(他のMLでの議論です)5/9付東京新聞「こちら特報部」記事=「革命か暴論か MMT(現代金融理論)」について
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
(最初に若干のことです)
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1.#脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会) 5.11新宿デモ 政府の被ばく隠しは許せない!今こそチェルノブイリ法日本版を!
https://fukusima-sokai.blogspot.com/2019/04/511.html
2.Avaaz - 美しい海にプラスチックを捨てないで!
http://urx.red/pKW2
(関連)「100万種が絶滅危機」IPBESが生物多様性の報告書 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20190506/k00/00m/040/095000c?fm=mnm
3.講演会
(1)【現代技術史研究会】5月拡大例会の案内
<とき> 5月19日(日)13:30~17:00
<テーマ> 東海第二原発の事故時に避難を検証する
<ひと> 上岡直見さん (講師紹介参照)
<ところ> 中央区堀留町区民館 洋室1号室
東京都中央区日本橋堀留町一丁目1番1号 電話番号:03-3661-8448
アクセス:地下鉄日比谷線または都営地下鉄浅草線人形町駅下車A5番出口 徒歩5分
地下鉄日比谷線小伝馬町駅下車3番出口 徒歩5分
<参加費> 500円
<懇親会> 終了後(17時半~19時半頃)近くの居酒屋で講師を囲んで懇親会を予定。
費用は3000円内外を想定。こちらも奮って参加下さい。
<問い合わせ> メール: goto.m.2011@gmail.com 後藤政志 (例会担当)
携帯: 090‐9815‐4716 同 上
(2)座標塾第2回:消費増税をどう考えるか(その1)―日本の税のあり方を基礎から学ぶ
日時:2019年5月17日(金)18:30~21:00
講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)
会場:文京シビックセンター3階会議室(後楽園駅・春日駅)
参加費(一般)1回1000円 ※要申込
◎ 連絡・申込先
東京都北区田端1-23-11-201研究所テオリア
TEL・FAX 03-6273-7233
http://theoria.info email@theoria.info
(TEL・FAX・メール等でお申し込み下さい)
4.北海道新知事=鈴木直道・前夕張市長(自民・公明・新党大地推薦で知事選に当選)に早くも新たな疑惑報道
(1)北海道版“モリカケ事件”!- 自民推薦の鈴木知事に中国系企業への利益供与疑惑 - ハーバービジネスオンライン
https://hbol.jp/191452
(2)「切り売りされる北海道」鈴木直道・北海道知事に届かなかった夕張市職員の警告 - ハーバービジネスオンライン
https://hbol.jp/191877
5.東京新聞-民放連、CM規制反対 改憲の国民投票巡り 衆院憲法審-政治(TOKYO Web)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201905/CK2019050902000282.html
(関連)テレビ局が憲法国民投票のCM規制を拒否した裏! 金欲しさに公平性無視、安倍自民党の「改憲CM」大量放送に全面協力|LITERA
http://urx.red/1eLv
6.直近の政局報道から
(1)麻生氏が安倍首相に「同日選」進言か 自民・公明「無風」で参院選を目指す - 毎日新聞
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190508/k00/00m/010/248000c?fm=mnm
(2)【安倍晋三】衆院解散前の恒例行事 安倍&麻生“密室謀議”でW選決断か|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253465
(3)今夏「衆参ダブル選挙」濃厚か? 解散タイミング最適であるワケ AERA dot.
https://dot.asahi.com/aera/2019050700064.html
(4)旧民主系、「共倒れ」の悪夢再び? 参院・東京に「3人」模索の動き - J-CASTニュース
https://www.j-cast.com/2019/05/08356963.html
(5)参院選1人区、自民は擁立完了 野党「統一候補」遅れ:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41531490Q9A220C1PP8000/
(6)野党、32の参院選1人区で候補者一本化へ調整急ぐ (財経新聞)
https://web.smartnews.com/articles/fSL3uapZvsT
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昨日(5/9)、東京新聞の「こちら特報部」に下記のMMT(現代金融理論)の記事が掲載されました。現在「薔薇マークキャンペーン」や山本太郎参議院議員をはじめ、市民運動・社会運動において、いわゆる「反緊縮」の経済政策を訴える動きが強まり、来たる国政選挙で消費税増税を含む経済政策をどうするのかが大きな争点になってきています。そうした情勢下、このMMTは未だその内容がはっきりとはわからず、現在進められている「反緊縮」経済政策の主義主張と混同されて、混乱を生む可能性が出ています。MMTに関する現在入手した情報で見る限りでは、私はこのMMTが一種の極論であって、かようなものをそのまま経済政策に用いれば、今以上に厄介なことになりかねないと見ています(ただ、もう少し調べてみたら考えが変わる可能性もないわけではありません)。
*(別添PDFファイル)東京新聞-革命か暴論か MMT(現代金融理論)-特報(TOKYO Web)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2019050902000176.html
従って、私も昨日の東京新聞のこの記事には着目いたしました。追って、MMTについては、私の評価を書いてお送りしたいと思っていますが、ちょうど他のMLでSさんが下記のコメントを書いてくださったので、それについて若干のことを申し上げます。他のMLで議論した時よりも、下記の私の文章はかなり加筆修正しています。反緊縮政策を巡る議論の参考にしていただければ幸いです。
総括的に申し上げれば「もう少し事実関係を確認する必要があります」ということです。以下、いただいたメールと、私の返信メールをご紹介いたします。
<関連サイト>
(1)「MMT」に気をつけろ! 財務省が異端理論に警戒警報:朝日新聞デジタル
https://digital.asahi.com/articles/ASM4T6F03M4TULFA04G.html?rm=594
(2)東京新聞-MMTと呼ばないでくれ-私説・論説室から(TOKYO Web)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019050102000129.html
(この東京新聞のコラム記事はつまらない内容です。「ぜいたくは敵だ、節約は美徳だ」「ほしがりません、勝つまでは」の雰囲気です:田中一郎)
1,他のMLでいただいたメール
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おはようございます。
MMT というとてもありがたい理論があります。Modern Money Theory です。現代貨幣理論です。貨幣理論ですから Monetary ではなくMoney というらしいのですが、定説はわかりません。この理論の主導者 L. Randall Wray
https://www.amazon.co.jp/L.-Randall-Wray/e/B001HP7OPG?ref=sr_ntt_srch_lnk_1&qid=1557352138&sr=8-1
が http://urx.red/RI9H といっています。
さて、この理論はインフレが起きなければ国債発行は無制限にできると主張します。従来の理論は、インフレが生ずるので国債発行に制限があるとするモノです。あれ、これではどう違うのでしょうか。インフレ抑制が無制限の国債発行の条件というのであれば、従来の理解と変わりありません。どこが目新しいのでしょうか。MMTはインフレは起きないから心配するなと言っているのに対して、従来学説はやはりインフレは心配だよ、といってます。インフレの可能性の程度の認識の相違かと思ってます。
このMMTに大きく寄与しているのが日本です。日本の国債発行はGDP比で240%です。それでいて、インフレどころかデフレ基調です。それみたか、こんなに国債を発行してもインフレなんか起きないよ、心配するのは馬鹿げているということです。
起きるかどうか別として、インフレがまずいのは通貨安を引き起こして物価が上昇することです。現在、為替レートに最も敏感な生活物資はガソリンでしょう。円安というと、その次の日にはガソリン価格が上昇しています。ガソリンの国際価格はドル建で決まります。ただし、原油価格は投機商品ですから単純に為替レートだけで輸入価格は決まりません。原油価格自体も変動して、為替レートも変動します。その両方で合わせて輸入価格が決定します。とはいえ、輸入品全体からすれば円安ならば物価上昇という基調は変わりありません。
円安になれば生活は苦しくなりますが輸出企業にとっては追い風です。輸出企業は儲かって経済は回復するという基調があります。だから円安は問題なしとする論調がありますが、それは庶民の生活を無視した議論です。さて、日本では国債残高がこんなに増えているのに極端な円安にはなりません。従来の説明では、インフレ基調となり、それによって円安傾向が生じてさらにインフレが加速するというモノです。そうなりません。そうならない理由は、国債発行が無制限にできる、インフレは心配ないということではありません。インフレ要因を打ち消すことが国際的に起きているからです。
それは前にも引用した
「海外子会社のもうけにあたる直投収益の10兆308億円。もう1つは外国債券の利子などにあたる証券投資収益の9兆8529億円だ。貿易黒字は1兆1877億円にすぎない。」
という国際収支です。海外で稼いだ円ベースで約20兆円の金額が外貨から円として還流してきているのです。円買いとして約20兆円の圧力があり、これが円高要因となってます。円資金として還流してもらうために課税庁はこれに税金をかけません。正確に言うと95%免税と言うことです。受取配当等の益金不算入制度です。では、税金をかけようとすれば、日本国内に還流しません、外々で使います、あるいは内部留保しておきますと言うことになります。そのときこそ、日本の事例を一つの根拠としたMMT理論が崩壊するときです。MMT理論からすれば、インフレが起きなければと言っていたのだから、起きたら知らんよ、間違ってません、ということになります。
膨大な海外からの資金還流、いわゆる国際収支における金融収支の黒字ということで、日本の円安は起きず、インフレも抑えられてます。それは、税制優遇で生じています。日本は海外に投資した資産でかなり豊かに食っていけます。問題は、その果実をどう低所得者層にまで分配するかです。国債を発行してじゃんじゃん配ればOKというのではかえって低所得者層に回りません。それは、これだけ国債残高が積み立てられているのに社会保障費は自然増分で、実質的には削減されている現状があるからです。日本は貿易で稼いでいるより遙かに金融収支で稼いでいるのです。そしてそれは課税しようにも課税できない理屈があり、その理屈を突破する理屈が求められているのです。単に国債発行に頼れというのではだめです。この国際収支の問題にこそ、反貧困のテーマがあります。
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2.私が発信したメール(加筆修正後)
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1.「インフレが起きなければ国債発行は無制限にできると主張」のMMTと従来の理論との違い
東京新聞記事によれば、MMTでは単なるインフレではなくて「制御不能なハイパーインフレを起こさない限りで」と言っています。つまり1970年代のクリーピングインフレであればかまわないという判断なのでしょうか? しかし、クリーピングインフレも10年たてば大きなインフレになります。それに見合って労働者の給与が上昇していく保障はありませんから、とんでもない話だということになります。
また、クリーピングインフレであっても、それに対応して長期金利は上昇するでしょうから、やはり日本の財政は真綿で首を絞められるようにして機能不全に陥ります。国債の支払金利総額が膨張するからです。更に、私は日本経済がクリーピングインフレに陥った場合には、不況下のインフレというスタグフレーションになるように思います。そうなると、益々、一般庶民の生活は苦しくなります。1970年代のスタグフレーション時は、働く人はその大半が正規社員であったことを忘れてはいけないでしょう。今は多くが非正規です(少なくとも限界部分=新たに働き始める人)。
2.「日本の国債発行はGDP比で240%です」(Sさんメール)
何度も申し上げていますが、国債の経済問題を考える場合には、単純な発行残高だけを見ていては判断を誤ります。政府保有の資産負債の差額で考える必要があります(この場合の資産は処分可能資産です ⇒ それを差し引きしたネットの政府純債務は約650兆円くらいと推定されます)。また、日銀保有の国債が460兆円もあるという特殊事情も念頭に置いておかなければなりません。更に、現状では、日本国債の大半は日本国内の機関投資家や個人など、比較的おとなしい投資家がバイ&ホールド(満期まで保有し続ける)型の投資をしているという点も考慮しておくべきです。非居住者保有の国債は多くありません。
もちろん、毎年巨額の赤字国債の発行を未来永劫続けられるはずもありません。申し上げているのは、今の日本政府の国債債務は財政破たんを起こすようなものではないので、財政赤字の危機を煽るのではなく、まず国債で調達したお金を生活関連の財政支出に大胆に使って、消費税も減税して、個人消費テコ入れによる景気の浮揚を図り、それによる税収増を待って財政改善につなげればいい、ということです。
そしてその場合、(1)公正な税制を実現することにより税収増を図る(その典型事例が、タックスヘイブン撲滅や富裕層の金融所得への総合課税などです ⇒ 税制改正の在り方については、次回以降の「新ちょぼゼミ」でご説明します)(2)自公政権の税金の使い方を抜本的に改め、アメリカからの兵器の爆買いなど、おかしなお金の使い方を変える、を並行して行うということです。この2つによる財政資金の調達はかなりの巨額になるにもかかわらず、景気や私たちの生活へのネガティブな影響はほとんどありません。
下記に詳しく書いたり論じたりしていますので、ご覧ください。「2.経済政策」と、最後の「(追加1)」のところです。
*2019年の国政選挙をいかに闘うか(アベ政権退陣と自公政治の抜本転換を求めて)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-b038e9.html
*(他のMLでの議論です)「市民と野党の共闘」は「反緊縮・生活優先」の経済政策を掲げ、アベ政権・自公政治に代わる「「オルタナティブな日本」を目指して闘え=国政選挙勝利と政権交代への最短距離- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-c206e8.html
政府と日銀の関係の話は、国債の発行残高1300兆円は、現段階では心配するほどのものではない、ということ、従って、財政赤字や国債発行残高を強調して危機を煽ってはいけない、ということを、昨日(5/9)の「新ちょぼゼミ」でも申し上げました。
なすべきことは逆で、日本の財政はまだ余裕がありますから、それを国民生活向上のために適切に使って景気をよくして、それに伴う税収増加を財政改善に使えばいいという主旨で申し上げています。逆に今、消費税増税などで目先の税収増をやろうとすると、景気がさらに落ち込んで、逆に税収が減るということも十分に考えられます。
リスクの所在は国債発行残高の巨額さにあるのではなく、日銀に預けてある銀行の預け金430兆円(注)と、毎年2桁兆円の赤字国債を発行し続けていることです。つまり日本の財政はストックベースではまだ余裕があるけれど、フローベースでは危ない構造が続いていて、その原因は大企業や富裕層への減税のし過ぎであるということや、税金を納付すべき巨大企業や富裕者たちが様々な形で税逃れをしている、という点にあります。多くの巨大企業の実質的な税負担は数%にすぎませんし、富裕層の所得税負担も1億数千万円をピークにして、それ以上の所得があれば税負担率は低下していきます。そして「悪の巣窟」=タックスヘイブンは放置状態です。
(注)このお金は民間銀行の信用創造(貸出)の元になる資金で、これの何倍・何十倍もの貸出が原理的には可能です。しかし、現在は大企業を中心に内部留保が460兆円と巨額にあることにより銀行借入のニーズに乏しいことや、日銀にカネを預けている銀行群が、それを使って巨額の海外投融資に乗り出すことも考えにくいので、当面は今まで通り動き出す可能性は低いと見ておいていいでしょう。とはいえ、かような巨額の日銀ブタ積み預金は有害無益でリスクをもたらすだけですから、時間をかけながら少しずつ減らしていく必要があります(いわゆる「出口政策」の必要性と困難性)。
3.「膨大な海外からの資金還流、いわゆる国際収支における金融収支の黒字ということで、日本の円安は起きず、インフレも抑えられてます」(Sさんメール)
経常収支のうち、貿易外収支=投資収益の還流が、はたして外貨・円のエクスチェンジ(外為売買)が伴っているかどうかははっきりしません。日本本国に還流してきている日本企業の海外子会社などからのカネ(配当金など)は、ドルなどの外貨から円に転換されているかどうか、確認できていますか? ということです。転換されてなければ直接の円高要因ではありません(ドルを売って円を買う動きではない)。今は日本の銀行にも外貨預金の形で預け入れができますし、「還流」とはいっても、所有権が日本本国の本社・親会社に移転していれば、それが外貨のまま海外に置いてあっても何ら問題はないでしょう。実際問題として、日本国内に円貨の形で持ち込んでも大企業にとっては使い道(投資先)も魅力的な運用手段も見当たらないのが現状ですから、ひょっとすると外貨建てのまま海外に置いてあるのではないかと推測するという意味です。私は国際収支統計や外為統計に詳しくないので、この辺のことが今一つ確信が持てないということです。
国際収支のカネの出入りは、所有権の出入り、であって、実際にその資金がどこで「カバー」されているかではないのではないかと思いますがいかがでしょう? そうしませんと、たとえば外貨建てで貿易取引をして、その代わり金が海外の銀行で決済されてしまえば、貿易収支には一切関係がないことになってしまいます。カネの出入りも同じで、外貨で国内に送金してくるか、円貨で送金してくるかは、国際収支とは関係がなくて、所有権が海外子会社から日本の本社・親会社に移転すれば、それは円でもドルでもカネの流入になるでしょう。でも、その場合、外貨(ドル)であれば、たいていは米NYか英LDNの銀行に置いてあります。
アメリカなどでは海外の投資収益はタックスヘイブンに溜め込まれていて本国には帰ってこないのが一般的です(課税されるからのようですが、最近、課税しなくなったという話も耳にしています。それでもあまり帰ってこない=おそらくカネの動きを捕捉・公開されたくないからではないか、カネの動きに規制をかけられないように未然防止したいからではないか、と推察します)。
日本の場合は、あまり課税されないことに加えて、全世界連結決算を入れている企業が少ないのかもしれません。そうすると、本社=親企業の財務状況を決算書上は収入を多くして「よく」見せる必要がありますから、海外で上がった利益は本社に送ってこい、ということになるわけです。しかし、私は日本の多国籍大企業も、まもなくアメリカ型になっていくのではないかと思いますから、海外での投資収益は本国には帰ってきにくくなる、と推察します。おそらくタックスヘイブンへ溜め込んでいくというスタイルになっていくのではないでしょうか。そして、それでも、帰ってくる分について、外貨が円に転換されて帰ってくるかどうかは定かではない、ということです。(海外投資収益の還流の中身は、子会社群の利益以外に、海外のアカの他人企業からのロイヤリティ収入などもありますから、こちらはまた別の動き方になります)
いずれにせよ、タックスヘイブンは、一握りの大企業や富裕層の「隠しカネ」の貯金箱になっていて、放置すれば今後ますます膨れ上がっていきますから、このアウトローを合法化したようなタックスヘイブンは一刻も早く撲滅しなければいけません。そのための最も有効で手っ取り早いのが、タックスヘイブン否認法の制定です。タックスヘイブンに入り込んだカネは、日本国内と同様に課税(見なし課税)をし、虚偽申告をした場合には巨額の罰金を支払わせる(罰則を設ける)ということで、不正抑止を働かせるのです。もちろん、大企業及び超富裕層向けの税務調査チームの結成も必要不可欠です。税務調査が厳しくなる、などと言って不安を煽る悪質な連中もいますが、税務調査が厳しくなるのは、あくまで大企業や超富裕層であって、我々貧乏人や一般庶民は無関係です。ご心配なく。
4.「日本は海外に投資した資産でかなり豊かに食っていけます」(Sさんメール)
日本の海外への帝国主義的な進出(経済支配)は感心しませんから、海外投資の内容が厳しく問われてしかるべきです。
5.「国債を発行してじゃんじゃん配ればOK」「単に国債発行に頼れというのではだめです」(Sさんメール)
こういう主張をしている人は少なくとも日本にはいないのではないかと思います。たとえば「薔薇マークキャンペーン」をご覧になっても、そんなことはまったく書かれていません。アメリカなどのMMTでも、それは同じではないのかなとも思っています(未確認ですが)。彼らの問題は、こういう「放漫財政合理化論」にあるのではなくて、「国債は中央銀行が直接引き受ければいい」だとか「中央銀行制度は廃止して政府が直接貨幣を「政府紙幣」として発行すればいい」などという、単純化された経済モデル思考の「金融政策技術論」に陥っている点にあると私は直感的に見ています(これも未確認)。
(関連)薔薇マークキャンペーン
https://rosemark.jp/
この経済モデル的技術論は、いわゆる「ハーヴェイロード仮説」を暗黙の裡に前提としており、実際の経済政策を運営する人間たちが、あのボンクラ・マヌケの政治家たちであり、選挙のためなら利益誘導も何のその、のタイプの人間たちであるということを熟慮していないのです。実際の経済を知らない人たちの「よもやま話」=「世間知らずの経済学」が現代経済学や市場原理主義アホダラ教の特徴であり、またそれは、改革派だと目されている井出英策のような別のタイプのボンクラ経済学者にも見られる現象で、今日の経済学を、単なる「ダボラ話大全集」にしているゆえんでもあるのですが、その特徴がこのMMTにも見られるような気が私はしています。
事実、自民党の西田なにがし(関西)という政治家が、さっそくこのMMTに食いついているようです。危険な兆候です。アベ政権(ないしは自公政治)+MMTは、Sさんがおっしゃるように「国債を発行してじゃんじゃん配ればOK」「単に国債発行に頼れ」となっていく可能性が高く、益々日本経済は泥沼に落ちていくことになるでしょう。
多くの方がおっしゃっていて、かつ、広く支持が得られる処方箋は、繰り返しになりますが次のようなことです。(1)日本財政にはまだ余力があり、日本経済を今日の消費不況・デフレ長期化から脱却させるには、まずは国債による資金調達を先行させざるを得ないこと(消費税増税など逆効果でもっての外)、そしてその国債資金を国民の生活を向上させる関連の支出に重点的に投ずる、(2)アベ政権・自公政治により使われている財政資金の使途を徹底的に見直す(アメリカの兵器爆買いや原発・核燃料サイクルテコ入れ、ダム建設や巨大公共事業などをやめるなど)、(3)巨大企業や富裕層が税金を払わなくても済むような不公正な税制を改め、応能負担原則を強化する。不正の温床のタックスヘイブンは撲滅させる、(4)その結果、個人消費が回復することでデフレ経済から脱却し、景気を回復させることができ、その結果、税収が増えて財政赤字が改善していく、などです。
下記は、上記をもう少し詳しく論じているもので、既に皆様にもお送りしていますが、ご参考までにまとめておきました。このサイトの「2.経済政策について」と、一番最後の「追加1」をご覧ください。
(関連)2019年の国政選挙をいかに闘うか(アベ政権退陣と自公政治の抜本転換を求めて)- いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-b038e9.html
また下記は、昨今、私の知人が簡単にまとめてくれた経済政策についてのチラシです。こちらもご参考にしていただければと思います。
(関連)2019/5/6 希望ある経済政策が見えてきました!「99%フォーラム」の学習成果を一枚の図に(99%のための経済政策フォーラム - 99%のための経済政策フォーラム)
https://99forum.jimdofree.com/
(追)ドル・円などの為替レートの相場を説明出来る理論などありません。
為替相場は、一般的に「ランダムウォーク」として評価されます。これを一義的に説明できる理論などありません。金利やインフレ率、あるいは国際収支などが、為替相場の変動の根拠づけとして持ち出されますが、そんなものはすべて「後付け」の理屈にすぎません。信用してはいけないのです。いやいや信用できる、とおっしゃる方は、全財産を投じて為替投機でもなさったらいいでしょう。「後付け理屈」に固執して外為相場に立ち向かった人は必ず大敗して全財産を失うこと、ほぼ間違いありません。騙されてはいけません。
為替相場について言えることは、極めて大雑把に、言い換えれば、長期的なトレンドとして、一国の経済に対する国際的な信用度の現れとして見ることができる、くらいではないかと思います。そういう目で日米欧中の通貨を見てみると、アメリカ・ドルは国際決済通貨としての地位を今後もまだしばらくは続けそうだということで、実際の経済力よりも過大評価となりがちであること(経済運営はかなりハチャメチャ)、欧州は、当面は加盟国の経済的な混乱や不振が続き、かつてのような勢いがなくなっていて、この傾向はまだしばらくは続く、つまりドルに代わる国際決済通貨にはなりにくいということ、そして日本は、毎日のようにボンクラ経営者がTVに現れては、自社が犯したインチキ行為のお詫びをしているのをご覧になっておわかりのように、かつての技術立国の姿はありません。ダメオヤジ経営者たちが働く人々の賃金や労働条件を削り取って利益に回しており、こんなものが経済発展につながるはずもないのです。逆に自ら墓穴を掘っていると言ってもいいでしょう。
日本は産業が陳腐化し始めており、経済の落ち込みから産業の衰退による経済の衰退過程に入りつつあり、このまま行けば、おそらくどこかの分水嶺で円安傾向に転換する時がくるのではないか、ということです。政治や行政を私物化しているアベ政権・自公政治は、この衰退していく20世紀型のインチキ産業やゾンビ企業の「財政的テコ入れ」(お友だち優先)ばかりをやっていますから、この傾向は、今の政治を転換しない限りは、加速されることはあっても、止めることはできそうにないのです。そして、私が近未来に必ずやってくると推測している、第2回目の原発・核燃料サイクル施設の大事故でも起きようものなら、今度こそ、とどめない円安が襲ってくる可能性はないとは言えません。いつまでも、あると思うな、親と円高、です。
中国の「元」については論外で、中国共産党による政策相場が継続中です。外為規制や金融規制が厳しくて、がんじがらめではないかと思います。でも、私は考えようによっては、この中国の外為政策や金融政策のありよう、つまり国民経済を優先して、その限りで外為規制や金融規制を機動的に転換していく、というやり方は、特に途上国においては、やり方によっては適切な方法ではないかと思っています。
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草々
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2019年5月10日 (金)
(他のMLでの議論です)5/9付東京新聞「こちら特報部」記事=「革命か暴論か MMT(現代金融理論)」について------> 今回の説明でMMTなるものが少し分かった気がする。でもこんな理屈で現実がうまく動いていくのだろうか? まず安部自公政治を追い払うことが、、、、、でも枝野立民が代わりにやれるとも思えないし、、、、、嗚呼
投稿: | 2019年5月11日 (土) 01時46分