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2018年3月17日 (土)

「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(80):昨今の放射線被曝をめぐる議論(その6)=子ども甲状腺ガンについて(その3)・Our PlanetーTV 白石草さんの報道から 他

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

(最初に若干のことです)

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1.【わろてんか】316() 第138回 てんたちの映画台本が検閲保留に!その裏にはYouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=kyAWzAZkXp4

 

(関連)連続テレビ小説「わろてんか」|NHKオンライン

 https://www.nhk.or.jp/warotenka/

 

(田中一郎コメント)

 私の故郷・大阪が舞台なので見続けている番組ですが、NHKの連続テレビ小説の「定番」どおり、時代は日本がアジア侵略をより激化させるアジア太平洋戦争の時代=昭和1420年となりました。上記はついこの間のこの番組放送を簡単に紹介してくれているもので、主人公の寄席経営会社=北村商店が「お笑い忠臣蔵」の映画を初めて製作するのに、内務省による「検閲」が入り、関係者が苦労させられる場面です。この番組の是非はともかく、ご覧いただきたいのは、言論や表現、あるいは政治的・社会的な活動をしようとする側にとって、「検閲」や活動への妨害がいかにわずらわしく、うっとうしく、許しがたいものかが見て取れると思います。

 

 日本国憲法がこれまで「当たり前」に存在してきた中で生きてきた私たちは、こうした言論・表現の自由、思想・信条の自由、政治的社会的活動の自由が奪われることの重大性を体で感じる経験が乏しいといえます。こうした番組を見ることで、私たちの実感の乏しさをを少しはカバーできるのではないかと思います(ただし、主人公の問題解決の仕方にはあまり感心できませんが)。既に現在の平成の世の中では、この当時の内務省もどきのことが、あちこちで起きていて問題化しています。学校における日の丸・君が代の強制(君が代はダメだけど日の丸はいいでしょうというバカもいる)や、自治体や裁判所などの施設におけるあからさまな市民活動への妨害・排除、議員会館入館時の「9条バッチはずせ」の暴力的強要などです。そしてこれらは年々ひどくなる一方です。

 

 更に翻って、情けないことに、今日の市民運動・社会運動の中には、このドラマにおける内務省の検閲官僚のように、参加される一般の方々の言論・表現にちょっかいを出しては妨害したり、署名活動などの当たり前の社会的活動を排除したりしている愚か者が散見されます。私が3.11以降、市民運動・社会運動に参加して、自分の言論活動に対して最も妨害を受けたのが、右翼でもなければ、オマワリでもなく、役所の木っ端役人と、他人の言論・表現・活動を妨害してはばからないオレサマ活動家たちでした。ある護憲団体などは「署名の持ち込みお断り」などとやっていて、他方では自分たちの「憲法守れ3000万人署名」はお願いしたい、などと言っているのですからあきれます。他の団体がこの護憲団体と同じようなことをしたら、どうやって3000万もの署名を集められるのでしょうか? 愚か極まるというほかありません。

 

 ともあれ、言論・表現の自由、思想・信条の自由、政治的・社会的活動の自由を大切にするということについて、私は若い世代ほど感度がよろしくないような気がします。日本の学校教育がおかしいという他ないですね。これからも様々な方法で、日本国憲法が保障している基本的人権としての自由権のありようを日本の社会に広めていかないといけないと痛感しています。息苦しく、うっとうしい社会にしないために、努力をしないといけない時代になってきました。

 

2.NHKスペシャル 被曝の森2018 見えてきた汚染循環  赤かぶ

 http://www.asyura2.com/17/genpatu49/msg/504.html

 

(関連)(動画)NHKスペシャル「被曝(ばく)の森2018~見えてきた“汚染循環”20180307 - Dailymotion動画

 http://www.dailymotion.com/video/x6fuhs7

 

(田中一郎コメント)

 私がこの番組を見て首をかしげたのは次の3点です。

 

(1)放射能に汚染された森林では、放射性セシウムは土壌に強く繋ぎ止められていて(化学反応を起こしている?)、雨水などにより大量に河川に流れ出てくることはない、との説明が番組の最初でなされています。しかしそれは、気候的に大きな変化がない時ならそうかもしれませんが、集中豪雨などの場合には、放射性セシウムをつかまえている土砂とともに汚染立木も一緒に大量流出してきますから、あたかも放射性セシウムは森の中にとどまっていますから安心です、と言わんばかりの説明はおかしいのではないでしょうか。ちゃんと集中豪雨時の危険性をコメントすべきです。また、放射性セシウム以外の多種多様の放射性核種についてはどうなっているのか全く言及がありません。

 

(2)野生生物の血液を採取して染色体異常を調べる検査をかなり詳しく放送していました。非常に興味深いもので、みなさまもぜひご覧になるといいと思いますが、では翻って、その染色体検査を、どうして「福島県民健康調査」や福島県外においても、子どもたちや全住民に対して実施しないのでしょうか? 福島第1原発事故由来の放射能で汚染された地域住民に高い割合で染色体異常が出たら大問題になるから「蓋をしておく」ということなのではないのでしょうか。これについてもNHKは避けるようにして全く言及がありません。(東京で行われた講演会で、染色体検査などはそう簡単にできるものではないから軽々に言うな、などと嘘八百の説明をしていた医者もいました。名前は伏せておきましょう)

 

(3)番組の最後で、帰還困難区域への住民の帰還を促すため「立体汚染マップ」を作るのだとのことで、原子力ムラ代表格の(独)日本原子力研究開発機構の活動が、まるでそのPRをするかのように放送されていました。何を放送しているのか、と憤りを感じた次第です。(独)日本原子力研究開発機構はいわば福島原発事故の加害者グループの(政府)組織のようなところで、そこが事故で被害を受けた地域住民を猛烈な放射能汚染地帯へ帰還させるための活動をし、それをNHKがPR放送しているという、まことに異様なことだからです。こんなものよりも、福島県その他の汚染状況を調査している民間団体を取材・放送すべきでしょう。NHKの顔が向いている方向がおかしいという他ありません。

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「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開の第80回目です。昨今の放射線被曝をめぐる議論(その6)=子ども甲状腺ガンについて(その3)として、Our PlanetTV・白石草さんの報道を中心に、その他放射線被曝関連の情報をお送りいたします。

 

私が見るところでは、今現在、最も熱心に、最も適切に、最も多面的・詳細に、「福島県民健康調査」と子ども甲状腺ガンの問題について調査報道してくれているのはOur PlanetTV と白石草さんです(みなさまのOur PlanetTV・白石さんへのご支援をお願い申し上げます)。いったい日本の医者や医学者、あるいは科学者やジャーナリズムは何をしているのでしょう? 日本の未来が放射能と被ばくによる健康被害で暗転していきそうな気配があるときに、沈黙を守るとは・見て見ぬふりをするとは、一体何たることかではありませんか。それどころか、大半の医師・医学者や科学者・マスごみらは、原子力ムラ・放射線ムラの口車に乗って、福島第1原発事故に伴う放射能汚染の深刻さや被ばく健康被害をなかったものにしようとしているのですから許されるものではありません。

 

白石さんが下記でご紹介する論文やレポートの中でも批判されている「スクリーニング説」や「過剰診断・過剰診療説」などがその典型ですが、かような愚にもつかぬシロウトだましの非科学的な屁理屈を持ち出して、放射線被曝被害が今後は表面化しないように健康調査そのものをつぶしてしまえ、縮小してしまえ(縮小すれば、検査結果は例外的なもの・少人数調査に基づくものとなり、統計学的な意味も失って、いかなる結論も導けなくなる)という許しがたい暴挙を行おうとしているのです。信頼を喪失してしまっている国内のアカデミズムだけでは力不足なので、海外から放射線ムラの海外版=国際原子力マフィア(ロビー)の似非学者どもを日本へ連れてきて、ロクでもないことを提言させるなどということまでして、福島第1原発事故の被ばく被害の実証を妨害・破壊しようとしています。

 

(昨今は、下記のような図書の出版を行い、原発事故被害者が「幸せになるために」は福島への「差別」につながる放射線被曝の危険性には言及してはいけないかのごとき議論をする愚か者たちも現れてきました。かようなものにダマされてはいけません。恒常的な低線量被曝(外部被爆・内部被曝)は極めて危険であり、万が一にも放射線被曝による健康被害や遺伝的障害が起きれば、その治療方法はありません。放射線被曝は徹底して回避する・放射能は厳重に封じ込める、ことが肝要です)

 

(要注意図書)

●しあわせになるための「福島差別」論-池田香代子/著 開沼博/著 児玉一八/著 清水修二/著 野口邦和/著 松本春野/著 安齋育郎/著(かもがわ出版)

 http://ur2.link/J6dS

●放射線被曝の理科・社会 四年目の『福島の真実』-児玉一八/著 清水修二/著 野口邦和/著(かもがわ出版)

 http://ur2.link/J6dT

 

こうした悪意・悪事をよそに、原発事故被害者で被ばくを余儀なくされてしまった方々の間には、時間が経過するにつれて深刻な事態が生じ始めています。それもまた、Our PlanetTV と白石さんが丁寧に取材をして私たちに伝えてくれているのです。更に許しがたいことに、日本の福島第1原発事故後の医療体制は、こうした方々を救済するような仕組みにはなっておりません。そもそも今ある不十分な制度の運営すらも被害者・患者の方々に対してアン・フレンドリーであり、使い勝手が悪いのです(対象者を絞りすぎている上に、臨床情報を原子力ムラ・放射線ムラの完全支配下にある福島県立医大に独占させるべく、医療機関や受診条件なども絞り込んでいるため)。しかし、国も、福島県も、そして「福島県民健康調査検討委員会」も、「福島県民健康調査」を請け負う福島県立医大も、いくら被害者の方々から改善の申し入れや要望を受けても、そのロクでもない態度を改めようとはしておりません。原子力ムラ・放射線ムラの得意中の得意技である「馬耳東風」はここでも徹底されています。福島第1原発事故の人災は、事故後においても続いていて、事故被害者を事故後においても、なお苦しめ続けているのです。

 

20183月で福島第1原発事故から7年となります。これを契機に下記の3つの雑誌が特集を組み、福島第1原発事故に伴う放射能汚染と被ばくについての記事を多く掲載しています(必読)。今回はその中にあるOur PlanetTV・白石草さんの論文やレポートを簡単にご紹介したいと思います。みなさまには是非とも原本を入手され目を通されることをお勧めいたします。

 

(必読文献)『週刊金曜日』:3.11特集 被曝と健康

 http://www.kinyobi.co.jp/tokushu/002514.php

(必読文献)岩波月刊誌『世界』(2018年4月号):東北の未来のために

 https://www.iwanami.co.jp/book/b355412.html

(必読文献)岩波月刊誌『科学』(20183月号):原発事故下の7年

 https://www.iwanami.co.jp/kagaku/

 

 <別添PDFファイル>

(1)(必読重要)小児甲状腺がん、患者の何人が再発し転移しているか、一切が非公開(イントロ部分)(白石草『週刊金曜日 2018.3.9』)

「siraisi_hikoukai_gann_kinn.pdf」をダウンロード
(2)(必読重要)小児甲状腺がん、何が起きているか、「過剰診断」論議の裏で(イントロ部分)(白石草『世界 2018.4』)

「siraisi_sekaironbun_kajousindan_naniga.pdf」をダウンロード
(3)「県民健康調査」予算から甲状腺がん悉皆把握の可能性を問う(イントロ部分)(白石草『科学 2018.3』)

「siraisi_kagakuronbun_kenkoutyousa_yosan.pdf」をダウンロード

 <参考サイト>

(1)福島・甲状腺がん196人〜「学校検診見直し」検討へ OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー

 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2228

(2)福島・甲状腺検査4巡目の検査目的見直しへ〜県が答弁 OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー

 http://ourplanet-tv.org/?q=node/2231

(3)ひだんれん 福島県議会常任委員会で県民健康調査に対する質問

 http://hidanren.blogspot.jp/2018/03/blog-post_14.html

 

 <「いちろうちゃんのブログ」より>

(1)(速報)第30回「福島県民健康調査検討委員会」結果報告(Our PlanetTV 白石さん)+(2.27)「高レベル放射性廃液」政府ヒヤリングの主催者からの報告(三陸の海・岩手の会) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/30our-planettv-.html

 

(2)「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(77):昨今の放射線被曝をめぐる議論(その4)=子ども甲状腺ガンについて(その1) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/77-b2a7.html

 

(3)「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(78):昨今の放射線被曝をめぐる議論(その5)=子ども甲状腺ガンについて(その2):岩波月刊誌『科学』(2018年3月号)掲載の平沼百合論文より いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/7852018-14f0.html

 

1.(必読重要)小児甲状腺がん、患者の何人が再発し転移しているか、一切が非公開(イントロ部分)(白石草『週刊金曜日 2018.3.9』)

「siraisi_hikoukai_gann_kinn.pdf」をダウンロード
 http://www.kinyobi.co.jp/tokushu/docs/1175.pdf

 

(一部抜粋)

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(中略)問題なのは、このような診療の詳細や治療実態が、全く公開されていないことだ。福島県の甲状腺検査は、いったん二次検査の結果が確定すると、それ以降は一般の「保険診療」となる。このため、個人情報となり、データを公開できないという。この「保険診療」がブラックボックスとなり、甲状腺がんの人数でさえ把握できていないことが去年、明らかになった。二次検査で、いったん「経過観察」となった患者は、甲状腺がんと診断されても、.集計デー夕に含まれていないというのた。

 

しかも、「過剰診断」に対する批判が高まる中、福島医大では通常より、がんかどうかを判断する検査「穿刺吸引細胞診」を先延ばしにする傾向にある。二次検査で白黒つけず、多くの子が「経過観察」に送られている可能性が否めない。しかも、小さい子どもほど先延ばしにされているという。これでは「経過観察」症例ばかりが増え、年齢の低い子どもほどデータが出てこないことになる。

 

一方で、気になる出来事が起きている。「保険診療」に移行し、甲状腺がん手術を受けた患者を対象に、県の健康調査とは切り離した形で、複数の学術研究が展開されているのである。全ての患者データを集めた「症例データベース」を構築し、手術時に摘出した組織は「組織バンク」に冷凍保存されている。さらに、「組織バンク」の一部は、福島県内ではなく、長崎大学に移され、原爆被爆者の「組織バンク」ととともに保管されている。これらは、県の事業とは切り離された個人的な研究として行なわれ、県民へは一切説明されていない。

 

国際保健機関(WHO)は1999年、18歳以下の子どもに対する安定ヨウ素剤の投与指標を100ミリグレイから10ミリグレイに引き下げた(グレイは吸収線量の単位で、どのぐらい被曝したかを示す)。チェルノブイリ原発事故後に甲状腺がんとなった子どもの中には、比較的低い被曝線量の患者もいたからだ。しかし日本では100ミリグレイに据え置かれた。

 

決定したのは、原子力安全委貝会被ばく医療分科会の「ヨウ素剤検討会」である。主査は長崎大学の山下俊一教授。委員には、国際医療福祉大学クリニックの鈴木元院長や放射線医学総合研究所の明石真言理事らが名を連ねる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(注:上記の「国際医療福祉大学」は成田市に新設された大学で、加計学園獣医学部と同様に「アベ友」行政の典型事例として、これまで『週刊金曜日』紙面上で厳しく批判されてきた医科大学です:田中一郎)

 

2.(必読重要)小児甲状腺がん、何が起きているか、「過剰診断」論議の裏で(イントロ部分)(白石草『世界 2018.4』)

「siraisi_sekaironbun_kajousindan_naniga.pdf」をダウンロード
 https://www.iwanami.co.jp/book/b355412.html

 

(一部抜粋)

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(中略)聡さんは二〇一五年、県の二巡目の検査を受けた。結果は、二次検査は必要ないとされる「A2判定」だった。しかし検査結果に不信感を抱いた母親は、検査を実施している福島医大に二次検査を受けたいと電話した。これに対し、医師の反応は冷たかった。「二次検査は必要ない」と一蹴されたのだ。

 

この回答によって母親の不信感はさらに増し、県外の医療機関を頼る決意をした。すると懸念は的中。甲状腺乳頭がんと診断されたのである。二次検査通知を受けてから一年も経っていなかった。母親は必死だった。東京の専門医を探して転院し、そこで手術した。その時すでにリンパ節へも転移していたという。

 

母親は県医大に情報公開請求し、見落としの可能性を指摘し続けている。しかし、全く取り合ってもらえないという。忘れられないのは、「検査は必要ない」と一笑に付した医師の態度だ。電話口に出たのは、県医大の甲状腺検査推進室の室長で、リスクコミ三一ケーションを担当している緑川早苗准教授だった。「私の子どもだったら、受けさせません。時間のムダだと思いますよ」と笑われたのである。

 

緑川氏は今、県内の学校を飛び回り、甲状腺検査の「デメリット」を伝える活動を展開している。「検査により、見つける必要のないがんを見つけてしまうかもしれない」と説いて回っているのだ。地元紙でそんな記事を目にするたびに、怒りがこみ上げてくるという。「緑川医師との電話で、県医大への不信感は決定的なものになりました。でもかえって良かった。もしアドバイスを信じていたら、子どものがんはもっと進行していたかもしれません」

 

問題は、聡さんの場合、この見落としによって、経済的な不利益も生じていることだ。福島県では二〇一六年七月から、「甲状腺検査サポート事業」という制度が開始され、県の検査でがんと診断された患者は、検査や治療にかかった医療費が全額還付されるようになった。しかし、聡さんは、県の検査で甲状腺がんが見つかったわけではないとの理由で、「サポート事業」の対象外とされている。このー件でも母親は、県や医大と掛け合ってきたが、解決の見通しは立っていない。だが、再発や転移のリスクを考えると、自分が元気なうちに、「サポート事業」を受けられるようにしたいと願っている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

3.「県民健康調査」予算から甲状腺がん悉皆把握の可能性を問う(イントロ部分)(白石草『科学 2018.3』)

「siraisi_kagakuronbun_kenkoutyousa_yosan.pdf」をダウンロード
 https://www.iwanami.co.jp/kagaku/

 

(一部抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(中略)最近、甲状腺がんが再発したある患者の経過を見ると、1回目の手術を遅らせたことが再発予後に影響した可能性を感じるからだ。この患者は、県民健康調査の2次検査で悪性と診断されてから手術まで8カ月待たされた。その間にがんが進行し・多数のリンパ節転移があったという。手術後,残した甲状腺に新たな結節が見つかり、経過観察を続けてきたが半年で急成長したため、再手術が必要となった。素人考えではあるがもっと早くに1回目の手術をすべきだったのではいかと悔やまれる。

 

また、摘出時期が遅れたのであれば全摘・アブレーションが妥当たったのではないだろうか。家族は,「甲状腺がんはとってしまえば大丈夫」という医師の説明に裏切られたと感じている。

 

このように,福島で見つかった甲状腺がんの中には・短期間にがんが急成長したり再発したものもある。検討委員会や甲状腺検査評価部会では度々、小児甲状腺がんは「予後が良い」との主張が繰り返されているが実際そう言えるのか把握する必要がある。しかも指摘したいのは,やろうと思えば不可能ではないということだ。

 

福島県の「県民健康調査」は,資源エネルギー庁と東京電力が拠出した約1000億円にのぼる「福島県民健康管理基金」によって実施されている。県が福島医大に事業を委託し福島医大が実際の事業を行っている格好だ。

 

(中略)検査の規模は一定であるにもかかわらず,甲状腺検査の費用は数倍に増加しているのはなぜか。甲状腺検査の科目を仕訳してみたところ,検査そのものの費用は減額していることがわかった。(以下省略)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 <別添PDFファイル:その他>

(1)何のための復興計画なのか(一部抜粋)(広河隆一 『DAYS JAPAN 2018.2』)

「hirowaka_days_fukkou.pdf」をダウンロード
(2)南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟 ニュースレター NO.9(2018.3

「minamisouma_20msv_news_letter_no9.pdf」をダウンロード
 http://minamisouma.blogspot.jp/

(3)「住宅裁判を準備する会」ニュース(2018.3.4

「juutakusaiban_junbi_news.pdf」をダウンロード
(4)子どもたちが危ない! 学校無線LANで健康被害(加藤やすこ『食べもの通信 2018.2』)

(5)電磁波による健康影響で新研究、妊娠中の曝露で流産リスクが3倍に(植田武智『週刊金曜日 2018.1.26』)

http://www.tabemonotuushin.co.jp/publics/index/99/detail=1/b_id=429/r_id=801/#block429-801

(6)福島第1 放出踏み切れぬ政府・東電、汚染処理水迫る決断の時(日経 2018.2.23

 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO27279470S8A220C1EA1000/

 

(田中一郎コメント)

 『DAYS JAPAN』も『食べもの通信』もとてもいい月刊誌ですから定期購読をお勧めいたします。『食べもの通信』の2月号は、携帯電話等の日常で利用されている電磁波の危険性についてテーマに取り上げています。携帯電話等の日常利用の電磁波はエネルギーが比較的小さなものですが、それでも恒常的に使い続けると、脳などに悪影響が出てくるというものです。翻って、福島県内をはじめ福島第1原発事故により汚染された地域では、携帯電話の電磁波どころではない、猛烈な巨大エネルギーの電磁波であるガンマ線(遠くまで飛ぶ)やベータ線(あまり飛距離が出ない)が飛び交う危険地帯であり、更に、放射性物質を含んだチリや埃、あるいはホット・パーティクル(セシウム・ボール)などが空気中に常に舞っていますので、それを吸い込んで外部被曝以上に危険な内部被曝をしてしまうところでもあります。電磁波への注意もしかりですが、それ以上に放射能で汚染されたところへは近づかないことが何よりも大切なことです。(くれぐれも用心されてください)(それから、上記の日経記事ですが、まるで汚染水を海へぶん投げろと催促をしているような記事でひどいですね。かような新聞は福島県から追放してしまったらいかがでしょう:購読者ゼロの運動をする手もあります)

 

(7)砂場に響く子どもの歓声(毎日 2018.3.9

 https://mainichi.jp/articles/20180309/ddm/013/040/020000c?fm=mnm

 

(一部抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

屋内砂場の衛生管理や運用方法に関する情報を共有しようと、幼児教育に詳しい笠間理事長の呼びかけで「福島インドア砂場サミット」が開かれたのは13年11月。これをきっかけに福島SAND-STORYが誕生した。駅前や町中の広場、郊外の公園に巨大砂場を設置し、子どもから高齢者まで一緒に楽しめるイベントを開催。食育や子育ての相談も受け付けてきた。

 

 イベントで使う砂は、主に県南部の棚倉町産。建築資材の砂の名産地だ。安全性が確保された良質の砂を大量に購入し、イベント終了後は保育所や学校、公園に無償提供する。砂は消耗が激しいが、高価なため、学校現場で頻繁に購入・補充するのは難しい。これまでの提供先は50カ所を超え、県内各地に大小の砂場が設置された。

 

 一方、校庭・園庭で放射能汚染された表土を削り取り、フレコンバッグに詰める「除染」によって、土砂の入れ替えが進んだ。警戒区域や避難区域を除く校庭・園庭で、毎時1マイクロシーベルト以上を観測した施設が11年6月には372あったが、13年1月以降はゼロに。17年度の調査では全1523地点で毎時0・2マイクロシーベルト未満となった。砂場の設置場所も、当初の屋内中心から、屋外に移行してきた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(田中一郎コメント)

 棚倉町は福島県内だ。もちろん福島第1原発事故で放射能が降下している。にもかかわらず「イベントで使う砂は、主に県南部の棚倉町産。建築資材の砂の名産地だ。安全性が確保された良質の砂」などということがどうして言えるのか? この記事を掲載した毎日(御用)新聞は、それをどこまで追求して、裏付けをとって、この記事を書いているのか。また何ゆえに、放射線被曝感受性が高い幼い子どもたちが使う砂なのに、放射能汚染の危険性について言及がないのか。かようなことは私は許されない報道ではないかと思う。福島県民のすべての人が放射線被曝に詳しいわけではない。人の無知に付け込んで放射能汚染の危険性を隠し、他方で復興を装ったり、被ばく軽視・無視のかような報道をしたりすることは、私は一種の「被ばく翼賛社会」現象ではないかと思う(運動不足に苦しむ子どもたちのために努力や創意工夫をしているという雰囲気もこの記事にはあるので、余計に胸が悪くなる思いである)。「愛することとはともに被ばくすること」などと言う、まったくバカバカしい小説が現れるようになった福島県、社会全体がおかしな方向に走り始めている(子どもを持つ保護者のみなさまへ:子どもの福島県内での砂遊びはおやめになった方がいいと思います)。

 

 <NNNドキュメント>

●NNNドキュメント「見えない壁 〜福島・被災者と避難者〜」 0510 201802120055 - Dailymotion動画

 http://www.dailymotion.com/video/x6em14l

 

 <その他関連サイト>

(1)東京新聞 原発5キロ圏内 ヨウ素剤 事前配布 茨城(TOKYO Web)

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201710/CK2017101702000164.html

(2)川内原発 30キロ圏の要件該当者にヨウ素剤配布 5月から 鹿児島県 南日本新聞

 https://373news.com/_news/?storyid=90675

(3)低線量被曝で発がん、米などの国際調査、高い危険性を指摘(岩手日報 2005.7.1

 http://sanriku.my.coocan.jp/img026.pdf

(4)低線量被曝でも発がんリスク―米科学アカデミーが「放射線に、安全な量はない」と結論―(原子力資料情報室 2005.8.22

 http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=216

(5)大飯3号機が再稼働 高浜との同時事故、避難策ないまま一面中日新聞(CHUNICHI Web)

 http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2018031502000079.html

(6)チェルノブイリの健康被害、実態語る 大津で広河隆一さん(京都新聞)Yahoo!ニュース

 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180311-00000023-kyt-soci

(7)グリーンピース、「福島原発付近の放射能汚染は22世紀まで継続」調査結果を報告 (ハンギョレ新聞) - Yahoo!ニュース

 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180304-00029921-hankyoreh-kr

(8)<福島・大熊>帰還困難区域で除染開始 双葉町に続いて2例目 (河北新報) - Yahoo!ニュース

 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180315-00000009-khks-soci

(9)「汚染水の処理済水は、危険性よりも廃炉作業の進捗に影響することの方が大きな問題だ。希釈し海洋放出しても健康や環境に影響がでるとは考えていない」~原子力規制委員会 更田豊志委員長 定例会見 IWJ Independent Web Journal

 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/413494

 

(録画)20180127 UPLAN 国・東京電力の加害責任を断罪し新たな原発被害救済の枠組みを作る全国総決起集会 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=E1j22-u4Bao

草々

 

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