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2020年8月

2020年8月29日 (土)

新型コロナ関連の「医療科学」一般文献ご紹介(2):日本でPCR検査が増えない謎を追う 奥野修司、新型コロナウィルスとの闘い NPO法人働き方ASU-NET、保坂展人世田谷区長がPCR10倍地域宣言他

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.来たる衆議院選挙へ向けて「第2回 意見交換会」へのお誘い

残暑お見舞い申し上げます。
みなさま如何お過ごしでしょうか?

さっそくですが、来たる衆議院選挙へ向けて「第2回 意見交換会」へのお誘いです。今回は、第1回(8/6)でほとんど議論できなかった「安全保障政策と外交:日米安保神話とワシントン拡声器を超えて」をテーマとして実施したいと考えています。当然、これに関係すること、たとえば憲法問題やTPP協定・日米FTA、あるいは米国や中国やロシアなど、日本と密接な関係を持つ諸外国の国内情勢なども場合によっては議論の対象となります。安倍晋三辞任に伴い、次期衆院選が早まる可能性が高まってきました。様々な機会を通じて知恵を出し合い、一刻も早く「総選挙」へむけての準備を進めましょう。

日 時:9月22日(火曜日:祝日)午後1時~5時
場 所:東京都中央区明石町区民館の5号室
    http://chuo7kuminkan.com/about/akashi.html
参加費:会場費1500円とレジメのコピー代を参加人数で折半します(せいぜい300~400円程度)
今回のテーマは「安全保障政策と外交:日米安保神話とワシントン拡声器を超えて」

参加ご希望の方は私(田中一郎)までご一報ください。
事前資料などをお送りいたします。(現在12名の参加希望です)

なお、当日は「3密」(密閉、密集、密接)防止のため、参加人数を絞りたいと思っております。また、感染防止のため、体調の悪い方や微熱がある方などは参加をご遠慮ください。


2.いろいろ
(1)河井疑惑の被買収者全員を明らかにし、厳正な処分を求める署名(web版)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdOlJOuDG6byeEaGTA-V9xFwe6fxBOLzysYdofp89J-_l2w7A/viewform

(2)日本で唯一!患者さんのためのマネーデータベース「製薬会社と医師」2018年度版も作りたい! - クラウドファンディングのMotionGallery
 https://motion-gallery.net/projects/db2018

(3)(新刊書)ゲノム操作と人権 新たな優生学の時代を迎えて-天笠啓祐/著(解放出版社)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034095357&Action_id=121&Sza_id=C0

(4)(新刊書)仮面 虚飾の女帝・小池百合子-横田一/著(扶桑社)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034098011&Action_id=121&Sza_id=A0

(5)本で読み解くNEWSの深層|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/3311


3.連合 神津会長「原発ゼロ」の表現 使わないよう求める - NHKニュース
 https://cutt.ly/vfhjWN1

(田中一郎コメント)
 労働貴族・御用組合「連合」の神津里季生会長が反国民的な圧力を立憲民主党幹部にかけ始めた。「脱原発」はやめろ・「脱原発」と言うな、などと枝野幸男代表に迫ったようだ。こいつにとっては、立憲民主党・国民民主党など、飼いならした家畜か番犬のようなものなのだろう。ヌケヌケと、圧倒的多数の有権者・国民が求める「脱原発」=原発・核燃料サイクル施設の過酷事故は二度とご免だ、を踏みにじって、まるで立憲民主党幹部たちを見下すように申し送りしている。いったいぜんたい「連合」内部の他の労働組合は何をしているのだ!? 常日頃、多くの人々から「自分たちだけがよければ、それでいいのか」とジコチューの典型のように言われ続けているのに、今回もまた、「脱原発」ヤメロ・そこで働いてる組合員もいるんだ、などと、勝手なことを言わせている。「連合」傘下の労働組合は、この発言の責任を取らせて神津里季生を会長職から追い払えばいいではないか。それができない、というよりも、やらない、というのなら、お前たち「連合」傘下の労働組合に未来はないぞ。多くの有権者・国民から陰口をたたかれて、やがてじり貧のまま消えていくことになる。自分たちだけがよければそれでいい、と思っているような人間集団を応援してくれる国民など、おらんからだ。

それにしても、発言を受けた枝野幸男代表の方も情けない。あんた本気で「脱原発」やる気あるの!? と聞きたくなるような対応の仕方だ。「ただちに影響はない」などと思っているんじゃないでしょうね!? そもそも国会提出の「原発ゼロ法案」について、自民党が審議に応じないなどと言って政争の道具にしているけれど、あんたたちだって、その「原発ゼロ法案」を具体化させる各法・具体策の検討を、広く他の協力野党や市民と一緒に始めようとしていないでしょう。「原発ゼロ法案」は基本法だから、そんなものが可決成立されたって「脱原発」は具体的には一歩も前には進まないのですよ。それを承知で、最初は2年以内に「原発ゼロ」などと言っていたのが、最近では5年以内に延ばされてしまっている。2009年の民主党「口先やるやる詐欺」政権の時と同じような背信行為をしようというのじゃないでしょうね。何で5年もかかるのか、やる気があれば「脱原発」などすぐにも可能ですよ。原発など動いていなくったって電気は足りているからね。先延ばしでゴマカスというのなら、もう立憲民主党など、サヨウナラですよ。(5年かかるということは、衆参両選挙を2回ずつ、計4回勝たなければいけないということです=勝てるのか!?)

まあ、いずれにせよ、立憲民主党の現執行部=枝野幸男・福山哲郎とそのトリマキたちは、間もなく来る衆院選がラストチャンスだ。来たる総選挙でまたまた勝てなければ、少なくとも大きく議席を伸ばせないのなら、その責任を取って退陣してもらうしかないですね。いつまでたっても政権交代できない野党第1党など無用の長物ですから。要するに邪魔です。いままで山のように時間はあったのに、選挙で勝利するための取組を何一つしてこなかった、アベ自公政治で苦しむ多数の有権者・国民のことなど、ほとんど念頭になく、国民民主党や日和見無所属の古巣議員達とコップの中の騒動を繰り返してきただけで今日に至っている。肝心カナメの「市民と野党の共闘」も態勢が整わず、山本太郎「れいわ新選組」との消費税減税を軸とした共闘体制もできていない、私はこれで選挙に勝てるなどとは微塵も思っていないから(また、勝ったところで、日本の政治を変えられるとも思っていないから)、ただただ今回だけは、あなた方立憲民主党・国民民主党の奮戦ぶりを邪魔せずに見届けて差し上げようと思っているところです。

ともあれ、寝ても覚めても立憲民主党・国民民主党に投票をしている有権者・国民のみなさま、早く目を覚まして、しっかりと自分たちの代表を選ぶ算段をしないと、いつまでたっても「夜明け」は来ませんよ。既に大阪の地方議会には立憲民主党・国民民主党の議席はほとんどありませんし、東京都議会も似たようなものですが、このままだとまもなく日本国中そうなりますよ。「脱原発」ヤメロなどと言っている御用組合「連合」の神津里季生など、さっさと追い返すくらいの野党第1党でなければ、政権交代やその次の日本の政治の抜本改革など、夢のまた夢なのです。いつまで自民党の「尻ナメ」を続けさせるんですか? オルタナティブな日本を目指す勢力を一刻も早く形成すること、これが現在の日本を救出する唯一の方法です。


4.(社説)最長政権 突然の幕へ 「安倍政治」の弊害 清算の時:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14602394.html?iref=pc_rensai_long_16_article

(この2カ月間、安倍晋三は野党議員たちからの要請を無視して国会を開催せず(憲法違反)、従ってまた、有権者・国民に対する様々な問題についての説明責任を果たさないまま、自身の総理就任期間の歴史的記録を残すことだけに専念して、今回の辞任に至っている。この最も背信的・反国民的で自分勝手な違法・違憲の振る舞いを正す大手新聞記事を、今回の安倍晋三総理大臣辞任にあたっての紙面で目にしないのは、いったい如何なることなのか!?(上記はその1例、ちなみにTVなどでは、まるで「安倍晋三様ご苦労様でした慰労会」のような番組を放送しているというから、クソでもくらえ、の状態です) 安倍晋三辞任と共に、今日のマスごみを牛耳る腐ったデキソコナイ幹部どもも一緒に辞任すればよろしい。:田中一郎)

(関連)【報道特集】持続化給付金 審査の実態は・・・ - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=m624gDOy09o
(関連)報道特集 金平茂紀 「国会閉じてよいのか?持続化給付金問題」 0110 202006131730 - 動画 Dailymotion
 https://www.dailymotion.com/video/x7ug4yx

(関連)日刊IWJガイド・非会員版「総理職は個人事業ではない! 有事に耐えられないなら即交代! 『 複合コロナ危機 』 対処可能な 『 ポスト安倍』は誰!-」2020.8.20日号~No.2898号 - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/45961


5.直近情報から
(1)GDP戦後最悪 対策の見直しが急務だ:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/49521?rct=editorial
(2)自民大阪府連は都構想「反対」 府議団賛成、市議と分裂状態 - 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-1175279.html
(3)首相は呆けた夏休み 猛暑と株高に覆い隠される経済破綻|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277301
(4)小山市長選 浅野さん、現職破り初当選 「市民の声を市政に」:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/40536
(5)関西生コン労組事件「逮捕権の乱用」「国家の不当介入」 のべ89人逮捕、600日超長期勾留…国に損賠求め役員ら陳述|京都新聞
 https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/340821

佐高信「この国の会社」|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/4031
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新型コロナ関連の「医療科学」一般文献のご紹介(その2)です。

(関連)新型コロナ関連の「医療科学」一般文献ご紹介(1):月刊誌『選択』掲載の「日本のサンクチュアリ」他- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-9fa94b.html

*(必読新刊書)ドキュメント感染症利権 医療を蝕む闇の構造-山岡淳一郎/著(ちくま新書)
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034097909&Action_id=121&Sza_id=A0

(関連)新型コロナ専門家会議の発言録 “検証”阻む黒塗りの壁
 https://www.fnn.jp/articles/-/76291


 <別添PDFファイル>
(1)日本でPCR検査が増えない謎を追う|奥野修司(1)~(7)(日刊ゲンダイ 2020.8.4-12)
(2)日本でPCR検査が増えない謎を追う|奥野修司(8)~(14)(日刊ゲンダイ 2020.8.13-20)
(3)PCR検査は拡充すべきか:上昌弘×佐々木淳(『サンデー毎日 2020.9.6』)
(4)世界中で「D614G」変異を確認、変異で感染力が増大(大岩ゆり『アエラ 2020.8.31』)
(5)特集ワイド:「政」「官」、コロナ禍の病理(政治学者・五野井郁夫 毎日 2020.8.18)
(6)保坂展人世田谷区長がPCR10倍地域宣言、今必要なのはGO TO PCRだ!(『サンデー毎日 2020.8.30』)
(7)スウェーデン「集団免疫作戦」のウソ(上田ピーター『文藝春秋 2020.8』)
(8)市中ゆるゆる、水際がちがち、コロナ対策ちぐはぐ、何よりも「PCR拡充を」(東京 2020.8.22)
(9)抗原検査でスーパースプレッダーを検出せよ(宮坂昌之『文藝春秋 2020.8』)
(10)毎日新聞世論調査:医療体制「不安」62%、内閣支持横ばい34%(毎日 2020.8.23)


1.(別添PDFファイル)日本でPCR検査が増えない謎を追う|奥野修司(1)~(14)(日刊ゲンダイ)
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/4040/415

(1)【新型コロナウイルス】「無駄だから」と半減させた保健所に検査を押し付ける政府|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/276970
(2)【新型コロナウイルス】公衆衛生の司令塔が不在の珍しい国 専門家会議の不思議さ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/277130
(3)【新型コロナウイルス】日本経済を救う道は国民全員のPCR検査…費用2兆円でも回る|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/277520


2.新型コロナウィルスとの闘い – NPO法人 働き方ASU-NET
 https://hatarakikata.net/

(1)第38回 「PCR検査」を抑制し続ける不可解な政策の破綻 −新型コロナウィルスとの闘い(1) – NPO法人 働き方ASU-NET
 https://hatarakikata.net/10032/
(2)第40回 保健所機能の大きな後退を招いた政府の地域保健政策-新型コロナウィルスとの闘い(2) – NPO法人 働き方ASU-NET
 https://hatarakikata.net/11189/
(3)第41回 最前線で闘う医療労働者を守ることが緊急課題だ-新型コロナウィルスとの闘い(3) – NPO法人 働き方ASU-NET
 https://hatarakikata.net/11476/
(4)第42回 働く人を感染から守る労組の取り組みが世界から注目されるイタリア-新型コロナウィルスとの闘い(4) – NPO法人 働き方ASU-NET
 https://hatarakikata.net/11497/
(5)第43回 解雇禁止・生活保障をめぐるイタリア労働組合の取り組みー新型コロナウィルスとの闘い(5) – NPO法人 働き方ASU-NET
 https://hatarakikata.net/11376/

(関連)脇田滋の連続エッセイ – NPO法人 働き方ASU-NET
 https://hatarakikata.net/category/wakita/
(関連)保健所機能の大きな後退、(もっと早く、検索すればよかったね。) - 日々
 https://blog.goo.ne.jp/oioi1234567/e/4fd3e7da0c3501a8e838e044764d5e87


3.(別添PDFファイル)PCR検査は拡充すべきか:上昌広×佐々木淳(『サンデー毎日 2020.9.6』)」
 https://mainichi.jp/sunday/articles/20200825/org/00m/040/001000d

(関連)実際に受けてみて驚いた PCR検査までの遠回りすぎる道のり|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/276801

(未だにPCR検査はむやみに広げるべきではない・やみくもにすべきでない、などと言っている御仁ならぬ御用人間がいるのが不思議という他ない。バカバカしい結論に屁理屈つけるなよ、ということだ。それはともかく、昨今、上昌広(現在は医療ガバナンス研究所理事長)とかいう人物が新型コロナの関係で、まるで正義の味方の「白馬童子」のようにマスコミに現れているようだが、この人物は福島第一原発事故の直後には東京大学に在籍していて、早野龍五や坪倉正治、あるいは中川恵一らとともに、放射線被曝の危険性を過小評価するようなおかしな議論をしていた過去がある。その発言内容には、くれぐれも用心して丸呑み・信じ込みは避け、批判的な観点をもってご覧ください。:田中一郎)


4.(別添PDFファイル)世界中で「D614G」変異を確認、変異で感染力が増大(大岩ゆり『アエラ 2020.8.31』)
 https://news.goo.ne.jp/article/dot/nation/dot-2020082500010.html

(関連)新型コロナ 弱毒化?油断は禁物 第1波より重症比率低下 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20200818/ddm/012/040/159000c


5.(別添PDFファイル)特集ワイド:「政」「官」、コロナ禍の病理(政治学者・五野井郁夫 毎日 2020.8.18)
https://mainichi.jp/articles/20200818/dde/012/040/027000c?cx_fm=mailyu&cx_ml=article&cx_mdate=20200818

「政府はこの期に及んでも、自分たちの周りの取り巻きたちに利権を分配することに腐心している。政治指導者が官僚機構や国家を自分の身体や所有物のように考えているのが一番の問題です」⇒ その通り(田中一郎)


6.(別添PDFファイル)保坂展人世田谷区長がPCR10倍地域宣言、今必要なのはGO TO PCRだ!(『サンデー毎日 2020.8.30』)
 https://mainichi.jp/sunday/articles/20200818/org/00m/010/003000d

*緊急インタビュー:政治が動く時だ PCR検査「世田谷モデル」 世田谷区長保坂展人さんにきく 20200802 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=bDq61Dd_WqA

(関連)世田谷区がPCR検査を拡充へ「誰でも いつでも 何度でも」:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/46562
(関連)介護・保育職員ら無料PCR検査へ、世田谷区2万3000人(東京 2020.8.25)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/50873
(関連)1日1千件PCR検査 世田谷区医師会、機器導入を検討 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN7Z764TN7ZUTIL01X.html?ref=hiru_mail_topix2_6

(この前の都知事選挙で小池百合子に投票をした約360万人ものオバカ有権者諸君よ、新型コロナPANDEMICに対する対応の仕方を、小池百合子とこの世田谷区長の保坂展人氏とを比べてみたらどうか。政治家の、ホンモノとニセモノとの違いがよくわかりますよ。いつまでも選挙でオバカやってると、そのうち身を亡ぼすことになりますぞ、よく考えて、よく調べて、投票せい! :田中一郎)


7.(別添PDFファイル)スウェーデン「集団免疫作戦」のウソ(上田ピーター『文藝春秋 2020.8』)
 https://bungeishunju.com/n/nc1171b7db637


8.(別添PDFファイル)市中ゆるゆる、水際がちがち、コロナ対策ちぐはぐ、何よりも「PCR拡充を」(東京 2020.8.22)
 https://tokuho.tokyo-np.co.jp/n/n60ff4439949e

(関連)新型コロナウイルス 首都圏の感染者数と最新情報:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/16662


9.抗原検査でスーパースプレッダーを検出せよ(宮坂昌之『文藝春秋 2020.8』)
 https://bungeishunju.com/n/n4af8283ed7fe

(PCR検査のみならず、この抗原検査も広がっていない様子だ。マスごみもあまり報道しない。どうなってるのかな!?:田中一郎)


10.毎日新聞世論調査:医療体制「不安」62%、内閣支持横ばい34%(毎日 2020.8.23)
 https://mainichi.jp/articles/20200823/ddm/001/010/091000c

(まだ頭の腐ったようなのが3割もいるのか!?「何されてもいいわー」ということなの? それともひょっとして、この世論調査は、妙な質問の仕方をして、安倍政権支持へと誘導しているんじゃないのかな? マスごみのやりそうなことだよ。少し前にサンケイもイカサマやってたし。:田中一郎)

(関連)フジサンケイだけじゃない。繰り返されるイカサマ世論調査の手口 - まぐまぐニュース!
 https://www.mag2.com/p/news/457378


11.(メール転送です)
1.国交省では新型コロナ以前から一定の対策をとれば電車での感染はないと想定
 公共交通を感染源と決めつけた情報の発信源は自動車産業の周辺からであることが多い
 |  電車は新型コロナ感染源か【その3】
 └────上岡直見(環境経済研究所(技術士事務所))

○感染に対する懸念から、公共交通からマイカーへの転換がみられる。「新型コロナウイルスの感染リスクを避けられる交通手段として乗用車での移動が人気となっている(※1)」「少しでも感染リスクを減らそうと、新幹線ではなくマイカーでの移動を考えている人も多いだろう(※2)」というように、最初から公共交通を感染源と決めつけた情報が多くみられる。

確かに2020年3月ころまでは、特に大都市圏の公共交通混雑状況では感染源と疑われても仕方がない状況だった。しかし国交省では新型コロナ以前から、首都圏での人の動きを加味した感染症のシミュレーションを行っており、そこでは一定の対策をとれば電車での感染はないと想定している。(3)

せっかく新型コロナ以前から研究が行われていたのに、それが活かされることもなく不安情報ばかりが強調されるのは、トイレットペーパー騒動・アルコール騒動・うがい薬騒動と同じ性格ではないか。

○一定の対策が浸透した現在でも、公共交通を感染源と決めつけた情報の発信源は自動車産業の周辺からであることが多い。自動車メーカー本体は表に出てこないものの、人々の不安に乗じたマイカー販売促進策である。しかし海外ではマイカーの増加による事故や環境への影響を懸念し、公共交通への投資のほうが経済回復に役立つという発想から、こうした動きに対抗する政策が検討されている。(※4)

いま公共交通ではほぼ100%の人がマスクをしている。しかし私が自宅周辺の路脇で計測してみたところ、マイカー利用者のマスク着用率は2割ていどであった。つまりマイカーは安全、あるいは自宅の延長という認識なのだろう。しかし今後はマイカーも安泰ではない。東京ではドライブ中の感染が報じられている。(5)ある企業では従業員の4割が感染の事例も発生しており、これから家庭・勤務先・学校で周囲に感染者の存在が珍しくない状況になれば、無防備なマイカー利用者こそ感染リスクが高い状況も起こりうる。

【補足】【No4004】で公共交通の利用率が高い都市でも感染者の「実効再生産数」は高くない、すなわち公共交通が「爆発源」になっている根拠はないという記事を紹介した。この実効再生産数について質問があったので補足したい。実効再生産数は「1人の感染者が平均して何人に感染させるか」の指標であり直近7日間の新規陽性者数/その前7日間の新規陽性者数)^(平均世代時間/報告間隔)で求められる。「^」は「べき乗」の記号であるがスマホの関数電卓機能でも計算できる。

ただしここで注意が必要なのは、日本でいう新規陽性者数とは、クラスター追跡調査で判明した数が主であるため、検査数に対する陽性者判明数の比率が、社会全体の傾向を代表しているかどうかはわからない点である。理論的にいえば、ある時点で国民全体に一斉検査をすればわかるが、それは不可能なので検査数を増やして統計的に社会全体を代表できるかどうかを検証するしかない。この点については次の記事で触れたい。

(※1)『日刊スポーツ』2020年8月9日
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202008080000696.html
(※2)『NEWSポストセブン』2020年8月10日
https://www.news-postseven.com/archives/20200810_1584709.html
(※3)国土交通省「公共交通機関における新型インフルエンザ等対策に関する調査研究─公共交通機関における感染予防策に関する検討─」2014年3月
https://www.mlit.go.jp/common/001051394.pdf
(※4)柴山多佳児「公共交通に戦略的投資を」『日本経済新聞』2020年8月3日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62140300R30C20A7SHEOOO/
(※5)FNNプライムオンライン・2020年8月5日
https://www.youtube.com/watch?v=ebzajb_XsDc


12.IWJ
(1)日刊IWJガイド・会員版「新型コロナ東京感染者339人! 日本感染症学会・舘田(たてだ)一博理事長が『第2波のまっただ中にいる』と表明!」2020.8.21日号~No.2899号 - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/45968

(2)日刊IWJガイド・非会員版「公共性・公益性に鑑み、東京・世田谷区の保坂展人区長インタビューはお盆の間フルオープンに!! 」2020.8.14日号~No.2892号 - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/45928

(3)日刊IWJガイド・非会員版「東京感染者3日連続200人超え! 尾身分科会長『ピークに達した』発言翌日『再び増加』と矛盾発言! 都は独自定義で重症者少なく発表!」2020.8.23日号~No.2901号 - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/45981


13.その他
(1)「コロナに夏休みはありません」“無策の安倍政権”にブチ切れた東京都医師会長の闘い - 文春オンライン
 https://bunshun.jp/articles/-/39650
(2)東京都医師会・尾崎治夫会長が激白「国民の命が侵されるならば、たとえ安倍総理でも意見する」AERA dot.
 https://dot.asahi.com/aera/2020081100008.html
(3)ウイルスをわかってない人に知ってほしい基本 - 雑学 - 東洋経済オンライン
 https://cutt.ly/AfhvBUu
(4)コロナ対策で日本のリーダーはあの戦争と同じく合理的に失敗している(菊澤研宗)現代ビジネス
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74784
(5)【新型コロナウイルス】中国でブラジル鶏肉からコロナ検出 日本の食卓に迫る危機|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/277303
草々 

2020年8月28日 (金)

究極の個人情報=あなたのDNAが狙われる:警察庁のやりたい放題を許していいのか=ジョージ・オーウェルのディストピア小説「1984」が現実化する「ウルトラ監視国家ニッポン」(ワセダクロニクルの告発と朝日カバカバ新聞)

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.イベント情報
(1)(予約必要)(9.24)オルタナティブな日本をめざして(第50回):「スーパーシティ構想の危険性:後退させられる自治と民主主義」(内田聖子さん:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ(最初の1時間は主催者からプレゼンを予定:テーマ「新しい民主主義」)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-11f035.html

(2)(その次)(予約必要)(10.15)オルタナティブな日本をめざして(第51回):「21世紀の交通のあり方を問う~リニア・高速交通から低速交通の時代へ」(上岡直見さん:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ(最初の1時間は主催者からプレゼンを予定:テーマ「第二次司法民主化」)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-2cb1bd.html

(3)(10.2)福島原発かながわ訴訟 第3回控訴審
 https://cutt.ly/1fgzavX

(関連)福島原発かながわ訴訟を支援する会
 https://sites.google.com/site/fukukanaweb/home

(4)(メール転送です)(9.9)東京外環道訴訟_(お知らせ)(1)第8回口頭弁論9月9日14時、(2)工事差止仮処分申立の状況
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[1](お知らせ)コロナ禍で延び延びになっていた期日が9月9日に決まりました。
東京外環道訴訟第8回口頭弁論
  9月9日(水)14時~
  東京地方裁判所1階103号法廷(※傍聴38席)
 ※大法廷の103号はコロナ対策のため、傍聴席の間隔をあけて 38席分として行われます

◆ 裁判終了後(15時~) 報告集会 こちらにもお越しください。
 衆議院第2議員会館(地下1階) 第1会議室
     (14:50頃~1階ロビーで入館証配布します)

[2] 工事差止仮処分申立の状況
(1)致死濃度の酸欠ガスを地表に噴出させる住民の生命を脅かす気泡シールド工法による工事差止の仮処分申立てを5月27日に行い、記者会見を行いました。

(2)仮処分の審尋(弁論に相当)は非公開で、6月16日に第1回審尋、7月22日に第2回審尋が行われ、第3回審尋は9月30日に予定されています。第2回審尋では、次のように争点整理が行われました。債務者(被告)が気泡シールド工法により、どれだけの空気量を地中に出して、どこを通って、どのような濃度の酸欠ガスになり、債権者(原告)の住宅のどこにどれくらいの量・濃度が出てきて、被害が及ぶかどうかというメカニズムを定性的定量的に明確にすること。例えば、地下室があって、そこに、どれだけの量の酸素濃度いくらのガスが出てきて、どの程度希釈されて、その結果、被害を及ぼすというようなことを双方が具体的に主張立証することになっています。


2.新刊書ご紹介
(1)日本の植民地政策とわが家の歴史-広瀬隆/著(八月書館)
 https://cutt.ly/YfgkSH6
(2)消された「種子法」-山田正彦/岩月浩二/浅野正富/田井勝/著 TPP交渉差止違憲訴訟の会/編(かもがわ出版)
 https://cutt.ly/ZfgkLo5


3.キャンペーン
(1)寿都町長片岡春雄様- 寿都町に核ゴミはいりません!子ども達が遊べる自然を守りたい!寿都 · Change.org
 https://cutt.ly/4fgk1ho

(関連)キャンペーンについてのお知らせ · 紙の署名、ネット署名まだまだ集めてます · Change.org
 https://cutt.ly/Xfgk9yt

(2)内閣総理大臣 安倍晋三- 国は赤字の病院を救ってください! · Change.org
 https://cutt.ly/Dfglqsf

(関連)キャンペーンについてのお知らせ【ご報告】8-25国会議員申し入れのご報告と今後の方針 · Change.org
 https://cutt.ly/Vfglw74

(3)【緊急署名】商船三井さん:モーリシャス重油流出事故の責任を果たしてください
 https://cutt.ly/PfglymC

(関連)モーリシャスの海岸にイルカ14頭の死骸 重油流出事故との関連調査 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20200826/k00/00m/030/292000c


4.市民のための丸山真男ホ-ムペ-ジ
 http://www2s.biglobe.ne.jp/~MARUYAMA/

(関連)丸山真男の思想がわかる本 ポケット解説「日本の思想」から「古層」までわかる!-田中宏和/著(秀和システム)
 https://cutt.ly/6fglchU

(故丸山真男さんの著書『(増補版)現代政治の思想と行動』(未来社)の読書会をしています。参加ご希望の方は私までご連絡ください:田中一郎)


5.処暑 | 宮崎日日新聞 MIYANICHI ePRESS
 https://this.kiji.is/669925698064499809?c=388701204576175201

(関連)春夏秋冬 泉谷しげる - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=ckhTGPx8QHE
 https://www.youtube.com/watch?v=DoZD933Q-mI


6.さようなら安倍晋三
 しかし「悪夢政治」は終わらない、バカとバカが手と手を取り合って日本をボロボロにしていく没落途上国ニッポン=一刻も早く「オルタナティブ勢力」形成を!!

(1)安倍首相、辞任の意向固める - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20200828/k00/00m/010/084000c?cx_fm=mailsokuho&cx_ml=article
(2)安倍首相が辞意表明 「職を辞することとした」 潰瘍性大腸炎が再発 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20200828/k00/00m/010/140000c?cx_fm=mailsokuho&cx_ml=article

・・・・・・・・・・・・・・
(3)安倍首相、連続在職最長に きょう2799日、佐藤栄作氏抜く:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14595954.html?ref=mor_mail_newspaper
(4)安倍首相「2度目病気退陣」のXデー 追加検査7時間半に騒然|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277460
(5)安倍首相よ 何もしていないのに「疲れる」ならもう辞めろ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277512
(6)【安倍首相】安倍首相“激ヤセ”と13年前の悪夢 内閣改造前の9月退陣説も|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277515
(7)【安倍晋三】こんな政権が戦後最長? また政権ブン投げなら漫画的結末|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277576
(8)【安倍晋三】安倍首相に“がん説”まで…日程次々キャンセルで自民党騒然|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277624
(9)安倍首相“健康不安”説に乗じて側近と応援団が「147日休んでない」「首相は働きすぎ」…ならば「147日」の中身を検証、これが働きすぎか|LITERA/リテラ
 https://cutt.ly/EfgzEbK
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究極の個人情報である「あなたのDNA」が狙われています。日本最大の広域組織暴力団である「警察庁」が、厳格な法律・法制化もなく、第三者の監査・監視機能もないままに、やりたい放題に我が国の有権者・国民のDNAその他の個人情報を採取し、密かに巨大データベースを創ろうとしています。そして、いつものように、あの「腐ったヒラメ屍のゴミ捨て場」と化した司法・裁判所が屁理屈を付けてそれを追認する判決を下しています。かようなことを許していいのでしょうか!? まさに故ジョージ・オーウェル氏のディストピア小説「1984」が現実化しようとしているのではありませんか? 「ウルトラ監視国家ニッポン」が着々とつくられているのです。私たちは彼らによって一方的に「家畜の群れ」にされています。ざけんじゃねーぞ、という話です。

(関連)一九八四年(新訳版) - 種類,ハヤカワepi文庫 - ハヤカワ・オンライン
 https://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/310053.html
(関連)ジョージ・オーウェル 「人間らしさ」への讃歌-川端康雄/著(岩波新書)
 https://cutt.ly/WfgvYo2

(参考)オーウェルが警告した近未来の全体主義社会 - 反ユートピア小説「1984」出版から70年 - 英国ニュース、求人、イベント、コラム、レストラン、ロンドン・イギリス情報誌 - 英国ニュースダイジェスト
http://www.news-digest.co.uk/news/features/18977-dystopia-and-george-orwells-1984-70th-anniversary.html

この現代日本の大問題を独立系ジャーナリズム組織「ワセダクロニクル」が徹底した調査報道で私たちに伝えてくれました。まずは下記を是非ご覧になってみてください。

●シリーズ「監視社会ニッポン」- ワセダクロニクル
 https://www.wasedachronicle.org/category/articles/kanshi/

●【ワセクロ探査報道最前線】監視社会ニッポン あなたのDNAも警察庁に?200204 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=hFm4Jq3FQp8

(関連)ジャーナリズムNGO:ワセダクロニクル - Watchdog Japan
 https://www.wasedachronicle.org/

(関連)国民100人に1人が「被疑者」DNAデータベースに登録、ワセダクロニクルで「監視社会ニッポン」をシリーズ化したい - クラウドファンディングのMotionGallery
 https://motion-gallery.net/projects/kanshi

(関連)日本で唯一!患者さんのためのマネーデータベース「製薬会社と医師」2018年度版も作りたい!-クラウドファンディングのMotionGallery
 https://motion-gallery.net/projects/db2018


 <別添PDFファイル>
(1)監視社会ニッポン:狙われるDNA編(1)(イントロ部分)(『週刊金曜日 2019.11.8』)
 https://www.wasedachronicle.org/articles/kanshi/dna1/
(2)監視社会ニッポン:狙われるDNA編(2)(イントロ部分)(『週刊金曜日 2019.11.15』)
 https://www.wasedachronicle.org/articles/kanshi/dna3/
(3)監視社会ニッポン:狙われるDNA編(3)(イントロ部分)(『週刊金曜日 2019.11.22』)
 https://www.wasedachronicle.org/articles/kanshi/dna5/
(4)監視社会ニッポン:狙われるDNA編(4)(イントロ部分)(『週刊金曜日 2019.11.29』)
 http://www.wasedachronicle.org/articles/kanshi/dna6/
(5)監視社会ニッポン:狙われるDNA編(5)(イントロ部分)(『週刊金曜日 2019.12.6』)
 https://www.wasedachronicle.org/articles/kanshi/dna9/
(6)監視社会ニッポン:狙われるDNA編(6)(イントロ部分)(『週刊金曜日 2019.12.20』)
 https://www.wasedachronicle.org/articles/kanshi/dna10/

また、ワセダクロニクルは、この問題で一般市民向けにも「報告集会」を開催し、その問題点を詳細に私たちに説明をしてくれました。下記はその時の報告を私がブログに掲載したものです。

ホンモノの調査報道に邁進する ワセダクロニクル:みなさまのご注目とご支援で、この若い組織を育ててください- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-4a2fb9.html

(参考)挑戦するワセダクロニクル(その2):(1)海外に紹介されるワセクロ(2)【緊急シンポ開催】(1.25)朝日新聞「記事削除要求」事件を解剖する(3)『製薬会社と医師』- いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-52909a.html


 ところが、つい先日、今度は朝日カバカバ新聞が、下記の通り、8月23日付朝刊の1面トップでこの問題を報道し、さらに続けて同じテーマのシリーズ記事を「上」「中」「下」と3日続けて紙面に掲載しています。

 <別添PDFファイル>
(1)警察のDNA型登録、拡大 130万件、容疑者から採取&(追うDNA捜査:上)法整備なし、進むDNA型鑑定(朝日 2020.8.23)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14595734.html
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14595691.html
(2)(追うDNA捜査:中)DNA型、無罪でも原則保管「登録されたら一生、容疑者扱い」(朝日 2020.8.24)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14595915.html
(3)(追うDNA捜査:下)採取拒否、親族宅にも警察 本人の知らぬ間に…不信感募る(朝日 2020.8.25)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14597448.html


 これに対して、調査報道を先行させていたワセダクロニクルからは、朝日カバカバ新聞に対して下記の様な異議申し立てが出されています。この問題を報道したことは評価しますが、しかし、ワセダクロニクルが言うように、報道機関としてのマナーがよろしくないのではないでしょうか?

(メール転送です)朝日新聞に申し入れをしましたー本当に「独自」ですか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
警察による「被疑者」DNA採取とデータベース登録の問題点について、朝日新聞が8月23日、1年前にワセクロが始めたシリーズ「狙われるDNA」と同趣旨の記事を1面トップとデジタル版で報じました。後追い記事でワセクロのシリーズを参考にしたことは、朝日の取材メンバーが私に掲載後に連絡をくれています。

ところが、朝日の記事は「データベースの登録件数が、2019年末時点で約130万件にのぼることがわかった」とスクープの書き方をしています。デジタル版には「独自」マークがついています。ワセクロのクレジットはありません。

ワセクロは本日、朝日新聞にワセクロが先行報道していたことを知らせる記事を載せるよう申し入れました。
 https://www.wasedachronicle.org/information/c20200827/

日本のマスメディアには、先行して報道したメディアのクレジットを入れないという悪習があります。先行報道と似通っていても、自分たちが取材し直しているのだから構わないという発想です。

ワセクロは創刊以来、どんなに財政が苦しくても取材費は削らず、手間暇かけて探査報道をしてきました。それがワセクロの生命線であり存在意義だからです。大メディアが自分たちのスクープのように喧伝することは、同じ職業人に対する侮辱であると考えます。外国メディアでは、先行する報道には敬意を払ってそのメディアのクレジットを入れています。

これは、ワセクロのクレジットさえ入れてくれればいいという問題ではありません。日本のメディアの悪弊を断ち、新興メディアも含めてジャーナリズム活動を活性化させる必要があります。ワセクロは、改善を求めて粘り強く活動していきます。(渡辺周:ワセダクロニクル代表)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 <関連情報>
(1)(別添PDFファイル)<企業法務 変わる制度>(4) 個人データ保護 厳格に(日経 2020.8.19)
 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62407370X00C20A8TCJ000/
(2)DNA型保管は違憲-捜査終了後廃棄せず 保育士が提訴-名古屋地裁
 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-06-15/2019061515_01_1.html
(3)「警察のDNA保管は違憲」捜査後の抹消求め国提訴:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/20355
(4)あなたは一生被疑者として扱われますか? 警察のDNAデータベース化問題に弁護士が警鐘
 https://www.wasedachronicle.org/articles/kanshi/dna11/
(5)容疑者からDNA 130万件保管 - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6369039
(6)容疑者の多くからDNA採取 DBに130万件と判明:朝日新聞デジタル
 https://cutt.ly/Vfgb2HC
草々 

2020年8月27日 (木)

(報告)(8.25)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」(その2):新型コロナPANDEMIC緊急経済対策他(「新ちょぼゼミ」:田中一郎)

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


さる2020年8月25日、水道橋のたんぽぽ舎におきまして、標記「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」(その2)(「新ちょぼゼミ」)を開催し、私からその評価すべき点や問題点についてコメントさせていただきました。以下、当日の資料や録画を添付して簡単にご報告申し上げます。今回は山本太郎「れいわ新選組」の「新型コロナPANDEMIC緊急経済対策」を中心にお話いたしました(なお、山本太郎「れいわ新選組」の経済政策に限らず、近未来の衆議院選挙へ向けて下記の要領で意見交換会を行いたいとも思っておりますので、ご希望の方は私宛ご一報ください。「3密」(密閉、密集、密接)防止のため、あと若干名の参加に限ります。現在12名のご参加予定です)。

今回取り上げた山本太郎「れいわ新選組」の「新型コロナPANDEMIC緊急経済対策」
(【れいわ新選組のコロナ緊急提言】 『真水100兆円』で、徹底的にやる! さらに追加で100兆円!出歩くな、自粛しろの代償は、国が補償しなければなりません。 - れいわ新選組)
 https://reiwa-shinsengumi.com/reiwanews/4670/

(昨今、下記の形に修正されています:「れいわ新選組」HPより)
コロナ緊急政策と財源 - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/covid-19-policy202008/

(田中一郎コメント)
 内容は少し刷新されていますが、今回私から申し上げた「乱暴なバラマキ」色は消えていませんので、改定前の政策公約と基本的には同等のものと受け止めています。そもそも、こういう重要政策を短期間のうちに(文章表現も含めて)コロコロと変えてはいけません(追加するのはOK)。但し、新しいバージョンの中で、①PCR検査の抜本的拡充、②医療従事者などを含むエッセンシャルワーカーへの支援強化、を入れているのはGOODです。

(予約必要)(9.22)少人数意見交換会(次期衆議院選挙へ向けて)
 中央区明石町区民館において、標記意見交換会を実施いたします。「3密」(密閉、密集、密接)防止のため、参加人数を絞りますので、参加ご希望の方は私宛ご連絡ください。どなたでも参加可能です。(現在のところ12名様が参加予定:あと若干名参加可能)

*日 時:2020年9月22日(火曜日:祝日) 午後1時~5時 
 (希望者のみで二次会の予定あり:当日決めます)
*場 所:東京都中央区明石町区民館5号室(下記) 
 http://chuo7kuminkan.com/about/akashi.html
*参加費:特にありませんが、当日会場費(1500円)と資料印刷費を参加人数で折半します(数百円)
*今回のテーマ:「安全保障政策と外交:日米安保神話とワシントン拡声器を超えて」

(関連)安全保障や軍事の議論をするときは、一般論抽象論ではなく、日米安保(日米密約同盟)や自衛隊(在日米軍と一体化した攻撃型軍隊)の実際のあり様をよく確かめてから具体的な形でしないと無意味- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/post-6e92.html

 <議論のベースにある私の見方>
(1)政治:「1930年代現象」とネポティズム政治・現代ファシズム、議会制民主主義の行方他
(2)経済:現代資本主義の矛盾再顕在化と市場原理主義(アベノミクス、クローニー資本主義、カジノ資本主義、新階級社会の形成他)
(3)社会:大衆社会の病理の極限化(半封建的遺制、政治的アパシーから社会的アノミーへ、そしてフェイク社会、超監視管理社会他)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(イベント情報)(8.25)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策と衆議院選挙」(ちょぼゼミ:田中一郎)
 
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-dda34a.html

●(当日録画)20200825 UPLAN 田中一郎「「れいわ新選組」の経済政策と衆議院選挙」 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=csXerHPEAuU
 https://www.youtube.com/watch?v=csXerHPEAuU

 <当日資料:別添PDFファイル他>
(1)(報告)(7.28)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」(その1)(「新ちょぼゼミ」:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-eaddb8.html
(2)れいわ新選組のコロナ緊急提言(総天然色 2020.8)
https://reiwa-shinsengumi.com/reiwanews/4670/
ダウンロード - e3828ce38184e3828fe696b0e981b8e7b584e381aee382b3e383ade3838ae7b78ae680a5e68f90e8a880efbc88e7b78fe5a4a9e784b6e889b2202020.8efbc89.pdf
(3)ホームレス・クライシスに立ち向かう(一部抜粋)(稲葉剛『世界 2020.9』)
ダウンロード - e3839be383bce383a0e383ace382b9e383bbe382afe383a9e382a4e382b7e382b9e381abe7ab8be381a1e59091e3818be38186efbc88e4b880e983a8e68a9ce7b28befbc89efbc88e7a8b2e89189e5899be3808ee4b896e7958c202020.9e3808fefbc89.pdf
(4)10月25日解散総選挙 全予測(『サンデー毎日 2020.8.16,23』)
 http://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2020/08/16/10252233.html
(5)コロナ禍で増える生活保護申請、きちんと知って必要な時に利用(東京 2020,7.30)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/45810
(6)ベーシックインカム待望論の危うさ(大崎明子『週刊東洋経済 2020.7.18』)
 https://premium.toyokeizai.net/articles/-/24066
(7)安倍政権の新コロナ経済対策
ダウンロード - e5ae89e5808de694bfe6a8a9e381aee696b0e382b3e383ade3838ae7b58ce6b888e5afbee7ad96.pdf

(関連する「いちろうちゃんのブログ」)
(1)(報告)(8.19)新型コロナ緊急アクション第二回報告会&緊急政府交渉:最後のセイフティネット「生活保護」行政がメチャクチャだ(人権侵害のデパート)+踏みつぶされる在日外国人+ホームレスに届かない10万円給付金- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-61d980.html

(2)今ごろベーシックインカム(BI)の特集を組む岩波月刊誌『世界』編集部の知的錯誤と時流迎合:特集すべきはBIではなく、新型コロナ大失業時代における「(権利としての)生活保障」や「雇用・労働政策」のあるべき論だ- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-12905f.html

(3)(増補版)ベーシックインカム待望論の危うさ(大崎明子『週刊東洋経済 2020.7.18』)と『週刊エコノミスト』のベーシックインカム特集=竹中平蔵もこよなく愛する究極の市場原理主義政策、それがベーシックインカムです。- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-2c2fe4.html

(4)「令和」政治情勢分析(その1):(他のMLでの議論です)(1)「生きているだけで手一杯で、政治的なことを考える余裕のない人」論 (2)2020東京都知事選挙雑感- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-f6fa34.html


 <参考サイト>
(1)れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/
(2)政策 - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/policy/
(3)【れいわ新選組のコロナ緊急提言】 『真水100兆円』で、徹底的にやる! さらに追加で100兆円!出歩くな、自粛しろの代償は、国が補償しなければなりません。 - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/reiwanews/4670/
(4)コロナ緊急政策と財源 - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/covid-19-policy202008/
(5)コロナ政策の財源は? - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/covid-19-policy202008-zaigen/
(6)れいわ新選組 公式チャンネル - YouTube
 https://www.youtube.com/channel/UCgIIlSmbGB5Tn9_zzYMCuNQ
(7)2020.4.30 山本太郎 代表談話「補正予算反対の理由」 - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/comment/4749/
(8)2020.6.12 山本太郎 代表談話「第2次補正予算 反対理由」 - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/reiwanews/4992/


 <関連サイト>
(1)金子勝教授らが政策勉強会設立 超党派議員に参加呼びかけ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276139
(2)デフレ不況を招く“1年消費減税5%”にだまされてはいけない|金子勝 日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276535
(3)野党は「消費減税で戦う」ではなくニューディール議論を|金子勝 日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/275968
(4)欧州、相次ぐ消費減税 景気てこ入れ、飲食に重点―新型コロナ:時事ドットコム
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020071900192&g=int
(5)いら立つ山本太郎氏 発言力低下?だから「連携」の声も [2020東京都知事選挙]:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN766F73N76UTFK00P.html?ref=hiru_mail_topix2_6
(6)欧州、相次ぐ消費減税 景気てこ入れ、飲食に重点―新型コロナ:時事ドットコム
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020071900192&g=int
(7)朝日新聞世論調査―質問と回答〈7月18、19日実施〉:朝日新聞デジタル
 https://digital.asahi.com/articles/ASN7M7DVTN7MUZPS003.html

(上記サイトのうち、「仮に今、衆院選挙の投票をするとしたら、あなたは、比例区ではどの政党に投票したいと思いますか。(択一)」のところに注目してください。⇒「日本維新の会 10」となっていて跳び出ています。次期衆院選は「日本維新」が台風の目です。困ったものです。:田中一郎)

(参考)(報告)(7.6)オルタナティブな日本をめざして(第48回)「「維新の会」って、なんやねん!?」(新ちょぼゼミ:清水ただし衆議院議員)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-e48611.html


(参考)オルタナティブな日本を目指して(新ちょぼゼミ バックナンバー)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-cddae1.html
草々

2020年8月22日 (土)

(報告)(8.19)新型コロナ緊急アクション第二回報告会&緊急政府交渉:最後のセイフティネット「生活保護」行政がメチャクチャだ(人権侵害のデパート)+踏みつぶされる在日外国人+ホームレスに届かない10万円給付金

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
================================
1.イベント情報
(1)(予約優先)(8.25)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策と衆議院選挙」(ちょぼゼミ:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-dda34a.html

(関連)(報告)(7.28)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」(その1)(「新ちょぼゼミ」:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-eaddb8.html

(今回は2回目で7/28の続きです。参加ご希望の方はたんぽぽ舎までご一報ください(「3密」防止のための参加人数の制限です)

(2)(8.24)「敵基地攻撃能力」は日本を安全にするのか―岐路に立つ戦後日本の安全保障政策|イベント|New Diplomacy Initiative(新外交イニシアティブ)
 https://www.nd-initiative.org/event/8489/

(3)(8.27)南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟支援の会- 8月27日(木)結審期日の予定が決まりました!
 http://minamisouma.blogspot.com/2020/08/827.html


2.キャンペーン
(1)河井疑惑の被買収者全員を明らかにし、厳正な処分を求める署名(web版)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdOlJOuDG6byeEaGTA-V9xFwe6fxBOLzysYdofp89J-_l2w7A/viewform

(2)寿都町長 片岡春雄様- 寿都町に核ゴミはいりません!子ども達が遊べる自然を守りたい!寿都 · Change.org
 https://cutt.ly/ZfiVQa2

(関連)キャンペーンについてのお知らせ · 紙での署名も始まりました! · Change.org
 https://cutt.ly/DfiVWWy


3.(メール転送です)【団体賛同急募 8月24日17:00必着】寿都町の「核のごみ処分場調査応募検討」の白紙撤回を求める共同申し入れに対する団体賛同のお願い

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団体賛同急募:寿都町の「核のごみ処分場調査応募検討」の白紙撤回を求める共同申し入れに対する団体賛同のお願い

コロナ禍の中、各団体の皆様の御奮闘に敬意を表します。さて、北海道寿都町片岡春雄町長は、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査に応募するかどうかを来月中に判断することを明らかにしました。また、梶山弘志経済産業大臣は、この動きを歓迎し、現在、複数の自治体から候補地への問い合わせがあることを明らかにしました。

このような動きは、北海道への核のごみを持ち込むことを禁じた道条例(核抜き条例)を無視し、条例そのものを死文化させるものであり、今後各地にも同様の動きが広がることが危惧されます。

今回の動きに対して、原水禁と原子力資料情報室が共同で応募検討の白紙撤回を求める申し入れをすることになり、その申し入れに多くの団体賛同を求めることにしました。8月26日には町民との意見交換会が行われるとのことで、緊急な取り組みとはなりますが8月24日までに一つでも多くの団体賛同を集め、寿都町および経済産業省へ提出したいと思いますので、よろしくご賛同ください。

(1)申し入れ文案(別紙参照):申入れ事項 
①寿都町長は、応募検討を白紙撤回すること。
②経済産業省は、強引な候補地選定を中止すること。

(2)呼びかけ 
原水爆禁止日本国民会議 東京都千代田区神田駿河台3-2-11連合会館1F
原子力資料情報室 東京都中野区中央2-48-4小倉ビル1F

(3)締切 
8月24日17:00まで(必着)

(4)賛同申し込み
 団体名、担当者、連絡先、TEL
 送信先 FAX 03-5289-8223(原水禁)

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松久保肇 MATSUKUBO Hajime(Mr.) 事務局長 
認定特定非営利活動法人 原子力資料情報室
〒164-0011
東京都中野区中央2-48-4 小倉ビル1階
Email. matsukubo@cnic.jp
TEL.03-6821-3211  FAX.03-5358-9791
URL: https://cnic.jp/ https://cnic.jp/english/
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4.黒澤明 生誕110年記念作品『ミュージカル 生きる』公式サイト
 http://www.ikiru-musical.com/
 http://www.ikiru-musical.com/movie.html

(田中一郎コメント)
 黒澤氏がこの不朽の名作映画で描いた作品が演劇になったようです。今日の日本の自治体が、この作品の中で描かれている状態からどこまで脱出できているか、改革・成長・転換できているかは実に怪しいままで、逆に原発立地自治体をはじめとする少なくない基礎自治体や都道府県庁などでは、もっとスケールも大きく、かつタチも悪い形で同じようなことが繰り返されているのではないかと推測します。特に、東京都と大阪「府市あわせ」では、最悪の事態が進行中と言っていいでしょう。


5.#脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)- 第27回子ども脱被ばく裁判 記者会見および報告集会動画(判決は2021年3月1日)
 https://fukusima-sokai.blogspot.com/2020/08/27.html


6.(別添PDFファイル)海自、2000人増員 陸上イージス断念で 政府方針(毎日 2020.8.19)
 https://cutt.ly/NfuilL6

(関連)日本でPCR検査が増えない謎を追う|奥野修司|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/4040/415

(日本国民が新型コロナPANDEMICで苦しんでいる時に、検査態勢もロクすっぽ創らず医療現場も崩壊寸前だというのに、また新型コロナPANDEMICの影響で経済不況が深刻化して失業や生活苦に陥る有権者・国民が数えきれないくらいの人数に達しているというのに、更に、こうした事態に対して公務員の削減によってあっちこっちで人手不足・公共サービスの低下が深刻化しているというのに、このアホンダラ・ノーナシのアベ政権や自公の政治家どもは何をやっとるのかという話である。記事を読んでいてモーレツに腹が立ってきた。こんな政権は一刻も早くぶっ倒せ!:田中一郎)
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さる8月19日午後、衆議院第1議員会館の地下大会議室において、標記「新型コロナ緊急アクション第二回報告会&緊急政府交渉」が開催されました。以下、当日資料や録画を添付して簡単にご報告申し上げます。

これまでも私たち主催の「新ちょぼゼミ」(下記サイト参照)で何度も繰り返し申し上げてきましたが、この国は新型コロナPANDEMICが起きたことで、「失われた30年」間の積年の政治的政策的欠陥と、その必然的結末である経済的・社会的脆弱性とが一気に同時顕在化しています。もはやかつての経済成長国=(貧弱ではありましたが)福祉国家の面影はなく、また、戦後民主主義のメッキも剥がれ落ち、愚か者が愚か者と手を取り合って国を「どん底」へ向けて落とし込んでいく、救いがたい「衆愚国家」に落ちぶれていることがわかりました。政治も行政も司法もマスごみも出鱈目で、学者や有識者は支配権力に包摂されてつまらない自己保身・自己栄達に走り、かつ、有権者・国民は良識や判断力を喪失して「1930年代現象」を引き起こし、危機的な大衆社会現象を顕在化させています(しかも多くの人間たちは、悪政が原因の生活破壊や生存への脅威などから将来へ向けて大きな不安を抱えており、物事の解決に短絡的で乱暴・強硬な手段をより求めるセンチメントを強めており、簡単に言えば「社会的情緒不安定」に陥っています=過去の歴史は、こういう良識や判断力の欠如のままでの社会的不安の広がりが極めて危険であることを教えています=今日的には「フェイク社会」などとも表現されています)。

(関連)オルタナティブな日本を目指して(新ちょぼゼミ バックナンバー)-いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-cddae1.html

(このサイトの下の方に経済政策や新型コロナ緊急経済対策などについての「新ちょぼゼミ」報告(録画+配布資料)があります)

今回の報告会&政府交渉では、
(1)在日外国人(留学生や外国人研修生、難民申請外国人他)の生存権問題(住居と生活費と医療と帰国費用をどうするのか)

(2)「人権侵害&違法行為のデパート」と化した生活保護行政の現場をどう改善するのかの問題(特に基礎自治体の福祉事務所窓口の多くは、申請時に劣悪な無料低額宿泊所への入所を本人の意思にかかわらず強要したり、当面する生活費をきちんと融資しなかったりと、申請する人たちの生存権を脅かす「瀬戸際政策」をくり返しています。本来ならば抜本的な制度改正の議論がなされてしかるべきですが、現状はとてもそこまで行きそうにありません。人の命がかかったまま、基礎自治体の生活保護窓口のデタラメ人権侵害と違法行為(全部の自治体ではありませんが)、そして所管省庁である政府・厚生労働省の無責任な不作為が続いているのです)。

(注)「ベーシックインカム」などとつまらないことを言っているのではなく、この最後のセイフティネットである「生活保護」がきちんと期待された機能を果たすよう、制度の抜本改正やその運営の徹底改善に私たちは全力を挙げるべきです。他人事ではありません。「滑り台社会」(湯浅誠さん)に生きる私たちもまた、いつどういう事情で生活苦に陥るかわかりません。その時に政府が日本国憲法第25条の生存権「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を、すべての日本在住者にきちんと保障する仕組みができていることが必要不可欠であることは申し上げるまでもないでしょう。

(関連)生活保護 知られざる恐怖の現場-今野晴貴/著(ちくま新書)
 https://cutt.ly/nfuoUry

(3)1人10万円の「特別定額給付金」がホームレスなど一部の本当に困っている人に行き渡らない問題=住民票にこだわる厚生労働省・総務省・法務省(在日外国人)などの所管省庁に問題があり、代替手段で対応すればできるのにそれをしないことに加え、住民票がない人はどうすればいいのかを適宜適切に案内しない、DVやヤミ金取り立てなど様々な理由で現住所を公開できない人はどうするのかについても親身になって対応しないなど、受給者の事情に応じたきめ細かな政策対応をせず、二重取得を防ぐなどという「とってつけたような理由」で不作為を続けている問題です。

(注)私は今回の1人10万円の「特別定額給付金」のような現金バラマキ政策には基本的には反対です。巨額の財源が必要になる割には、その政策効果は薄く、かつ、支援が必要な人ほど、こんなハシタ金では役に立たないからです。財源を浪費するだけの愚策と言っていいでしょう。かようなことよりも、「必要な人に必要なだけ」を制度化を伴いつつしっかりと実現していくことが重要で、それには、きちんとした住宅の提供(劣悪な無料低額宿泊所はダメ)、②必要最低限度の(権利としての)生活保障(生活や仕事に必要な一定限度の資産の保有や、もしもの時のための貯金を一定限度認めるなどの配慮、子どもたちのアルバイト収入の容認なども必要)、③正規職員としての安定した職業の確保、の3つが基本中の基本です。そして、こうした社会保障の基本中の基本を実現させるためには、行政側の態勢抜本改善や職員の大幅増員とその教育など、並行してなすべきことも山積しています。何度も申し上げますが、「ベーシックインカム」などと、ボケたようなことを言っていても物事はちっとも改善しないのです。


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今回の政府交渉もまた、いつもの通り、形式論と責任回避に終始する空しいものに終わっています。主催者側は野党議員を中心に国会議員が出席をし、また、この政府交渉の前に事前に要請事項その他を各担当省庁に渡して検討を要請してあるにもかかわらず、いつもの通り、ほとんど何の検討もしないままに政府交渉の場に役人たちがやってきていること、しかも、これまで私が参加した政府交渉の全てがそうであったように、交渉の場に出てくるのは、全く権限を持たない各省庁の若い担当者ばかりで、おそよその発言には責任を持てないような役人しか出てこない、だからそもそも「交渉」にはならないのは自明であることが最初から分かっている、そんな状態です。つまり、今の政府・霞が関省庁には、政策対象の当事者と真摯に話し合い、政策や施策の中身を現場の事情や受益者の置かれた状況に合わせて少しでもよくしていこうという姿勢を全く持っていないということです。

私はだいぶ前から、原発問題を含めて、こうした政府交渉については、もはや消極的です。交渉の場に出てきた何の権限も責任も持たない、役人としての不慣れなことへの「肝試し」か「屁理屈による言い訳の練習場」ぐらいにしか思っていない若い役人どもを相手にいろいろ言ったところで、何の得るものもないと思うからです。ただただ、霞が関の若い役人たちの質的劣化がひどいということを改めて確認するにすぎません。彼らは(自分の身の危険もあるからでしょうが)交渉でのやり取りにおいて毎度毎度「ひねもすノタラクタラ」をやっています(でなければ、信じがたいようなトンチンカンなことを平気で言います)。

要するに、今のアベ政権や自公政治が霞が関官僚の上に君臨するような政府では、何をやってもほとんどダメだということを意味しています。まるでミイラのように腐って干からびた霞が関官僚制が、日々刻々とゴロツキ・チンピラ政権の政治家どもに付き従い、忖度をして、ロクでもないことをくり返している、それが今日の日本の政治であり行政です。これで日本がおかしくならないわけがありませんし、また、私たちの生活や生存が脅かされないわけがないのです。

私がつねづね申し上げているように、政治・政権を変えなければダメ=脱原発もエネルギー政策の転換もできない=生存権保障など夢のまた夢=日本は政治・政治家が先導して日本を破壊しています。霞が関の官僚たちは、この人間のクズ・カス・ゴミとも言うべき自公や維新その他の政治家どもの「虜囚」のようなものであり、また、その上層部は政治家とともに同時多発で腐っています(安倍政権は官僚たちの人事権を手にすることで腐った官僚を立身出世させる方法を採用し、自分たちの私物化政治の共犯者・共存者に仕立て上げているのです)。危機の時代の「世直し」は政治を変えることです。市民運動・社会運動はこれを肝に銘じるべきです。

(イベント情報)8-19 新型コロナ災害緊急アクション第二次活動報告会&緊急政府交渉 - 新型コロナ災害緊急アクション
 https://corona-kinkyu-action.com/2020/08/11/8-19/

●8-19<資料と報告>新型コロナ緊急アクション第二回報告会&緊急政府交渉 - 新型コロナ災害緊急アクション
 https://corona-kinkyu-action.com/2020/08/20/8-19-2/
 https://corona-kinkyu-action.com/2020/08/20/8-19-2/

(関連)新型コロナ災害緊急アクション HP
 https://corona-kinkyu-action.com/
(関連)生存のためのコロナ対策ネットワーク - Unite for the Right to Life Against Covid-19
 http://forlife-c.jp/
(関連)「歯が痛いのを放置できますか!今すぐ対策を」/緊急アクションが対政府交渉
 http://www.labornetjp.org/news/2020/0819korona

●緊急ささえあい基金にご協力ください - 新型コロナ災害緊急アクション
 https://corona-kinkyu-action.com/sasaeai/


(なお、下記の録画と資料は上記サイトに全てあります。下記はそこからの一部抜粋です)

1.20200819 UPLAN【第二次中間報告会】新型コロナ災害緊急アクション - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=yMiCCgUUi6g

(関連)(別添PDFファイル)「新型コロナ災害東急アクション」第二次活動報告会と緊急政府交渉 PROGRAM(2020.8.19)
 https://cutt.ly/bfiBSC0
(関連)(別添PDFファイル)生活保護申請同行の中で見えてきた自治体毎の対応格差について(瀬戸大作 2020.8.19)
 https://cutt.ly/NfiBLtt
(関連)(別添PDFファイル)厚生労働大臣あて申入書(生存のためのコロナ対策ネットワーク 2020.7.30)
 https://cutt.ly/bfiBGI5


2.20200819 UPLAN【緊急政府交渉】新型コロナ災害緊急アクション - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=-PjtDwB2prM

(関連)(別添PDFファイル)要請項目:外国人護分野(法務省・総務省・文部科学省・国土交通省他)(2020.8.19)
(関連)(別添PDFファイル)要請項目:住まい・生活保護分野(厚生労働省)(2020.8.19)
(関連)(別添PDFファイル)要請項目:10万円特別定額給付金・新型コロナ対策(総務省・厚生労働省)(2020.8.19)
 https://cutt.ly/RfiBHVD

(3つまとめて上記サイトにあります)

(関連)厚労省:居宅生活移行緊急支援事業(第二次補正予算)の活用を地方自治体によびかけ(5.28事務連絡)新型コロナ災害緊急アクション
 https://cutt.ly/Xfi9s13
(関連)厚生労働省|厚生労働省生活支援特設ホームページ - 住居確保給付金:制度概要
 https://corona-support.mhlw.go.jp/jukyokakuhokyufukin/index.html
(関連)公営住宅の目的外使用制度
 https://cutt.ly/0fi9lbs


 <関連情報:別添PDFファイル>
(1)ギグワーカーを救え(鎌田慧 東京 2020.8.18)
 https://sasakitosi.exblog.jp/28204308/
(2)生活保護の本質:ベーシックインカムにはない「ニーズ」に応える制度設計(阿部彩『週刊エコノミスト 2020.8.25』)
 https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20200825/se1/00m/020/053000c

(田中一郎コメント)
 阿部彩氏が言うように「生活保護にはベーシックインカムにはない「ニーズ」に応える制度設計」があります。当たり前です。むしろ「ベーシックインカム」には「現金バラマキ」という単純行為以外には屁理屈による「こじつけ議論」しかない、と言ってもいいでしょう。つまり阿部彩氏は「当たり前のこと」を書いているだけのことだということです。むしろ同氏の議論で私が気になるのは、このレポートの最後の次の部分です。

「先に述べたように、BIのほかにも既存の生活保護制度、医療保険制度や、介護保険制度、年金制度も維持しなくてはならない。その財源を市民の間でどのように負担するべきなのか、その議論なくしては、BI構想は進まない。単純に考えれば、社会の底辺の人々により手厚い保障をするのであれば、中間層以上の人々は、もらえる給付よりも多くの負担をしなくではならない。」

「今回、特別定額給付金という無条件の普遍的な金銭給付がなされたのは画期的なことであった。しかし、今回の給付は、誰が負担をするのかが曖昧なまま将来に「つけ」とされる形で行われた。すべての社会保障制度は、市民が直接的・間接的に税金や社会保険料を払って支えているのだから、将来の人間も含めて、誰の痛みも伴わない給付というのはあり得ない。」

何となく従来型の財政均衡主義に毒されているかのような雰囲気が漂っていますが、それはとりあえず横に起きましょう。しかし、です。底辺の人々と中間層以上の人々とを比較して「中間層以上の人々は、もらえる給付よりも多くの負担をしなくではならない」という言い回し、あるいは「将来の人間も含めて、誰の痛みも伴わない給付というのはあり得ない」という言い方、私にはどうも引っかかります。こうした発言の根底にあるものが、私は社会保障制度や生存権の思想とは異なるように思えてならないのです。

もし財政の所得再配分機能をこのような言い回しで表現するのであれば、私は、社会を構成する自然人や企業が日々得ている「所得金額の正当性・妥当性」(つまりはその巨額な格差の正当性・妥当性)をまずは問うてほしいと思います。それが「当然の結果だ」「正しいあり方だ」と論証できないのなら、所得再配分は当たり前のことであり、また、それに伴う負担の多寡や痛み云々の話は、私は「富めるものの一方的な不平不満の域を出ないもの」ではないかと言わざるを得ないと思います。そもそもこの阿部彩氏という大学教授(結構著名人ですが)は、今回の集会で問題となっていた生活保護行政の現場のすさまじいまでの人権侵害や違法行為をご存知ないのでしょうか。ご存知なら、日本の生活保護行政の現状について、もっと他におっしゃるべきことがあるのではないかとも思います。


 <関連サイト:その1>
(1)反貧困ネットワーク
 http://antipoverty-network.org/
(2)反貧困:小さな命を守るため お力をお貸しください〜「反貧困犬猫部」を立ち上げました - 1587953093 ページ!
 https://cutt.ly/Ofi2fuu
(3)反貧困:・8-19「コロナ緊急アクション活動報告会・対政府交渉」 - 1587953093 ページ!
 https://www.hanhinkon.com/report/

(参考)国家と移民 外国人労働者と日本の未来-鳥井一平/著(集英社新書)
 https://cutt.ly/MfiNmMV

(私は現段階における外国人労働者や移民の受け入れには反対の立場で、鳥居一平さんの考え方とは少し違いますが、目指すところは同じであるような気がしています。上記をご参考までにご紹介しておきます。:田中一郎)

 <関連サイト:その2>
(1)(パンフ)権利性が明確な「生活保障法」の制定を!
https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/190520_seikatsu_hosyo.pdf
(2)日本弁護士連合会:生活保護法改正要綱案(改訂版)
 https://www.nichibenren.or.jp/document/opinion/year/2019/190214_2.html
(3)生活保護から「生活保障」へ 「権利」としての法制化を日弁連が提起 | 週刊金曜日オンライン
 http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2019/06/04/antena-487/

 <関連サイト:その3>
(1)【生活保護】厚労省から新型コロナ対策で生活保護の積極利用をすすめる事務連絡が出されました。 - 弁護士戸舘圭之のぶろぐ
 https://ameblo.jp/todatelaw/entry-12588308777.html
(2)ホームレス 届かぬ10万円給付 - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6368967
(3)生活保護費判決 減額の手法に違和感:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/39548?rct=editorial
(4)生活保護費減額に「最低」と言われる判決を下した名古屋地裁の論理 - 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ - ダイヤモンド・オンライン
 https://diamond.jp/articles/-/241414
(5)第526回:「死ね、と言っているのと同じ」〜生活保護基準引き下げ違憲訴訟、名古屋地裁判決とこれまでの自民党議員による生活保護バッシング。の巻(雨宮処凛) - マガジン9
 https://maga9.jp/200701-1/


 <「いちろうちゃんのブログ」より>
(1)新型コロナPANDEMICに対する緊急経済対策について(1):個人生活保障 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=Zffny0BmkOQ&feature=youtu.be

(2)今ごろベーシックインカム(BI)の特集を組む岩波月刊誌『世界』編集部の知的錯誤と時流迎合:特集すべきはBIではなく、新型コロナ大失業時代における「(権利としての)生活保障」や「雇用・労働政策」のあるべき論だ- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-12905f.html
草々


(追)(メール転送)【抗議声明】新型コロナ10万円要求交渉への不当逮捕を許さない。今すぐ釈放を!

 関西地域最大の組織暴力団「大阪府警」は、権力暴力を使っての市民運動・社会運動弾圧を行っています。これまでもこの暴力団組織は、脱原発活動家や市民運動・社会運動参加者を不当逮捕したり暴力的に排除したりしてきましたし、また、昨今では「関西生コン事件」において、共謀罪法体制先取りかと思わせる労働運動への大弾圧を行い、たくさんの人々を不当逮捕しています。まさに大阪では、戦前の治安維持法体制への復帰が着々と進んでいると言っても過言ではないと思われます。

(関連)【竹信三恵子さんの信じられないホントの話】 労組破壊:「関西生コン事件」とは何か=ここまで来ている「異議申し立て」「労働運動」への権力弾圧と「治安維持法再体制」前夜- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-d369f0.html

そういう中での今回の事件です。やっていることは、習近平体制の中共中国やその傀儡である香港政府当局・香港警察がしていることと大差ありません。日本はまさに「昔は水の都・今はアホの都」の大阪から、日本国憲法体制と民主主義・基本的人権の尊重が崩壊し始めているのです。下記の東京新聞記事にもじって申し上げれば「大阪府警よ、法治を装う弾圧やめよ」ということです。

(関連)(別添PDFファイル)香港民主派逮捕、法治を装う弾圧やめよ(東京 2020.8.20)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/49963?rct=editorial

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★転送・転載・抗議・救援カンパのお願い★

松井一郎大阪市長
吉村洋文大阪府知事

【抗議声明】新型コロナ10万円要求交渉への不当逮捕を許さない。今すぐ釈放を!
(コロナ生活補償を求める大阪座り込み行動)

いま最も10万円給付を必要とする野宿生活者の人々が、「住民票がない」という理由で給付対象から排除されてきました。私たちは大阪の野宿者や支援者とともに、一人の給付もれも生じないよう4月から大阪市・府と交渉を重ねてきました。しかし7月17日の大阪市交渉で、福祉局自立支援課の職員・野口が警察に被害届を出し、1ヶ月後の8月17日朝に釜ヶ崎からの参加者Aさんを天満警察が「公務執行妨害」で不当逮捕しました。現在、大阪府警本部に勾留されています。大阪市と警察に強く抗議し、即時釈放を求め、みなさんに支援と抗議を呼びかけます。

Aさんの怒りの表明は、7/17の大阪市との交渉の場で起こりました。
これまでも、野宿の仲間は行政に不当な扱いを受け続けてきました。2007年には住民票を強制的に削除され、長居公園から行政代執行で強制排除。2019年にはあいりんセンターが強制閉鎖されました。そして今また、定額給付金の網からこぼれ、あいりん総合センターの軒下で寝ている人たちは生活の場を追われ、吉村府知事によって立ち退き訴訟を起こされているのです。

そして大阪市は、交渉と10万円給付を焦らしに焦らした上で、7月17日に被害届を出すと恫喝し、勝手に交渉を打ち切りました。住民の「生活権の意見を表明し、行政と交渉する権利」を侵害しました。コロナウイルスの蔓延によって日雇い仕事を失った仲間たちが、生きる権利を補償してほしいと訴えるのは当然です。大阪市の対応は、本来住民の生活権を補償しなければならない義務をかなぐり捨て、住民の福祉と生存権を守る義務を持つ行政のする事と大きく乖離しています。

被害を訴えた職員・野口とAさんに直接的接触などなかったにも関わらず、交渉を打ち切る。私たちが8月6日に福祉局へ被害届を出したかどうか説明を求めに行っても当人は逃亡し、他の職員は「部局として把握していない」とありえない嘘をついた上で、ちゃっかり17日に逮捕する。組織的・確信犯的行為です。

大阪府警が7/17の出来事を8/17に逮捕したのは、逮捕される行為など存在せず、玉手箱のように後から何でもできる「威力業務妨害」を当てはめる策略を練っていたからです。つまりでっち上げ逮捕です。

しかしみなさん。空前の世界的災害である新型コロナの生活被害者が、国の決めた支援策を役所で求めたら役所に事後逮捕される。まさしく前代未聞ではないでしょうか? そしてAさんではなく、交渉を拒否した福祉局こそ「公務執行妨害」が問われるのです。

なぜ、今逮捕なのか?
その理由は明らかです。逮捕翌日から議会審議が始まった大阪都構想にコロナ被害者も反対しているため、そして釜ヶ崎センターの立ち退き訴訟裁判が9月1日に始まろうとしているため、邪魔者を潰そうとしたからです。

私たちは、大阪市・府・大阪府警に逮捕が不当であると強く訴えます。行政の、住民の権利を無視した弾圧を追及します。

世論が無視したら、Aさんは9月前半までには起訴され、その後数カ月も獄中に監禁される可能性が高いです。新型コロナの医療/生活被害を受けた全てのみなさまの熱いご協力が必要です。

①要求と抗議をお願いします(全て頭に184をつければ非通知になります)
 ●
Aさんを今すぐ釈放しろ!

大阪府警:06-6943-1234 大阪地検刑事部:06-4796-2200 大阪地裁刑事部:06-6363-1281

 ●被害届を取り下げろ!交渉を再開しろ!

大阪市福祉局自立支援課:06-6208-7924

②私たちはAさんの救援を行います。カンパをお願いします。

カンパ振り込み
*ゆうちょ銀行からのお振り込み
金融コード 9900
記号番号 00910-7-211728
店番号 099
名義 釜ヶ崎医療連絡会議

*その他の金融機関からのお振り込み
店名 099店
預金種目 当座
口座番号 0211728
名義 釜ヶ崎医療連絡会議

いずれの場合も、通信欄に[センター開放行動/救援カンパ]とご明記ください。

2020年8月19日
コロナ生活補償を求める大阪座り込み行動 連絡先:080-4239-7360 osakacovid19sit
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以 上 

2020年8月18日 (火)

新型コロナPANDEMICの猛暑夏=フィジカルディスタンスを逆手に取り、読書三昧でもいかがでしょうか?(1):隣国韓国を知る3冊「文在寅自伝」「韓国、現地からの報告」「朝鮮戦争の正体」

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.2020年 臨時国会開催を求める陳情の署名
 https://cutt.ly/kd72izb

(関連)報道特集「時短営業要請相次ぐ中、事業者への補償は?持続化給付金審査の実態」 0110 202008081730 - 動画 Dailymotion
 https://www.dailymotion.com/video/x7vgls5


2.(イベント情報)「敵基地攻撃能力」は日本を安全にするのか―岐路に立つ戦後日本の安全保障政策|New Diplomacy Initiative(新外交イニシアティブ)
 https://www.nd-initiative.org/event/8489/


3.沖縄 -出口なき”戦場 ~最後の1か月で何が~ - NHKスペシャル - NHK
 https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/BN96ZQ82R4/

(関連)NHKスペシャル「沖縄 “出口なき”戦場~最後の1か月で何が~」 0310 202008022100 - 動画 Dailymotion
 https://www.dailymotion.com/video/x7vdi28

(「本土決戦のための時間稼ぎ」にされた沖縄のたくさんの人々が戦争で命を落とした、その最大の原因が沖縄駐留の大日本帝国軍だったことは、このフィルムからも見て取れる。現地で戦争を指揮した将校どもや、本土の大本営にいた参謀たちは、沖縄の人たちを犠牲にしながら、その多くが生き残って戦後に自己合理化のゴタクを並べている。「生きて虜囚の辱めを受けず」を沖縄の人たちや臣民に暴力的に強要した貴様らこそが、さっさと自決しておれば、多大な犠牲を生むことは避けられた。必要のない戦争を強引に遂行し、国民を地獄に突き落としながら、その命を奪っていく、これが軍隊というものの隠せぬ正体である。今日の自衛隊や在日米軍とて例外ではない。騙されてはならない。:田中一郎)


4.哀れ前原誠司氏…新党に合流したくても所詮無理だった|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277403

(関連)(別添PDFファイル)「敗軍の将」が語る民進党分裂の真相:合流への挑戦に後悔はなし、そして臨む野党再編(前原誠司・井出英策『中央公論 2020.9』)
 https://chuokoron.jp/chuokoron/latestissue/

(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中略)前原誠司:私は今でも、維新と希望の党と一緒になり、凹凸をうまく組み合わせて巨大な自民党をひっくり返そうとしたチャレンジについては、何の後悔もしていません。

(中略)井出英策:私は消費減税は時限的であっても意味がないと思います。そもそも、中高所得層の所得減税のほうが消費は伸びるかもしれませんし。僕なら、五パーセントの消費減税をして一四兆円の財源を削るのではなく、国債を発行して医療や教育、介護の負担を大胆に減らします。国民は衝撃を受けると思いますよ。そして、コロナが落ち着いたら、堵税してこれを続けるか、またもとの負担に戻すか、議論すればいいと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(田中一郎コメント)
「前原ちょうちん」が夏になって化けで出てくるために、真ん中から大きな舌を出しています。一方の前原誠司の「ちょうちん持ち」の井出英策は相変わらずの「お気楽」談義で、消費税減税なんてしても無駄だ、逆に更なる消費税増税も視野に入れろ、のようなことを言い、そのためにはサービス先行で有権者・国民に甘い汁を吸わせておけばどうかと挑発、これに対して前原誠司が相槌を打っています。対談の最後には、井出英策が「前原さんのご主張は変わっていないのですね」などと大喜びして、このチャンチキ会談を終わっています。どうしようもないですね、こいつら。閻魔さまにお願いをして、このアホウどもをまとめて始末してもらいましょう。
 https://cutt.ly/ld5yV92

それはともかく、無能無策を続けて有権者・国民の信頼を喪失し、レイムダック状態のアベ政権・自公政治ですが、しかし「窮鼠猫を噛む」で近々、消費税5%減税を掲げて衆議院解散総選挙に打って出てきたら、立憲民主党を総大将とする「市民と野党の共闘」はどうするのでしょう? その時はおそらく「維新」も減税賛成でやってくるでしょうし、更に前原誠司や玉木雄一郎らの国民民主党残留組も合流、そして東京・小池百合子や名古屋・河村(減税)あたりも応援に駆け付けたりしたら、今の立憲民主党や「市民と野党の共闘」など、ひとたまりもないのではありませんか? 立国合流で衆参併せて150人規模、衆院だけでも100人を超える大きな野党が生れたなんて喜んでいたって、まもなくの衆院選でボロ負けして歴史的な議席大喪失状態になるのではないですか。まさに、消費税減税決断への優柔不断が、そのままストレートに日本国憲法「壊憲」につながっているということが、立憲民主党や国民民主党の執行部およびリベラル議員達にはわかってないのではないですか? このままだと「世直し」勢力は何もせぬままに自滅の可能性大です。枝野幸男・福山哲郎、今度選挙で負けたら、あんたらクビやで、しっかりやってよ。


5.水道みやぎ方式の質問状回答「不誠実」市民団体が県批判(河北新報) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/efddf69a0967390347392c76430fc7cb85b45689

(関連)「水道事業民営化」で宮城県が回答 コスト削減の根拠を「楽観試算」と批判(仙台放送) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/9dc9000d58d5bb427fbbe74ce9761278ae20309e

(水道事業を民営化したところで、コスト削減ができるわけでもないし、水道事業が抱える諸問題が解決するはずもない。むしろ問題がますますひどくなって、どうしようもなくなるだけの話である。表面上、経費削減に見えるものの実際の中身は、水道事業に携わる職員の賃金や労働条件を叩きに叩いてボロボロにしてしまうことを意味しているだけである。それで問題が解決するのか、よく考えてみればいい。県民の「命の水」を企業に売り渡してしまうような売国奴ならぬ売郷土のような人間を知事にしていていいのか!? 宮城県民は早く目を覚まさないと未来は暗いぞ! :田中一郎)

(報告)(10.8)オルタナティブな日本をめざして(第34回):「STOP水道事業民営化=公益事業の私物化を許さない」(内田聖子さん:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-86ce8b.html

*(報告)(12.17)日本の水道が売り飛ばされる!? DVD(映画)上映会「最後の一滴まで:ヨーロッパの隠された水戦争」&勉強会- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/12/post-671a.html


6.LITERA/リテラ
(1)コロナ感染拡大でも安倍首相は「別荘で夏休み」強行か! 国会も開かない“半休”状態なのになおも夏休みにこだわる怠慢ぶり|LITERA
 https://cutt.ly/hd5jSLx
(2)ポスト安倍に復活の菅官房長官が櫻井よしこに「なぜアベノマスクをつけない」と迫られ「布マスク暑いから」と答える醜態|LITERA
 https://cutt.ly/dd5jHqt
(3)吉村知事「ヨードうがい薬」会見を『ミヤネ屋』に事前漏洩! 出演者のテリー伊藤が「会見の1時間半前に知った」「インサイダー取引できた」|LITERA/リテラ
 https://cutt.ly/Nd5jBsd
(4)吉村知事が重症者急増に「大阪が早めに人工呼吸器をつけてるから」とまたデタラメ発言…現場の医師も「そんな事実ない」|LITERA
 https://cutt.ly/Wd5j1hP
(5)吉村知事を三浦瑠麗が「本人も間違ったと思ってる。顔見ればわかる」と嘲笑! 一方、維新幹事長はヨード推奨批判にまで“対案出せ”|LITERA/リテラ
 https://cutt.ly/Qd5j933
(6)吉村洋文知事の“うがい薬会見”事前漏洩問題のスリカエ反論・恫喝がひどい! テリー伊藤の証言修正も矛盾とゴマカシだらけ|LITERA
 https://cutt.ly/Pd5j7Nt
(7)小泉進次郎が「靖国参拝」したのは父親と同じ右派支持狙いの戦略か! 萩生田、衛藤ら極右の参拝よりも深刻な影響|LITERA/リテラ
 https://cutt.ly/xd5kg7P
(8)安倍首相“吐血報道”に続き慶應病院入りで8月31日辞任説も…官邸や側近が健康不安情報を煽る異常 政権放り出しを正当化する目的か|LITERA/リテラ
 https://cutt.ly/Fd5jJ0z

(関連)安倍首相が慶応大病院に入る「日帰り検診」と首相周辺 - 毎日新聞
 https://cutt.ly/wd5jXll
(関連)首相の健康不安説 政局影響も - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/6d730bab302e1acc6b60ffa9ff18fc69d34cc424


8.直近情報から
(1)日本の敵はどこに?コロナ対策より防衛費に予算を割く愚行|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277330
(2)【安倍晋三】安倍晋三首相を守る自民党 民主主義を目指す政党ではない|孫崎享 日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277250
(3)【安倍晋三】コソコソ逃げる安倍首相は、なぜそんなに会見が嫌なのか?|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277197
(4)【新型コロナウイルス】コンサル派遣で病院支援…官民ファンド“焼け太り”の裏事情|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277305
(5)総理になったら困る…、次期自民党総裁候補を落選させる方法
 https://cutt.ly/9d5kRTg
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残暑お見舞い申し上げます。暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか? 新型コロナPANDEMICの関係で、外出するにもソーシャルディスタンスならぬフィジカルディスタンスがどうのこうの、「3密」(密閉、密集、密接)防止で会食やパーティーもままならない、そんな日々がもうかなりの期間、続いています。家に引きこもってTVのバカ番組を見ているのは最も愚かなことですし、ニュース番組なんぞを見ていたら腹が立ってきて精神衛生上よろしくないですから、ここは一種の居直りで、日ごろ多忙にかまけて出来ていなかった読書三昧でもいかがでしょうか。猛暑なので自宅にいるとエアコンの電気代がかさみますから、それを回避するには近くの図書館に行くという方法もあります。今回は、そんなこんなで最近目を通した図書から、私たち日本人にとって最も大切な隣人であり友人でもある「韓国」についての図書をご紹介したいと思います。

 <ご紹介する「韓国」関連の図書>
(1)運命 文在寅自伝-文在寅/著 矢野百合子/訳(岩波書店)
 https://cutt.ly/Hd6sPoV
(2)韓国現地からの報告 セウォル号事件から文在寅政権まで-伊東順子/著(ちくま新書)
 https://cutt.ly/jd6sSkF
(3)朝鮮戦争の正体 なぜ戦争協力の全貌は隠されたのか-孫崎享/著(祥伝社)
 https://cutt.ly/md6sFcU


1.運命 文在寅自伝-文在寅/著 矢野百合子/訳(岩波書店)
 https://cutt.ly/Hd6sPoV

(関連)(別添PDFファイル)司法改革の契機(『文在寅自伝 運命』岩波書店)
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(関連)(別添PDFファイル)過去事整理作業(『文在寅自伝 運命』岩波書店)
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(関連)(別添PDFファイル)韓米FTA(『文在寅自伝 運命』岩波書店)
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(関連)(別添PDFファイル)米国産牛肉の輸入問題(『文在寅自伝 運命』岩波書店)
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(関連)(別添PDFファイル)解説:「運命」に導かれた「キャンドル大統領」文在寅政権の歴史的位相(イントロ部分)(『文在寅自伝 運命』岩波書店)
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(関連)新・韓国現代史-文京洙/著(岩波新書)
 https://cutt.ly/Od6hBoC


 とてもいい本でした。大統領になった文在寅さんの目から見たアジア太平洋戦争後の韓国現代史と言っていい内容です。韓国にしろ北朝鮮にしろ、その最大の不幸は、もうずっとずっと前の19世紀後半から日本をはじめとする帝国主義列強に侵略され、やっとそれが終わったと思ったら、今度は米ソ冷戦下で国が2つに引き裂かれ、韓国の場合には、GHQの間接統治とされた日本とは違い、大日本帝国軍と入れ替わりで占領軍となった在韓米軍による直接統治となったことでした。そしてその直接統治の内容たるや、韓国の人々の権利を踏みにじり、韓国の人々を人とも思っていないようなひどいもので、ただただ冷戦下で共産主義に対抗し、それを封殺することを至上目的にした、まさに暴力的支配そのものだったことです。

(いわゆる戦後処理が日本と朝鮮半島でこうも違うものかと、初めて文献に目を通したときは愕然としました。戦後直後に呂運亨氏や金九氏らによって創設された「オール朝鮮」とも言うべき「朝鮮人民共和国」は在韓米軍によってつぶされ、それに代えて連れてこられたのが李承晩でした。その後まもなく呂運亨氏も金九氏も暗殺されてしまいます。北朝鮮もソ連支配下の体制で似たような経過をたどり、独裁者となる金日成はソ連が連れてくるのです(戦後直後の北朝鮮で人望の厚かった曺晩植氏は、ソ連の受け容れるところとはならず、早くも1946年初頭から拘禁状態にされ、朝鮮戦争のさなかの1950年10月に処刑されている。早くもこの頃から北では恐怖政治が始まっていた)。米ソ冷戦下で2つの外国による傀儡政権ができ、それが紆余曲折を経て今日に至っているということです。

その後の韓国は、李承晩から朴正煕を経て全斗煥へと、数十年もの間、3人の軍事独裁政権が続いていきます。この間に学生をはじめ多くの若者や良識派知識人、宗教者、そして多くの韓国国民が身を犠牲にする中で、生みの苦しみを経て現在の民主主義国家・韓国が出来上がってくるのです。私は、世界でも日本という国だけが自力の市民革命を成就することができず、いつまでたっても政治的な自立ができない国民のままでいると思っているのですが、その点では韓国は、もうはるかに日本の上を行く苦難の歴史の国・波乱の近現代史を持つ国で、現状では既に日本に比して政治的社会的に民主的で立派な「先進国」となっています(現代韓国が抱える大きな難問は安全保障と経済です)。

文在寅さんの一家は、この戦後の朝鮮半島で、朝鮮戦争時に北から南へ戦火を逃れて逃げてきた人たちで、いろいろあったのち釜山に住み着くことになります。まさに私たちでは想像ができないほどの極貧生活で苦難の幼年時代を過ごした文在寅さんは、やがて大学に入って法学を専攻し、司法試験にパスして最初は裁判官を望みますが任官を拒否され、結局、弁護士となって人権擁護や社会正義の実現に邁進していくことになります。そしてその弁護士稼業のさなか、彼が「運命の出会い」と言うところの廬武鉉さん(当時人権派弁護士で後の韓国大統領)との出会いがあり、文在寅さんの人生が大きく転換していくことになるのです。

この自伝は、前半で韓国民主化闘争の中で廬武鉉さんとともに活躍する人権派弁護士としての自身の記憶が詳しく書かれていて、それはなかなかの感動的な現代韓国民主主義革命の歴史書になっています。文在寅さんも複数回の逮捕を経験し、間一髪で大事に至らなかったようですが、しかし、民主化闘争の中では多くの友人・知人が独裁政権の暴力によって傷つき命を奪われていきます。この悲劇と苦難を乗り越えて現在の民主韓国の政治体制があることが、私は、韓国という国をして、国民をして、ゆるぎない良識と良心を持続させ、多くの困難に勇気をもって立ち向かわせている原動力になっているような気がしています。とりわけ若い世代のエネルギーが素晴らしいと思います。幸運なことに戦後、アメリカの理想主義的な勢力によって「与えられた民主主義」を粗末にしている日本のような没落国家とは違うなという印象を強く持ちました。そんな中での文在寅さんの廬武鉉氏との連係プレイは「輝く何か」を感じさせられます。

この本の後半は、その廬武鉉氏が、まさに予想外にも大統領に当選し(それだけ当時の保守反動の支配政党だったハンナラ党がひどかったということか?)、その廬武鉉氏に請われて大統領府に入って政権の中枢を担うことになって以降の、文在寅さんの政権幹部としての記憶の記述です。こちらは前半部分に輪をかけて興味深いものがあり、読書スピードがカメ並みに遅い私でも一気に読み続けてしまいました。外から見ていてはわからないいろいろなことがあった、それも容易ではないことばかりがいろいろと起きて、当初考えていたような理想的な政府政権や政治体制づくりが一筋縄ではいかない様子が読み取れました(その中の最大の懸案の1つが今でも問題となっている「検察改革」です)。

そんな中、私は文在寅さんの苦労もさることながら、廬武鉉大統領の、そのトップとしての姿勢のすばらしさというか、背筋のピンと立った立ち振る舞いや方針に大いに感動しました。こんな人が日本にもいてくれたらと、読み進めるにつれて強く思いました。その廬武鉉さんが自殺します。何ということでしょうか。この本の巻頭部分は、廬武鉉さんの自殺直後の様子から始まるのです。生涯の同志であった文在寅さんの悲しみや嘆きは、いかばかしであったでしょうか、想像するに胸が締め付けられる思いがします。

ちょっとご紹介の文章が長くなってしまいました。別添PDFファイルには、廬武鉉政権内で活躍する文在寅さんが抱えたいくつかの問題と、その顛末が書かれた部分をほんの少しだけ選んで添付しておきました。また、この本の最後にあった「解説」も少しだけ抜き出して添付しています。みなさまには、こんなものだけではなくて、是非、原書を手に取ってお読みいただければと思います。私はこの本を読み終えて、何だか文在寅さんを昔から知っている友人のように感じるようになりました。そして今現在の韓国政府が置かれた、あまりにも酷く残念な逆境について心が痛みます。こんな時こそ、隣国であり、より良き友人でもあらねばならない日本が、韓国・文在寅さんに応援・支援の手を差し伸べ、平和で民主的な東アジアの実現のため尽力しなければいけないのにと思うと、現安倍晋三・アホンダラ政権のゲス丸出しの韓国外交に対して、心底からの怒りを感じる次第です。一刻も早く、かようなバイキン政権は駆除いたしましょう。新型コロナウィルスよりも更にタチが悪いアベノウィルスですから。


2.韓国現地からの報告 セウォル号事件から文在寅政権まで-伊東順子/著(ちくま新書)
 https://cutt.ly/jd6sSkF

(関連)教科書の中の「慰安婦問題」(伊東順子『韓国現地からの報告』ちくま新書)
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(関連)「独島問題」と「多文化政策」(伊東順子『韓国現地からの報告』ちくま新書)
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(関連)反日デモと嫌韓デモの違い(伊東順子『韓国現地からの報告』ちくま新書)
ダウンロード - e58f8de697a5e38387e383a2e381a8e5ab8ce99f93e38387e383a2e381aee98195e38184efbc88e4bc8ae69db1e9a086e5ad90e3808ee99f93e59bbde78fbee59cb0e3818be38289e381aee5a0b1e5918ae3808fe381a1e3818fe381bee696b0e69bb8efbc89.pdf

(関連)韓国の人びとの声を聞きとる|ちくま新書|伊東 順子|webちくま
 http://www.webchikuma.jp/articles/-/1960
(関連)日韓「中くらいの友だち」に 伊東順子さん - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190815/k00/00m/040/065000c

(関連)文政権をめぐる韓国の「分裂」の現在地〜「200万人デモ」の実態(伊東 順子) - 現代ビジネス - 講談社(1-6)
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67778
(関連)伊東 順子 Junko Ito - 現代ビジネス
 https://gendai.ismedia.jp/list/author/junkoito


 著者の伊東順子さんは、仕事の関係で1990年頃から韓国に住み着いて、ずっと韓国の社会を、いわゆる統治者の「上から目線」ではなく、一般民衆の一人として、ジャーナリストとして、「下から目線」で見つめてきた人のようです。「ようです」と、何だか無責任なご紹介になっているのは、私はこの方をほとんど知らないからです。この本も、たまたま何かの契機で、ちょっと見てみようかな、くらいに思って手にした1冊でしたから、最初は、もし少しばかり読んでみて内容がつまらなかったら棄ててしまおうとも思っていた本でした。

それが一読して、とても素晴らしい本だということがわかりました。上記でご紹介した文在寅さんの本が、まさに前半が活動家としての「改革当事者目線」であり、後半が統治者の「上から目線」でしたから、この本は、その現代韓国を別方向から見てみた、身近な韓国文化論・社会論として読める、認識を豊かにしてくれる貴重な1冊と思えたのです。別添PDFファイルには、韓国と日本との間で問題にされている3つのことについての記述部分を抜き出しておきました。(慰安婦問題、独島(竹島)問題、ヘイトスピーチ問題の3つです:なおこの本には、慰安婦問題に加えて、徴用工問題についても言及があります)

(本来は日本側が良識と良心をもってしっかりしていれば、かようなことは問題になるはずもありません。明治維新以降の日本の朝鮮半島侵略への徹底した反省と謝罪の姿勢さえあれば、問題は解決可能ですし、文在寅さんの現韓国政府は、それを強く望みながら、過去の悲劇や不幸を未来へ引きずらずに、日韓の将来へ向けての深くて強い友好関係を望んでいます。つまり日本にとっては韓国との関係改善のチャンスが訪れているにもかかわらず、一部のオバカ国民と一緒に安倍晋三・クソまみれ政権がロクでもない無礼な態度で韓国と対峙して問題をこじらせているということです)

ともあれ、この本は、上記の文在寅さん自伝と併せて、是非みなさまにもご一読を願いたい1冊としてご紹介したいと思います。伊東順子さんは、これからも執筆や発言を続けて行かれるでしょうから、今後の動きにも注目です。昨今はこの日本でも女性ライターの活躍が目立ちます。私が知るところでは、下記の2冊なども、なかなかの本でした。こちらもお勧めしておきます。いずれも著者は伊東順子さんと同年配の女性です。

労働者階級の反乱 地べたから見た英国EU離脱-ブレイディみかこ/著(光文社新書)
 https://cutt.ly/gd6hj7U

*体育会系 日本を蝕む病-サンドラ・ヘフェリン/著(光文社新書)
 https://cutt.ly/Md6hnqU


3.朝鮮戦争の正体 なぜ戦争協力の全貌は隠されたのか-孫崎享/著(祥伝社)
 https://cutt.ly/md6sFcU

(関連)(別添PDFファイル)(チラシ)(予約必要)(9.8)朝鮮戦争の正体(孫崎享:たんぽぽ舎)
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(関連)戦後史の正体 1945-2012-孫崎享/著(創元社)
 https://cutt.ly/od6hYyo


 孫崎享さんの著書は、少し前に読んだ『戦後史の正体』(上記参照)以来2冊目です。朝鮮戦争については、少し前の『文藝春秋』巻頭言に立花隆氏(最近、執筆がめっきり減ってしまっていて、同氏の雑誌掲載レポートや著作物を目にしなくなりました。持病のガンが悪化しているのかもしれません)が、朝鮮戦争を戦後の東アジア史のみならず世界の在り方に大きな影響を与えた戦争だったにもかかわらず、忘れられた戦争だと書いていて、これをみた私が、こりゃいかん、朝鮮戦争のことをもっとちゃんと知っておく必要があると思って、いろいろ探しているうちに、つい先日、書店の新刊コーナーに置いてあるこの本を見つけて、早速購入して一気に読んでしまったというものです。

立花隆の巻頭言以降、朝鮮戦争について書いた本をいろいろ探していて、下記にはその一部をご紹介しておきますが、実は少し前にも、作家の広瀬隆さんのご紹介で、「検証朝鮮戦争 日本はこの戦争にどうかかわったか-白宗元/著」(下記参照)という本を読んでおりました。初めて読んだ朝鮮戦争の本格的な本でしたが、この本で驚いたことは、戦後の朝鮮半島における在韓米軍とアメリカ直接統治のひどさです。文在寅さんの自伝のご紹介のところでも書きましたが、それはまさに韓国の主権や韓国の人々の基本的人権を踏みにじる、冷戦遂行に頭がイカレタ連中の、わきめもふらぬ「人民弾圧政治」であり、そのお先棒を担いだのが、アメリカ傀儡政権の走狗=李承晩だったということです。戦後処理期の日本におけるマッカーサーGHQによる間接統治との天と地ほどの違いが私にはショックでした。何ということをアメリカは戦後の朝鮮半島でやっていたのかと、強く印象に残ったのです。

その記憶を確かめるようにして、孫崎享氏の新著を拝読しました。ほとんど違和感なく読めました。そして「新しい」と私が感じた(もともと不勉強ですので、みなさまから見れば、お前はそんなことも知らなかったのか、という情報も、私にとっては「新しい」のです)ことも相当程度書き込まれていました。読んでよかったと思っています。

なお、孫崎享さんのこの新著をテーマにした講演会が、まもなく水道橋のたんぽぽ舎で開催される予定です。(別添PDFファイル)にそのチラシを添付しておきました。新型コロナPANDEMICがありますので予約が必要です。参加ご希望の方はたんぽぽ舎までご一報ください。

(関連)(別添PDFファイル)(チラシ)(予約必要)(9.8)朝鮮戦争の正体(孫崎享:たんぽぽ舎)
ダウンロード - efbc88e38381e383a9e382b7efbc89efbc88efbc99efbc8eefbc98efbc89e69c9de9aeaee688a6e4ba89e381aee6ada3e4bd93efbc88e5adabe5b48ee4baabefbc9ae3819fe38293e381bde381bde8888eefbc89.pdf

それで、しかし、それでもなお、私はたとえば下記のようなことが疑問のままに残っています。それは孫崎享さんの著書を読んでもはっきりしませんでした。引き続き、いろいろ文献をあさってみたいと思っています。

(1)当時の旧ソ連・スターリンは、金日成の朝鮮戦争開始論に消極的だったと孫崎享氏は書いていますが、それではあの戦車部隊を中心にした軍備(ほとんどがソ連の支援)は何だったのでしょうか? 確かに1950年6月に始まる朝鮮戦争の1年以上も前から、南北両朝鮮は38度線付近で衝突を繰り返していて、その武力的威圧的態度は北朝鮮よりも韓国側の方がひどかった様子がうかがえるのですが(李承晩はひっきりなしに北進制圧・統一を唱えていたし、軍事的挑発も繰り返していた)、しかし、それにしても、北の武装状況は並大抵のものではありませんでした。

(2)朝鮮戦争が始まった時に開かれた国連安保理には、当時の旧ソ連は欠席をしています。そのためアメリカが中心となって北朝鮮軍と戦う軍隊がアメリカ・韓国連合軍という形(個別国の集団安全保障による)ではなく、国連軍という大義名分を得てしまう結果になり、しかも、その動きはそうでない場合に比べて迅速なものとなりました。何故、旧ソ連・スターリンは、国連安保理に出席して拒否権を行使しなかったのでしょうか?

(3)孫崎享氏の著書によれば、参戦した中国はもちろん、南北朝鮮もアメリカも、38度線で膠着状態になったこの戦争を(それまでの短期間の戦闘で双方及び民間人に多大な犠牲が出ていたこともあり、もはや軍事力による解決は不可能と考えて)、早期に休戦にしたかったとされています。しかし、これに対して旧ソ連・スターリンが難色を示して、戦争が長引いてしまったとあります。そもそも朝鮮戦争に消極的だったとするスターリンが、何故、戦争の終結には難色を示していたのでしょうか? 態度が矛盾しているように思われます。結局、朝鮮戦争は、スターリンの死を待って休戦協定が結ばれることになるのです。

ともあれ、この1冊も、みなさまにお勧めしたい新刊書です。たんぽぽ舎での孫崎享さんの講演会(2020年9月8日)にも是非おいでください。

 <朝鮮戦争をテーマにした著作物の紹介>
(1)朝鮮戦争全史-和田春樹/著(岩波書店)
 https://cutt.ly/4d6jMCH
(2)ザ・コールデスト・ウインター朝鮮戦争 上-D・ハルバースタム著 山田耕介・山田侑平/訳(文春文庫)
 https://cutt.ly/WfqOSRj
(3)ザ・コールデスト・ウインター朝鮮戦争 下-D・ハルバースタム著 山田耕介・山田侑平/訳(文春文庫)
 https://cutt.ly/bfqO9PI
(4)朝鮮戦争は、なぜ終わらないのか-五味洋治/著(創元社)
 https://cutt.ly/0fqPbT9
(5)検証朝鮮戦争 日本はこの戦争にどうかかわったか-白宗元/著(三一書房)
 https://cutt.ly/1fqPqAx

(関連)20180804 UPLAN 白宗元「停戦65年・朝鮮戦争の終結と日本の責任」 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=9FP8qhVbTyI

(関連)朝鮮戦争 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/ch170778308i/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%88%A6%E4%BA%89

(関連)20200808 UPLAN 田中宏「在日外国人差別の歴史と朝鮮学校」 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=wtk8qi0Fu94


 <その他関連サイト>
(1)<戦後75年>日本と韓国 歴史の「影」を忘れない:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/48277?rct=editorial
(2)軍艦島展示「全くのうそ」 アジア各国と連携模索―韓国高官:時事ドットコム
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020072400510&g=int
(3)徴用工問題「日本政府と向き合う準備」 韓国大統領「光復節」演説 - 毎日新聞
 https://cutt.ly/BfqSubt
(4)内田雅敏 徴用工20200808琉球新報.pdf - Google ドライブ
 https://drive.google.com/file/d/1vOjco_uY0600OT7SvLKfT2jvUYM7Bg0o/view
(5)李明博元大統領に懲役17年 再び拘束=韓国高裁 - 聯合ニュース
 https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200219002600882

(6)文政権を直撃する不動産政策の失敗…支持層の30代がソッポ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276717
(7)田中龍作ジャーナル - 今年も「朝鮮人虐殺」に追悼文送らず All Lives Matterにすり替えた小池知事
 https://tanakaryusaku.jp/2020/08/00023404
(8)関東大震災朝鮮人追悼式、許可へ 東京都、批判受け方針転換
 https://cutt.ly/EfqAcAR
(9)「仲間の無念晴らしたい」朝鮮半島出身元BC級戦犯が訴え 戦後75年進まぬ法整備:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/48799
(10)青木理氏、韓国の慰安婦土下座像問題で菅義偉官房長官の「決定的影響」発言に疑問…「あの程度の像で決定的な影響なんて言ってないで、政治対話をして、態勢を立て直してほしい」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/ab551878e3ae054c0d802f8320d30091b9755ebd
草々 

2020年8月16日 (日)

今ごろベーシックインカム(BI)の特集を組む岩波月刊誌『世界』編集部の知的錯誤と時流迎合:特集すべきはBIではなく、新型コロナ大失業時代における「(権利としての)生活保障」や「雇用・労働政策」のあるべき論だ

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.(予約必要)(9.24)オルタナティブな日本をめざして(第50回):「スーパーシティ構想の危険性:後退させられる自治と民主主義」(内田聖子さん:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-11f035.html

(最初の1時間は「衆院選へ向けた経済政策」をテーマに主催者側からプレゼンを行います:田中一郎)


2.NHKスペシャル - 戦慄の記録インパール
 https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170815

(関連)NHKスペシャル「戦慄の記録 インパール」20170815 - 動画 Dailymotion
 https://www.dailymotion.com/video/x5x3nxu
 https://www.dailymotion.com/video/x5x62nw

(関連)太平洋戦争戦跡地-戦没者の60%強140万人は餓死であった
 http://www7a.biglobe.ne.jp/~mhvpip/PacificWar.html

(戦って死亡した日本兵士の何倍もの兵士が、撤退時に食料を得られないままに餓死したり病死したりしていった。もちろんインパールというビルマの街にたどり着いた兵士は皆無で作戦は大失敗に終わっている。アジア太平洋戦争中でも最悪で無謀極まりない(とても作戦などとは言えない)「作戦」だったインパール攻略作戦。しかし、この作戦を立て、指揮した将校連中は生き残り、しかも何の反省もせぬまま、戦後は自分たちの作戦指揮を屁理屈で合理化している。これが大日本帝国陸海軍の生々しき実態である。何度映像を見ても怒りがこみあげてくる。:田中一郎)

『教訓 』(cover-加川良)いわさききょうこ by Kyoko Iwasaki&Nobuo Tsunetomi - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=gx91eo-50ZA


3.(別添PDFファイル)合流新党、140人超す規模 立憲側、上積み目指す(朝日 2020.8.15)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14587581.html

(関連)枝野氏、合流新党「来月上旬にも」立民、多数派の形成急ぐ(日経・毎日 2020.8.14)
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62612250T10C20A8PP8000/
(関連)野党「合流新党」は150人規模の勢力に 分裂期待の自民落胆(日刊ゲンダイ 2020.8.15)
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277312
(関連)田中龍作ジャーナル - 連合、国民議員に迫る「合流しなければ選挙を手伝わない」
 https://tanakaryusaku.jp/2020/08/00023448

(「負け組選挙互助会」の国民民主党が早くも解散、今度は自分達よりもまだ支持率がある立憲民主党にへばりついて、何とか衆議院選挙を乗り切りたい様子。自分たちの議席さえ確保できれば後は何でもいいのだろう。呆れた連中だ。まあそれでも、選挙前だから、できるだけ1つになっておいた方が闘いやすいということはある。それに今回、前原誠司が合流しないような報道がなされているので、私がかねてより申し上げてきた民主民進党「5悪人」(仙谷由人(死去)、長島昭久(自民党へ)、細野豪志(自民党へ)、前原誠司(今回合流せず)、野田佳彦(今回合流))のうち、野田佳彦を除く4人がサイナラとなった。結構なことである。しかし、これで選挙に勝てる態勢が出来たなどと思ったら大間違い。もともと1つだったものが、バカバカしいことで2つに割れて(2017年前回衆議院選時)、また元に戻っただけの話。圧倒的多数の有権者・国民は「またやってんのか!?」と冷ややかに見ている。さっさと選挙に勝てる算段をしろよ、ということである。本当に「もういい加減にしとけよな!」である。選挙があるごとに「あっちウロウロ、こっちウロウロ」の「ウロウロ連合」(労働貴族・御用組合「連合」のバックアップ付きの「第2連合」だ)をくり返していたら、いずれ大阪や東京の地方議会のように、議席ゼロ(ないしは数名)という結末に転落していくことになるぞ! それでもいいのか!? :田中一郎)

(関連)内閣支持32%で過去最低目前…コロナ対応「評価せず」6割|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277363
(関連)内閣支持32%で最低目前 時事 - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6368329


4.(別添PDFファイル)上意下達の教育行政(前川喜平 東京 2020.8.16)
ダウンロード - e4b88ae6848fe4b88be98194e381aee69599e882b2e8a18ce694bfefbc88e5898de5b79de5969ce5b9b320e69db1e4baac202020.8.16efbc89.pdf

(戦前の大日本帝国における皇民化教育(=臣民を天皇の私兵として育て、戦時にはその命を天皇と国のために投げ出すことを自発的に導くための教育)への反省から、戦後の日本国憲法下での学校教育は、教育現場の一人一人の教員が責任をもって「何が子どもたちの成長に必要であり重要か」を判断し進めていくものとされた。それを上から権力を使って歪みに歪めてきたのが自民党政治であり文部科学省の教育行政だった。まずは旧教育基本法を復活させ、戦後の民主教育の原点に戻って、この国の教育を一から立て直すことから始めるべきである。:田中一郎)


5.(別添PDFファイル)核ごみ処分場巡り調査応募を検討 北海道寿都町、全国初の表明(東京 2020.8.14)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/48728

(田中一郎コメント)
 どうして日本の政治では、こういう人間が多いのでしょうね。困ったものです。私が問題だなと思ったのは、片岡春雄とかいう町長の別添PDFファイルにある次の発言です(2枚目)。「反対意見は当然覚悟している。地元以外からの反対に耳を貸すつもりはない」

高レベル放射性廃棄物処分場が巨大地震や火山噴火などで大事故となれば、「地元」などという猫の額ほどのエリア内での問題にとどまらないのは自明なこと。何をふざけたことを言っているのかという話でしょう。この町長には辞めてもらわなければいけません。ところで、どこまで本気かが今のところ不明ですが、下記の通り、北海道庁は今回の寿都町の動きを抑えにかかっていますから、まだいい方でしょう。ともあれ、核事故・核汚染から明日の北海道を守っていくにあたり、北海道庁の責任は重いです。愚かな妥協の余地などないことを肝に銘じてほしいものです。

北海道、寿都町に「応募控えて」核ごみ処分場の選定調査で要請:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/49020/

 私から申し上げておきたいことは、(1)脱原発は脱原発だけ訴えていてもダメだということ=原発の様な迷惑施設が過疎地域など経済的に困窮する地方に押し付けられるという経済的差別構造の中で原発が政治的に推し進められているということをしっかり念頭において、この国の政治の在り方、特に地方経済の持続的発展をどうやって実現していくのかという代替プランと共に脱原発を進めていかないと、目標は恐らく成就しないどころか「逆コース」で益々厄介な方向に行ってしまうということ、

(2)そのためには脱原発の運動の中で、原発の持つ社会的・経済的な意味をしっかりとつかまえて議論し、処方箋を絞り出していくことが重要であること(そのためには、運動の中で活発かつ建設的な議論が強く求められているにもかかわらず、一部のオレサマ活動家=「スターリンのミニブタ」たちが、参加する一般市民の言論や活動を統制したり妨害したりしていることが目に余る)の2点です。そもそも原発には何の合理性も経済性も安全性もなく、ただただ政治の力だけで推し進められているのですから、その政治を何とかしなければ原発はなくならないと思っていていいと思います。

(関連)(別添PDFファイル)核ごみ最終処分場、半数が否定的 都道府県アンケート、前向きなし(東京 2020.8.15)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/49059
(関連)北海道の寿都町に最終処分地候補? 意見交換会は非公開 - becquerelfree’s blog
 https://becquerelfree.hatenadiary.jp/entry/2020/08/14/112718

(関連)核のごみ最終処分場 寿都町が調査応募検討 町長「財政見据えた」北海道新聞 どうしん電子版
 https://cutt.ly/Jd4aGpj
(関連)漁業が盛んな寿都町が文献調査の「応募検討」北海道は「取りやめ」要請-どうする“核のゴミ” 北海道・幌延から
 https://cutt.ly/Bd4aJbu
(関連)(別添PDFファイル)北海道寿都町、文献調査検討 核のごみ、反発必至、交付金狙う町長、住民理解程遠く(毎日 2020.8.16)
 https://mainichi.jp/articles/20200816/ddm/002/010/067000c


5.直近NEWSから必見情報
(1)「核兵器のない世界」の前に「安倍のいない世界」を目指せ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277310
(2)「憲法違反が常態化」学者グループ、臨時国会巡り批判:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN8F7DC3N8FUTIL00T.html?ref=hiru_mail_topix2_6
(3)【新型コロナウイルス】死者・重症者が8月急増「9月が怖い」の声と安倍首相の無策|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277359
(4)首相は呆けた夏休み 猛暑と株高に覆い隠される経済破綻|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277301
(5)田中龍作ジャーナル【靖国神社】敗戦は2度やってくる 今度は「コロナ五輪」という焦土作戦
 https://tanakaryusaku.jp/2020/08/00023453
(6)日本の敵はどこに?コロナ対策より防衛費に予算を割く愚行|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277330
(7)米大統領選でトランプ落選ならば逮捕も 安倍首相も道連れ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277356

*電通の“2年ぶり黒字”に「安倍政権が仕事回した」「血税中抜きで儲けた」のツッコミ! 実際「官公庁・団体」の売上が873億円と倍増|LITERA/リテラ
https://lite-ra.com/2020/08/post-5575.html?utm_source=onesignal&utm_medium=button&utm_campaign=push

*昭和天皇の末弟「三笠宮崇仁親王」が日本軍の南京での行為を「虐殺以外の何物でもない」と明言し、歴史修正主義を批判 |LITERA/リテラ
https://lite-ra.com/2020/08/post-5578.html?utm_source=onesignal&utm_medium=button&utm_campaign=push
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リベラル派のクォリティ雑誌=岩波月刊誌『世界』(2020/9)が「ベーシックインカム」の特集を組んでいます。新型コロナPANDEMICを受けて、従来のデフレ経済がさらに深刻な不況へと転落する中、失業をしたり収入を激減させて生活苦に陥る多くの人々を対象に、各国政府が現金支給をはじめとする支援政策を様々な形で展開し始めています。この日本においても、1人10万円の現金を国民に対して一律に配布する「特別定額給付金」をはじめ、「持続化給付金」「家賃給付金」「雇用調整助成金&休業補償直接給付金」「ひとり親世帯・子育て世帯・学生向けの支援金」(しなくてもいい・してはいけない)「GO TOキャンペーン」などが施策として打ち出され、その金額も数十兆円規模の巨額なものとなっています。

(関連)新型コロナ 給付・助成金など支援制度まとめ - Yahoo!くらし
 https://cutt.ly/Bd45TZq

岩波月刊誌『世界』の今回の特集は、こうした情勢を受けて、いわゆる「ベーシックインカム」といわれている政策の内容の再確認と今後の可能性を探るという目的で組まれたものでしょう。この特集の巻頭言として、『世界』編集部は次のように書いています。

(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
パンデミックの大波が、不況と失業をもたらしつつある。’この情勢のもとで、いかに人々の生存する権利を保障するのか。いま、国際的にベーシックインカムをめぐる論議が活発化している。ベーシックインカムとは、「すべての人に、個人単位で、資力調査や労働要件を課さずに無条件で給付されるお金」である(本特集、山森論文より)。

今回、日本政府は域内に住むすべての市民に一律10万円を配布する政策を実行した。それによって、この構想を想像することは容易になった。だが、そこに落とし穴はないか。そもそも実現可能か。各国ではどのような取り組みが行われ、どのような構想が討議されているのか。今こそ本気で議論を開始したい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

しかし、以前から私より申し上げている通り、「ベーシックインカム」なるものは、キメ細かな経済政策についての思考停止や、新自由主義・市場原理主義的な考え方をベースにした、愚かな単なる現金バラマキ政策にすぎず、1人当りの金額が小さくて政策効果がほとんどないに等しいにもかかわらず、国民全員(在住外国人が支給されるかどうかはイロイロあり)に現金がバラ撒かれるため巨額な財源が必要となり、デフレや新型コロナPANDEMICを受けて必要となっている多くの現場への支給や支援のための財源を浪費して、危機を深める効果をもたらすものなのです。再度、「ベーシックインカム」なるものの特徴を箇条書きにしてみましょう。

(1)「ベーシックインカム」(以下「BI」)は単純な現金バラマキにすぎず、国民全員という圧倒的多数の人々に配布するが故に1人当りの金額が小さくなって、狙いとする社会保障的かつ景気刺激的な政策効果も薄く、そもそもそれぞれの事情を抱える現場に対応したキメ細かな対応政策についての思考を停止させ、検討を放棄させた愚かな考え方・手抜き発想に基づくものです。単純な現金バラマキにすぎないものが「ベーシックインカム」などと表現されているために、あたかも洗練され鍛え抜かれた社会保障政策であるかのごときニュアンスを提供していますが、その内実はシンプルでつまらないものにすぎません。そして多くの「BI」支持者たちは、その内実や効果・弊害をよく知らぬままに、あたかも時流に流されるかの如く言葉に引かれて賛成をしているというのが現状でしょう。愚かというほかありません。

(2)更に申し上げれば、狙いとした政策効果とは逆行するような所謂「副作用」も無視できません。デフレ期のような不景気であると、経済的に困窮していない層に配布された巨額の現金はそのまま貯蓄に向かってしまって景気刺激にはならず、逆に景気過熱期であると、配布された現金がそのまま消費財などの購入へ向かってしまって景気をますます過熱させるなど、政策当局としては「困った副作用」をもたらす愚策の1つでもあります。

(3)そもそも「BI」は巨額の財源が必要になります。「BI」といわれるものの原型は「生活に必要となる最低限の現金を全員に支給する」というのがコンセプトですから、現在の日本では1年間に最低1人当り200万円の生活費が必要だとして、200万円×1億2500万人=年間250兆円の財源が必要となります。しかし、こんな金額の財源を確保することなど不可能なことです。そうするとどうなるかというと、あくまでも「BI」に固執してこれを実施しようとすれば、1人当りの金額を絞っていくしかありませんが、たとえば半分の1人当り年間100万円にしたところで、必要財源は上記の半分の125兆円、年間50万円という「スズメの涙」ほどの金額であっても、必要財源は60兆円強ほどの金額となります。これでもとてもじゃないけれど実現は不可能でしょう(「BI」は1回限りの「ヘリコプターマネー」と違って毎年実施されることに注意)。

それだけではありません。今回の「特別定額給付金」のように、ほとんど無意味と言っていい金額の1人当り10万円を全員に配布しても約13兆円の財源を浪費していますので、これを仮に他の政策に使ったらどうだったかを考えますと、その無駄さ加減は際立ってきます。たとえば新型コロナPANDEMIC対応で疲弊する医療機関や医療関係者、および病院労働者らへの支援が不十分のままですが、これに対して13兆円もあれば相当のことができます。また、保育園の整備や保育士の処遇の改善、保育士大幅増員や待機児童の解消など、今日の市場原理主義的に歪み切った保育政策を抜本的に転換するのに13兆円も必要ないでしょう。また、大学生の授業料引下げ・減免や奨学金制度の抜本的拡充、大学での研究費助成大幅増などに使ったとしてもオツリがくるし、数十万人が入所待ちをしている特別養護老人ホームの増設や介護士の処遇改善と介護士人員大幅増も、これだけの金額があれば相当程度の改善が見込まれます。いずれもデフレ経済下の「アホノミクス」や今般の新型コロナPANDEMICによって大きなダメージを受けている現場ですが、そこへの十分な支援の手を差し伸べることをせぬままに、バカバカしい現金バラマキで13兆円という巨額の財源を浪費してしまっているわけです。歯がゆい限りではないですか。「BI」という愚かな政策の「機会費用」は巨額なのです。

(4)しかも今回は、わが日本政府が、この単純極まる現金バラマキ政策でさえきちんとタイムリーにできない、まさに行政劣化の極致の醜態を赤裸々にしたという「おまけ」までがくっついています。更に、「特別定額給付金」を除く各給付金を所管する霞が関の省庁が、自分たちの出先機関や外郭団体、あるいは関係業界団体などを使って給付実務を遂行するのではなく、電通をはじめとする「アベ友」的な特権的「シロアリ軍団」が官庁にまとわりついて数千億円もの取扱手数料をピンハネしているという(しかも給付実務はドシロウトの派遣労働者を日雇い的に採用して使うなど、給付サービスはサイテーのサイテーレベル)、許しがたい「利権構造」までが表面化しました。要するに日本政府という行政機関は、現金バラマキ政策を「適切に」実施する事務能力を持っていないということです。無理にやれば、そのコストは巨額になります。

(5)そして最も重要なことは、「BI」が新自由主義のイデオロギーに基づいて考案され、更に市場原理主義(アホダラ教)の政策として展開されるということがきちんと認識されていないという点です。私は新自由主義と市場原理主義を区別して考えていて、前者は人間社会や人間の理性・倫理といったものへの根源的な不信感に基づいて、いわゆる設計主義的な作為を基本的に否定する経済政策イデオロギーであり、その結論は規制緩和・撤廃や民営化・民間活用促進と、できるだけ小さな政府の実現=官僚組織の解体、ということになります。ところが後者の方は、そうしたイデオロギーというよりはもっとプラグマティックな発想で「1%のために99%を犠牲にする・食い物にする」政治や政策を遂行するためのご都合主義といっていいようなものです。そして日本で展開されているのは、実は前者ではなくて後者であり、「アホノミクス」はその典型事例の1つだということです。


そしてその新自由主義イデオロギーや市場原理主義ご都合主義が目標としているのが「究極の小さな政府」=税金などのコストがかからず、金儲けが好き勝手にできて、多くの人間たちを自在にコキ使ってもいい社会であり、その場合、そのままにしておけば社会が不穏になりかねないから、それを抑え込むために、最低限の生活ができる程度の現金を国民全員にバラ撒いておき、その代わりに政府や行政機関の大半は、警察・軍隊・消防署くらいを残して全部スクラップしてしまう(それでカットされた巨額人件費などの「BI」財源が浮かびあがる)、あとは自己責任でやってくれ、というものです。体のいい「19世紀的な夜警国家論」の現代版です。ちょうど今から30年ほど前に「派遣労働」が法制化された際にも「自由でフレクシブルな働き方」などというインチキ宣伝がなされたのですが(その結果はご承知の通りです)、今回もまた、それと似たような宣伝「フレクシブルで自由な人生を満喫」のような宣伝が「BI」推進側から流布されているようです。要するに「無理して働かなくてもいい」といった具合の文句です。

「BI」をイメージでしかとらえていない人たちは、このことが理解できていません。要するに不勉強極まりない情緒的な賛成や支持です。だから、「BI」を入れたら、その財源確保のために、既存の社会保障制度や福祉事業はドラスティックに整理・統合・廃止されますよ、というと、今度は、「既にある社会保障や福祉は削減しないでプラスαで「BI」をやるべきだ」などという調子のいい議論が飛び出てくるのです(岩波月刊誌『世界』の論文の中にもその主張が紹介されています)。しかし、です。現状では全く不十分な日本の社会保障制度や福祉事業が、それを抜本改善するのにも巨額の財源が必要となるのに、それをはるかに超える巨額の財源を浪費する「BI」を並行して実施する余裕など、どこにあるというのでしょう? できもしないことを、あれもこれもと並べてみても、そんなものは政策でも何でもありません。単なる自己都合優先の希望の羅列=つまりは夢想に過ぎないのです。市場原理主義がご都合主義なら、プラスαとしての「BI」もまたご都合主義にすぎません。まじめにやれー、ということです。


さて、これまで何度も何度も似たようなことを書いてきましたから、もう書く方もうんざり感があるのですが、しかし、「BI」などという愚かな政策を未だに知的錯誤から「本気で議論する」などと言っている人たちがいる以上、日本の経済政策が誤った方向に行かないよう、何度でも徹底的に叩いておかなければ、未来は危ういと言わざるを得ません。そして私が今回、またこのメールを書くことになった理由は、何とこれまでみなさまに現代日本の必読クォリティ雑誌として推薦を続けてきた岩波月刊誌『世界』が「ベーシックインカム」の特集を組んだことに他なりません。「岩波月刊誌『世界』よ、お前もか」と言いたくなります。

(関連)(増補版)ベーシックインカム待望論の危うさ(大崎明子『週刊東洋経済 2020.7.18』)と『週刊エコノミスト』のベーシックインカム特集=竹中平蔵もこよなく愛する究極の市場原理主義政策、それがベーシックインカムです。- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-2c2fe4.html

(関連)コロナPANDEMICの経済対策とベーシックインカムについて(まだ「BI」だなどという人たちがいる!) 世界の株価が暴落を始めた! いよいよ待ったなしの危機に突入か!?- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/03/post-0025d3.html


一部の向こう見ずなラディカリストやリベラル勢力・政党が「ベーシックインカム」を提唱しているのは事実ですが、それに便乗をして時流迎合的な特集を組んでいてどうするのかというのが私の批判です。このメールの表題にも書きましたが、特集すべきは「ベーシックインカム」などではなくて、新型コロナ大失業時代における「(権利としての)生活保障」や「雇用・労働政策」のあるべき論なのです。何故なら、長期化する市場原理主義アホダラ教政策と「アホノミクス」によって、我が国の数千万人の人々が労働現場も生活もボロボロにされ、それに新型コロナPANDEMICが追い打ちをかけており、特に最後のセイフティネットと言われる生活保護制度の運営内容は全くのデタラメ=人権侵害のデパートとなっているからです。それを棚上げにしておいて(その少し前の岩波月刊誌『世界』で特集したと言いたいかもしれませんが、その内容も「緊急提言」的な中身になっていて不十分です)、「ベーシックインカム」にうつつをぬかしていてはダメでしょう、ということです。(岩波書店の『世界』編集部が、どうしても「BI」を特集したいのであれば、例えば「社会保障を空洞化させるベーシックインカムを徹底批判する」くらいの特集でやればよろしい)

以下、今回と次回以降、複数回に分けて、岩波月刊誌『世界』の「ベーシックインカム」特集として掲載された4つの論文を批判的にご紹介したいと思います。そしてそれに加えて、今回は、そんな「ベーシックインカム」のダボラ論文よりももっと重要で貴重な論文が1つ、同じ『世界』(2020/9)に掲載されていましたので、それを合わせてご紹介しておきます。


 <岩波月刊誌『世界』(2020/9)に掲載された「ベーシックインカム」特集論文>
(1)連帯経済としてのベーシックインカム(山森亮 同志社大学教授
(2)主要各国の新型コロナウィルス対策(千葉則和 横浜国大非常勤教員)
(3)可視化されたベーシックインカムの可能性(本田浩邦 獨協大学教授)
(4)ベーシックインカムを日本で導入しようというならば(今野晴貴 NPO法人POSSE代表)

(上記の特集4論文のうち、私が評価しているのは(4)の今野晴貴氏の論文だけです。追ってご説明します。今回は(1)論文を簡単にコメントいたします)


1.(別添PDFファイル)連帯経済としてのベーシックインカム(イントロ部分)(山森亮『世界 2020.9』)
https://websekai.iwanami.co.jp/
ダウンロード - e980a3e5b8afe7b58ce6b888e381a8e38197e381a6e381aee38399e383bce382b7e38383e382afe382a4e383b3e382abe383a0efbc88e382a4e383b3e38388efbc89efbc88e5b1b1e6a3aee4baaee3808ee4b896e7958c202020.9e3808fefbc89.pdf

(一部抜粋)
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(中略)この一〇年、議論の舞台が社会運動や象牙の塔から、ダボスやシリコンバレー、各国の主要メディアや国会へと広がっていくにつれて、連帯経済や社会経済の取り組みとは正反対の、既存の社会政策などを全廃してベーシックインカムをという議論も登場している。ベーシックインカムとはそのようなものではないということを定義に書き込むべきだという動きが、ベーシックインカムの国際NGOである「ベーシックインカム地球ネットワーク」で二〇一二年から二〇一六年にかけてあった。

筆者はその問題を討議するワーキンググループの座長を務めたが、最終的に以下のような決議が採択された。「私たちは、以下の形のベーシックインカムを支持する。すなわち…‥その水準は、他の様々な社会サービスと結びつくことによって、物質的貧困を根絶する政策戦略の一部となり、かつすべての個人の社会的文化的参加を可能にするに十分高いものである。[ベーシックインカムの導入と引き換えに]社会サービスや権利を削減することには、もしそのよぅな削減が、相対的に不利益な状態に置かれている人びと、脆弱な状態に置かれている人びと、低所得の人びとの状況を悪化させる場合には、反対する」
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(田中一郎コメント)
 みなさまには是非原文をお読みいただきたいと思いますが、私からはこの論文が次のような諸点について不十分であり、よろしくないと評価していることを申し上げておきます。そもそも、「ベーシックインカム」について、これまでも財源問題を含めて厳しい批判がなされていたにもかかわらず、それらについて丁寧で説得力のある説明や反論がなされている様子がないのはどうしたことなのでしょうか? この論文は「ベーシックインカム」などからは離れて、世界各地の「連帯経済」の試みをレポートするものとして展開されれば、立派な論文だったのにと、惜しまれてなりません。所詮は、のべつくまなく現金を配るだけの政策に「連帯」という美辞麗句のアクセサリーで飾ったところで、その実態や本質が変わるものではないのです。むしろ「ベーシックインカム」の仔細を知らぬ人たちに誤解と的外れな期待を持たせるマイナス効果しかないと言えるでしょう。

(1)この論文で紹介されている海外の事例、すなわち、①ブラジル・マリカ市、②同フォルタレザ市パルメイラ地区、③ブラジル・ルラ政権による児童手当、④サンパウロ郊外のコミュニティ(100人ほど)、ブラジル下院の低所得者向け新型コロナ緊急給付金、インド「自営女性協会」による給付金、スペイン・バルセロナ市の「最低所得プロジェクト」などは、いずれも給付対象が絞り込まれており、いわゆる「ベーシックインカム」ではない。要するに、世界中どこを探しても、いわゆる「ベーシックインカム」などという政策は、机上の空論や「きれいごと」「世間知らずの理屈の塊」にすぎず、現実化していないということか(???)。

(2)財源について全くと言っていいほど言及がない。上記の事例では、①ブラジル・マリカ市における現金給付について、その財源はマリカ市沖合の油田だという(市の財政収入の70%)。これでは持続可能とはとても言えないだろう。何故なら、石油が枯渇すれば「BI」も終わらざるを得ないからだ。そもそも経済的に比較的豊かな先進諸国でさえ、「ベーシックインカム」のための財源確保は難しいのに、経済的に苦しい発展途上国の場合にはさらに問題で、上記でも申し上げたように、本来投下されるべき社会保障や福祉、あるいは医療や公衆衛生、あるいは教育・保育・介護などの分野の財源を奪ってしまうことになることは必定ではないかと推測される、途上国においては、「ベーシックインカム」などよりも、医療や公衆衛生を含む生存権保障の内容を少しでも厚くすることの方が重要である。

(1回きりの「ヘリコプターマネー」ならばともかく、毎年実施されなければいけない「BI]の財源を、国債の日銀引受で調達すればいいなどと、バカげたことを言う御仁はいないでしょうね。あらかじめ「バカ止め」を打っておきます)

(3)新自由主義や市場原理主義と「ベーシックインカム」との関係についての分析がほとんどない。しかし、「ベーシックインカム」推進に熱心なのは、どちらかといえば緊縮政策などもからめながら、できるだけ政府機能を縮小していこうとする「小さな政府論」者の方である。このトンデモ処方箋を振り回している勢力の分析こそ、「ベーシックインカム」徹底批判として展開されるべき知的営みではないかと私は思う。

(4)上記で抜粋しておいたように、「ベーシックインカム」と従来の社会保障や福祉は並行して実施してほしいという「虫のいい話」が展開されている。いわゆるご都合主義の議論だと私が批判している主張である、そんな財源がどこにあるのか、実現可能性を示してから言っていただきたい。「世直し」勢力が「お気楽」改革ムードに乗って、自分たちだけの間で通じるご都合主義の議論をしていてどうするのかと私は思う次第だ。

(5)「ベーシックインカム」に関する多くの疑問や否定的な見解に丁寧に答えていない。不都合無視は「アホノミクス」と何ら変わらない。


2.(別添PDFファイル)ホームレス・クライシスに立ち向かう(一部抜粋)(稲葉剛『世界 2020.9』)
https://www.iwanami.co.jp/book/b527882.html
ダウンロード - e3839be383bce383a0e383ace382b9e383bbe382afe383a9e382a4e382b7e382b9e381abe7ab8be381a1e59091e3818be38186efbc88e68a9ce7b28befbc89efbc88e7a8b2e89189e5899be3808ee4b896e7958c202020.9e3808fefbc89.pdf

(一部抜粋)
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(中略)「ハウジングファースト」の支援を

これまで見てきたように、「ホームレス・クライシス」に対する私たち民間支援団体と行政機関の対応は、対照的であった。民間の私たちは、規模は小さいながらもアウトリーチ型の緊急支援を展開し、相談者の所在地まで駆け付けた上で、「ハウジングファースト」型の住宅支援につなげていった。相談者を行政の支援策につなげる際にも、ご本人の希望を踏まえて行政と交渉し、無償よりも居住環境の良いビジネスホテルでの宿泊を認めさせた上で、そこから早期にアパートに移れるように、住民票の設定や携帯電話の取得、部屋探し等の支援を行なった。

他方、各行政機関はアウトリーチどころか、東京都の「六カ月ルール」や各区・市の「水際作戦」等、せっかく窓口に来た人を恣意的に選別するという姿勢が顕著であった。そして、「ハウジングファースト」ではなく、「施設ファースト」という従来の処遇方針をコロナ禍においても転換しない自治体が数多く見られた。

象徴的だったのは、相部屋の無償への入所をやめさせるため、四月一五日に私が電話で直談判をした際の東京都の担当者の発言だ。相部屋の無低への入所を容認するという都の姿勢は、国の感染症対策に逆行していると私が抗議すると、彼は「そんなことを言ったら、高齢者の施設も、障害者の施設も一緒ですよ」と述べたのである。

この発言は、皮肉にも日本の社会福祉の現状を端的に言い表した言葉だと、私は考えている。五月二日、加藤勝信・厚生労働大臣は衆議院予算委員会において、新型コロナウイルスの「クラスター」(感染者の集団)が発生したケースについて、五月一〇日時点で「約二五〇件あるのではないか」と述べ、その内訳は医療機関八五件、福祉施設五七件、飲食店二三件であると答弁した。

患者が集まってくる医療機関の次に、福祉施設での「クラスター」発生件数が多いことの背景には、高齢者や障害者の入所する福祉施設において眉住環境の問題が軽視されてきたことと無関係ではないだろう。福祉政策における居住の軽視という問題の背景には、戦後の日本において、福祉政策と住宅政策が別々に実施されてきた歴史がある。前者は厚生省(現・厚生労働省)、後者は建設省(現・国土交通省)と、管轄する省庁が異なるため、両者の連携は現在に至るまで限定的なものにとどまってきた。残念ながら、コロナ禍で住まいを失う人が増加しっつある現在においても、両者が連携をしている形跡はない。

一昨年に亡くなられた早川和男・神戸大学名誉教授は、「福祉は住居に始まり、住居に終わる」という北欧の言葉を紹介し、居住を福祉政策の根幹に据える「居住福祉」という理念を提唱してきた。だが、残念ながら日本ではまだ「居住福祉」の理念は実現していない。住宅政策と切り離された福祉行政が「施設ファースト」に固執することで、その実現を阻んでいるのだ。

窓口での恣意的な選別と「施設ファースト」に共通するのは、利用者目線の欠如である。その背後には、福祉的な支援策の利用を権利として保障するという意識に欠ける行政機関の体質がある。コロナ禍がもたらした「ホームレス・クライシス」があぶり出したのは、日本の福祉行政が抱える宿病とも言うべき人権感覚の欠如である。五月二五日、緊急事態宣言は解除されたが、不況からの脱出は見通せず、多くの人が住居を喪失しかねない危機は継続している。私たちは生活困窮者への個別支援とソーシャルアクションを継続することで、この危機に立ち向かっていく。ぜひ応援をお願いしたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(田中一郎コメント)
 この稲葉さんの論文は非常に重要で、かつ素晴らしい内容のものです。まさに現場を知り、現場で苦労に苦労を重ねている人だから書くことができる、ホンモノの論文です。みなさまには絶対にお読みいただきたい論文です。「一昨年に亡くなられた早川和男・神戸大学名誉教授は、「福祉は住居に始まり、住居に終わる」という北欧の言葉を紹介し、居住を福祉政策の根幹に据える「居住福祉」という理念を提唱してきた」とは、まさにその通りで、反貧困とは、まず真っ先に住宅の貧困=いやそれ以上に安心して快適に住むことができる住居の確保こそが、全ての基本中の基本であることは申し上げるまでもないでしょう。その住宅確保政策が、この日本では極めて怪しいのです。ホームレスの方々を都市公園から追い払えばそれで済むと、簡単に考えている人が如何に多いか。そのために公園管理職員の公務員や警察官を増やして取り締まりを強化すればいいなどと、平気で言う人たちも少なくない。しかし、オマワリをいくら増やしたところで、ホームレスという経済状態を解消しない限り、ホームレスで路頭に迷う人はなくならないということ、そんなことは自明なことなのです。

今回の新型コロナPANDEMICでは、まずもって住民票のない人が「特別定額給付金」を受け取れないという事態が発生し、そのことを何としても解消しようという姿勢が厚生労働省や自治体に見られないという悲惨な事態が生れています。また、非正規切りで職と共に住居を失う人も出て(これからも出てくる)、収入のない中、路頭に迷う人も少なくありません。そして、そんなときこそ、しっかりと支えにならなくてはならない生活保護制度が、これまたひどいこと極まりなしで、人権侵害と違法行為の巣窟のようになっています。昨今、生活保護関連の文献をいくつか読んでみて、このすさまじくひどい行政の下で苦しめられる方々のことを思うと、目頭が熱くなりました。本当に許せんぞ、という話です。

別添PDFファイルの稲葉さんの論文の抜粋には、三重県桑名市の自動車工場で働いていた若い非正規労働者の男性が突然解雇され、事実上の無一文で路上に放り出される話の部分を添付しておきました。章題は「支援のたらい回し」とされていますが、この男性が桑名市の福祉事務所(生活保護窓口)から始まって、東京へ戻りつくまでの各地を転々とする中で、どこの自治体も救いの手を差し伸べようとしない、全く理不尽極まり対応を受けた実話が記載されています。許せんな、という思いがこみ上げてきて、こんな自治体の窓口の対応をした連中をすべて刑事告発と民事損害賠償で訴えてやりたい気分になります。

(関連)生活保護 知られざる恐怖の現場-今野晴貴/著 本・コミック : オンライン書店e-hon
 https://cutt.ly/Td41HZr

私が見るところ、現在の日本の生活保護行政のひどいあり様(自治体窓口での対応のひどさ)には、次のような原因があり、これを払しょくして抜本改善しない限り、事態はよくならないのではないかと思います。

(1)生活保護給付その他(人件費など)にかかる経費の1/4が自治体負担となっているため、生活保護者を多く受け入れれば入れるだけ自治体の財政が圧迫されることになる。ただでさえ厳しい自治体財政は、それではもたない。全額国が負担する形にしなければダメである。生活保護はナショナル・ミニマムとして国が費用を全額負担し、国が法定受託事務として自治体にやってもらう形でなければいけない。

(2)上記と裏腹の関係で、生活保護審査の基準や内容がひどい。特にプライバシーを侵害したり、生活に必要不可欠な最低限度の資産や現金までもをはく奪するような審査基準は人権侵害である。

(3)生活保護の担当セクションにいるケースワーカーをはじめ、担当公務員の数が絶対的に足りない。新型コロナPANDEMICでこれがさらにひどくなった。また、ケースワーカーに対しては教育や研修が不十分で、保護対象となる方々の基本的人権についての認識が全くと言っていいほどできていない。ケースワーカー自身が生活保護受給者をいじめたり、嫌がらせをしたりしている始末で、およそ人の弱みにつけ込んで、唾棄すべき「人権侵害のデパート」に成り下がってしまっている。

(4)生活保護が受けられることの有権者・国民向け政府広報が・自治体広報が全く不十分であり、また、生活保護を「国からの施し物」のごとく説明したりしている。権利としての生活保障(稲葉さんも同じことをおっしゃっている)の広報活動をもっと積極的にやらなければ、この制度は生きてこない。日本国憲法第25条の生存権保障のための最後の砦である。

(5)行政もひどいが司法もひどい。行政のデタラメを追認ばかりしている。私は司法を叩き直す必要があると強く思っていますが、その前に「生活保護行政」についてのオンブズマン制度を導入し、人権派弁護士をオンブズマンとして採用して、生活保護行政現場へのチェック機能を強化する必要があると思っている。

以上です。稲葉さんは、この論文の最後にこう書いています。「私たちは生活困窮者への個別支援とソーシャルアクションを継続することで、この危機に立ち向かっていく。ぜひ応援をお願いしたい。」⇒ みんなで力を合わせてしっかりと応援していきましょう。また、新型コロナPANDEMICで被害を受けられた方々に対しても、その応援の輪を広めていきましょう。ガンバレ、稲葉さんと、ガンバレ、(社団)つくろい東京ファンドの皆さん、そして同じように反貧困で日々努力をなされているみなさま、です。

(関連)NNNドキュメント ニッポン貧困社会~生活保護は助けてくれない - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=050kAOmNHeM

(関連)第526回:「死ね、と言っているのと同じ」〜生活保護基準引き下げ違憲訴訟、名古屋地裁判決とこれまでの自民党議員による生活保護バッシング。の巻(雨宮処凛) - マガジン9
 https://maga9.jp/200701-1/


 <関連サイト>
(1)(別添PDFファイル)歪んだ生活保護の現場(『週刊東洋経済 2020.6.27』)
 https://premium.toyokeizai.net/articles/-/23901
(2)10万円、路上には届かない 住所の登録、総務省「ネットカフェでも」:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14521003.html
(3)コロナで派遣切りするな!/「雇い止め」当事者たちが記者会見
 http://www.labornetjp.org/news/2020/0730shasin
(4)コロナで派遣切りするな!厚労省記者会見 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=euZHJrh6LO0&feature=youtu.be
(5)(社説)子どもの貧困 実態把握と支援拡充を:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14581135.html

(6)階級構造の現実を知る - コロナ時代の新教養 - 特集 - 週刊東洋経済プラス
 https://cutt.ly/Ld42cuc
(7)残高119円、資金届かず「もう限界」申請殺到でパンク [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN7Z6CZ0N7KUUPI00V.html?ref=mor_mail_topix3_6
(8)田中龍作ジャーナル - 上級国民以外はいつ生活困窮者になってもおかしくない
 https://tanakaryusaku.jp/2020/08/00023423
(9)田中龍作ジャーナル - 総務省前で野営 定額給付金の支給求め
 https://tanakaryusaku.jp/2020/08/00023395
(10)消費税の増税で皆を「受益者」に:井出英策慶応大学教授(東京 2020.8.15)
 https://www.chunichi.co.jp/article/104713/

(この世間知らずのお気楽リベラル学者は、まだ前原誠司などとくっついて消費税増税を言っているのか!? 消費税増税の前に、税制でやるべきことが山ほどあるだろうに、お前は財政学者のくせして、それもわからないのか?(例:日本の法人の課税ベースは30%にもいかない低水準=欧米は50%程度ある、例:やりたい放題のタックスヘイブン退治や、非居住者の日本国内源泉所得課税がキチンとできていないではないか!) いや、分かっているのに、あえて言わないわけか!? だったら世間知らずなのではなくて、実に狡猾巧妙なズル賢い御用学者ということになる。どっちだ? :田中一郎)
草々 

2020年8月12日 (水)

「令和」政治情勢分析(その1):(他のMLでの議論です)(1)「生きているだけで手一杯で、政治的なことを考える余裕のない人」論 (2)2020東京都知事選挙雑感

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.(予約優先)(8.25)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策と衆議院選挙」(ちょぼゼミ:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-dda34a.html


2.キャンペーンについてのお知らせ · 臨時国会開催を求める署名。憲法53条違反に抗議します。 · Change.org
 https://cutt.ly/Fd0NuVR


3.環境紙芝居「うみがめマリンの大冒険」 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=wLwfok_RXOA
 https://www.youtube.com/watch?v=19mtCf-ncrU

(関連)(別添PDFファイル)「プラごみやめて」多言語動画 ウミガメ主人公に紙芝居(東京 2020,8,11)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/48170/

(関連)海上保安協、「うみがめマリン」と学ぶ環境保全。紙芝居を6言語で電子化。23日からユーチューブで-日本海事新聞 電子版
 https://www.jmd.co.jp/article.php?no=259192


4.NNNドキュメント「煉瓦の記憶 広島・被爆建物は語る」 0510 202008030055 - 動画 Dailymotion
 https://www.dailymotion.com/video/x7ve9ia

(関連)シリーズ戦後75年煉瓦の記憶広島・被爆建物は語る|NNNドキュメント|日本テレビ
 https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894fqt16ohwh7hu05tq.html


5.(別添PDFファイル)マックス・ウェーバー没後100年、独の社会学者が今なお示すものは(東京 2020.8.11)
 https://www.asahi.com/articles/ASN7G6HSTN79UPQJ00B.html

 <新刊書2冊他>
(1)マックス・ヴェーバー 主体的人間の悲喜劇-今野元/著(岩波新書)
 https://cutt.ly/ud0NTed
(2)マックス・ウェーバー 近代と格闘した思想家-野口雅弘/著(中公新書)
 https://cutt.ly/qd0NIlz
(3)マックス・ウェーバーを読む-仲正昌樹/著(講談社現代新書)
 https://cutt.ly/Qd0NAFV
(4)支配されるか、支配するか マックス・ウェーバーの「経済と社会」より-マックス・ウェーバー/原作(講談社まんが学術文庫)
 https://cutt.ly/hd0NFDG

(価値自由性と理念型、理解社会学、宗教社会学、支配社会学と支配の3形態、現代官僚制論、職業としての政治、社会科学方法論などなど、ウェーバーが残したたくさんの著作や問題意識は、現代社会を理解するうえで欠かすことができない貴重なものとなっています。今回を機会に「新型コロナPANDEMICに伴うフジカル・ディスタンス」を逆手にとって、みなさまも上記新書のどれかをご一読されてはどうでしょうか? :田中一郎)


6.(第1回)(8.6)次期衆院選へ向けて討論会(第1回目)
 去る8/6の意見交換会にご参加のみなさま、ご苦労様でした。暑い中、よくぞお集まりいただき、更に熱いご意見を交わらせ、あっという間の4時間でしたが有意義な日となりました。ご参加のみなさまには厚くお礼申し上げます。以下は8/6の簡単なご報告と補足、及び次回のご案内です。

(1)(別添PDFファイル)(レジメ)戦後民主主義の全面的崩壊と日本の危機(田中一郎 2020.8.6)
ダウンロード - efbc88e383ace382b8e383a1efbc89e688a6e5be8ce6b091e4b8bbe4b8bbe7bea9e381aee585a8e99da2e79a84e5b4a9e5a38ae381a8e697a5e69cace381aee58db1e6a99fefbc882020.8.6efbc89.pdf

(2)(別添PDFファイル)教育に関する一考察(内田樹『しょぼい生活革命』晶文社)
ダウンロード - e69599e882b2e381abe996a2e38199e3828be4b880e88083e5af9fefbc88e58685e794b0e6a8b9e3808ee38197e38287e381bce38184e7949fe6b4bbe99da9e591bde3808fe699b6e69687e7a4beefbc89.pdf

 当日、私からご紹介した内田樹(たつる)氏の教育に関する発言です。出典は下記です。

しょぼい生活革命-中田考/著 内田樹/著 えらいてんちょう/著(晶文社)
 https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034022560&Action_id=121&Sza_id=B0

(3)議論の中で出てきました小林節氏については下記サイトをご参照ください。
 かつての反共改憲論者とは思えないほど、良識的できちんとした議論が展開されています。100%そうだとまでは申し上げませんが、同氏の主義主張は概ね「その通り」の内容が大半です。是非ご一読ください。よろしければ日刊ゲンダイも日々ご購読いただければなお幸いです。

ここがおかしい 小林節が斬る!|小林節|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/2980/20

(4)次回のご案内
 今回のような「意見交換会」を時折開催したいと思います。次回は9~10月のどこかで、場所はクローズにならない限りで従来通り、中央区明石町区民館で、10~15名程度の人数でやりたいと思います。次回のテーマは、今回時間の関係もあって議論のテーマとはならなかった「これからの日本外交と安全保障政策:日米安保の神話を超えて」でいかがでしょうか? テーマその他について、ご意見やご提案をお送りください。


7.(別添PDFファイル)国民・玉木氏、分党表明 立憲合流巡り 来週両院総会で協議(毎日 2020.8.12)
 https://mainichi.jp/articles/20200812/ddm/001/010/092000c

(関連)(別添PDFファイル)国民民主は分裂…玉木氏と行動を共にする衆院議員は3人?(日刊ゲンダイ 2020.8.13)
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277190


8.日刊ゲンダイより
(1)【安倍晋三】報道弾圧にも色々ある 安倍政権は目に見えない圧力と懐柔|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277186
(2)【小池百合子】-3-小池知事の“黒歴史” 築地跡地の活用と環状2号線の行方|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277102
(3)【新型コロナウイルス】「重症者数少ない」の落とし穴 4月緊急事態宣言前より深刻|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/277191
(4)【新型コロナウイルス】分科会に浮上「Go To トラベル」前倒し実施に重大瑕疵疑惑|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277129
(5)国民が一番知っている Go Toで“瀕死の地方”は救えない|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277068

小池知事 カイロ大卒証明書「顔写真」の謎|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/4042
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1.(他のMLでの議論です)松尾匡立命館大学教授「私利私欲を度外視した公共的理性が、唯一無二の生命を犠牲にする:反緊縮左派が試されるとき(1)」について(一部加筆修正)

 下記を拝読いたしました。松尾さんらしい、よく書けている文章だと思いました。表題の「私利私欲を度外視した公共的理性が、唯一無二の生命を犠牲にする」にも賛同いたしますし、れいわ新選組の基本哲学ともいえる「人は生きているだけで価値がある」という訴えについても、もちろん賛成です(但し、そのことが直ちに「反緊縮=現金バラマキと日銀による国債引受ファイナンス肯定論」につながるわけではありませんが)。

私利私欲を度外視した公共的理性が、唯一無二の生命を犠牲にする(松尾 匡) - 現代新書 - 講談社(1-3)
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74582

ということで、この連載第1回の松尾さんの主張を、肯定的な目で読んでみたのですが、唯1か所、私とは考えが違うなと思った場所があります。それは下記の部分です。

(以下引用)
・・・・・・・・・・・・・
(中略)だって、既存の社会の仕組みの中で置かれた境遇のせいで、がんばりようにもがんばれないでいる人が生じるのは、別におカネもうけについてだけではありませんから。生きているだけで手一杯で、政治的なことを考える余裕のない人もたくさんいらっしゃるのです。

そうしたら、そんな人たちに対して、自分と同じようにたっぷり時間をかけて本を読んだりネットで情報を集めたりしてこそ一人前というような態度で、「自分の頭で考える自立した市民になれ」とか上から目線で説教して、そのあげく思い通りの選挙結果にならなかったら「悪政を選んだのは自己責任だ」とか「民度が低い」とか言って悪態をつくのも、もう立派な悪しき「自己責任論」だと言えるでしょう。

選挙のことだけではないですよ。デモに出ることも、労働運動を闘うことも、抗議に行くことも。勇気を出して闘える人はスゴい。かっこいい。尊敬するべきだと思います。

でもそんな強さのない人、余裕のない人、闘うことに気づく機会がない人、守るべきものを背負ってしまっている人もたくさんいらっしゃるのです。そんなことで闘えない人たちを闘えた人と比べて一格劣った人とみなしてはいけません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・

確かに「闘えない人たちを闘えた人と比べて一格劣った人とみなしてはいけません。」はその通りでしょう。所謂マルクス主義はこの辺が怪しく、更にレーニン主義になると「革命的前衛党論」となり「革命エリート集団」である共産党・労働者党が、思想的にも行動的にも、また判断力も「至らない」「不十分な」一般労働者を指導して革命を成就していくという考え方ですから、上記の考え方とは真っ向から対立します。マルクス経済学者でいらっしゃる松尾匡立命館大学教授が、マルクス・レーニン主義の革命理論は採用しない・反対だと宣言されているようなものですから、これは傾聴に値するでしょう。

しかし、問題はそこではありません。私が「違う」と思うのは「生きているだけで手一杯で、政治的なことを考える余裕のない人もたくさんいらっしゃるのです」という部分です。はっきり申し上げて、そんな人間はいません。人間は時代時代の社会的諸関係の中で生きていて、さまざまな人間関係の中で様々なことを考えながら日々を送ります。その中には政治のこと、経済のこと、社会のこと、いろいろあります。もちろん最大関心事である自分のことに引き付けながら、こうしたことを断片的に、あるいは自分なりに深く、あるいはいい加減に考えて、日々の行動に結びつ行けているのです。国会や政府の動き、あるいは選挙のことに直接関心がないように見えても、それはそれなりに理由があるのであって、決して「生きているだけで手一杯で、政治的なことを考える余裕のない」ということではありません。情報はその人その人で、ある価値判断に基づいて取捨選択されており、その価値判断こそが「政治」なのです。

私は、むしろこういう「思いやりのある」「やさしい」人間の見方、社会で貧困や不幸や理不尽に苦しむ人々に対する「善良なる」見方が、逆に一種のパターナリズムをもたらし、人々の考える力、感じる力、更に申し上げれば、怒り悲しむ力を軽視してしまうような気がしています(パターナリズムの悪い点は、その「包み込む思想」の範囲を超えてしまうような思想や行動に対しては、逆に「暴漢」として、「秩序破壊者」として、「社会的悪玉菌」として排除し抑圧する傾向にあることですが、松尾さんにはそれは感じません)。個々人の外見的行動の内実がどういうものであるのか、それは本人でしかわかりませんが、しかし、それが如何なるものであれ、人間は社会的存在として、社会的諸関係の中で存在規定性の制約の中で生きている以上、さまざまなことを考え思考しています。貧困や不幸のことで頭が満杯になっていて、それ以外のことは考えられない、という状態は、一時的にはあり得ても、恒常的にはあり得ないと私は見ています。それだけ人間は複雑であり、その精神は高度なのです。

私の見方はむしろ逆です。簡単に言えば「ちょぼちょぼ市民」論=故小田実氏が言うように「人間、みなちょぼちょぼや」ということです。私の「ちょぼちょぼ市民連合」というペンネームは、この市民活動家で作家の故小田実氏の言葉をいただいて創作したのですが、まさに人間はコレです。経済的貧困や様々な不幸が重なって、政治経済社会のことを順序だてて体系的にきちんと考えられないという、松尾さんが「大切にしなければいけない方々」と優しく見ている人たちも、その対極にいる、立派な政治理論や経済観、社会への見方をお持ちになっていると言われている方々も、私から見れば、人間みな「ちょぼちょぼ」や、ということで、大差なし、ということです。

「自分と同じようにたっぷり時間をかけて本を読んだりネットで情報を集めたりしてこそ一人前というような態度で、「自分の頭で考える自立した市民」」だと思い込んでいる典型的な人種は、私は大学教授であり、有識者・知識人たちであると思いますが、しかし、私から言わせれば、そんな人たちも、私のような「よもやま世間論」しか知らない「砂利石」人間も大差がないと思っているのです。何故なら、こうした学才があり学業を極めた方々も、その狭い専門領域を一歩出れば、一般の人々と何ら変わるところのない「普通のおっさん・おばはん」であり、むしろ日々、狭い専門領域の中だけで思考を集中させているが故に、いわゆる「専門バカ」と言われる一種の倒錯に陥っていることも多々あるのです。しかし、そういう人が、あたかも全知全能の神か、その使徒であるかのごとく、自分の専門外のことにまで、ぬけぬけと、そのヌケ作議論を展開して、傲然としているのが今日の日本社会のあり様ではないかと見ています。そしてその大半の学者・有識者・知識人たちは、支配権力や巨大資本に包摂され、まさに似非学者という「方便の塊」のようなことを日々垂れ流して自己満足の境地にあるというのが、自然科学・社会科学・人文科学それぞれに共通しているのではないかと、私は思っています。

じゃあ、どうすればいいのか、これを私たちはしっかりと考え抜いて、市民運動・社会運動の中で鍛えながら実践していく必要があるでしょう。私はその際に必要なのは、確かに松尾さんの様な「優しく人間を見る目」が「ミクロ的」には必要不可欠だと思います。その点では松尾さんには脱帽する面もありますが、しかし、それは少なくともおかしな社会や体制を転換する動力にはなりえないだろうと思うのです。

別添PDFファイルは、つい先日8/6に、次期衆院選へ向けての意見交換会を開催した時に、私からプレゼンを行った際のレジメです。その最後のところに私は以下のように書きました。

「9. 改革主体の形成
 カギは「階級的利害の覚醒とそれを政治的行動に結びつける怒り(情念)&智恵」
 政治運動・政治闘争と市民運動・社会運動との違い:「スターリンのミニブタ」」

言い換えれば、一人一人の衣食住、更に申し上げれば「胃袋」の問題こそが、人間を突き動かしていくのだ、ということだと思っています。私の大学時代の師であった経済学者の故岸本重陳氏の言葉で言えば、「人間、いかに食うか」、という問題こそが、人間社会つまりは社会的諸関係と、その上部構造である政治や法体系を突き動かし変えていくのだ、ということだと思っています。

今日の既成野党も、市民運動・社会運動も、政治運動・政治闘争も、この問題をまとめることができていない・処方箋を見出しえていない、ということではないかと思います。一時、山本太郎さんが、この問題を上手に取り上げて街宣活動などで注目を得ていました。都知事選立候補という愚か極まる「総大将としてのミスジャッジ」を深く反省して、二度とそうした愚かなことはせぬとの誓いを胸に、きたる衆議院選に立ち向かってほしいと思います。

話は脱線しましたが、「ちょぼちょぼ市民」論こそが、私は現代日本における「世直し」のポイントとなる考え方ではないかと思っています。ですから、「生きているだけで手一杯で、政治的なことを考える余裕のない人もたくさんいらっしゃるのです」という見方考え方は、私はその方々に対する「やさしさ」「なぐさめ」ではあっても、真実ではなく、そういう考え方に基づく政治的行動論は、往々にして誤ると見ています。


2.(他のMLでの議論です)2020東京都知事選挙雑感(一部加筆修正)

議事録を拝見しました。どうも都知事選の受け止め方が違いますね・・・・・・・。申し訳ないですが、どうしたい・どうしよう・どうすればいい、という全体像やプログラムがよく見えません。選挙雑感ということでしょうが、しかし、それでは事態の改善にはつながらないように思いますが、違いますか? あの部分が悪い、こっちのここが少し良くない、とか言っている段階ではないと思いますが、いかがでしょう? 今回の都知事選挙などは、既存の異議申し立て勢力なんぞは、全く話にならない、状態だったのではありませんか?

(1)小池百合子 新型コロナPANDEMICのおかげで、まんまとマヌケな有権者・都民をだましおおせた、しめしめで、あとは当選を寝て待つだけ、選挙期間中は余計なことをしなければいいだけの話。問題は当選後、さてどうするか・・・・、まあ、世論の様子を見ながらゆっくり考えるとするか。ともかく、自分は都知事なんぞで終わるつもりはない。どこかでタイミングを見計らい国政に戻って、次は総理だ。都民ファーストとかいう小池与党も賞味期限は切れているから、来年の都知事選ではボロ負けになる。どこかで「自分体制」の建て直しをしなくてはならない・・・・、まあ、こんな程度のことを考えているのでしょう。このタヌキ女に投票をしたオバカが360万人=これは、日本という国が、もう一段の危機的段階に陥ったということを意味していて(昔なら満州事変や5.15事件に匹敵)、いわゆる「1930年代現象」の始まりです。次の舞台は「大阪都構想の住民投票」。私は恐らく可決成立するだろうと見ています。日本の首都とその次の大都市の住民が「総オバカ現象」を引き起こしている=深刻な事態です。

(2)
都議会自民党 小池百合子はいやだけれど、他に候補者がない・見つけられない。党本部が小池にしろと言うているから、しょーがねえから小池百合子だ。勝手にしろ。まずは知事選よりも来年の都議選だ。ここで以前に持っていた議席以上の議席を奪還すれば、小池なんぞふっとばしてやる。

(3)公明党 さしあたり、小池百合子にくっついておけば、都政にかかる利権は自民党と連立与党でいる時よりも「おいしい」。しかし、都知事選が終われば、その後は衆院選と都議選がある。ここでは小池百合子や都民Fとわきあいあいに、とはいかない。どうも少し前から公明党やその母体の創価学会の政治的力量が低下傾向にあるので、衆院選も都議選も現有議席死守で、必死のパッチで行くしかない。最もじゃまなのは、共産党と「れいわ新選組」、この2つの勢力は何としても押さえつけておきたい。

(4)宇都宮健児氏 今回の立候補が3回目、しかし、その立候補の仕方も選挙の運動も、前回や前々回とほとんど同じ。政策はいいかもしれないが、多くの有権者には見てもらえそうにない。日常的に、見てもらうための努力はなされていないように思う。おそらく当選しないだろうと思っていたが、そこに山本太郎「れいわ新選組」が宇都宮健児氏を押しのけるようにして立候補してきたので、万事休す。その時点で、都知事選敗北が確定。

(5)
山本太郎「れいわ新選組」 既に何度も言ってきましたので割愛します(下記参照)。愚か極まりない立候補で、その大きな原因の1つが、立候補を促した山本太郎「れいわ新選組」の支持者たちの政治的未熟にあることは、強調してもし過ぎることなし。明治維新間もなくの江藤新平・佐賀の乱のごとしです。結果として私が予想した通り、たくさんの敵ないしは反対者を左派陣営に創ってしまい(それまでは味方であり仲間だった)、全くみじめな得票状態で落選、彼が都知事選前に集めていた「オーラ」は色あせてきた様子がうかがえます。あれだけ努力して、やっと一定の規模にまで育ってきた政治的資源を、もったいないこときわまりなしです。このままでは来たる衆議院選もさえない結果になりかねません。

(関連)山本太郎「れいわ新選組」の都知事選挙立候補は、政治的未熟による「愚挙」であり、また、それを促した「れいわ新選組」の支援者・応援者には大きな問題がある- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-96f5b5.html

(参考)佐賀の乱はなぜ起きた?どのように鎮圧された?江藤と大久保の思惑 - BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)
 https://bushoojapan.com/jphistory/baku/2020/02/01/93589

(6)立憲民主党 そもそも都知事選に取り組む力量もやる気もなし。やってもダメだと思っているから、それならと宇都宮健児氏に乗っただけの話。そもそも立憲民主党は、国政でこそ野党第1党ながら、もはや東京や大阪などの大きな自治体では、その他いろいろの弱小政党の1つに過ぎません。そうなったのは、社会党・民社党の時代も含めて、自業自得というものでしょう(たとえば築地市場問題への対応をご覧になればいい)。そして都知事選が終わった後も、この党の情けないありようは変わる気配がない。このままいけば、昨日のメールで申し上げたように、衆議院選ボロ負けです。政権交代など、夢のまた夢。

(7)
国民民主党 この集団は政党の体をなしていない「負け組選挙互助会」だから、都知事選など、それぞれの国会議員が勝手にやればいいというスタンス。相手にしなくていい。間もなく消えていく。国民民主党の中核部分は、政治家個人として選挙に強いので自在が効くから、その連中が野党攪乱の自民党別動隊として、これからも煩わしい動きを見せるでしょう(例:前原誠司)。国民民主党のリベラル議員は、一刻も早く立憲民主党と合流願いたい。

(8)
維新の会 首都圏・関東への進出を着々と進めていて、今回の都知事選でも小野泰輔が健闘した。次は衆議院選だが、まさに台風の目であって、議席は数倍に膨れ上がる可能性がある。ここに橋下徹あたりが立候補してきたりすると、国民民主党の上記集団(前原誠司がその代表格)などとも合流し、場合によっては自民党再分裂なんぞも引き起こして、やっかいなことになりかねない。しかし、若い世代を中心に、そうなっていく政治的土壌はすでに形成されつつある。危険な「1930年代現象」の進展である。

(9)
共産党 「市民と野党の共闘」路線で変わらない。この政党は恐ろしいほど「1枚岩」で、党の方針が決まると微動だに変わらない。「市民と野党の共闘」路線を私は高く評価しているが、しかし、この党の行動パターンは、それはそれで心配になること大なり。支持層が公明党と同様に高齢化してきていて、未来へ向けてじり貧から脱出できていない。革命政党から市民の政党に生まれ変われるかどうかが、共産党が政権を担える政党かどうかの分水嶺になると私は思っている。


まあ、ざっとこんな感じで、都知事選を巡る動きを見ていましたから、負けと決まった選挙を応援する気になんぞ、全くなれなかった、ということです。投票には行きましたが、こんな感じでこれからも選挙が続くのなら、投票する気にもなりませんね。

選挙に勝つ算段が出来ていません。だから勝てないどころか、得票も増えないし、じり貧が続いていきます。負けが続くと、それだけで有権者の信頼がなくなっていくということも、分かっていない様子です。私は○○さんと似ているかもしれませんが、総大将の立憲民主党を何とかしないと、この基調は変わらないと見ています。枝野幸男・福山哲郎執行部は、もう次回の衆議院選が最後のチャンスです(しかし、選挙に勝つための動きはいまのところ皆無で、国民民主党や連合とごちゃごちゃやって、むしろ負ける努力を続けている様子です)。

言い尽くされていますが、政権交代を担える、しっかりとしたオルタナティブな政治勢力を形成できない限り、政治は変わりませんし、危機の時代の現代日本では、日々刻々と事態は悪くなっていくでしょう。カスみたいな政治家どもによって導かれていく「破滅」は近いということです。市民は、この「オルタナティブな政治勢力をどうやって形成するか」を真剣に考えて行動する必要があります。
草々

2020年8月10日 (月)

福島第一原発事故後も反国民的な出鱈目仕事を続ける東京電力に原発を運営する資格はない=柏崎刈羽原発に関する新潟県の4つの原発事故検証委員会の近況から

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.(予約必要)(10.15)オルタナティブな日本をめざして(第51回):「21世紀の交通のあり方を問う~リニア・高速交通から低速交通の時代へ」(上岡直見さん:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-2cb1bd.html


2.日航123便墜落圧力隔壁説をくつがえす-青山透子/著(河出書房新社)
 https://cutt.ly/CdNy3Y1

(1985年、群馬県御巣鷹山に墜落した日航ジャンボ機は事故ではなくて「撃墜」だった。多くの証拠が出そろった迫真の書です。:田中一郎)


3.福島県の情報漏洩疑惑、「お手盛り調査」の実態(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/f0a853fa9d3bece664bb5135ecd767bcabe35e87

(関連)(おしどりマコ・ケン調査)Jヴィレッジを高濃度汚染のまま子どもたちのスポーツ施設として開放した東京電力が、更に作業員の被ばく管理をせずに除染(法令違反)、そして除去汚染土を秘密裏に「利用」、グルの福島県庁が「口封じ」- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-b73a83.html


4.辺野古新基地建設の設計変更を認めない!デニー県政を支える意見書を全国から送ってください。現地から山城博治さん、福元勇司さん、北上田毅さんが訴えを!  2020.8.5 塩川港にて - YouTube
 https://cutt.ly/5dNyju7


5.フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿 - NHK 「”いのち”の優劣 ナチス 知られざる科学者」
 https://www.nhk.jp/p/ts/11Q1LRN1R3/
 https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2019097366SA000/

 フェアシュアー、弟子のメンゲレ、優生学、断種法、優性裁判所、ナチス、アウシュビッツ・・・・・。現代日本とよく似た時代が、かつてのドイツにあったということか!

旧優生保護法訴訟 原告側の賠償請求棄却 東京地裁判決 仙台に続き - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20200630/k00/00m/040/165000c

(現代日本の裁判所もまた、かつてのドイツの「優性裁判所」のごとしのようです。医者、科学者、学者、裁判官、政治家、高級官僚、現代日本のこんな連中は、そのほとんどが「こういうやつら」か、そのお仲間、ということです。もちろん「例外」はありますが・・・・)

(参考)SOSHIREN わたしのからだ ホームページ
 http://www.soshiren.org/yuseihogo_toha.html
 http://www.soshiren.org/index.html

 <ヒトラー「我が闘争」より>
「大衆の理解力は非常に小さく、大衆の忘却力は非常に大きい」

 <フェアシュアーが所長を務めていた研究所施設の入り口にある碑文>
「科学者はその学術研究の内容と結果に責任を持たなければならない」

(残念ながら、現代日本において、かような科学者・研究者はほとんどいない)


6.10月25日解散総選挙全予測 選挙のプロが徹底分析 自民22減 野党33増 - 毎日新聞出版
 http://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2020/08/16/10252233.html

(予想では、自民党が22議席減らして「日本維新」が24議席増やすという結果。あとはほとんど変わらずで、「れいわ新選組」が3議席ほど新規に議席を確保するくらいの話。こんな選挙結果では「お話にならない」のですが、しかし、今のままでは恐らくこういうことになるでしょう。野党第1党の立憲民主党=とりわけ現枝野幸男・福山哲郎執行部の責任は重大です。選挙に勝つための行動を直ちに起こせ!! :田中一郎)


7.日刊ゲンダイより
(1)大手ゼネコン幹部ら震災復興事業下請け企業の裏金で豪遊か|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/276471
(2)裏金作りにキャバクラ接待 鹿島建設は“組”時代と変わらぬ|佐高信 日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/276738
(3)【小池百合子】都「コロナ関連」補正予算に紛れ込む不要不急な“忖度”事業|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276473
(4)【新型コロナウイルス】正しかったのは児玉教授 8月は「目を覆う」事態になる|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276754
(5)政府の無策に区長が反旗“世田谷モデル”でPCR検査大量拡充|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276706


8.「いちろうちゃんのブログ」より
(1)「怒りん坊中村敦夫の閻魔堂会議」(日刊ゲンダイ)& 老朽原発・石炭火力の延命・温存を狙う新電力市場のインチキと浅智恵=経済産業省を解体せよ- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-767525.html

(2)(他のMLでの議論)「「命の選別」と反緊縮は相容れない 」という「薔薇マークキャンペーン」について=「命の選別」を肯定するか否かは「緊縮か反緊縮か」とは直接関係はありませんし、一過性バラマキ政策は正当化できません- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-12c7b0.html

(3)(報告)(7.28)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」(その1)(「新ちょぼゼミ」:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-eaddb8.html

(4)保育園行政に見る「市場原理主義アホダラ教」政策の結末=保育士の給料を削りに削って何してんだよ、株式会社保育園!(「ルポ 保育園株式会社 職業としての保育2」小林美希さん『世界』論文から)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-96cfc7.html

(5)4つあります:(1)巨悪を見逃す東京地裁=豊洲石原慎太郎裁判は原告住民の一審敗訴(2)オリンピックなんぞ早うやめなはれ(3)新型コロナに想う(西尾正道さん)(4)君が代斉唱強制の都教委暴力他- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-4f9d9a.html
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「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」から「NEWS LETTER NO.14 2020.7.31」が届きました。久しぶりの柏崎刈羽原発情報です。以下、その中からいくつかを選んで簡単にご紹介するとともに、直近の原発関連情報も若干ばかりお伝えいたします。

ご承知の通り新潟県では、柏崎刈羽原発の再稼働をめぐって、泉田裕彦前新潟県知事の時代から福島第一原発事故の検証を行うことが必須の条件とされ、長く「新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会」(以下、技術委員会)で議論が続いてきました。この作業が終わらないうちは再稼働の話もしないというものです。更に、1つ前の米山隆一前知事の時には、その検証委員会がさらに拡充され、技術委員会の他に、①新潟県原子力発電所事故による健康と生活への影響に関する検証委員会、②新潟県原子力災害時の避難方法に関する検証委員会、と、それら3委員会の検討結果を総括して報告書を作成する 新潟県原子力発電所事故に関する検証総括委員会、が設置され、福島原発事故の教訓とそれをどう新潟県に活かしていくのかの議論が行われることになっています。そしてこの総括委員会の座長には池内了名古屋大学名誉教授が就任し、これまで多くの自治体の専門家委員会に見られたような「御用委員会」ではない、しっかりとした議論や検討が期待されているところです(下記参照)。そしてこのことは、花角英世現知事になって以降も引き継がれて今日に至っています。

(関連)原発事故に関する3つの検証について - 新潟県ホームページ
 https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/kensyo.html

(1)新潟県原子力発電所事故に関する検証総括委員会 - 新潟県ホームページ
 https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/soukatutop.html
(2)新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会 - 新潟県ホームページ
 https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/gijyututop.html
(3)新潟県原子力発電所事故による健康と生活への影響に関する検証委員会 - 新潟県ホームページ
 https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kenko/1356877960355.html
(4)新潟県原子力災害時の避難方法に関する検証委員会 - 新潟県ホームページ
 https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/1356877582245.html

(関連)防災局 原子力安全対策課 - 新潟県ホームページ
 https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/genshiryoku/


しかし、長い議論を続けてきた技術委員会の運営状況について、下記にご紹介するレポートの中で田中三彦氏が少しばかり遠慮気味に触れているように、議論の公開性が担保されないとか、この期に及んでまだきちんとした議論ができない人間も委員の中にいるようだとか、必ずしも多くの県民や有権者が期待していたような委員会運営にはなっていない様子もうかがえ、何よりも福島第一原発事故を引き起こした東京電力が、まだ不都合事項を隠したり、嘘をついたり、ゴマカしたりしている始末です。更に東京電力は、肝心な柏崎刈羽原発(福島第一原発事故以降は全機停止)の現場において、あってはならないようなお粗末な事故や事件を今日でも繰り返しているといった状態で、およそこの事実上経営破たんしているロクでもない会社に原発を運転・運営する資格などないと言っていいでしょう。

(関連)議論開始から8年「ようやくスタートラインに」 新潟県技術委が福島原発“事故原因”報告書案を提示(NST新潟総合テレビ)
 https://www.fnn.jp/articles/-/67669

また、ここにきて、新型コロナPANDEMICが大問題となり、上記の4つの検証委員会が思うようには開催できない事態も生まれていて、柏崎刈羽原発の再稼働問題や新潟県の原発安全性検証委員会の今後は予断を許さない状態となってきました。従って、このタイミングで送られてきた今回の「LETTER」は非常に貴重な情報提供だと言えるでしょう。ただ私は、この委員会をずっと追いかけてきた原子力資料情報室など、脱原発団体の事務局や原発に反対している科学者・技術者の方々に、この新潟県の各検証委員会の検討状況について、情報共有化を目的に適宜東京での報告集会を開いてほしい旨、お願いをしてきましたが、それは未だに実現していません。それは大変残念なことだと思っています(また、今回のLETTERを発行した下記団体のHPも更新がされずに古いままに放置されています)。

(関連)『柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会』HP
 http://kkheisa.blog117.fc2.com/

本来であれば、新潟県だけでなく、そもそも原子力規制委員会・規制庁が率先をして福島第一原発事故の実態解明や原因の究明を精力的に行っていなければならないところですが、現状ではそれが完璧に棚上げにされた状態にあるのです。福島原発事故直後には、政府、国会、東電、民間の4つの事故調査委員会が創られて、それぞれ報告書が出ていますが、当時は放射能汚染がひどくて現場検証もできない中での報告書ですから、政府および国会の各事故調は「継続して事故調査と問題検証を行うこと」を宿題として申し残したのですが、原発推進に固執するアベ自公政権によって「継続調査」は政治的に棚上げにされてしまったのです。

従って、福島第一原発事故の検証は全く不十分のままに残り、あの時現場ではいったい何が起きていたのか(原子炉工学的事実問題)、なぜあのような事故の展開になったのか、当時の原発事故への対応の仕方はどこにどのような問題があったのか、再発を防止し二度とひどい結果にならないためにはどういうことを教訓にすべきかなどなど、大切なことが無視されたまま、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁(原子力規制委員会・規制庁が変身して表記が変わりました:原子力に「寄生」して原子力の「規制」はできない)は新規制基準なるものをでっちあげたのです。

(再稼働を認める原発・核燃料サイクル施設に対して「安全」とは言わない・言えないなどとうそぶき、新安全基準と言わずに新規制基準などと言い換えています。この委員会は肝心なことを避けて通って、それをゴマかすための「言葉遊び」をしている委員会といってもいいでしょう。ふざけんな、という話です。私がこの原子力規制委員会・規制庁を決定的にダメだと思ったのは、まさに東京電力という原発破局事故を引き起こして経営破たんし、国民の税金で事故の後始末のために活かされているだけの会社に、また再びの原発再稼働を認めた柏崎刈羽原発の安全審査パスでした。やってはいけない原発運転認可により、この委員会・この役所は、もはや原子力ムラの手下にすぎず、日本国民や日本国のために原発・核燃料サイクル施設の安全性を担保しうる組織ではないことを自分自身で天下に知らしめたということです。原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は解体あるのみです)

いずれにせよ、今現在この日本で、いろいろ問題はあるにせよ、福島第一原発事故の実態解明や原因究明、それに加えて、原発の運転や事故に伴う放射線被曝と健康の問題・生活の問題、あるいは避難計画の問題などを総合的に検証・検討しているのは、悲しいかな、この新潟県の4つの委員会をおいて他にはないのです(それ自体が日本の政治や行政がまともに機能していない大きな証拠の1つです)。従って、私たちは、この委員会の検討状況や議論の進捗状況を、柏崎刈羽原発や新潟県だけの問題とは認識せずに、日本の今後の脱原発・反原発の運動を方向付けるものとして、しっかりと見守っていく必要があるでしょう。また、委員に選ばれている池内了先生や田中三彦さん他、委員会で良心的・良識的に動いてくださっている方々への支援・応援も忘れてはならないと思います。

そして、一刻も早く、原発を推進している政治勢力=自民党、公明党、日本維新、国民民主党などの「日本破壊勢力」を、あらゆる選挙において落選させ、完全な形で脱原発と日本のエネルギー政策の転換を実現しなければなりません。これは私たちの命と生存がかかっている問題です。決して大げさな話ではありません。南海地震をはじめ、巨大地震や巨大津波、そして富士山噴火をはじめ巨大噴火は、この日本列島のどこでいつ起きても不思議ではないからです。私たちの郷土と自然環境を、子どもたちや孫の世代に、きれいなままで引き継いでいくためにも、脱原発とそのためのホンモノの政権交代は避けて通れないのです。まさに時間との勝負と言っていいでしょう。

 <別添PDFファイル>
(1)福島原発事故検証委員会の今後(池内了『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(2)シビアアクシデント進行時、原子炉圧力容器主フランジの「シール機能」は維持されていたか?(田中三彦『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(3)柏崎刈羽原発差止訴訟の現状(伊東良徳『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(4)「地域の会」で6・7号機再稼働に向けて何が語られているか(宮崎孝司『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(5)柏崎刈羽原発をめぐる現状について(矢部忠夫『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
(6)核燃料取り出し正念場、福島第1原発3号機(日経 2020.8.3)
(7)はじめに:福島第一原発1号機冷却「失敗の本質」(NHKスペシャル「メルトダウン」取材班『講談社現代新書』)
(8)原発安全対策費 5.2兆円、対テロ施設、膨張 安価、揺らぐ前提(朝日 2020.8.9)
(9)帰還困難区域「限定的な除染」で避難指示解除、国の責務 汚染対処うやむやに(東京 2020.8.5)
(10)東電福島第一原発事故の被災者切り捨て、電通「復興キャンペーン」に7年間で240億円を投入(イントロ部分)(白石草『週刊金曜日 2020.8.7』)


1.(別添PDFファイル)福島原発事故検証委員会の今後(池内了『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
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(関連)福島事故の検証の重要性(池内了『科学 2020.8』)
 https://www.iwanami.co.jp/kagaku/


2.(別添PDFファイル)シビアアクシデント進行時、原子炉圧力容器主フランジの「シール機能」は維持されていたか?(田中三彦『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
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(一部抜粋)
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(中略)さて、重要問題の議論はあくまで公開で行われるべきだと、私は考えている。その考えが受け入れられたからかどうかそれはわからないが、他の課題別ディスカッションが原則非公開で行われてきたのに対して、課題1Dは公開を原則としてきた。しかし、回を重ねるにつれ、公開の場での議論ゆえに肝心の議論が深まらないことも身にしみて感じてきた。議論を深めるのに必要な東電非公開資料を東電に開示してもらえなかったり、東電と徹底的に議論ができなかったり、といったことがあるからだ。

昨年はじめ、技術委員会事務局に以上のような話を伝えたところ、技術委員会の中島健座長の承諾をいただき、昨年4月から、ほぼ毎月一度のペースで、技術委員会事務局立ち会いの下、東電に非公開資料を見せてもらいながら、東電と私が一対一で議論するということが行われている。この「3者打合せ」で議論していることは、そのほとんどが公開の課題1Dですでに議論ずみのことだが、この3者打合せでは、非公開資料を参照しながら、それまでの東電の説明に問題がないかを細かく議論してきた。以下が、最初の3者打合せで当方から提示した「議論予定項目」である。ただし、これらはかならずしも独立した問題ではない点に注意が要る。とくに①~④は、場合によっては、相互に因果関係を有している可能性がある。

①1号機原子炉圧力測定データの信頼性
②1号機原子炉SR弁不作動の可能性
③シビアアクシデント下における1号機原子炉圧力容器主フランジのシール機能
④地震発生直後の1号機原子炉建屋4階における出水事象
⑤SBOと津波遡上の関係(とくに1号機)
⑥2号機PCVの地震による破損の可能性
⑦運転手順書、保安規定に関するいくつかの確認
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


3.(別添PDFファイル)柏崎刈羽原発差止訴訟の現状(伊東良徳『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
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(一部抜粋)
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(中略)柏崎刈羽原発は当初基準地震動を300ガルで設置許可を得ました。ところが、中越沖地震で1号機での解放基盤表面(地下284m)での最大加速度を試算すると1699ガルにもなることがわかりました。そこで東電は柏崎刈羽原発の耐震性が十分であると主張するために基準地震動を1号機から4号機は最大で2300ガル、5号機から7号機は最大で1209ガルに変更しました。しかし、そのための耐震補強工事は、天井スラブの鉄筋の強化、配管サポートの強化、熱交換器の据付ボルトの強化だけで、それ以外の補強工事は行われていません。耐震設計の基準となる地震動が何倍にもなったというのに、補強工事はほとんどせずに耐えられるなどということが、どうしてあり得るのでしょう。また、東電が今再稼働を進めている6号機と 7号機(大湊側)では、基準地震動がなぜすぐそばの1号機から4号機(荒浜側)の半分程度に抑えられているのでしょうか。誰しもが不思議に思う点です。
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4.(別添PDFファイル)「地域の会」で6・7号機再稼働に向けて何が語られているか(宮崎孝司『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
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(一部抜粋)
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(中略)◆規制基準の確認せず工事先行一防潮堤、フィルターベント

2017年12月、6・7号機の規制基準適合性審査で「合格証」が出されました。これにより原子炉設置変更の許可が下りたわけですが、規制基準対応の工事は、審査にお構いなく進んでいました。荒浜側の防潮堤は、2011年11月には地盤改良を始め、2013年6月完成しています。しかし、適合性審査で液状化対策が不十分として工事の補正が求められましたが、対応できないとして自主設備となってしまいました。「地域の会」に発表されたときは、驚きの声が上がりました。

フィルターベントについても、新規制基準(2013年8月施行)が定められる前に、ほぼ出来上がっていました。2013年7月に当時の泉田県知事から、安全協定に基づく設置事前了解がないと指摘されました。県・柏崎市・刈羽村と東電で交わされた「安全協定」には、「施設等新増設するときは事前に県市村の了解をえる」とあるからです。この協定さえ無視して工事先行で進めてきました。規制委員会の審査では、出来上がったフィルターベントの地下で液状化が起こると説明しています。この段階で規制委員会は、設備使用停止を指示すべきです。
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(関連)フロントページ-地域の会
 http://www.tiikinokai.jp/


5.(別添PDFファイル)柏崎刈羽原発をめぐる現状について(矢部忠夫『柏崎刈羽原発廃炉の会 NEWSLETTER NO.14 2020.7.31』)
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(一部抜粋)
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(中略)◆新潟県の三つの検証委員会

新潟県は、福島第一原発事故と柏崎刈羽原発の安全性確認のために三つの検証委員会と、これら検証委員会を統括する検証統括委員会を設置し、今なお検証が続いている。このうち「技術委員会」(新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会)は、2002年の「東電トラブル隠し」の発覚により、翌2003年2月に「安全協定」に明記される形で発足したもの。県に対して原発の安全確保に関する事項を確認する際に技術的助言、指導するとされ、現在は委員を15名に増加し、福島第一原発事故原因の検証を徹底して実施している。

「健康生活委員会」(新潟県原発事故による健康と生活への影響に関する検証委員会)は、福島原発事故による健康への影響の徹底検証を「健康分科会」(5名)で、福島事故による避難者数の推移と避難生活の状況などに関する調査の実施を「生活分科会」(4名)に分かれて議論をしている。「避難委員会」(新潟県原発事故時の避難方法に関する検証委員会)は、9名により避難計画の実効性等を徹底的に検証するとともに原発防災訓練も実施するとしている。

「検証総括委員会」(新潟県原発事故に関する検証総括委員会)は上記3つの検証委員会の個別の検証を総括する委員会で、各委員会からの検証結果の報告を受け、議論を整理し全体をまとめて最終的な検証結果を知事に報告することとしている。委員長に池内了・名古屋大学名誉教授が就任し、各委員会の正副座長、正副委員長の7名で構成されている。(2017、2018年に前知事が設置したもの)

池内氏は「検証総括委員会として徹底して科学的な検証を行うがトランスサイエンス問題に対しても様々な立場からの見解や提言を出し合う」「総括委員会として広く県民の声を聴取する」とし、さらに東電の原発事業者としての「適格性」についても検証するとしている。
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6.(別添PDFファイル)核燃料取り出し正念場、福島第1原発3号機(日経 2020.8.3)
 https://cutt.ly/HdMUOYi

(田中一郎コメント)
 3号機の爆発は1号機の爆発と全く違う形だった。これが何故なのか、まともな説明は聞いたことがない。3号機爆発については、使用済み核燃料プールの核燃料による核爆発だったという説があり、もし3号機の使用済み核燃料をプールから取り出すのなら、この核爆発説の是非を検証しながら出さなければいけないはずである。それを無視して、ただひたすら使用済み核燃料を片付けてしまおうというのなら、それはまさに「証拠隠滅行為」であり(*)、やはり3号機爆発は核爆発であり、従ってまた、日本国中の他の原発においても同様に核爆発が起こりうるということを意味している。私が全国の原発・核燃料サイクル施設について、使用済み核燃料プールの安全対策こそが真っ先に着手すべきことであるという理由は、こんなところにもある。

(*)福島原発事故当時の東電TV会議では、3号機爆発が東京電力本社に報告されたその時に、高橋フェローという人物が「政府が水素爆発だと言っているのだから水素爆発でいいでしょう」と発言している声が聞こえていた。


7.福島第一原発1号機冷却「失敗の本質」-NHKスペシャル『メルトダウン』取材班/著(講談社現代新書)
 https://cutt.ly/qdMU4dQ

(関連)(別添PDFファイル)はじめに:福島第一原発1号機冷却「失敗の本質」(NHKスペシャル「メルトダウン」取材班『講談社現代新書』)印付
ダウンロード - e381afe38198e38281e381abefbc9ae7a68fe5b3b6e7acace4b880e58e9fe799baefbc91e58fb7e6a99fe586b7e58db4e3808ce5a4b1e69597e381aee69cace8b3aae3808defbc88nhke382b9e3839ae382b7e383a3e383abefbc89.pdf

(関連)メルトダウン連鎖の真相-NHKスペシャル『メルトダウン』取材班/著(講談社)
 https://cutt.ly/7dMIgrd
(関連)福島第一原発事故7つの謎-NHKスペシャル『メルトダウン』取材班/著(講談社現代新書)
 https://cutt.ly/XdMIu6H

(田中一郎コメント)
 この本は「NHKスペシャル『メルトダウン』取材班」著作の3冊目です。残念ながらこの本は(及びこれまでの2冊は)、別添PDFファイルのこの本の「はじめに」を一読していただければおわかりのように、これまで原発を厳しい目で見ている人たちから提起されている疑問点に何らの配慮も考察も調査も取材もすることなく、あたかも既知の事実であるかの如く書いていて(*)、要するに、福島第一原発事故の実態や原因に関して、いわゆる原子力ムラの御用学者たちの言い分をまとめて書いているだけの本です。しかし、全文をお読みになればご理解いただけるように、それでも、その原子力ムラ御用学者の言い分をNHKのスタッフたちが彼らなりに解釈をし理解したところをこの本にまとめている点だけは評価できると思われます。単なる原子力ムラの福島第一原発事故言い訳広報ではないということです。

(*)私が「?」マークを付けておきました。

そして私が悲しいと思うのは、このNHK著の3冊以外に、福島第一原発事故全体の原子力工学的な諸問題を実証的に、説得的にまとめた図書が見当たらない、という点です。私が田中三彦氏や後藤政志氏ら、福島第一原発事故に関して、原発推進派の連中が評価していることと違う見解を持っている方々にお願いしたいのは、こうしたNHKの報道に対して、公開質問状を出すなり、あるいは公開討論会を申し入れるなりして、もう少し議論を闘わせていただけないかということです。私はこれまで下記のような点について、福島第一原発事故は「謎に包まれたままだ」と申し上げてきました。下記のようなことも含めて、福島第一原発事故の真相究明を是非、関係者や脱原発の科学者・技術者の方々にやっていただきたいと願っています。(田中三彦氏が技術委員会で提起している問題と一部重なっています)

 <解明されるべき福島第一原発事故の実態解明・原因究明>
1号機~3号機共通
(1)1号機の非常用復水器(IC)を含めて緊急炉心冷却装置(ECCS)の機能に問題はなかったのか?

(2)水位計は過酷事故時(高温高圧)には正常に機能しない欠陥品ではないのか? 圧力計や温度計はどうか?(他の原発でも広く使われている)

(3)圧力逃し安全弁(SRV)は過酷事故時(高温高圧)には正常に機能しない欠陥品ではないのか?

(4)全電源喪失後、福島第一原発の吉田所長以下のスタッフも東京電力本社も、あらかじめ定められていた事故対応マニュアル(「兆候ベース」)を無視して、愚かな場当たり対応をしていたのではないかという疑問(もしそうだとすると原子炉等規制法違反となる:3つの事故対応マニュアルは次の通り=「事象ベース」「兆候ベース」「シビアアクシデント」)

(5)危機的事態に陥った4号機の使用済み核燃料プールがその代表事例だが、沸騰水型原子炉の使用済み核燃料プールの欠陥はどうするのか?(地震の揺れに弱く、壊れると冷却不能となり、使用済み核燃料が溶け出して、どうしようもない状態に陥る=人間が近づけなくなる)

(6)事故当時、全ての外部電源が喪失してしまい、かつその復旧に長い期間を必要としたが、外部電源の耐震性についてはどうなのか?(福島第一原発の外部電源の一つは敷地が液状化して変電機などの施設がグチャグチャになっていた=そんな敷地を使った外部電源でいいのかなど)

(6)国際原子力機関(IAEA)でさえ提唱している深層防護がなされていなかったことを何故、きちんと総括しないのか?

(7)過酷事故時のメルトダウン防止や水素爆発防止、水蒸気爆発防止やMCCI反応(コアコンクリート反応)による一酸化炭素発生とその爆発事象について、どう防御すればいいと考えているのか?

各号機ごとの疑問
(1)1号機:非常用復水器(IC)や非常用電源の地震の揺れによる破損の可能性
(2)2号機:どこが爆発して破損しているのか? 何故、調べようとしないのか?
(3)3号機:何故、1号機の爆発と大きく違うのか、核爆発ではないのか?
(4)4号機:何故、稼働していないのに爆発したのか(東電のいう水素ガス逆流説は説得力に欠けている)、また何故、2度も火災が起きたのか?


8.(別添PDFファイル)原発安全対策費 5.2兆円、対テロ施設、膨張 安価、揺らぐ前提(朝日 2020.8.9)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/c33267cdc7250f11a2cbb4750bab9e3f4f385a56

(ミッドウェー海戦で大敗北を喫した大日本帝国軍部は、今度はガダルカナル島攻防戦で「中途半端な戦力の逐次投入」という消耗戦を繰り返して、その戦争遂行体力を消耗させていく。そして挙句の果てが、マリアナ沖海戦やレイテ沖海戦で決定的な敗北を喫して、その戦争遂行能力を失ってしまう。それと瓜二つの似たようなことを、日本の大手地域独占電力会社群と自民党ドアホ政治、及び腐った経済産業省官僚たちが原発を巡って繰り広げている。まさに亡国のエネルギー戦略である。バカは死ななきゃ治らないのか!? :田中一郎)


9.(別添PDFファイル)帰還困難区域「限定的な除染」で避難指示解除、国の責務 汚染対処うやむやに(東京 2020.8.5)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/47084

(関連)未除染でも避難解除、政府が検討 原発事故の帰還困難区域
 https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/1486


10.(別添PDFファイル)東電福島第一原発事故の被災者切り捨て、電通「復興キャンペーン」に7年間で240億円を投入(イントロ部分)(白石草『週刊金曜日 2020.8.7』)
ダウンロード - e99bbbe9809ae3808ce5bea9e88888e382ade383a3e383b3e3839ae383bce383b3e3808de381ab7e5b9b4e99693e381a7240e58484e58686e38292e68a95e585a5efbc88e382a4e383b3e38388efbc89efbc88e799bde79fb3e88d89e3808ee980b1e5888ae98791e69b9ce697a5e3808fefbc89.pdf


 <関連サイト:最近の原発関連情報から>
(1)柏崎刈羽再稼働の事前同意「30キロ圏内」に拡大を 8市町議員が研究会 新潟(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/0614c19fdbda1ed62fb7afda01684234eadc7cd2
(2)東電の原発事故時手順書 公開 - 東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース - NHK 40年後の未来へ 福島第一原発の今
 https://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/20111024/1910_tejunsho.html
(3)青森 六ヶ所村 核燃料再処理工場 審査に正式合格 原子力規制委 - 各地の原発 - NHKニュース
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200729/k10012538381000.html
(4)震災・原発事故…2021年春・福島県浪江町の5つの小中学校が閉校 それぞれの学び舎との別れ(福島テレビ) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/8fcb493823d79c02bd882142abe387c535399e5e
(5)新型コロナ-大手電力各社、原発賠償費を送電線料金に上乗せ  -日本経済新聞
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62000360Y0A720C2916M00/

(6)原発立地「工作班」元社員に接触 「来ると思っていた」:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN877WNZN70PTIL02Q.html?ref=mor_mail_topix1
(7)核ごみ拒否条例、24自治体制定 最終処分に警戒感広がる:北海道新聞 どうしん電子版
 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/446315
(8)データ捏造の東電委託先が陳謝 「行きすぎた数字優先」(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/c8ec9e434859d6107cc39caf89700a9961ec185c
(9)サンデー毎日Online:関電元役員への損害賠償訴訟で疑惑は解明されるのか【サンデー毎日】 - 週刊エコノミスト Online
 https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20200702/se1/00m/020/010000d
(10)原発除染土、覆わずに栽培試験 飯舘村で環境省が方針転換(共同通信) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/3073fd7c32d218f80cd10111d2ab9595e7005eb1

(関連)放射能汚染地帯で農業をしてはいけない=諸悪の根源は、生産者・農家を含む原発事故被害者への賠償・補償をきちんとしないことだ、そして、生産者・農家の被ばく防護をどうして国はきちんとしないのか!!- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-4198.html
草々 

2020年8月 9日 (日)

「覆土せず野菜栽培」実証へ NHK福島県:こういうことをやっている産地の食品は絶対に買わない・食べない、そして買わない・食べないことを口コミで広げる、これが最も有効な対応策です + Our PlanetーTV 報告(宮崎早野論文撤回)

前略,田中一郎です。
(最初に若干のことです)


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1.(新刊書)ドキュメント感染症利権 医療を蝕む闇の構造-山岡淳一郎/著(ちくま新書)
 
https://cutt.ly/XdBQ4sN


2.(メール転送です)「不透明な『宮崎早野論文』撤回~宮崎氏は博士号取り消し」
 
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2514

福島県立医科大学の宮崎真講師と東京大学の早野龍五名誉教授が、福島県伊達市住民の被曝データを使って執筆した2つの論文について、英国の学術雑誌が7月28日付で撤回を公表しました。

「倫理的に不適切なデータが使用された」として論文の撤回を決定したのはJournal of Radiological Protection(JRP誌)。撤回されたのは、宮崎氏と早野氏が2016年と2017年に投稿した2つの論文です。

福島医大は、宮崎氏の学位論文撤回が決定されたことの報告と学位取り消しの申し出があったため、今月15日に審査を実施。博士号の学位取消しを承認したことを明らかにしました。OurPlanet-TVが2018年から継続取材している「宮崎・早野論文」問題。最新記事をご覧ください。
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(関連)日本の大学は腐っている(2):正体を現した似非アカデミズム=「住民に背を向けたガラスバッジ論文ー7つの倫理違反で住民を裏切る論文は政策の根拠となりえない」(宮崎真&早野龍五論文)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-5dd5.html


(田中一郎コメント)
 福島県立医大の宮崎真の方は博士号がはく奪されましたが、早野龍五(東京大学名誉教授)の方は今日に至るも何のお咎めもありません。東京大学当局は何をしているのでしょうか? 事は海外の学術誌でおきていることですから、この事件は世界に向けて日本の科学の恥をさらしているようなものです。名誉教授職はく奪どころか、厳正なる処分がなされてしかるべきです。そしてそれだけではなくて、黒川眞一氏(高エネルギー加速器研究機構名誉教授)をはじめ、このインチキ論文の問題点を指摘した科学者の疑問に対して、宮崎真も早野龍五も全く応えようとしていないだけでなく、このいい加減な論文を掲載した海外の学術誌もまた、きちんとした対応をしないまま幕引きを図ろうとしているかのごときです。世界的に科学がおかしくなっているということの1つの証拠として見ておけばいいでしょう。

(上記Our PlanetーTV サイトから一部抜粋)
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(中略)
宮崎氏と早野氏の論文について2018年8月に第2論文の問題点を指摘する批判論文をJRP誌に投稿した黒川眞一高エネルギー加速器研究機構名誉教授は、その後 5人の研究者との共著でさらに3本の批判論文を今年2月と3月に投稿したことを明かした上で、これらの批判論文が受理されておりながら、論文そのものと、批判に対する宮崎氏と早野氏の回答がJRP誌の掲載されないのは極めて異例と問題視した上で、次のように述べた。

「最初の批判論文について2018年11月には編集部が著者に回答するようにと要求したのにかかわらず今回論文が撤回されるまでのほぼ2年間、著者たちは回答を回避してきたこと、そして今年の4月初めまでにJRP誌の編集部が著者に回答を求めた3本の批判論文に対しても、著者たちは回答しなかった。」

「論文撤回は通常では考えられないプロセスを経ており、政治的な意図があるのではないかと疑われれる。私たちは、式の間違い、論文内の不整合、データや図の捏造や改竄の疑いなど数十点について指摘してきた。通常なら、論文撤回前か撤回時に、これらの批判論文と著者の回答が掲載されなければならないが、一 切なされていない。編集部による撤回コメントに記載されている2014年3Q の対象者数の誤りは、私たちが批判論文で指摘した中の一部のみを勝手に盗用していると見られる。大変遺憾に思う。」
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「覆土せず野菜栽培」実証へ NHK 福島県 2020年08月08日(日)12時39分
 https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20200808/6050011295.html

(関連)原発除染土、覆わずに栽培試験 飯舘村で環境省が方針転換(共同通信) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/3073fd7c32d218f80cd10111d2ab9595e7005eb1
(関連)原発除染土、覆わずに栽培試験 飯舘村で環境省が方針転換|全国のニュース|京都新聞
 https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/325817
(関連)除染土の再利用地で、野菜の試験栽培開始 環境省:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN517VFVN4XULBJ00X.html


こういうことをやっている産地の食品は絶対に買わない・食べない=買わないこと・食べないことを口コミで広げる、これが最も有効な対応策です。ことは放射能汚染に限りません。農薬や有害物質、遺伝子組換えやゲノム編集などなど、現代日本は出鱈目な政治やいい加減な行政によって、食べ物が世界中で最も危険な国の1つになっています。昨今では発展途上国よりもひどい状態です。円高で世界中から、外国では食品にはできない危険なものが「食品」として日本に集まってきます。貿易自由化のバカバカしい「恩恵」です。しかし私たちは、食品を買う際に消費者主権を持っています。自分のお金で何を買うのかという意思決定は極めて重要で、選挙でだれを選ぶのかと同じくらいの意味があります。

食べものは安全であって当たり前です。危険だ危険だという人間たちが、その証拠を示せ、などと言っているドアホがいますが、話は逆です。食品を売る人間達・会社こそが、その食品が安全であることをきちんと示せ(さまざまな実験・実証試験をすればよろしい)ということです。また。それをきちんとさせるために厚生労働省や自治体などの役所があり、そこが業者に代わって実験や実証をしたりもしますが、その「安全行政」が企業の利益を優先するあまり、出鱈目なのです。また、輸入食品についても貿易港での検疫(安全と表示のチェック)がまともにされておりません。

「安全・安心キャンペーン」やそれと裏腹の関係にある「風評被害」論がいかにおかしいかは、上記のような「安全の証明」が全くなされてない中で、情緒的に「俺たちの作った食べ物を買ってくれ、買ってくれない奴は偏見持ちだ」などと、かつての大政翼賛会の様なパフォーマンスを繰り返しているからです。まともな安全性基準も持たず、まともな安全性実証試験もせず、それどころか検査もほとんどやらないで、政治的に私たちの口の中に危険物・放射能汚染物を放り込もうとしているキャンペーン=それが「安全・安心キャンペーン」です。

かつては「どくろマーク」をつけたドラム缶に密封して厳重に保管しておくべき放射性廃棄物の基準が100ベクレル/kgでした。それが福島第一原発事故後は飲食品の放射能残留規制値になっています(しかも放射性セシウムだけ)。かようなバカな話があるかと怒らなければいけません。その「出鱈目基準」を「安全基準」だとマスごみのバカどもが宣伝を毎日のように繰り返す、そのマスごみ宣伝を、そのまんま信じ込んで、食べて応援・買って支援、などというチョロイ宣伝文句に乗せられて福島県産品を買っていい気になっている、そんなオバカが日本にはたくさんいます。「安全・安心キャンペーン」は、そういう軽率で情緒的な人間たちを増殖させるための悪質なる原子力ムラ・放射線ムラの「思想洗脳」活動なのです。こんなものに騙されてはいけません。一種の「フクシマ・エートス」です。

私は福島第一原発事故以降、福島県産のみならず関東及び南東北産の飲食品は、加工食品も含めて原則として買わない・食べないを続けています。安全とは言えないものを平気で人に売ろうとする人間達、そういう人たちが作ったものは絶対に買わない・口にしない、それを頑固に守り通すことが、脱被ばくの運動を成功させる秘訣です。多くの人々の購買行動の影響は決定的です。これに逆らえる産業はありませんし、これを押さえつける政治や行政も成功しません。放射能汚染物はNO! これを頑固に日々の生活の中で貫き通すことが、いずれ大きな脱被ばくのウネリとなるのです。「放射NO! やさいの気持ち」という歌までできています。

(関連)(再論)食べものの放射能汚染:汚染のホット・スポットが見過ごされる危険=放射能汚染地域産の飲食物は極力避けましょう- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-d742.html

(関連)(報告)(5.27)オルタナティブな日本をめざして(第45回):「食べものが劣化する日本:命をつむぐ種子と安心な食を次世代へ」(新ちょぼゼミ:安田節子さん)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-068652.html
草々 

2020年8月 8日 (土)

(予約必要)(10.15)オルタナティブな日本をめざして(第51回):「21世紀の交通のあり方を問う~リニア・高速交通から低速交通の時代へ」(上岡直見さん:新ちょぼゼミ)

前略,田中一郎です。
別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


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(2020年10月の「新ちょぼゼミ」のご案内です)

(別添PDFファイル)(チラシ)(チラシ)(10.15)オルタナティブな日本をめざして(第51回)「21世紀の交通のあり方を問う~リニア・高速交通から低速交通の時代へ」(上岡直見さん:新ちょぼゼミ) 
ダウンロード - efbc88e7acac51e59b9eefbc89e3808c21e4b896e7b480e381aee4baa4e9809ae381aee38182e3828ae696b9e38292e5958fe38186e3808defbc88e4b88ae5b2a1e79bb4e8a68be38195e38293efbc89.pdf

新幹線、高速道路、地方空港と、我が国政府は高度経済成長期以来、一貫して「高速交通」を中心とした交通インフラの整備に邁進してきました。しかし、21世紀に入って我が国が人口減少社会に突入する中、バブル崩壊以降の経済不況の長期化や地域経済の落ち込みに伴い、高速長距離輸送ではない、まさに私たちの生活の足である地域交通事業者の経営が厳しい事態に追い込まれています。特にマイカーを持たない高齢者や学生たちにとっては欠かせない路線バスや地方鉄道などの「地域の足」が、経営難から年を追うごとに消えていく事態が生れており、加えて昨今の新型コロナPANDEMICによる「外出自粛」がこれに拍車をかけ始めています。しかし政府は、こうした身近な公共交通への支援や再生政策を不十分にしたまま、他方で、引き続き新幹線や高速道路の整備や、昨今では問題だらけのリニア建設などに注力をするなど、時代にそぐわなくなっている政策を転換しようとはしておりません。今回は交通政策にお詳しい上岡直見さんにおいでいただいて、「21世紀の交通のあり方」をどう考えていくべきなのか、詳しくお話をお聞きしてみたいと思います。(なお、最初の1時間は主催者側より事務連絡やプレゼンを行う予定です)

講 師:上岡直見さん(かみおか なおみ)さん 
1953年東京都生まれ。環境経済研究所代表。1977年早稲田大学大学院修士課程修了。技術士(化学部門)。1977年~2000年化学プラントの設計・安全性評価に従事。2002年より法政大学非常勤講師(環境政策)。2004年国立市「自転車の似合うまちづくり委員会」委員。2005年国土交通省中国運輸局「環境負荷に配慮した瀬戸内海スローツーリズム創出検討委員会」委員。2005年松本市「松本・四賀直結道路市民意向確認研究会」委員。2007年荒川区「荒川区環境交通省エネルギー詳細ビジョン策定委員会委員」委員。2006年~2018年交通エコロジー・モビリティ財団「環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会」委員


 <次 第>
日 時:10月15日(木)18時~21時(開場17時30分) 
会 場:スペースたんぽぽ 参加費(資料代含む):800円(学生400円)
 たんぽぽ舎のあるダイナミックビルの4階 JR水道橋駅西口から5分
 水道橋西通りを神保町方面に向けて左折、グローバルスポーツビル、
 GS跡地(セブンイレブン)を過ぎて鉄建建設本社ビルを過ぎたら左折。
 東京都千代田区神田三崎町2-6-2  tel 03-3238-9035 fax 03-3238-0797 
 Email: nonukes@tanpoposya.net URL: http://www.tanpoposya.com/    


 <上岡直見さんのご著書>
(1)JRに未来はあるか-上岡直見/著(緑風出版)
 https://cutt.ly/ndVQFYz
(2)鉄道は誰のものか-上岡直見/著(緑風出版)
 https://cutt.ly/QdVRX25
(3)脱・道路の時代-上岡直見/著(コモンズ)
 https://cutt.ly/jdVRDOw
(4)自動運転の幻想-上岡直見/著(緑風出版)
 https://cutt.ly/idVRhXf
(5)持続可能な交通へ シナリオ・政策・運動-上岡直見/著(緑風出版)
 https://cutt.ly/kdVE0OO
(6)高速無料化が日本を壊す-上岡直見/著(コモンズ)
 https://cutt.ly/cdVELvo


 <関連サイト:その1>
(1)(別添PDFファイル)交通崩壊 支え合いで防げ(日経 2020.7.20)
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61559400V10C20A7ML0000/
(2)<新幹線長崎ルート>国交省、2023年度の着工見送りへ 佐賀県アセス案拒否で(佐賀新聞) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/7598415902baeefb09c9cff310808e73dbade34d
(3)田中龍作ジャーナル - JRの安全脅かし現場に混乱もたらす「ジョブローテーション」
 https://tanakaryusaku.jp/2020/08/00023370
(4)21世紀初頭の交通政策の考え方:国土交通省
 https://www.mlit.go.jp/kisha/oldmot/kisha00/21koutu/tosin3_.htm
(5)人間を中心とした新しい都市と交通のありかた(古池弘隆)
 https://cutt.ly/tdVEbCl
(6)交通基本法と今後の地域公共交通のあり方(国土交通省総合政策局交通計画課長 山口勝弘 2010.9.29)
 https://cutt.ly/adVWPQI


 <関連サイト:その2>
(1)(報告)(11.25)オルタナティブな日本をめざして(第37回):「日本を潰すアベ政治:巨額の国富喪失と私たちの生活」(新ちょぼゼミ:上岡直見さん)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-2ad31e.html

(2)(報告)(4.27)オルタナティブな日本をめざして(第43回):「走る原発 怪しいエコカー:水素社会への疑問(交通分野とエネルギー体系)」(上岡直見さん)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/05/post-85fdd6.html


(参考)オルタナティブな日本を目指して(新ちょぼゼミ バックナンバー)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-cddae1.html
草々

 

2020年8月 7日 (金)

「怒りん坊中村敦夫の閻魔堂会議」(日刊ゲンダイ)& 老朽原発・石炭火力の延命・温存を狙う新電力市場のインチキと浅智恵=経済産業省を解体せよ

前略,田中一郎です。


(最初に若干のことです)
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1.(予約優先)(8.25)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策と衆議院選挙」(ちょぼゼミ:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-dda34a.html
 http://www.labornetjp.org/EventItem/1593616213301staff01

(関連)(報告)(7.28)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」(その1)(「新ちょぼゼミ」:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-eaddb8.html

(7/28が前半、8/25が後半になります。8/25当日は「3密」(密閉、密集、密接)防止のために会場参加は予約の方を優先とさせていただきました。参加ご希望の方はたんぽぽ舎までお電話かメールでご一報ください。:田中一郎)


2.新刊書ご紹介
(1)ドキュメント感染症利権 医療を蝕む闇の構造-山岡淳一郎/著(ちくま新書)
 https://cutt.ly/ddJRL8X

(2)しょぼい生活革命-中田考/著 内田樹/著 えらいてんちょう/著 本・コミック : オンライン書店e-hon
 https://cutt.ly/JdKoRDi

(関連:抜粋)(別添PDFファイル)自分の想像で多様性を設計すると危ない(内田・矢内・中田『しょぼい生活革命』晶文社)
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(関連:抜粋)(別添PDFファイル)教育に関する一考察(内田・矢内・中田『しょぼい生活革命』晶文社)
ダウンロード - e69599e882b2e381abe996a2e38199e3828be4b880e88083e5af9fefbc88e3808ee38197e38287e381bce38184e7949fe6b4bbe99da9e591bde3808fefbc89.pdf


3.キャンペーンについてのお知らせ · 臨時国会開催を求める署名。憲法53条違反に抗議します。 · Change.org
 https://cutt.ly/AdJnTDb

(関連)野党「召集拒否は違憲」 早期の国会開催迫る:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/47056?rct=politics

(関連)政府・与党、臨時国会の召集応じず 野党に通告、コロナ対応など議論先送り:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/47053

(関連)首相「3ない」で追及逃れ 国会開かない、出ない、会見もしない コロナ対応「迷走」で(北海道新聞) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/69297361b86b7358697ca51bea88422eaf2faa5a

*あかねちゃんと安倍晋三
 https://cutt.ly/ydJm6as

(下記の通り読み替えてください)
安倍晋三「戦争に行ってくれませんか?」⇒「国会なんか開かなくていいでしょ?」
あかねちゃん「ポツダム宣言読んでから言えよ、カス」⇒「日本国憲法読んでから言えよ、カス」

〔臨時会〕
(日本国憲法)第五十三条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

(安倍晋三とかいうアホウは漢字が読めないので上記の意味が分からないらしい。誰か上記に平仮名をふって首相官邸に届けてっやってよ)
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1.老朽原発・石炭火力の延命・温存を狙う新電力市場のインチキと浅智恵=経済産業省を解体せよ

STOP! 原発・石炭火力を温存する新たな電力市場ーリーフレット
 http://e-shift.org/wp-content/uploads/2020/07/dnrkmndi_ver2.pdf

(関連)STOP! 原発・石炭火力を温存する新たな電力市場ーリーフレット公開! │ eシフト
 http://e-shift.org/?p=3827

(関連)(報告)(6.3)オルタナティブな日本をめざして(第28回):「容量市場と容量メカニズム:老朽化原発・石炭火力の経済的延命策か!?」(松久保肇さん:原子力資料情報室)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-b14139.html

(田中一郎コメント)
 ①容量市場、②非化石価値取引市場、③ベースロード市場、もっともらしきネーミングの新電力市場が経済産業省主導で創られるようです。しかし、この3つの新市場、とんでもない内容のインチキ市場で、要するに「老朽化した原発」と「老朽化した石炭火力」を温存するために(つまりは今ある地域独占型の巨大原発電力会社9社の経営を電力自由化の時代に労せずしてルンルン気分でやっていけるように)、自動的に私たちの電力料金からカネが流れていくように巧みに仕組んだ、ずる賢くも反国民的なトンデモ・メカニズムなのです。世界のエネルギー革命の潮流からも真逆の方向にずれています。詳しくは上記サイトをご覧いただければと思います。こんな「新市場」は絶対にダメです。一刻も早く政権交代を実現し、この新市場を廃止するとともに、我が国のエネルギー政策を脱原発・脱化石燃料の方向で抜本改革していきましょう。巨大地域独占電力会社と経済産業省は、その際に解体です。


2.中村敦夫 怒りん坊の閻魔堂会議|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/3899

 仏門に入信をした「木枯し紋次郎」が現代日本にはびこる悪人どもを地獄へと放り込むための「閻魔堂会議」を始めました。全部で26回にわたり日刊ゲンダイに掲載されたシリーズ記事のいくつかをご紹介いたしましょう。まあ、実際問題、この悪人どもを一刻も早く「針の山・血の池地獄」の煩悶煉獄に突き落とす必要がありそうです。永遠の拷問で閻魔さまにその罪を罰してもらえばいい。私たちの穏やかで慎ましき生活を自分たちの私利私欲のために脅かし続けている悪党たちですから。(中村敦夫さんは2016年に出家得度)

(中村敦夫さん 関連)中村敦夫 公式サイト - monjiro.org
 https://www.monjiro.org/

(中村敦夫さん 関連)俳優・中村敦夫が警鐘 「安倍政権は高速道を逆走している」【注目の人直撃インタビュー】 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=UgQVnDxfIdc

(中村敦夫さん 関連)中村敦夫氏が語る!『チェルノブイリで分かったこと・・・』-YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=wFYkFXFXZiQ


(1)悪がはびこる現代社会 閻魔様に代わって善人、悪人を選別|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/267847

(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中略)なぜなら、現代社会は悪にまみれておる。その悪を生み出している悪人たちも野放しじゃ。この状況は仏法に反する。しかし、巷の一仏僧に何ができようか?

浅学非才の悲しさ、ひとりでは一歩も進めぬ。そこで、拙僧と交友のあるジャーナリスト、文学者、芸術家、社会運動家、学者、企業引退者など、さまざまなジャンルの志ある人々に呼びかけ、「閻魔堂会議」なるものを立ち上げた。

なあに、週に1度、本堂に集い、酒とつまみで言いたい放題、忖度なしの大論争を楽しもうという趣向じゃ。ここから何かが生まれれば、この上なき幸運。閻魔大王の善人、悪人選別にも、いい材料提供になることじゃろ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(2)「少欲知足」で心を洗え 片道切符で地獄行きの列車に乗れ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/268547

(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中略)仏法では、人間を破壊する三毒を指定しておる。すなわち、「貪」「瞋」「癡」じゃ。貪は字のごとく貪欲。果てしない強欲のこと。ところが、近代経済学は、人間の欲望は無限であり、貪欲こそが、経済成長のエンジンだと主張する。だが、本当かね、これ? 欲にまみれて暴走してきた結果が、現在の惨状ではないのか? 人間は3食以上食えないし、したいという贅沢にも限りがある。衣食住が保障されれば、それほどあくせくしない。

動物だって、現在が満腹であれば、それ以上を望まない。投資信託をする猿の話など、聞いたことはないぞ。「少欲知足」、少ない欲望が満たされれば、足るを知る。この言葉は、原始仏教の聖典「スッタニパータ・ブッダの言葉」に記されている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(3)議員に立候補するなら資格審査の国家試験を受けさせよ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/269192

(一部抜粋)
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(中略)「桜を見る会」を巡る公文書管理に絡む質疑では、北村地方創生大臣はまれに見る醜態を演じてくれた。とにかく、今自分がどういう立場にいるのか、何を聞かれているのかさえ、きちんと自覚していないようだった。この事態を予想し、与党は担当官僚を背後に控えさせ、答弁用のアンチョコ・メモを差し出させた。

ところが、大臣は意味不明の言辞を弄し、時には別の答弁のペーパーを読み出す始末。慌てた官僚が前方のソファにつんのめるという滑稽な場面もあった。客観的に見ても、アルツハイマーの老人が、議場に迷い込んできたという絵である。どうしてこんなことになるんじゃろ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(4)ダムはムダ!米国ではダムを壊し生態系回復の公共事業進む|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/270519

(一部抜粋)
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(中略)半世紀以上も前に持ち上がったダムの計画が、21世紀になっても、70件以上も生き残っている。財政赤字と環境破壊の元凶であることを誰もが知りながら、公共事業という看板を掲げ、税金をむさぼり食う。

必要もない農道、林道、飛行機の飛ばない空港、船の来ない港。そして、川という川にダムを造ってきた。ゼネコンと土建屋、天下り官僚、政治家だけが潤った。世界ダム会議では「ダムは治水に向かない」が常識だ。米国では、ダムを壊し、川の生態系を回復する公共事業が進んでいる。
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(5)厚労省天下りの巣窟…国立感染研は原子力村同様の感染症村|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/272149

(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中略)閻魔堂会議の見立てはこうじゃ。感染症に知識も興味もない内閣は、厚労省に丸投げした。省は下部機関の国立感染症研究所に、さらに丸投げ。感染研は予算も薬の許認可権も握る厚労省の天下りや研究者の巣窟。いわば原子力村同様の感染症村

その中で、WHO職員時代にSARSを経験したX教授が、対策チームの長に着任した。X教授は今回、自論のクラスター撲滅論に固執。本来の段取りである陰性陽性を測るPCR検査を抑制した。結果、収拾がつかない危機を生んだ。X教授は発言や感情にぶれがあり、この大任に耐えられるかどうか心配じゃ。

今頃になってPCR路線に切り替えようと言い出したが、時すでに遅し。日本は10周遅れで感染爆発のトラックを走っておる。とても現実とは思えん。とは言うものの、こんなかたちの即身成仏はなんとか避けたいもんじゃ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(6)買収選挙は日本文化?三権分立は三位一体の八百長と化した|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276675

(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中略)閻魔様のお怒りが頂点に達したのは、河井夫妻の公選法違反に関する結末じゃ。夫妻が約100人の自治体首長や地方議員などに、2900万円を配った。見え見えの買収選挙で、証拠も証言も山ほど出た。ところが、河井夫妻は逮捕されたが、金をもらった連中は全員不起訴となった。誰が見ても有罪確実なこのワルどもを、検察は裁判にもかけない。よほどの理由があったはずじゃ。

事情通から話を聴き、拙僧は腰を抜かした。なぜぬけぬけと、多くの人間が買収に参加したかといえば、これまでも同じことをやっていたからということじゃ。

昔の話じゃが、拙僧の実家のある村でも、大人が選挙事務所に行くと、握り飯が渡された。帰宅してそれを割ると、紙に包まれた大枚一枚が出てきたそうじゃ。この手口がまだ残っている所もあるらしいが、今は代わりに現金封筒が乱れ飛ぶという。

問題なのは、住人たちが、地元のボスの言いなりで、当事者意識がないことじゃ。何十年も続いてきた風習だから、悪いとも思っておらん。さすがに大都会では消えた現象だが、広島県クラスの地方には、この種の選挙マシンが今でも稼働しておるとのこと。呆れたもんじゃが、これが現代日本の選挙の本流であり、現実だという。何度選挙をやっても、政治も政治家も変わらず、国力がどんどん低下する道理じゃ。

善悪のけじめをつけるべき司法が崩壊し、民主主義の骨格である三権分立は、三位一体の八百長と化した。明治以来、近代化したのはテクノロジーだけで、精神は江戸時代のままの奇形国家ということか。
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草々 

2020年8月 4日 (火)

(おしどりマコ・ケン調査)Jヴィレッジを高濃度汚染のまま子どもたちのスポーツ施設として開放した東京電力が、更に作業員の被ばく管理をせずに除染(法令違反)、そして除去汚染土を秘密裏に「利用」、グルの福島県庁が「口封じ」

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1. (予約必要)(9.24)オルタナティブな日本をめざして(第50回):「スーパーシティ構想の危険性:後退させられる自治と民主主義」(内田聖子さん:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-11f035.html


2.(メール転送です)オンライン集会『東電刑事裁判 どうなる東京高裁の審理 そして福島の現状』のお知らせ
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福島原発刑事訴訟支援団会員の皆様・支援者の皆様

コロナ禍の拡大を防ぎ・避けるために、支援団集会もインターネットを活用した集会でも取り組みを準備しました。オンライン集会『東電刑事裁判 どうなる東京高裁の審理 そして福島の現状』を8月22日おこないます。福島原発刑事裁判は、昨年9月19日、東京地裁が東電旧経営陣3名を全員無罪とする判決を下したのに対し、同年9月30日、検察官役の指定弁護士が控訴をしました。地裁判決の内容は、指定弁護士が 「このまま確定させることは著しく正義に反します」というほどひどい内容で、到底受けいれることはできません。今後、舞台は東京高裁に移ります。検察庁の不起訴処分を吹き飛ばした市民の力を信じ、下記のオンライン集会をスタートに、また新たな闘いの一歩を踏み出します。ぜひ、ご参加をお願いいたします。

『東電刑事裁判 どうなる東京高裁の審理 そして福島の現状』
(日時)8月22日(土) 13:30~15:00
(主催)福島原発刑事訴訟支援団
*ZOOMを使用したオンライン集会です

(内容)
佐藤和良   :「支援団団長あいさつ」
河合弘之弁護士:「原発訴訟の全般的な状況」
海渡雄一弁護士:「東電の中で具体的にどのようなことが検討されていたのか、どうして対策を取らない形になってしまっ たのか」
甫守一樹弁護士:「推本の長期評価の信頼性、具体的にどのような結果回避措置がありえたのか」
大河陽子弁護士:「被害の実態と原発に求められる安全性の問題」
武藤類子   :「福島の現状」

*事前の申込みは必要ありません。
*集会の参加費は無料です。先着500人まで視聴できます。
*質問がある方は「チャット」機能を使って書き込んでください。後日支援団のHPに回答を掲載いたします。
*集会参加URL(集会開始時間になったら入室してください)
 https://us02web.zoom.us/j/81503841948?pwd=MXo1RkxaZnc5eHZ1VlVwTXlKSGVuUT09

○集会は録画してYoutubeで配信する予定ですので、この日時に参加できない方はそちらでご覧ください。

○ZOOMを初めて使用される方へ
*スマートフォン・タブレットをお使いの方は、事前にZOOMアプリをインストールしてください(無料)。App StoreやGoogle Playから「ZOOM」で検索し、「ZOOM Cloud Meetings」というアプリをインストールしてください。集会開始時間になりましたら上記の集会参加URLをタップしてください。

*パソコンやMacをお使いの方は、参加URLをクリックすると自動的にダウンロードを要求しますので、許可してインストールしてください(無料)。集会開始時間になりましたら、再度参加URLをクリックして参加してください。

(関連)(報告)新ちょぼゼミ:東電経営者幹部3人の福島原発事故刑事裁判に見る日本の司法・裁判、裁判所・裁判官のデタラメとそのひどさ(日本の司法を解体・再編せよ:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-42c18e.html


3.(メール転送です)原発関連裁判
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<FUKUSHIMA….NEVER FORGET, NEVER REPEAT, NEVER AGAIN>
 http://nuclearpowerplant311.livedoor.blog/

<2020年8月の裁判日程>
 http://nuclearpowerplant311.livedoor.blog/archives/25640591.html
<福島原発事故賠償訴訟・判決一覧>
 http://nuclearpowerplant311.livedoor.blog/archives/16593098.html
<福島原発事故賠償訴訟一覧>
 http://nuclearpowerplant311.livedoor.blog/archives/12143668.html
<福島原発事故関連訴訟一覧>
 http://nuclearpowerplant311.livedoor.blog/archives/12143932.html
<福島の原発事故による主な出来事一覧>
 http://nuclearpowerplant311.livedoor.blog/archives/12724073.html
<東日本大震災・福島第一原子力発電所事故後の避難者数一覧>
 
http://nuclearpowerplant311.livedoor.blog/archives/22947421.html
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4.キャンペーンについてのお知らせ · GoTo凍結に向けて · Change.org
 https://cutt.ly/0dQDIcZ


5.(新刊)またね、木内みどりの「発熱中!」-木内みどり/著(岩波書店)
 https://cutt.ly/xdQDLEV


6.クローズアップ現代+「戦争の記憶をつなぐ資料館・慰霊碑の危機 貴重な資料が散逸」 0310 202007302200 - 動画 Dailymotion
 https://www.dailymotion.com/video/x7vb7o2

(国がおかしくなる時は、必ずと言っていいほど歴史の歪曲から始まり、そのためには、過去の悲惨や愚かさを赤裸々に示す「遺品」「遺物」「遺産」「記憶建造物」「写真」その他、一切のものを滅却して「ないものにしてしまう」ことが必須となる。私は、頭がおかしくなり始めている現代日本の「末法的社会現象」の1つとして、上記VTRにあるようなことに対して猛烈な怒りを感じています。75年前に理不尽な境遇の中で戦死していった(そして彼らを兵隊として駆り立て「生きて虜囚の辱めを受ける事なかれ」と煽り立てた連中の多くは占領軍の虜囚となって生き残った)多くの兵士たちの軍服や遺品を身に着けて「戦争ごっこ」をしている若造たちのふるまいについても、死者に対する侮辱として許すことができません。

また、この番組もそうですが、NHKを含む今日のマスごみどもが、過去の戦争を報じる時は、常に「被害者史観」でしか伝えないのですが、しかし、アジア太平洋戦争は大日本帝国による悪辣極まる侵略戦争であり、本来は「加害の歴史」として語り継がれなければならないはずです。そして、そこには日本人をはるかに上回る規模のアジアの人たちの犠牲と被害・悲劇があったのです。その理不尽による悲惨は、今もってあがなわれてはいませんし、償われてもいません。政府や自治体など、権力を持つ者への批判もさることながら、こうした「戦争の記憶」を後世に伝えていけなくなっている今日の日本人の精神的なみすぼらしさ、あまりの下劣さに、つくづくいやになる思いがしています。:田中一郎)


7.「いちろうちゃんのブログ」より
(1)ヒト胚のゲノム編集は染色体の大規模な破壊をもたらす:「ヒト胚ゲノム編集について広範な研究者・市民の参加による討議の場を設置に関する要望書」(ゲノム問題検討会議)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-31a094.html

(2)官邸落日 側近官僚の暴発|日刊ゲンダイDIGITAL:いつまで続くのか、この腐りきった首相官邸人間たちの「お友だち」ネポティズム政治と権力争い(自民党に投票するからこういうことになるのだ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-f84597.html

(3)保育園行政に見る「市場原理主義アホダラ教」政策の結末=保育士の給料を削りに削って何してんだよ、株式会社保育園!(「ルポ 保育園株式会社 職業としての保育2」小林美希さん『世界』論文から)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-96cfc7.html

(4)4つあります:(1)巨悪を見逃す東京地裁=豊洲石原慎太郎裁判は原告住民の一審敗訴(2)オリンピックなんぞ早うやめなはれ(3)新型コロナに想う(西尾正道さん)(4)君が代斉唱強制の都教委暴力他- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-4f9d9a.html
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今からわずか10年ほど前に福島第1原発原発事故を引き起こし、未曽有の悲劇と環境破壊をもたらした「究極の犯罪会社」=東京電力が、その後始末もきちんとできぬまま、また再び出鱈目なことをやりはじめています。この会社は事実上は福島第1原発事故によって倒産・経営破綻している会社ですが、原子力ムラが乗っ取っている現在のアベ政権・自公政治によって、国民の税金が湯水のように注ぎ込まれることにより生きながらえている典型的なゾンビ企業です。経営トップには経済産業省をはじめ、政府の役人や、財界からも人が出向をし、まさに「悪の巣窟」として、再びのグロテスク極まる原発推進総大将としての「復活の道」を歩んでいるのです。福島第1原発事故の後処理をめぐる出鱈目のみならず、新潟県の柏崎刈羽原発再稼働の動きや青森県の東通原発新規建設計画などが、再び「化けモノ」のごとく、多くの国民の意向を踏みにじって動き出しています。

 <東京電力や福島県庁がJヴィレッジ関連で行ったデタラメ>
(1)Jヴィレッジの放射能汚染をきちんと調べずに子どもたちにスポーツ施設として開放=その後、グリーンピースが調査して告発

(2)上記を受けて、Jヴィレッジの除染を東京電力がやりはじめたが、その作業員の被ばく管理をしないという法令違反(&その合理化言い訳)

(3)Jヴィレッジを除染した結果出てきた汚染土を秘密裏に公共事業として利用したが、その詳細を明らかにせず、8千ベクレル以上の高濃度汚染土についても、その保管場所や保管状況について非公開を貫く(福島県庁の依頼によるもの)

(4)今回の事件関連の情報公開を申請したおしどりマコ・ケンさんたちの個人情報を、法令(福島県条例)に違反して福島県庁と共有化

そして今回の事件発覚でもう一つ驚かされるのは、福島第1原発事故の被害者であったはずの福島県庁が、あたかも東京電力の悪事のグルとなるかのごとく、Jヴィレッジの放射能汚染をロクすっぽ調べもしないで子どもたちにスポーツ施設として開放したり、2020年東京オリンピックで使おうとしたり、あるいはJヴィレッジから除去された汚染土の処分など不都合事項の隠蔽を東京電力に要請したり、この事件に関して福島県庁に情報公開請求をしたおしどりマコ・ケンさんたちの「公開請求に伴って福島県庁に提出した個人情報その他」を、何と水面下で東京電力に伝えるという法令違反(条例違反)までを行っていました。許せんな、というよりも、このアホ県庁、何とかしないと、これからもまともな行政など絶対にしませんよと、申し上げておかなければいけません。

私が前回の福島県知事選挙で申し上げたように、福島県民が「最悪の知事候補」である内堀雅雄元副知事(こいつはもともと福島県出身ではなく、原子力ムラ現政府の手下・隠密であるだけでなく、福島第1原発事故の原因をつくった張本人の1人でもあります)なんぞを知事に選び、そして最近では、この内堀に対する支持率が高い、などという愚かな状況をつくり上げているところに大問題があるのです(他方でこの内堀雅雄が原発事故で避難を余儀なくされている方々に対して行っていることも許せない話です(住宅取り上げ他)=まさに加害者・東京電力や事故責任者・国の手下・手先となって動いています)。今や福島県民のうち、内堀雅雄現知事を支持する人たちは、原発事故の被害者の立場から、新たな原発関連犯罪をバックアップする加害者側の立場に転換しつつあると言っても過言ではありません。早くその姿勢を改めなければ、ますます深みにはまっていくだけです。

ともあれ、東京電力=この会社はいったん解体しないとダメです。送配電部門は取り上げる必要がありますが、更に発電部門も小売部門も、その他関連会社も、みな細切れにして分割再出発をさせないとダメなのです。もちろん原発部門などは国の責任で直ちにスクラップです(東京電力管内=関東地区において、電力自由化の理想的なモデルケース(制度的枠組み)を行政主導で創り上げればいい=それが全国のモデルケースとなる)。東京電力を牛耳っている現在の幹部役職員などは、みな「公職追放」です。

おしどりマコ・ケンさんたちが「命がけ」で調べてくれたこの問題、そして東洋経済の記者も追いかけてくれているこの問題をうやむやにせず、東京電力と福島県庁を徹底的に追及していきましょう。私たちは今後の動きに目を光らせる必要があるのです。

(必読記事その1)(別添PDFファイル)Jヴィレッジ高濃度汚染土のゆくえ(イントロ部分)(おしどりマコ『科学 2020.8』)
https://www.iwanami.co.jp/kagaku/
ダウンロード - efbcaae383b4e382a3e383ace38383e382b8e9ab98e6bf83e5baa6e6b19ae69f93e59c9fefbc88e382a4e383b3e38388efbc89efbc88e3818ae38197e381a9e3828ae3839ee382b3e3808ee7a791e5ada620e3808fefbc89.pdf

(一部抜粋)
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(中略)Jヴィレッジから出た汚染土壌は,そもそも福島第一原発事故で発生した放射性物質で汚染されたのだが 一旦,放出されたものなので100Bq化g以下のクリアランスレベルは関係ないというのか 現在の日本の法体系だというのである。そして,環境省の除染計画から外れれば 汚染対処特措法も関係なく,汚染廃棄物の管理義務はない。

日本の環境基本法は長らく放射性物質を除外規程していだが 原発事故後の2012年にその除外規程は外された。しかしまだ関連法,規制基準が未整備で 土壌汚染対策法などは放射性物質の除外規程がそのままである。だから,環境省さえ特措法から東京電力を逃せば 水面下の汚染土壌の再生利用は可能なのである。

このあたりが 福島県が東京電力と馴れ合って情報を隠したがっている背景ではないかと筆者は考える。福島県は,佐藤栄佐久・元知事の時代に,福島第一原発の問題を隠ぺいざれていたことに大きく抗議した過去がある。そのときは,福島第一原発の長年の検査のごまかしについてリークが現場からあった。あろうことか,リークを受けた原子力安全・保安院(保安院)は,東京電力にその内部告発を名前入りで漏えいしていたのだ。しかし.佐藤栄佐久・元知事が東京電力に対して厳しく対処したため,その後は保安院ではなく,福島県に内部告発が相次いだと佐藤栄佐久・元知事から筆者は聞いた。

現在の福島県はどうだろうか?関西電力と高浜原発立地自治体である高浜町の元助役との癒着,金貨入りの菓子箱などが問題になっていたが 東京電力と福島県エネルギー謀もそのような長年の親密さはないのだろうか? 個人情報漏えいに関して,筆者は代理人弁護士とともに7月8日に県知事に申し入れをする。この後もJヴィレッジの案件に関して取材を続ける。
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(みなさまには、岩波月刊誌『科学』という出版を支えるためにも、また、このおしどりマコ・ケンさんたちの貴重な調査報告の全文をご覧いただくためにも、是非、原本を書店にてご購入の上、ご覧ください。岩波月刊誌『科学』の8月号には、このレポート以外にも、新型コロナ関連も含めて貴重な論文が多く掲載されていて、とても充実した内容の月刊誌になっています。:田中一郎)

(関連)制定しよう放射能汚染防止法 総理!逃げた後はどうなりますか-山本行雄/著(ブイツーソリューション)   
 https://cutt.ly/ndWoAPe

(以前より何度も申し上げてきましたが、これからの脱被ばく運動は、上記の本に書かれていることを運動の大きな目標の1つにして全力で取り組む必要があります。まだお読みでない方は是非ご覧ください。必読書ですが、内容は平易です。:田中一郎)

(関連)おしどりマコ・ケン ポータルサイト
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(1)【速報】聖火リレーのスタート地点の汚染は100万ベクレル-kgを超えていた(東電測定) - 取材 - OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
 http://oshidori-makoken.com/?p=4297

(2)【続報】聖火リレースタート地点の汚染(103万Bq-kg)を報告しない東京電力、公表しない環境省 - 取材 - OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
 http://oshidori-makoken.com/?p=4392

(3)Jヴィレッジ「除染」は作業員の線量管理をしていない除染電離則違反!?その上、東電は汚染土壌をすでに再生利用したが濃度と利用先は非公開!! - 取材 - OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
 http://oshidori-makoken.com/?p=4634

(4)Jヴィレッジの除染土の再利用問題、環境省は確信犯?「関係者」とは一体どこ? - OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
 http://oshidori-makoken.com/?p=4690
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(関連)環境省_Jヴィレッジ及びその周辺における空間線量率の測定結果等について
 https://www.env.go.jp/press/107536.html

(関連)Jヴィレッジ 除染せずに返還 東電 駐車場の空間線量異常問題(共同通信)-Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/8072a1800d5aadd6df0a4f9f53a8a15ddcc2aabe

(関連)Jヴィレッジ・楢葉町営駐車場における原状回復工事および線量低減措置について(東京電力ホールディングス(株) 2020年5月18日)
 https://cutt.ly/gdQ37yE


●(必読記事その2)Jヴィレッジ除染めぐる東電と福島県の隠し事 - 東洋経済オンライン
 https://toyokeizai.net/articles/-/358467

(関連)福島のJヴィレッジ、「除染せずに返還」の真相 - 資源・エネルギー - 東洋経済オンライン
 https://toyokeizai.net/articles/-/340134

(関連)グリーンピース・レター
 https://storage.googleapis.com/planet4-japan-stateless/2019/12/368dd050-%E3%82%AB%E3%83%8F%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%BC2019%E5%B0%8F%E6%B3%89%E7%92%B0%E5%A2%83%E5%A4%A7%E8%87%A3%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E8%AA%BF%E6%9F%BB.pdf

(関連)除染電離則
 https://cutt.ly/jdQ4hy8
(関連)Microsoft Word - 第3回Jヴィレッジ復興プロジェクト委員会議事録.doc
 https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/life/229817_526850_misc.pdf


 <おしどりマコ・ケン関連サイトから>
 いずれも東京電力、及びその背後にいる経済産業省や原子力「寄生」委員会・「寄生」庁などの政府、および福島県庁など、「原子力ムラ連合共同体」による、福島第1原発事故を忘れたデタラメ、インチキ、嘘八百とその隠蔽を告発する内容です。信じがたい話ですがこれが実態です。こうしたことが積み重なって、また再びの原発・核燃料サイクル施設の大事故へとつながっていくのです。

(1)【ALPS処理水】「致死量に満たない毒入りリンゴだから安心と言われて食べますか」【こどけん通信】 - ALPS - OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
 http://oshidori-makoken.com/?p=4800

(2)【福島第一】測定員不足、計器故障、二次処理の実験もされないまま議論は大詰めに【ALPS処理水】 - ALPS - OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
 http://oshidori-makoken.com/?p=4760

(3)【福島第一】内部被ばくの替え玉測定、常習に気付かず。IDカード管理が杜撰で、誰でも取り放題。 - 取材 - OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
 http://oshidori-makoken.com/?p=4576
草々


 <追>昨今の脱原発・脱被ばく関連情報
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1.「子ども脱被ばく裁判」結審=判決は来年2021年3月1日

以下はメール転送です。
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★ご報告
昨日7/28は「子ども脱被ばく裁判」の結審でした。ご参加下さった皆さま、ご支援下さった皆さま ありがとうございました。取り急ぎ、判決は来年の3月1日になった事をお知らせ致します。(中略)なお、下記のようにNHK福島が取材にきて 地元ではテレビでも放送されました。

「被ばく受けた」争点の裁判結審 (NHK福島、2020年7月28日)
 https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20200728/6050011125.html

(関連)(別添PDFファイル)「子ども脱被ばく裁判」最終準備書面要旨(2020年7月28日)
 http://fukusima-sokaisaiban.blogspot.com/

(関連)#脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)- 子ども脱被ばく裁判 第5弾 裁判動画視聴感想
 https://fukusima-sokai.blogspot.com/2020/08/blog-post_74.html


2.(別添PDFファイル)チェルノブイリ原発事故汚染のベラルーシ「医療支援ネット」30年、甲状腺1300人に移動検診(東京 2020.7.27)
 https://www.chunichi.co.jp/article/95350


3.(別添PDFファイル)これは「復興」ですか? 白砂青松が消えていく(豊田直己『科学 2020.8』)
https://www.iwanami.co.jp/kagaku/
ダウンロード - e799bde7a082e99d92e69dbee3818ce6b688e38188e381a6e38184e3818fefbc88e8b18ae794b0e79bb4e5b7b1e3808ee7a791e5ada6202020.8e3808fefbc89.pdf


4.いったいどっち?産業部長はHEPAフィルタ設置を「安全確保」と再び明言ー矛盾する裁判答弁-ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)
 http://chikurin.org/wp/?p=5814


5.タマネギ小核試験による 福島汚染土壌を用いた放射線影響 - 原子力資料情報室(CNIC)
 https://cnic.jp/9308
以 上 

2020年8月 1日 (土)

(他のMLでの議論)「「命の選別」と反緊縮は相容れない 」という「薔薇マークキャンペーン」について=「命の選別」を肯定するか否かは「緊縮か反緊縮か」とは直接関係はありませんし、一過性バラマキ政策は正当化できません

前略,田中一郎です。


(最初に若干のことです)
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1.(予約優先)(8.25)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策と衆議院選挙」(ちょぼゼミ:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-dda34a.html

(関連)(報告)(7.28)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」(その1)(「新ちょぼゼミ」:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-eaddb8.html
(8/25は上記7/28の続きです:田中一郎)


2.キャンペーン · コロナの危険の中で学ぶ子どもたちに、少人数学級と豊かな学校生活を保障してください。 · Change.org
 https://cutt.ly/IdeCzAe


3.立民代表、玉木氏に不快感 合流「まとめる気あるか」:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/44627?rct=politics

(田中一郎コメント)
 枝野さん、あなたは御用組合「連合」(自民党や国民民主党の支持団体)から尻を叩かれて、本来なら相手にする必要がない玉木雄一郎やら前原誠司やら野田佳彦やら電力総連バックに国会議員になっている連中に声を掛け、「反自民・非自民野党の総結集」を「口先交渉」でやろうとしていますね。そんなもの、うまくいきませんよ。彼らはあなたの「弱み」につけ込んで、ああしろ・こうしろと言っているだけで、その狙いは彼らが単独で衆院選に臨めば、一部の選挙に強い国会議員を除いて、その大半が落選するので、それを回避するためにあなたの党を「踏み台」にしようとしているのです。何と言っても彼らは有権者・国民の信頼を喪失し、支持率は今でも1%程度の過ぎないですから。

あなたがなすべきことは、まずもって自分たち自身=つまり立憲民主党の覚悟と姿勢をはっきりさせ、断固として安倍政権・自公政治に立ちはだかり、この8年間で壊されてしまった日本を必ずや回復させ、21世紀の「オルタナティブな日本」へ向けた政治を実現する、ということを「口先」ではなく「行動」でもって示すことです。そのためには、地方選挙も含めてあらゆる選挙で「自民党との相乗り」(例:京都市長選挙)をやめると同時に、山本太郎「れいわ新選組」や共産党ともしっかりと肩を組み、彼らを最大限に尊重してWINWIN関係を築き、一丸となって政策公約を明らかにしたうえで街頭に出ていくことです。有権者・国民に繰り返し繰り返し訴えていくことです。その際に、山本太郎「れいわ新選組」が言う「消費税5%減税」や、共産党が言う「安保法制即時廃棄」は、絶対に避けて通れませんよ。

あなたや立憲民主党が、衆議院選を目前にした今、依然として低支持率で低迷している最大の原因は、上記で申し上げていることを実現する努力を怠ってきたからにほかなりません。このまま行けば次期衆院選はボロ負けです。東京都知事選の結果を見たでしょう! 仮に国民民主党と形だけの統合をしてみたって、ことは変わりません。有権者・国民は、「またあいつら負け組選挙互助会をやってんのか」と見ていますから。ポイントは、あなたや立憲民主党が、真に有権者・国民のための政治をして「オルタナティブな日本」を必ずや実現しますという「有権者・国民」との約束をしっかりと態度で示し、志を同じくする政治家を結集して、有権者・国民の信頼と支持を回復させることです。

そうすれば、国民民主党に在籍するリベラル系議員を中心に、五月雨式に、雪崩現象的に、国民民主党から立憲民主党への移籍の動きは自然発生的に起きてくるのです。その結果、上記で申し上げたような「国民民主党や無所属のカスみたいな議員」たちは孤立していくでしょう。無視できる存在に落ちていきます。そして、革新系の諸悪の根源とも言うべき労働貴族・御用組合「連合」の中でも「動き」が出てくるでしょう。「連合」は分裂して「真の労働運動」ができる「働く者のための労働組合」にならなければ未来はありません。今は自民党を最も支持するクソ労働組合です。

要するに、あなたや幹事長の福山哲郎は、野党第1党のトップとして、なすべきことをしていない、困難突破の処方箋の認識を誤っている、ということです。「善は急げ」で、一刻も早く態度を改め、国民民主党ではなく、「オルタナティブな日本」の選挙公約と候補者統一に協力してくれる他の政党(とりわけ山本太郎「れいわ新選組」や共産党)との協議を開始することです。そして「街頭へ」。


4.(メール転送です)村田光平さん(元駐スイス大使)からのメールです(英文は省略)
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皆様、バッハ・IOC会長宛メッセージをうっかりして英文のまま送らせていただきました。失礼の段お許し願います。その趣旨を所感を交えお伝えいたします。

インドの傑出した政治家からいただいたインドの主要紙が「五輪の中止は選手にとり耐え難いこととはいえ、人命を危険にさらすスポーツはいかに大事なものであれ挙行するに値しない」と報じていることをバッハ会長に伝えました。また、日本ではコロナ危機が第2波の到来で深刻化を深めており、児玉龍彦教授が7月17日にテレビで新型コロナヴィールスの「エピセンター化」(ヴィールスを発生させる震源)となりつつある可能性がある新宿区の全員のPCR検査を必死に訴えたにもかかわらず、いまだに放置されているのは五輪配慮が障害となっている旨、また、全世界はこのような政治の介入は五輪憲章に反すると確信している旨を伝えました。

五輪開催は既に世論調査では半数以上の国民の反対意見が開示されているにもかかわらず、白血病から生還された池江璃花子さんまで世界に発信させたりまでして、日本のメディアが宣伝をしていることを市民社会は嘆いております。国際社会も確実に上記のインド紙にみられる通り中止を求める動きを強めつつあります。福島事故に由来する放射能の危険を無視し続け、同事故の教訓「経済重視から生命重視」が忘れられている現状は、先行きが危ぶまれる「Go To Campain」と共通するものがあることが改めて想起されます。

マスコミやSNSの一部の参加者は来年の五輪が織り込み済みのような既定事として報じています。五輪開催は既に世論調査では半数以上の国民の反対意見が開示されているにもかかわらず白血病から生還した、池井選手を発言させたり、宣伝をやっています。こういう宣伝工作のお先棒を日本のメディアは担いでいるのです。
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5.末法の世・ニッポン=諸悪の根源は政治(家)でありオバカの有権者である
(1)各地で最多「再拡大」鮮明に - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6367100
(2)【安倍政権】八方塞がりの安倍政権 野党の国会召集要求無視で時間稼ぎ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276644
(3)「国民への説明できないなら首相辞任を」 共産・小池氏:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN7W6DG3N7WUTFK015.html
(4)布マスク8千万枚、一律配布を断念へ 余剰分は備蓄に [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN7Z4PYCN7ZUUPI001.html?ref=mor_mail_topix3_6
(5)【小池百合子】小池知事は自信満々も…“夜の街”ステッカー義務化の危うさ|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276647
(6)コロナ拡大の中、2週間で5回不倫デート 厚労省の橋本岳副大臣と自見英子政務官が交際 - 文春オンライン
 https://bunshun.jp/articles/-/39350
(7)タービンの羽根、腐食などで破断 熊本発日航機の部品落下で運輸安全委(熊本日日新聞) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/53e397918960261da0e99042cb88ac757be54d35
(8)国会中に机の下で本熟読 波紋 - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6366862
(9)ALSは業病 石原慎太郎氏謝罪 - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6367061

(これで何度目か!? 何を「国士」気どりしてんだよ! )
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他のMLでの議論です。「「命の選別」と反緊縮は相容れない」という「薔薇マークキャンペーン」についてですが、「命の(政治的)選別」を肯定するか否かは「緊縮か反緊縮か」とは直接関係はありませんし、一過性バラマキ政策(ヘリコプターマネー、ベーシックインカムなど)は、こんな理屈では正当化できません。以下、「薔薇マークキャンペーン」の出した声明と、それに対する私のコメントをご紹介します。

「薔薇マークキャンペーン」もまた「命の(政治的)選別」は許さないとしていますから、その点ではほっとしてしますが、しかし他方では、「オルタナティブな日本」を目指す政策の基本的な考え方=「反緊縮」の方針が「濫用」され、MMTなどという「世間知らずの机上の空論」が駆り出されながら、日本がおかしな方向へと導かれるのを看過するわけにはいきません。修正資本主義ならぬ「修正市場原理主義」とでもいうべき「バラマキ型反緊縮」政策(その認識の根底に「どん底へ向けての競争」の容認ないしは受入があります)に対しては、しっかりと「NO!」を突き付けなければ、私たちはアベ政権・自公政治の後に、また再び愚かな政治をつかみ取ることになるでしょう。

(「バラマキ型反緊縮」政策の誤りは、①1人・1社に対する交付金額が小さくて効果が薄い割には、のべつくまなく配布するので必要財源が巨額になること、それを国債の日銀引受(事実上を含む)で調達しようとしていること(黒田日銀の異次元緩和をもっと激しくやれということと事実上同じ)、一過性であること、税制抜本改革や社会(保障・福祉)政策などのきめ細かな制度改正が視野に入っておらず不勉強な対症療法的な考え方であること、などです)

(関連)(増補版)ベーシックインカム待望論の危うさ(大崎明子『週刊東洋経済 2020.7.18』)と『週刊エコノミスト』のベーシックインカム特集=竹中平蔵もこよなく愛する究極の市場原理主義政策、それがベーシックインカムです。- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-2c2fe4.html


=====
1.【声明】全ての個人が尊厳ある人生を送れる社会の実現をーー「命の選別」と反緊縮は相容れない - 薔薇マークキャンペーン
 https://rosemark.jp/2020/07/31/2020073101/
 https://rosemark.jp/2020/07/31/2020073101/

(このメールの最後にコピペを張り付けておきます)


2.私からの発信メール:「命の(政治的)選別」を肯定するか否かは「緊縮か反緊縮か」とは直接関係はありません(一部加筆修正)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
先般も申し上げましたように、「命の(政治的)選別」を肯定するか否かは「緊縮か反緊縮か」とは直接関係はありません。

私は「反緊縮」ですが、(「緊縮」=「命の選別を認める」、「反緊縮」=「認めない」)こういう恣意的な区分けをしたら、「緊縮」の人たちは怒りだすのではないかと思います。たとえ「緊縮」の立場であっても、「人は生きているだけで価値がある」という思想を持つこととは矛盾しないですし、仮に「反緊縮」の考え方であっても、1人当たりわずかばかりの現金をのべつくまなくバラまいて、巨額の財源を浪費するような「放漫財政型反緊縮」なら、経済的な観点から見た事態はちっとも改善されません。

要するに、「反緊縮」型財政政策論を「命の選別」問題と結びつけて自己正当化するのは、私は変だと申し上げているのです。

(関連)松尾匡立命館大学教授「大西つねきさんの発言をめぐって」に関する私からの若干のこと- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-be37bc.html

(関連)「命や人間の「選別」は絶対に許さない」=「れいわ新選組」の大西つねき氏除籍処分と山本太郎代表記者会見録画=世の中よりも高いモラルや規律水準をもち、初心を忘れずに「世直し」に邁進してください- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-2dfe11.html


そして案の定、上記「声明」の最後には、一過性型で1人or 1社当たりわずかばかりの現金をのべつくまなくバラまいて、巨額の財源を浪費するような「放漫財政型反緊縮」政策が並べられています。こんなことをやっていても問題の解決にはならず、日本経済はますますの苦境に陥っていくでしょう。(際限なき円安リスクが浮上してくる可能性あり)、ということです。本命は「必要な人に必要なだけ」という原則を、さまざまな制度として法制化し、それを恒久化していくことです。その最重要なものが「生活保護」ならぬ「(権利としての)生活保障制度」であり、拡充された「支援付失業保険制度」であり、「地方振興公社」によるロスジェネ世代を中心に数百万人の人を正規職員として採用して地方に派遣し、そこで定住してもらって、そこで地域振興の仕事をしながらスキルアップをし、まっとうな住宅に住み、相応の所得収入を得て生活を安定させていく、そんなキャリアルートを政府が責任をもって用意することです。

(関連)ロスジェネ世代の救済(正規職員として安定雇用)は日本経済の救済・再建と同義である=ニュー・ニューディール政策(NND)による「地方振興公社」(新設)を軸に経済政策の抜本転換をはかれ- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-5333dd.html

また追記しておけば、この会(「公正な税制を求める市民連絡会」:下記参照)の事務局は、未だに「選別政策」「普遍主義政策」などという市場原理主義イデオロギーに毒された用語を使って、社会政策を表現しているようです。何度言ってもわからない人たちだなという印象です。およそ政策というものは「ターゲット」を決めて行われるものであり、それをいちいち「選別だ」などとは言わないのです。(中小零細企業にターゲットを絞る)中小企業対策が「選別主義だ」とも言わないし、(過疎化する地域にターゲットを絞る)「過疎地域振興政策」も「選別主義だ」などとは言いません。

(関連)公正な税制を求める市民連絡会 - 広がる貧困と格差の是正に向けて
 http://tax-justice.com/

(上記サイトのイベント情報のところに「「諸外国に学ぶコロナ危機対応⑤」は、選別主義の日本とは異なる普遍主義の国、世界幸福度ランキング第2位のデンマークを取り上げます」という記載があります)

しかし、こうした(ターゲットを決めて実施する)「政策」として当たり前の在り方を、「生活保護」や反貧困対策についてだけ「選別主義」だなどと言っているのは、市場原理主義者たちによる社会保障政策への誹謗中傷のたぐいなのであって、そのイデオロギー攻勢を受入れるかの如く、「世直し」をしようとする側が「我が国の選別主義的な政策」などと表現していては、お話にならないのです。かつてガット・ウルグアイラウンドやWTO設立問題の折に流行した「貿易歪曲的農業政策」はダメだ、という市場原理主義的イデオロギー表現と似たり寄ったりと言えるでしょう。ダメなのは「貿易歪曲的農業政策」ではなくて「農業歪曲的貿易政策」なのです。「貧困の哲学」ではなくて「哲学の貧困」です。

(関連)20200620 UPLAN 田中一郎「マイナンバー&カードの危険性」 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=g_ISO_ZJTrs&t=375s
 https://www.youtube.com/watch?v=8PECMRMDlQU&feature=youtu.be

(上記VTRの最初のところで「選別主義」「普遍主義」という用語の批判をしています)

(関連)バラマキ政策の根拠となったアメリカ生まれの「納税者反乱論」(2020年4月27日)
 https://cutt.ly/as6LkfX


「人は生きているだけで価値がある」という思想は、日本国憲法第25条の「生存権保障」と表裏一体です。そして生存権保障は、経済的な貧困や困窮に追い込まれている方々に対して「選別」をして施し物をすることではありません。まさに「生存権」という、一人一人の人間としての「生きる権利」の発現として政策がなされるのであり、政府側から見れば、「健康で文化的な最低限度の生活」という生存権をどんな方々にも保障する「責任と義務の履行」として、なされるのです。「選別」も「普遍」もありません。

日本国憲法
(関連)〔生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務〕
第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

安倍晋三とあかねちゃん
 https://cutt.ly/udrtk7u

(それぞれ下記に読み替えてください)
安倍晋三「戦争に行ってくれませんか?」⇒「選別政策をやめてバラマキで行きたいと思います」
あかねちゃん「ポツダム宣言読んでから言えよカス!」⇒「日本国憲法読んでから言えよカス!」
草々

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(追)【声明】全ての個人が尊厳ある人生を送れる社会の実現をーー「命の選別」と反緊縮は相容れない - 薔薇マークキャンペーン(全文コピペ)
 https://rosemark.jp/2020/07/31/2020073101/

【声明】全ての個人が尊厳ある人生を送れる社会の実現を――「命の選別」は反緊縮と相容れない:2020年7月31日

薔薇マークキャンペーン代表    
松尾 匡(立命館大学経済学部教授)

薔薇マークキャンペーン呼びかけ人 
西郷 南海子(薔薇マークキャンペーン事務局長)
朴 勝俊 (関西学院大学総合政策学部教授)
池田 香代子(翻訳家・作家)
稲葉 振一郎(明治学院大学社会学部教授)
色平 哲郎(佐久総合病院医師・社会運動家)
岩下 有司(中京大学名誉教授・経済学)
北田 暁大(東京大学大学院情報学環教授)
岡本 英男(東京経済大学学長)
小田中 直樹(東北大学大学院経済学研究科教授)
梶谷 懐(神戸大学大学院経済学研究科教授)
桂木 健次(富山大学名誉教授・経済学)
岸 政彦(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)
西郷 甲矢人(長浜バイオ大学教授・数学)
斎藤 美奈子(文芸評論家)
橋本 貴彦(立命館大学経済学部教授)
森永 卓郎(獨協大学経済学部教授)
山本 圭(立命館大学法学部准教授)
菊池 恵介(同志社大学GS研究科教授)
内田 樹(神戸女学院大学名誉教授・京都精華大学客員教授)
ブレイディ みかこ(保育士・ライター)
(順不同)

目次
反緊縮は「命の選別」を許さない
新自由主義の人間観に対決する「人は生きているだけで価値がある」という思想
全ての人が尊厳のある人生を送れる社会を実現しよう
薔薇マークキャンペーンへのご賛同のお願い
反緊縮は「命の選別」を許さない


 7月23日、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症した京都市の女性に薬物を投与して殺害したとして、2人の医師が逮捕されました。この事件を受けて、一部の政治家が安楽死や尊厳死についての議論を呼びかけましたが、これは決して許されるものではありません。

逮捕された医師の一人は「高齢者への医療は社会資源の無駄、寝たきり高齢者はどこかに棄てるべきと優生思想的な主張を繰り返し、安楽死法制化にたびたび言及していた」と報じられています(「京都新聞」7月23日)。ここには、2016年に起きた「津久井やまゆり園」の大量殺傷事件において、植松聖死刑囚が、自らの行為を正当化する根拠として、社会保障費の増大による財政危機を持ち出していたのと、同根の考え方があることは否定できません。

財政危機論が煽られ緊縮政策が進められる現在の日本において、少なくない人々が、自力で生活できない人のために社会保障費を増やし続けて大丈夫だろうか、という漠然とした不安を抱かされています。こうした不安に付け込む形で、安楽死や尊厳死についての議論が進められることは、非常に危険といわざるをえません。死についての自己決定権の問題であるかのような外見の下に、生きたいと願う人に死を選ぶ強い圧力を感じさせてしまう社会がつくられてしまいかねないからです。

さらに、いわゆる延命治療を望まないとしても、緊縮政策は「生きてきてよかった」と思える丁寧なケアを実現するために、決定的な制約となることを指摘しておかなければなりません。本当に当人にとって「生きていてよかった」と思える丁寧なケアを実現するためには、緊縮政策下での延命治療よりも、多くの人手と医療資源が必要でしょう。医療をめぐって、当事者の自由な自己決定は、緊縮政策の下では実現できないのです。

このような「命の選別」を絶対に許さず、全ての人が「生きていてよかった」と感じられる社会を目指すのが、反緊縮の思想であったはずです。

ところが、反緊縮を掲げる勢力の中から、「命の選別」を正当化する主張がなされるという重大な出来事が起きてしまいました。れいわ新選組の構成員であった大西つねき氏が、労働供給の制約を根拠に、「命、選別しないとダメだと思いますよ」「その選択が政治なんですよ」と発言し、れいわ新選組を除籍されたのです。この大西つねき氏の発言は決して許されるものではなく、反緊縮の根本思想と絶対に相容れないものです。

たとえ、経済的な理由から肉親の延命治療を断らざるを得なくなったり、医療資源の不足で医療労働者がトリアージ(災害などで多数の患者が同時に出た時、治療の優先度を決定して選別を行うこと)を余儀なくされたりする状況があったとしても、そこで何よりも問題にすべきなのは、現場の関係者にそのような苦渋の選択を強いる貧弱な医療体制であり、こうした貧弱な医療体制をもたらしてしまった緊縮政策です。反緊縮運動がやるべきことは、現状の貧弱な体制を前提にして、外部の者が聞きかじった情報をもとに、現場の関係者が思い悩まなくて済む方向へ公的制度を向けるよう議論を急かすことではなく、現場の関係者の苦渋の思いをみんなで分かち合いながら、緊縮政策への怒りに向けていくことであるはずです。

新自由主義の人間観に対決する「人は生きているだけで価値がある」という思想、緊縮政策をもたらしてきた新自由主義の思想には、人間を「使える」「使えない」で選別する能力主義があります。その根底には、「理性」を身体の上位に置き、身体は「理性」の入れ物に過ぎないという人間観があります。ここから、お金儲けのための理性的な計算や、公共的な事柄についての理性的な考察を個人に課し、その優劣によって個々人をランクづけして、不遇な結果を自己責任として突き放すのです。資本や国家への貢献度によって個々人を優劣づける思想の蔓延こそ、この社会を生きづらいものにする根源になっています。

こうした新自由主義の人間観と最も鋭く対決するのが、「人は生きているだけで価値がある」という考え方です。これは、理性に代えて「生きているだけ」で存在する生身の身体を政治的舞台の主人公に据え、空腹の胃袋や筋肉痛の手足の感覚・感情をも根拠にして、エリートの「理性」が押し付けてくる強者の都合に反逆するものです。私たちは、この「人は生きているだけで価値がある」という言葉こそ、反緊縮思想の核心であり、現在の生きづらい社会に対する最も確かな対決軸となるものだと考えます。99%の側の全ての庶民に——明確には言語化されていないかもしれないけれども——共通する、まっとうな怒りや願望に依拠し、それを汲み取ってスローガン化してこそ、様々な場面で立ち上がった広範な人々に支えられる形で、緊縮勢力に勝つことのできる政治的な連携をつくっていけるはずです。

理性的な自分が、自身の発言をうけた大衆の判断による負託にもとづき生身の命を救うか否か判断を下していくという大西つねき氏の発言(※1)は、こうした考え方と対極にあるものです。これは、生身の個々人のコントロールのきかない外から、エリートの理性の選択が生身の個々人の誰彼を選別して損壊してくるということであり、絶対に容認するわけにはいかないものです。

全ての人が尊厳のある人生を送れる社会を実現しよう、「人は生きているだけで価値がある」という思想は、「生きているだけ」で存在する生身の個人を主人公に据え、全ての「生きている」人を尊厳ある権利主体として扱うことを要請します。身体反応レベルの選択は、いわゆる理性的選択と優劣なく、最大限尊重しなければならないものです。ここに「命の選別」が入り込む余地は全くありません。この立場は、大西つねき氏が「命の選別」の根拠として持ち出してきた(※2)労働供給の制約の問題を考慮しても、変わるものではありません。

たしかに、将来的に、高齢化の進行により医療・介護などに人手がたくさん必要になり、それらの部門で必要になる物財の生産のためにも人手が必要になって、労働不足が発生することを心配する人も少なくないでしょう。しかし、この場合でも、社会の合意によって選別されるべきは「命」では絶対にありません。全ての生身の個人の尊厳を守ることを絶対に譲れない大前提として、労働の配分をどのように選択していくかが問われるべきなのです。

例えば、機械や工場の生産が過剰な場合はそれを抑えるために法人税を上げたり、カジノなど一部の富裕層の利益にしかならない事業に財政支出することを止めたりすれば、これらへの労働の配分を減らして、介護分野にまわすことが可能になります。また、今後、介護分野を含む様々な産業においてロボットやAIの開発・活用が進んでいくことも考慮すれば、既存の予測の延長線上で考えるよりもはるかに、労働配分の選択の余地が広がっていくはずです。

介護(ケア)は、対象者の命や生活をサポートする重要な仕事です。実際、介護の仕事にやりがいを感じ、個人の尊厳を守るために奮闘しているたくさんの人たちがいます。しかし,同時に、介護の現場では、その責任の重さとつり合いの取れない厳しい労働条件を強いられています。ケア労働が正当な社会的評価を受けるためにも、政府の支出を傾けていくべきなのです。とりわけ、現在、介護分野における人手不足の根本原因となっている低賃金を解消することは急務です。高齢者の介護のために若者の時間を費やさせるのが気の毒だという理由で、介護労働の節約を考える必要は全くありません。

いうまでもなく、ケアを必要とするのは高齢者だけではありません。子ども、病気になった人、障がいを持つ人など、様々な人たちがケアを必要としています。その全ての現場において、生身の個人の尊厳が守られる体制をつくっていく必要があります。

いま緊縮政策がもたらしているのは、「生きているだけ」で存在している生身の個人が損壊されるか否かが、所得の大小や雇用にありつけているか否かで選別されてしまうシステムです。こうした選別が、分別ぶった財政規律論のお説教で押し付けられてくることに反対するのが反緊縮の思想です。「財政」も「通貨」も、人が生きていくための決まりごとにすぎません。それを自己目的化して、生身の個人を犠牲にするのは本末転倒です。私たちは、全ての人が尊厳のある人生を送れる社会の実現に向けて、反緊縮プログレッシブ運動の形成を目指していきます。

※1「私が「政治家が命を選別しなければならない」と思わず言ってしまったのは、このように命の選別になりかねない考えも恐れず発信し、場合によってはそれに賛同する人々の負託を受けて、代理人とし実行する仕事であるということです」(https://www.tsune0024.jp/blog/7-17<7/17 大西つねき会見全文>)

※2「お金がいくらでも作れることが理解されれば、上限はお金ではなく、それで動かせる人の時間と労力という「実体リソース」の有限性になります。少子高齢化で人口バランスがとてもいびつになる中、果たして十分な人材を確保できるのかどうか」(同上)

 

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