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2021年10月18日 (月)

(報告)(10.14)脱原発ロードマップ(再論その3)(「新ちょぼゼミ」):電力自由化とエネルギー革命の基本的考え方

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.(拡散希望)来たる衆議院選挙時には、最高裁判事の国民審査で、候補者全員に「×××××」をつけて投票してください:今や最高裁判事は全員がアベ友です=おかしくなった日本の司法・裁判所にNO!を伝えましょう- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/10/post-261b53.html

2.いよいよ総選挙、投票に行く時にこの曲を聞いて出かけてください
 https://www.youtube.com/watch?v=xIlG78PFItI
 https://www.youtube.com/watch?v=VEHk97ldnps

「のさばる悪をなんとする、天の裁きは待ってはおれぬ、この世の正義もあてにはならぬ、闇に裁いて仕置きする、南無阿弥陀仏」= 江戸時代ではなく、現代社会では、必殺仕置人は、みなさま一人一人の有権者であり、その「必殺剣」は「投票用紙」です。日頃のデタラメ政治への恨み、晴らしましょうぞ、政治にのさばる悪を今こそ「必殺剣」でやっちまいましょう。・・・何!? 政治には関心がないから投票には行かない、ですって!!??? それは「愚民」や「卑怯者」のすることです。期日前投票もありますから、投票日の都合が悪くても投票できますぞ。投票に行って、自分の利害を代表していると思われる候補者に投票するか(「自分の利害」は目先のみみちい利害ではなくて、ちゃんと中長期的にも考えるんです)、ロクでもないと自分が思う候補者を確実に落とせる候補者に投票をしてらっしゃい。さすれば、まもなく世の中が大きく変わるでしょう。必殺仕置人のみなさま、しかと、お頼み申し上げましたぞよ。(仕置きする候補者をお間違えなく! 誤仕置きは逆効果です)

(うまくいったときに聞く曲)
 https://www.youtube.com/watch?v=A26lBv6TQv4&list=RDHtGi2BKIf2o&index=31

(注意事項)
 衆議院選挙の比例区での投票は、候補者個人名ではなくて、政党の名前を書かないと無効になります。つまり、山本太郎ではなくて「れいわ」、枝野幸男ではなくて「立憲民主党」、志位和夫ではなくて「共産党」などなどです。くれぐれもご自分の必殺剣=投票が「刃こぼれ」(無効)にならぬよう、お気を付けください。

(関連)岸田・自民党はご祝儀相場も消えて日々失速中 議席予測257→244→239に危機感(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/c99badeaeed21bc6931b37dcc0e157205804c193

(関連)(別添PDFファイル)10.31総選挙 全予測:看板倒れ岸田、自民19減(三浦博史『サンデー毎日 2021.10.24』)
 https://mainichi.jp/sunday/articles/20211011/org/00m/010/005000d
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去る2021年10月14日、水道橋のたんぽぽ舎において「脱原発ロードマップ(再論その3)(「新ちょぼゼミ」):電力自由化とエネルギー革命の基本的考え方」を開催いたしました。以下、当日のレジメや録画を添付して簡単にご報告申し上げます。

◆(当日録画)20211014 UPLAN 田中一郎「脱原発ロードマップ エネルギー革命総論」 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=zo8NIMriokc
 https://www.youtube.com/watch?v=zo8NIMriokc

◆(当日のレジメ)
(1)(別添PDFファイル)(レジメ補足)電力自由化とエネルギー革命の基本的考え方(田中一郎 2021年10月14日)
ダウンロード - efbc88e383ace382b8e383a1e8a39ce8b6b3efbc89e99bbbe58a9be887aae794b1e58c96e381a8e382a8e3838de383abe382aee383bce99da9e591bde381aee59fbae69cace79a84e88083e38188e696b9efbc8810e69c8814e697a5efbc89.pdf
(2)(別添PDFファイル)(レジメ)脱原発ロードマップ(再)(田中一郎「新ちょぼゼミ」レジメ:2021年7月13日)
ダウンロード - efbc88e383ace382b8e383a1efbc89e884b1e58e9fe799bae383ade383bce38389e3839ee38383e38397efbc88e5868defbc89efbc88e3808ce696b0e381a1e38287e381bce382bce3839fe3808de383ace382b8e383a1efbc9a7e69c8813e697a5efbc89.pdf

◆当日の参考資料
(1)(別添PDFファイル)容量市場の真実(一部抜粋)(山家公雄 2020.12)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034158526&Action_id=121&Sza_id=G1
ダウンロード - e5aeb9e9878fe5b882e5a0b4e381aee79c9fe5ae9fefbc88e4b880e983a8e68a9ce7b28befbc89efbc88e5b1b1e5aeb6e585ace99b84202020.12efbc89.pdf

(2)(別添PDFファイル)非化石電源の比率目標(木舟辰平『電力システムの基本と仕組みがよ~くわかる本』秀和システム)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034092889&Action_id=121&Sza_id=B0
ダウンロード - e99d9ee58c96e79fb3e99bbbe6ba90e381aee6af94e78e87e79baee6a899efbc88e69ca8e8889fe3808ee99bbbe58a9be382b7e382b9e38386e383a0e381aee59fbae69cace381a8e4bb95e7b584e381bfe3818ce38288efbd9ee3818fe3828fe3818be3828be69cace3808fefbc89.pdf


 <容量市場 第1回入札結果について>
 上記の当日録画の中で、私から、「容量市場」と、その「第1回入札結果」に関して批判をしておりますが、時間の都合で舌足らずになっています。また、先週金曜日(10/15)の経済産業省前抗議行動でスピーチした際も、この容量市場に対する批判をいたしましたが、同じく時間の都合で舌足らずのままでした。ですので、下記に、現段階での、私の容量市場と、その第1回入札結果に対する批判を箇条書きにしておきます。ご参考にしていただければ幸いです。

(1)電力市場完全自由化(2016年)以前の地域独占(原発)電力会社の時代には、大規模停電などが生じないように非常用電源を用意するなど、各地域の電力の安定供給は、その地域独占(原発)電力会社に法的義務として課されており、そのためのコスト増は総括原価主義に基づいて、電力事業にかかる利益とともに電力価格に全額盛り込まれていました。ですので、容量市場など必要がなかったのです。(但し、2016年の電力市場完全自由化以降も、地域独占(原発)電力会社の市場シェアが大きすぎるので(発電シェア約80%、電力小売シェア約80%)、家庭用などの零細ユーザー向けの電力料金の認可制は残ったままになっています)

(2)電力自由化以降は、特定の発電事業者に大停電防止などの義務を課すわけにはいかないので、電力需要の変動に対して電力供給が安定的になされるような「仕組み」が必要とされ、その1つのプランとして実施されたのが「容量市場」です。これは簡単に言えば、毎年毎年、4年後のピーク電力需要を予測して、そのピーク電力量をカバーできる発電設備を常にスタンバイの状態にしておいてもらうためのコストを入札で決めて、それを電力小売会社に負担させる(事実上は電力価格に上乗せされ、電力ユーザーが負担させられることが多い)、というものです(但し、FIT電力は対象外)。

しかし、「容量市場」には下記のような問題点が数多くあり、そもそも経済産業省は地域独占(原発)電力会社とグルになり(あるいは忖度して)、老朽原発や老朽石炭火力発電に有利な「容量市場」採用を強引に押し通した様子がうかがえます。ちなみに非常用電源の確保や電力需給の調整の仕方はいろいろあり「容量市場」が必要不可欠ということではありません。

(3)「容量市場」では、減価償却が終わった老朽原発や老朽石炭火力が落札しやすい。結果的に、老朽原発や老朽石炭火力に労せずして巨額のカネが渡り、それらを温存させる結果となる。

(4)入札の仕方が「板寄せ」方式の「一括同一価格」決定方式で、すべての「容量(KW)」(発電設備)が同一の高い価格で約定され、割高な費用負担となる(何故、「ザラ場」方式で、発電会社が応札してきたイロイロな価格を1つ1つ、安い方から決めていかないのか?)。第1回目の入札結果は、14,137円/KWとなっているが、これは経済産業省が設けた予定落札価格の上限価格に近く、経済産業省が地域独占(原発)電力会社のことをおもんばかって、割高な上限価格を設定した疑いもある。

(5)総括原価で決められた電力価格で運転されていた老朽原発や老朽石炭火力は、既に電力ユーザーから費用を回収済みである。それらに新たに支払われる「電力安定供給のための費用」は、追加メンテナンスコストだけでいいはずである。にもかかわらず、そうしたことを不問のまま、高額の「一括同一価格」で約定してしまっている。いわば電力ユーザーとしては「二重払い」をさせられているのと同じ。

(6)発電設備は80%を地域独占(原発)電力会社が握っている。しかも地域独占(原発)電力会社では、発電会社と電力小売会社は一体の組織であり、電力小売会社が支払う「容量市場」料金は、同じ会社が受け取るので、カネは右から左へと流れるだけ。結局、この「容量市場」の仕組みは、再生可能エネルギーなどを扱う新電力から地域独占(原発)電力会社がカネを「まき上げる」仕組みに他ならない。

(7)第1回目の入札結果は、14,137円/KWとなり、米国の「容量市場」での価格=約4000円/KWのおよそ3.5倍の高額となった。あまりにも高額すぎ、この市場は失敗だと、関係者のほとんどの人が言っている。老朽原発や老朽石炭火力などの落札発電設備に対して支払われる金額にすると、適用除外込みで約1兆6千億円にものぼり、これでは地域独占(原発)電力会社の「高笑い」が止まらないであろうと推測される。こんな調子でやっていけば、毎年毎年、1兆数千億円(1.6兆円×シェア80%=1.2兆円)もの巨額のカネが、彼らのふところに労せずして転がり込んでくるからだ。(経済産業省をはじめとする原子力ムラの狙い通りか? 福島原発事故で不振を極める原発業界にとっては「慈雨」ということになる)

(8)ご紹介した図書『容量市場の真実(山家公雄著:インプレスR&D)』によれば、日本全国で発電設備は自家発電なども入れると全部で3.3億KWもあるという。それなのに、そのうちの1.7億KW(ピーク電力需要予測に若干のプラスをしたもの)を「容量市場」で入札して確保するというのは、どうみても不効率であり、おかしな政策と言わざるを得ない。他に方法を考えるべきである。

(9)そもそも地域独占(原発)電力会社の発電市場・小売市場のシェアが80%では、まともな競争入札など、できるわけがない。しかも、地域独占(原発)電力会社の組織は、送配電網までも含めて、依然として一体のままとなっており、かような状態では電力自由化などできるはずもない。何故、送配電網を所有分離し(50Hz地帯と60Hz地帯で2社に合併統合し公営とする)、残った発電と小売の各部門を会社分割・独立させ、地域独占(原発)電力会社の市場独占・寡占状態を解消させないのか?

(結論は、非常用電源の確保や電力需給の調整の仕方を別に検討し、「容量市場」は廃止すべきである。そうしなければ、新電力や再生可能エネルギーが育たない)


(関連)(別添PDFファイル)容量市場の真実(一部抜粋)(山家公雄 2020.12)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034158526&Action_id=121&Sza_id=G1
ダウンロード - e5aeb9e9878fe5b882e5a0b4e381aee79c9fe5ae9fefbc88e4b880e983a8e68a9ce7b28befbc89efbc88e5b1b1e5aeb6e585ace99b84202020.12efbc89.pdf

(関連)(別添PDFファイル)送配電事業者(木舟辰平『電力システムの基本と仕組みがよ~くわかる本』秀和システム)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034092889&Action_id=121&Sza_id=B0
ダウンロード - e98081e9858de99bbbe4ba8be6a5ade88085efbc88e69ca8e8889fe3808ee99bbbe58a9be382b7e382b9e38386e383a0e381aee59fbae69cace381a8e4bb95e7b584e381bfe3818ce38288efbd9ee3818fe3828fe3818be3828be69cace3808fefbc89.pdf

(関連)STOP! 原発・石炭火力を温存する新たな電力市場ーリーフレット公開! │ eシフト
 http://e-shift.org/?p=3827

(関連)(報告)(6.3)オルタナティブな日本をめざして(第28回):「容量市場と容量メカニズム:老朽化原発・石炭火力の経済的延命策か!?」(松久保肇さん:原子力資料情報室)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-b14139.html


 (関連サイト)
◆「第6次エネルギー基本計画」と「気候危機を打開する日本共産党の2030戦略」:まず真っ先になすべきことは、原発・核燃料サイクルのスクラップと、その後の安全対策・立地(振興)政策である- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/09/post-b8ae3a.html

(参考)オルタナティブな日本を目指して(新ちょぼゼミ バックナンバー)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-cddae1.html
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