日本大学事件と私学改悪の動き=このままでは日本の大学は危うい(このテーマで「新ちょぼゼミ」やります=2022年2月22日夜6時:たんぽぽ舎)
前略、田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
(2月の「新ちょぼゼミ」の最後のお知らせです)
◆(予約必要)(2.22)オルタナティブな日本をめざして(第71回)「いま日本大学でなにがおきているのか:日本の私立大学が抱える諸問題」(長沼宗昭さん:新ちょぼゼミ)(2022年2月22日)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/12/post-853810.html
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日 時:2022年2月22日(火) 18時~21時(開場17時30分)
会 場:スペースたんぽぽ 参加費(資料代含む):800円(学生400円)
(予約の受付窓口)
*たんぽぽ舎(水道橋):TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
https://www.tanpoposya.com/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9/
(上記にお電話していただき「受付番号」をもらってください)
<田中一郎コメント>
日本大学のトップである理事長や、その側近の大学経営幹部らが、彼らと人的につながる外部業者と結託して不正行為を働き、私腹を肥やす(背任容疑)、脱税行為を働く(脱税容疑)などとして逮捕・起訴される前代未聞の事件が起きました。新聞・マスごみはこれまでこの事件を派手に報道し、あたかも一部の不心得者のお粗末な犯罪であるかのような体裁が巷には広がっていますが、この事件は決して日本大学限りの特殊な事件ではありません。日本全国の私立大学では、似たような事件の他にもさまざまな不祥事が相次いでおり、今日の私立大学における大学運営の在り方や法制度に重大な欠陥があることが見え始めています。これをこのまま放置することは、(私立大学は数からみれば日本の大学の半数以上を占めている)ひいては日本における学問・研究・教育の歪みや衰退をもたらしていく、大きな要因となりかねません。近未来の日本を支えていく若者を育てる最高学府がこんなことでは、この国の先行きも危ういと言わざるを得ないでしょう。
更に、この「日大問題」それ自体に加えて、少し前から、文部科学省(及びその背後にいる自民党文教族や首相官邸、更にそれにつながる一部財界人や御用学者たち)が取り仕切る形で、この「日本大学不祥事」を口実に、日本の私学ガバナンスを見直す動きが表面化してきております。彼らの目標とするところは、簡単に申し上げれば、大学自治を日本の私学から完全にはく奪し、今現在大学運営のトップにいる「理事会」の上に「評議会」を位置づけ(現在は「評議会」は理事長の諮問機関)、ここが大学運営の采配を決める最高機関にしていく、そして、その「評議会」に政府・政権・文部科学省の息のかかった人間たち(当然ながら、政府・政権・文部科学省と親密なる財界人や法曹人や御用学者や官僚OBその他の人士が選ばれる)を就任させ、自分たちの思いのままに私立大学を牛耳っていこうという算段です。
要するに、菅義偉スカ政権がやった学術会議人事への介入と似たようなことを、形を変えて私立大学を含む日本の私学(大学だけでなく全ての私立学校)をイエスマン組織に転換していく、そんな思惑で動き始めているということです。上記でも触れましたように、本来、大学のトップは学長であるべきところが、経営実務運営については実務のトップが就任すべきだという理由(口実)で、学長の上に理事長が君臨し、学長はいわば理事長の浄瑠璃人形かピエロのようになっている、そんな大学も少なくない中で(日本大学がまさにそうだった=その意味では、その学長が田中英寿理事長辞任後の理事長になっているこの大学で、果たして抜本的な改革が実現できるのか、いささか疑問なしとは言えず、今後も厳しいウォッチドックが望まれる:田中英寿理事長は闇世界ともつながりがあるなどと噂され、学外からの大学支配も不可能ではないなどと言われています)、その上に更に「評議会」を置き、この「評議会」には大学所属の人間は1人も入れないという、徹底した「屋上屋」(傀儡組織)をつくることで、大学自治を封殺しようとしているのです。
上記が現状での私の認識です。私は日本大学の人間でもないし、大学教授だったことも一度もありません、ですから上記の認識は少し現状とはズレている可能性がないとは言い切れません。また、この私立大学での制度改悪の動きは、今後は国公立大学にも飛び火して、日本全体の高等教育や大学での学問・研究を大きく歪めていく契機にもなりかねません(下記にご紹介する「大学ファンド」もまた、こうした動きの延長上にあります)。その辺のことを念頭に置いて、今回の「新ちょぼゼミ」に長沼宗昭先生(元日本大学法学部教授、現在は日本大学非常勤講師)をお招きし、詳細なお話をお聞きしたいと考えています。みなさまのふるってのご参加をお待ちいたします。
(なお、国立大学の情勢・動向については下記をご参照ください=こちらも政治が主導してひどい状態です)
(1)危機に立つ国立大学-光本滋/著(クロスカルチャー出版)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033386973&Action_id=121&Sza_id=GG
(2)2020年の大学危機 コロナ危機が問うもの-光本滋/著(クロスカルチャー出版)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034212156&Action_id=121&Sza_id=GG
また、私からは、最初の1時間弱で、「現時点で日本が最も警戒すべき経済リスクは「際限のない円安」と「スタグフレーション」だ」をテーマにして、当面注目すべき経済リスクの基本的な見方とアベスガキシダ政権の政策の誤り、そして参議院選挙へ向けて「市民と野党の共闘」が掲げるべき政策=つまりは、今後の日本をより良きものに変えていくための中心的施策としての経済政策について解説したいと考えています。よろしくお願い申し上げます。
(下記に昨今の日本大学関係、及び私学改革関係の報道をご紹介しておきます。ご参考にしていただければ幸いです)
<別添PDFファイル>
(1)田中前理事長 脱税認める、東京地裁初公判(朝日 2022.2.16他)
https://news.yahoo.co.jp/articles/42edcf63f5938d23f041b147eaec232def655c73
(2)記者の目:日大背任・脱税事件 再生へ「学生無視」改めよ(毎日 2022.2.18)
https://mainichi.jp/articles/20220218/ddm/005/070/009000c?cx_fm=mailhiru&cx_ml=article&cx_mdate=20220218
(3)私学側 意見にばらつき、統治改革、法改正に「理解」「不要」(日経 2022.2.10)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO80020110Z00C22A2CT0000/
(4)研究支援へ10兆円基金 大学間格差、拡大に懸念も(朝日 2022.2.2)
https://www.asahi.com/articles/DA3S15191706.html
<関連サイト:日本大学関係>
(1)日大が永久決別した田中前理事長が起訴内容を認め…それでも“ドン待望論”くすぶる理由|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/301400
(2)日大は志願者減でダメージ 学生に謝罪なく田中前理事長は「不誠実」 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20220215/k00/00m/040/324000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=article&cx_mdate=20220216
<関連サイト:大学ファンド関係>
(1)異次元ファンド 危険な大学改革(1)-公金10兆円で挑む「錬金術」
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2022-02-15/2022021501_05_0.html
(2)異次元ファンド 危険な大学改革(2)-のしかかる成長への重圧
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2022-02-16/2022021601_05_0.html
(3)異次元ファンド 危険な大学改革(3)-研究壊す「毒まんじゅう」
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2022-02-17/2022021701_07_0.html
(4)異次元ファンド 危険な大学改革(4)-学長の上に大企業経営者
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2022-02-18/2022021802_07_0.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(5)(社説)大学ファンド 研究力は高まるのか:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S15166270.html
(6)「10兆円大学ファンド」~「選択と集中」「毒まんじゅう」で日本の大学は再生できるか?(榎木英介) - 個人 - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/enokieisuke/20220131-00279870
<関連サイト:内田樹氏>
(1)大学教育は生き延びられるのか? - 内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/2017/11/03_0922.html
(2)大学の株式会社化について - 内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/2018/07/07_1045.html
(3)大学人と職人 - 内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/2021/01/22_1215.html
(4)受験生のみなさんへ - 内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/2018/03/23_0849.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(5)内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/
(6)戦後民主主義に僕から一票-内田樹/著(SB新書)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034270857&Action_id=121&Sza_id=B0
(内田樹氏のこの著書の後半部分の大学関連の記述はお勧め文献です。「内田樹の研究室」に掲載したものをわかりやすく書き直したのがこの本です。皆様には是非お勧めしたい1冊です。:田中一郎)
なお、ついこの間、日本大学及び私学制度改悪関係の報道を下記サイトにまとめていますので、併せてご参考にしていただければ幸いです。
◆(2.22)オルタナティブな日本をめざして(第71回):「いま日本大学でなにがおきているのか」(長沼宗昭さん:新ちょぼゼミ)を開催いたします & 日本大学を巡る近況情報 + 私立大学ガバナンスに関する文科省検討状況- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/02/post-a7cb73.html
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田中一郎氏のコメントを拝読しました。まさにご指摘のとおりです。
新島譲が明治時代に「私立大学」として同志社を創設した時、
「国から金を出してもらわない私立の大学が必要なのだ」と言って
私立の同志社を創立したそうです。
ところが近年、同志社の某教授は、防衛省からの研究基金(研究助成金)を
受け入れ、国防研究に協力することを表明している。
新島襄の設立の精神は、太平洋戦争を経て、戦後は、国からの補助金を
受け入れる姿勢に変わった。それと同時に、政府に対する批判的な
発言や学術論文も変質していった。
それが私学助成の狙いであった。
(自民党の思惑通り)
助成金・補助金・特定な研究プロジェクトに対する委託研究費などは
すべて「麻薬」のような効果がある。
さらに私大では、文部官僚の退職者の再雇用先として、人を受け入れること
によって監督官庁である文部省から、より多くの情報と助成金を
手に入れようとしている。
これは大なり小なり、どこの私大でも、同じ体質になってしまっている。
以前、留学生の受け入れを増やそうとした政策を出した首相がいた。
それをうけて、留学生の授業料は、半額を本人、半額を文部科学省が補助してくれる。
人気のない大学や過疎地の大学は、学生集めの手段に留学生を受け入れた。
そして学費収入を安定させた。
ほとんど日本語の読書や会話ができない留学生でも、私大にとっては
収入源となった。 教育の質は、ここでは問題ではない。
私大が経営として成り立つことが まず必要なのである。
スポーツ系の学生にしても、問題が大きい。
コーチ(の教員)は、私費でアパートを借りて、スポーツ選手をその宿舎に
居住させ、衣食も管理(面倒を)する。
そして、トレーニングも管理する。
そうして強化して、対抗試合で成果を挙げさせ、大学名の宣伝に使う。
授業料や入学金は、大学が免除(推薦生、奨学生として) するケースも多い。
ある大学では、強化選手に 手当まで支給している。
コーチの教員は、そうまでして、大学名の宣伝に貢献しないと、自分の
コーチとしての指導力、ひいては教員としての職を失いかねない。
したがってスポーツ推薦で入った学生が、怪我や事故でそのスポーツで
使えなくなると、途端に授業料・生活費を私費で払わねばならなくなり、
生活苦とバイトに追われ、なかには退学する学生もいる。
これが今日の日本の大学の、影の部分である。
まだまだ、闇の部分は たくさんある。
これが日本の大学の現実である。
7,8年前、ハーバード大学であったか、留学生を、2,~300名、退学させた事があった。
中国系の留学生が集団で、期末試験で不正行為をしたためである。
ところが日本では、こんなことはできない。
2~300名も退学させたら、大学の経営が成り立たなくなるからである。
投稿: | 2022年2月22日 (火) 08時47分
田中一郎氏のコメントを拝読しました。まさにご指摘のとおりです。
新島譲が明治時代に「私立大学」として同志社を創設した時、
「国から金を出してもらわない私立の大学が必要なのだ」と言って
私立の同志社を創立したそうです。
ところが近年、同志社の某教授は、防衛省からの研究基金(研究助成金)を
受け入れ、国防研究に協力することを表明している。
新島襄の設立の精神は、太平洋戦争を経て、戦後は、国からの補助金を
受け入れる姿勢に変わった。それと同時に、政府に対する批判的な
発言や学術論文も変質していった。
それが私学助成の狙いであった。
(自民党の思惑通り)
助成金・補助金・特定な研究プロジェクトに対する委託研究費などは
すべて「麻薬」のような効果がある。
さらに私大では、文部官僚の退職者の再雇用先として、人を受け入れること
によって監督官庁である文部省から、より多くの情報と助成金を
手に入れようとしている。
これは大なり小なり、どこの私大でも、同じ体質になってしまっている。
以前、留学生の受け入れを増やそうとした政策を出した首相がいた。
それをうけて、留学生の授業料は、半額を本人、半額を文部科学省が補助してくれる。
人気のない大学や過疎地の大学は、学生集めの手段に留学生を受け入れた。
そして学費収入を安定させた。
ほとんど日本語の読書や会話ができない留学生でも、私大にとっては
収入源となった。 教育の質は、ここでは問題ではない。
私大が経営として成り立つことが まず必要なのである。
スポーツ系の学生にしても、問題が大きい。
コーチ(の教員)は、私費でアパートを借りて、スポーツ選手をその宿舎に
居住させ、衣食も管理(面倒を)する。
そして、トレーニングも管理する。
そうして強化して、対抗試合で成果を挙げさせ、大学名の宣伝に使う。
授業料や入学金は、大学が免除(推薦生、奨学生として) するケースも多い。
ある大学では、強化選手に 手当まで支給している。
コーチの教員は、そうまでして、大学名の宣伝に貢献しないと、自分の
コーチとしての指導力、ひいては教員としての職を失いかねない。
したがってスポーツ推薦で入った学生が、怪我や事故でそのスポーツで
使えなくなると、途端に授業料・生活費を私費で払わねばならなくなり、
生活苦とバイトに追われ、なかには退学する学生もいる。
これが今日の日本の大学の、影の部分である。
まだまだ、闇の部分は たくさんある。
これが日本の大学の現実である。
7,8年前、ハーバード大学であったか、留学生を、2,~300名、退学させた事があった。
中国系の留学生が集団で、期末試験で不正行為をしたためである。
ところが日本では、こんなことはできない。
2~300名も退学させたら、大学の経営が成り立たなくなるからである。
投稿: | 2022年2月22日 (火) 08時47分
田中一郎氏のコメントを拝読しました。まさにご指摘のとおりです。
新島譲が明治時代に「私立大学」として同志社を創設した時、
「国から金を出してもらわない私立の大学が必要なのだ」と言って
私立の同志社を創立したそうです。
ところが近年、同志社の某教授は、防衛省からの研究基金(研究助成金)を
受け入れ、国防研究に協力することを表明している。
新島襄の設立の精神は、太平洋戦争を経て、戦後は、国からの補助金を
受け入れる姿勢に変わった。それと同時に、政府に対する批判的な
発言や学術論文も変質していった。
それが私学助成の狙いであった。
(自民党の思惑通り)
助成金・補助金・特定な研究プロジェクトに対する委託研究費などは
すべて「麻薬」のような効果がある。
さらに私大では、文部官僚の退職者の再雇用先として、人を受け入れること
によって監督官庁である文部省から、より多くの情報と助成金を
手に入れようとしている。
これは大なり小なり、どこの私大でも、同じ体質になってしまっている。
以前、留学生の受け入れを増やそうとした政策を出した首相がいた。
それをうけて、留学生の授業料は、半額を本人、半額を文部科学省が補助してくれる。
人気のない大学や過疎地の大学は、学生集めの手段に留学生を受け入れた。
そして学費収入を安定させた。
ほとんど日本語の読書や会話ができない留学生でも、私大にとっては
収入源となった。 教育の質は、ここでは問題ではない。
私大が経営として成り立つことが まず必要なのである。
スポーツ系の学生にしても、問題が大きい。
コーチ(の教員)は、私費でアパートを借りて、スポーツ選手をその宿舎に
居住させ、衣食も管理(面倒を)する。
「寮」と称する。
そして、トレーニングも管理する。
そうして強化して、対抗試合で成果を挙げさせ、大学名の宣伝に使う。
授業料や入学金は、大学が免除(推薦生、奨学生として) するケースも多い。
某大学では、強化選手に 手当まで支給している。
コーチの教員は、そうまでして、スポーツで 大学名の宣伝に貢献しないと、
自分のコーチとしての指導力、ひいては教員としての職を失いかねない。
「成果を上げられないコーチ」として、……
したがってスポーツ推薦で入った学生が、怪我や事故でそのスポーツで
使えなくなると、途端に授業料・生活費を私費で払わねばならなくなり、
生活苦とバイトに追われ、なかには退学する学生もいる。
これが今日の日本の大学の、影の部分である。
まだまだ、闇の部分は たくさんある。
これが日本の大学の現実である。
7,8年前、ハーバード大学であったか、留学生を、2,~300名、退学させた事があった。
中国系の留学生が集団で、期末試験で不正行為をしたためである。
ところが日本では、こんなことはできない。
2~300名も退学させたら、大学の経営が成り立たなくなるからである。
投稿: 退職教員_x | 2022年2月22日 (火) 08時54分