(報告)(3.14)「日本国憲法と現代日本」(高橋哲哉東京大教授)オルタナティブな日本を目指して(第9回新ちょぼゼミ )+(おまけ)日米(密約)同盟の実態とその正体(田中一郎)
前略,田中一郎です。
さる3月14日、水道橋のスペースたんぽぽで、高橋哲哉東京大学大学院教授を講師にお招きして「日本国憲法と現代日本:オルタナティブな日本を目指して(第9回新ちょぼゼミ)」を開催いたしました。おかげさまで多くの参加者にご来場いただき盛況に終わることができました。講師の高橋哲哉先生には、ご多忙中のところ、私どもの講演を快くお引き受けいただき心より感謝申し上げます。以下、簡単にご報告申し上げます。(高橋先生が来られるまでの約45分間で、私の方から前回の続き「日米(密約)同盟の実態とその正体」のご説明させていただきました。それも併せてご報告いたします)。
1.(3.14)「日本国憲法と現代日本」(講師:高橋哲哉東京大学大学院教授)(オルタナティブな日本を目指して:第9回新ちょぼゼミ)
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/01/post-f247.html
朝鮮戦争以降、日米安保・地位(行政)協定の下での基地密約や刑事事件密約などによりがんじがらめにされてきた日本が、それでもその対米従属によって海外での戦争に駆り出されることをかろうじて食い止めてきた憲法第9条、あるいは戦前大日本帝国の半封建的な社会体制を一掃し、まがりなりにも議会制民主主義や基本的人権が守られる近代市民社会の骨格を日本に導いた日本国憲法、それが今、戦後最悪の政権とされる安倍自民党政権によって破壊されようとしています。今回は東京大学で哲学の教鞭をとられ、かつ、これまでも靖国問題や歴史問題、福島第1原発事故の問題などで重要な問題提起をしてこられた高橋哲哉先生に「日本国憲法と現代日本」をテーマとして総合的・包括的なお話をしていただこうと思います。みなさま、この機会をお聞き逃しなくふるってご参集ください。
講師:高橋哲哉(たかはし てつや)さん
福島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。歴史認識、憲法、教育、原発・基地問題など、現代社会の思想的諸問題について幅広く発言。ベストセラーとなった『靖国問題』(ちくま新書)の他、『戦後責任論』(講談社)、『歴史/修正主義』(岩波書店)、『憲法のポリティカ 哲学者と政治学者の対話』(共著、白澤社)、『犠牲のシステム 福島・沖縄』『沖縄の米軍基地「県外移設」を考える』(集英社新書)などがある。
<別添PDFファイル:レジメ(抜粋)>
(1)高橋哲哉先生レジメ(抜粋)(1)(2018.3.14)
「rejime_takahasisensei_bassui_1.pdf」をダウンロード
(2)高橋哲哉先生レジメ(抜粋)(2)(2018.3.14)
<関連サイト>
(1)9条改憲、自民が条文案 自衛隊「必要最小限度の実力組織」:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S13399674.html
(2)首相の2項維持案、本命 自民、大筋合意目指す「自衛隊」明記:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S13399587.html
(3)戦後70年全国世論調査←護憲60%、改憲32%、辺野古中断63%沖縄に基地必要74% - 志情(しなさき)の海へ
https://blog.goo.ne.jp/nasaki78/e/f6ca279c3832ca0b195a2466aec7ec27
(4)護衛艦いずも、空母に改修検討 防衛省、離島防衛名目に:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASKDV51MFKDVUTFK010.html
(5)沖縄本島に地対艦ミサイル 陸自新部隊を検討
中国けん制 石垣にも 琉球新報
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-673242.html
(6)平和のための新九条論(東京新聞 2015.10.14)
(田中一郎コメント)
日本の安全保障の在り方については様々な考え方があり、今や情報がかなり錯綜している中で、9条改憲問題を非常にわかりやすく整理していただいて、レジメ(別添PDFファイル)に沿った形でお話しをしていただいたので、参加者のみなさまにもよくご理解いただけたのではないかと思います。
中でも、日本国憲法第9条を守るだけでは不十分であって、戦後、一貫して日本国憲法の上に君臨し続けている日米安保条約・密約体制を転換し、主権国家としての本来のありかたを取り戻さないと、憲法の条文をいろいろと変えてみても事態は改善しない・日本の安全保障のありようは変わらない、新9条論を論じるよりも前に日米安保条約を転換するのが先ではないか、とのご主旨には納得感があります。
また、会場参加者からの聖徳太子・17条憲法に関する質問に答えて、(同憲法の)「和を以(も)って貴(とうと)しとなし」の次に「忤(さから)うこと無きを宗(むね)とせよ」という文言が続いている、17条憲法のその部分が引用される場合に、それに続く部分はほとんど紹介されることがない、とのご指摘は目からウロコでした。
(参考)十七条の憲法(じゅうしちじょうのけんぽう)-現代語訳付き
http://www.geocities.jp/tetchan_99_99/international/17_kenpou.htm
(参考)十七条憲法 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E4%B8%83%E6%9D%A1%E6%86%B2%E6%B3%95
2.日米(密約)同盟の実態とその正体(田中一郎)
●(当日録画)20180314 UPLAN日米(密約)同盟の実態とその正体(田中一郎) -
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=10kDCSPHacI
<別添PDFファイル:レジメ>
(1)(レジメ)対米従属下での日米密約同盟(この条約は日本を守るためのものではない)(加筆)(田中一郎 2018.3.14)
「rejime_nitibeimituyakudoumei_itanaka.pdf」をダウンロード
(2)(レジメ)日米密約同盟(1)(田中一郎 2018.3.14)
「rejime_itanaka1.pdf」をダウンロード
(3)(レジメ)日米密約同盟(2)(田中一郎 2018.3.14)
「rejime_itanaka2.pdf」をダウンロード
(4)(レジメ)日米密約同盟(3)(田中一郎 2018.3.14)
「rejime_itanaka3.pdf」をダウンロード
(5)集団的自衛権行使の判断を「自衛官」ができる大矛盾(半田滋『週刊金曜日 2018.2.2』)
http://www.kinyobi.co.jp/tokushu/002487.php
(6)新たな戦争態勢への移行か、日米共同作戦から見た「陸上総隊」創設の狙い(イントロ部分)(成澤宗男『週刊金曜日 2018.3.2』)
「rikujousoutai_narusawa_kinn.pdf」をダウンロード
(7)なるほドリ・ワイド:米軍駐留経費、日本の負担は?=回答・村尾哲 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20160530/ddm/003/070/134000c
(8)外務省 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/hosho/jyoyaku.html
(9)知ってはいけない──隠された日本支配の構造|BOOK倶楽部特設サイト|講談社BOOK倶楽部
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo
(10)日米合同委員会 組織図(平成30年2月現在)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/pdfs/soshikizu.pdf
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(11)戦争する国絶対反対(1):日米密約同盟下での自衛隊と在日米軍の一体化は、アメリカの下請け戦争を自衛隊が担わされる道だ
いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/02/post-e691.html
(12)NHKーETV特集「砂川事件 60年後の問いかけ」 という「60年後の御用放送」:対米従属の日米密約を隠蔽する最高裁長官・田中耕太郎の統治行為論や岸信介の60年安保を合理化・正当化して伊達判決を貶めるのはやめよ いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/etv-60-6060-853.html
<参考文献>
(1)知ってはいけない 隠された日本支配の構造-矢部宏治/著(講談社現代新書)
(2) 「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る-吉田敏浩/著(創元社)
(3) 本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」-前泊博盛/編著(創元社)
(4) 日米地位協定の考え方・増補版 外務省機密文書-琉球新報社/編(高文研)
(5)日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか-矢部宏治/著(集英社インターナショナル)
(6)昭和天皇の戦後日本 〈憲法・安保体制〉にいたる道-豊下楢彦/著(岩波書店)
(これからの企画催しくお願い申し上げます)
●予約優先になりました:(4.12)「明治150年の驕慢を斬る:日本近現代史の本当の話」(広瀬隆さん):オルタナティブな日本をめざして(新ちょぼゼミ 第10回) いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/02/150-10-a4cb.html
http://www.labornetjp.org/EventItem/1519773669104staff01
●(5.24)「日本国憲法と学校教育ー主権者教育の実態を問う」(高嶋伸欣さん)(オルタナティブな日本を目指して:第11回目(新ちょぼゼミ)) いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/11-e0d3.html
http://www.labornetjp.org/EventItem/1520834037728staff01
●(6.14)「(医療現場から見る)日本の医療政策と厚生労働省=どこにどのような問題があるか」(西尾正道元(独)国立病院機構北海道がんセンター院長)(オルタナティブな日本を目指して:第11回目(新ちょぼゼミ))
(時間:午後6時~9時すぎ、場所:スペースたんぽぽ:これまでと同じです)
(これまでのイベント一覧です)
●オルタナティブな日本を目指して(企画一覧)
いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-6da3.html
草々
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