大規模面積皆伐・再造林義務化なし・超長期契約期間を許す「国有林野管理経営法改正案」は日本ハゲ山列島を導く悪法だ=森林の多面的機能を無視した「木材生産至上主義」への先祖返り
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)
(最初に若干のことです)
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1.イベント情報
(1)(6.14)連続学習会「六ヶ所再処理工場の安全性を問う」第2回「再処理工場の事故とその被害」(連合会館)
http://www.labornetjp.org/EventItem/1558687746875matuzawa
(2)(6.17)参議院選挙前:院内集会 「どうする日本の貧困問題」(参院議員会館)
http://www.labornetjp.org/EventItem/1559024697269staff01
(3)(6.24)オルタナティブな日本をめざして(第29回):今さら聞けない「遺伝子組換え」と「ゲノム編集」(基礎編)(新ちょぼゼミ:天笠啓祐さん)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-932d.html
(4)(6.28)連続学習会「六ヶ所再処理工場の安全性を問う」第3回「六ヶ所再処理工場周辺の活断層評価への疑問」渡辺満久さん(連合会館)
http://www.labornetjp.org/EventItem/1559220094928matuzawa
(5)(7.8)オルタナティブな日本をめざして(第30回):「福島原発事故と初期被ばく」(榊原崇仁さん:新ちょぼゼミ)いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-e10eb7.html
2.キャンペーン
(1)キャンペーン · グリホサート製品及びネオニコチノイド系農薬製品の販売を中止してください! · Change.org
https://00m.in/Y6z0P
(2)キャンペーン · 緊急! 東京ドーム32個分の広さ、30万本以上の木を大量伐採するメガソーラー計画が!南房総・鴨川の豊かな自然と美しい景観を守るために、皆さんの声を届けてください!(東京ディズニーランドの3倍!) · Change.org
https://00m.in/Sgb69
3.(別添PDFファイル)高致死率ウイルス初輸入へ、今夏にもエボラなど感染研「了承」、武蔵村山で説明会(東京 2019.5.31)
ダウンロード - e9ab98e887b4e6adbbe78e87e382a6e382a4e383abe382b9e5889de8bcb8e585a5e381b8e38081e6ada6e894b5e69d91e5b1b1e381a7e8aaace6988ee4bc9aefbc88e69db1e4baac202019.5.31efbc89.pdf
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019053102000141.html
(問題を甘く見て、かようなずさんな管理体制の無責任な組織にかようなことをさせていては、近未来にトンデモ事態になりかねません。そもそも、かような研究は島国日本では全く必要のないことで、もし国際貢献をしたいのなら海外でやってくればいいでしょう。わざわざ危険な微生物を何ゆえに日本に持ち込む必要があるでしょうか(しかも研究所のある場所は人口密集の都会のど真ん中です)。研究者やその組織による特許と名声狙いのエゴイズムにすぎません。:田中一郎)
(関連)緑風出版│国立感染研は安全か(ISBN978-4-8461-0910-3)
http://www.ryokufu.com/isbn978-4-8461-0910-3n.html
(関連)(報告)シンポジウム 新たなバイオハザードの危険性:(第一部)武蔵村山市の国立感染症研究所のBSL4施設が危ない (2)生命操作の新たな世界とその危険性- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/post-a05d.html
(関連)3つあります:(1)長崎大学 BSL-4施設:バイオハザードの恐怖、生物化学「兵器開発」疑念(2)韓国映画「金子文子と朴烈」(3)朝日(カバカバ)新聞社説批判 他- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/post-410c.html
4.6月1日施行「改正通信傍受法」で国民の情報はここまで裸にされる(伊藤博敏)現代ビジネス 講談社
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64915
(関連)(別添PDFファイル)盗聴 乱用歯止めなく、市民運動など対象の恐れ(東京 2019.6.1)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2019060102000147.html
5.呼称変更:「毎日(忖度腰抜け)新聞」⇒「毎日(忖度ちょうちん)新聞」
昨今の毎日の紙面は、肝心なことが報道されない一方で、かような記事やどうでもいいような記事であふれている状況である。東京新聞を除き他の全国紙も似たようなもの、もはや新聞報道がアホTVのようになり、くだらないおしゃべりの集合体のごときものに転落している。嘆かわしい限りである。
(1)特集ワイド:平和五輪へ思い熱く 満身創痍の81歳、森元首相の覚悟 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20190528/dde/012/010/020000c
(2)20年東京五輪・パラリンピック、聖火が街にやってくる 857市区町村「インスタ映え」も意識 毎日新聞
https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20190602/ddm/001/050/161000c?fm=mnm
(3)特集ワイド:選手村マンション「買い」か 東京五輪のレガシー 眺めはいいけど… 駅から遠い、入居まで4年 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20190527/dde/012/040/005000c
(関連)晴海「選手村」開発疑惑(『週刊金曜日』シリーズ記事より):これは2020年東京オリンピックを口実にして、官民癒着の利権集団が東京都所有の公共資産をかすめ取った悪質な経済犯罪だ- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/2020-acfc.html
6.その他 政局など
(1)改憲公約めぐり自民混迷 原案に異論…参院選目前、作り直し - 産経ニュース
https://www.sankei.com/politics/news/190601/plt1906010033-n1.html
(2)東京新聞-予算委 開かれず 衆院3カ月、参院2カ月 -政治(TOKYO Web)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201906/CK2019060202000141.html
(3)日米貿易「密約」、選挙争点に=「同日選行われる」-立憲・枝野氏 (時事通信社)
https://web.smartnews.com/articles/fXxGMPAoP7x
(4)日本の首相がいまイランを訪れてどうするつもりなのか|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/254929
(5)与党、予算委開催応じず、参院選控え 野党と対決避ける(毎日 2019.5.31)
https://mainichi.jp/articles/20190531/ddm/005/010/111000c
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今国会で「国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案」なるものが審議され、既に衆議院では可決して審議終了、今現在は参議院で審議中ながら、まもなく可決成立の見込みである。その新法の内容たるや、時代錯誤も甚だしく、市場原理主義的に森林伐採業務の効率化だけを念頭に置いた驚くべきデタラメな中身となっている。これまで森林・林業を巡り、戦後日本の国の政策が失敗に失敗を重ねて、ようやくたどり着いたのが「森林の多面的機能に着目した森林経営」であり、またその考え方を反映させた「森林・林業基本法」の制定(2001年)だった。
(関連)国有林、過剰伐採の恐れ 民間開放拡大 法改正案衆院委可決 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20190516/k00/00m/040/193000c
(関連)国有林法改正案:衆院通過 「民間開放」政府急ピッチ 水道、漁業、民有林経営… - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20190522/ddm/002/010/151000c
(関連)国有林法改正案 与党、来週採決の構え 農水省「運用指針に意見公募」 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20190530/k00/00m/010/313000c
それが今回、全く顧みられることなく反故にされ、大規模面積・大量皆伐生産・再造林責任放棄・森林環境の破壊顧みずの、日本ハゲ山列島を導く悪法になっている。まさに森林の多面的機能を無視した「木材生産至上主義」の先祖返り法案なのである。また、国有林野でありながら、その経営について、林野庁の組織脆弱化のためなのか、あるいは経営管理手抜きのためなのかは定かではないが、森林の施業を大規模皆伐に限定したまま、その全部を外資を含む民間事業者にゆだねようというのだから穏やかではない(契約期間は非常識極まりない最長50年とされている)。いったい何ゆえにかような法律を制定する必要があるのか!?
(関連)森林・林業基本法の概要:林野庁
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/law/gaiyou.html
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/law/index.html
農林水産省・林野庁がその内部に特別の組織をつくって経営している国有林野は日本の森林面積の約1/3を占めている(国土面積の約7割が森林で,その1/3が国有林=38万km2×0.7×1/3=約8万km2:758万ha)。日本列島の背骨の部分を含め、日本の森林の根幹部分を保持し、貴重な森林環境と木材資源を所管している日本最大の林業事業体である。
しかし、その国有林野の経営は、戦後日本の経済政策に振り回されて愚か極まることをやり続け、結論から申し上げれば、生態系豊かな天然原生林を無残にもほとんど伐採し尽くし(例えばブナやヒバの天然林の潰滅、残っているのは青森県の白神山地など一部の例外的な森林のみ)、また、江戸時代より育まれてきた立派な人工林もまた同様に伐採され尽くしてしまった(秋田スギ・木曽ヒノキなどの消滅)。
後に残ったのは、適地適木をわきまえずに申し訳程度に植林された針葉樹(スギやヒノキやマツ)の幼齢林ばかり、しかもその手入れは国有林野予算の不足から多くが放置されたままとされ、爪楊枝のような細くてひょろっとした貧弱な密植立木の大群が国有林を覆い尽くすようなありさまとなっている。集中豪雨のたびに大量の丸太・立木が濁流に流されて山から出てくるのはそのためである。
そんな国有林野に、今度は外資を含む民間事業者を入れて、再造林の義務を課さずに巨大面積の森林伐採をさせるのだというのである。どんな森林でもいいから、低コストで伐採をして、大量に木材を供給できさえすればいい、後は文字通りに「野となれ山(荒廃した山)となれ」と言わんばかりである。愚かさを通り越して、まさに森林荒らしの「自虐林業」とでも言うべき「悪行」をこれから国が率先をしてやろうとしているということだ(この法律の解説は下記サイトをご覧になるといいです)。
*国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案の概要 農林水産省
http://u0u0.net/5LwT
(関連)国有林野管理経営法等一部改正案(佐野良晃・農林水産委員会調査室)
http://u0u0.net/gw2T
実は、農林水産省・林野庁は、国有林のみならず民有林についても、既に2018年に(民有林)「森林経営管理法」なる新法を制定し、法律の力によって強制的に民有林の大規模皆伐を、基礎自治体の市町村がイニシアティブをとることで可能とする仕組みを創っている。今回はこの民有林の新法については詳述はしないが、その中身の愚かさと危険性は下記の日本農業新聞・尾原浩子氏による批判論評を参考にしていただきたい。
(関連)(別添PDFファイル)持続可能な山づくりに逆行しかねない「森林経営管理法」(イントロ部分)(尾原浩子『世界 2018.8』)
https://www.iwanami.co.jp/book/b372513.html
ダウンロード - e3808ce6a3aee69e97e7b58ce596b6e7aea1e79086e6b395e3808defbc88e5b0bee58e9fe6b5a9e5ad90e3808ee4b896e7958c202018.8e3808fefbc89.pdf
(関連)何でもかんでも大規模化すればいいというものではない=さしたる検討もされずに今般成立した「森林経営管理法」と「森林環境税」は、大規模皆伐によって日本の森林・山林を荒廃させる可能性大 いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/post-ae94.html
要は今回の国有林野における大規模皆伐促進新法は、この民有林の大規模皆伐促進新法の国有林野版ということであり、しかもその内容は、まるで水道事業のコンセッション方式と同様に、外資を含む民間事業者に都合のいい部分だけがつまみ食いされて、コストのかかる厄介な公益的な部分は国が引き受けて面倒を見るような形の、更にひどい内容となっているのである。愚か極まる公共財産・サービス「売り払い」が、農地・漁業権・種・空港・上下水道に続けて国有林で実施されるということを意味している。ご都合主義の私物化行政が、今度は国有林野に持ち込まれ、公共財産が一部の特権的業者によって食いものにされていく、そしてあとに残るのが巨大面積の「ハゲ山」ということになるのである。こんなものが許されていいはずがない。
既に多方面から多くの批判がこの法案に対して出されている。下記の3つは(著者は1人と1団体)その典型的なもので、是非一度ご覧になってみていただきたい。それぞれ批判されている内容は、その限りでその通りのことである。およそ日本の森林・林業の現況をある程度知り、かつ常識をわきまえている人であれば、かような法律に賛成する人はいないだろう。まさに天下の悪法であり、政権交代を経て、民有林の大規模皆伐促進法とともに、一括スクラップの対象とすべき法律である。
(関連)国有林伐採後放置法案? 再造林も義務なしの仰天(田中淳夫) - 個人 - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaatsuo/20190508-00125250/
(関連)(別添PDFファイル)「森林環境・譲与税」という新たな税は森を救うか(イントロ部分)(橋本淳司『世界 2019.5』)
https://www.iwanami.co.jp/book/b451971.html
ダウンロード - e3808ce6a3aee69e97e792b0e5a283e383bbe8adb2e4b88ee7a88ee3808defbc88e6a98be69cace6b7b3e58fb8e3808ee4b896e7958c202019.5e3808fefbc89.pdf
(関連)「国有林野管理経営法改正案」へ自伐型林業の大規模山林分散型導入の提案を発表 | NPO法人 持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会
https://jibatsukyo.com/info/news/2019kokuyuurin-teian
以下、この法案の問題点を私なりに簡単に箇条書きに列記して整理しておきますので、ご参考にしていただければ幸いです。この法案の底流には、申し上げるまでもありませんが、市場原理主義アホダラ教という「私物化政策のご都合主義」と、こうした政策や行政を排除できない今日の政治や行政の、つまりは政治家や霞が関官僚たちの「劣化」があると言えるでしょう。一刻も早い政権交代が望まれます。
(1)大規模面積皆伐を促進するため、森林や山林の荒廃が進み、集中豪雨時などの自然災害が今よりもいっそう深刻となる。
(2)国有林と契約をする民間事業者に再造林の義務化がない。民間事業者はいわばいいとこ取りをして、再造林や育林保育などの手間暇コストのかかることを放棄でき、その尻拭いは国有林=つまりは国民の税金がすることになる。また、民間事業者との契約の期間(伐採可能期間)が最長で50年と、非常識極まりなく長すぎる。
(3)森林施業にはいろいろあり、適地適木型の多様な森林の造成こそが、今この日本で求められる森林施業の在り方である。木材の伐採・搬出だけに着目した大規模面積の皆伐という森林施業は、その持続可能性や森林環境破壊の深刻な影響などから、今日的には排除されるべき施業方法である。また、日本の多くの森林は、国有林も民有林も、拡大造林政策で植林された人工林の間伐や保育などの森林の手入れが遅れており、伐ることよりも森林の手入れの方が先に立つ重要な課題である。
(4)かような大規模皆伐を国自らが促進するということは、外資を含む大規模事業者が優先され、これまで細々とながらも地域林業を担ってきた地元の小規模零細業者を排除することとなる(農家林家や素材生産業者・造林業者など)。見方によっては、今回の新法制定は、それが狙いである可能性も高い。日本の農家林家による自営型林業を根絶し、資本主義的経営の企業林業を普及させようということか。しかし、海外の事例などからみても、このやり方は、森林を「焼き畑」に収奪して荒廃させ、地域の林業経済も併せて死滅させる、愚か極まる市場原理主義林業である。
(5)上記でも申し上げたように、多くの反省の上に獲得された考え方である森林の多面的機能が無視・軽視され(農林水産省役人の書類上の単なる「お題目」と化している)、戦後日本の林業政策にしつこく見られた「森林=木材生産畑」としか見ない片寄った考え方が充満している。森林の多面的機能を無視した「木材生産至上主義」への先祖返りである。
(6)国有林を所管する林野庁組織の脆弱化に伴い、国有林経営において現場軽視の「森林経営の民間丸投げ」が横行する可能性大。(私は国有林の所管を林野庁から切り離して環境省に移管し、環境NGO・NPOを多く参加させた形の「国有林経営委員会」(全面公開)を設置して、現場重視と多様な森林の造成を主眼とする国有林経営に移行すべきであると考えている)
(7)国産材の消費開拓が遅々として進んでいないし、そのための人材育成もほとんど手付かずのままだ。川上の森林・林業だけでなく、川中・川下の木材産業(製材や木材加工・流通業)や木造建築・住宅産業の近代化と振興を図る政策を強く打ち出す必要がある。森林・林業・木材産業ルネッサンス政策を実施する必要がある(例えば、国立大学の工学部に、木材加工・建設学科を設ける、各地域に大工や左官を育成する機関を設け住宅のリフォームを中心に、木造住宅の普及促進を図る、など)。
(8)伐採・搬出された国産材を全てバイオマス発電の窯に放り込むような乱暴なことはせず、木材のカスケード利用を促進し、人間生活の中で木材利用の素晴らしさを実感できる環境づくりに努める。小中学校の校舎木造化や、木材製品の各種利用奨励などが、その1つである。産業として自立するまでの間、政策的支援もまた必要不可欠である。
(関連)日本の森林・林業政策のどこがおかしいのか=森林を木材生産畑としか見ない産業至上主義が「人工単一樹種針葉樹単層林」という貧相な生態系森林を「拡大造林」と称して造り続けたところに根本問題がある いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/post-c69e.html
*トランプ接待外交の裏で安倍政権がひた隠す「密約」と「国有林売却法」AERA dot.
https://dot.asahi.com/dot/2019052900074.html
(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中略)国会の審議も、異例の展開をたどった。衆院農水委員会の参考人質疑では、東京農工大の土屋俊幸教授が野党推薦の参考人として国会で答弁した。土屋教授は林野庁の政策を外部有識者で審議する林政審議会の会長で、政治的中立性が求められる立場だ。にもかかわらず、野党推薦の参考人として国会で話すことは「異例なこと」(林野庁関係者)だった。
土屋教授は、参考人質疑でこのように話した。「少し批判的な言い方になるのをご承知おかれたいのですが、(国有林法改正案の立案過程は)少し唐突であったように私は感じています」
土屋教授の指摘通り、法案は林野庁ではなく官邸主導で作られた。昨年5月、政府の未来投資会議(議長・安倍晋三首相)で、民間議員の竹中平蔵東洋大教授が、国有林事業の運営権を民間業者に委託する「コンセッション方式」の導入を提案。日本商工会議所の三村明夫会頭も「林業政策を産業政策の方向に大きく転換する必要がある」と後押しした。竹中氏は、バイオマス発電事業を手がけるオリックスの社外取締役で、人材派遣大手のパソナ会長も務めている。
「少し批判的な言い方になるのをご承知おかれたいのですが、(国有林法改正案の立案過程は)少し唐突であったように私は感じています」
土屋教授の指摘通り、法案は林野庁ではなく官邸主導で作られた。昨年5月、政府の未来投資会議(議長・安倍晋三首相)で、民間議員の竹中平蔵東洋大教授が、国有林事業の運営権を民間業者に委託する「コンセッション方式」の導入を提案。日本商工会議所の三村明夫会頭も「林業政策を産業政策の方向に大きく転換する必要がある」と後押しした。竹中氏は、バイオマス発電事業を手がけるオリックスの社外取締役で、人材派遣大手のパソナ会長も務めている。
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<未来投資会議関連サイト>
*未来投資会議 HP
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/
(関連)未来投資会議 構造改革徹底推進会合 会議資料 :平成30年4月9日(月)農林水産省
http://u0u0.net/Y518
(関連)未来投資戦略 2018 等を踏まえた国有林の民間活力導入について(平成30年7月 林野庁)
http://u0u0.net/SGJG
(関連)国有林、民間活用拡大へ 伐採や販売 未来投資会議で方針 -日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30585110W8A510C1EE8000/
*国有林野管理経営法改正案を考える会 - ホーム - Facebook
https://www.facebook.com/kokuyuurin2019/
<キャンペーン>
*キャンペーン · 衆議院議長様 参議院議長様 内閣総理大臣様 農林水産大臣様 環境大臣様 全国市長会会長様 全国町村会会長様- スギ・ヒノキの放置人工林を、森林環境税をつかって、天然林に再生してください · Change.org
https://00m.in/wiFrJ
(関連)キャンペーンについてのお知らせ · 22000筆越える!2018年12月末に集約 · Change.org
https://00m.in/RS4Ul
(関連)キャンペーンについてのお知らせ · 森林環境税 27562筆の全国署名と要望書を総務大臣宛に提出!! · Change.org
https://00m.in/mPQ6N
<別添PDFファイル>
(1)クローズアップ:再造林 林野庁「全国データなし」、山肌さらす国有林(毎日 2019.5.25)
https://mainichi.jp/articles/20190525/ddm/003/010/127000c
(2)国有林 民間伐採拡大、国有林法改正案、森林再生の義務なし(毎日 2019.5.17)
https://mainichi.jp/articles/20190517/ddm/012/010/037000c
(3)国有林法改正 大規模伐採の候補地・宮崎、資源枯渇 憂える声(毎日 2019.5.23)
https://mainichi.jp/articles/20190523/ddm/012/010/027000c
(4)国立公園内の国有林 人も予算も環境省移管を(田中俊徳 朝日 2019.1.24)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13861984.html
(5)放置人工林の天然林化を(赤松正雄 毎日 2019.5.2)
https://mainichi.jp/articles/20190502/ddm/004/070/023000c
(6)森林も外資へ(安田節子『いのちの講座 NO.115 2019.2.27』)
https://ameblo.jp/sannriku/entry-12336743566.html
ダウンロード - e6a3aee69e97e38282e5a496e8b387e381b8efbc88e5ae89e794b0e7af80e5ad90e3808ee38184e381aee381a1e381aee8ac9be5baa720no.115202019.2.27e3808fefbc89.pdf
<関連サイト>
(1)日本農業新聞-国有林伐採 民間も 地域への配慮が鍵 林野庁が改正法案概要 自民農林合同会議
https://www.agrinews.co.jp/p46650.html
(2)林野庁、10年以上未調査「土砂災害危険」山林130カ所 検査院指摘へ:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S13717728.html
(3)国有林:法改正案、衆院委可決 民間伐採拡大 荒廃の懸念 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20190517/ddm/001/010/122000c
(4)日本農業新聞 - 国有林「採取権」現場から注文 持続性守って 業者選定は「慎重に」“切りっ放し”対策を
https://www.agrinews.co.jp/p47793.html
(5)国会審議中の「国有林野管理経営法改正案」へ要望 森林資源の多面的機能に持続可能性を - 環境 - お知らせ|生協の宅配パルシステム
https://information.pal-system.co.jp/society/190531-shinrin-iken/
(6)国有林民間開放の端緒-紙氏に参考人が指摘:赤旗
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-05-30/2019053004_05_1.html
(7)東京新聞-国有林法改正案 「宝の山」を守れるか-社説・コラム(TOKYO Web)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019052502000189.html
(8)主張-国有林野法改定案-国民の共有財産の荒廃許すな:赤旗
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-05-30/2019053001_05_1.html
(9)日本の林業が「丸裸」にされる法律を推進した政治家の名前│NEWSポストセブン
https://www.news-postseven.com/archives/20181110_795568.html
(10)森林の違法伐採相次ぐ スギ生産1位の宮崎、対策急務 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/region/news/171212/rgn1712120037-n1.html
草々
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コンスタントで精力的かつ広範なご活動に心から敬意を表します。
時間不足等で御企画に参加できておらず申し訳ありません。
にもかかわらず重要な情報をご配信いただき誠にありがとう
ございます。
「国有林野管理経営法改正案」に関する圧倒的な情報もその一つです。
怒り心頭の改正案であり、私なりに拡散させていただきます。
投稿: 蓼沼紘明 | 2019年6月 3日 (月) 13時16分