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2019年9月 2日 (月)

(報告)(8.31)シンポジウム:現代科学技術と人権 科学技術は私達生活にどのように関わってくるのか(主催:ゲノム問題検討会議)& 直近のゲノム編集関連情報

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
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1.(10.21)オルタナティブな日本をめざして(第35回):「ゲノム編集、どこに危険が潜んでいるか」(新ちょぼゼミ:河田昌東さん)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-2a7414.html

(9月開催 その1)(9.10)オルタナティブな日本をめざして(緊急編):「白熱教室:これが日米FTA交渉の実態だ」(鈴木宣弘東京大学大学院教授:新ちょぼゼミ)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-46c8d0.html

(9月開催 その2)(9.26)オルタナティブな日本をめざして(第33回):「これでいいのか働き方改革:労働現場から」(中野麻美弁護士)(2019年9月26日)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-23397f.html

(10月開催 その1)(10.8)オルタナティブな日本をめざして(第34回):「STOP水道事業民営化=公益事業の私物化を許さない」(内田聖子さん:新ちょぼゼミ)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-95da64.html

(10月開催 その2)(10.12)脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会)-朗読劇「線量計が鳴る(中村敦夫さん)」を開催します
 https://fukusima-sokai.blogspot.com/2019/08/blog-post_31.html


2.キャンペーン
(1)キャンペーンについてのお知らせ · ゲノム食品、今月から流通!-新規キャンペーンへの署名のお願い&解説アニメのご紹介 · Change.org
 https://00m.in/JPQDz

(2)キャンペーン · 林文子・横浜市長- 横浜カジノ反対 · Change.org
 https://00m.in/nezjO

(3)キャンペーン · 東京地方裁判所 民事第1部合議1係 前澤達朗 裁判官- 「安保法制は憲法違反」の判決を要請します! · Change.org
 https://00m.in/XE171


3.れいわ新選組に応えて消費税減税もあり得る。総選挙はできる限り野党候補一本化でー枝野幸男「立憲民主党」代表 20190 08 30 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=0mAw4vMgh0s

(どうもパッとしない記者会見だ。これでは有権者・国民の多くは納得もしないし、立憲民主党や野党共闘にも、あまり期待が持てないのではないかと思われてしまうことが危惧されるような回答内容である。そもそも話しぶりが「官僚的」で聞いていて気分がよろしくない。こんな調子で本当に政権交代を実現できるのか、もう少しよく考えた方がいいのでは? それと、韓国に対する枝野幸男代表の姿勢=これは立憲民主党の党方針なのか? おかしいのではないか? 下記の孫崎享氏の発言や金子勝立教大学教授の見解と比べてみたらどうか。:田中一郎)

(関連)立民と国民、野党再建を目指す 政権交代選挙から10年-共同通信-沖縄タイムス+プラス
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/464592
(関連)立憲が国民との会派合流方針を了承 枝野代表「次の総選挙で大きな意味持つ」- 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190827/k00/00m/010/194000c?fm=mnm
(関連)【山本太郎】「消費税減税」でれいわ山本太郎代表と野党の共闘が加速|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261148

(関連)戦争で痛みを受けた人々の傷を癒やす手段を模索するべき|孫崎享 日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261027
(関連)産業を根こそぎ破壊 韓国叩きの本質は経産省の亡国政策だ|金子勝立教大学教授 日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/260548


4.家賃2倍請求やめよ!〜自主避難者の住宅問題で市民ら要求 - OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2429


5.仏高速炉、開発停止か 日本参加、高コストと報道-共同通信-沖縄タイムス+プラス
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/464707

(関連)日仏研究の高速炉建設目的の概算要求なし- 共同通信- 沖縄タイムス+プラス
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/464715


6.IWJより
(1)日刊IWJガイド・日曜版「過去に『カジノは俺がやる』と発言していた『ハマのドン』こと藤木幸夫 横浜港運協会会長!! 依存症で苦しむ人々を現場で見て』二度とやるなんて言わない』、『今度はかけらも嫌だ』と決心!! カジノの裏にはアメリカ右派とイスラエルが!-」2019.9.1日号~No.2544号~(2019.9. 1 8時00分) - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/39101

(2)日刊IWJガイド・土曜版「中国、『逃亡犯条例』改正案をめぐる今日31日のデモを前に香港に人民解放軍を送る! 威嚇か、それとも軍事力による制圧か!- 香港の活動家と米国領事との密会も明らかに!」2019.8.31日号~No.2543号~(2019.8.31 8時00分)- What's Newお知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/39096

(3)日刊IWJガイド「ボリス・ジョンソン英首相が非常大権発動を女王に要請! 『合意なきEU離脱』強行のため、議会の閉会を求める!! 非常大権は国王大権!ロンドンでは『クーデターやめろ』とデモ!」2019.8.30日号~No.2542号~(2019.8.30 8時00分) - What's New お知らせ
 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/39093

(4)【特別寄稿】韓国との関係を戦後最悪にした安倍政権!韓国叩きで頭を抱える観光地! 悲鳴をあげる製造業!国益を毀損する亡国への道 - IWJ Independent Web Journal
 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/456223


7.日刊ゲンダイより
(1)亡国の日米交渉には沈黙 韓国叩き“自称右翼”の支離滅裂|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261146
(2)厚労省 指摘無視で10兆円超のGPIF「損失リスク」を“隠蔽”|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261141
(3)各国国内回帰も…復活の期待すらできない日本の製造業|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261149
(4)過去にはテロ予告も…すべてが絶望的に古いN国党の体質|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261090
(5)ノルマ未達で「辞めちまえ」 地域スタッフのブラック現場|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261112
(6)【安倍政権】大政策をひとつも残せない「時間浪費」の戦後最長政権|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261167

●室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/2587

●ニッポンはもはや先進国じゃない?|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/3776


7.その他
(1)広瀬隆「なぜ人類は二酸化炭素を悪者扱いするようになったか?」(AERA dot.)Yahoo!ニュース
 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190827-00000013-sasahi-kr
(2)[金子勝]関係改善は?問題を絡めすぎて収まり効かない両国 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=ldI0WRg7E4U

(3)N国の丸山議員 韓国議員団の竹島上陸に「戦争で取り返すしかない」デイリースポーツonline
 https://www.daily.co.jp/gossip/2019/08/31/0012658384.shtml

(こいつの頭に鉄兜でも乗せて、世界の戦争現場の最前線にでも送り出してやったらどうか。このチンピラの若造を選挙で選んだのは「アホの都・大阪」の有権者たちです。選挙区は南部(衆院大阪19区:貝塚市、泉佐野市、泉南市、阪南市、泉南郡)。大阪維新・日本維新も似たような連中ですが、やはり「アホの都・大阪」の有権者たちが選挙で選んでいます。ええ加減にしとけ、ということです。:田中一郎)

(関連)江川紹子氏、「戦争で取り返すしかない」主張議員に「多額の税金を使わなければならない不幸。嘆かわしい」 - スポーツ報知
 https://hochi.news/articles/20190901-OHT1T50097.html

(関連)大阪維新、勢いそのまま 枚方市長に現職再選 - 産経ニュース
 https://www.sankei.com/west/news/190901/wst1909010018-n1.html

(なぜ「市民と野党の共闘」は候補者を立てないのか? やる気がないのか? 有権者に「メクソ」か「ハナクソ」かの選択肢しかないような状態を創ってしまうのは大問題だ。立憲民主党・共産党・社民党、いい加減、自民党と組むのはやめたらどうか!? こんなことをしていても、大阪はちっともよくならないし変わらない。そのうち「市民と野党の共闘」などというものは、だいぶ前に消滅したと思われてしまうだけだ。政治情勢というものは闘わなければ変わらない。評論家のようなことをして事務所の机の前にじっとしていても何も変わらない。しかも今日的な情勢下では「連立政権」を前提として、どのように各党が一緒に一丸となって闘うかを考え抜いて動かなくてはならぬのだ。例えば「れいわ新選組」を真ん中において、来たる衆議院選挙の前哨戦として地方選挙を本気で闘え! こんなことをしていると、本当に野党は消えてなくなるぞ!:田中一郎)
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去る8月31日(土)、江戸東京博物館(両国)小ホールにおいて、「シンポジウム:現代科学技術と人間:科学技術は私達生活にどのように関わってくるのか」(主催:ゲノム問題検討会議)が開催されました。この「ゲノム問題検討会議」が主催するシンポジウムは、これまでも「バイオテクノロジー」の諸問題を中心に複数回開催されてきましたが、毎回の議論がとても充実しており、招かれるパネラーや講演者の方々も、それぞれの分野で第一線で頑張っておられる方々であり、貴重なシンポジウムになっています。

今回もまた同様で、各パネラーの意味深くて内容の濃いお話と、それに関連しての熱心な会場参加者からの質疑により、終了時刻もかなりの時間オーバーとなっていました。結構なことだと思います。現代社会は、日本だけの話ではありませんが、科学者と市民がそれぞれの立場と役割を踏まえて、適切に関係を持つことが強く求められていますが、そうしたことをバイオテクノロジーや生命科学などの先端的科学の具体的な営みを念頭に置いた上で、どうすればいいのか、しっかりと考えさせられた数時間でした。


以下、当日の配布資料と録画(VTR)、並びに関連資料などを添付して、簡単にご報告申し上げます。

 <当日録画>
(1)20190831 UPLAN【シンポジウム第1部】現代科学技術と人権科学技術は私達の生活にどのように関わってくるのか - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=R0VnfNQz_lg

(2)20190831 UPLAN【シンポジウム第2部】現代科学技術と人権科学技術は私達の生活にどのように関わってくるのか - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=hF1huj0phvA&t=4s

(3)20190831 UPLAN【ディスカッションと質疑応答】現代科学技術と人権科学技術は私達の生活にどのように関わってくるのか - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=XOFO1P86LdQ


 <当日の配布資料>
(1)(レジメ) 現代科学技術と人権:ゲノム編集技術による生物兵器製作の動きについて(池内了 2019.8.31)
ダウンロード - efbc88e383ace382b8e383a1efbc89e382b2e3838ee383a0e7b7a8e99b86e68a80e8a193e381abe38288e3828be7949fe789a9e585b5e599a8e8a3bde4bd9ce381aee58b95e3818de381abe381a4e38184e381a6efbc88e6b1a0e58685e4ba86208.31efbc89.pdf
(2)(レジメ)先進生命科学技術がもたらすデュアルユース問題(四ノ宮成祥 2019.8.31)
ダウンロード - efbc88e383ace382b8e383a1efbc89e58588e980b2e7949fe591bde7a791e5ada6e68a80e8a193e3818ce38282e3819fe38289e38199e38387e383a5e382a2e383abe383a6e383bce382b9e5958fe9a18cefbc88e59b9be3838ee5aeaee68890e7a5a5208.31efbc89.pdf
(3)(レジメ)ゲノム研究とビッグデータ(天笠啓祐 2019.8.31)
ダウンロード - efbc88e383ace382b8e383a1efbc89e382b2e3838ee383a0e7a094e7a9b6e381a8e38393e38383e382b0e38387e383bce382bfefbc88e5a4a9e7aca0e59593e7a590202019.8.31efbc89.pdf


 <主催団体>
ゲノム問題検討会議 - ホーム
 https://genome714com.wordpress.com/
 https://genome714.wordpress.com/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/
●ゲノム問題検討会議 - ホーム - Facebook
 http://urx2.nu/v3nx


(田中一郎コメント)
 上記録画の「(3)ディスカッション」の最後のところで、私にも発言が許されましたので少し質疑を出しております(VTRの43分経過あたりから)。なかなか、いきなりのアドリブでの発言ですので、うまくしゃべれずに、舌足らずだったり、語彙が不足していたり、順序だててしゃべれなかったりで、録画で改め自分の発言を聞いてみると、その至らなさがよくわかります。下記は、申し上げたかった主旨を文章にしたものです。ご参考までに付記したします。

1.わが国では今から約8年半前に福島原発が大事故を起こしたのだけれども、事故後まもなくして取り組まれた国会事故調も、政府事故調も、あれだけきつく「事故調査の継続」を宿題として残したにもかかわらず、その後は、原子力工学的にも、また放射線被曝防護の観点からも(地域住民や原発作業員らの被ばくによる健康被害や遺伝的障害の問題)、きちんとした事故実態の解明や原因の究明さえ行われず、また、原発事故による放射能で被害を受けた地域の人々に対する健康調査でさえ、きちんとした形で行われていない現状にある。こうしたこの国のあり様から鑑みて(原子力・核科学とその政治との癒着などのあり様から見て)、はたして今回このシンポジウムのテーマとなっている現代の「科学」や「技術」と言ったものが、はたして純粋な形で「科学」や「技術」として存立できるのかという根本的な疑問がわいてくる。

2.「科学」や「技術」などといっても、それを担うのは生身の人間(科学者)であり、しかもその人間は、独立した個人として、スタンドアローンの研究者として「科学」や「技術」に取り組むのではなく、あくまで組織の一員として「科学」「技術」の研究に立ち向かうことになる。言ってみれば現代の科学は「組織科学」なのだ。しかも、その「科学」「技術」を担う人間を抱えた「組織」は、時の支配権力や巨大資本に「包摂」され、その「組織」を牛耳る一握りの人間集団や運営・経営方針に牛耳られつつ、組織運営が行われ、研究活動が采配されていくだろう。そうすると、おのずとそこには「組織の論理」が働いて、その「組織」を支配し統制する権力や巨大資本のご都合主義に合致するものだけが取り上げられ重宝されるけれども、逆に都合の悪いものが出てきた場合には、それが捻じ曲げられたり、無視されたり、隠蔽されたり、切り捨てられたりして、およそ「科学」や「技術」の名に値しない、非実証的な「似非科学」と化していく危険性が高いと思われる。

3.こうした事態を放置すれば、非常に厄介な事態が生れるであろうことは容易に想像できる。どうすれば、こうした現代の(組織)「科学」や(組織)「技術」がもつボトルネック(似非科学化=知の堕落への誘惑)を断ち切り、その在り方を常に適正なものへと導くことができるだろうか。私は人間が社会的に獲得していく「倫理」感に大きな期待をしている。しかし、この「倫理」も、一般的抽象的に、現実の研究者や人間集団を考慮に入れないままに考えられた「倫理」では、有効に機能しないのではないかと思う。それは言い換えれば、「組織科学」の中にいる科学者や研究者それぞれ個人の「倫理」感や「道徳」感の強さに訴えているだけでは、さながら「個人責任」「自己責任」を強調するだけに終わり、結果として「組織」の論理には勝てないのではないかと思う、ということだ。

4.そこで私がこのシンポジウムで申し上げたことは、アーサー・ビナードさんのお話に出てきた、人間の抵抗する力=拒否する力を根底において、それに加えて、私達一般市民が、現代科学の監視役・監査役として登場すること、特に巨大な危険性や害悪性を持った「科学」や「技術」に対しては厳しい目を向け、おかしなことがあれば(福島原発事故のような大事故、あるいはその後の事故の様々な意味でのゴマカシなど)、遠慮なく徹底して、その「おかしさ」に対して「おかしい」「説明せよ」と声を挙げること、そしてその「おかしさ」を見逃さずに詳細に調べて厳しく糾弾し、欺瞞性の表皮をはぎ取り、虚偽やゴマカシを許さず、きちんと説明ができないのなら研究活動そのものも停止せよ、事故などを起こしたのであればその原状回復と被害者の完全救済を徹底して行え、と迫っていく必要があるのではないかということである。

5.こうした現代の(組織)「科学」や(組織)「技術」に対する市民の監視と抗議行動、ないしは問題提起の厳しさが、いわゆる「カウンターカルチャー」ないしは「対抗力」として現代の(組織)「科学」や(組織)「技術」に対峙することになり、この両者の緊張関係こそが「科学」や「技術」における「倫理」の問題を社会化させ、「倫理」や「道徳」や「節度」や「公正」などの「人間的価値」が、研究者にとっても市民にとっても「有効なもの」「実効性のあるもの」「組織的なもの」として息づいていくことになるのではないかと思う次第である。その意味で、21世紀は、私たち一般市民が、心ある科学者や技術者とともに手を携えて(批判的)「市民科学」を少しずつ構築していく必要があるのではないか、ということである。(ここで大事なことは、説明責任の所在はあくまでの「既成科学・技術」「推進組織」の側にあるのであって、あくまで市民科学は「批判力」「説明理解力」として存在するという点が重要だ)。

6.20世紀は「科学と技術」が文明を創り、人間生活や人間社会を大きく変化させ、戦争や環境破壊などの巨大なマイナスを伴いながらも、他方では、人間生活の改善と向上に寄与してきた。しかし、その成功体験は、科学や技術やその研究の在り方を20世紀のままにしておいては、おそらく今後は(21世紀は)続くことはないだろうと思われる、それどころか、上記で申し上げたように、科学や技術が支配権力や巨大資本に包摂されて、その統制の下に置かれていく今日、これをいかに市民が社会的に制御していくのかを真剣に考えなければ、容易ならざる事態を招きかねない。私たちの社会は、そんな時代に突入していることを、しっかりと認識する必要があるように思う。


 <別添PDFファイル>
(1)「原爆の図」をもとに紙芝居をつくり、日本語で闘い続ける米国出身の詩人:アーサー・ビナード(イントロ部分)(『週刊金曜日 2019.8.2』)
ダウンロード - e3808ce58e9fe78886e381aee59bb3e3808de38292e38282e381a8e381abe7b499e88a9de5b185efbc9ae382a2e383bce382b5e383bce38393e3838ae383bce38389efbc88e382a4e383b3e38388e383adefbc89efbc88e3808ee980b1e5888ae98791e69b9ce697a5.8.2e3808fefbc89.pdf
(2)ゲノム編集を使った受精卵操作が世界中で止まらない(イントロ部分)(天笠啓祐『週刊金曜日 2019.7.12』)
ダウンロード - e382b2e3838ee383a0e7b7a8e99b86e38292e4bdbfe381a3e3819fe58f97e7b2bee58db5e6938de4bd9ce3818ce4b896e7958ce4b8ade381a7e6ada2e381bee38289e381aae38184efbc9ae382a4e383b3e38388efbc88e5a4a9e7aca0e3808ee98791e69b9ce697a520.7.12e3808fefbc89.pdf
(3)ゲノム編集食品がついに日本に入ってくる!(イントロ部分)(天笠啓祐『週刊金曜日 2019.8.9』)
ダウンロード - e382b2e3838ee383a0e7b7a8e99b86e9a39fe59381e3818ce381a4e38184e381abe697a5e69cace381abe585a5e381a3e381a6e3818fe3828befbc88e382a4e383b3e38388efbc89efbc88e5a4a9e7aca0e3808ee980b1e5888ae98791e69b9ce697a520.8.9e3808fefbc89.pdf


 <関連サイト>
(1)ゲノム編集で目の病気治療 米バイテク企業が年内 クリスパー法で世界初 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190820/k00/00m/040/299000c?fm=mnm
(2)ゲノム編集農作物「食べたくない4割」でも今夏解禁? 毎日新聞
 https://mainichi.jp/premier/business/articles/20190610/biz/00m/020/010000c
(3)ヒト受精卵ゲノム編集「未来永劫禁止でいいのか…」法規制の範囲で議論 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190806/k00/00m/040/263000c?fm=mnm
(4)遺伝子組み換えが怖いのは、目先の利益で行っていること -社会・ライフMeiji.net(メイジネット)明治大学
 https://www.meiji.net/life/vol241_tomohiro-shimada
(5)質問なるほドリ:遺伝子改変、どう規制? 一部に国承認が必要 違反には懲役・罰金も=回答・柳楽未来 - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190811/ddm/003/070/154000c?fm=mnm
(6)【安倍晋三】加計問題に“笑撃”の新事実 BSL施設は高レベル病原体扱えず|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/260254
(7)焦点:ゲノム編集、法議論開始 ヒト受精卵、どこまで - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190807/ddm/012/040/062000c?fm=mnm


 <参考図書>
(1)いのちを“つくって”もいいですか? 生命科学のジレンマを考える哲学講義-島薗進著(NHK出版)
 http://urx2.nu/SBTW
(2)ゲノム操作食品の争点-天笠啓祐/著(緑風出版)
 http://urx2.nu/kovB
(3)ゲノム編集の光と闇 人類の未来に何をもたらすか-青野由利/著(ちくま新書)
 http://urx2.nu/HOvZ
(4)ゲノム編集を問う 作物からヒトまで-石井哲也/著(岩波新書)
 http://urx2.nu/CDwu
(5)科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか-池内了/〔著〕(みすず書房)
 http://urx2.nu/v5Ov
(6)ちっちゃいこえ-アーサー・ビナード/脚本 丸木俊/絵 丸木位里/絵(童心社)
 http://urx2.nu/Xl0h
(7)生命科学とバイオセキュリティ 四ノ宮成祥・河原直人編著 - 東信堂
 http://urx2.nu/SClW
(8)物理学者池内了×宗教学者島薗進科学・技術の危機再生のための対話-池内了・島薗進著(合同出版)
 http://urx2.nu/ZgXh
草々

 

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