ウクライナ情勢(2):松尾匡立命館大学教授(「薔薇マークキャンペーン」)による「戦争反対!」声明について
前略,田中一郎です。
(最初に若干のことです)
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1.キャンペーン · 【緊急オンライン署名】 福島原発事故による避難者の生存権・居住権を守るため 真相解明の道を閉ざさない徹底審理を求めます · Change.org
https://tinyurl.com/2p9c75z9
(関連)キャンペーンについてのお知らせ · 現在281人の賛同者ー更なる拡散をお願いします。 · Change.org
https://bit.ly/3tgKaoa
2.(新刊書)土地は誰のものか 人口減少時代の所有と利用-五十嵐敬喜著(岩波新書)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034295042&Action_id=121&Sza_id=B0
3.ニセモノへ転落するのか立憲民主党
自民党補完勢力へとひた走る、労働貴族の御用組合「連合」と、その代理店政党=国民民主党を突き放し、決然と有権者・国民の側に立て! もはやこの連中は、野党でもなければ「ゆ党」でもなく、明々白々な自民党補完のガラクタ政党であり、働くものに対する背信の政治勢力である。
(1)「是々非々」はすり寄ることか...国民民主党の予算案賛成、幹部が語った思惑 政治学者の憂い:東京新聞 TOKYO
https://www.tokyo-np.co.jp/article/162161
(2)首相にすり寄る玉木氏「異例の予算案賛成」で波紋 - 国内政治 - 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/514670
(3)野党の魂を売った…異例の「予算案賛成」で自民党にすり寄る国民民主党の残念さ(安積明子)講談社
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92749
(4)自民有志と国民民主幹部 選挙制度改革の協議会の設置で一致 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20220225-OQFKKEYMFZMV7P6BLZ3AKXPVSU/
(5)自民、連合と政策協議推進 運動方針案発表、野党分断狙う:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/162316
(6)高まる立民の孤立感 連合会長の対応に温度差 国民には不快感、維新とは距離、共産との協議白紙-日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202202250000472.html
(7)立憲民主党 「予算案賛成の国民民主との関係難しく」 - YouTub
https://www.youtube.com/watch?v=EUbPena29_Y
(かような記者会見をやればやるほど立憲民主党の支持率は低下していくだろう。全くわかっとらんようだ)
(関連)泉健太立憲民主党代表に申し上げる:原発再稼働容認、維新との共同歩調、提案型野党、(衆院選敗北の原因だとの的外れな決めつけによる)共産党との共闘見直し、の4つを白紙撤回せよ!!- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/01/post-efc7f4.html
◆♪よせばいいのに、立憲民主党♪
https://www.youtube.com/watch?v=yKymLwcNuKk
野党で生れて 来たけれど
野党の幸せ まだ遠い
せっかくつかんだ チャンスなのに
日和見、裏切りで、またダメにしたのね
どうにもならない党だとわかっていても
選挙に勝ちたい 政権 取ってみたい
馬鹿ね 馬鹿ね よせばいいのに
御用組合に ゴマなどすって
いつまでたっても 駄目な立民(立憲民主党)
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松尾匡立命館大学教授、およびバラマークキャンペーンの下記声明について、大いに評価しつつ、物足りない部分を申し上げます。
1.この戦争を、ロシア100%悪・加害者、ウクライナ(及び欧米)100%善・被害者という、現在の日本のマスごみが煽る構図に与せず、対立や紛争を戦争と武力で解決しようとする権力者たちへの「NO!」を訴えている点について、高く評価します。
「戦争は、ごく一部の政治的経済的支配者の利益のために、本来全く争う必要のない民衆同士に殺し合いを強いるものです。」はまさにおっしゃる通りで、この戦争をすると決めたプーチンと、その手下の将軍(2/26報道特集に出ていた人物=名前忘却)こそが、最前線に一兵卒として参戦しなければいけない決まりであれば、この戦争は起きなかった可能性が高いと言えます。私=戦争を指揮する人、あなた=戦争で闘って死ぬかもしれない人、の分業が、戦争遂行を容易にしているのです。戦争とは「社会階級が最も露骨に現れる」唾棄すべき役割分担の上に遂行される、組織的人殺し行為です。
(関連)(メール転送を含む)ウクライナ情勢についての情報が、この日本では偏りすぎているのではないか(欧米やロシアという国外勢力だけでなく、ウクライナ内部に「戦争屋」がいるのではありませんか?)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2022/02/post-4931c8.html
(関連)ウクライナ・オン・ファイアー 日本語字幕(オリバー・ストーン 2016年)
https://rumble.com/vv35um-52215646.html
2.「今日本では、ウクライナを自国に重ね合わせて憲法九条を排撃する論調が広がっていますが、そうではなくて、今の日本と重ね合わせて見るべきなのは、今のロシアの方なのです。」
=これも全くその通りです。昨日お送りしたメールには、欧米(NATO)やロシアなどの国外勢力だけでなく、ウクライナ国内にも「戦争屋」がいて(親ロシア派と親ウクライナ政権派と両方に)、その連中が、それぞれロシアと欧米(NATO)に内通しつつ、武器・兵器・弾薬などの援助を受け、武力衝突を挑発し、騒動を過激に大きくして、一般市民を巻き込む形で許しがたい武闘や破壊行為・テロ行為を行ってきていると書きました。さながらユーゴ内戦のごとしだと申し上げました。
しかし、昨今では、この似非「平和国家」ニッポン国内にも、戦争のリアリティを喪失したまま「お花畑を歩く」がごとく勇ましき「戦争屋」もどきのような人間たちが増え、ちょうどウクライナの親ロシア派や親欧米(NATO)派の「戦争屋」のごとく、アメリカを自分の背中において、それと一体感を持ちながら、やたら勇ましき言動を吐いて「日本再武装・軍備拡充(核兵器を含む)」による「防衛」を声高に叫ぶ者が増えてきています。原発・核燃料サイクル施設を60基近く、この狭い日本列島に並べておいて兵器・武力・軍隊でニッポンを守るなどと、トンチンカンのパー助が何をトチ狂っているかという話です。そうした情勢の下で、この戦争におけるウクライナではなくて、ロシアを自国(日本)に重ね合わせよ、というこの提言は、私は非常に貴重だと評価します。(しかも我が国は、未だにアジア蔑視の脱亜入欧(米)コンプレックスから抜け出ていない「戦後国体」(白井聡)の下にあります)
(チェルノブイリ原発がロシア軍に占領されて懸念が高まっています。しかし、ウクライナで原発(15基あるそうです)を破壊すると、その放射能はロシアやベラルーシなどにも大量に飛散するので、それは通常の神経では考えにくいと言えるでしょう。しかし、日本列島の場合は、たいていは風が西から東に吹いているので、原発が敵ミサイルなどで破壊されても、放出される放射能の大半は日本列島にかぶさるか太平洋に拡散していくので、ウクライナなどの大陸諸国とは違い、日本を武力で制圧したい方からすると「攻撃しやすい」標的なのです)
3.「この事態に対して日本政府は他人事のようにロシア批判をしています。しかし、現政権が引き継ぐ自民党・公明党政権は、安倍晋三首相時代、一貫してプーチン政権との友好に努めてきました。2016年には二年前のクリミア併合の記憶も冷めやらぬ中、プーチン大統領を地元山口県に招待し、現地の人々に歓迎を強いています。その意味で、自公政権は、プーチン政権のこれまでの姿勢を黙認し、これに加担してきたと言えます。」
⇒ これもその通りです。安部晋三は何をしているのか!? 「外交のアベ」ではなかったのか!? 今井尚哉(たかや)や公明党の山口那津男(あるいは創価学会の谷川俊樹)あたりをつれてモスクワとキエフにでも出かけて行き、停戦・休戦の仲立ちでもしてくればどうか? 私が見るところ、安部晋三のような「口先勇ましきニッポン武力防衛論者」は、いざとなればどこかへ隠れてしまう腰抜け・無責任の連中ではないかと思っています。所詮はアメリカの手下として動く足軽・尻軽程度に過ぎないゴミクズの政治家です。(公明党なんぞに至っては、お話にもならない「二束三文のちょうちん屋」です。牧口常三郎や戸田城聖ら創価学会の創始者たちは、生きていたらさぞかし嘆き悲しんだことでしょう。いまや創価学会・公明党は「背教者」集団と化しています:「平和と福祉の党」⇒「戦争準備と受託収賄・銀座高級クラブ遊行の党」)
4.ウクライナの人たちだけでなく、戦争に反対するロシア人や、日本国内にいるロシア人への支援・応援・保護、そして連帯を訴えている点にも大い共感します。わが国では、またぞろマスごみ報道のおかげで、在日ロシア人へのバッシングが起きる可能性があります。特にTVがひどい。
5.物足りない点を列記いたしましょう。
(1)プーチンは核兵器の使用をほのめかしています。これについてコメントが欲しかった。日本は核兵器禁止条約に加盟していません。
(2)米ロの勢力拡大争い、というよりは、欧米(NATO)とロシアの勢力拡大争いであり、その背後には、米国やロシアの兵器産業だけでなく、欧州の兵器産業が蠢いている、という点にも言及が欲しかった。ユーゴ内戦や今回のウクライナ戦争で、しこたま儲けている企業や「死の商人」がいるのです。
(3)原発という「第二の核爆弾」(原子力時限爆弾)についても言及が欲しい。
6.私と見解が異なる点
「戦争の影響で燃料や小麦の値上がりに拍車がかかることが予想されます。消費税の減税やガソリン税の停止で対処するべきです。」
⇒ 消費税減税はOKです。廃止の上、奢侈品物品税への移行も視野に入れてください。他方、ガソリン税の停止には反対です。かつて自動車やその燃料に課される諸税は、道路特別会計に入れられて、土建屋の食いものにされていました。それはようやく廃止されたようですが、しかし、無用の高速道路・高規格道路の建設は止まっていません。ガソリン税は、こうしたことの反省の上に、①公共交通拡充のために使う、②高速・高規格道路建設をやめ、地域住民が日常的に使う一般道路の整備・拡充に使う(トンネルや橋梁や崖崩れ防止柵などが老朽化して危険:大手ゼネコンではなくて極力地元土建屋を育てる)、③燃油減税は農林水産業用だとか公共交通用だとか、使途を限定して実施すべき、④海洋・河川・湖沼を中心にプラゴミ(石油製品)回収を徹底し環境浄化を図る(作業は地元漁協など、地方経済に少しでも資するように工夫)、を計画的に着手し、更に、中長期的には、化石燃料・原材料の大量消費・大量廃棄の経済構造を転換するさまざまな取り組みに、こうしたガソリン税などを使っていく、ことがいいのではないかと思っています。
(関連)ガソリン補助金、5倍25円に増額へ 措置長引く可能性- 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA254YT0V20C22A2000000/
翻って、岸田文雄政権による「石油元売りへの現金バラマキ」は、全くのトンチンカン政策であり、税金・財源をドブに捨てるようなものです。ふざけるなと言いたくなります。今般の化石燃料・原材料の高騰により、石油元売りなど、いわゆる化石産業は、巨額の利益を上げているようです。下記の金子勝立教大学教授の日刊ゲンダイ記事をご覧ください。
(関連)ウクライナ緊迫で当面続く原油高を「5円補助金」でゴマカす岸田政権の無能無策|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/301670
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(一部抜粋)
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ガソリン価格が高騰している。レギュラーガソリンの店頭価格は1リットルあたり170円を突破し、10日から上限額を5円とする政府補助金が石油元売りに支給されている。しかし、店頭価格はちっとも下がらない。岸田政権は補助金ナシではさらなるガソリン高を招いたと根拠のない主張を繰り返しているが、これほどの愚策もない。
元売り大手は原油高でボロ儲けだ。2021年4~12月期連結決算でENEOSホールディングスの純利益(国際会計基準)は前年同期比5倍の3318億円。コスモエネルギーホールディングスは4.8倍の799億円、出光興産は1999億円。コスモHDは22年3月期の純利益を前期比34%増の1150億円に引き上げた。利益を膨らませ元売りに補助金をつけるばかりか、補助額を25円に引き上げる動きも出てきた。まさに濡れ手で粟。狂っている。(以下省略)
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(参考)金平キャスター緊急取材・ウクライナの今【報道特集】 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=1OTY97AVdJk
草々
-----Original Message-----
From: 松尾匡
Sent: Sunday, February 27, 2022 9:05 AM
Subject: ウクライナ戦争についての薔薇マーク代表声明
お世話になっています。
薔薇マークキャンペーン事務局で話し合って、私の名前で声明を出しました。
https://rosemark.jp/2022/02/26/nowar/
https://rosemark.jp/2022/02/26/nowar/
松尾 匡
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