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2018年6月27日 (水)

民主党「コンクリートから人へ」 VS 自民党「国土強靭化政策」:五十嵐敬喜法政大学名誉教授の論文に注目=公共事業の在り方が日本の未来を変える + 大阪北部地震とコンクリートブロック塀

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

(最初に若干のことです)

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1.イベント情報

(1)(6.28)原発事故被害者の救済を求める全国運動 第4期キックオフ集会 原発事故被害のいまを知ろう!(衆議院第一議員会館)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1529056554432matuzawa

(2)(6.28)http://www.labornetjp.org/EventItem/1528175324939matuzawa

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1528175324939matuzawa

(3)(6.29)とめよう!東海第二原発 日本原電本店前アピール(東京・千代田区)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1528805130730emi

(4)(6.29)稲嶺進・前名護市長を迎えて、沖縄の基地問題を考える! 沖縄「慰霊の日」を心に刻んで 稲嶺進氏×高橋哲哉氏(早稲田駅)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1527337201586matuzawa

(5)(7.1)シンポジウム「生命操作がもたらすものと科学・科学者 ゲノム編集技術に 踏み込む社会を問う」(東京・大田区)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1525924623199emi

 

(6)(7.4)原子力資料情報室 第98回 公開研究会 「東海第二原発は廃炉に-わたしたちにできること-」(連合会館)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1527918709589matuzawa

(7)(7.5)日欧EPAなどをただす!院内集会(衆議院第二議員会館)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1529922768249matuzawa

(8)(7.5)東電株主代表訴訟 7月5日(木)10時半 第41回口頭弁論期日

 http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/blog-entry-304.html

(9)(予約優先)(7.5)(カネコノミクスが導く)日本経済再生への道:金子勝慶應義塾大学名誉教授(オルタナティブな日本を目指して:第13回新ちょぼゼミ) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/13-455c.html

10)(7.7)日本弁護士連合会シンポジウム「今、農薬問題を考える」

 https://www.nichibenren.or.jp/event/year/2018/180707.html

 

11)(7.11)福島被ばく訴訟 第11回口頭弁論:井戸川裁判(福島被ばく訴訟)を支える会

 http://idogawasupport.sub.jp/

12)(7.12)南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟支援の会 第12回口頭弁論-712日は東京地裁へ!

 http://minamisouma.blogspot.com/2018/05/12712.html

13)(7.15)高木学校カフェ 第16回:スマートメーター

 http://takasas.main.jp/event_180715.php

14)(7.15)前田朗Blog 高橋哲哉・前田朗『思想はいまなにを語るべきか』出版記念会

 http://maeda-akira.blogspot.com/2018/06/blog-post_87.html

15)(7.16)公開勉強会 私達の生活に忍び寄る科学技術政策ゲノム研究と軍事研究(カルッツかわさき)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1529225165255emi

 

●福島原発告訴団 お知らせ

 http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.com/p/blog-page_88.html

 

2.キャンペーン

(1)キャンペーンについてのお知らせ · おかげさまで延期になりました! · Change.org

 http://urx.mobi/KKxa

 

(関連)除染土再利用の実証事業再検討へ|NHK 福島県のニュース

 https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20180626/6050001575.html

 

(2)キャンペーンについてのお知らせ · タリーズやドトールなどに署名を提出しました · Change.org

 http://ur0.link/KKk5

 

3.アナザーストーリーズ「その時、市民は軍と闘った~韓国の夜明け 光州事件」 - 動画 Dailymotion

 https://www.dailymotion.com/video/x6lppqd

 

4.日刊ゲンダイ & IWJ

(1)若者の間でも…「政治の話をするな」日本を覆う陰鬱な空気|日刊ゲンダイDIGITAL

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231269

(2)なぜ、こんな政権が続くのか 虚無が覆う無法国家の会期末|日刊ゲンダイDIGITAL

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231931

(3)やる気あるのか日朝会談 北の天敵が交渉役の危うい選択|日刊ゲンダイDIGITAL

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231709

(4)遠のく日朝会談…北は安倍首相を“蚊帳の外”“卑しい”と批判|日刊ゲンダイDIGITAL

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/231983

 

(5)日刊IWJガイド「<お知らせ>6月に入ってから25日までのご寄付・カンパは、皆様からのご支援のおかげで今月の目標額の98%まで到達しました! ありがとうございます!ですが、第8期も7月末の期末まで残り1ヶ月と5日。まだまだIWJの財政はピンチです! IW

 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/37038

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1.民主党「コンクリートから人へ」 VS 自民党「国土強靭化政策」

 五十嵐敬喜法政大学名誉教授の論文に注目=公共事業の在り方が日本の未来を変える。

 

 <別添PDFファイル>

(1)公共事業の再編と国土強靭化(一部抜粋)(五十嵐敬喜『「国土強靭化」批判』(岩波ブックレット no.883))

「kokudokyoujinka_hihan_iwanamibooklet_igarasi.pdf」をダウンロード

(2)序章 官僚機構・解体のための劇薬について(政野淳子『水資源開発促進法:立法と公共事業』(築地書館))

 

日本の公共土建事業(=具体的には、道路、鉄道・新幹線、空港、ダム・治水事業、港湾整備・埋立造成、海洋土木、治山・森林整備、土地改良・農業基盤整備、ハコモノ建設、都市再開発(オリンピック・万博・カジノ含む)、などなど)は、これまで何度も無駄の象徴・環境破壊の元凶などと言われ、2001年の小泉純一郎政権や2009年の民主党政権などにより、その総量削減や事業の進め方について抜本的な改善・改革が提唱され、さまざまな取組がなされてきました。しかしながら、民主党政権の「コンクリートから人へ」が、逆に「人からコンクリートへ」にすり替えられてしまったように、政官財に加え、マスごみやアカデミズムを加えた「公共事業利権連合」の政治力は強く、これまでわが国の公共事業の在り方は大きく転換できないまま今日に至っています。

 

その結果、バブル経済の崩壊に伴って淘汰されるべきであったゼネコンなどの土建屋企業が数多く生き残り、政治や官僚組織と水面下で結びついて、無用の税金浪費工事を繰り返しています。そしてついにその政治の力は、小泉純一郎政権以降10年間以上続いてきた公共事業の抑制基調をひっくり返し、2013年のアベ政権発足後は「国土強靭化」政策とアホノミクスのスタートによって、再びやりたい放題の政府主導による公共土建事業が展開するようになりました。そしてそこに東日本大震災や福島第1原発事故からの復旧・復興のための事業が加わります。

 

今般は、この一連の状況について、コンパクトにまとめた五十嵐敬喜法政大学名誉教授の著書をご紹介したいと思います(岩波ブックレット:下記参照)。同氏はこのブックレットの中で、アベ政権による「国土強靭化」政策を、196070年頃の田中角栄による「日本列島改造論」や、2009年の民主党政権による「コンクリートから人へ」政策に遡り、それとの比較を行いながら鋭くその政策の是非や、今後の日本にとって持つ意味を解説されています。また、そのブックレットの目次をご覧いただければお分かりのように、東日本大震災の復旧・復興政策の問題点(これについては別のメールで私よりコメントを予定しています)や、「国土・都市論の未来モデル」として「総有と市民事業」などについても言及されています。

 

また、このメールでは、2009年民主党政権時のマニフェストに謳われ、いわば政権交代のシンボルともなった「コンクリートから人へ」の代表格でもあった八ッ場ダム(群馬県)をはじめとする日本のダム政策・河川行政が、民主党政権下でどうなったのかを鋭く分析している文献=『水資源開発促進法:立法と公共事業』(政野淳子著:築地書館)も併せてご紹介しておきます。政野淳子さんは東京工業大学大学院卒の工学博士であり、その後議員秘書やジャーナリストをおやりになっている方です。市民運動・社会運動でもおなじみで、いつも切れ味のいい徹底取材された報道をなされています。

 

ここでご紹介する同書の一部抜粋の文書をご覧になると、そもそも政権のスタート時点から、国土交通省大臣に就任した前原誠司やその子分たちをはじめとする民主党政権は、日本のダム政策・河川行政を転換する意図などさらさらなく、マスごみ向けにセンセーショナルな「八ッ場ダム建設凍結」を宣言するばかりで、それを担保するための具体的な対策や対応を霞が関の官僚たちに向かって行うこともせず、逆に全国のダム建設を見直すなどとしながら、そのための審議会にこれまでダム建設を強引に進めてきた「河川族」と言われる大学教授どもを招聘し、更にはその審議会を非公開として、結局ほとんどすべてのダムの建設に「GOサイン」を送るという、まったく許しがたい背信行為を行ったのでした。興味深いことに、この一連の動きの中で、今般滋賀県知事に再選されたニセモノ改革知事の三日月大造の名前も少しだけ出てきます。

 

みなさまには、今般ご紹介申し上げた2冊の本を、ぜひとも入手され、その全文をご覧いただければ幸いと考えています。私からは、旧態依然の日本の公共事業の在り方やアベ政権の「国土強靭化」政策を抜本的に見直し、五十嵐敬喜法政大学名誉教授がおっしゃるように少子高齢化=人口減少時代にふさわしい、文字通り、私たちの暮らしと生存に直接役に立つ公共事業政策に転換していくことが、財政の問題・財源確保の問題一つ考えてみても、避けては通れないことであると申し上げておきます。具体的には、その改善の方向として、下記の諸点を指摘しておきたいと思います。

 

日本の産業や生活のインフラは、その多くが高度経済成長時代に整備されたものであり、今日に至っては、そのほとんどが老朽化して危険なものとなっており、それをどう補修し、あるいは建て替えて引き続き使えるものにしていくのかは、今や焦眉の問題となっています。そして、当然のことですが、そのすべてを更新することは財政負担の面からもほぼ不可能であることも分かっているのです。上下水道、公共建築物、生活道路(トンネルや橋梁、がけ崩れ防止など)などなど、生活関連インフラだけでも、気の遠くなるような膨大なインフラの更新投資が必要に迫られています。こうしたものをどうしていくのかが強く問われているのです。

 

今後の公共事業の在り方は、少し大げさに聞こえるかもしれませんが、全国トータルで数百兆円規模の財政支出ともなり、その在り方が日本の未来を決めていくことになるでしょう。アベ政権の「国土強靭化」政策や、オリンピック・万博などの巨大国家イベントを口実にした都市再開発事業などで税金の無駄遣いをしている余裕などありません。アベ政権・自民党政治とゼネコンなどの土建屋が水面下で混然一体となって財政に寄生する「利権土建政治」を一掃し、有権者・国民の手に公共事業政策を取り戻して、有権者・国民のための再びの国づくりを開始することが強く求められています。

 

 <日本の公共事業政策の転換の方向性>

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 下記のそれぞれの方針について、詳細の説明が必要ですが、今回は「総論」的に書くにとどめます。とにもかくにも、私たちが21世紀の日本という国づくりにおいて、目標として取り組む方向を間違えてはならないことに加え、その目標を実現するための具体的な実践力・政治力と実行組織や法律・制度、そして何よりも、困難に直面しても右往左往しないだけの「覚悟」が必要なのです。対米隷属や原発レジームからの脱却、市場原理主義経済政策との決別と並び、この公共事業の在り方の抜本的な見直しは、今後の政権交代の大きな試金石となり、また、これからの日本・未来の日本のあり様を決める決定的な政策転換となることを強調しておきます。

 

毎月1回の頻度で行っております「新ちょぼゼミ:オルタナティブな日本を目指して」においても、この公共事業の今後の在り方をテーマにした勉強会の開催を予定しております。講師が決まり、勉強会の概要が固まりましたら、またみなさまにお声をおかけしますので、その節は是非ご参集をお願い申し上げます。第1回目は、来たる1011日(木)午後6時より、いつもと同じくたんぽぽ舎(水道橋)で、「水源開発問題全国連絡会」共同代表の嶋津暉之さんに「日本のダムと河川行政:この旧態依然をどうする?」をテーマにお話いただくことになりました。乞うご期待です。

 

1.大地震・大津波に備える防災事業と原発・核燃料サイクル施設の廃棄・使用済み核燃料の安全対策に万全を期する

2.新幹線・高速高規格道路・ダム建設その他の巨大公共事業や、オリンピック・万博・カジノなどの巨大イベントをやめる

3.地域の生活関連インフラの老朽化にきめ細かに対応し、少子高齢化・人口減社会に対応する「選択と集中」の公共事業の展開

4.住民・市民の参加とボトムアップ型のまちづくり・地域づくりの仕組みを法制化する

5.利権・土建の政治介入を阻止するための情報公開(事業の透明化)と「公正な事業展開」を可能にする制度・組織づくり

6.地方分権改革の再推進と、それを契機とする霞が関官僚組織の抜本改革(腐った組織を建て直すガラガラポン)

 

(関連)都市改革・都市計画制度等改革基本法(案)に注目しよう(画期的な都市計画制度(まちづくり)改革法案ができました) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-cc7b.html

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(ご紹介文献:その1)

●「国土強靭化」批判 公共事業のあるべき「未来モデル」とは-五十嵐敬喜/著(岩波ブックレット)

 http://urx.mobi/KKxo

 

要旨

(安倍政権の下で復活した大型公共事業政策を徹底批判し、人口減少時代に相応しい国土・都市論のモデルを提示)

「国土強靱化」の名のもとに、「コンクリートから人へ」の歩みを一挙に逆転させる公共事業の大盤振る舞いが復活。10年で200兆円もの巨額が投じられ、財源には消費増税が当てられる道筋もついている。しかし、日本に真に必要な公共事業は決してそのようなものではない。震災復興を成し遂げ、人口減少時代にふさわしい国土をつくり上げるための新しいモデルを提示する。

 

目次

第1章 震災復興と国土強靱化

第2章 公共事業の再編と国土強靱化

第3章 総有と市民事業―国土・都市論の「未来モデル」

第4章 消費税が公共事業費に化ける

 

(一部抜粋)

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第2章 公共事業の再編と国土強靭化 より

 

(中略)安倍政権の公共事業政策の第一の特色は、何と言ってもよく準備されていたということである。安倍政権全体の公共事業の本質を端的にあらわすのが「国土強靭化」であるが、これは、元運輸大臣の二階俊博衆議院議員が自民党国土強靭化総合調査会の会長になり、多くの国会議員、ジャーナリスト、財界人、学者、官僚などが集まって研究会や講演会を行い宣伝的な本を出版するなど、入念に準備が進められてきた。その頂点にあるのが、二〇一二年の総選挙前に議員立法として提出された「国土強靭化基本法案」である。

 

(その後、この法案は廃棄され、安倍政権のもとで二〇一三年五月、改めて「防災・減災等に資する国土強靭化基本法案」として提案しているので、これを現法案、以前のものを前法案とする。この相違は「はじめに」で簡単に説明を行った。以下、本章ではすべて前葉に基づいている)。この手法は、田中角栄が都市政策大綱とそれに引き続いて「日本列島改造論」を打ち出した時とよく似ている(以下、これらを「田中モデル」という)。すなわち、政策を単にマニフェスト(公約あるいはスローガン)として売り出すだけでなく、議員立法として法案を策定してプロセスを明確に示し、実行可能なものにしていくという手法である。

 

議員立法に引き続き、安倍政権は公共事業の強化を衆議院選挙の公約に掲げて大勝し、前章でみたようにさっそく補正予算や二〇一三年度予算などで大幅に予算を増やした。また、後にみるように、新政権ではこの国土強靭化基本法以外にも、首都直下型地震や南海トラフ地震に対応するための法律や、その他これを実施するための組織法などを検討していて、国土強靭化を基軸に公共事業の総合化・体系化(再編)を目指している。これも田中モデルを想起させる。

 

これに対して民主党は、(中略)周知のように二〇〇九年の総選挙で「コンクリートから人へ」というマニフェストに集約され、政権交代の大きな力となったのである。政権獲得後初の大臣談話における前原誠司国土交通大臣の「八ッ場ダム中止宣言」が、子ども手当などと並んで、あるいはそれ以上に政権交代の意味をより鮮明に国民の前に印象づけたことは、記憶に新しい。さて、問題はここからである。

 

(中略)つまずきの始まりは、ダムを中止するにあたってその当否に関する基準などを検討する「有識者会議」について、いわば官僚任せの人選を行い、かつ会議を非公開としたことであった。これは自民党時代よりも後退するもので、反対住民に先行き大きな不安を与えた。もう一つは、ダム中止に伴って当然に必要となる現地住民らへの「生活再建法」などの立法措置を最後のギリギリまでしなかったことである。再建がどうなるかわからないというのでは地元住民は報われない。関連自治体もすべてダム推進に回った。民主党がその後のいくつかの地元に関わる選挙で候補者を立てられなかったことも大きい。

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(ご紹介文献:その2)

●水資源開発促進法 立法と公共事業-政野淳子/著(築地書館)

 http://urx.mobi/KKxs

 

要旨

立法以来50年、その政策的役割を終えた1本の法律が、待ったなしの財政再建に立ちはだかっている。政権交代でも変えることができなかった巨大公共事業の根拠法を徹底検証する。

 

目次

序 章 官僚機構・解体のための劇薬について

第1章 開発スキーム「水資源開発促進法」

第2章 見えてきた成長の限界―繰り返された勧告

第3章 方向転換のためのハードル

第4章 ピラミッドの解体

第5章 税金は海に流れ続ける

第6章 ラスパイレス指数118.7の組織運営

第7章 根拠法の廃止

 

(一部抜粋)

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序章 官僚機構・解体のための劇薬について 

政権運営開始から一カ月 より

 

(中略)二〇〇九年九月一六日に、鳩山由紀夫内閣で、初代民主党国土交通大臣に就任した前原誠司大臣は、その直後に「八ッ場ダム中止宣言」を行った。しかし、その書を担保する法手続を官僚に命じた形跡がまるでなかった。さらに、半世紀もの間、翻弄された住民があることを思えば、本省と関係県と当該自治体と住民の間を何度も行ったり来たりして意見調整をするきめ細かい力業が必要となるのは明らかだったにもかかわらず、そのような実務体制が敷かれた形跡もどこにもなかった。その間、八ツ場ダムの予定地で何が起きていたのかは、第七章で後述することにする。

 

政策転換とは法律の運用か法改正でしか起きえない。ところが、民主党が「コンクリートから人へ」というスローガンに象徴させた公共事業改革のうち、少なくとも河川行政については、法の運用でも改正でもなく、大臣コメントに基づく裁量によって進められるようになった。

 

政権運営開始から三カ月 より

 

(中略)そんなことになった理由は二つあった。一つは会議が非公開で開催されることになったこと。もう一つは有識者会議の委員がダム推進派で占められていたことだった。九人の委員のうち、なぜか、四人は旧建設省時代の審議会で重用された高齢の河川工学者、二人はつい先日まで自民党政権下でダム事業を推進してきた現役の河川工学者、残りの三人は河川工学が専門ではない発言力が弱い学識者であった。「ダムにたよらない」と謳いながら、その理念を実践してきた人材は一人もいなかったのである。さらに、政権の転換期であるというのに、大臣が河川法に基づく手続ではなく、法的根拠のない私的な諮間機関で物事を決めようとする姿勢にも問題があった。

 

政権運営開始から一年 より

 

(中略)この「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」は、政権交代から九一年の二〇一〇年九月に「中間とりまとめ」を発表した。これは、個々のダム事業の見直しのやり方を示したものにすぎない。国、水資源機構、道府県といった事業者自らが代替案を並べて残事業費でコスト比較をする過程で、学識経験者、住民、地方公共団体の長から別々に意見を聴くというものだ。このように事業主体に見直しを託す方法は、「無駄な公共事業批判」が沸き起こった一九九〇年代後半に行われたダム等事業審議委員会と瓜二つだった。その結果、複数案比較でダムが最も早くて安いとされ、地方公共団体は態度を変えず、地方整備局が推進の結果を出して、本省がそれを追認した。

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2009年民主党政権の最大の看板政策だった「コンクリートから人へ」は、前原誠司というロクでもない政治家のパフォーマンスに使われただけに終わり、八ッ場ダムをはじめ、全国の巨大ダムはほぼ全部と言っていいくらいに建設続行となり、問題だらけとされたダム政策・河川行政も、関西の淀川水系で一時的に改善が見られたものの、その後は「元の木阿弥」のごとく従来通りとなってしまっている。当時の民主党政権の罪深さと、前原誠司という政治家の「口先やるやる詐欺」(*)ぶりは、許されるものではない。その後、民主党政権がどのように崩壊し、また、前原誠司がどのように有権者・国民を裏切る政治を繰り返したかはみなさまの知るところです)

 

(*)「口先やるやる詐欺」

 もともとこの言葉は、麻生内閣の時に、前原誠司が国会での質疑の際、時の麻生総理に向かって「それでは、オレオレ詐欺ではなくて、ヤルヤル詐欺ではないか」と追及したことに源を発する。私がそれに「口先」をくっつけて、もともとこの言葉を創ったのが前原誠司であるので、前原誠司のことを元祖「口先やるやる詐欺」と呼ぶようにしている。

 

2.大阪北部地震とコンクリートブロック塀

 先般、私の生まれ故郷の大阪の北部地域で震度6弱の地震がありました。悲しいことに、かねてより危険であるとされてきたコンクリートブロック塀で、しかも学校施設であって、かつ違法建築物であることも判明したブロック塀の下敷きとなり、小さな命が奪われました。この間の一連の大阪の教育行政関係者の動きを見ていて、猛烈に怒りがこみ上げましたので、以下、簡単にご紹介いたします。大阪維新などというチンピラ似非右翼集団に支配される「昔は水の都、今はアホの都」の大阪の教育行政は、ついに小さな子どもの命までも奪ってしまったと言うべきでしょう。「国土強靭化」政策で「強靭化」されるのは「国土」ではなくて「ゼネコン」「土建業者」だということなのでしょうか?

 

●地震:大阪直下、機能寸断 死者4人、負傷375人 震度6弱、初観測 - 毎日新聞

 https://mainichi.jp/articles/20180619/ddm/001/040/175000c?fm=mnm

 

(関連)菅長官が“枚方市”を誤読し大炎上…被災自治体「抗議した」|日刊ゲンダイDIGITAL

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/231506

 

 <別添PDFファイル>

(1)高槻市で9歳女児死亡、違法建築殺人ブロック塀、誰が有罪になるのか(日刊ゲンダイ 2018.6.20 他)

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/231503

(2)大阪北部地震、資格ない職員が塀点検、高槻市教委 危険性指摘生かせず(東京2018.6.22夕刊)

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201806/CK2018062202000253.html

(3)塀危険性3度見逃し、大阪・寿栄小 委託業者ら点検(毎日 2018.6.23

 https://mainichi.jp/articles/20180623/k00/00m/040/141000c

(4)大阪北部地震、塀の法定点検行わず、13年度 市教委「人災の可能性」(東京 2018.6.23

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201806/CK2018062302000162.html

(5)大阪北部地震、都市襲う落下物、潜む危険身守るには(東京 2018.6.20

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2018062002000142.html

(6)「次は自分」と怯えるだけの首都圏民、地震大国 また脆弱さを露呈(日刊ゲンダイ 2018.6.20

 http://www.asyura2.com/18/senkyo246/msg/537.html

 

 <関連サイト>

(1)(時時刻刻)塀の危険性、見過ごす 外部指摘に市教委「問題なし」 大阪北部地震:朝日新聞デジタル

 https://www.asahi.com/articles/DA3S13552843.html?ref=nmail_20180623mo

(2)「塀の危険、3年前伝えた」校長 市教委に 大阪北部地震・小4死亡:朝日新聞デジタル

 https://www.asahi.com/articles/DA3S13551099.html?ref=nmail_20180622mo

(3)クローズアップ2018:違法塀「人災」濃厚 認識に甘さ、命守れず - 毎日新聞

 https://mainichi.jp/articles/20180623/ddm/003/040/177000c?fm=mnm

(4)違法な塀、小4犠牲 ブロック増築8段、通学路に倒壊 大阪北部地震:朝日新聞デジタル

 https://www.asahi.com/articles/DA3S13546239.html?ref=nmail_20180619mo

(5)違法の認識「はなからなかった」 ブロック塀点検担当者:朝日新聞デジタル

https://www.asahi.com/articles/ASL6Q3DR1L6QPTIL00B.html?ref=lettermail_0622_arti_news

(6)塀倒壊で死亡の女児、「あいさつ当番」へ1人で登校中:朝日新聞デジタル

 https://www.asahi.com/articles/ASL6L5QZSL6LPTIL06Z.html?ref=nmail

 

(田中一郎コメント)

万博だ、カジノだ、森友だ、水道民営化だ、地下鉄も民営化だ、

学校では日の丸・君が代だ、声を出しているかチェックしろ・・・・・

道徳教育を徹底しろ、愛国心を押し付けるのだ・・・・・

これが今の大阪、まさに「アホの都」そのものだ。

 

あんな大きなブロック塀のすぐそばを、軽率にもわざわざ学校の通学路に指定して

そこを生徒たちに通って学校に来るように教えて、そして平然としていた学校や

教育委員会、信じがたい話という他ない。

 

上記のマスコミ報道にもあるように、壁は違法建築物であり、

通学路のすぐそばにあって、容易に危険であることはわかるのに、

高さも高く、横幅は40mもあるという壁だから、倒れて下敷きになったら

助からないが、どうもそうなった様子である。痛ましい限りである。

 

また、建築の専門家が二度にわたって学校に危険だと注意を促していたのに、

その塀の定期検査(3年に1度というのも頻度が少なすぎる)でさえ、

手抜きをしていた様子も明らかとなり(違法建築物のままほったらかし)、

しかも、事故後の関係責任者の責任回避ともとれる態度も

怒りの火に油を注ぐようなあんばいである。

 

いまの大阪では、学校も、教育委員会も、権力を使って

あやしげな愛国心や道徳を態度で示すことを強制・強要するが、

子どもたちの命や健康や身の安全は二の次にしている。

教える側に、子どもを愛する心も道徳心もない。

死亡事故後の学校関係者の記者会見の態度を見ていたら怒りが込み上げてきた。

 

アホの都になった大阪の「維新」下劣行政が、幼い子どもの命を奪ったと言えるでしょう。

阪神大震災の時も、兵庫県に対してまともに支援しなかったのが、この大阪の行政です。

再び怒りがこみ上げてきます。

草々

 

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