(報告)(2018年6月23日)【公開勉強会】徹底討論 原子力規制委員会の柏崎刈羽原発適合性審査は妥当か(新潟県長岡市)
前略,田中一郎です。
(最初に若干のことです)
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1.(11.14)福島原発東京訴訟 第2陣 第2回公判:東京地裁
「tirasi_1114_toukyoufukusimabaisyousosyou_dai2jinn_2kouhan.pdf」をダウンロード
(1)止めよう!改憲発議―この憲法で未来をつくる11・3国会前大行動― - 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動
(2)(11.6)(福島)原発事故による放射能汚染の実態:隠された汚染とその深刻な現実
いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/post-7da4.html
(3)(11.13)緊急ちょぼゼミ「首都東京が危ない!
徹底検証 東海第二原発再稼働容認」 いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-cc7b.html
(4)(11.16)「社会保障制度改革と財政問題」(伊藤周平鹿児島大学法文学部教授)(オルタナティブな日本を目指して:第19回新ちょぼゼミ) いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/19-6a4d.html
(5)U(12.6)公開勉強会「ゲノム編集技術の現状と生命倫理の問題を考える」(東京・千代田区)
http://www.labornetjp.org/EventItem/1538480723108staff01
(6)(チラシ&参加申込用紙)(2019.1.12)第25回全国の集いin東京 2019プレ大会「2019 団塊・君たち・未来」
http://www.zaitakuiryo-yuumizaidan.com/data/file/sympo1_20181019091431.pdf
3.映画『華氏119』公式サイト
(関連)マイケル・ムーア最新作『華氏119』予告編公開 「ムーア砲、トランプ直撃」 - 映画・映像ニュース - CINRA.NET
https://www.cinra.net/news/20180914-fahrenheit119
(関連)マイケル・ムーア、新作『華氏119』を語る! - シネマトゥデイ
https://www.cinematoday.jp/news/N0103672
(見たい映画ですが、東京では、どこの映画館で上映しているのかがわかりません)
4.国交相:辺野古埋め立て再開へ 承認撤回効力を一時停止 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20181030/k00/00e/010/216000c?fm=mnm
(権力の濫用そのものです。この制度はこういうことのために創られたものではありません。まさにやっていることはゴロツキそのものです:田中一郎)
5.「いちろうちゃんのブログ」より
(1)(他のMLでの議論です)『週刊現代 2018.11.3』掲載の「パックン」(フードスタンプの苦い思い出)を巡って社会保障の在り方に関して議論しています いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/2018113-6985.html
(2)(報告)(10.15) オールジャパン学習会「私たちの命の源が危ない~水・種子・食の安全を守ろう!~」(平和と共生) いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-3225.html
(3)(報告)(10.17)食の安全とゲノム編集の規制を求める緊急院内集会(川田龍平参議院議員主催)
いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-9cd0.html
(4)「遺伝子いじり」無政府状態を許していいのか!?
環境省が「ゲノム編集」生物の環境影響規制を「名ばかり規制」にするパブコメを開始=このままでは近未来に修復不可能な深刻極まるバイオハザードが起きてしまう危険性大
いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-50c7.html
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すっかり遅くなってしまいましたが、さる2018年6月23日、新潟県長岡市で開催されました柏崎刈羽原発の再稼働をめぐる市民集会について、簡単なご報告をさせていただきます。別添PDFファイル、及び下記の関連サイトをご覧ください。
●6-23【公開勉強会】徹底討論
原子力規制委員会の柏崎刈羽原発適合性審査は妥当か(資料ダウンロード) - 原子力資料情報室(CNIC)
<別添PDFファイル>
(1)脱原発の多数意見は眠っていないだろうか(井野博満
柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS LETTER NO.13 2018.9.18)
「news_letter_katou_inohiromitu_sann.pdf」をダウンロード
(2)規制委員会の適合性審査内容への疑問(桑原三恵
柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS LETTER NO.13 2018.9.18)
「news_letter_kuwahara_miesann.pdf」をダウンロード
(3)6号機・7号機格納容器、ベントフィルター装置の問題点(後藤政志 柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS
LETTER NO.13 2018.9.18)
「news_letter_gotoumasasi_san.pdf」をダウンロード
(4)東電は、原子炉設置者としての適格性を有しているか?(田中三彦
柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS LETTER NO.13 2018.9.18)
「news_letter_tanakamituhiko_sann.pdf」をダウンロード
(5)福島原発事故原因究明と再稼働(筒井哲郎
柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS LETTER NO.13 2018.9.18)
「news_letter_tutuisann.pdf」をダウンロード
(6)総合討論のまとめ(山口幸夫 柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS LETTER NO.13 2018.9.18)
「news_letter_souron_matome_yamagutisann.pdf」をダウンロード
(7)柏崎刈羽原発の再稼働は阻止できる !廃炉をめざそう(矢部忠夫
柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS LETTER NO.13 2018.9.18)
「news_letter_yabetadao_sann.pdf」をダウンロード
(8)建屋傾動とタービン・発電機の水平維持の困難(武本和幸
柏崎刈羽原発閉鎖 NEWS LETTER NO.13 2018.9.18)
「news_letter_takemoto_sann.pdf」をダウンロード
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(9)柏崎刈羽原発:液状化影響評価に誤りが判明した設置変更許可(イントロ部分)(滝谷紘一『科学 2018.5』)
「kagaku_takitani_kasiwazakikariha_ekijouka.pdf」をダウンロード
(10)柏崎刈羽原発巡り初会談、新潟県知事
再稼働に慎重姿勢崩さず(東京 2018.8.3)
「tokyo_f1jikokensyou_saikai_uyumuna.pdf」をダウンロード
<関連サイト>
(1)柏崎刈羽「廃炉計画策定を検討」、1〜5号機 東電、来年市に回答(毎日
2018.8.3)
https://mainichi.jp/articles/20180803/k00/00m/040/137000c
(2)柏崎刈羽原発の再稼働は阻止できる、廃炉をめざし頑張ろう!(矢部忠夫「原子力資料情報室通信」No529 2018.7.1)
「kasiwazaki_sosi_yabe_jouhousitutuusin.pdf」をダウンロード
(3)柏崎刈羽原発巡り初会談、新潟県知事 再稼働に慎重姿勢崩さず(東京 2018.8.3)
http://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/776
(4)『柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会』
http://kkheisa.blog117.fc2.com/
(このサイトは一昔前のままになっていて、掲載内容が更新されていません)
(5)新潟知事、安全対策に理解 柏崎刈羽原発を初視察 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/life/news/180906/lif1809060030-n1.html
(6)花角新潟知事「原発は不安」も…現時点では必要(テレビ朝日系(ANN))
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000136188.html
(7)柏崎刈羽原発再稼働、「県民の思いは深刻」 新潟県知事:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL864K44L86ULFA00T.html
(8)新潟)「三つの検証」4カ月ぶりに開催:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL9B41HLL9BUOHB00J.html
(田中一郎コメント)
1.福島第1原発事故の実態解明や原因究明は、本来は原子力規制委員会・規制庁の仕事である(注1)。そのことは国会事故調でも、また政府事故調でも、ともに「遺言」として残されており、従ってまた、後任に引き継がれていくべき重要事項だった。そして、それが十分に明らかにされて初めて、原発・核燃料サイクル施設に関する新しい「安全確保のための規制基準」が策定できるのであって、まずは福島第1原発事故後の混乱がある程度終息した頃から、原発・核燃料サイクルに厳しい見方をしている方々も入れた「検証委員会」において、徹底した福島第1原発事故の解明・究明が行われるべきだった。
しかしながら、当時の民主党政権下(注2)とその後のアベ自公政権下で進められたことは、原発再稼働や核燃料サイクルの再推進のために、福島第1原発事故の解明・究明を棚上げにし、「安全確保のための規制基準」をテキトーに「にわかづくり」ででっちあげ、再稼働審査の実務においては「決意表明」のようなものを電力会社等が示せばそれでいいとし、乱暴きわまりない再稼働推進が進められるようになった。従って、安全審査で最も重要なものの一つと思われる「工事計画」では、多くの事項が企業秘密を理由に「黒塗り=海苔弁当」状態で隠蔽され第三者検証が不可能とされてしまっている他、使用前検査なども実にいい加減で、ほんのわずかの部分だけを、さも仰々しく見て回るだけの儀式のようなものとなり果てている。
また、設置変更許可における最重要項目である基準地震動や基準津波を決めるのに、過去の実績の平均値を使ってみたり、過去に地震・津波が起きたことが確認できていない場所では今後も起きない、などという非科学的極まりない屁理屈で、基準地震・津波が過小評価されていることは今や周知の事実である。火山リスクについてもしかりで、多くの専門家が火山噴火予知は不可能としているにも関わらず、火山リスクを無視するかのように、予知を前提とした「対策にもならぬ対策」をもって良しとしている状態である。
要するに、福島第1原発事故の実態解明や原因究明は、現在の原子力規制委員会・規制庁は完璧に棚上げ・放棄してしまっていて、現在の原発・核燃料サイクル施設再稼働審査においては、福島第1原発事故の教訓はまったくと言っていいほど生かされてないし、反映もされていないのである。この、福島第1原発事故後のどうしようもない状態を創り上げた張本人は、もちろん原子力ムラであるが、しかし、その原子力ムラに「活躍」の場と機会を提供したのは民主党政権であり、また、その後のアベ自公政権であることは、決して忘れてはならないことである。
そして、こうした原子力規制委員会・規制庁による原発再稼働審査の致命的欠陥を補って、福島第1原発事故の実態解明や原因究明を、まがりなりにも行っているのが、新潟県の「原子力発電所の安全管理に関する技術委員会」であり、その後、米山隆一前新潟県知事の時代に創設された3つの委員会である(下記参照)。従ってまた、この新潟県の委員会での審議の内容や状況が、今日の日本の原発・核燃料サイクルにとっては、非常に重要な「検証の場」となっているわけである。
(関連)新潟県:新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会
http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/gijyututop.html
(関連)新潟県:原発事故に関する3つの検証について
http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/1356877564383.html
(注1)原子力規制委員会・規制庁はもはや原子力「寄生」委員会・「寄生」庁となっている
常識さえあれば、絶対に再稼働を認めることはない柏崎刈羽原発(東京電力)と東海第2原発(日本原電)の再稼働申請にOKを出した現在の原子力規制委員会・規制庁は、もはや規制当局として失格である。その期待される機能を果たさないばかりか、情報を隠蔽してみたり、事実を歪曲してみたり、福島第1原発の汚染水の海洋放出推進の先頭に立ってみたりと、原発・核力推進の屁理屈製造所のような様相を呈している。その委員長の更田豊志などは、まさに「再稼働推進の珍芸猿芝居・猿回し」の「ボス猿」さながらである。一刻も早く、この委員会とこの役所を解体し、有権者・国民から期待された機能を発揮する「まっとうな規制当局」を再構築しなければならない。
(注2)かつて民主党政権は(背信的にも)原発・核力推進政権だったが、今日では(政権喪失後にガラクタ野党になってしまった)民主・民進党から分かれて独立した立憲民主党が他の野党と協力して(社民・自由・共産:国民民主党は加わっていない)「原発ゼロ法案」を国会提出している。しかし、その法案を策定してから早くも1年以上が経過しているというのに、その後、立憲民主党からは、この「脱原発法案」を政権獲得後にどのように活かして、どうやって脱原発を実現していくかの具体的検討の声が全くと言っていいほど聞こえてこない。立憲民主党自身が言うように、この「原発ゼロ法案」は「基本法」であって、これだけでは脱原発は一歩も前には進まない代物である。
この基本法に合致させて、どのような脱原発各法をつくるのか、どういう手順で脱原発や廃炉、あるいは使用済み核燃料の安全対策に取組んでいくのか、その肝心な部分がまったく見えてこないというわけである。もちろんその各法の中の一つに、現在の(役に立たなくなった)原子力規制委員会・規制庁の解体と、別の全く新しい規制当局・組織の立ち上げが必要なことは申し上げるまでもないが、それも検討されている様子は皆無である。(密かに水面下でやっているのなら、それは物事の進め方として間違っている。民主的に、公開の場で、有権者・国民の関心を引き付ける形で、「市民と野党の共闘」の原則に即して、協力野党と市民を交えた意見交換や議論の場を早く創るべきである)
立憲民主党が、原発・核力に「寄生」するようになった現在の原子力規制委員会・規制庁の解体を言わないというのなら、もはやその「原発ゼロ法案」はニセモノと言わざるを得ないし、また、政権獲得後に「原発ゼロ法案」を可決成立させ、その後2年間をかけて具体策を検討する、などと悠長なことを言っているのなら、おそらくは「原発ゼロ」など実現しないだろう。原子力ムラを甘く見てはいけない。彼らの猛烈な巻き返しがある中で、何の準備も合意形成もしないまま、脱原発の具体策検討に入れば、中途で空中分解してしまうのは火を見るより明らかであるように思われる(ひょっとすると立憲民主党の多くの議員達は、それをねらっているのではないかと勘繰りたくなる時もある)。
今日の立憲民主党が「原発ゼロ法案」を再び「口先やるやる詐欺」の道具にしてしまうとは思いたくないが、しかし、地方選挙では依然として自民党や公明党との相乗り選挙を行って「利権」の山分け・おすそ分けに加担している様子を見ていると、また、同じことをやるのではないかとの懸念が高くなってくる。「原発ゼロ法案」は、言って見れば「中身のない脱原発宣言」のようなものであり、ないよりはましかもしれないが、それに各法が伴わなければ「絵に描いた餅」にすぎないことは、関係当事者が重々承知のことである(その一例が「基本法」であった「子ども・被災者支援法」である=今日では完璧に棚上げ状態にある)。それを「打ち上げ花火」のように打ち上げておいて、あとは何もしないで選挙の宣伝に利用するというのでは、これはかつての民主党政権と同じ「背信的振る舞い」となるのは必定だ。
立憲民主党は少なくとも次の4つに直ちに着手すべきである。私はこうした取組こそが同党の「脱原発」への固い決意を示す覚悟の証であると考えている。
(1)新潟県の「原子力発電所の安全管理に関する技術委員会」をはじめ、3つの委員会にオブザーバーを出し、その審議状況を党内で共有すること
(2)現在の原子力規制委員会・規制庁の安全を無視した背信行為に対して、都度都度の厳しいコメントをプレス発表すること(できれば市民団体とともに)
(3)「原発ゼロ法案」に協力してくれる他の野党、および市民が参加する、公開型の「脱原発市民会議」を主宰し、具体策の検討を開始すること
(4)上記の過程で、政権交代後に立憲民主党の脱原発政策に協力をしてくれる科学者・技術者や、NPO・NGO・市民団体と人間関係を構築するとともに、広く市民との協力関係を築いていき、再生可能エネルギーの推進も並行して進める中で、信頼関係と(原子力ムラ代理店政府に打ち勝つ)選挙協力体制を築いていく、そして将来的には立憲民主党の政策ブレインとして、立憲民主党を支えていく人的宝庫・協力人材センターとすべく、その取組を進めていくべき
2.新潟県長岡市での「【公開勉強会】徹底討論
原子力規制委員会の柏崎刈羽原発適合性審査は妥当か」の内容は、とても充実したものでした。今般「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」が作成した「NEWS LETTER No.13 2018.9.18」が概要を伝えていますので、その記事をご紹介します。是非ご覧ください。中でも新潟市民で「いのち・原発を考える新潟女性の会」の桑原三恵さんがお書きになっているレポートは注目に値します。
3.この勉強会で、新潟県「技術委員会」のキーマンの一人である田中三彦氏より「福島第1原発事故時における東京電力の非常時対応マニュアル無視」の問題について言及があり、東京で開催する「もっかい事故調」などにおいて、取り上げて議論したい旨が表明されました。是非公開でおやりいただきたいと願っております。
この問題は、少し前に(独)日本原子力研究開発機構の技術者であった田辺文也氏が、岩波月刊誌『世界』に複数の論文を掲載して、一気に注目が高まった問題です。しかし、東京電力も原子力規制委員会・規制庁も、マスごみが取り上げないことをいいことに、素知らぬ顔をして、問題として受け止めようとはしておりません。私たちが、福島第1原発事故の実態解明や原因究明の一環として、これを問題化していくべきであると思います。
(田辺文也氏は、それ以外にも、福島第1原発2号機の格納容器が地震によって破損をし、早い段階で原子炉に異常をきたしていた旨の論文もお書きになっておられます。あわせて検討を願えればと思います)
(岩波月刊誌『世界』掲載の田辺文也氏論文は下記サイトの最後の方にあります)
●6-23【公開勉強会】徹底討論
原子力規制委員会の柏崎刈羽原発適合性審査は妥当か(資料ダウンロード) - 原子力資料情報室(CNIC)
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