« 戦争する国絶対反対(5):戦略なき軍拡:アメリカ製兵器「爆買い」の実態(東京新聞社会部取材班 『世界 2019.3』より) | トップページ | (6.24)オルタナティブな日本をめざして(第29回):今さら聞けない「遺伝子組換え」と「ゲノム編集」(基礎編)(新ちょぼゼミ:天笠啓祐さん) »

2019年4月 9日 (火)

(他のMLでの議論です)(1)財政赤字の原因は何か(2)井出英策批判(3)現代貨幣理論(MMT)について(4)最低賃金を巡る議論(続き)他

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)


(最初に若干のことです)
================================
1.(あさってです)(4.11)オルタナティブな日本をめざして(第26回):「なぜ原発の再稼働は認められないのか-原発の仕組みから安全性の根拠を問う-」(新ちょぼゼミ:後藤政志さん)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/26-6266.html

・・・・・・・・・・・・・・
なお、当日は、後藤政志さんがおいでになるまでの約1時間で、事務連絡の他「財政・金融政策を見定める基本(御用経済学者・忖度経済学派を見分けるコツ)(その3)」を私の方からお話いたします。(その1)及び(その2)については下記をご覧ください。今回はその続きです。

20190314 UPLAN 田中一郎「財政・金融政策を見定める基本」(その1) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=SUxjeGxQI04&t=2s

(関連)(報告)(3.14)新ちょぼゼミ:財政・金融政策を見定める基本(御用経済学者・忖度経済学派を見分けるコツ)(1)(田中一郎 2019年3月14日)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/2019314-e86f.html

*20190328 UPLAN 田中一郎「財政・金融政策を見定める基本」(その2) - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=p7_GkUSuJT0&t=15s

(関連)(報告)(3.28)新ちょぼゼミ:財政・金融政策を見定める基本(御用経済学者・忖度経済学派を見分けるコツ)(その2)(田中一郎 2019年3月28日)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-467f.html


2.(イベント情報)
(1)(予約優先)(5.9)オルタナティブな日本をめざして(第27回):「教育勅語と道徳教育」(前川喜平さん)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/27-b2fe.html

(「予約優先」となりました。ご参加ご希望の方はチラシにあるたんぽぽ舎まで予約のお電話をしていただき、受付番号をもらってください)

(2)(6.3)オルタナティブな日本をめざして(第28回):「容量市場と容量メカニズム:老朽化原発・石炭火力の経済的延命策か!?」(松久保肇さん:原子力資料情報室)- いちろうちゃんのブロ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/28-1e87.html

(3)(5.20)第4回学習会 藤井聡「消費税減税・格差是正の税制改革と、くらし安心社会への財政投資で日本経済を再生せよ!」(藤井聡:京都大学大学院工学研究科教授、元内閣官房参与)
 https://99forum.jimdofree.com/

(関連)消費税を凍結・減税すべし!|藤井聡日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/3599
(関連)野党は減税で戦うべし 世界が懸念する「安倍錯乱増税」|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251486
(関連)世界景気減速、波乱も山積 日本が消費増税をやる狂気(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
 http://www.asyura2.com/19/senkyo258/msg/830.html


3.(別添PDFファイル)増殖するネトウヨの正体、男性が7割で親体制的(『週刊東洋経済 2019.4.6』)
 https://premium.toyokeizai.net/articles/-/20250

(要するに、その大半が不勉強で情緒的なヒマ人間で、そのほとんどが「年寄りオヤジ」ということだ。世の中のカスみたいなもの)


4.日本領空なのに米軍が管制「横田空域」の理不尽 - ブックス・レビュー - 東洋経済オンライン - 経済ニュースの新基準
 https://toyokeizai.net/articles/-/273772

(関連)戦争する国絶対反対(5):戦略なき軍拡:アメリカ製兵器「爆買い」の実態(東京新聞社会部取材班 『世界 2019.3』より)- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-1014.html


5.NHK、板野裕爾氏が専務理事に異例の返り咲き - 毎日新聞
 https://mainichi.jp/articles/20190408/k00/00m/040/258000c?fm=mnm

(関連)NHKも忖度か “アベ友”板野裕爾元専務理事が異例の返り咲き|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/251492

(NHKに受信料などビタ一文払う必要なし。公共私物化放送=日本ハッタリ協会、受信料 みんなで不払い 怖くない)


6.沖縄
(1)ゲート前のテントを米海兵隊が撤去 反対市民の拠点 - 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-899128.html
(2)国交相 承認撤回を取り消し 辺野古埋め立て 防衛局請求に裁決 県 法的措置へ-琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-899498.html
(3)辺野古軟弱地盤、追加「調査」必要 国依頼鑑定書で指摘 - 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-900677.html
(4)本土の人間も沖縄の痛みを共有しなければ「明日は我が身」|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250990
(5)普天間飛行場2028年まで使用 名護市辺野古の新基地遅れ想定 米海兵隊計画-沖縄タイムス+
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/406779

(6)カネが何千億かかろうとも辺野古移設を進める「利権村」の正体 - まぐまぐニュース!
 http://u0u1.net/s6V4
(7)<社説>廃琉置県140年 植民地主義から脱却せよ - 琉球新報
 https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-898326.html
(8)F15が緊急着陸、1度失敗し滑走路が一時閉鎖 米軍嘉手納基地 沖縄タイムス
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/402554

*【保存版まとめ】沖縄の主な米軍基地 沖縄タイムス
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/395834

高良鉄美氏、参院選出馬へ 沖縄選挙区 社大要請受諾「平和憲法守る」 - 沖縄タイムス+プラス ニュース - 沖縄タイムス+プラス
 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/406058

*衆議院沖縄3区補選 自由党 屋良朝博候補 出発式 - IWJ Independent Web Journal
 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/446547

(関連)破綻した沖縄での基地提供 国の行政瑕疵を問え(屋良朝博)|研究・報告|New Diplomacy Initiative(新外交イニシアティブ)
 http://www.nd-initiative.org/research/6117/
================================


(他のMLでの議論です:私が書いた部分は一部加筆修正しています)

1.ネットサイト記事「元国税が暴露「日本の財政赤字は社会保障費が原因」という大ウソ」より

元国税が暴露「日本の財政赤字は社会保障費が原因」という大ウソ - まぐまぐニュース!
 http://ur0.biz/VEbK

(田中一郎コメント)
 上記によれば、財政赤字累積の原因は公共事業だという。私はそれもあるが、決定的なのは大企業向けと富裕層向けの減税(および免税=非課税措置)のやりすぎこそが財政赤字の最大の原因であり、更に言えば、タックスヘイブンや非居住者課税など、本来徴求すべき税を徴求せずに納税回避を黙認していることにある、と見ています。社会保障が財政赤字の原因だ、などというのは、悪質なデマ、のたぐいです。騙されてはいけません。


2.「増税で無償化」に皆乗ってくる 民進党・前原氏ブレーン 井手英策 慶応義塾大学教授インタビュー - 週刊エコノミスト
 https://www.weekly-economist.com/20171024pickup2/

(田中一郎コメント)
 今から1年半ほど前のインタビュー記事のようです。例の小池・前原の民進党つぶしの直後くらいでしょうか。このボンクラ経済学者は何の反省もなく「前原氏が合流を決断し政権交代の実現性を高めた」「前原誠司とは運命を共にすることに変わりはない」「消費税ははずせないが金融所得課税を5%上げればいい」(たったの5%なの? それで20%源泉分離が25%源泉分離になるわけ? 金持ち優遇でしょ! なぜ総合課税にしろと言わないの?)「消費税増税分は社会保障に使う」(消費税は目的税じゃないんだからゴマカスな)などと発言しています。

また、少し前には、消費税が結果的には大企業中心の法人税減税や富裕層中心の所得税減税の原資となってしまっていて、社会保障に回すカネはほとんど残っていない、という批判を受けたことに対して、「法人税減税や所得税減税の原資は赤字国債だった(従って消費税は社会保障に回された)」などと反論をしていた。こいつはこれでも経済学者なのか? 税収という本来の財政ファイナンスの範囲内で見たら、法人税と所得税が消費税と入れ替わり、言ってみれば大企業・富裕層が払っていた税金を消費税で貧乏庶民が払うことになってしまった、と指摘されていることを、赤字国債に財政収支の尻を振り、批判をかわした気分になっているということのようです。バカでねえのか! こいつは。

引き続き、徹底的にぶっ叩く必要あり。かようなニセモノ経済学者に騙されているようではダメです。

(参考)「希望の党は再分配政策の公約を掲げた」と強弁する前原誠司の欺瞞 - kojitakenの日記
 https://kojitaken.hatenablog.com/entry/20171007/1507338670

(田中一郎コメント)
 もう、まともに相手にする必要もなくなった「希望という名の絶望の党」の「公約」ですが、井出英策が肯定的に評価をしているのであれば、それもまた大問題です(上記の『週刊エコノミスト』記事参照)。上記はその「希望という名の絶望の党」の「公約」を批判しているサイトです。読んでみると、彼らの言う「原発ゼロ」とは「原発問題先送り=30年代まで」、「消費税増税の凍結」の代わりに財政緊縮・財政再建、そして「いつまで凍結か」「廃止」「税率引き下げ」とは書いていないから、そのうちに公約破棄で消費税率引き上げ、憲法改悪にはばく進します、そして究極のバラマキであるベーシックインカムは、その財源の明記なしで金額も不明、てな感じです。アホらしくて見てられるか、聞いてられるか、の話です。これを称して「ユリノミクス」などと言うのだそうですから、気持ちわる~い、ですね。「タヌキのぽんぽこミクス」くらいか? 


3.現代貨幣理論(MMT)について

(1)「ハーヴェイロードの仮説」を大衆民主主義が支えられるかどうかは疑問
「MMTの主張にはさまざまなタイプがあるが、その中心的な主張は、政府の支出に税収は必要としないというものである。」

〇(正しい):「政府の支出に(それと同時に同額の)税収は必要としない」
×(誤り)  :「政府の支出に(まったく)税収は必要としない」

財政支出と財政収入の「尻」を合わせることよりも、もっと重要な経済政策目標があり、財政はその達成手段の1つに過ぎない、という意味で、上記のテーゼは正しいのであって、財布の支出を税収とは無関係に勝手気ままにやっていいということではない。また、中央銀行制度を廃止して現代貨幣理論(MMT)なるものでやっていけという政策論は、どうもケインズ経済学的な「ハーヴェイロードの仮説」を暗黙の前提にしているように見える。しかし、大衆社会の政治制度から選ばれて出てきた政治家どもが、その大衆民主主義の上で、適切な貨幣政策・金融政策・財政政策を常に展開できるという保障はどこにもない。

従って、制度そのものの中に、一定の牽制機能を持たせておき、特に放漫財政へのアクセルに対して一定のブレーキが利く仕組みを入れておくことは、重要な経済政策のセイフティネットと言える。中央銀行制度や財政法は、そのようなもののひとつである。

それともう一つ、現代貨幣理論(MMT)なるものは、どうも資本制経済体制の下での貨幣物神崇拝(マネー・フェティシズム)に毒されているような雰囲気が強い。つまり一種のアホダラ宗教のようなもの。経済体制の歴史的相対性や、経済政策の経済的帰結のみならず社会的帰結についても、もう少し考察を深め、人間社会に対する総合的な視点をもって経済や経済政策を考えるべきである。経済学とは、経世・済民の学であることを忘れてはならない。

(2)アメリカで大論争の「現代貨幣理論」とは何か アメリカ - 東洋経済オンライン
 https://toyokeizai.net/articles/-/271977

(関連)アングル:「財政赤字は悪くない」、大統領選にらみ米国で経済学論争 - ロイター
 https://jp.reuters.com/article/usa-economy-mmt-idJPKCN1QO0TS

(関連)スティーブン・ヘイル「解説:MMT(現代金融理論)とは何か」(2017.1.31)経済学101
 http://u0u0.net/WmUv

(関連)MMTも主流派経済学もどっちもどっちな理由 -東洋経済オンライン
 https://toyokeizai.net/articles/-/275326

(田中一郎コメント)
 反緊縮政策は評価するけれども、このMMTはいただけない。一種の極論であり、多くの点で誤っている。過ぎたるは及ばざるがごとし、である。アメリカでは時々の情勢に対応して、まるで流行歌のようにこうした「経済学説」が現れては消えしている。日本のトンチキ学徒はアメリカの経済学の流行歌に飛びつく傾向があり、それは大衆がアイドル・スターたちを追いかけるのと似ている。経済学が現実の経済を知らない経済学者どもの一種の「なりわい」になっているので、手を変え品を変えて学説を出さないと生きていけないのだろう。ノーベル経済学賞がくだらないのも、そんなところに原因があるように思う。

a.財政は政策の1つの手段だから、財政それ自体が最高位の政策目標にはならないし、また、政府を家計や企業のように考えてはいけないのもその通り。しかし、財政危機がもたらすものはインフレだけであるような言い回しはいただけない。

b.MMTにはどうも「ハーヴェイロードの仮説」への思い入れが強い様子だが、危険である。デフレをコントロールできないような政府(や中央銀行)がインフレをコントロールできると考える方がどうかしている。財政には常に「節操」を持たせておくことが重要。

c.この議論では経済がマネー(貨幣)から論じられている。さかさまである。貨幣物神性にやられてしまっている。また、貨幣の信用が納税手段であるところにあるというのもいただけない。

d.上記と裏腹の関係にあるが、政府の政策の中身や、経済政策の対象となる民間経済や企業の産業活動、あるいは消費者の経済状態や動向を論じないで、政策手段の量的変動を熱心に議論している。これもまた、近代経済学の「パレート最適」的な価値空疎性の一種である。(今のほとんどの経済学者は実態経済のあり様も現代経済の制度的仕組みも知らないので(宇野派経済学で言えば「現状分析」を行う能力も意志も持っていないので)、こうした議論に陥ってしまうと見ておいていい)

e.税金・税制についての見方・評価も一面的で軽く見過ぎている。
f.国際的なカジノ資本主義の動きについてのコメントがない
g.その他(政権交代後の新たな御用学となりそうな雰囲気あり)


4.最低賃金を巡る議論(続き)

(1)(柴田武男さんからの最初のメール)日弁連最賃シンポに参加して
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おはようございます。

昨日開催された日弁連のシンポに参加してきました。シンポのメンバーはとても良い人選と思いましたし、パネリストの発言も納得の的確な発言でした。それでも、何か私には不満です。何が不満なのか、桜見物で賑わう夜の日比谷公園を抜けているうちに思い当たりました。

日弁連は意見書の中で「目標となる地域別最低賃金の具体的な水準を設定するにあたっては,最低賃金でフルタイム働いた場合に,十分生活していけるだけの水準が確保されるよう検討されるべきである。例えば,全国各地域における地域別最低賃金が,時間給金1000円とされた場合は,同金額で,月に150時間就労した場合,月額賃金額は金15万円となる。

また,月に時間外40時間を含め合計213時間就労した場合,月額賃金額は金22万3000円となる。最低賃金の水準を同金額に引き上げることで「労働者の生活の安定,労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保」という法の目的を十分に達しうるのかについてはなお議論の余地があるが,現在の水準に照らせば大幅な改善であり,引上げの一つの指標とされるべきである」という主張をしています。

労働者の働き方、すなわち労働人権を守る法律に労働基準法があります。その第一章に

「(労働条件の原則)
第一条 労働条件は労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
○2 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。」とあります。とても正しい条文です。そして、

「(労働時間)
第三十二条 使用者は労働者に休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて労働させてはならない。」

とあります。法定の月間労働時間は1か月単位(31日の月)177.1時間なります。それ以上は「労働させてはならない。」ということで時給千円で単純に17万7100円となります。日弁連の意見書では「時間外40時間を含め合計213時間就労した場合」を例に出してます。「四十時間を超えて、労働させてはならない。」にも関わらず、213時間労働の例を出してますが、ここが理解できません。第三十二条の二はあくまでも例外規定で、労働基準法としては「一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。」のですから、この労働時間で最賃から生活費を考えないとならないと思います。残業を前提にしてそれで生活できますというのでは、労働基準法の「この法律で定める労働条件の基準は最低のもの」という文言を無視してます。つまり、「週40時間」労働で生活できる賃金が最賃なのです。

つまり、まずこのシンポでの不満は、週の法定40時間労働で生活賃金をという熱意が希薄だということです。そもそも日弁連が時間外40時間を想定していること自体が不満です。これでは、残業を日弁連が奨励あるいは黙認しているかのようです。最低の基準として「四十時間を超えて、労働させてはならない。」というのが労働基準法の精神です。時間外を前提にしてはならないのです。例として出すのも不適切です。

それと気になっているのが最賃で働く労働者の内訳です。最賃ではなく、適用賃金となっている労働者の問題です。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201250-Roudoukijunkyoku-Roudoujoukenseisakuka/0000101878.pdf

の統計くらいしか私には見つかりません。賃金構造基本統計調査が怪しいとなってますから、議論の立てようがありませんが、そこはちょっと目をつぶってこの統計で考察してみます。

 ①のポイント
○地域別最低賃金額×1.15未満の賃金の労働者は全国で13.4%(平成26年)
○平成21年の9.2%から増加

 ②のポイント
○地域別最低賃金額×1.15未満の賃金の労働者について、性別で見ると、女性が約72.6%、男性が約27.4%(平成26年)
○雇用形態別に見ると、労働者数では「正社員・正職員以外(期間の定めあり)」の労働者が最も多く、ついで「正社員・正職員以外(期間の定めなし)」「正社員・正職員(期間の定めなし)」となっている。
○属性に占める割合で比較すると、「正社員・正社員以外」で期間の定めのない雇用契約(無期)の労働者に占める割合が40%と最も高い。

ほぼ最賃で働く日との割合が増えてます。また、雇用形態で違います。非正規職が最賃で働くという図式があります。有期の非正規職という弱い立場の人が最賃で働かせられているという状況です。この状況で同一労働同一賃金に向かうには、最賃をあげるしかないということが理解できます。シンポ資料でバネリストの脇田さんが指摘しているように、賃金というが賃金だけに頼って生活するには限界があるということです。つまり、学費等の生活費が高騰しているから多少の賃金上昇では生活苦を凌げないということになります。これは、名目賃金ではなく可処分所得が大切という山崎武央氏 (にいがた青年ユニオン代表)の指摘も重なります。

生活費の上昇で名目所得が増えても生活はより厳しくなっているという指摘です。だから、夫婦で働かざるを得ないが、夫は正社員、妻がパートで家計を補うという構造があり、その結果、「地域別最低賃金額×1.15未満の賃金の労働者について、性別で見ると、女性が約72.6%」となっているのです。この構造は、女性が一人親として家計を支える場合にも強制される構造です。女性は安くパート労働に従事、その賃金は最賃ですよ、ということです。そしても女性が主たるパート労働の低賃金が弱い立場全体の賃金を低下させているという構造は、逆に、経営側に膨大な利益をもたらしています。この構造は、1986年の派遣労働法から進められてきた労働政策の「成果」です。

このシンポにいちいち熱気が感じられないのは、弁護士という職業に従事していると最賃は別世界の話で、一生経験することなく過ごせるからなのかと邪推します。これが組合での議論となると違います。熱気が伝わってきます。山崎武央氏 (にいがた青年ユニオン代表)は気迫ある説明で熱気が伝わりました。脇田さんからも同じです。主催者側からは何か熱気がいまいちでした。これは私の感想だけならばよいのですが。

----------- 以下シンポ内容と提言------------------------------------

日弁連では最低賃金の大幅な引上げが貧困問題を解決する上で最も重要な課題の一つと位置付け、「最低賃金額の大幅な引上げを求める会長声明」を毎年表明しているほか、国内各地(青森県、鳥取県、北海道)および諸外国(韓国、アメリカ、イギリス)の最低賃金制度の調査を行ってきました。

今回のシンポジウムでは、これまでの調査結果についての報告をするとともに、そこから浮かび上がった法制度上および運用面での課題について、専門家を交えて議論し、最低賃金引上げの方策を皆様と共に考えたいと思います。ぜひご参加ください!

日 時:2019年4月4日(木) 18時00分~20時00分(開場17時40分予定)
場 所:弁護士会館17階1701ABC会議室
 http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/map.html
(千代田区霞が関1-1-3 地下鉄丸ノ内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関駅」B1-b出口直結)
参加費:無料
参加対象・人数:どなたでも参加いただけます。
内 容:プログラム(予定)

◆基調報告「諸外国調査報告と最低賃金引上げの課題」
・日弁連貧困問題対策本部委員

◆パネルディスカッション
【パネリスト】
・脇田 滋 氏(龍谷大学名誉教授)
・山崎 武央 氏 (にいがた青年ユニオン代表)  
・松田 弘子 弁護士(山口県地方最低賃金審議会公益委員、日弁連貧困問題対策本部委員)

<最低賃金額の大幅な引上げを求める会長声明>
中央最低賃金審議会は、本年7月頃、厚生労働大臣に対し、2018年度地域別最低賃金額改定の目安についての答申を行う予定である。昨年、同審議会は、全国加重平均25円の引上げ(全国加重平均848円)を答申し、これに基づき各地の地域別最低賃金審議会において地域別最低賃金額が決定された。

しかし、時給848円という水準は、1日8時間、週40時間働いたとしても、月収約14万7000円、年収約177万円にしかならない。この金額では労働者が賃金だけで自らの生活を維持していくことは到底困難である。日本の最低賃金は先進諸外国の最低賃金と比較しても著しく低いことは明らかである。フランス、イギリス、ドイツの最低賃金は、日本円に換算するといずれも1000円を超えている。アメリカでも、ニューヨーク州やカリフォルニア州が15ドルへの引上げを決定したのを始め、全米各地の自治体で最低賃金大幅引上げが相次いでいる。国際的に見て日本の最低賃金の低さは際立っている。

我が国の貧困と格差の拡大は深刻な事態となっている。我が国の2015年貧困率は15.6%であり、3年前の16.1%と比べやや改善したものの、貧困ラインは年収122万円のままで変動がない。女性や若者に限らず、全世代で貧困が深刻化している状況である。働いているにもかかわらず貧困状態にある者の多数は、最低賃金付近での労働を余儀なくされており、最低賃金の低さが貧困状態からの脱出を阻止する大きな要因となっている。最低賃金の迅速かつ大幅な引上げが必要である。

最低賃金の地域間格差が依然として大きく、ますます拡大していることも見過ごすことのできない問題である。2017年の最低賃金は、最も低い高知県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県で時給737円、最も高い東京都で958円であり、221円もの開きがあった。そして、このような地域間格差は年々拡大している。地方では賃金が高い都市部での就労を求めて若者が地元を離れてしまう傾向が強く、労働力不足のために倒産する企業が相次いでいる。地域経済の活性化のためにも最低賃金の地域間格差の縮小は喫緊の課題である。

また、審議会における審議、議事録、配布資料の公開も重要である。鳥取地方最低賃金審議会においては審理の全面公開が実現しているが、何ら問題は生じていない。中央及び各地の審議会においても、審理の公開を積極的に推進すべきである。

さらに、中央及び各地の審議会において、最低賃金の引上げが雇用や経済に与えた影響についてのしっかりとした検証作業をすべきである。科学的な検証結果に基づく検討作業の実施によって国民の信頼を得ることができるのである。

なお、最低賃金の大幅な引上げは、特に中小企業の経営に大きな影響を与えることが予想される。最低賃金の引上げが困難な中小企業のために、最低賃金の引上げを可能とするための社会保険料の減免措置や補助金制度等の構築を検討すべきである。さらに、中小企業の生産性を高めるための施策や減税措置などが有機的に組み合わされることが必要である。私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律や下請代金支払遅延等防止法をこれまで以上に積極的に運用し、中小企業とその取引先企業との間での公正な取引が確保されるようにする必要がある。

当連合会は、2011年6月16日付け「https://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2011/110616_5.html」等を公表し、毎年、最低賃金額の大幅な引上げを求める会長声明を発してきたところであり、早急に1000円に引き上げることを求めている。2020年までに全国加重平均1000円にするという政府目標を達成するためには、1年当たり50円以上の引上げが必要であるから、中央最低賃金審議会は、本年度、全国全ての地域において、少なくとも50円以上の最低賃金の引上げを答申すべきである。

上記答申がなされた後に各地の実情に応じた審議が予定されている各地の地方最低賃金審議会においても、以上のような状況を踏まえ、最低賃金額の大幅な引上げを図り、地域経済の健全な発展を促すとともに、労働者の健康で文化的な生活を確保すべきである。

2018年(平成30年)4月11日
日本弁護士連合会 会長 菊地裕太郎


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2)竹信三恵子さんからのメール

柴田様
ご報告、熟読しました。昨日は別件があって残念ながら参加できなかったので、大変参考になりました。ありがとうございました。

週40時間で生活できる賃金、というポイントが外され、残業を織り込んだ想定がされていると知り、ショックを受けました。拙著「企業ファースト化する日本~虚妄の働き方改革を問う」で、100時間の残業も容認という新労基法の怖さを指摘したら、ある厚労官僚出身の研究者から「働き方改革では残業の罰則付き上限規制という進歩があったのに、それさえ頭から否定する主張は納得できない。残業規制もなかった昔に帰ればいいということか」といった趣旨のお怒りの書評が出され、大変驚きました。

残業を織り込んだ働き方が基本設定になり、それは働き手の生活を壊す深刻な人権侵害だという観念が労働の専門家にもなくなっているのだろうかと、強い不安をおぼえています。柴田さんご指摘のような、働く人の現場に立ち返った原点からの発想が一段と問われていると感じます。

(竹信さん追記:いま、こうしたシンポを開催してくださったことの意義はもちろん大きいですよね。日弁連の常日頃の人権への目配りの効いたご活動ぶりがここにも表れていると思いますし、心から敬意を表しています。これまでも、女性労働の問題、貧困の問題と、見過ごされがちな人権問題について、正面から問題提起するシンポを開催して世論を喚起してくださったことを忘れているわけではありません。ただ、私は残業が法的にもデフォルト化されつつある現状に深刻な懸念を抱いていた時だったので、今回の件でもその連想が働いてショックを受け、少し強い表現になってしまいました。)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(3)柴田武男さんからの2通目のメール

 日弁連に苦言を呈しているのは、やはりそこが人権擁護の砦であるからです。だからこそというエールです。このシンポの資料は素晴らしいものです。そこは日弁連、手慣れてとても良い仕事です。公正な税制を求める市民連絡会には日弁連の幹部がいますから、是非、この資料はそういうつてで入手してください。山崎武央氏 (にいがた青年ユニオン代表)の最賃審議会批判は素晴らしい迫力があります。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(4)(田中一郎コメント)

柴田様、いつもありがとうございます。
下記を拝見いたしました。

おっしゃる通りだと思います。
また、竹信さまのご指摘もその通りだと思います。

私からは若干のことを申し上げます。

a.賃金はまずもって「生活給」であることを明確にする必要があります。しかし、大半の大企業の人事制度の中では、賃金は「成果給」ないしは「成果報酬」と規定されているのではないでしょうか。これをまず「違法」化していく必要があるでしょう。「成果給」や「成功報酬」は、「生活給」としての賃金がきちんと支払われた上での「プラスアルファ」として実施されるべきです。ですから、賞与その他のかたちをとり、明確に「生活給」とは切り離して支給されることが必要ではないかと思います。これは言い換えますと、人を雇う側に、その雇った人の生活をきちんと最低限支えるという義務を課すということを意味します。従って、正規であろうが非正規であろうが、社会保険料の負担を企業にさせ、社会保険への加入もまた、原則すべての働く人が加入となるよう、法制度化しなくてはいけないだろうと思います。つまり「人を使い捨てにするな」ということです。年金、健保、介護、失業、労災、その他、それぞれについて、丁寧に検討をする必要があります(アルバイトはどうするかなど)。

(関連)東京新聞-<働き方改革の死角>正社員なのに低賃金層拡大 何年勤めても給料上がらない-経済(TOKYO Web)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201904/CK2019040902000157.html

b.私は日本弁護士連合会の下記の声明のうち、次の箇所に注目をいたしました。

「なお、最低賃金の大幅な引上げは、特に中小企業の経営に大きな影響を与えることが予想される。最低賃金の引上げが困難な中小企業のために、最低賃金の引上げを可能とするための社会保険料の減免措置や補助金制度等の構築を検討すべきである。さらに、中小企業の生産性を高めるための施策や減税措置などが有機的に組み合わされることが必要である。私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律や下請代金支払遅延等防止法をこれまで以上に積極的に運用し、中小企業とその取引先企業との間での公正な取引が確保されるようにする必要がある。」

最低賃金の引き上げや働く者の労働条件の改善については、一部の悪質なブラック企業を除くと、多くの中小零細企業経営者や事業者は「できるだけ、可能ならば、余裕が少しでもあるのなら、改善したい」と考えているのではないか、と私は思います。賃金や労働条件があまりに悪いと優秀な人は来ないし、働く人の労働意欲もそがれるし、職場の雰囲気も悪くなり、会社への忠誠心などもなくなって、要するに荒れた職場・企業風土になりがちです。ですから、できるなら改善したいと思うのは、まともな経営者なら当たり前のことです。

しかし、これが実際の中小・零細企業や事業者の経済環境や経営状態が許さないという事情があります。そして、その多くが、(1)売上先の大企業の締め付け、(2)デフレ経済、(3)経済政策のひどさ(消費税や規制緩和など)などに原因があることが多いのです。ですので、最低賃金をはじめ、圧倒的多数の勤労者の労働条件や労働環境を改善するためには、この中小・零細対策や経済政策の抜本的見直しがセットにならないと、私はうまくいかないだろうと考えています。とりわけ、地方と女性、あるいは単身男性(老人も含む)に対するしわ寄せがひどすぎる。

そんな思いで少し前に書いたのが下記です。自分で書いていて「ものたりない」「何か足りない」「現場で通用するのかな」などと思ってしまいますから、こうした「脱貧困」「貧困撲滅」「どん底へ向けての負のスパイラル」を逆転させる「総合的な経済政策」の欠如が、今日の日本における経済議論や経済政策論に大きく欠けているような気がしています。

(関連)(他のMLでの議論です)経済政策と税制をめぐる議論です(その2):(最低賃金問題)ロスト・ジェネレーション世代をどう救済し、どのように正規職員としての職場を用意するかが日本経済最大の問題だ- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-4293.html

c.最低賃金を全国一律にすることに加え、最低賃金を決める審査会は全国一律で1つとし、労働側代表を半数にして、そのメンバーは労働貴族組委=御用組合「連合」だけでなく多彩なものとするとともに(特に全労連やユニオン系の参加)、企業側代表は1/4、学識経験者も1/4として、働く者の声が届きやすいように組み換える。更に、労働条件・労働現場改善委員会のようなものをつくり、上記で申し上げた「総合政策」を検討していき、最低賃金制度の改善もその中の一つとして位置付けていくべきでしょう。とりわけロスト・ジェネレーション世代の正規職員としての活躍の場の提供と生活再建は、待ったなしの状態です。先送りやはぐらかしは許されないのです。(また、最低賃金の全国一律=つまりは東京並みは地方の中小零細の経営にはかなり響くことが予想されますから、それ相応の対策・対応を打たないとおかしなことになります)

d.「移民法制」=このほどアベ政権が財界のご機嫌を取って強引に行った外国人労働者の大量受け入れ法制の廃止と、外国人労働者受け入れに関する議論のやり直し、現代の奴隷制度と言われる外国人研修制度やニセモノ留学制度の廃止、などをまず行うべきです。このままいくと、外国人労働者を、安かろう、悪かろう、ほっとけばいいだろう、で大企業群が「食い荒らす」ことになるのは目に見えています。それはそのまま最低賃金引上げその他の労働条件改善には決定的にマイナスに働き、かつ、ヘイトをはじめとした人種差別の横行を今以上にひどくしていくであろうと思われます。

(関連)「給料改革」なしの安易な外国人労働者受け入れが、日本人の賃金を安くする!週プレNEWS
 https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2019/04/05/108573/

私は外国人に日本に来て働いていただくことに反対ではありませんが、今日の日本の現状では、自国労働者でさえまともに人間扱いされていないのに、こんなところに外国人労働者を招き入れれば、ロクなことにはならないと見ています。まず、自国労働者に対する政策をきちんとするとともに、既に日本に在住して働く外国人=とりわけ戦前からの定住者である在日韓国・朝鮮人や中国・台湾人に対する差別政策を撤廃し、まともな法制度を実現することが先決です。(この問題については別途メールいたします)

e.最後に、言いたくもないことを申し上げます。少し前にも申し上げたように、日本弁護士連合会(弁護士会館)や一部の弁護士たちは、自分たちのセミナーや市民集会を開催する際に、参加される一般市民のごく当たり前の活動である署名やチラシの配布などを妨害し、自分たち以外の市民運動・社会運動を排除しています。別添PDFファイル(下記)はその一例です。他にも、驚くべきか、弁護士会館の全敷地内におけるチラシ配布や署名活動などの具体的な市民活動を、わけのわからないセキュリティ会社を使って排除しています。

(関連)(別添PDFファイル)(12.22)「シンポジウム「自衛隊の現状と9条改正」」プログラム(2018.12.22)

みなさまもご承知の通り、アベ政権下においては、市民運動・社会運動や言論・表現・報道などによる政府・政権批判の活動への締め付けや妨害がひどくなり、いまやほとんどの公共施設において市民運動・社会運動は「締め出し」を食らっている状態です。ウソだと思われるなら、ご自分で、公共施設と思われるような場所でチラシを配ったり、街宣をやったり、署名集めをおやりになってみればいいでしょう。信じがたいことに、大半の大学においてもそのような状態です。京都大学において、あの名物だった立て看板が撤去されているのをご存知ですよね。また、議員会館のセキュリティ会社の人間が、無礼にも来訪者の「九条バッチ」を外せだの、プラカードのようなものなどは見えないように隠せだの、不届き千万の統制行為を行っていることも多くのみなさまはご存知でしょう(別添PDFファイル参照)。

(関連)(別添PDFファイル)国会議員会館 9条タグ着用入館×(東京 2015.10.7)
 http://u0u1.net/vo5K

にもかかわらずです。日本社会がこういう状態の時に、真っ先にこうした一般市民の言論や表現、あるいは市民運動・社会運動の自由な展開について、その権利を守り、かつ、そうした活動が活発になりアベ政権や自民党らの言論妨害・報道妨害にストップをかけなければいけない役回りの日本弁護士連合会や弁護士たちが、むしろその正反対の立場にたって、上から目線で、一般の市民運動・社会運動を排除しているのですから、お話にならないのです。口では憲法を守れ、基本的人権を守れと言っている日本弁護士連合会が、その具体的行動については、自分たちのイベントさえできればそれでよくて、どこの馬の骨がやっているかわからないような市民運動・社会運動などは退けておけばいい、と言わんばかりのこうした態度は、私は許されるものではないと考えております。

それでみなさまへのお願いは、日本弁護士連合会や一部の弁護士たちを含め、こうした一般参加者のチラシ配布妨害をしたり署名活動を追い出してしまうようなイベントには参加されないでいただきたいということです。こういうことが一般化し、市民集会やイベントでは、参加者は一切の活動ができないなどということになれば、それぞれの運動は交流するすべを失って「タコツボ化」し、市民運動・社会運動は一部の人間たちによって統制された「管理された運動」に成り下がっていくであろうと思われるからです。

ジョージオーウェルの小説「アニマルファーム」のような事態が進展することを防ぐためにも、市民集会その他での主催者の言論妨害や活動妨害に対しては、みなさまにはナーバスになっていただきたいと願っています(それでなくても、故丸山真男氏は、日本の文化は「タコツボ文化」だと、著書「日本の思想」の中で論じていたように思います)。市民運動・社会運動が開催するイベントは、私は「自由な人間たちの楽しく豊かな社交場・人間関係づくりの場」と考えています。そうした市民運動・社会運動を広げていくためにも、今日の日本弁護士連合会や一部の弁護士たちがやっているようなことに対しては「NO!」の声を挙げていただきたいと願っております。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5.その他関連情報

 <別添PDFファイル>
(1)厚生労働省の物価下落率「偽装」、生活保護以外にも被害(東京 2019.2.28)
 http://inabatsuyoshi.net/2019/03/05/3418
(2)物価偽装に関する研究者声明(宇都宮健児『週刊金曜日 2019.3.29』)
 http://www.kinyobi.co.jp/tokushu/002777.php 
(3)特集ワイド:「新たな下層階級」出現(毎日 2019.4.3)
 https://mainichi.jp/articles/20190403/dde/012/040/005000c
(4)日本の最低賃金は低すぎる」(リチャード・カッツ『週刊東洋経済 2019.4.6』)
 https://premium.toyokeizai.net/articles/-/20283
(5)無期雇用申請社員巡り団交2回目、日立「今月解雇」変えず(朝日 2019.3.30)
 https://www.asahi.com/articles/DA3S13956817.html
(6)消費税の5%以下への減税を求めることに賛成?反対?:読者の質問に答えます(イントロ部分)(浦野・朴『週刊金曜日 2019.3.29』)
 http://www.kinyobi.co.jp/tokushu/002777.php


*(別添PDFファイル)米「企業債務バブル」破裂の脅威(『選択 2019.4』)
 https://www.sentaku.co.jp/articles/view/18826

(関連)米国債務バブルの崩壊への予兆 - trendswatcher.net
 http://u0u1.net/bVcx

(関連)失敗したアベノミクス・異次元金融緩和の副作用!- 人口減少にも関わらずバブル化する不動産市場・サブリース契約の地獄!日銀が発表した英語論文の謎に迫る!岩上安身が田代秀敏氏にインタビュー2018.7.1 - YouTube
 https://www.youtube.com/watch?v=P2X_TDtvCYs

(今度は住宅ローン(モーゲージ)ではなくて企業・事業体向けのレバレッジドローンであり、サブプライムローンではなくて「コブライト(コベナンツ・ライト)ローン」だそうである。コベナンツとは貸出の条件とされる財務制限条項で、簡単に言えば借り手の経営の健全性を示す数値指標などへの一定のシバリのことです。この数値が悪化すると貸出金が繰り上げ償還となる、ということで貸出金の安全性が担保されているのだが、コブライトの場合は、そのコベナンツを緩めてしまって役に立たなくさせてあるものをいう。つまり、サブプライムと同じようなデフォルトリスクのある貸出金ということだ。それがアメリカで巨額に膨れ上がってしまっているらしい。第二次リーマンショックは間近ということか。我々の公的年金基金が危ない! 「半値八掛け2割引き」は必ず行きますよ。:田中一郎)


 <その他関連サイト>
(1)犠牲は弱者【景気暗転】むき出しになるアベノミクス6年間はゴマカシの連続! 庶民の厳冬はこれからが本番!大企業優遇、格差拡大、庶民切り捨ての暴政の数々、その悪事を隠蔽するための金融政策を駆使した国民騙し!安倍政権は弱肉強食、国民の暮らしを海外に売り飛ばし労働者を散々痛めつけてきた!|今日の物語F
 http://kimito39gmailcom.blog.fc2.com/blog-entry-27382.html

(2)【安倍晋三】血税で人工島も 安倍首相の地元でムダな公共事業が常態化|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251368
(3)12年ぶりの景気悪化サイン あえてフジマキが「疑問」示すわけとは 週刊朝日AERA dot.
 https://dot.asahi.com/wa/2019040300012.html
(4)FLASH!:11年半ぶり景気後退の予兆? 長短金利の「逆イールド」発生FRBも金融引き締め「撤回」長谷川克之 週刊エコノミスト
 https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20190409/se1/00m/020/048000c
(5)実質賃金1.1%のマイナス、15年6月以来の低水準=2月の統計 (ロイター)
 https://web.smartnews.com/articles/fM4rTMLKs3n

(6)日本の子どもの「7人に1人が貧困」だと知っていますか?(渡辺 由美子) - FRaU(フラウ) - 講談社(1-3)
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/63885
(7)ブラック企業、虐待、未婚化、少子化…平成を「苦しめた」原因 MAG2NEWS
 http://u0u1.net/TiKL
(8)マイナス金利の深掘りはハイリスク依存を招くー全銀協の高島新会長 (Bloomberg)
 https://web.smartnews.com/articles/fLvTAywK5p7
(9)景況感は大幅悪化 安倍首相「令和でも3本の矢継続」の寝言|日刊ゲンダイDIGITAL
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251370
(10)見えぬ2%物価、限界論も=異次元緩和から6年-日銀 (時事通信社)
 https://web.smartnews.com/articles/fM3tF8tcAWv
(11)平成の30年で上昇「貯蓄ゼロ世帯」23%の危うさ-人生100年時代のライフ&マネー-渡辺精一-毎日新聞「経済プレミア」
 https://mainichi.jp/premier/business/articles/20190403/biz/00m/020/007000c?fm=mnm


(関連)(他のMLでの議論です)経済政策と税制をめぐる議論です(その1):財政赤字と税制の問題について - いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-9e98.html

(関連)(他のMLでの議論です)経済政策と税制をめぐる議論です(その2):(最低賃金問題)ロスト・ジェネレーション世代をどう救済し、どのように正規職員としての職場を用意するかが日本経済最大の問題だ- いちろうちゃんのブログ
 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-4293.html
草々

« 戦争する国絶対反対(5):戦略なき軍拡:アメリカ製兵器「爆買い」の実態(東京新聞社会部取材班 『世界 2019.3』より) | トップページ | (6.24)オルタナティブな日本をめざして(第29回):今さら聞けない「遺伝子組換え」と「ゲノム編集」(基礎編)(新ちょぼゼミ:天笠啓祐さん) »

コメント

<(1)財政赤字の原因は何か(2)井出英策批判(3)現代貨幣理論(MMT)について(4)最低賃金を巡る議論(続き)他--->最低賃金は1500円/時間、労働時間は週に40時間を越えない、中小企業には社会保障を、、、、という主張が分かった。安陪政権打倒!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 戦争する国絶対反対(5):戦略なき軍拡:アメリカ製兵器「爆買い」の実態(東京新聞社会部取材班 『世界 2019.3』より) | トップページ | (6.24)オルタナティブな日本をめざして(第29回):今さら聞けない「遺伝子組換え」と「ゲノム編集」(基礎編)(新ちょぼゼミ:天笠啓祐さん) »

最近の記事

無料ブログはココログ