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2020年7月10日 (金)

(他のMLでの議論です)(1)中野剛志氏の経済政策論とMMTをめぐって(2)都知事選雑感(3)れいわ公認・大西つねき氏の暴言と山本太郎氏の初の試練

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.「新ちょぼゼミ」と意見交換会
(1)(予約必要)(7.28)オルタナティブな日本をめざして(第49回):「霞が関改革をどうする:日本の官僚組織」(前川喜平さん:新ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ (当日は最初の1時間で「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策」についてコメントします)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-ed9e26.html

(2)(予約必要)(8.6)少人数意見交換会(次期衆議院選挙へ向けて)
 中央区明石町区民館において、標記意見交換会を実施いたします。「3密」(密閉、密集、密接)防止のため、参加人数を絞りますので、参加ご希望の方は私宛ご連絡ください。どなたでも参加可能です。(現在のところ10名様が参加予定)

*日 時:2020年8月6日(木) 午後1時~5時 希望者のみで二次会の予定あり(当日決めます)
*場 所:東京都中央区明石町区民館3号室(下記) 
 http://chuo7kuminkan.com/about/akashi.html
*参加費:特にありませんが、当日会場費(2500円)と資料印刷費を参加人数で折半します(数百円)

(3)(予約優先)(8.25)「山本太郎「れいわ新選組」の経済政策と衆議院選挙」(ちょぼゼミ:田中一郎)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-dda34a.html


2.(別添PDFファイル)【ふくかな通信】東京高裁第2回控訴審は7月17日(金)午後1時集合です(第57号)【転送・転載歓迎】(2020.7.9)
https://sites.google.com/site/fukukanaweb/home
ダウンロード - e38090e381b5e3818fe3818be381aae9809ae4bfa1e38091e69db1e4baace9ab98e8a381e7acac2e59b9ee68ea7e8a8b4e5afa9efbc882020.7.9efbc89.pdf


3.日刊IWJガイド・非会員版「上告断念のお知らせ IWJの会員の皆様、また削除済みリツィート裁判に際してご支援をいただいた皆様へ」2020.7.9日号 ~No.2856号 - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/45681

(田中一郎コメント)
 少し前の私のメールにも書きましたが、表現・言論の自由の観点から極めて重要なので、再度、申し上げます。みなさまにも、上記IWJサイトをご覧いただき、スラップ訴訟を安易に追認する日本の「半分腐ったヒラメ司法・裁判所」に抗議をお願いいたします。こんな判決が定着すれば、およそ秘密裏に情報非公開で権力を濫用する人間達に対して、一般市民はネット上でそれを批判することができなくなります。IWJが言うように、公人と私人(というよりも権力者と非権力者)は区別されて扱われるべきであり、事実かそうでないかは、どちらの側に証明責任があるのかを、言論・表現の自由や社会的批判の重要性を十分に考慮の上、判断されなければなりません。

しかし、日本の司法・裁判所は、上記のように、その職責を忘れて、まことにお粗末な判決を一審・二審とも下し、この国の言論民主主義の文化を破壊しようとしているのです。かような判決や、かような判決を下す裁判官は有害無益です。基本的に司法組織から除去されるべきです。まずもって、近々実施される衆議院選挙時の最高裁判事に対する国民審査では、その候補者全員に「×××××」をつけて、日本の司法・裁判所への怒りの抗議の意思表示をなさってください。今日の日本の裁判所は、もはや司法としての責務を放棄し、出鱈目が続く今日の日本の政治・経済・社会の現状を追認するだけの「自己保身最優先型ヒラメ司法」に成り下がっています。私はこれを抜本的に叩き直すには相当の荒治療が必要と考えており、まずその第一歩として、日本国憲法で定められた最高裁判事の国民審査を使うべきであると考えています。


4.【短期連載 日本のオルタナ 18の提言から】 外交・安全保障、沖縄 遠藤誠治×猿田佐世×山口二郎 20200226 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=m-IRWvVBixg&feature=youtu.be

(関連)日本のオルタナティブ - 岩波書店
 https://www.iwanami.co.jp/book/b498650.html

(いよいよ私たちが主催している「新ちょぼゼミ」の副題「オルタナティブな日本を目指して」という言葉が広がり始めたかな!?:田中一郎)


5.なんやねん、この人事!! アベ腐れ政権の霞が関「私兵化」人事
(1)経産省・新原浩朗局長も定年延長 コロナに便乗で次官昇進なるか - 【公式】三万人のための総合情報誌『選択』- 選択出版
 https://www.sentaku.co.jp/articles/view/19861

(関連)感染200人超でも強行GoToキャンペーンの裏! “影の総理”今井補佐官と“菊池桃子の夫”新原局長が経産省利権にすべく暗躍、1兆7000億円計上|LITERA/リテラ
 https://cutt.ly/LpwlC3f

(2)森友問題で政権を守った太田氏が財務次官へ。ネットは怒りの声 - まぐまぐニュース!
 https://cutt.ly/zpwzrsA

(関連)森友問題自殺職員妻・赤木雅子さん 裁判開始を待つ日々 胸中を綴った1000通のLINE - 文春オンライン
 https://bunshun.jp/articles/-/38651

(3)防衛次官に島田官房長起用 安倍首相秘書官、19年7月まで務める - 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/mainichi/entry-1152736.html


6.その他
(1)電通は回答拒否 “1000万円還流”問題またしても隠蔽工作が発覚 - 文春オンライン
 https://bunshun.jp/articles/-/38866
(2)河野防衛相「敵基地攻撃は自衛の範囲」 必要最小限が前提:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/41226?rct=politics
(3)社説:敵基地攻撃能力 議論が飛躍しすぎている - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20200708/ddm/005/070/102000c
(4)東京外環道、沿線住民が工事差し止め仮処分申し立て 致死レベルの酸欠空気が上昇(週刊金曜日) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/e81ccb5cbf14215559f78a2912cb0de058bc0e58
(5)「東京でコロナ感染224人」は本当に検査を増やしたせいだけなのか? 感染再拡大をなかったことにしたい小池百合子都知事と安倍首相|LITERA/リテラ
 https://cutt.ly/mpwxUqq
(6)「リニア工事認められぬ」静岡県がJR東海に正式回答(産経新聞) - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/articles/01d77fd2211e939622de188a549fb36aa395466c

(川勝平太静岡県知事にエールを送ります。最後まで妥協せずに頑張ってください。リニアなどいりません。それは本来はJR東海にとってもそうなのです。人口減少社会に突入していく中で、東京・大阪を結ぶ新幹線は2本も必要ありません。おそらく赤字営業となるでしょう。また、リニアは危険であることに加えて、すさまじいまでの環境破壊を伴います。大井川問題だけでなく、トンネルを掘った時に出てくる建設残土はどうするのでしょう? ともかく、かようなものは、あの「歩く不当労働行為」=葛西敬之(よしゆき)の独断専行で決められたロクでもない事業です。
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他のMLでの議論を3つばかりご紹介申し上げます。
いずれも直近問題についての議論です。(一部加筆修正しています)

1.中野剛志氏の経済政策論とMMTをめぐって(「石橋湛山と下村治の慧眼に学ぶ「積極財政」論」)

(1)いただいたメール
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こんにちは、日本のMMT論者・中野剛志さんによる「積極財政」論です。東洋経済オンラインで公開されてます。

日本の国債は円建てであり「政府が自国通貨建て国債の返済が不可能になることはありえない」ということと、戦後のハイパーインフレは「戦争による「異常な生産力破壊という状況」」ということが原因という理解から、積極財政により生産力を上昇させてデフレを脱却という経済政策を推奨してます。

私はここで一つの疑問があります。MMT理論は米国起源です。そこに一つの大きな議論の前提があります。ドルは基軸通貨です。つまり、ドルで何でも買えるのです。ところが、円は国際通貨として、つまり国際決済で万能ではありません。特に、エネルギー資源、石油、天然ガスはドル決済です。つまり円では買えないのです。日本はドルを手に入れないと、すなわち、ドルを介さないと国際決済できないのです。そして、それはドル円の国際決済システムに依存しています。円ドルの為替相場がそこで作用します。

国債の巨額発行は国内経済で済むのならば問題はありませんが、この為替相場に影響します。円の下落です。円の下落は石油価格の上昇を意味します。つまり、日本のMMT理論はこの為替理論がないのです。米国は基軸通貨ドルで議論してますから、ドルドルで決済できますからこの為替問題はそれほど影響しません。

戦後の日本は、この国際決済手段であるドル準備で景気が左右されました。景気が良くなると輸入が増えて外貨準備としてのドルが減少して引き締めを行いました。つまり「異常な生産力破壊という状況」は、輸出によってドルを稼ぐという能力が損なわれていたという問題なのです。現在はドル準備は豊富ですから、この心配は直接にはそれほどありませんが、すぐさまデフォルトという問題より円の国債市場での評価減から円安、すなわち輸入物価上昇による経済苦が問題となります。これはロシアで起きたことです。ルーブルの急落でのインフレで特に年金生活者が困窮したのです。

日本経済が鎖国状態で日本国内経済だけを考慮していれば良いのであれば、中野さんの議論も正しくなります。しかし、日本はグローバルな経済の中にあります。円はドルによってその価値が国際的に決まってしまうのです。国内輸出企業の利益だけを考えれば、円安が有利と思ってしまいますが、生活者の立場からすればそれは生活苦を意味します。その視点が希薄なのです。(柴田武男)

石橋湛山と下村治の慧眼に学ぶ「積極財政」論
 https://toyokeizai.net/articles/-/358901
 「生産力強化」がコロナ危機で求められる理由
 中野剛志 : 評論家
 2020/06/27 5:55 

(2)私から発信したメール
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本経済の国際面からの判断は柴田様のおっしゃる通りです、そして国内的にもMMTは「世間知らずのお気楽」理論です。

話せば長くなりますので、簡単に申し上げます。
仮に現状の日本経済をこのまま引き継いでMMT理論に基づく経済政策を本格的に展開した場合は、柴田様がおっしゃる通り「際限なき円安」による日本経済の破壊的崩落の危険性が高まります。恐ろしいのは、円高ではなく、その逆、つまり、日本の通貨への信頼喪失に伴う「際限なき円安」です。日本経済がまさかそんなことにはならないだろう、というのは私から言わせれば「甘い」ということです。今や日本の多くの大企業群は、故植木等さん(クレージーキャッツ)の流行歌に出てくるような「世渡り上手なだけ」の無責任ボンクラ経営者・幹部職員によって牛耳られており、それが日本企業・日本産業・日本経済没落の大きな契機になっているのです。

(一例は、海外M&Aの失敗、日本大企業のボンクラ経営者どもは、多くの社員労働・非正規労働の血と汗の結晶である会社資産を巨額に使って、愚かなM&Aで海外の腐り始めた会社を買収し、そして失敗、巨額の「穴」(大赤字)を発生させています。東芝、古河電工、電通、松下興産、NTT、NTTドコモ、などなど、列挙すればきりがありません。巨額の日本資本が、このボンクラ経営者どもにより、ドブに捨てられています。そして、その経営者失格のボンクラ経営者に牛耳られた時代遅れの落ちぶれ大企業・産業部門を、税金を使って一生懸命に支えているのが、今日のアベ政権=「アホノミクス」なのです。その典型が原発・核燃料サイクル・地域独占電力会社です。)

今日の日本は、いわゆる国際的為替投機筋に狙われやすい「経済構造」に近づいており、かつての英国ポンド危機、イタリア・リラ危機のようなことが起きても、何の不思議でもありません。西日本で原発が火を噴けば、たちまち円の暴落が始まる、などということは十分にあり得る話です、米国ドルのように、円は国際決済通貨ではありませんから、市場原理主義アホダラ教(グローバリズム崇拝)で国としての自立経済構造を崩壊させている日本という国は、国際投機筋の仕掛けに極めて弱い構造になっているのです。アメリカからの食料・飼料が止まっただけで、多くの国民は飢えに襲われる、畜産業が崩壊してしまう、そんな国です。感染症がまん延しても、マスクや消毒液さえも自給できない国です。

もう一つ、「日本国内経済だけを考慮していれば良いのであれば、中野さんの議論も正しくなります」は、そんなことはありません。まずもってMMTでは、いつ何時どんな形でひどいインフレ=通貨価値信認の低下が襲ってくるかわかりませんし、更に、国債発行=国の借金への政治的モラルハザードがまん延して、そうした通貨面からの経済的ショックの危険性が高まるのです。「国債の日銀引き受けは経済的には何の問題もない」と言う人たちがいますが、そんなことはありません。経済論的に見ても問題がありますが、しかし大事なことはそれ以上に、経済政策は、まさに政治として政治家が展開をし、またそれが社会政策を兼ねていることを強く意識しておくべきでしょう。今日のアベ政権を構成している、あの自民党や公明党の無能でタカリの議員どもに、モラルハザードOKの「振出の小槌」日銀国債引き受けをくれてやればどうなるか、考えただけでもぞっとする話です。

(無意味な現金バラマキについても同様で、右派・右翼勢力に選挙に勝つためにバラマキは必要不可欠だという議論は、少し頭から水でもかぶってお考え直ししていただかなければいけません。そんなことをして選挙に勝っても、世直しはできませんよ)

今現在は、日本財政や日本経済に、まだ国債発行を受入れる余力がありますから、数百億円の国債増発があっても、大したことにはならないでしょう。しかし、MMTのような「(似非)理論」に乗っかって、どんどんいけいけで国債発行の日銀引き受けを続ければ、やがて「パンク」状態がやってくることになります。「パンク」状態はいつどういう形でやってくるかわからないという点が重要で、しかも、一旦パンクしてしまうと、その修理修復は容易ではないのです。

私はMMTは、今日の市場原理主義アホダラ教を無反省に受け入れている正統派現代経済学に比べれば、まだマシな議論だと思っていますが(正統派現代経済学=100年以上前のセーの法則や一般均衡理論が前提だというから驚きというほかありません。お気楽予定調和の非歴史的資本主義永久継続論だということです=徹底的にバカにしてやればよろしい)、しかし、MMTはおかしな議論であることには変わりありません。MMTのようなものに頼らなくても、節度ある態度で国債発行を利用しつつ、財政モラルハザードを防ぎ、財政支出構造や不公正税制を抜本的に転換して、日本経済を再生していく方法は、まだまだ健在だと思っています。要はそれを実行していく「主体」となる政治勢力が存在していないだけです。

オルタナティブな日本を目指して(新ちょぼゼミ バックナンバー)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-cddae1.html

(私の「新ちょぼゼミ」で、中野剛志氏の経済政策論について複数回にわたってコメントしています。上記サイトの下の方をご覧ください)


2.2020年7月都知事選挙後の選挙雑感
 https://www.asahi.com/senkyo/tochijisen/2020/kaihyo/

*(メール転送です)020年7月都知事選挙結果
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<投票率>
投票率は、男53.43%、女56.50%、合計55.00% 前回と比較すると、男は-4.76%、女は4.72%、合計で4.73%下がっています。投票数としては、53万4千票減っています。

期日前投票は、1,708,196票で、前回より 45,817票多く、期日前の投票率は15.29%でした。
男性の投票率が低かった順に、足立区(-5.77%)、港区(-8.3%)、江戸川区(-4.71%)、葛飾区(5.39%)、板橋区(-5.39%)、大田区(-4.6%)、新宿区(3.36%)、豊島区(-4.48%)、荒川区(-5.19%) 区部平均(-4.5%)
女性の投票率が低かった順に並べると、港区(-8.00%)、足立区(-5.9%)、江戸川区(-4.61%)、葛飾区(-5.07)、大田区(-4.82%)、板橋区(-5.2%)、目黒区(-5.26%)、荒川区(-5.31%)でした。

<候補者別得票数>
小池ゆりこ    3,661,371.000 59.70%
宇都宮けんじ    844,151.000 13.76%
山本太郎        657,277.000 10.72%
小野だいすけ    612,530.000   9.99%
桜井まこと     178,784.293   2.92%
区別の得票数が出ています。

出口調査(NHK)選挙WEB 東京都知事選
https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/local/shutoken/16407/skh48032.html

これは、投票日だけの出口調査です。期日前投票の出口は含みません。
投票率 55.00%-15.29%=39.71%
単純計算では、投票日当日に投票した455万人の分析になります。

*都民1万人アンケート
 https://www.nhk.or.jp/senkyo/opinion-polls/02/

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都知事選挙 期日前投票数
 https://www.senkyo.metro.tokyo.lg.jp/uploads/r2chiji_kizitsuzen_result.pdf
投票結果
 http://sokuho.r2tochijisen.metro.tokyo.jp/sokuho/r02chi_tou.xls
開票結果
 http://sokuho.r2tochijisen.metro.tokyo.jp/sokuho/r02chi_kai_022.xls
候補者別得票数
 http://sokuho.r2tochijisen.metro.tokyo.jp/sokuho/r02chi_kai_033.xls
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(関連)(別添PDFファイル)選挙の意味(三木義一 東京 2020.7.9)
 https://cutt.ly/LpwQjPs

(田中一郎コメント)
 今般の都知事選後、山本太郎氏の都知事選立候補・落選に関して、山本太郎「れいわ新選組」に対する厳しい批判が多く出されており、私が予想していたような「まずい展開」になりそうな気配です。他方で次期衆院選が近づいています(私の次期衆院選の実施時期予想はアメリカの大統領選の前=今年10月下旬ころ)。

私が思うには、強く反省をもとめなければいけないのは、「れいわ新選組」で山本太郎氏に「デロデロ、イケイケ」とはやし立てた支持者・支援者と、それ以上に責任が重いのは、「市民と野党の共闘」の総大将=立憲民主党の現執行部(枝野幸男・福山哲郎とそのトリマキたち)です。もっと早い段階で、都知事選挙と国政選挙を一体的に考えて、「市民と野党の共闘」の総大将である立憲民主党現執行部が、闘える態勢づくりを率先して行い、アベ政権打倒・自公政治の抜本転換、終わらせよう小池タヌキ都政、の全国民的・全都民的な運動を創っていれば、かようなことにはなっていませんでした。

でも、もう負けた選挙のことは、改革を求める勢力・アベ政治を許さない勢力・自公政治を転換したい勢力は、きれいさっぱり忘れて、来たる衆議院選挙に全力投球いたしましょう。危機的事態が進行中です。改革を求める勢力の中でケンカしている場合ではありません。

さしあたり、下記サイト掲載の録画の最初の方で(スタートして9分くらいのところから)、今般の都知事選挙と来たる衆議院選挙について、私がコメントしていますので、ご参考までにご覧ください。なお、この「新ちょぼゼミ」の報告も別途お送りいたします。

(7.6)「新ちょぼゼミ」での私のコメント
 https://www.youtube.com/watch?v=rSutyJUkUCg&feature=youtu.be
 https://www.youtube.com/watch?v=C8Tpx5AFNdU

 <関連サイト>
(1)金子勝氏が山本太郎氏を激しく批判「カルトを超えてアホの極みだ」 - 東スポのニュースに関するニュースを掲載
 https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/1957062/
(2)立憲、衆院選へ危機感 都知事選大敗で:時事ドットコム
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020070600867&g=pol
(3)自公、小池氏との連携確認 ちらつく早期解散期待:東京新聞 TOKYO Web
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/40397?rct=politics
(4)【甘口辛口】あまりにもふがいなく情けなかった都知事選の野党 時代の求めるもの見極めなければ総選挙も同じことに - その他 - SANSPO.COM(サンスポ)
 https://www.sanspo.com/etc/news/20200707/amk20070705000001-n1.html

以下はメール転送です。
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NHKのニュースを背に作業をしていますが、筑後川の氾濫など深刻な事態が次々と生まれています。昨日、小池知事の得票を352万票と書きましたが、最終的に366万票です。――2位宇都宮健児氏、3位山本太郎氏、4位小野泰輔氏の3人を合わせても約211万票で小池氏に遠く及ばなかった。(略)小池氏は強すぎ、野党はあまりにもふがいなく情けなかった。統一候補擁立を目指したが、細部で折り合わず立憲民主、共産、社民3党が宇都宮氏を支援し、国民民主党は自主投票とした。小異を捨てて大同に就いてこそ小池氏の牙城に迫れるのに、メンツばかりにこだわっては勝負以前の問題だ。先月末、麻生太郎財務相が意見交換で「今秋の衆院解散、総選挙が望ましい」との考えを示し、永田町には解散風も吹き始めた。野党はこの惨敗を生かせるのか。時代は何を求めているかを見極めないと、総選挙も同じことの繰り返しになるのは言わずもがなだ、と「サンスポ」。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(立憲フォーラムMGより 2020.7.7)

枝野代表、全国行脚を再開 衆院選へ党勢拡大図る - 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-1151065.html

(「市民と野党の共闘」で自公政権と全面的に対決できる「統一された」態勢づくりをしもしないで、遊説と称して東京から逃げ出すようです。ほんとうに救いようがない「大将」というほかありません。今、あなたがしなければいけないことは、こんなことではないでしょうに!:田中一郎)

小沢一郎、我が闘争 野党共闘か、さもなくば死か―― - 毎日新聞出版
 http://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2019/02/17/post-2209.html

(選挙に強い「政局男」の小沢一郎氏の指摘は的を射ています。でも、この人、今までの行いがよろしくなかったので、ほとんどの人から信用されないという悲しい状態にあります。また、「政局男」と言われるように、約束した政策に対する誠実さに欠けていて、政局次第でコロっと変わる、という不信感も根強いのです。本来ならば総理大臣になれたであろう人物ですが、自分の身から出たサビで、どうも総理大臣にはなれぬまま政治家を引退することになりそうです。がしかし、そんなことよりも、衆院選という決戦の直前でのこの人の発言内容は、これから選挙戦を闘うにあたっては、言い換えれば選挙で勝つためには、こうしなければいけないということをズバリ提言しています。傾聴に値します。:田中一郎)

 <いちろうちゃんのブログ>
(1)山本太郎「れいわ新選組」の都知事選挙立候補は、政治的未熟による「愚挙」であり、また、それを促した「れいわ新選組」の支援者・応援者には大きな問題がある- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-96f5b5.html

(2)(他のMLでの議論です)実際の政治、ないしは政権を目指す政治活動を、何か知的な研究活動か社会運動の1つ、あるいは趣味的なサークル活動であるかの如く誤解をしている「アマチャン議論」を少し叩いておきます- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-c96e8d.html

(3)来たる衆議院選挙を巡る政治情勢と危ぶまれる日本の未来=自公の議席が変わらない中で維新がどこまで伸びるかという「最悪の展開」、立憲民主党を総大将とする「体たらく野党」の末法的情勢- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-c96e8d.html


(追加:田中一郎コメント)
山本太郎「れいわ新選組」の東京都経済政策について
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(1)自治体の借金を膨らませるのは限度があり、国家財政のようにはいかない、(下記参照)⇒ 今回の15兆円ができるかできないかという細かい話は、まあ本質論から外れていて、できたとしても、その次の財政運営が大変になって、どんどん首が締まる、ということですので、ダメなんです。大胆な財政支出によって反緊縮的な政策を展開しようとするなら、国の政権を取らなければダメです。

(関連)総務省|地方債|Q&A
 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/chihosai/chihosai_qanda.html

(関連)別紙資料 健全化判断比率及び資金不足比率に関する解説
 https://www.soumu.go.jp/main_content/000656634.pdf

(2)それで、苦労して、10兆円だか、15兆円だか、20兆円だかを都債で調達しても、それを一過性の現金バラマキに使っていたのでは、これまたお話にならないのです。おまけにコロナ不況は今後もっと深刻化して都税収入も減少していくでしょうから、かようなことをしていても、クビがどんどん締まっていくだけです。都のレベルで、都民のための政治や行政の仕方は、もっと丁寧に吟味されないといけませんし、政策は反貧困だけではないのです。

(3)加えて申し上げておけば、山本太郎氏は都債も国債と同様に日銀直接引受で財源を調達するようなことを言っています。これもダメです。ともかく国だろうが、自治体だろうが、企業だろうが、日銀を「振出の小槌」のように議論しているようなものは、みなダメです。そのことは、反緊縮=財政の大胆な支出政策とは別物ですし、また、上記で申し上げた、現金バラマキという愚か極まる政策と反緊縮=大胆な財政支出肯定もまた、別物です。財政支出も財源調達も丁寧に考え、モラルハザードを回避しつつ、大胆に打って出ていく、そういうスタンスが必要不可欠です。

言い換えれば、「反緊縮(財政政策積極論)=日銀直接引受+現金バラマキ」のような「すり替え議論」はおやめいただきたい、ということです。「反緊縮(財政政策積極論)=日銀直接引受+現金バラマキ」は「自滅への道」です。

では、どうすればいいか? 反緊縮は同じでも、その中身は違います。私が申し上げているようにすればいいのです。財政支出内容を徹底的に見直し、国民生活向上と経済成長が同時実現できる形に転換、返す刀で、税制の抜本的改革を行って不公正税制を転換することで大きな財源を確保、更に、経済の成長路線が安定化するまでの間は、まだ日本に財政的な余裕があり、これを使うために国債を発行して、スタートダッッシュに使えばいい、ということです。常に財政のモラルハザードには警戒を緩めず、つまらないことに財源を浪費しないこと、これがポイントです。

(並行して、市場原理主義アホダラ教政策を再起不能なまでに徹底的に叩き潰すことです。それは新たな政策の制度化を行うことと表裏一体です。ニューニューディールやグリーンニューディールなどもその1つです)。そして、政権を取ったら、急がない、焦らない、少しずつ、成功体験を積み上げていき、それを不可逆的なものにしていく=つまり、二度と自公政治に戻らないようにしてしまうのです。一過性のバラマキ政策で騒ぎ立てているようでは、夢のまた夢だと思いますが・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


3.れいわ公認・大西つねき氏の暴言と山本太郎氏の初の試練
 れいわ新選組の公認候補である大西つねき氏が暴言を吐き大問題となっています。かような人物が国会議員の公認候補であることが信じられません。山本太郎氏や「れいわ新選組」が、この不始末というか、トラブルというか、大失言事件をどのようにさばくか、初めての「試練」として注目されます。甘い対応は禁物です。全国の有権者・国民が注目しています。

【字幕対応】大西つねき「命、選別しないと駄目だと思いますよ」(2020-07-03) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=x7DsNJBX8XY

*「れいわ新選組」
(1)大西つねき氏の動画内での発言について 2020年7月7日 - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/reiwanews/5074/
(2)大西つねき氏について(続報)2020年7月8日 - れいわ新選組
 https://reiwa-shinsengumi.com/reiwanews/5077/

*日刊IWJガイド・非会員版「れいわ公認・大西つねき氏がナチス顔負け『高齢者の命を選別すべき』『その選択が政治』発言!! しかし山本太郎氏は『除名しない』!!」2020.7.8日号 ~No.2855号 - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/45674

(関連)田中龍作ジャーナル - れいわ新選組の危機管理と山本代表の説明責任
 https://tanakaryusaku.jp/2020/07/00023274

(どうも「れいわ新選組」事務局の対応もなってないようです)

(関連)田中龍作ジャーナル - れいわ新選組の健全な発展を願って
 https://tanakaryusaku.jp/2020/07/00023277
(関連)れいわの立候補予定者が「命の選別」発言 山本代表釈明:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASN795SFXN79UTFK00T.html
(関連)れいわ山本代表「処分に関しては総会で」 19年参院選の公認候補「命の選別」発言うけ見解- J-CAST ニュース【全文表示】
 https://www.j-cast.com/2020/07/09389843.html?p=all
草々 

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