東電株主代表訴訟 第60回公判「監視」記録:東電「ないない」男への証人尋問に見る原発管理のずさんと無責任=「推本」長期評価を「知見ではなくて意見だ」とのダジャレ発言に法廷からは軽蔑の笑い声
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)
(最初に若干のことです)
================================
1.(予約必要)(7.24)オルタナティブな日本をめざして(第62回)「東海第二原発運転差止水戸地裁判決:今後の原発裁判へ向けて」(後藤政志さん・上岡直見さん)- いちろうちゃんのブログ(この日は事務連絡を除いて主催者側からのプレゼンはありません)(開始時刻は後1時30分:開場午後1時)
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/05/post-92f344.html
(関連)(別添PDFファイル)(パンフ)東海第二原発 再稼働差止水戸地裁判決
ダウンロード - efbc88e38391e383b3e38395efbc89e69db1e6b5b7e7acace4ba8ce58e9fe799ba20e5868de7a8bce5838de5b7aee6ada2e6b0b4e688b8e59cb0e8a381e588a4e6b1ba.pdf
2.(メール転送です)もっかい事故調第2回オンラインセミナーのお知らせ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もっかい事故調は、市民の視点で福島第一原発事故の事故原因の解明、 原子力発電の安全(危険性)問題に取り組んでいます。事故発生から10年が経過し、今日の原子力発電が抱える問題点について、メンバーが様々な切り口で報告・議論し、その模様をYoutubeで公開致します。(申込み不要です)。
❖もっかい事故調オンラインセミナー(第2回)❖
7月30日(金)19:00〜21:00
「福島原発事故と新潟県技術委員会 セッション.2」
❖報告と問題提起
佐藤暁さん(さとう さとし:原子力コンサルタント)
1984年から2002年まで米ゼネラル・エレクトリック(GE)社の原子力事業部に勤務。福島第一原発や柏崎刈羽原発に関わる。現在は原子力コンサルタントとして、内外の原子力情報を発信している。2012〜13年東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)協力調査員。2015〜20年、新潟県技術委員会委員。日本の原子力安全規制の問題点、住民・自治体の監視活動はどこまで可能か、諸外国の規制の実例など、原子力発電の「安全」は、どう確保されるべきか、お話いただきます。
❖ディスカッション
伊東良徳(弁護士)、小倉志郎(元原発技術者)、上澤千尋(原子力資料情報室スタッフ)、後藤政志(元原発技術者)、佐藤暁(原子力コンサルタント)、澤井正子(元原子力資料情報室スタッフ)、武本和幸(新潟県刈羽村在住)、田中三彦(サイエンスライター・元原発技術者)、渡辺敦雄(元原発技術者)
❖第2回セミナーYoutube視聴アドレス:(どなたでも、申込み不要でご覧いただけます)
https://youtu.be/iCx-2WMlx8o
*進行の都合上、参加者、構成等変更の可能性があります。
❖参加費:無料
❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖
❖もっかい事故調オンラインセミナーに関する問い合わせ先
mailto:mokkai.jikocho@gmail.com
❖第1回の中継が円滑に行えず、ご参加いただいた皆さまには、大変ご迷惑をおかけいたしました。お詫び申し上げます。第1回セミナーの模様は下記アドレスからご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=QzKcdlEGvAE
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. <横浜市長選>まさか再選挙も? 史上最多10人出馬 現職、元知事、元大臣、元教授…大乱立のなぜ:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/118102
(関連)(別添PDFファイル)横浜市長選、小此木氏が出馬表明、IR誘致断念の可能性示唆(東京 2021.6.23)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/112767
(関連)(別添PDFファイル)田中康夫インタビュー「なぜ僕は横浜市長選に挑むのか」(倉重篤郎『サンデー毎日 2021.8.1』)
https://news.yahoo.co.jp/articles/8df62cbc004020c837dd081fe75461860e1a6767
(関連)横浜市長選 林文子市長が立候補表明|NHK 首都圏のニュース
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210715/1000067366.html
(関連)横浜市長選に過去最多9人が名乗り IRめぐり駆け引き:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASP7J7FMKP7JULOB00G.html
(関連)郷原氏「私は反自民、利するの本意でない」 横浜市長選:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASP777787P77ULOB009.html
◆過去最多の立候補者となりそうな横浜市長選、郷原信郎氏(元検事・弁護士)が立候補の意向を表明、立憲民主党が推す山中竹春氏(元横浜市大教授)との候補者調整は不発に終わる~7.16 横浜市長選 郷原信郎氏 出馬会見 - IWJ Independent We
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/494395
4.伊波 洋一 (いは よういち)さんはTwitterを使っています 「7月18日、最近、地元紙に米海兵隊や自衛隊による南西諸島での戦争訓練の記事が毎日載る。尖閣や台湾有事のために南西諸島でいかに戦うかの訓練や演習の記事だらけだ。そこでは沖縄戦同様に沖縄
https://twitter.com/ihayoichi/status/1416796248787406848
(関連)(別添PDFファイル)沖縄50島を戦場に、土地規制法の本当のねらいは(伊波洋一『とめよう戦争への道!:百万人署名運動全国通信 2021.7』)
ダウンロード - e6b296e7b88450e5b3b6e38292e688a6e5a0b4e381abe38081e59c9fe59cb0e8a68fe588b6e6b395e381aee69cace5bd93e381aee381ade38289e38184e381afefbc88e4bc8ae6b3a2e6b48be4b880efbc89.pdf
(関連)(別添PDFファイル)(チラシ)いま、やること?=不要不急の憲法「改正」、いま、やること=それは政治を変えること
ダウンロード - efbc88e38381e383a9e382b7efbc89e38184e381bee38081e38284e3828be38193e381a8efbc9fefbc9de4b88de8a681e4b88de680a5e381aee686b2e6b395e3808ce694b9e6ada3e3808d.pdf
5.活断層上のアリーナに防災事業債50億円 国知らず同意:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASP7N4TRBP7GTIPE019.html?ref=mor_mail_topix3_6
(こんなものは分かった時点でさっさとやめればよろしい。国も佐賀県も何をやっとるのかということだ。それはともかく、この国の電力会社や政府は、活断層の上や、すぐそばに原発・核燃料サイクル施設を建設することを得意としている。そしてそれを屁理屈でごまかすことを名誉に思っている節もある。:田中一郎)
◆(必見必読)原発耐震基準策定のイカサマ(伊方原発広島裁判事務局)
https://saiban.hiroshima-net.org/report/2021/pdf/20210707_ikasama.pdf
6.盛り土基準超、11年前把握か 元熱海市幹部が証言:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S14982727.html?ref=mor_mail_newspaper
7.オリンピックは中止&廃止せよ!
圧倒的多数の日本国民がオリンピックはヤメロと言っています。また、現状の金権オリンピックは社会悪です。オリンピックそのものを廃止いたしましょう。更にまた、石原慎太郎(当時都知事)が言い出して以降、ざっと東京オリンピックを巡る過去の経緯を振り返ってみて、この国の政権側にいる為政者たちにスポーツの国際大会を開催する資格も能力もないことは明らかです。スポーツ大会全部が悪なのではなくて、この国の為政者が悪なのです。つまり、来たる衆院選挙で自民党・公明党の政治家どもを全員落選させましょうと、天の神様が言っているということでしょう。「天命」には従うのが賢明な選択と思われます。
◆キャンペーンについてのお知らせ · 東京五輪開催反対を訴える書簡と皆様のご署名を菅総理大臣宛に手交しました。 · Change.org
https://bit.ly/3zlv6qX
◆余録:「不幸というやつは… - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20210720/ddm/001/070/159000c
◆【菅義偉】菅首相の「9月退陣&五輪花道論」が再燃! 8月上旬の世論調査がトドメに|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/292180
(1)小林賢太郎氏を解任 五輪開会式演出担当、ホロコーストをやゆ - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20210722/k00/00m/040/070000c?cx_fm=mailsokuho&cx_ml=article
(2)開閉会式コンセプトに「復興五輪」記載ゼロ…式典Pの言い訳にも批判殺到(女性自身) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/4881aff53c959f59fb75203945fb204cacf96ac3
(3)東京五輪、豪メディアが「水質汚染」懸念 トライアスロン選手ら「悪臭」報告...2年前も問題に(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/a8a2b884e8944cb6c0f9c3d874f826bf166d2113
(4)トヨタが「オリンピックCM取りやめ」…そのウラで起きている「劇的な変化」の正体(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea6dda83a1ebbc63c7a210ba7f2f923e5996435f
(5)<社説>開会直前の五輪 迷走生んだ無責任体質:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/118152?rct=editorial
(6)復興五輪と言われても苦しみ続く震災者「自分たちは取り残されている」東京新聞TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/118111?rct=national
(7)五輪開会式、「欠席」相次ぐ スポンサー企業・経団連会長も:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S14982668.html
◆「五輪観戦にはコカ・コーラ社飲料を」「他社飲料はラベルはがして」茨城の小学校、保護者に「スポンサーに配慮」通知 組織委に忖度 東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/118042
(これが今の「学校」の生々しくも情けない実態です。戦前の学校とその体質が全くと言っていいほど変わっていないことを赤裸々に示しています。:田中一郎)
◆酒取引停止と金融機関による働きかけの「要請撤回」について西村大臣は「すべて自分の責任で行なった」と言うが菅総理の「監督責任」が問われるべき!~7.20西村康稔 新型コロナ対策担当大臣 記者会見 - IWJ Independent Web Journa
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/494516
================================
去る7月6日、東電株主代表訴訟 第60回公判が東京地裁で開かれました。相変わらず、「新型コロナ」を理由とした法廷監視市民の排除(私は裁判を見聞きすることを「傍聴」とは言わず「(市民による)監視」と表現しています。この市民排除は報道機関の排除とともに事実上の裁判の非公開化であり、明確な日本国憲法違反です。つべこべ言わずに報道機関を入れて、裁判の一部始終を報道できるようにすればいいのです。それが「公開裁判」というものです)、裁判所内での文書の配布や撮影の禁止などに加えて、今回は東電元幹部が証人尋問されるために法廷に立つというので、裁判所入り口での持ち物検査に加えて法廷入り口での厳重な持ち物検査を実施、更に、法廷への手荷物の持ち込み禁止を市民に押し付けておりました。スマホを含む電子機器類はすべて持ち込み禁止だなどと裁判所の官吏が叫んでいて、彼らにはこうしたことが重大な人権侵害であるという意識は皆無のようでした。かような一般市民を敵視し潜在的犯罪者扱いをするような裁判所が、およそまともな判決など出すわけがないと、強く思わせるような雰囲気でした。
私はこの日、午前中に行われた、東電元副社長で原発部門の技術面でのTOPだった武藤栄に対する原告側からの証人尋問を監視しました。この人物は東京電力の原発部門の技術系トップで副社長だったわけですから、福島第一原発事故の実務上の「最高責任者」と言ってもいい人物です。抽選ではずれて帰ろうとしていたところを、ある方の好意で入廷することができました。(そして持ち物検査と法廷持ち込み禁止で激怒=担当官吏の名前を聞いたけれど言わないという態度)
原告側の証人尋問は、最初は海渡雄一 弁護士、そのあと続いて甫守一樹弁護士が担当しました。海渡雄一弁護士は、どういうわけかこの日は声が小さく、マイクも使わないため、私がいた監視席の最後列からは声がよく聞き取れず困ったものでした。尋問内容は海渡雄一氏が自信をもって行ったであろう内容であることは衆知の事実ですから、ひょっとして、証人尋問をするということについて少し気が引けていたのかもしれません。海渡雄一弁護士らしくないふるまいです。
私はこんな時は、裁判長が「後ろの席の方は聞こえますか」と聞いて、海渡雄一弁護士に対して「マイクを使ってください」と促すべきものだと思います。また、尋問することは前もってわかっているのですから、せめて法廷に来た一般市民には、それを印刷したものを裁判所が用意をして市民に配るくらいのことはあってしかるべきです。しかし、およそ日本の裁判官で監視席にいる市民に気を使って法廷指揮を執る裁判官は皆無でしょう。裁判は「公開」されて多くの市民が見守る中で実施されるからこそ意味がある、ということを全く理解できていない裁判官ばかりです。
ですから、実際はむしろその逆で、裁判を監視しに来る市民は自分たちにとってはやっかいな「敵対者」ないしは「異物」であり、一人でも少ない方がいい、何故なら、これからロクでもない判決を言い渡すから、そんなものが世の中に広められては大変困る、とでも思っている裁判官が大半なのではないかと思われます。彼ら裁判官の念頭には、社会正義も、日本国憲法も、基本的人権の尊重も、国民主権もありません。あるのは自己保身と自己栄達と、そのための最高裁人事局(事務総局)へのへつらい忖度です。
他方、甫守一樹弁護士は、よく通る大きな声で尋問をしていましたから、最後尾の席でもはっきりと聞き取れました。日本の裁判・公判における「口頭弁論主義」はないがしろにされて久しいですが、それを改め、裁判に関心のある人々に対しては、何人もその経過をきちんと観察・監視できるようにすることが、日本の裁判所復権のイロハのようなものです。「声が小さくて聞こえません」などというのは、あまりにお粗末すぎます。裁判当事者は、甫守一樹弁護士の法廷での発声をしっかりと見習い、監視席にいる市民に対してもっと「気を使いなさい」ということです。
以下、本論の東電株主代表訴訟 第60回公判「監視」記録 を簡略にお届けいたします。
<別添PDFファイル>
(1)東電元副社長の説明に裁判長「聞いていると国の地震本部はバカみたい」と皮肉 - 奥山俊宏|論座 2021.7.9
https://webronza.asahi.com/judiciary/articles/2021070800001.html
(2)原発事故をめぐる東電株主代表訴訟で被告4人を尋問、旧経営陣「責任逃れ」に終始(小石勝朗『週刊金曜日 2021.7.16』)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a90bb5c5678728fc83a0125d9b4115f6dce4bd25
(3)東電元社長、否定繰り返す 大津波の説明「記憶にない」「知らない」 株主訴訟(朝日 2021.7.7)
https://www.asahi.com/articles/DA3S14964739.html
<東電株主代表訴訟 サイト>
(1)7月6日(火)10時~17時 第4回尋問期日(第60回口頭弁論期日) - 東電株主代表訴訟
http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/blog-entry-384.html
(2)7月6日被告本人尋問と刑事裁判(海渡雄一) - 東電株主代表訴訟
http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/blog-entry-386.html
(3)7月20日被告本人尋問 - 東電株主代表訴訟
http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/blog-entry-387.html
◆東電株主代表訴訟 - tepcodaihyososho
https://tepcodaihyososho.jimdosite.com/
1.(別添PDFファイル)(必読必見)東電元副社長の説明に裁判長「聞いていると国の地震本部はバカみたい」と皮肉 - 奥山俊宏|論座 2021.7.9
https://webronza.asahi.com/judiciary/articles/2021070800001.html
<田中一郎コメント>
この記事は奥山俊宏氏という方がお書きになったようですが、同氏は朝日新聞の記者で社会部畑のようです。上記URLでは記事が途中で切れてしまっていますが、最後まで見ると10ページにもなる大部なレポートで、しかもその内容はしっかりしたものでした。必読の報告と言っていいでしょう。海渡雄一弁護士の聞き取れない声を聞きわけて、かつ、これまでの経緯や固有名詞もしっかりと踏まえて、ここまで書けるというのは「さすがはプロ」と敬服した次第です。朝日カバカバ新聞に限らず、どこの全国紙でもそのようですが、政治部や科学部が時流迎合の御用報道に埋没しているのに対して、社会部は比較的批判的な観点をもって取材・報道している観があります。朝日カバカバ新聞も、こういう人材を大事にした方がいい。
但し、書かれている内容に全面的に私が賛成・同意をしているわけではありません。著者の奥山俊宏氏は、この裁判の裁判長を肯定的にとらえ、株主代表訴訟にも詳しい良識的な裁判長であると評価し、今回の公判での証人尋問でも、何かとはぐらかしの回答しかしない被告=武藤栄に対して、厳しい指摘やポイントを得た質問をしていると伝えています。この「論座」サイトの表題などはその1例です。しかし私は、これまで約10年間の原発関連のさまざまな裁判とその判決を見てきた経験で申し上げれば、怪しい限りである、と言わざるを得ません。特に、被告の東電幹部らをかばって、法廷に入る監視市民を敵視する振る舞いなどを見せつけられれば、また今回も福島原発事故の深刻な被害をもたらした最重要責任者どもを免責し、無罪放免するのではないかと思われてならないのです。
それにしても、私が今回見聞きしたのは、午前中の2時間余りの証人尋問でしたが、そこでの東電元幹部=武藤栄の答弁は、実にひどいものでした。「知らない」「見てない」「聞いてない」「読んでない」「記憶にない」「覚えてない」「言ってない」「検討に値しない」「そこまでいかない」「ないないない」「何にもない」の「ないない」連発男になっておりました。
そして、私のメールの表題にも書きましたが、政府の「地震調査研究推進本部」(「推本」)が2002年の「長期評価」で東北地方太平洋側の津波被害の可能性を指摘したことについて、武藤栄は「それは新しい知見ではなくて(一部の学者の)意見だ」とダジャレで答えた際、法廷には軽蔑の笑いが流れました。それまでの「はぐらかし」答弁とあわせ、聞いている市民がその怒りを我慢しきれなくなったことの証左です。こんな連中が危険極まりない原発を「手抜き管理状態」で動かし、他方で、その連中の「虜囚」となった原子力安全保安院の役人どもや原子力安全委員会に御用学者たちにより、それが追認されて福島原発事故に至っているということが、改めてこの尋問で明らかになったということでしょう。許せる話ではありません。
(関連)武藤元副社長、正当性主張 長期評価「新知見でなく意見」―原発事故の東電株主訴訟:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021070601115&g=soc
<「論座」記事に書かれていないこと>
(1)津波常襲地帯である東北地方の太平洋沿岸の、わずか標高4mの基盤上に、原発の冷却に欠かせない装置を置き、更に本体のある標高10m基盤上では、地下室に相互補完的であらねばならない非常用電源を2つ並べて置いておき、更にその横には配電盤まで設置して、何の津波対策もせず、原発を漫然と稼働させていたこと、更に、福島原発事故に至るまでの間に、福島第一原発での非常用電源の水害事故もあってヒヤリハットを経験し(1991年)、更に、その後も「推本」のみならず、幾度となく福島第一原発を津波が襲うと大変なことになることを容易に推定させる情報が東京電力に対してもたらされていたにもかかわらず、何の対策も防止策を打たずに事故に至っているのです。これで原発過酷事故の責任が問われないなら、原発の安全対策手抜きは何でも許されるということになるでしょう。ド素人でも、これくらいのことは自明のこととして理解できます。(2つの電源と配電盤は別々の場所に置き、4m基盤には原発冷却装置は置かない、水密化や非常用電源車の用意、くらいは、容易にできることです)
(2)今回の福島第一原発事故では、過酷事故が初めてだったこともあり、事故に至る過程を立証できる多くの資料が出てきました(全部ではなく隠されているものもありますし(例:政府事故調ヒヤリング記録など)、その隠蔽に裁判所も1枚噛んでいます)。なので、証人尋問においても、当時の東京電力内部の津波対策検討経過が浮き彫りになる形でなされることが可能となり、刑事裁判と並んで、この裁判のおかげで多くの真実が明るみに出て、多くの有権者・国民を驚かせました(原発の管理状況はここまでひどいのか!?)。
しかし、これからもこのように事が進むとは限りません。おそらく次回の事故からは、責任追及の材料となるような情報類は焼却されて表に出ることはなくなるでしょう(敗戦時の大日本帝国陸海軍のように書類を焼き捨てる)。つまり、今回のような詳細な情報に基づいて責任を追及することはできなくなるということです。しかし、原発・核燃料サイクル施設のような超危険施設の管理状態が、それが理由で手抜きを許されるようなことがあってはなりません。裁判所・裁判官は、そのことを十分に念頭に置いて、原発事故を引き起こした最高責任者たちの管理責任を問うていかなければならないのです。
つまり、裁判で事故に至る詳細な経過がわからなくても、事故を引き起こした責任者たちの過失責任や手抜き責任はしっかりと問われなければならないし、裁判をすることで、その有罪立証のハードルが(事実上)引き上げられるようなことがあっては困るのです。従ってまた裁判は、津波の予見可能性ではなくて予見義務(が十分に果たされたか否か)が、原子炉大事故の回避可能性ではなくて回避義務(が十分に果たされたか否か)が争点にならなければなりません。
(3)武藤栄は「推本」の「長期評価」を根拠がないものと判断し、従って津波対策は「長期評価」に基づいて直ちに実施するのではなく、それを「土木学会」に検討をゆだねて、その結果を待って実施することにした、などと、もっともらしく答えていましたが、これこそが彼らのインチキ説明の権化のようなものです。
①「推本」は日本の地震学や地質学の第一級の学者を集めてつくられた組織で、阪神大震災の反省の上に立ち、地震やそれに伴う津波などの被害を少しでも少なくするために結成された組織、その組織が出した「長期評価」を地震学や地質学のシロウトの東京電力職員や武藤栄が「根拠なし」などと判断できるはずがない、
②「推本」の「長期評価」の責任者である島崎邦彦東京大学名誉教授が言うには、政府筋から同氏に圧力が加わり、その公表につべこべといろいろな「抑制文言」が加えられていた。背後には、「推本」の「長期評価」では都合が悪くなる原発電力の動きがあったものと思われる。
③武藤栄が検討を依頼する先の「土木学会」とは、電力業界と表裏一体で動いてきた典型的な「御用学会」であり、東京電力や電事連など、原発電力業界から様々な便宜供与をうけていた、まさに利益相反団体であった。「推本」を否定して、そんな組織に信頼を置くということが、そもそもトンチンカンな話である。海渡雄一 弁護士に「土木学会とはどのような組織かご存じでしたか」と問われた武藤栄は「よく知らない」と答え、東電「ないない」男をここでも演じていた。横で聞いていて私は、「推本」を否定した東京電力や武藤栄が、この「土木学会」という御用組織に津波対策をゆだねたという行為のおかしさ・犯罪性を、もっと「土木学会」とはどういう組織であったのかを詳しく説明して追及すべきであったように思われてならない。海渡雄一弁護士の追及は不徹底であるように思えた。
(参考)過去に公表した長期評価結果一覧 - 地震本部
https://www.jishin.go.jp/evaluation/long_term_evaluation/lte_summary/p_hyoka02_chouki_p/
(4)武藤栄は、さまざまな必然的契機があったにもかかわらず、それらを無視して津波対策を行わなかったことについて、「推本」の「長期評価」には新たな明確な根拠がなかったことに加えて、福島第一原発はその当時の判断で常識的に安全であると広く認識されていたから稼働していた、それを覆すほどの新知見がなかったのだから、水密化や電源配備の見直しなどの「すぐにできる対策」の検討もするにはいたらなかったし、それでおかしいとも思っていない、などと居直っていました。この「常識的に安全と判断されていた」という発言には強い違和感と反感を感じさせます。この点の追及も少し甘いように思われました。(海渡雄一弁護士だけでなく甫守一樹弁護士についてもしかり)
(関連)事故前対策「許されるレベル」武黒元副社長が反論 福島原発株主訴訟・東京地裁7/20(時事通信)- Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0b5585701be9c4aa9ab6fed5c086d01c83c8169
(5)加害者=東京電力の福島第一原発事故に対する謝罪は「口先」だけ、事故責任者=現政府に至っては、福島第一原発を引き起こしてしまったことについての謝罪の観念は皆無(7/21開催の井戸川裁判(福島被ばく訴訟)公判では、被告=国の代理人が抗弁をしましたが、一言の謝罪もなかったのが1つの証拠)。まさにふざけんじゃねーぞ、という話です。この両者の態度を改めさせることが福島原発事故裁判の1つの大きな目的ですが、それは未だに達成されていません。日本の司法・裁判所は、かつてのアジア太平洋戦争敗戦後の時のように、誰1人として事故の責任を取らせずに幕引きをするつもりの様子です。この東電株主代表訴訟についても、この点について楽観は全くできません。有権者・国民は、原発・核燃料サイクル施設の再びの過酷事故を防ぐため、あらゆる手段で福島原発事故の責任追及と再発防止に取り組んでいく必要があるのです。今のままでは大事故はまた起きます。
<「論座」関連サイト>
(1)東京電力元副社長「対策工まで議論がたどりつかず」株主代表訴訟で尋問 - 奥山 俊宏|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
https://webronza.asahi.com/judiciary/articles/2021060100001.html
(2)奥山俊宏|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
https://webronza.asahi.com/authors/2713060700002.html
2,東電株主代表訴訟 関連サイト
(1)津波対策見送りは「合理的だった」 東電元副社長、福島第一原発事故株主代表訴訟で証言 :東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/107024
(2)東電・清水元社長9年ぶり公の場に 原発事故の責任否定:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASP766TTDP76UTIL019.html
(3)東電元社長 否定繰り返す 大津波の説明「記憶にない」「知らない」株主訴訟:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S14964739.html
(4)東電株主代表訴訟で旧経営陣4人尋問も「責任逃れ」に終始(週刊金曜日) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/a90bb5c5678728fc83a0125d9b4115f6dce4bd25?source=rss
(5)長期評価「尊重されるべき」 元気象庁幹部が証言―東電株主訴訟・東京地裁:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021041601101&g=soc
草々
« 原発脱被曝バック・ナンバー(53)(抜粋)(2021年7月~8月) | トップページ | 新型コロナ関連情報のご紹介(4):コロナワクチンより治療薬=①イベルメクチン(大村智博士:ノーベル生理学医学賞受賞・北里大)②赤ワインや納豆に多く含まれる天然アミノ酸「5-ALA」(長崎大学) »
« 原発脱被曝バック・ナンバー(53)(抜粋)(2021年7月~8月) | トップページ | 新型コロナ関連情報のご紹介(4):コロナワクチンより治療薬=①イベルメクチン(大村智博士:ノーベル生理学医学賞受賞・北里大)②赤ワインや納豆に多く含まれる天然アミノ酸「5-ALA」(長崎大学) »


コメント