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2019年4月15日 (月)

(報告)(4.11)オルタナティブな日本をめざして(第26回):「なぜ原発の再稼働は認められないのか-原発の仕組みから安全性の根拠を問う-」(新ちょぼゼミ:後藤政志さん)

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)


さる2019年4月11日(木)、水道橋のたんぽぽ舎におきまして、標記「新ちょぼゼミ」(オルタナティブな日本をめざして(第26回):「なぜ原発の再稼働は認められないのか-原発の仕組みから安全性の根拠を問う-」(後藤政志さん))を開催いたしました。以下、簡単にご報告申し上げます。

(イベント情報)(4.11)オルタナティブな日本をめざして(第26回):「なぜ原発の再稼働は認められないのか-原発の仕組みから安全性の根拠を問う-」(後藤政志さん)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/26-6266.html

「福島原発事故の発生および事故進展の詳細を突き詰めていくと、『多重防護・多層防護』を安全の基本にしていることに限界があることが分かります。福島原発事故を表面的になぞるのではなく、原発の安全設計の仕組みをフォーカスすることで、『なぜ原発は安全とは言えないのか』を技術の視点から説明することを試みたいと考えています。その上で原発の安全問題の根拠について様々な視点から、みなさまとともに議論を深めたいと思っています」(元原発設計技師 後藤政志さんより)。今回は、現在、原子力規制委員会・規制庁により強引に押し進められている再稼働の前提となる規制基準の適合性審査について、福島原発事故の原子力工学的な教訓も踏まえながら、どこに重大な危険性があるのか、隠されているのかを、後藤政志さんに専門家の目で徹底解明していただきます。ふるってのご参加を!


講師:後藤政志(ごとう まさし)さん
元東芝、原子炉格納容器設計者、博士(工学)。広島大学・船舶工学科卒。海洋構造物(海底石油掘削リグ等)の設計に携わった後、1989年から、東芝で原子炉格納容器の設計に従事。柏崎刈羽原発の3号機、6号機、浜岡原発の4号機、5号機、女川原発の2号機、3号機の設計に携わる。同時に、過酷事故時の格納容器の限界圧力・限界温度の研究に従事した。2009年に東芝を退職。原発設計技師の観点から、福島第一原発事故の分析と原発の安全性設計思想の研究を行っている。


(当日録画)20190411 UPLAN 後藤政志「なぜ原発の再稼働は認められないのか 原発の仕組みから安全性の根拠を問う」 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=14SyDDba680

 <当日のレジメ:別添PDFファイル>
(1)(レジメ)「なぜ原発の再稼働は認められないのか-原発の仕組みから安全性の根拠を問う-」(前半)(後藤政志さん)(2019年4月11日)
(2)(レジメ)「なぜ原発の再稼働は認められないのか-原発の仕組みから安全性の根拠を問う-」(後半)(後藤政志さん)(2019年4月11日)

 <別添PDFファイル>
(1)6号機・7号機格納容器、ベントフィルター装置の問題点(後藤政志 柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS LETTER NO.13 2018.9.18)
(2)神戸製鋼データ改ざん問題と原子力の安全性(後藤政志 『原子力資料情報室通信 NO.527 2018.5.1』)
(3)事故時に役立たないブローアウトパネル:東海第二原発の原子炉建屋の基本設計の欠陥(後藤政志『原子力資料情報室通信 NO.531 2018.9.1』)

 <後藤政志さん執筆文献:例>
(1)「原発をつくった」から言えること-後藤政志/著(クレヨンハウス)
 http://urx.red/Uobj
(2)『原発ゼロ社会への道 2017 ― 脱原子力政策の実現のために』 - 原子力市民委員会
 http://www.ccnejapan.com/?page_id=8000
(3)原発と建築家 僕たちは何を設計できるのか。再生可能エネルギーの未来、新しい時代の建築を考えた。-竹内昌義/編著 松隈洋/インタビュー 後藤政志/インタビュー 佐藤栄佐久/〔ほか〕(学芸出版社)
 http://urx.red/UPsK

 <関連サイト>
(1)APAST FACEBOOK
 https://ja-jp.facebook.com/APAST.jp/
(2)APAST TWITTER
 https://twitter.com/apastjapan
(3)後藤政志が語る、福島原発事故と安全性
 http://gotomasashi.blogspot.com/
(4)後藤政志 - IWJ Independent Web Journal
 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%BE%8C%E8%97%A4%E6%94%BF%E5%BF%97

 <当日議論になりました3号機爆発に関連して>
 下記報道の通り、福島第1原発3号機の使用済み核燃料プールの核燃料取り出し作業が本日(4/15)より始まりました。既にこれまでも申し上げてまいりましたように、3号機の爆発については「核爆発説」が核燃料の専門家その他から出ています。実際問題としても、1号機の明らかな水素爆発(白い煙が横へ広がる)と比べて、3号機の爆発は黒い煙が真上に高くド~ンとあがりオレンジ色の閃光も見えたというもので、その形態の違いの理由が今もって説明されておりません。また、事故当時の東京電力TV会議においても、東京電力の高橋明男フェローが「水素爆発かどうかわからないけど、保安院が言ってるからもういいんじゃないの、水素爆発で」という発言がなされています。

こんな状態で、3号機爆発の真相も知らされないまま、3号機の使用済み核燃料プールから問題の核燃料が特定の人たちだけの手で撤去されていくというのは、私から見ると「証拠隠滅行為」と言う他ありません。使用済み核燃料プールの中を「核爆発があったのか、なかったのか」の疑問を持ちながらきちんと調べれば、私ははっきりとわかることではないかと思いますから、こうしたことは許しがたいように思っています。

また、少し苦言を申し上げておけば、原子力市民委員会や原子力資料情報室など、原発・原子力の市民運動・社会運動の先頭に立っている団体が、福島第1原発事故の真相究明について、(3号機爆発の真相究明要請や1号機の爆発との違いの説明要求を言明しないなど)少し熱心さが足りなかったのではないかという印象も受けます。福島第1原発事故の実態解明と原因の究明は、原発や核燃料サイクル施設の今後について、基本中の基本としなければいけないことで、これが極めていい加減で恣意的な総括や反省がなされながら再びの原発・原子力の推進が行われているところに、今日の日本のエネルギー政策の根本的問題があります。脱原発市民運動・社会運動にとって、福島第1原発事故の実態解明と原因究明は今後も主張していかなければならない最重要事項の1つです。

(別添PDFファイル)福島3号機爆発が核爆発である証拠(西尾正道 元(独)国立病院機構北海道がんセンター院長:2013年9月7日)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/files/nisio_kakubakuhatu_evidence.pdf

(関連)「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(76):核爆発説未確認のまま3号機使用済み核燃料を撤去するな、おしどりマコ・ケンが小池晃(日本共産党)と対談 他 いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/02/76-a1d1.html

(1)(別添PDFファイル)プール核燃料 搬出開始 福島第一事故8年 3号機566体(一部抜粋)(東京 2019.4.15夕刊)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201904/CK2019041502000083.html
(2)(別添PDFファイル)3号機 燃料取り出しへ、福島第一 高い線量、遠隔操作(朝日 2019.4.12)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S13975001.html
 https://www.asahi.com/articles/ASM4D552GM4DULBJ00N.html
(3)3号機の燃料取り出し開始 福島原発・使用済み燃料プールから - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190415/k00/00m/040/040000c?fm=mnm
(4)東京新聞-福島3号機、核燃料の搬出開始 使用済みのプールから-社会(TOKYO Web)
 https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019041501001189.html
(5)東京電力福島第一原子力発電所3号機の使用済核燃料取出し作業で新たなケーブルトラブル発生! 4月中をめどとしていた取出し日時は「精査中」!-「具体的日にちを報告できない」!~4.8東京電力 定例会見 - IWJ Independent Web Journal
 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/446453


 <下記もよろしくお願い申し上げます>
(予約優先)(5.9)オルタナティブな日本をめざして(第27回):「教育勅語と道徳教育」(前川喜平さん)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/27-b2fe.html

*(6.3)オルタナティブな日本をめざして(第28回):「容量市場と容量メカニズム:老朽化原発・石炭火力の経済的延命策か!?」(松久保肇さん:原子力資料情報室)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/28-1e87.html

*(6.24)オルタナティブな日本をめざして(第29回):「今さら聞けない「遺伝子組換え」と「ゲノム編集」(基礎編)」(天笠啓祐さん)
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-932d.html

*オルタナティブな日本をめざして(第30回):「福島原発事故と初期被ばく」(榊原崇仁さん)(2019年7月8日)
オルタナティブな日本をめざして(第31回):「東日本大震災からの復興と人間の幸福」(五十嵐敬喜先生)(2019年7月29日)
オルタナティブな日本をめざして(第32回):「公益通報者保護制度改正とその問題点」(光前幸一弁護士)(2019年8月28日)
(上記3つも会場や開始時刻はいつもの通りです:たんぽぽ舎(水道橋)、午後5時30分開場・午後6時~9時)


(これまでの新ちょぼゼミ)
オルタナティブな日本を目指して(バックナンバー)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-99f4.html
草々

 

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