6部からはまだ応答はありません。
この事件は、原告らの弁論権の侵害であり、原告らを故なく敵視した女性差別でもあります。安保法制がもたらした立憲主義の破壊と社会の暴力化が司法にも及び、日本の民主主義は破壊されてしまったのでしょうか?
安保法制違憲訴訟は、今まですべて敗訴しています。その判決は憲法判断を回避し、「戦争が起こってから訴えよ」と言わんばかりの、眼前のリスクを直視しないものでした。司法が、違憲立法審査権を放棄している状況を私たちは見続けてきましたが、女の会の期日に起きたことは、司法が原告らに暴力的に対峙し、違法に対応したもので、その任務を放棄したものでした。私たちは、このような暴挙と司法の任務放棄を許すことはできません。ここに強く抗議します。(2022年2月)
4,山本太郎『戦争犯罪だろ!!』『自衛隊は米軍の2軍じゃない!!』 - Bing video
https://binged.it/3w2yHvK
5.福島原発事故 11年 抗議行動
(1)20220311 UPLAN 福島原発事故後11年 経産省本館前抗議行動 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Wf-qm0rIikk
(2)20220311 UPLAN 第102回東京電力本店合同抗議行動 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=vumbrlyOLmI
6.IWJ(必読:ウクライナ戦争で注目)
(1)日刊IWJガイド・日曜版「ウクライナ情勢関連ツイートまとめ! EUはウクライナの加盟申請を拒否!バイデン大統領は『米国はウクライナでロシアと戦うことはない』」2022.3.13号~No.3468号 - What's New お知らせ
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50382
(2)日刊IWJガイド・非会員版「『ウクライナ侵攻危機』で、IWJが警告し続けてきた『原発×戦争リスク』が明らかに! 日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!-」2022.3.12号~No.3467号 - What's New お知らせ
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50380
(3)日刊IWJガイド・非会員版「チェルノブイリ原発で停電! ウクライナは『放射線漏れが迫っている』とロシアを非難! ロシアは『ウクライナの民族主義者が破壊』と主張!」2022.3.11号~No.3466号 - What's New お知らせ
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50378
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ウクライナには、事故原発でずいぶん昔に停止したチェルノブイリ原発以外にも全部で15基の原発があり、同国では原発が有力な電力の供給源となっています。その原発がウクライナ戦争に巻き込まれて、一部、攻撃を受けているという報道も伝えられました。下記に見るように、チェルノブイリ原発については、国際原子力機関(IAEA)は安全上の懸念は今のところない旨の発表を行っているようですが、懸念は高まるばかりです。原発を破壊すれば、戦争当事国であるロシアもウクライナも、ともにチェルノブイリ原発事故の時と同じような放射能汚染に見舞われることはわかっているはずですから、双方とも、自らが原発を破壊攻撃することは常識的には考えにくいところです。しかし、ロシアが各原発を武力で占拠・接収したのち、その原発の安全管理がきちんと継続されるかどうかについては大きな懸念が残ります。また、原発のメンテナンスに必要不可欠な外部電源が戦争による破壊で供給不可能になる可能性も否定できません。とても心配な状態が続いています。
なお、チェルノブイリ原発を含めて、原発施設への攻撃がどのようなもので、誰が誰の指示で、いかなる意図をもって、攻撃しているのかは依然として定かではありません。先般お送りした私のメール(下記サイト)にも書きましたように、ロシア正規軍以外に、「ウクライナ正規軍、ウクライナおよびロシアの武装民兵、海外からの工作員などが原発攻撃を仕掛けている可能性は否定できません。また、他の原発(だいぶ前に全号機が停止になっていた)チェルノブイリ原発よりも、今でも稼働している・稼働していた他の原発の方が心配です」ということです。
また、今回のウクライナの原発を巡る情勢から、この日本は、狭い日本列島に原発・核燃料サイクル施設を60基近くも並べているがゆえに、武力で国を守るなどということは、全くのリアリティのない「戯言」に過ぎないことがはっきりとわかりました。こういうことを平気で言っている政治家どもは、日本を戦争に導く、いわゆる「危険人物」とみなすべき人間たちです。選挙で必ず落選させましょう。それが自分たちの命と家族と生活と財産を守ることに直結します。
(関連)ウクライナ情勢(6):(メール転送です)ウクライナの原発近況=依然として実態が不明のまま、懸念は大きいままです- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/03/post-ccd198.html
(関連)ウクライナ情勢における原発状況(随時更新) - 原子力資料情報室(CNIC)
https://cnic.jp/41496
<別添PDFファイル>
日本のマスごみ報道は、戦争時になると信用できなくなる=欧米系(特にアメリカ)からの情報に偏った怪しげな報道が増え、TVや新聞などには御用学者がわんさと登場してきます。ちょうど福島原発事故直後と同じような雰囲気です。こうしたマスごみ情報に乗せられてしまうとトンデモない方向に誘導されてしまいかねないことが今回よくわかりました。下記はマスごみ報道の原発関係を若干抜き出してご紹介するものですが、「半値八掛け2割引き」程度でご覧になっておいてください。くれぐれも信じ込んで、頭に血を上らせないようにお願いします。
(1)IAEA「安全に影響ない」、チェルノブイリ電源途絶巡り(朝日 2022.3.11)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220309/k10013523381000.html
(2)ウクライナ「原発危機」、電力を人質、核テロ脅威、チェルノブイリ廃炉 監視体制揺らぐ(東京 2022.3.12)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/165156
(3)チェルノブイリの送電線修理認める(朝日 2022.3.11夕刊)
https://www.asahi.com/articles/DA3S15231017.html
(4)ウクライナ侵攻、欧州最大級の原発「接収」(東京 2022.3.13)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/165374?rct=world
(5)核施設 再び攻撃、チェルノブイリ通信遮断、ウクライナ(東京 2022.3.11夕刊,3.12)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/164999
(6)各研究施設 また攻撃、ロシア軍 首都中心15キロに迫る(朝日 2022.3.12)
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d71a685a36b3847c3a96cf0681adf1b87eaec9d
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(7)説明図「目安資料として六ケ所再処理工場の例」:永田文夫さん(2022.3)
https://drive.google.com/file/d/1X2TrqbnACmMUG36-_H6j1nued54Y4t-b/view?usp=sharing
1.(メール転送です)チェルノブイリ原発電源喪失,使用済燃料プールが危険
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田中一郎さま,みなさまへ
永田です(「三陸の海を放射能から守る岩手の会」)。(日付: 2022年3月10日 21:10:20 JST)
今朝お知らせしました標記の件について,電源喪失後の時間が一部誤っていました,スミマセン。訂正し,元資料を加え全国ネットにお知らせしたものを再度,お知らせいたします。
このままでは危険でありロシア大使館,IAEAなどへ要請しなければいけないのではないかと話し合いました。チェルノブイリ原発で電源喪失状態になっているとのこと。非常用デーゼル発電機は48時間で燃料が尽きるとのことです。
六ケ所再処理工場において使用済燃料プールで電源喪失になった場合の経時的な予想が報告されておりましたのでご参考までお知らせします。(六ケ所再処理工場には3000トンの使用済燃料が貯蔵されています。) 以下私達のMLへ投稿したものを転送させていただきます。
添付図と表の元資料は以下です。(印刷ページの80頁以降)。
https://www.jnfl.co.jp/press/pressj2012/20120427a-3.pdf
*資料本体は
「東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた六ヶ所再処理施設の安全性に関する総合的評価に係る報告書 2021.4.27」であり,上記URL資料はその添付資料です。今ネットで探しましたが見つけられませんでしたので以下にアップしました。
http://sanriku.my.coocan.jp/120427JNFL.pdf
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転送されたメッセージ:
差出人: 永田 文夫
件名:チェルノブイリ原発電源喪失,使用済燃料プールが危険
日付: 2022年3月10日 10:21:03 JST
みなさんへ 永田です。
早朝,チェルノブイリ原発で電源喪失があったが心配ないのかという問い合わせがありました。1ヶ月以上続くと使用済燃料の溶融,放射能放出の危険が現実になってくるのではないかと思います。以下その理由です。
◯ 毎日新聞では以下の報道がありました。
毎日新聞 2022/3/9 21:08(最終更新 3/9 23:32)
チェルノブイリ原発で「ロシア軍が電力を切断」 電力会社が発表 | 毎日新聞
ロシア軍の侵攻が続くウクライナの北部にあるチェルノブイリ原発で、ロシア軍が9日、外部からの電力供給を切断した。ウクライナ国営電力会社ウクルエネルゴが発表した。施設全体に電力が全く供給されない状態になっているという。
チェルノブイリ
同原発には使用済み核燃料の貯蔵施設がある。ウクルエネルゴは、燃料が冷却できなくなれば放射性物質が放出される恐れがあるとしている。これに対し、国際原子力機関(IAEA)は9日、電力供給なしでも熱を冷ますだけの十分な冷却水があるとの見解を示し、原発の安全性に「重大な影響はない」と指摘した。日本の原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は9日の定例会合で、同原発の使用済み核燃料について「(稼働を停止した)2000年から長期間たっており冷却は進んでいる」と述べている。
ウクルエネルゴは「(ロシア軍の)軍事行動が続いており電力供給の復旧作業ができない」としている。消火システムも作動せず、非常用のディーゼル発電設備はあるが燃料は48時間分だけという。同原発で働く職員が住むスラブチチの街全体も停電した。ウクライナのクレバ外相は9日、ロシアに対し、軍事行動をやめるよう呼びかけた。
またIAEAによると、同原発の監視システムのデータ送信が8日、停止した。チェルノブイリ原発は全4基。1986年に爆発事故が発生した4号機は「石棺」と呼ばれるコンクリートで固められ、さらにかまぼこ状の鋼鉄製シェルターで覆われている。日本の原子力規制委によると、残りの1~3号機は2000年までに稼働を停止。16年までに使用済み核燃料を取り出して貯蔵施設で冷却していた。(以下省略)
*原子炉から核燃料がとりだされており,炉心の問題はないようです。取り出された使用済燃料プールの安全が最も心配されます。それで燃料の形態,燃料棒の仕様,プールの水深,水量など不明であり、六ケ所再処理工場の使用済燃料プールについて、もし電源喪失になった場合について調べてみました。
プールの平面図と正面図を添付します。電源が喪失し冷却水が沸騰し,水位が低下してき,使用済燃料が露出すると、もう近寄ることが困難になります。水位が低下すると,露出した燃料の溶融が開始されます。こうなると燃料さや管のジルコニウムが高温になり水と反応し激しく発熱し急速に水が失われ空焚きになり、燃料のメルとダウンが起こり,放射能の大量放出になるはずです。
燃料露出までの時間が出ていました。添付します。
冷却喪失後
323時間(13.5日で100℃になり沸騰開始)
1390時間後(57.9日後 作業限界の2mSv/h)
1923時間後(80日後 燃料頂部が空気中に露出,メルトダウン開始)
チェルノブイリ原発の使用済燃料プールの水深が浅いとメルトダウンが早まることになりますが,ここは詳細不明です。
六ケ所再処理工場の燃料プールについては57.9日で近づけなくなりますので、それまで冷却を取り戻さなければならないことになります。チェルノブイリにおいても早期に電源を回復しなければ大変なことになります。2万個の燃料集合体があるとの報道がありました(ウラン何トン分か不明)。黒鉛減速型RBMKのチェルノブイリ炉の燃料集合体の形状や核分裂生成物や超ウラン核種の量など不明なので推定ができませんが,少なくとも余裕をもたせ1ヶ月以内に電源回復させなければならないと思います。
日本原燃の想定に間違いがあるかもしれません。過小評価? 私の推定もおかしいところがあるかもしれません。一つの目安資料として六ケ所再処理工場の例をお知らせしました。
(関連)(別添PDFファイル)説明図「目安資料として六ケ所再処理工場の例」:永田文夫さん(2022.3)
https://drive.google.com/file/d/1X2TrqbnACmMUG36-_H6j1nued54Y4t-b/view?usp=sharing
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2.(追)私の質問への回答をいただきました
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ご質問の回答を忘れており失礼しました。
*石棺化された4号炉を含め、稼働していた原発はない、ということでいいですか?
*1~3号炉までは、いつ頃、運転停止となったか?(使用済み核燃料のHOT状態と関係)
⇒ 毎日新聞の記事
「チェルノブイリ原発は全4基。1986年に爆発事故が発生した4号機は「石棺」と呼ばれるコンクリートで固められ、さらにかまぼこ状の鋼鉄製シェルターで覆われている。日本の原子力規制委によると、残りの1~3号機は2000年までに稼働を停止。16年までに使用済み核燃料を取り出して貯蔵施設で冷却していた。」
*使用済み核燃料が心配ですが、その冷却はすべて水のプールなのか? 空冷はあるのでしょうか。
⇒ 毎日新聞は「国際原子力機関(IAEA)は9日、電力供給なしでも熱を冷ますだけの十分な冷却水があるとの見解を示し、原発の安全性に「重大な影響はない」と指摘した」。水で冷却しており,六ケ所のような方式なのかなと思っておりました。
*IAEAの「懸念なし」発表は1カ月が限度、ということなのか(政府に確認させてはどうか)
⇒ 確かに政府に確認を求めるようにしなければいけないと思います。六ケ所再処理工場使用済燃料プールでは58日で作業できない空間線量になると想定されており,水深や燃料の違いなど配慮すると少なくとも1ヶ月以内に電源を回復し、冷却されなければならない。しかし13.5日の沸騰前までとしたほうが良いに決まって いますが・・・。
*電源復旧や非常用電源の補充の可能性
⇒ 不明です。
*ウクライナの他の原発は稼働中だったので、チェルノブイリ原発以上に心配
⇒ 確かに燃料を抜き取った原発よりも,稼働中の原発は放射能が桁違いでしょうから、チェルノブイリよりも心配なことは,その通りですね。ただ,チェルノブイリは現に電源喪失状態が現在進行しております。
*そもそも原子炉の仕組みもわからないので何とも言い難い
⇒ その通りです。黒鉛減速炉についてはよくわかりません。
*攻撃を仕掛けたのが誰なのかは依然としてわからない
⇒ これはロシアと思うのですが,最近フェイクニュースがあるようで、そこはわかりません。ただ,いずれ,電源を回復しリスクを回避すべきです。
以上にわか勉強であり,間違っているかもしれませんがご了解お願いします。
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(その後、チェルノブイリ原発の電源が回復したというニュースが流れました=下記ブログを参照)
◆(関連)ウクライナ情勢(6):(メール転送です)ウクライナの原発近況=依然として実態が不明のまま、懸念は大きいままです- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/03/post-ccd198.html
(関連)チェルノブイリ給電再開 隣国ベラルーシから(共同通信) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/b5b71955c49e967365e872a9bcdfd7c496a3c1b2
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<関連サイト>
(1)ウクライナ情勢における原発状況(随時更新) - 原子力資料情報室(CNIC)
https://cnic.jp/41496
(2)ウクライナの原子力発電開発 (14-06-02-03) - ATOMICA -
https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_14-06-02-03.html
(3)【ウクライナ侵攻】チェルノブイリや稼働中の原発への影響は?放射能汚染のリスク - 国際環境NGOグリーンピース
https://www.greenpeace.org/japan/nature/story/2022/03/02/55730/
(4)原発に攻撃、日本の備えは…「ミサイルで全壊、想定していない」 テロ対策施設の未完成、再稼働した5基も:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/163720
(5)ロシア軍、各都市へ攻撃強化 また核研究施設攻撃か プーチン氏、外国人兵投入方針・ウクライナ(時事通信) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d71a685a36b3847c3a96cf0681adf1b87eaec9d
(アメリカはIS(イスラム国)兵士を投入し、上記記事のロシアはシリアから兵を集めるなどと、ネット上では伝えられているが、真偽のほどはいずれも不明:田中一郎)
◆日刊IWJガイド・非会員版「『ウクライナ侵攻危機』で、IWJが警告し続けてきた『原発×戦争リスク』が明らかに! 日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!-」2022.3.12号~No.3467号 - What's New お知らせ
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50380
(上記サイトには、原発と戦争について、立憲民主党の山崎誠議員の国会質問の他、特集的に記事が組まれていますので、是非ご覧ください。そして可能ならば、みなさまの浄財で、このIWJの調査報道を支えていただければ幸いです)
草々
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