福島第一原発事故後も反国民的な出鱈目仕事を続ける東京電力に原発を運営する資格はない=柏崎刈羽原発に関する新潟県の4つの原発事故検証委員会の近況から
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)
(最初に若干のことです)
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1.(予約必要)(10.15)オルタナティブな日本をめざして(第51回):「21世紀の交通のあり方を問う~リニア・高速交通から低速交通の時代へ」(上岡直見さん:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-2cb1bd.html
2.日航123便墜落圧力隔壁説をくつがえす-青山透子/著(河出書房新社)
https://cutt.ly/CdNy3Y1
(1985年、群馬県御巣鷹山に墜落した日航ジャンボ機は事故ではなくて「撃墜」だった。多くの証拠が出そろった迫真の書です。:田中一郎)
3.福島県の情報漏洩疑惑、「お手盛り調査」の実態(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/f0a853fa9d3bece664bb5135ecd767bcabe35e87
(関連)(おしどりマコ・ケン調査)Jヴィレッジを高濃度汚染のまま子どもたちのスポーツ施設として開放した東京電力が、更に作業員の被ばく管理をせずに除染(法令違反)、そして除去汚染土を秘密裏に「利用」、グルの福島県庁が「口封じ」- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-b73a83.html
4.辺野古新基地建設の設計変更を認めない!デニー県政を支える意見書を全国から送ってください。現地から山城博治さん、福元勇司さん、北上田毅さんが訴えを! 2020.8.5 塩川港にて - YouTube
https://cutt.ly/5dNyju7
5.フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿 - NHK 「”いのち”の優劣 ナチス 知られざる科学者」
https://www.nhk.jp/p/ts/11Q1LRN1R3/
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2019097366SA000/
フェアシュアー、弟子のメンゲレ、優生学、断種法、優性裁判所、ナチス、アウシュビッツ・・・・・。現代日本とよく似た時代が、かつてのドイツにあったということか!
*旧優生保護法訴訟 原告側の賠償請求棄却 東京地裁判決 仙台に続き - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20200630/k00/00m/040/165000c
(現代日本の裁判所もまた、かつてのドイツの「優性裁判所」のごとしのようです。医者、科学者、学者、裁判官、政治家、高級官僚、現代日本のこんな連中は、そのほとんどが「こういうやつら」か、そのお仲間、ということです。もちろん「例外」はありますが・・・・)
(参考)SOSHIREN わたしのからだ ホームページ
http://www.soshiren.org/yuseihogo_toha.html
http://www.soshiren.org/index.html
<ヒトラー「我が闘争」より>
「大衆の理解力は非常に小さく、大衆の忘却力は非常に大きい」
<フェアシュアーが所長を務めていた研究所施設の入り口にある碑文>
「科学者はその学術研究の内容と結果に責任を持たなければならない」
(残念ながら、現代日本において、かような科学者・研究者はほとんどいない)
6.10月25日解散総選挙全予測 選挙のプロが徹底分析 自民22減 野党33増 - 毎日新聞出版
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2020/08/16/10252233.html
(予想では、自民党が22議席減らして「日本維新」が24議席増やすという結果。あとはほとんど変わらずで、「れいわ新選組」が3議席ほど新規に議席を確保するくらいの話。こんな選挙結果では「お話にならない」のですが、しかし、今のままでは恐らくこういうことになるでしょう。野党第1党の立憲民主党=とりわけ現枝野幸男・福山哲郎執行部の責任は重大です。選挙に勝つための行動を直ちに起こせ!! :田中一郎)
7.日刊ゲンダイより
(1)大手ゼネコン幹部ら震災復興事業下請け企業の裏金で豪遊か|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/276471
(2)裏金作りにキャバクラ接待 鹿島建設は“組”時代と変わらぬ|佐高信 日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/276738
(3)【小池百合子】都「コロナ関連」補正予算に紛れ込む不要不急な“忖度”事業|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276473
(4)【新型コロナウイルス】正しかったのは児玉教授 8月は「目を覆う」事態になる|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276754
(5)政府の無策に区長が反旗“世田谷モデル”でPCR検査大量拡充|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276706
8.「いちろうちゃんのブログ」より
(1)「怒りん坊中村敦夫の閻魔堂会議」(日刊ゲンダイ)& 老朽原発・石炭火力の延命・温存を狙う新電力市場のインチキと浅智恵=経済産業省を解体せよ- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-767525.html
(2)(他のMLでの議論)「「命の選別」と反緊縮は相容れない 」という「薔薇マークキャンペーン」について=「命の選別」を肯定するか否かは「緊縮か反緊縮か」とは直接関係はありませんし、一過性バラマキ政策は正当化できません- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-12c7b0.html
(3)(報告)(7.28)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」(その1)(「新ちょぼゼミ」:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-eaddb8.html
(4)保育園行政に見る「市場原理主義アホダラ教」政策の結末=保育士の給料を削りに削って何してんだよ、株式会社保育園!(「ルポ 保育園株式会社 職業としての保育2」小林美希さん『世界』論文から)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-96cfc7.html
(5)4つあります:(1)巨悪を見逃す東京地裁=豊洲石原慎太郎裁判は原告住民の一審敗訴(2)オリンピックなんぞ早うやめなはれ(3)新型コロナに想う(西尾正道さん)(4)君が代斉唱強制の都教委暴力他- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-4f9d9a.html
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「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」から「NEWS LETTER NO.14 2020.7.31」が届きました。久しぶりの柏崎刈羽原発情報です。以下、その中からいくつかを選んで簡単にご紹介するとともに、直近の原発関連情報も若干ばかりお伝えいたします。
ご承知の通り新潟県では、柏崎刈羽原発の再稼働をめぐって、泉田裕彦前新潟県知事の時代から福島第一原発事故の検証を行うことが必須の条件とされ、長く「新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会」(以下、技術委員会)で議論が続いてきました。この作業が終わらないうちは再稼働の話もしないというものです。更に、1つ前の米山隆一前知事の時には、その検証委員会がさらに拡充され、技術委員会の他に、①新潟県原子力発電所事故による健康と生活への影響に関する検証委員会、②新潟県原子力災害時の避難方法に関する検証委員会、と、それら3委員会の検討結果を総括して報告書を作成する ③新潟県原子力発電所事故に関する検証総括委員会、が設置され、福島原発事故の教訓とそれをどう新潟県に活かしていくのかの議論が行われることになっています。そしてこの総括委員会の座長には池内了名古屋大学名誉教授が就任し、これまで多くの自治体の専門家委員会に見られたような「御用委員会」ではない、しっかりとした議論や検討が期待されているところです(下記参照)。そしてこのことは、花角英世現知事になって以降も引き継がれて今日に至っています。
(関連)原発事故に関する3つの検証について - 新潟県ホームページ
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/kensyo.html
(1)新潟県原子力発電所事故に関する検証総括委員会 - 新潟県ホームページ
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/soukatutop.html
(2)新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会 - 新潟県ホームページ
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/gijyututop.html
(3)新潟県原子力発電所事故による健康と生活への影響に関する検証委員会 - 新潟県ホームページ
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kenko/1356877960355.html
(4)新潟県原子力災害時の避難方法に関する検証委員会 - 新潟県ホームページ
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/1356877582245.html
(関連)防災局 原子力安全対策課 - 新潟県ホームページ
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/
しかし、長い議論を続けてきた技術委員会の運営状況について、下記にご紹介するレポートの中で田中三彦氏が少しばかり遠慮気味に触れているように、議論の公開性が担保されないとか、この期に及んでまだきちんとした議論ができない人間も委員の中にいるようだとか、必ずしも多くの県民や有権者が期待していたような委員会運営にはなっていない様子もうかがえ、何よりも福島第一原発事故を引き起こした東京電力が、まだ不都合事項を隠したり、嘘をついたり、ゴマカしたりしている始末です。更に東京電力は、肝心な柏崎刈羽原発(福島第一原発事故以降は全機停止)の現場において、あってはならないようなお粗末な事故や事件を今日でも繰り返しているといった状態で、およそこの事実上経営破たんしているロクでもない会社に原発を運転・運営する資格などないと言っていいでしょう。
(関連)議論開始から8年「ようやくスタートラインに」 新潟県技術委が福島原発“事故原因”報告書案を提示(NST新潟総合テレビ)
https://www.fnn.jp/articles/-/67669
また、ここにきて、新型コロナPANDEMICが大問題となり、上記の4つの検証委員会が思うようには開催できない事態も生まれていて、柏崎刈羽原発の再稼働問題や新潟県の原発安全性検証委員会の今後は予断を許さない状態となってきました。従って、このタイミングで送られてきた今回の「LETTER」は非常に貴重な情報提供だと言えるでしょう。ただ私は、この委員会をずっと追いかけてきた原子力資料情報室など、脱原発団体の事務局や原発に反対している科学者・技術者の方々に、この新潟県の各検証委員会の検討状況について、情報共有化を目的に適宜東京での報告集会を開いてほしい旨、お願いをしてきましたが、それは未だに実現していません。それは大変残念なことだと思っています(また、今回のLETTERを発行した下記団体のHPも更新がされずに古いままに放置されています)。
(関連)『柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会』HP
http://kkheisa.blog117.fc2.com/
本来であれば、新潟県だけでなく、そもそも原子力規制委員会・規制庁が率先をして福島第一原発事故の実態解明や原因の究明を精力的に行っていなければならないところですが、現状ではそれが完璧に棚上げにされた状態にあるのです。福島原発事故直後には、政府、国会、東電、民間の4つの事故調査委員会が創られて、それぞれ報告書が出ていますが、当時は放射能汚染がひどくて現場検証もできない中での報告書ですから、政府および国会の各事故調は「継続して事故調査と問題検証を行うこと」を宿題として申し残したのですが、原発推進に固執するアベ自公政権によって「継続調査」は政治的に棚上げにされてしまったのです。
従って、福島第一原発事故の検証は全く不十分のままに残り、あの時現場ではいったい何が起きていたのか(原子炉工学的事実問題)、なぜあのような事故の展開になったのか、当時の原発事故への対応の仕方はどこにどのような問題があったのか、再発を防止し二度とひどい結果にならないためにはどういうことを教訓にすべきかなどなど、大切なことが無視されたまま、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁(原子力規制委員会・規制庁が変身して表記が変わりました:原子力に「寄生」して原子力の「規制」はできない)は新規制基準なるものをでっちあげたのです。
(再稼働を認める原発・核燃料サイクル施設に対して「安全」とは言わない・言えないなどとうそぶき、新安全基準と言わずに新規制基準などと言い換えています。この委員会は肝心なことを避けて通って、それをゴマかすための「言葉遊び」をしている委員会といってもいいでしょう。ふざけんな、という話です。私がこの原子力規制委員会・規制庁を決定的にダメだと思ったのは、まさに東京電力という原発破局事故を引き起こして経営破たんし、国民の税金で事故の後始末のために活かされているだけの会社に、また再びの原発再稼働を認めた柏崎刈羽原発の安全審査パスでした。やってはいけない原発運転認可により、この委員会・この役所は、もはや原子力ムラの手下にすぎず、日本国民や日本国のために原発・核燃料サイクル施設の安全性を担保しうる組織ではないことを自分自身で天下に知らしめたということです。原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は解体あるのみです)
いずれにせよ、今現在この日本で、いろいろ問題はあるにせよ、福島第一原発事故の実態解明や原因究明、それに加えて、原発の運転や事故に伴う放射線被曝と健康の問題・生活の問題、あるいは避難計画の問題などを総合的に検証・検討しているのは、悲しいかな、この新潟県の4つの委員会をおいて他にはないのです(それ自体が日本の政治や行政がまともに機能していない大きな証拠の1つです)。従って、私たちは、この委員会の検討状況や議論の進捗状況を、柏崎刈羽原発や新潟県だけの問題とは認識せずに、日本の今後の脱原発・反原発の運動を方向付けるものとして、しっかりと見守っていく必要があるでしょう。また、委員に選ばれている池内了先生や田中三彦さん他、委員会で良心的・良識的に動いてくださっている方々への支援・応援も忘れてはならないと思います。
そして、一刻も早く、原発を推進している政治勢力=自民党、公明党、日本維新、国民民主党などの「日本破壊勢力」を、あらゆる選挙において落選させ、完全な形で脱原発と日本のエネルギー政策の転換を実現しなければなりません。これは私たちの命と生存がかかっている問題です。決して大げさな話ではありません。南海地震をはじめ、巨大地震や巨大津波、そして富士山噴火をはじめ巨大噴火は、この日本列島のどこでいつ起きても不思議ではないからです。私たちの郷土と自然環境を、子どもたちや孫の世代に、きれいなままで引き継いでいくためにも、脱原発とそのためのホンモノの政権交代は避けて通れないのです。まさに時間との勝負と言っていいでしょう。
<別添PDFファイル>
(1)福島原発事故検証委員会の今後(池内了『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(2)シビアアクシデント進行時、原子炉圧力容器主フランジの「シール機能」は維持されていたか?(田中三彦『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(3)柏崎刈羽原発差止訴訟の現状(伊東良徳『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(4)「地域の会」で6・7号機再稼働に向けて何が語られているか(宮崎孝司『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(5)柏崎刈羽原発をめぐる現状について(矢部忠夫『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(6)核燃料取り出し正念場、福島第1原発3号機(日経 2020.8.3)
(7)はじめに:福島第一原発1号機冷却「失敗の本質」(NHKスペシャル「メルトダウン」取材班『講談社現代新書』)
(8)原発安全対策費 5.2兆円、対テロ施設、膨張 安価、揺らぐ前提(朝日 2020.8.9)
(9)帰還困難区域「限定的な除染」で避難指示解除、国の責務 汚染対処うやむやに(東京 2020.8.5)
(10)東電福島第一原発事故の被災者切り捨て、電通「復興キャンペーン」に7年間で240億円を投入(イントロ部分)(白石草『週刊金曜日 2020.8.7』)
1.(別添PDFファイル)福島原発事故検証委員会の今後(池内了『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
ダウンロード - e7a68fe5b3b6e58e9fe799bae4ba8be69585e6a49ce8a8bce5a794e593a1e4bc9ae381aee4bb8ae5be8cefbc88e6b1a0e58685e4ba86efbc89.pdf
(関連)福島事故の検証の重要性(池内了『科学 2020.8』)
https://www.iwanami.co.jp/kagaku/
2.(別添PDFファイル)シビアアクシデント進行時、原子炉圧力容器主フランジの「シール機能」は維持されていたか?(田中三彦『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
ダウンロード - e58e9fe5ad90e78289e59ca7e58a9be5aeb9e599a8e4b8bbe38395e383a9e383b3e382b8e381aee3808ce382b7e383bce383abe6a99fe883bde3808de381afe7b6ade68c81e38195e3828ce381a6e38184e3819fe3818befbc9fefbc88e794b0e4b8ade4b889e5bda6e3808fefbc89.pdf
(一部抜粋)
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(中略)さて、重要問題の議論はあくまで公開で行われるべきだと、私は考えている。その考えが受け入れられたからかどうかそれはわからないが、他の課題別ディスカッションが原則非公開で行われてきたのに対して、課題1Dは公開を原則としてきた。しかし、回を重ねるにつれ、公開の場での議論ゆえに肝心の議論が深まらないことも身にしみて感じてきた。議論を深めるのに必要な東電非公開資料を東電に開示してもらえなかったり、東電と徹底的に議論ができなかったり、といったことがあるからだ。
昨年はじめ、技術委員会事務局に以上のような話を伝えたところ、技術委員会の中島健座長の承諾をいただき、昨年4月から、ほぼ毎月一度のペースで、技術委員会事務局立ち会いの下、東電に非公開資料を見せてもらいながら、東電と私が一対一で議論するということが行われている。この「3者打合せ」で議論していることは、そのほとんどが公開の課題1Dですでに議論ずみのことだが、この3者打合せでは、非公開資料を参照しながら、それまでの東電の説明に問題がないかを細かく議論してきた。以下が、最初の3者打合せで当方から提示した「議論予定項目」である。ただし、これらはかならずしも独立した問題ではない点に注意が要る。とくに①~④は、場合によっては、相互に因果関係を有している可能性がある。
①1号機原子炉圧力測定データの信頼性
②1号機原子炉SR弁不作動の可能性
③シビアアクシデント下における1号機原子炉圧力容器主フランジのシール機能
④地震発生直後の1号機原子炉建屋4階における出水事象
⑤SBOと津波遡上の関係(とくに1号機)
⑥2号機PCVの地震による破損の可能性
⑦運転手順書、保安規定に関するいくつかの確認
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3.(別添PDFファイル)柏崎刈羽原発差止訴訟の現状(伊東良徳『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
ダウンロード - e69f8fe5b48ee58888e7bebde58e9fe799bae5b7aee6ada2e8a8b4e8a89fe381aee78fbee78ab6efbc88e4bc8ae69db1e889afe5beb3efbc89.pdf
(一部抜粋)
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(中略)柏崎刈羽原発は当初基準地震動を300ガルで設置許可を得ました。ところが、中越沖地震で1号機での解放基盤表面(地下284m)での最大加速度を試算すると1699ガルにもなることがわかりました。そこで東電は柏崎刈羽原発の耐震性が十分であると主張するために基準地震動を1号機から4号機は最大で2300ガル、5号機から7号機は最大で1209ガルに変更しました。しかし、そのための耐震補強工事は、天井スラブの鉄筋の強化、配管サポートの強化、熱交換器の据付ボルトの強化だけで、それ以外の補強工事は行われていません。耐震設計の基準となる地震動が何倍にもなったというのに、補強工事はほとんどせずに耐えられるなどということが、どうしてあり得るのでしょう。また、東電が今再稼働を進めている6号機と 7号機(大湊側)では、基準地震動がなぜすぐそばの1号機から4号機(荒浜側)の半分程度に抑えられているのでしょうか。誰しもが不思議に思う点です。
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4.(別添PDFファイル)「地域の会」で6・7号機再稼働に向けて何が語られているか(宮崎孝司『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
ダウンロード - e3808ce59cb0e59f9fe381aee4bc9ae3808de381a7efbc96efbda5efbc97e58fb7e6a99fe5868de7a8bce5838de381abe59091e38191e381a6e4bd95e3818ce8aa9ee38289e3828ce381a6e38184e3828be3818befbc88e5aeaee5b48ee5ad9de58fb8efbc89.pdf
(一部抜粋)
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(中略)◆規制基準の確認せず工事先行一防潮堤、フィルターベント
2017年12月、6・7号機の規制基準適合性審査で「合格証」が出されました。これにより原子炉設置変更の許可が下りたわけですが、規制基準対応の工事は、審査にお構いなく進んでいました。荒浜側の防潮堤は、2011年11月には地盤改良を始め、2013年6月完成しています。しかし、適合性審査で液状化対策が不十分として工事の補正が求められましたが、対応できないとして自主設備となってしまいました。「地域の会」に発表されたときは、驚きの声が上がりました。
フィルターベントについても、新規制基準(2013年8月施行)が定められる前に、ほぼ出来上がっていました。2013年7月に当時の泉田県知事から、安全協定に基づく設置事前了解がないと指摘されました。県・柏崎市・刈羽村と東電で交わされた「安全協定」には、「施設等新増設するときは事前に県市村の了解をえる」とあるからです。この協定さえ無視して工事先行で進めてきました。規制委員会の審査では、出来上がったフィルターベントの地下で液状化が起こると説明しています。この段階で規制委員会は、設備使用停止を指示すべきです。
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(関連)フロントページ-地域の会
http://www.tiikinokai.jp/
5.(別添PDFファイル)柏崎刈羽原発をめぐる現状について(矢部忠夫『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
ダウンロード - e69f8fe5b48ee58888e7bebde58e9fe799bae38292e38281e38190e3828be78fbee78ab6e381abe381a4e38184e381a6efbc88e79fa2e983a8e5bfa0e5a4abe3808fefbc89.pdf
(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中略)◆新潟県の三つの検証委員会
新潟県は、福島第一原発事故と柏崎刈羽原発の安全性確認のために三つの検証委員会と、これら検証委員会を統括する検証統括委員会を設置し、今なお検証が続いている。このうち「技術委員会」(新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会)は、2002年の「東電トラブル隠し」の発覚により、翌2003年2月に「安全協定」に明記される形で発足したもの。県に対して原発の安全確保に関する事項を確認する際に技術的助言、指導するとされ、現在は委員を15名に増加し、福島第一原発事故原因の検証を徹底して実施している。
「健康生活委員会」(新潟県原発事故による健康と生活への影響に関する検証委員会)は、福島原発事故による健康への影響の徹底検証を「健康分科会」(5名)で、福島事故による避難者数の推移と避難生活の状況などに関する調査の実施を「生活分科会」(4名)に分かれて議論をしている。「避難委員会」(新潟県原発事故時の避難方法に関する検証委員会)は、9名により避難計画の実効性等を徹底的に検証するとともに原発防災訓練も実施するとしている。
「検証総括委員会」(新潟県原発事故に関する検証総括委員会)は上記3つの検証委員会の個別の検証を総括する委員会で、各委員会からの検証結果の報告を受け、議論を整理し全体をまとめて最終的な検証結果を知事に報告することとしている。委員長に池内了・名古屋大学名誉教授が就任し、各委員会の正副座長、正副委員長の7名で構成されている。(2017、2018年に前知事が設置したもの)
池内氏は「検証総括委員会として徹底して科学的な検証を行うがトランスサイエンス問題に対しても様々な立場からの見解や提言を出し合う」「総括委員会として広く県民の声を聴取する」とし、さらに東電の原発事業者としての「適格性」についても検証するとしている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6.(別添PDFファイル)核燃料取り出し正念場、福島第1原発3号機(日経 2020.8.3)
https://cutt.ly/HdMUOYi
(田中一郎コメント)
3号機の爆発は1号機の爆発と全く違う形だった。これが何故なのか、まともな説明は聞いたことがない。3号機爆発については、使用済み核燃料プールの核燃料による核爆発だったという説があり、もし3号機の使用済み核燃料をプールから取り出すのなら、この核爆発説の是非を検証しながら出さなければいけないはずである。それを無視して、ただひたすら使用済み核燃料を片付けてしまおうというのなら、それはまさに「証拠隠滅行為」であり(*)、やはり3号機爆発は核爆発であり、従ってまた、日本国中の他の原発においても同様に核爆発が起こりうるということを意味している。私が全国の原発・核燃料サイクル施設について、使用済み核燃料プールの安全対策こそが真っ先に着手すべきことであるという理由は、こんなところにもある。
(*)福島原発事故当時の東電TV会議では、3号機爆発が東京電力本社に報告されたその時に、高橋フェローという人物が「政府が水素爆発だと言っているのだから水素爆発でいいでしょう」と発言している声が聞こえていた。
7.福島第一原発1号機冷却「失敗の本質」-NHKスペシャル『メルトダウン』取材班/著(講談社現代新書)
https://cutt.ly/qdMU4dQ
(関連)(別添PDFファイル)はじめに:福島第一原発1号機冷却「失敗の本質」(NHKスペシャル「メルトダウン」取材班『講談社現代新書』)印付
ダウンロード - e381afe38198e38281e381abefbc9ae7a68fe5b3b6e7acace4b880e58e9fe799baefbc91e58fb7e6a99fe586b7e58db4e3808ce5a4b1e69597e381aee69cace8b3aae3808defbc88nhke382b9e3839ae382b7e383a3e383abefbc89.pdf
(関連)メルトダウン連鎖の真相-NHKスペシャル『メルトダウン』取材班/著(講談社)
https://cutt.ly/7dMIgrd
(関連)福島第一原発事故7つの謎-NHKスペシャル『メルトダウン』取材班/著(講談社現代新書)
https://cutt.ly/XdMIu6H
(田中一郎コメント)
この本は「NHKスペシャル『メルトダウン』取材班」著作の3冊目です。残念ながらこの本は(及びこれまでの2冊は)、別添PDFファイルのこの本の「はじめに」を一読していただければおわかりのように、これまで原発を厳しい目で見ている人たちから提起されている疑問点に何らの配慮も考察も調査も取材もすることなく、あたかも既知の事実であるかの如く書いていて(*)、要するに、福島第一原発事故の実態や原因に関して、いわゆる原子力ムラの御用学者たちの言い分をまとめて書いているだけの本です。しかし、全文をお読みになればご理解いただけるように、それでも、その原子力ムラ御用学者の言い分をNHKのスタッフたちが彼らなりに解釈をし理解したところをこの本にまとめている点だけは評価できると思われます。単なる原子力ムラの福島第一原発事故言い訳広報ではないということです。
(*)私が「?」マークを付けておきました。
そして私が悲しいと思うのは、このNHK著の3冊以外に、福島第一原発事故全体の原子力工学的な諸問題を実証的に、説得的にまとめた図書が見当たらない、という点です。私が田中三彦氏や後藤政志氏ら、福島第一原発事故に関して、原発推進派の連中が評価していることと違う見解を持っている方々にお願いしたいのは、こうしたNHKの報道に対して、公開質問状を出すなり、あるいは公開討論会を申し入れるなりして、もう少し議論を闘わせていただけないかということです。私はこれまで下記のような点について、福島第一原発事故は「謎に包まれたままだ」と申し上げてきました。下記のようなことも含めて、福島第一原発事故の真相究明を是非、関係者や脱原発の科学者・技術者の方々にやっていただきたいと願っています。(田中三彦氏が技術委員会で提起している問題と一部重なっています)
<解明されるべき福島第一原発事故の実態解明・原因究明>
*1号機~3号機共通
(1)1号機の非常用復水器(IC)を含めて緊急炉心冷却装置(ECCS)の機能に問題はなかったのか?
(2)水位計は過酷事故時(高温高圧)には正常に機能しない欠陥品ではないのか? 圧力計や温度計はどうか?(他の原発でも広く使われている)
(3)圧力逃し安全弁(SRV)は過酷事故時(高温高圧)には正常に機能しない欠陥品ではないのか?
(4)全電源喪失後、福島第一原発の吉田所長以下のスタッフも東京電力本社も、あらかじめ定められていた事故対応マニュアル(「兆候ベース」)を無視して、愚かな場当たり対応をしていたのではないかという疑問(もしそうだとすると原子炉等規制法違反となる:3つの事故対応マニュアルは次の通り=「事象ベース」「兆候ベース」「シビアアクシデント」)
(5)危機的事態に陥った4号機の使用済み核燃料プールがその代表事例だが、沸騰水型原子炉の使用済み核燃料プールの欠陥はどうするのか?(地震の揺れに弱く、壊れると冷却不能となり、使用済み核燃料が溶け出して、どうしようもない状態に陥る=人間が近づけなくなる)
(6)事故当時、全ての外部電源が喪失してしまい、かつその復旧に長い期間を必要としたが、外部電源の耐震性についてはどうなのか?(福島第一原発の外部電源の一つは敷地が液状化して変電機などの施設がグチャグチャになっていた=そんな敷地を使った外部電源でいいのかなど)
(6)国際原子力機関(IAEA)でさえ提唱している深層防護がなされていなかったことを何故、きちんと総括しないのか?
(7)過酷事故時のメルトダウン防止や水素爆発防止、水蒸気爆発防止やMCCI反応(コアコンクリート反応)による一酸化炭素発生とその爆発事象について、どう防御すればいいと考えているのか?
*各号機ごとの疑問
(1)1号機:非常用復水器(IC)や非常用電源の地震の揺れによる破損の可能性
(2)2号機:どこが爆発して破損しているのか? 何故、調べようとしないのか?
(3)3号機:何故、1号機の爆発と大きく違うのか、核爆発ではないのか?
(4)4号機:何故、稼働していないのに爆発したのか(東電のいう水素ガス逆流説は説得力に欠けている)、また何故、2度も火災が起きたのか?
8.(別添PDFファイル)原発安全対策費 5.2兆円、対テロ施設、膨張 安価、揺らぐ前提(朝日 2020.8.9)
https://news.yahoo.co.jp/articles/c33267cdc7250f11a2cbb4750bab9e3f4f385a56
(ミッドウェー海戦で大敗北を喫した大日本帝国軍部は、今度はガダルカナル島攻防戦で「中途半端な戦力の逐次投入」という消耗戦を繰り返して、その戦争遂行体力を消耗させていく。そして挙句の果てが、マリアナ沖海戦やレイテ沖海戦で決定的な敗北を喫して、その戦争遂行能力を失ってしまう。それと瓜二つの似たようなことを、日本の大手地域独占電力会社群と自民党ドアホ政治、及び腐った経済産業省官僚たちが原発を巡って繰り広げている。まさに亡国のエネルギー戦略である。バカは死ななきゃ治らないのか!? :田中一郎)
9.(別添PDFファイル)帰還困難区域「限定的な除染」で避難指示解除、国の責務 汚染対処うやむやに(東京 2020.8.5)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/47084
(関連)未除染でも避難解除、政府が検討 原発事故の帰還困難区域
https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/1486
10.(別添PDFファイル)東電福島第一原発事故の被災者切り捨て、電通「復興キャンペーン」に7年間で240億円を投入(イントロ部分)(白石草『週刊金曜日 2020.8.7』)
ダウンロード - e99bbbe9809ae3808ce5bea9e88888e382ade383a3e383b3e3839ae383bce383b3e3808de381ab7e5b9b4e99693e381a7240e58484e58686e38292e68a95e585a5efbc88e382a4e383b3e38388efbc89efbc88e799bde79fb3e88d89e3808ee980b1e5888ae98791e69b9ce697a5e3808fefbc89.pdf
<関連サイト:最近の原発関連情報から>
(1)柏崎刈羽再稼働の事前同意「30キロ圏内」に拡大を 8市町議員が研究会 新潟(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/0614c19fdbda1ed62fb7afda01684234eadc7cd2
(2)東電の原発事故時手順書 公開 - 東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース - NHK 40年後の未来へ 福島第一原発の今
https://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/20111024/1910_tejunsho.html
(3)青森 六ヶ所村 核燃料再処理工場 審査に正式合格 原子力規制委 - 各地の原発 - NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200729/k10012538381000.html
(4)震災・原発事故…2021年春・福島県浪江町の5つの小中学校が閉校 それぞれの学び舎との別れ(福島テレビ) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/8fcb493823d79c02bd882142abe387c535399e5e
(5)新型コロナ-大手電力各社、原発賠償費を送電線料金に上乗せ -日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62000360Y0A720C2916M00/
(6)原発立地「工作班」元社員に接触 「来ると思っていた」:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASN877WNZN70PTIL02Q.html?ref=mor_mail_topix1
(7)核ごみ拒否条例、24自治体制定 最終処分に警戒感広がる:北海道新聞 どうしん電子版
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/446315
(8)データ捏造の東電委託先が陳謝 「行きすぎた数字優先」(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/c8ec9e434859d6107cc39caf89700a9961ec185c
(9)サンデー毎日Online:関電元役員への損害賠償訴訟で疑惑は解明されるのか【サンデー毎日】 - 週刊エコノミスト Online
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20200702/se1/00m/020/010000d
(10)原発除染土、覆わずに栽培試験 飯舘村で環境省が方針転換(共同通信) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/3073fd7c32d218f80cd10111d2ab9595e7005eb1
(関連)放射能汚染地帯で農業をしてはいけない=諸悪の根源は、生産者・農家を含む原発事故被害者への賠償・補償をきちんとしないことだ、そして、生産者・農家の被ばく防護をどうして国はきちんとしないのか!!- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-4198.html
草々
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