« (他のMLでの議論です)新型コロナPANDEMIC:今回の騒動を受けての市民運動・社会運動の役割は何か=福島第1原発事故並みの深刻な社会問題・経済問題に発展しそうな気配に対して「オルタナティブ」を提示せよ | トップページ | 次期衆議院選挙へ向けての「市民と野党の共闘」の総合政策と、当面する緊急経済対策について(その5):与野党は巨額税金バラマキ合戦ではなく、病院や保健所などを含むセイフティネット強化に総力を挙げて取り組め »

2020年4月10日 (金)

日本国憲法無視・人権踏みにじりの「現代の悪代官所」=日本の司法・裁判所(その1):異常な刑事司法(警察・検察・裁判所)が罪なき人々を地獄へ突き落す大量の「冤罪」を生み出す(湖東記念病院事件再審他)

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
================================
1.(4.25)(番外編)オルタナティブな日本をめざして:「討論集会:次期衆院選へ向けた経済政策と当面する緊急経済対策について」(ちょぼゼミ)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/03/post-9055b7.html

(その次)(4.27)オルタナティブな日本をめざして(第43回):「走る原発 怪しいエコカー:水素社会への疑問(交通分野とエネルギー体系)」(新ちょぼゼミ:上岡直見さん)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-4c608c.html

(上記2つのイベントは新型コロナ情勢如何では中止・延期の可能性もありますので、今後のご案内にご注意ください。:田中一郎)


2.市民の意見30の会・東京 - 新型コロナ特措法による緊急事態宣言に反対します
 https://cutt.ly/gtKjcJF

(関連)緊急事態踏まえた改憲議論「極めて重く大切」 安倍首相(産経新聞) - Yahoo!ニュース
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200407-00000539-san-pol
(関連)緊急事態宣言へ 危ういのは“お上”に強制を求める思考停止 連帯が必要な時に職業差別で国民を分断する政府(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
 http://www.asyura2.com/20/senkyo271/msg/361.html
(関連)神戸新聞NEXT|総合|「いよいよか」「やむを得ない」緊急事態宣言に市民ら
 https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202004/0013250752.shtml


3.キャンペーン
(1)キャンペーン · 東京都知事 小池百合子殿- 【新型コロナ】住まい・居場所を失った人のために「オリンピック選手村」を開放してください · Change.org
 https://cutt.ly/QtKjOdO

(2)キャンペーン · 私の夫、赤木俊夫がなぜ自死に追い込まれたのか。有識者によって構成される第三者委員会を立ち上げ、公正中立な調査を実施して下さい! · Change.org
 https://cutt.ly/0tKjGOH

(関連)NEW!【森友】財務省と検察がひた隠す「赤木ファイル」の存在…自殺した財務省職員が克明に記録(青木泰/環境ジャーナリスト)
 https://biz-journal.jp/2020/04/post_150758.html


4.映画『精神0』予告編(監督:想田和弘) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=fHKJTHSHG4k

(関連)劇場案内 - シアター・イメージフォーラム
 http://www.imageforum.co.jp/theatre/theater/
(関連)想田和弘監督観察映画第9弾『精神 0』ベルリン国際映画祭正式招待並びにNYのMOMAでの“Doc Fortnight”ではセンターピース作品として選出! -シネフィル映画とカルチャーWebマガジン
 https://cinefil.tokyo/_ct/17334124


5.日刊ゲンダイ他
(1)本当は数十倍? いま必要なのは強権発動よりも正確な数字 専門家は「都も厚労省も統計メチャクチャ」(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
 http://www.asyura2.com/20/senkyo271/msg/365.html
(2)安倍首相「108兆円経済対策」は詐欺だ! 30万円現金給付の説明も嘘だらけ 月収9万円に落ちても資格なし 支払いも夏以降の可能性|LITERA/リテラ
 https://cutt.ly/gtKzDNT
(3)マスクも経済対策も 安倍政権の存続こそが緊急事態|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/271419
(4)非常時だからこそ問われる 政権の正統性と為政者の人間性|斎藤貴男 日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/271532
(5)「緊急事態宣言」発令 小池百合子都知事はなぜ急に騒ぎ出した?(文春オンライン)Yahoo!ニュース
 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200407-00037088-bunshun-pol
(6)安倍首相の「布マスク2枚」プレゼントを、“自称国際政治学者”のセンセイが必死でありがたがった理由とは?|LITERA/リテラ
 https://lite-ra.com/2020/04/post-5357.html
================================


また一つ冤罪が晴らされました。人権軽視の歪んだ日本の司法の下では、無実の罪を着せられた人を救出するのは、針の穴に象を通すくらいの難しさがあります。その難儀な仕事を背負い、裁判資料を精読してその矛盾に気づき、一人の無実の女性を冤罪から解放したのは、あの原発裁判などで著名な弁護士の井戸健一さんです。救われたのは滋賀県の湖東記念病院で働いていた若い看護婦さんでした。

(関連)東京新聞-滋賀・呼吸器事件 元看護助手、再審無罪 自白「信用性に疑義」-社会(TOKYO Web)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020033102000277.html

冤罪を追認した裁判で有罪が確定したこの看護婦さんは、刑罰として課せられた12年間の刑期をすでに終えています。しかし、娘の無実を信ずる両親により、理不尽な冤罪を晴らすための再審請求がなされましたが、当初はこの再審請求を請け負ってくれる弁護士が滋賀県内では軒並み断られて見つからなかったといいます。再審請求による裁判を開始させ、無実の罪を再審で晴らすということが、この日本では非常に難しいが故に、ほとんど法曹界からは相手にされなかったということを意味しています。

その「火中の栗」を拾い、無実の罪に苦しむ看護婦さんを、まるでホワイトナイト(「白馬の騎士」)のごとく現れて無実の罪から救い出しました。素晴らしい仕事です。私も反原発運動の関係で井戸謙一弁護士のことを個人的に存じ上げていますが、あれだけたくさんの公判を抱えて、こうした難儀極まる偉業を軽々とやってのける、その能力水準の高さには本当に脱帽する思いがしますし、また、損得勘定抜きで社会正義を求める弁護士としての潔さについてもまた、感動的でもあります。井戸謙一弁護士には、心よりご苦労様でした、と申し上げたいと思います。

(関連)(別添PDFファイル)無実の罪 晴れてなお(井戸謙一 朝日 2020.4.1)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14424701.html?ref=opinion_mail_top


以下は、この件で他のMLに発信した私のメールです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
井戸謙一さんへのインタビュー記事が昨日(4/1)の朝日新聞朝刊に載りました。たくさんの裁判を抱えている中で、本当にご苦労様でした。一人の女性の魂が井戸さんのおかげで救われました。ほんとうによかったと思います。しかし、です。記事の表題にもあるように、「無実の罪 晴れてなお」であり、よかった、よかった、で終わらせるわけにはいかないと私は思っています。

記事を読んで、日本の刑事司法に対する怒りがこみ上げてきました。またやってるのか、また弱い立場の人を踏みつけたのか。また、人の人生や権利や生活や希望や誇りや生きがいや、そんなものをことごとく上から目線で見下して、自分たちのつじつま合わせのために、権力を濫用するのか、と。こんなことを、これまで、いったい何度くり返してきたのか、日本のクソ司法、クソ検察、クソ警察、もういい加減にしろよ、ということだ。

井戸さんが記事の中で述べている刑事司法の制度改革的なプランは全て実現する必要があります。野党の議員たちは、この記事をしっかりと読み、一刻も早く安倍政権を打倒して、ホンモノの政権交代を実現して、司法改革に着手する必要があるのだ。

私は法律も法律家も、みな大嫌いで、法律をやっている連中は、ほぼ間違いなく、体制側の屁理屈屋のようなものだとみなして生きてきました。だから、井戸さんのような人に巡り合うと、ETと遭遇しているような気持になります。まさに「未知との遭遇」だからです。そのご苦労をねぎらう言葉は、私のボキャブラリーの貧困から「ご苦労様でした」という他、ありません。申し訳なく思っています。

それから、もう一つ。今回の再審での被害者無罪が確定したのですから、今度は、彼女を冤罪でひどい目にあわせた日本という国家に対して国家賠償請求をすべきでしょう。人を何だと思っているのかということです。

そして、彼女を12年間の服役に追いやった裁判官どもを弾劾裁判にかけるべきです。冤罪を創作した刑事は逮捕をして取り調べるべきですし、それを見抜けなかった検察官も業務上過失(精神・人生)傷害で罰せられ処分されるべきでしょう。そうしなければ、そうして権力の側を痛い目にあわせなければ、こうした冤罪事件はまた起きるでしょう。若い女性の12年間は、それだけ貴重であり、重い。無罪でした、で済むわけがない。(わかっとるのか! 日本の刑事・検察官・裁判官どもよ!)

しかし、この国賠訴訟というのがまた、どうしようもない「名ばかり制度」なのです。また、裁判官を裁く弾劾裁判制度も形骸化しています。日本の司法の歪んだありようは「根が深い」。私はこんなものは有権者の腕力で、徹底的にぶっ潰すべきだと思っています。日本の有権者が目を覚ませば、それも私は容易だと思っています。

下記は東京電力刑事裁判を契機に、日本の司法・裁判所に対して、怒りをもって告発をしたつもりで書いた「日本の司法・裁判所・裁判官の出鱈目」です。

東電福島原発事故刑事裁判 東京地裁判決は「全員無罪」=日本の司法は「暗黒時代」へ突入(その3):真相究明も、社会正義の実現も、日本を亡ぼす原発・核施設過酷事故再発防止も実現できない日本の裁判- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-679855.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 <別添PDFファイル>
(1)検証:滋賀元看護助手再審無罪、県警 好意利用し誘導、事件性否定の証拠提出せず(毎日 2020.4.1)
 https://mainichi.jp/articles/20200401/ddm/012/040/068000c
(2)無実の罪 晴れてなお(井戸謙一 朝日 2020.4.1)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14424701.html?ref=opinion_mail_top
(3)滋賀・呼吸器事件 密室 誘導 なすすべなく、獄中で精神鑑定 小出医師に聞く(東京 2020.4.5)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202004/CK2020040602100054.html
(4)刑事司法対談:木谷・周防(イントロ部分)(『週刊エコノミスト 2019.10.1』)
 https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20190920/se1/00m/020/001000d
(5)話題の本 著者に聞く『裁判官も人である』(講談社)(岩瀬達哉『週刊東洋経済 2020.4.4』)
 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000337898
(6)「三鷹事件」:再審認めぬ東京高裁に弁護団が異議申し立て(イントロ部分)(鎌田慧『週刊金曜日 2019.9.27』)
ダウンロード - e3808ce4b889e9b7b9e4ba8be4bbb6e3808defbc9ae5868de5afa9e8aa8de38281e381ace69db1e4baace9ab98e8a381efbc88e382a4e383b3e38388e383adefbc89efbc88e98e8ce794b0e685a7e3808ee98791e69b9ce697a5202019.9.27e3808fefbc89.pdf
(7)戦後最大の冤罪 福島・松川事件70年、元被告「自白頼み 脱却を」(東京 2019.8.17夕刊)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201908/CK2019081702000277.html
(8)権力が作る冤罪、標的になる弱者(里見繁 東京 2020.2.1)
 https://www.chunichi.co.jp/article/feature/anohito/list/CK2020013102000249.html
(9)日本の刑事司法、世界の常識から遠く(東京 2020.2.20)
 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e0d3677e4b0b2520d1c964b
(10)暴行をプロレスごっこにすり替える司法の罪、佐賀・鳥栖「いじめ」事件の奈落(イントロ部分)(斎藤貴男『サンデー毎日 2020.3.29』)
 https://mainichi.jp/sunday/articles/20200318/org/00m/040/005000d
 http://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2019/12/29/1229-04.html

(田中一郎コメント)
 私が法律や裁判などに関心を傾けるようになったのは、つい最近のことです。大学時代の専攻は経済学部でマル経の経済原論でした。法学系の分野については史的唯物論の土台上部構造論ではありませんが、「あんなものは弁護士稼業の免許を取るための職業訓練か、公務員試験に受かるための受験勉強か、あるいは世の支配権力を握る者たちのために築かれた屁理屈の体系程度のもの」という認識で、無視するだけでなく軽蔑までしていたのが正直なところです。

それが大きく転換したのが福島第1原発事故です。事故後まもなく原発の運転・建設差止訴訟や東電幹部の刑事裁判、あるいは原発事故にかかる損害賠償訴訟や東京電力と国の事故責任を問う訴訟などなど、いろいろな原発関連訴訟の公判を傍聴するようになり、更にその勢いで築地豊洲市場裁判や戦争法関連裁判、外環道差止裁判や憲法関連訴訟など、いろいろな裁判公判とその支援運動にも顔を出すようになりました。おかげで東京地裁高裁と福島地裁だけですが、裁判所や裁判官について少し詳しくなりました。法律の方は依然として「マルデダメオ」のままですが。

そして、その結果は「日本の司法・裁判所は日本国憲法無視・人権踏みにじりの「現代の悪代官所」だ」(司法とは警察・検察・裁判所の3つを言います)という認識でした。「こんなものは日本が民主国家である限り、有権者の腕力でぶっ壊す必要があり、裁判官どもの大半は裁判所から追放する必要がある(ひどいのは弾劾裁判にかけて処罰する必要がある)、検察と警察はいったん解体だ」という認識になりました。まったくもって司法権力を濫用しやがって、ざけんじゃねーぞ、という印象です。許しがたいと思っています。

かつては、いろいろな裁判があるなかでも犯罪を裁く刑事裁判は、東電刑事裁判のような例外を除いて、私にとってはますます興味のない分野で、新聞の三面記事として、週刊誌ネタとして、時折報道されては消えていくに人間世界の「鳥獣戯画」にすぎないものでした。ところが、上記のような経緯で法律や裁判に関心を持つようになって、自然に刑事裁判事件にも目をやるようになると、これがまた、この世界でも日本の司法はひどいことをしているというのが目に見えてきたのです。そういえば、私が若いころに騒ぎになっていた石川一雄さんの狭山裁判も刑事裁判だったし、はるか昔のレッド・パージの頃の松川事件や三鷹事件も日本を揺るがすような重大な刑事事件だったことを思い出しました。最近では砂川事件裁判の再審請求もありました。そしてそれらはすべて権力犯罪とでも言うべき冤罪事件(あるいは不正不当な裁判・判決)だったのです(狭山事件と三鷹事件は今も再審請求が続いている「生きている事件」ですし、砂川事件の再審請求については最高裁で却下されて、今は「国家賠償請求訴訟」にシフトしています)。

(関連)砂川事件、最高裁も再審認めず 元被告らの特別抗告棄却:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASL7M46J7L7MUTIL02S.html

今回私の身近なところで起きた冤罪事件は「湖東記念病院事件」でした。再審請求を請け負った弁護士が井戸謙一さんだったからです。関連する報道や記事を見聞きし、また井戸謙一さんからはチョコチョコっとお話を聞いた限りですが、この事件での司法の対応は本当にひどいと思った次第です。発達障害がある若い女性の弱みに付け込んでウソの自白をさせ、それを根拠に起訴して有罪に持ち込んで、12年間もの服役に処するという、絶対にやってはならない権力の濫用をしていたわけですから、こんなものは許せるわけがありません。その警察の取り調べを検察がノーチェックで追認するようにして起訴し、これまた裁判所・裁判官がそれをうのみにしたまま判決を下す、そこには人権を重視したチェック機能は全くと言っていいほど働いていないのです。しかし、よく考えてみれば、これまでの冤罪事件は、常にこんなことだったのでしょうから、要するにこの事件でも「またやってんだべ」ということが繰り返されたということなのでしょう。いったい何人の無実の人を冤罪で刑務所へ送り、又は命を奪うようなことをしたら気が済むのか、です。看過できないと私は思っています。場合によっては「明日は我が身」でもありますし。

(関連)東京新聞-滋賀・呼吸器事件 元看護助手、再審無罪 自白「信用性に疑義」-社会(TOKYO Web)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020033102000277.html

自白を強要するための人質司法の話はすでに耳タコです。日産ゴーン事件の際もさんざん報道されました。少し前の村井厚子さんの事件では、証拠をでっちあげた検察官らの組織犯罪が告発されています。おまけで申し上げれば、この時に責任を問われて(おそらくは巨額退職金付きで)退職した小林敬とかいう検察幹部が、今度は関西電力の顧問に就任し、あの「関西電力ブラックマネー事件」の社内調査委員会の座長をやって、その悪事の隠蔽に加担していたことも分かっています(下記参照)。

(関連)私は負けない「郵便不正事件」はこうして作られた - 村木厚子 -本 - 通販 - Amazon
 https://cutt.ly/JtZYDUY
(関連)関電経営トップ「居座り」と「関西検察OB」との深い関係(郷原信郎) - 個人 - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20191007-00145654/

呆れた話ですが、これが警察や検察の今日的実態の「氷山の一角」であって、まさに法の番人としての社会正義とは対極の位置にある、今や「悪の巣窟」のようなものです。そしてそこが権力濫用の一環で「アベ政権サポート組織」ともなっているわけです。今焦眉の問題となっている「森友学園問題」や、あまりにひどい甘利の「あっせん利得罪」無罪放免など、権力の巨悪を逃がして有権者・国民による告発から権力者を守る、その「本来の役割」についてもしっかりと自覚して忠実に遂行中というわけです。

おかしなのは警察や検察だけではありません。ほとんどの裁判所・裁判官は(例外裁判官はいますが、残念ながら退職直前の人が多い=ここでも世代交代によって裁判官の質的劣化が著しい)、今や支配権力追従機関となった最高裁や、法務省・検察庁のバックアップがなければ、まともな判決は一切下すことができないまでに堕落し、萎縮し、矮小化してしまっています。存在価値ゼロで、このままでは「永遠のゼロ」でしょう。まさに「ちょこざいヒラメ(裁判官)」の養殖場です。

他の行政や政治組織の分野だけでなく、どうも刑事司法も抜本的な制度改正と関係当事者の総入れ替えが必要であるように思います。上記でご紹介した下記の2つの記事が必読ですので、みなさまには是非図書館等で原本に当たってご一読願いたいと思っています。今回の滋賀県の事件を担当された井戸謙一さんがおっしゃっている改善事項や改革項目はすべて実現する必要がありますし、周防正行さんや木谷明さんのおっしゃっていることも、そのほとんどが「その通り」だと思います。

(2)無実の罪 晴れてなお(井戸謙一 朝日 2020.4.1)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14424701.html?ref=opinion_mail_top
(4)刑事司法対談:木谷・周防(イントロ部分)(『週刊エコノミスト 2019.10.1』)
 https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20190920/se1/00m/020/001000d

井戸謙一さんの「(再審開始決定が裁判官の恣意にゆだねられたままだから)再審に関する法律が必要だ」というのは「目からウロコ」ですし、私は加えて、冤罪により被害を被った被害者に対する万全の賠償・補償を行う国家賠償制度の確立も重要だと考えています(今は「名ばかり」です)。また、冤罪事件を引き起こした警察・検察・裁判官に対する「弾劾裁判ないしは告発制度」も、今の状態が改められるまでの間は必要ではないかとも感じています。過去の被害者や有識者からなる「冤罪事件陪審裁判制度」でもつくり、虚偽の自白強要その他の権力犯罪を市民が裁いていくようにするのがいいと思います。ともかく、冤罪創作は絶対に許さんぞという「ニラミ」を市民の側から司法権力に突きつけておく必要があるのです。

周防さんは映画監督、木谷さんは元裁判官ですから、世の中にはすごい人もいらっしゃるものだ、物事をよくわかっていらっしゃる人は必ずいるものだと、この対談を読んで思ったものです。「悪の頂点」を形成する最高裁事務総局に支配される裁判所組織内で純粋培養された「ひらひらヒラメ裁判官」養成制度はやめて、いわゆる「法曹一元化」により、弁護士経験を積んだベテランの法曹家を裁判官に任命するとか、証拠の全面開示制度がなく被告に有利な証拠が隠されてしまうとか、裁判員制度で制度化された「公判前整理手続き」が裁判の迅速化を優先するあまり真実の解明に逆行しているとか、論じられていることは、いちいち納得感があるものです。また、毎度の衆議院選挙時に同時実施されている最高裁判事の国民審査を実効性のあるものにすることなども重要だと思われます。

唯一点、周防さんがおっしゃっている点で私が同意できないのは、刑事裁判の一審における裁判員制度の意義づけです。対談の中にも出てきますが、裁判員裁判で一審の判決が出て、それを受けた控訴審では、一審で全く検討されなかった証拠に基づいて一審判決が覆されるなど、この刑事裁判における裁判員制度の意味が全く形骸化しているように思えます。そもそもこの裁判員制度が導入されたのは、2000年前後に行われた司法民主化の一環で、日本の裁判や司法にもっと有権者・国民の声や評価を反映させるためだとされてきました。しかし、私が見る限りでは、そんなことはどこかへ吹き飛んでしまっていることに加え、そもそも専門性が強い刑事裁判に裁判員制度を入れること自体がおかしいのではないかと、常々思ってきました。裁判員となる一般市民に大きな負荷や負担がかかり、苦労多くして益なし、の制度になっているように私は思います。

司法制度をどう変えればいいのか、ただいま思案中で、いずれみなさまにもその具体策をご披露したいと考えていますが、さしあたりこの裁判員制度のことで申し上げれば、私は裁判員制度を刑事裁判に入れることは廃止とし、代わって、国や自治体や行政機関が被告となる「行政法裁判」にこの裁判員制度を入れ、かつ、地裁レベルの一審だけでなく、最高裁の最終審まで裁判員を入れる、そして制度的定着を待って、裁判員制度から陪審員制度に切り替える、という道筋をたどっていくべきであると考えています。このことについては、また、機会を見て議論いたしましょう。

それ以外にも、今日の裁判所・裁判官の出鱈目や権力の濫用は、挙げ始めたらきりがないくらいにたくさんあり、日本の司法は、日本の警察・検察・裁判所と裁判官どもは、完璧に腐っています。これを何とかしなければ、いずれホンモノの政権交代があり、ホンモノの有権者・国民のための政治や政策が展開され始めた時に、日本の司法は今度はその最大の権力的妨害物として、抵抗勢力として、まさに司法怪獣ゴジラとして、私たちの前に現れてくるだろうと私は見ています。

司法権力の出鱈目を絶対に許すな!! 今回は冤罪の刑事事件でしたが、ことは刑事事件に限りません。市民の目で警察・検察・裁判所をしっかりと監視していきましょう。下記は少し前に「新ちょぼゼミ」で取り上げた「司法・裁判所問題」の報告です、併せてご覧いただければ幸いです。東電三幹部に対する福島原発事故にかかる刑事裁判の無罪判決こそが、私は今日の「病める裁判所・裁判官」の実態を赤裸々に露呈する典型的な事例ではないかと思っております。

(報告)(2.13)オルタナティブな日本をめざして(第40回):「日本の司法制度と裁判官:何故おかしな判決が相次ぐのか」(新ちょぼゼミ:澤藤統一郎弁護士 )- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-ab6361.html

*東電福島原発事故刑事裁判 東京地裁判決は「全員無罪」=日本の司法は「暗黒時代」へ突入(その3):真相究明も、社会正義の実現も、日本を亡ぼす原発・核施設過酷事故再発防止も実現できない日本の裁判- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-679855.html


 <関連サイトその1:「再審法改正をめざす市民の会」>
(1)再審法改正をめざす市民の会 - rain-net
 https://www.rain-saishin.org/
(2)「再審法改正をめざす市民の会」結成は、再審をめぐる大きな一歩になる可能性がある(篠田博之) - 個人 - Yahoo!ニュース
 https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20190521-00126769/
(3)手続き明文化、 証拠開示 再審法整備へ市民の会 冤罪被害者や学者ら|【西日本新聞ニュース】
 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/511914/


 <関連サイトその2:狭山裁判>
(1)狭山事件 石川一雄さんは無実だ(1) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=-O3b-7-e90c
(2)狭山事件 石川一雄さんは無実だ(2) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=R0siTymRKVE
(3)狭山事件-前編-冤罪を訴え続け再審請求中の石川一雄さん|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/259674
(4)狭山事件-後編-偽りの自白 きっかけ作った関氏に会いたい|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/260106


 <関連サイトその3:袴田さん>
(1)袴田さん支援クラブ - 袴田巖さんに再審無罪を!
 http://free-iwao.com/
(2)無実の死刑囚・袴田巌さんを救う会ホームページ - hakamada-sukukai ページ!
 https://www.hakamada-sukukai.jp/


 <関連サイトその4:その他>
(1)「救済の扉」狭まる懸念 大崎事件再審認めず 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190626/k00/00m/040/278000c?fm=mnm
(2)最高裁、新証拠認めず 大崎事件再審請求棄却 地・高裁判断、初めて覆す - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190626/k00/00m/040/229000c?fm=mnm
(3)東京新聞-大崎事件 再審の扉3度閉ざす 弁護団「最高裁の決定は横暴」-社会(TOKYO Web)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201906/CK2019062702000160.html
(4)「三鷹事件」再審請求を棄却 竹内元死刑囚長男が申し立て 東京高裁 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190731/k00/00m/040/160000c?fm=mnm
(5)電車暴走「三鷹事件」に遭遇、元記者が見た米軍の怪しさ:朝日新聞デジタル
 https://www.asahi.com/articles/ASM706F5ZM70ULFA035.html?ref=mor_mail_topix2

(6)周防監督「全面的な証拠開示を」 冤罪の松川事件70年で講演 - 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-993865.html
(7)東京新聞-刑事司法を改革せよ 再審無罪判決-社説・コラム(TOKYO Web)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020040102000148.html
(8)日本の刑事司法は、国際的な批判に耐えられるのか~ゴーン氏出国は「単なる刑事事件」の被告人逃亡ではない - ハフポスト
 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e0d3677e4b0b2520d1c964b
(9)芥川賞作家の目取真俊氏拘束 二審も違法 福岡高裁判決 違憲主張認めず - 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1003230.html
(10)市の責任を不問に…佐賀地裁“いじめ事件”判決の大きな問題|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/267530

(11)検察官の独立を侵す検察庁法改正案に反対する声明 (日本民主法律家協会 2020.4.2)
 https://jdla.jp/shiryou/seimei/200402_seimei.pdf
(12)2020年3月5日法律家団体9団体による「東京高検検事長黒川弘務氏の違法な任期延長に抗議する法律家団体共同声明」を発表しました 自由法曹団HP
 https://www.jlaf.jp/04seimei/2020/0305_503.html
(13)緊急事態宣言には「裏メニュー」が存在する!~やはり憲法改正への布石か?
 https://cutt.ly/xtZAlN8
(14)「緊急事態宣言」で裁判どうなる? 当事者ら「判決延期して」最高裁「裁判体ごとに判断」(弁護士ドットコム) - Yahoo!ニュース
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200406-00011028-bengocom-soci
(15)「元の生活に戻れない」特殊詐欺で無罪確定の大学生 勾留10カ月で留年 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20191119/k00/00m/040/036000c?fm=mnm


 <参考文献>
(1)絶望の裁判所-瀬木比呂志/著(講談社現代新書)
 https://cutt.ly/ltZAPZx
(2)裁判所の正体 法服を着た役人たち-瀬木比呂志/著 清水潔/著(新潮社)
 https://cutt.ly/wtZAQxI
(3)黒い巨塔 最高裁判所【講談社文庫】-瀬木比呂志
 https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refBook=978-4-06-516950-6&Sza_id=MM
草々 

« (他のMLでの議論です)新型コロナPANDEMIC:今回の騒動を受けての市民運動・社会運動の役割は何か=福島第1原発事故並みの深刻な社会問題・経済問題に発展しそうな気配に対して「オルタナティブ」を提示せよ | トップページ | 次期衆議院選挙へ向けての「市民と野党の共闘」の総合政策と、当面する緊急経済対策について(その5):与野党は巨額税金バラマキ合戦ではなく、病院や保健所などを含むセイフティネット強化に総力を挙げて取り組め »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« (他のMLでの議論です)新型コロナPANDEMIC:今回の騒動を受けての市民運動・社会運動の役割は何か=福島第1原発事故並みの深刻な社会問題・経済問題に発展しそうな気配に対して「オルタナティブ」を提示せよ | トップページ | 次期衆議院選挙へ向けての「市民と野党の共闘」の総合政策と、当面する緊急経済対策について(その5):与野党は巨額税金バラマキ合戦ではなく、病院や保健所などを含むセイフティネット強化に総力を挙げて取り組め »

最近の記事

無料ブログはココログ