« (報告)(3.24)オルタナティブな日本をめざして(第56回): 「菅政権グリーン成長戦略は「グリーン」か(あやしいカーボンニュートラル)」(上岡直見さん:新ちょぼゼミ) | トップページ | (予約必要)(6.7)オルタナティブな日本をめざして(第60回)「福島原発事故から10年:放射能汚染の実態とその諸問題」(青木一政さん・中村順さん:新ちょぼゼミ) »

2021年4月11日 (日)

福島事故原発の汚染水を海に捨てるな!:軽視されるトリチウムの危険性=安全だと言うのなら、その汚染水は東京湾に捨てるだけでなく、自公政治家や関係省庁幹部や東電幹部が飲料水・生活用水として使え!

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.「新ちょぼゼミ」の予定
(1)(予約必要)(4.15)オルタナティブな日本をめざして(第57回)「どうする日本の司法:裁判員制度の問題点」(武内更一弁護士:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/02/post-38efc4.html

(最初の1時間で事務連絡の他、「核ゴミ地層処分問題」について、主催者側よりプレゼンを行います)

(2)(予約必要)(4.28)オルタナティブな日本をめざして(第58回)「新型コロナワクチンの正体を知る」(岡田幹治さん「新ちょぼゼミ」)+ 直近「新型コロナ・ワクチン」関連情報- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/03/post-93605c.html

(最初の1時間で事務連絡の他、「マイナンバー制度の危険性」について、主催者側よりプレゼンを行います)

(3)(予約必要)(5.20)オルタナティブな日本をめざして(第59回):「子ども脱被ばく裁判で見えたこと:福島原発事故と放射線被曝」(井戸謙一弁護士)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/03/post-35b23f.html

(最初の事務連絡以外は、この日は主催者側からのプレゼンはありません)


(4)(別添PDFファイル)(チラシ)(6.7)オルタナティブな日本をめざして(第60回)「福島原発事故から10年:放射能汚染の実態とその諸問題」(青木一政さん・中村順さん)
ダウンロード - efbc88efbc96efbc8eefbc97efbc89e7a68fe5b3b6e58e9fe799bae4ba8be69585e3818be3828910e5b9b4efbc9ae694bee5b084e883bde6b19ae69f93e381aee5ae9fe6858be381a8e3819de381aee8abb8e5958fe9a18cefbc88e99d92e69ca8e383bbe4b8ade69d91efbc89.pdf

(最初の事務連絡以外は、この日は主催者側からのプレゼンはありません)


2.#脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)- 5・8(土)新宿デモチラシ 子ども脱被ばく裁判の理不尽の極み判決に抗議する!
https://ja-jp.facebook.com/fukushimasokai/photos/pb.529853570392339.-2207520000../4257006731010319/?type=3&theater
https://fukusima-sokai.blogspot.com/2021/03/58.html

(関連)(福島第一原発事故による環境放射能汚染)公害物質の基準、あなたは7000倍を受け入れますか?
https://ja-jp.facebook.com/fukushimasokai/photos/pb.529853570392339.-2207520000../4261310963913229/?type=3&theater


3.(メール転送です)「さあ!控訴審へ!東電刑事裁判・逆転勝利をめざす集会」のご案内
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会員のみなさま、支援者の皆様、「さあ!控訴審へ!東電刑事裁判・逆転勝利をめざす集会」のお知らせ

東電刑事裁判は、指定弁護士が控訴をしてから1年4か月。いよいよ今年、控訴審が始まる見込みです。不当判決を覆し、原発事故の罪を認めさせるため、2021年も力を合わせていきましょう! @事前申込が必要です。コロナ対応のため、会場の定員が少なくなっております。@福島県内の方を優先したいと思いますので、遠方の方はなるべく、[支援団ホームページに掲載する録画] をご覧いただきますようお願いいたします。

(日時)2021年 4月25日(日)14:00~16:00
(場所)郡山市労働福祉会館中ホール(コロナ対応;定員50人)
(内容)弁護団報告 原発事故被害者のスピーチ
(主催)福島原発刑事訴訟支援団 チラシはこちらから https://shien-dan.org/
(問い合わせ)福島原発刑事訴訟支援団
 Infoアットマークshien-dan.org  080-5739-7279
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4.イベント情報
(1)4月16日第2回証人尋問 - 東電株主代表訴訟
 http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/blog-entry-377.html

(関連)12月25日の口頭弁論期日と今後の証人尋問日程 - 東電株主代表訴訟
 http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/blog-entry-374.html
(関連)東電株主代表訴訟 HP
 http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/

(2)4月16日「水戸地裁で勝利判決!東海第二原発をとめよう!」18:00-20:30
 お 話:河合弘之弁護士(東海第二原発訴訟弁護団共同代表)ほか
 会 場:「東京学院」貸会議室 (JR水道橋駅西口1分)
 https://www.kaigishitu.com/detail/12861/14624/
 資料代:800円(タンポポ舎主催)

(3)(別添PDFファイル)(チラシ)(5.28)大間原発裁判第24回口頭弁論 & 報告と講演集会
ダウンロード - efbc88efbc95efbc8eefbc92efbc98efbc89e5a4a7e99693e58e9fe799bae8a381e588a4e7acac24e59b9ee58fa3e9a0ade5bc81e8ab9620efbc8620e5a0b1e5918ae381a8e8ac9be6bc94e99b86e4bc9a.pdf


5.キャンペーン · 新潟県知事- 柏崎刈羽原発の再稼働の是非の判断は県民の意見を聞いてくだい · Change.org
 https://bit.ly/3262Dqp


6.その他
(1)道路陥没原因、実は地下47mに 大深度地下工事は安全なのか - 毎日新聞 大深度地下の公共工事は土地の権利者に対する一切の許諾や補償なしで進めていいなどという「大深度地下利用法」という法律が、土地の所有権者他の権利を侵害する違憲立法だということが明白となっている=直ちに工事を中止しろ!(裁判でも係争中)
https://mainichi.jp/articles/20210319/k00/00m/040/184000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=article

(2)生活保護申請を退ける役所窓口「非情な言い分」 - 週刊女性PRIME - 東洋経済オンライン いわゆる「瀬戸際政策」を行って正当な生活保護申請の受付を違法に妨害している自治体職員たちを、行政法・民事・刑事の3つのサイドから告訴告発提訴し,しかるべき刑罰を与えよ。これは明々白々なる違法行為であり犯罪だ! 人の命がかかっている! ふざけるなという話だ。
 https://bit.ly/2Qe87ga

(3)新型コロナ- 民間病院の4割、コロナ対応せず 病床逼迫の懸念強まる- 日本経済新聞 世界で最も1人当たりの病床数が多く、かつ新型コロナ患者が少ない日本で「医療崩壊」が起きるのは、民間病院と大学病院の「非協力」と、これらの病院に「協力できる環境づくり=ヒト・モノ・カネを用意」しない自公政権、および厚生労働省の政策にその原因がある。日本は医者がひどい。政府や厚生労働省、東京都や大阪府市などの一部の自治体行政もひどい。放射線被曝についてもしかりである。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG30BMT0Q1A330C2000000/?n_cid=NMAIL007_20210403_A

(4)特権を問う:米軍ヘリ、六本木で安全への配慮欠く離着陸 移動の手間省略か - 毎日新聞 米国本国では絶対にできないような違法なふるまいを在日米軍は沖縄を含む日本列島各地で平然と繰り返している。これに「モノ申し」てやめさせない日本政府・自公政権とはいったい何なのか!? アメリカの植民地における傀儡政府か!? これを売国奴政権と言わずして何というのか!
https://mainichi.jp/articles/20210316/k00/00m/040/277000c?cx_fm=mailhiru&cx_ml=article&cx_mdate=20210317

(5)武田総務相とNTT澤田社長が会食していた(文春オンライン) - Yahoo!ニュース 閣僚だけでなく国会議員も辞めてもらわんと、総務省その他の霞が関官僚たちにシメシがつかんぞ! 大臣だったら「接待会食漬け」でもOK、などと開き直るつもりか!(田中一郎)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/b934ca3697b346225a04f6679cb2d621ac361c63

(6)伊波 洋一 (いは よういち)さんはTwitterを使っています 「3月22日外交防衛委でバイデン政権と日米2プラス2協議を開催し米中対立の最前線に立とうとする防衛大臣に日本を取り巻く安全保障環境を質した。日本は尖閣諸島の防衛が主題だが、アメリカは尖
 https://twitter.com/ihayoichi/status/1373914599834021897

*(報告)(3.24)「「市民と野党の共闘」が掲げるべき経済政策」(新ちょぼゼミ:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2021/04/post-f683e1.html
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◆署名のお願い
(1)福島原発の汚染水を海に流すな!
 http://chng.it/rQ2DWbJk
 https://act.greenpeace.org/page/59529/petition/1?locale=ja-JP
 https://eleminist.com/article/651

(2)キャンペーン· 40年超の老朽原発は動かさないで!· Change.org
http://chng.it/Qxr5497Nkd https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdSi9iK0TkwvK7ZOhfNMYy9myKc8wrrVWS_zF7CQJj1vPi_rw/viewform

*福井県外用署名用紙(1枚に、署名1人です)
 http://ur0.work/ZYHd


◆福島第一原発汚染水を海にたれ流すな! 抗議行動
(1)(4.12)「汚染水を海に流すな!」緊急アクション(4-12 15-30~、首相官邸前)
 http://www.labornetjp.org/EventItem/1618031150433matuzawa

(2)(4.13)放射能汚染水を海へ流すな!「首相官邸」前緊急抗議行動に行こう!
 日 時:4月13日(火)12:00より13:00
 場 所:首相官邸前
 内 容:鎌田 慧さん、参加者からのアピール、
     福島県民大集会からのメッセージなど
 主 催:さようなら原発1000万人アクション実行委員会
 連絡先:原水爆禁止日本国民会議/フォーラム平和・人権・環境 TEL:03-5289-8222
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原子力ムラ代理店政府の菅義偉スカ政権が、福島県民やその近隣県をはじめ、多くの有権者・国民の反対を無視して福島事故原発の汚染水を海に捨てようとしています。半減期が約12年のトリチウムは、しばらく待てば放射能は大きく減衰します。また、トリチウムを水の中から回収する技術も開発されつつあり、近未来に実用化ができそうな雰囲気です。にもかかわらず、何故に汚染水の海洋投棄を急ぐのでしょうか。

(関連)福島第1処理水、ロシア技術に脚光 トリチウム除去- 日本経済新聞
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61172270U0A700C2000000/
(関連)トリチウム水の分離可能に。近大などが装置を開発 - 電気新聞ウェブサイト
 https://www.denkishimbun.com/sp/29684
(関連)モジュール型トリチウム分離システム(MDS®) - Veolia Nuclear Solutions
https://www.nuclearsolutions.veolia.com/ja/our-expertise/technologies/moshiyuruxingtorichiumufenlishisutemumds

*ALPS処理水の取扱い (METI-経済産業省)
 https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/hairo_osensui/alps.html


私はこの動きに2つの意味を見ています。一つは、(今日の自公政治家たちや日本政府幹部官僚たちの放射能や放射線被曝に関する認識に基づき)トリチウムをはじめ福島第一原発事故によって環境に放出される放射能はたいしたことはなく、放射線被曝の危険性を声高に訴える動きはみな「過剰反応」であって福島の復興を遅らせるものだということの「見せつけ」効果(これまでは政治的に判断して海洋投棄を先送りしてきただけ)、であり、もう一つは、現在の菅義偉スカ政権にとっては「民意」などどうでもよくて、政策や物事の次第は自分たち一握りの政治家たちで決めていく=原発や核のことなど、有権者・国民は口を出しても無駄だ、ということを暗に示す、ということです。いやだというなら選挙で落としてみろ、くらいに思っているのでしょう。だらしのない野党に投票するのか!? と居直っているのです。

(関連)福島県沖 クロソイから基準超の放射性物質 出荷を停止-福島第一原発- NHKニュース
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210222/k10012880681000.html

(念のために申し上げておきますが、ここで言うところの「放射性物質」とは放射性セシウム(ガンマ核種)のことです。トリチウムや放射性ストロンチウム、イットリウムなどのベータ核種は検査していませんから、福島県沖で獲れた魚介類を含む福島県産の飲食品は、ベータ核種に汚染されているか否かはわからないままです。何故、魚の骨や貝殻、あるいはエビカニの甲羅などを集めて放射性ストロンチウムを継続的に計測しないのでしょうか? また、陸上でも、屠殺後の家畜の骨や野生生物の骨なども放射性ストロンチウムを検査すべきですが、原発事故直後から政府や自治体ははかろうとはしておりません。:田中一郎)

認定NPO法人 いわき放射能市民測定室 たらちね - トップページ
 https://tarachineiwaki.org/

(日本で唯一の「ベータ核種」を一般向けに測っている市民測定所です=みなさまのご支援をお願い申し上げます)


上記のうち、前者は愚かな誤った認識であって、近未来の日本を放射能で破壊していく亡国のふるまいであり、後者は申し上げるまでもなく国民主権の民主国家にとっては許しがたい権力の濫用です。みなさま、もし彼ら菅義偉スカ政権が福島第一原発の汚染水の海洋投棄を決めたら、今度こそ、この亡国政権を退陣させ自公政治を終わらせませんか? 原発・原子力は何の合理性もなく、ただロクでもない政治の力だけで動いています。まもなく実施される次期衆議院選挙で「市民と野党の共闘」の候補に投票をすることで、自公維新の政治家たちを全員落選させましょう。それが福島第一原発汚染水の海洋投棄を中止させ、脱原発を実現し、再エネを中心とした新エネルギー体制を構築していく最も健全な近道です。

(関連)処理水海洋放出方針で与党動揺 次期参院選「東北全滅」危惧も - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20210408/k00/00m/010/226000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=article&cx_mdate=20210409

(自民党や公明党のドアホ議員どもに聞きたいのだが、汚染水の海洋投棄は国政選挙が終わった後だったらいいのか? どういうセンスしてんの? :田中一郎)


(福島第一原発汚染水を海洋投棄する背景事情)
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(1)福島第一原発の汚染水にはトリチウム以外にも多くの危険極まる放射性核種が含まれており、かつそれを分離するALPSなどの浄化装置の性能はイマイチである。故障も多く稼働率も悪い。今のまま汚染水浄化と貯留を続けていると巨額のコストがかかるので、この辺で見切りをつけて海に捨ててしまえばラクでいい。「海は広いな大きいな」だから、少々捨てたって薄まってしまうから問題ない、という「愚か極まる」認識。環境を汚染しないことよりも「目先のカネ」(費用節約)が大事だということ。

(2)ちなみに申し上げておけば、福島第一原発から海に捨てられようとしている汚染水は、東京電力や政府及び御用学者たちが言うように、あるいは、マスごみが報道するように、「低濃度のトリチウム水(わずかな量のトリチウムしか放射能を含まない水)」だとは思わないほうがいい。実際に捨てられるときに、その汚染水をどのように検査され、間違いなく「トリチウム水」であることが検証・確認されるのか、第三者も入っての厳重なチェックが必要だ。私はいい加減なもの・怪しい限りだと思っている。

(3)貯水タンク設置場所は福島第一原発周辺にたくさんある。場所はない、などという言い訳は通用しない。要するに「やる気」の問題、こちらも周辺地域の用地確保を含めて手間暇や費用が掛かるからやりたくないという態度。ふざけるな!

(4)貯水タンクがたくさんあると廃炉ビジネスに邪魔になる。貯留タンクのメンテナンスにも手間暇コストがかかるからいやだという。しかし、そもそも廃炉作業を優先して放射能汚染を拡大するという考え方が本末転倒ではないか。何のための「廃炉」か? 更にそもそもを言えば、事故原発の福島第一原発の廃炉などは放射能が強くて「できもしない」無駄な作業に過ぎないのに、これを巨額の費用をかけて、しかも、あたかも可能であるかのような「演出」までして続けている最大の理由は、原子力ムラの「食い扶持」確保のための巨額財源浪費事業であり(今のところ8兆円だが、とても足りない)、犯罪的ともいえる「焼け太り」の無駄の塊だということだ。

(5)更には、廃炉優先で対応するから、放射能の環境放出は止まらず、また、福島第一原発の二次災害対策が間に合ってない(危険)。再度、巨大地震・巨大津波・巨大火山噴火が福島第一原発を襲えば、今のままでは大惨事になるぞ。できもしない「廃炉」などやめて、放射能を封じ込め、二次災害にも耐えられる「石棺化」で放射能減衰を待て!(仮にデブリを取り出せたとして、それをどうするの? どこへ持って行くの? そんな危険極まりないものを受け入れてくれるところなどないよ。結局、福島第一原発敷地に保管しておけということになるから、それなら取り出すことなどやめて「石棺化」してしまえと言うておるのだ)

(6)今でも大量の放射能を空と海に放出し続けている福島第一原発をめぐる放出放射能のモニタリング体制が全く不十分だ(例えば、放射性ストロンチウム、放射性ヨウ素129(半減期1560万年)、ホットパーティクルなど)。飲食品などもベータ核種の検査・計測や放射性物質の有機結合物の生体濃縮観察などは全くなされていない。放射性ストロンチウムなどは危なくてしょうがない。

(関連)放射性ストロンチウムをなぜ調べないのか (放射性セシウムの数百倍の危険性を警戒しよう)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-4cee.html

(7)トリチウムは安全だ、という嘘八百をマスごみとともに大宣伝している。「安全安心キャンペーン」翼賛体制の一環だ。こんなものに騙されてはいけない。核と放射線被曝は「信ずるものこそ殺される」のだ!

(8)漁協系統は地元漁協から全漁連まで一丸となって「汚染水放出反対」を訴えてほしい。また、こういう時こそ、農協系統や森林組合系統、あるいは生協などを含むすべての食品流通業者も「汚染水放出反対」の声を漁協系統とともに挙げていただきたい(例:福島沖で獲れた魚を魚粉にして肥料にしたらトリチウム汚染は田畑に広がります)。汚染水の海洋放出などを認めたら、いずれ我々の食卓に濃縮された有機結合トリチウムが上がってくることになる。また、太平洋沿岸地域はトリチウム被ばくの危険性が高まり、白血病その他の健康被害が出始めるだろう(既にトリチウム放出が多い加圧水型原発周辺では白血病などが多発)。

但し、全漁連や福島県漁連に申し上げておくが、この「汚染水海洋投棄反対」の運動を「条件闘争」にして、補償金などの「モノカネくれくれ運動」にしたら、その段階であなたたちの「漁業者生命」が終わるから、そのつもりで。過去には原発を巡って漁協系統のロクでもないふるまいが多く見られていたから念のために申し上げておく。下記の報道では、菅義偉スカ首相と面会した全漁連会長(島根県漁連会長)は「5つの要望」などを出したそうだが、これがそういうことになっていかないよう、断固とした反対姿勢を貫いていただきたい。

(関連)《原発処理水》総理「海洋放出が確実・現実的という提言を踏まえる」全漁連は「絶対反対」で5つの要望(福島テレビ)Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/dc690af17d275fefc0c4b0b44b019453a8cf2182

(9)近隣国の韓国や中国などからは「十分な協議」など、今般の福島第一原発汚染水放出に関して「異議」が出ている。これに対してどう対処するのか。決めてしまってから「丁寧なご説明をする」などという「腐ったセリフ」は国際的には通用しないぞ。

(関連)(別添PDFファイル)福島第一処理水 海洋放出方針、中国政府「十分な協議を」、韓国報道「納得しがたい」(東京 2021.4.10)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/96911


山のように申し上げたいことがありますが、詳しくは下記の(別添PDFファイル)の私のレポートをご覧ください(今年に入って地元の区議さんから依頼を受けて、ある雑誌に投稿したものです)。

(別添PDFファイル)「福島事故原発の汚染水を海に捨てるな!:軽視されるトリチウムの危険性」(田中一郎 2021.1.1)
ダウンロード - e7a68fe5b3b6e4ba8be69585e58e9fe799bae381aee6b19ae69f93e6b0b4e38292e6b5b7e381abe68da8e381a6e3828be381aaefbc81e8bbbde8a696e38195e3828ce3828be38388e383aae38381e382a6e383a0e381aee58db1e999bae680a7efbc88e794b0e4b8adefbc89.pdf

(一部抜粋)
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(中略)(注)原発排出のトリチウムへの規制
(1)告示濃度限度           WHO基準(トリチウム=10,000ベクレル/㍑)       
 トリチウム水     60ベクレル/cm3(60,000ベクレル/㍑)(6千万ベクレル/m3)
 トリチウム水蒸気   0.005ベクレル/cm3(5ベクレル/㍑)  (5千ベクレル/m3)
 有機結合型トリチウム 20ベクレル/cm3(20,000ベクレル/㍑)(2千万ベクレル/m3)
 一般化合物トリチウム 40ベクレル/cm3(40,000ベクレル/㍑)(4千万ベクレル/m3)

(その他の放射性核種)                        WHO基準
 放射性セシウム134           60ベクレル/㍑   10ベクレル/㍑
 放射性セシウム137           90ベクレル/㍑   10ベクレル/㍑
 放射性ストロンチウム90         30ベクレル/㍑   10ベクレル/㍑

(2)福島第1原発汚染水に係る東京電力自主基準
 放射性セシウム134           1ベクレル/㍑
 放射性セシウム137           1ベクレル/㍑
 放射性ストロンチウム90         5ベクレル/㍑
 トリチウム              1,500ベクレル/㍑

福島原発汚染水の海洋投棄は許されない:政府の説明(1)貯留タンクの設置場所がない=場所は福島原発周辺にいくらでもある、ないのは用地ではなくて政府や東電の「やる気」。

(2)事故原発である福島第一原発廃炉作業に支障が出る」=そもそも廃炉作業自体が矛盾だらけ、猛烈な放射能のため炉心の状況把握すらままならず、かつ、仮にデブリなどを取り出しても、それをどこへ持ち出しどうするのかの計画も定まっていない。廃炉には作業員のひどい放射線被曝が必然的に伴い、廃炉と共に出てくる大量の核ゴミ処分先も決まらない、こんな状態にもかかわらず既に廃炉に8兆円ものカネをかけることを決めてしまっている(が、おそらくこんな金額ではとても足りない:一説ではその10倍)=原子力ムラのための廃炉工事になっている 当面は石棺化してこれ以上の放射能環境放出を防ぎ放射能減衰を待つのが正解。

(3)トリチウムは弱いベータ線だけを出す物質で、人体に入ってもその形態は水なので、すぐに排出され危険性は低い=重大な認識違いでトリチウムは危険(下記参照)。

更に、政府やマスコミが報じないことで大事な点を5点ばかり申し上げる。

(1)ALPS処理水がいわゆる「トリチウム水」ではなく、トリチウム以外の危険な放射性核種を規制基準以上に含むものだということが明らかになった(ALPSの機能不全)=仮に海に捨てるとして、その汚染水が確かにトリチウム以外の放射性物質が規制通りに除去されていることやトリチウムの排出濃度基準が守られていることをどの様に検査するのか(巨大なタンク1つに対して、その上澄み液を少しばかりとって測定するなどということでは話にならない)。

(2)福島近海で獲れる魚介類・海産物の放射能検査をどうするのか。今は放射性セシウムだけをガンマ線測定で測っているので容易にできているが、ベータ核種のトリチウムや放射性ストロンチウムなどを計測するのは容易ではない。ここがきちんとできないようでは福島県産の魚介類・海産物の安全性は担保されない。

(3)仮に海洋放出をするとしても、福島原発には依然として日々汚染水が発生しているため、貯留量はそう簡単には減っていかない。当分の間は貯留タンクを増設しなければならず、かつ、何十年もかけて海洋放出が続いていくことになるが、それについてはどう考えているのか。2020年12月に開催された政府交渉の場での経産省役人の回答は「ALPS処理水の処分方法については未定」として回答を拒否した。「海に棄てる」ことだけを決めているという印象だった。

(4)福島原発汚染水の海洋放出に関して環境アセスメントを実施せよ。

(5)カナダのキャンデュ原子炉(重水炉:重水が中性子を吸収して大量のトリチウムが発生)や、英セラフィールド・仏ラアーグ(ともに再処理工場)周辺の白血病その他の健康被害多発などについて、どう考えているのか
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(別添PDFファイル)「多核種除去設備等処理水の取り扱いに関する小委員会報告及び東電報告」批判(山田耕作、渡辺悦司 2020年5月29日)
ダウンロード - e587a6e79086e6b0b4e381aee58f96e3828ae689b1e38184e381abe996a2e38199e3828be5b08fe5a794e593a1e4bc9ae5a0b1e5918ae58f8ae381b3e69db1e99bbbe5a0b1e5918ae689b9e588a4efbc88e5b1b1e794b0e38081e6b8a1e8bebaefbc89.pdf


 <別添PDFファイル>
(1)処理水 海洋放出決定へ、風評対策島さぬまま、福島第一原発(東京 2021.4.10)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/96861
(2)処理水 海洋放出決定へ、菅首相「近日中に判断」、福島第1(毎日 2021.4.8)
 https://mainichi.jp/articles/20210408/ddm/001/040/141000c
(3)福島第一原発処理水の海洋放出、菅首相「近日中に判断」全漁連会長「絶対反対」伝えたのに…(東京 2021.4.8)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/96489
(4)福島第一処理水 海洋放出方針、中国政府「十分な協議を」、韓国報道「納得しがたい」(東京 2021.4.10)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/96911

(紹介…放射能汚染水海洋放出問題に役立つパンフ)
 『放射能で汚染された水で海を汚染するな!』-国と東電の責任は重い-
 遠藤順子(健生病院非常勤医師)山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
 たんぽぽ舎パンフレットNo103 B5判 32頁 頒価400円
 お問い合わせ・ご注文は、たんぽぽ舎へ


 <関連サイト>
(1)「いくら薄めても消費者は離れる」海洋放出に渦巻く漁師らの不安(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/9be261c9b057b074c78db5f1b7689e4dfa571ff2
(2)「政府は押し切るのか」原発汚染処理水の海洋放出に福島の漁業関係者が憤慨:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/96490
(3)海洋放出、漁業者の受け止めは 福島県漁連会長「淡々と意思を表明したい」(河北新報) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/07d59aaa99f885fe092ddd0f27761af02aed0ce5
(4)事故を起こしたのは東電なのに…「顔」も主体性も見えぬまま 原発処理水の海洋放出方針決定へ:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/96486
(5)福島第一原発処理水の海洋放出 日本共産党宮城県議団が県に反対するよう求める(KHB東日本放送) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/594e95ab6e9e563830d59077770c507bc8b3b51f


 <「いちろうちゃんのブログ」>
(1)(再論)食べものの放射能汚染:汚染のホット・スポットが見過ごされる危険=放射能汚染地域産の飲食物は極力避けましょう- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-d742.html

(2)(福島原発事故)食べものの放射能汚染を甘く見てはいけない:食べる人の安全を最優先に考えず、放射性セシウムだけをわずかばかりのサンプルで測っているだけの検査=飲食品のホット・スポットへの警戒を高めましょう- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/12/post-f5bc8c.html

(3)(報告)(12.4)福島原発被害東京訴訟・第2陣・第6回公判 & 西尾正道氏 原発汚染水の海洋放出は人類への“緩慢な殺人(日刊ゲンダイ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-8f7f82.html


◆(メール転送です)層原子力市民委員会(CCNE)事務局の村上 さんから:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4/5に開催したCCNE連続オンライン企画第3回「原発事故の後始末、なぜ焦ってはいけないのか?」の動画を掲載しましたのでお知らせします。
https://youtu.be/rwIPq4s-Umg

第3回では、福島第一原発の「廃炉ロードマップ」には根本的な無理があり、技術的にも工期的にも資金的にも見通しの立たない「燃料デブリ」の取出しを止め、100年以上の長期的な視野を持って、「長期遮蔽管理」を行うことが必要であることを示しています。さらに、汚染処理水について、海洋放出ではない「代替案」があることを改めて強調しています。

ご存じの通り、政府が週明けの13日にも汚染処理水の海洋放出を決定すると報道されています。CCNEではこれまで何度も、海洋放出ではなく「大型タンクによる保管の継続」または「モルタル固化による処分」こそが、責任ある汚染水対策であることを強調してきました。これらの報道においても、私たちが示してきた現実的な「代替案」がほとんど見落とされていることは極めて残念であり、ぜひ皆さんにはこの動画をご覧いただき、また、まわりの方々にお知らせいただくことで、拙速な海洋放出を許さないという世論を強く示していくことに、ご協力をお願いいたします。

政府は、海洋放出の理由として「タンクの敷地がない」「廃炉作業に支障が出る」などを上げていますが、これは非現実的かつ虚構の「廃炉ロードマップ」を前提としたものです。今、私たちが向き合うべきことは、福島第一原発事故サイトの後始末のあり方を長期的かつ根本的に見直すことです。その中には当然、汚染水の処理の検討も含まれます。

なお、汚染水問題については、昨年10月に開催したウェビナー第1回「福島第一汚染水の海洋放出は避けられる――再考すべき現実的な選択肢」でより詳しくあつかっています。
http://www.ccnejapan.com/?p=11570

汚染水の海洋放出を決めることが、いかに地元の漁業者との約束を反故にするものであるかという点や、「海洋放出がより現実的」などとした有識者会議の問題点なども指摘しています。またこれまでCCNEが発信してきた汚染水問題に関する情報をまとめたサイトは以下になります。
http://www.ccnejapan.com/?page_id=10884

CCNEのこれまでの提言や声明はこちらです
http://www.ccnejapan.com/?page_id=10971

以上、どうぞよろしくお願いいたします
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(メール転送です)三陸の海を放射能から守る岩手の会(永田文夫さんより)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
首相官邸へ抗議を提出するには官邸HPの「ご意見募集」からできることがわかりました。
https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html

意見提出の様式をみると,団体連名で出すような形は無理のようです。つきましては,団体や個人名で沢山の意見を提出するほうが効果的だと思いました。したがって,私から提出するのは「三陸の海を放射能から守る岩手の会」のみにさせてください。各団体・グループ,個人からさまざまご意見を提出してください。

◯ 原子力市民委員会の下記がこの問題のポイントを押さえており参考になりました。
 http://www.ccnejapan.com/?p=11570

特に満田さんの資料が考えを整理する上,役立ちました。
http://www.ccnejapan.com/wp-content/2020-10-22_CCNE_Mitsuta.pdf

◯ 三陸の海を放射能から守る岩手の会として提出案は環境基本法違反に焦点をあわせた以下です。(これは小泉環境大臣,河野太郎大臣へも発信する予定です。)

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福島原発事故で発生した汚染処理水の海洋放出に反対します

「天恵の海への恩を仇で返す行為ではないでしょうか。
 1993年11月に環境を守り,これを将来に引き継いでいく国民の強い意思として,両議院とも全会一致で環境基本法が成立しました。基本法理念(第三条:限りある環境を健全で恵み豊かなものとして維持すること,第四条:環境への負荷をできる限り低減すること,第五条:国際的協調による地球環境の保全),第六条(国の責務)としてこれらの「基本理念にのっとり環境の保全に関する基本的かつ総合的な施策を策定し,及び実施する責務を有する。」とあります。

 汚染水の海洋放出はこの基本法の理念を全て否定することになります。しかも,実施者は国であり「国による不法行為」になります。我が国は法治国家だったはずです,どのように説明できるのでしょうか。

 環境基本法の精神は原子力事故で一変してしまいました。取り返しがつかない放射能による汚染がありました。しかし,その後のこの国の倫理的あり方が今国内・国際的にも問われています。古来海洋国として海の恵みにより私達は生かされてきました。この豊穣の海に処理できないからとして放射能汚染水を放出をすることは,自然への冒涜かつ国の責任の放棄です。

汚染水の貯留容量を増やしトリチウムの半減期により自然界の濃度まで減衰を待つことが差し当たってベターな選択ではないでしょうか。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


(メール転送です)タンポポ舎より
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■福島第一原発から汚染水を流すな-暴挙だ
 | 放射性廃棄物海洋投棄は国際法でも禁止
 | 「福島復興」の名の下に環境汚染
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

 暴挙。表現するならば、これに尽きる。東京電力福島第一原発事故から10年を経て、国は汚染水を海洋放出することを政府決定しようとしている。地元、福島県の漁民を始め、全国漁業協同組合連合会(全漁連)も反対し続けてきた海洋投棄。これを4月13日の閣議決定により政府決定とすることが報じられている。汚染水増加を止められない東京電力-減らすための取り組みに失敗し続けた。

福島第一原発は、事故から10年を経ても安全確保さえ出来ていない。2月13日の地震で原子炉格納容器で損傷が進み、たまり水の水位が低下したため冷却水の量を増やしている。汚染水の元はデブリに接触する地下水や雨水、注入水だから、減らすための取り組みに失敗し続けたことが、今日の汚染水問題の背景にある。過去に放射性物質の投棄を阻止した日本-旧ソ連の原潜解体による放射性廃棄物の海洋投棄に反対した。

海洋投棄は国際法で禁止されている。国や東京電力は、船に積んで海洋投棄するわけではなく、陸上施設からの排出なので条約上問題はないとしている。しかし、旧ソ連の放射性物質の日本海海洋投棄が1993年4月に報道され、これに対して日本は、ロシアの原子力潜水艦解体で発生する放射性廃棄物の海洋投棄を防止するため液体放射性廃棄物処理施設(スズラン)が建設された。ロシアの破棄物と福島第一原発のそれとは異なるが、放射性廃液の海洋投棄という、似たシチュエーションにおいて日本は明らかに異なる対応をしている。これについては明確に説明をしたことはない。

汚染水問題には解決策はある-海に捨てる以外に方法はいくらでもある。東京電力に対しても、海洋投棄をさせない取り組みが必要だ。大量に林立するタンク、見かけは「どうしようもない」との印象かも知れない。マスコミもそういう立場で報道しがちだ。しかし方法はいくらでもある。

東京近郊には環七通りや神田川周辺などに大量の雨水貯水池か施設が存在し、そこには数千トンの雨水を溜める能力がある。これらのおかげで都内の冠水被害は大幅に減っている。このような地下貯水システムを福島第一原発の敷地内に建設すれば良い。トリチウム汚染水とはいえ、事実上はただの水。地盤への漏えい防止のためには二重構造にすれば良いだけだ。地下タンク方式でも、2年もあれば何基も出来る。排出設備建設期間で貯蔵施設が十分作れる。

海に捨てる以外に方法はいくらでもある。現実に海に流そうとしても設備建設に2年、それから開始して40年もかかる。その間もタンクは相当期間林立している。結局、危険度も景観も、場所を塞ぐことも何にも変化はない。国が決定をしても、主体は東京電力である。東電が貯蔵を決断すれば可能だ。東京電力に対しても、海洋投棄をさせない取り組みが必要だ。

★参考論文:小出裕章(元京大原子炉実験所助教)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 原子力利用は必然的にトリチウム汚染を引き起こす。いま、福島のトリチウム汚染水を海に流していいかどうかという議論をしている-このことは日本の原発の死命を結する程、重要なこと

(前半略)
原子力を利用するということは、ウランを核分裂させるということで、必ずトリチウムが生まれます。トリチウムは汚染水をどんなにきれいにして不純物(放射性物質)を取り除いても、トリチウム自身は、水素の同位体なので、水素の構成要素そのものになっていて、絶対に取り除くことはできません。それ故、国は海に流すといっているのです。

では福島の事故が起きなかったら、このトリチウムはどうなったのでしょうか。このトリチウムを含む燃料は再処理するというのが日本の原子力政策の基本であり、もともと海に流すという計画で、国も安全であるというお墨付きを与えたものなのです。それを海に流したらいけないと言われたら、日本の原子力は成り立たなくなるということになります。

いま、福島のトリチウム汚染水を海に流していいかどうかという議論をしているのですが、このことは日本の原発の死命を結する程、重要なことなのです。日本の原子力政策が根本的にひっくり返るという重要なターニングポイントがいま、始まっています。(後半略)

 (「NEWS LETTER」2021.3・4 NPO「現代の理論・ 社会フォーラム」発行「2/14小出裕章講演(松本市中央公民館)」より抜粋)
草々 

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