« 遺伝子操作技術を食品に使うな! 安全性は確認されていない!:(ドイツでGM農薬に禁止の動き:メール転送です)有機農業ニュースクリップ 2018-01-13 No.881 他 | トップページ | (3.14)「日本国憲法と現代日本」(講師:高橋哲哉東京大学大学院教授)(オルタナティブな日本を目指して:第9回目(新ちょぼゼミ)) »

2018年1月15日 (月)

「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(73):昨今の放射線被曝をめぐる議論(その2)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

(最初に若干のことです)

============================

1.(メール転送です)【お知らせ】四国電力東京支社への抗議行動の呼びかけ

 

 緊急ではありますが1.20伊方現地全国集会が開かれます。在京の仲間だけでも、現地と連帯する行動を取ろうということで、四電東京支社行動を取り組むことになりまし。広島高裁の「運転差し止め」決定を、全国に広め、再稼働を阻止しよう!

 

日 時:120日(土)13001400

場 所:千代田区大手町1-9-2大手町フィナンシャルシティグランキューブ19F玄関前

    地下鉄千代田線大手町駅C1出口/地下鉄丸ノ内線大手町駅A1出口

呼びかけ;再稼働阻止全国ネットワーク(TEL070-6650-5549

 

2.<訃報>吉岡斉さん64歳=九州大教授 脱原発けん引(毎日新聞)Yahoo!ニュース

 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180114-00000045-mai-soci

 

吉岡斉先生のご逝去を謹んでお悔やみ申し上げます。

長い間、脱原発へのご尽力、ご苦労様でした。

心より感謝いたしております。

 

吉岡先生のお志は私たちが引き継いでまいります。

どうぞやすらかにお休みください。

 

3.(別添PDFファイル)原発ゼロ法案 ネット活用、立民、前文 市民と作る(東京 2018.1.15

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201801/CK2018011502000131.html

 

(関連)原発ゼロ法案 前文素案 意見20171226 - Google ドキュメント

 http://u0u0.net/I2ko

(関連)立憲民主党 1日も早く原発ゼロへ

 https://cdp-japan.jp/yakusoku/02/

(関連)「大事なのは草の根の声と歩む政党築くこと」枝野氏:朝日新聞デジタル

 https://www.asahi.com/articles/ASL1H03SWL1GUTFK00F.html

 

(関連)(報告)(新ちょぼゼミ 「オルタナティブな日本を目指して」第3回企画)討論集会:脱原発ロードマップと新エネルギー政策 当日録画 & レジメ(201797日) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/201797-9b54.html

 

(関連)(報告)(重要・必見)立憲民主党(第2回)エネルギー調査会:原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)との対話集会=立憲民主党は今度こそ「脱原発」を「エネルギー革命」に結び付け日本の未来を切り開け いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2018/01/post-e856.html

 

(田中一郎コメント)

 立憲民主党は、原発ゼロ基本法案について、前文だけと言わずに、条文全般や関連法案も含め、原発ゼロや脱原発をどのように進めていくか、広く市民との真剣勝負の意見交換を踏まえながら、その実現に向けて歩んでいただきたい。私から1つだけ申し上げておくと、「非常時には原発を動かす・動かせる」などという条文は、原子力ムラの温存と原発再稼働の有力な口実となるので、入れない方がいいという点だ。原発や核エネルギーに未練タラタラのようなことはせず、覚悟を決めてきっぱりと原発・核燃料サイクルと縁を切る・即時に原発ゼロとし、直ちに使用済み核燃料や高レベル放射性廃液の安全対策に取り掛かることが日本を破滅に導かないための最低条件だと思う。何度も申し上げて恐縮ながら、東京新聞の記事にあるような、近未来に原発ゼロ、などというのは「問題の先送り」にすぎないのであって、絶対にダメ、ということを強調しておく。頑張っていただきたい。

 

4.政治の話で恐縮です

 本日も痛快なり、日刊ゲンダイ、です。敵は本能寺ではなくて、安倍政権・首相官邸・永田町・自民党政治にあり。単純明快です。

 

(痛快その1)(別添PDFファイル)まるで形を変えた贈収賄ではないのか、原発輸出、見るもおぞましい悪魔の癒着(日刊ゲンダイ 2018.1.13

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/221097

 

(痛快その2)民進との統一会派が引き金を引く 希望の党が3分裂(日刊ゲンダイ 2018.1.16

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/221252

 

(「(自民党の)補完政党」+「補完」=「アカン」である。:田中一郎)

 

(関連)希望、民進が統一会派結成へ 幹事長会談で大筋合意 琉球新報

 https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-646435.html

(関連)民進・希望:統一会派巡り「合意文書」 両党党内手続きへ - 毎日新聞

 https://mainichi.jp/articles/20180115/k00/00e/010/219000c?fm=mnm

(関連)民進・希望:参院希望「統一会派」拒否 両幹事長ら合意文書 - 毎日新聞

 https://mainichi.jp/articles/20180115/dde/007/010/038000c?fm=mnm

 

(関連)統一会派結成「国民の理解、得られるか」 自民・森山氏:朝日新聞デジタル

 https://www.asahi.com/articles/ASL1G5R8NL1GUTFK009.html

(関連)「連合、陳情は自民。選挙は民進。あほらしい」 麻生氏:朝日新聞デジタル

 https://www.asahi.com/articles/ASL1G61VCL1GUTFK00C.html

 

(麻生太郎でさえ、この程度の認識はできている。まさに「連合」など、あほらしい! だ:田中一郎)

============================

 

「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開の第73回目です。昨今の放射線被曝をめぐる議論(その2)をお送りいたします。「市民と科学者の内部被曝問題研究会」MLでの私と渡辺悦司さんとのやり取りを中心にお送りいたします。まずは北海道の松崎道幸先生のメールのご紹介からです。

 

 <別添PDFファイル>

(1)小児甲状腺がん閾値(松崎道幸 2017.12.29

(2)甲状腺がんと放射線の影響に関するIARC国際専門家グループ「TM-NUC」について(一部抜粋)(平沼百合 『科学 2018.1』)

(3)水面下で動く福島・健康管理の黒幕たち(表紙のみ)(白黒)(広河隆一・和田真 『DAYS JAPAN 2017.10』)

(4)3.11以後の科学リテラシー NO.60:日本学術会議報告「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」(イントロ部分)(牧野淳一郎 『科学 2017.11』)

(5)たんぽぽ舎パンフレットの表紙と目次

 

 <関連サイト>

 再生可能エネルギー普及を妨害しながら原発再稼働へと邁進する原子力ムラとその代理店政府

 

(1)原発再稼働を想定、大手電力会社が拒否する「自然エネルギー受け入れ」(HARBOR BUSINESS OnlineYahoo!ニュース

 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180112-00158326-hbolz-soci

(2)原発新増設を語る電力トップたち 国からの後押しに期待感(福井新聞ONLINEYahoo!ニュース

 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180114-00010001-fukui-l18

(3)原発新増設に向け経産省が蠢動「やるなら今しかない」と怪気炎(選択出版)(選択)Yahoo!ニュース

 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180112-00010000-sentaku-soci

(4)“原発ゼロ”小泉発言に反論 世耕氏「欠かせない」(テレビ朝日系(ANN))Yahoo!ニュース

 https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20180112-00000029-ann-bus_all

 

1.(別添PDFファイル)(メール転送です)小児甲状腺がん閾値(松崎道幸 2017.12.29

「matuzaki_report.pdf」をダウンロード

皆様。NCI等の研究者が、低線量被ばくと小児甲状腺がんのコホートデータを解析して、閾値がゼログレイである可能性が高いと結論を出しました。

 

Lubin JH et al, Thyroid Cancer Following Childhood Low-Dose Radiation Exposure: A Pooled Analysis of Nine Cohorts. J Clin Endocrinol Metab. 2017 Jul 1;102(7):2575-2583.

【フリーダウンロード】https://academic.oup.com/jcem/article/102/7/2575/3063794

 

2.国際原子力マフィアを動員した「福島県民健康調査」つぶし=SHAMISENプロジェクト

 SHAMISENとは、Nuclear Emergency Situations Improvement of Medical and Health Surveillance(核緊急事態での医学的および健康的サーベイランスの改善)の逆頭字のこと(下記の岩波月刊誌『科学』(2018.1)・平沼論文より)。国際原子力マフィアに集まるインチキ学者どもを動員した「福島県民健康調査」つぶしの陰謀企画です。下記の各文献をあたっていただいて万全の警戒をお願い申し上げます。

 

(1)(別添PDFファイル)甲状腺がんと放射線の影響に関するIARC国際専門家グループ「TM-NUC」について(一部抜粋)(平沼百合 『科学 2018.1』)

「hiranuma_kagaku_syamisenn.pdf」をダウンロード
 https://www.iwanami.co.jp/kagaku/

 

(2)(別添PDFファイル)水面下で動く福島・健康管理の黒幕たち(表紙のみ)(白黒)(広河隆一・和田真 『DAYS JAPAN 2017.10』)

「days_japan_syamisenn.pdf」をダウンロード
 https://www.fujisan.co.jp/product/1281680978/b/1563233/

 

(関連)(必読)フクシマが危ない! 福島原発事故放出放射能による健康被害の「抹殺プロジェクト」=「三味線」と国際ガン研究機関(IARC)(今月号(2017/10)『DAYS JAPAN』より) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/iarc-1815.html

 

(関連)甲状腺検査めぐり海外の専門家交え議論 OurPlanet-TV

 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2210

(関連)三味線プロジェクト:「28の提言」を公表 - EU-OPERRA SHAMISEN project releases 28 recommendations Citizen-Scientist International Symposium on

 http://csrp.jp/posts/2834

(どなたか和訳をしていただけると幸いです:田中一郎)

 

3.学術会議報告(2017.9.1)「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」の問題点(山田耕作 2017.10.4

 http://www.torikaesu.net/data/20171004_yamada.pdf

 http://blog.torikaesu.net/?eid=67

 http://nukecheck.namaste.jp/ronbun/171004yamada.html

 

(関連)日本学術会議「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」(要旨)–Global Energy Policy Research

 http://www.gepr.org/ja/contents/20171109-01/

(関連)学術会議報告(2017.9.1)「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」

 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-h170901.pdf

 

(関連)(別添PDFファイル)3.11以後の科学リテラシー NO.60:日本学術会議報告「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」(イントロ部分)(牧野淳一郎 『科学 2017.11』)

「3.11 RITERASI- KAGAKU.pdf」をダウンロード
 https://www.iwanami.co.jp/kagaku/

 

4.(メール転送です)GoWestの総会での講演スライド(「東日本の放射能汚染と健康影響(渡辺悦司 2017.12.17)」についての質問と回答

 下記が「市民と科学者の内部被曝問題研究会」での私と渡辺悦司さんとの間での議論です。渡辺さんの方でまとめてくださいました。

 

(関連)東日本の放射能汚染と健康影響(渡辺悦司 2017.12.17

 http://www.gowest-comewest.net/higai/files/watanabe20171217.pdf

 http://www.gowest-comewest.net/higai/watanabe20171217.html

 

(参考)12.17第一回総会 Go West, Come West! 3.11東北・関東 放射能汚染からの避難者と仲間たち

 http://www.gowest-comewest.net/event/20171217soukai/

 

それから、少し前に渡辺悦司さんが上京されて講演をなさったものがたんぽぽ舎さんの冊子になっていますのでご紹介しておきます。


●(別添PDFファイル)たんぽぽ舎パンフレットの表紙と目次(渡辺悦司さん)

「tanpopo_panfu_mokuji.pdf」をダウンロード

(関連)#脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会) 渡辺悦司氏 講演会 盛況でした。 貴重な資料及び病気別死亡率変化グラフ等をダウンロードできます。

 https://fukusima-sokai.blogspot.jp/2017/06/blog-post.html

 

以下はメール転送です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

皆さま、渡辺悦司より

 

内部被曝問題研究会の疫学部会と歴史背景部会のMLでの議論で、田中一郎様から、私のGoWestの総会での講演スライド(添付)について、質問がありました。皆さまもおそらく同じような疑問を抱かれるかも知れないと思い、田中様の快諾を得て、同MLでの議論、田中様の質問と私の回答を引用いたします。ご検討ください。また、転送を許諾いただいた田中様に感謝申し上げます。

 

(田中一郎様質問)

以下、質問を箇条書きにいたします。

 

1.P12 「鉄含有 ⇒ 組織に付着しやすい」とありますが、どういう意味でしょうか? また、それは何故ですか? P12 3.15時点で放射性セシウムの8089%がこのような微粒子」とありますが、その根拠は? 多すぎませんか?

 

2.P14 このグラフの横軸の単位はそれぞれ何ですか? 大気中の硫酸イオン微粒子への吸着を推定する定性的理由は何ですか?

 

3.P18 3/20,21の放出に対応する事故事象は「ベント」ではありませんか? NHKスペシャル・メルトダウンでベント管付着ヨウ素の放出が以前に放送されておりました。

 

4.P28 文部科学省の作成の放射性セシウム降下量の推計値は信用できないのでは? どうやって求めたのでしょうか?

 

5.P39 市民による測定:貝殻山公園 1m=0.28μSv/h、1cm0.91μSv/hというのは数値が離れすぎではありませんか?(測定ミス) (くぬぎ山公園の方も 0.30 0.74で、離れすぎ?

 

6.P66 「重金属イオンが体内にあると第2次光電効果により被ばく量が増大」というのがよくわかりません。なぜ重金属イオンですか?

 

(関連)光電効果

 http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/WYP2005/koudenpamph.html

 

7.P72 「間接的作用 ⇒ ROSFR DNA~染色体変異の蓄積 ⇒ ガン」「慢性炎症 ⇒ ゲノム・エピゲノム変異 ⇒ ガン ⇒ 悪性化促進」「ミトコンドリア損傷 ⇒ 細胞代謝の転換 ⇒ ガン抑制遺伝子発現抑制 ⇒ ガン発症の促進 ⇒ ガン化細胞の免疫機能による攻撃の抑制」

 

8.P85 TCA回路の変異 ⇒ 糖から乳酸をつくる回路に転換 ⇒ ガン抑制遺伝子の不活性化 ⇒ ガン」「ミトコンドリアがROSFRを過剰産生 ⇒ 関連疾患」

 

9.P117 426014800人/年の致死リスク」は1桁多いのではありませんか?(計算間違い?)

 

10P120121 ECRR補正を使うと20Sv地域に長期居住すると10万人全員が死去」というのはECRR補正が過大では?

 

11P126 0.8832万人・Sv」という数字は何処から来ましたか?

 

以上です。

 

私の感想は、ガンによる死亡リスクが高いように直感的に思います。1mSv内部被曝の死亡リスクについても同様です。そもそも内部被曝をシーベルトで評価するのは私は賛成ではありません(外部被曝はさしあたりいいと思います、DDREFは2ではなくて1または1/2にすればいい)。極力、放射性核種ごとのベクレルで議論した方がいいと思っています。それから、低線量内部被曝の場合は、ガンなどによる死亡リスクよりも慢性的な多様な健康被害リスク・発症リスクの方によりウェイトを置いた観察や議論が求められているように思います。ともかく福島第1原発から放出されている各種の放射性物質の人体内における挙動が一部の核種を除きよくわかっていません。大問題だと思っています。

-----------------

 

(渡辺悦司回答)

ご質問の点、暫定的ですが、以下の通り考えております。

 

1.の(1

鉄含有微粒子が体の表面に付着しやすい点、眼の角膜については『今日の眼疾患治療指針』(154ページ)を参照しました。皮膚などについては、角膜との類似性からの私の類推です。消化器官からは、鉄は、生体に不可欠な無機物として常に吸収するメカニズムになっています。

 

また、体内には赤血球内のヘモグロビンなど多種の鉄タンパク質や鉄含有酵素が存在しています。おそらく、かなり初期の生命進化の結果と思われます。このあたりのメカニズムは、どなたかお詳しい方がおられましたら、ぜひ御教示ください。

 

1.の(2

3.15時点で放射性セシウムの8089%がこのような微粒子」の典拠は以下の通りです。朝日新聞インターネット版「福島第一のセシウム、コンクリと反応か九大など研究」ほか

http://megalodon.jp/2016-0627-1120-20/www.asahi.com/articles/ASJ6V35H4J6VULBJ001.html

 

科学ニュースサイトにも少し詳しい紹介があります。

 https://www.eurekalert.org/pub_releases_ml/2016-06/gc-5062616.php

 

315日という事故の頂点(爆発が相次いだ)の時期の放射性セシウムの放出では、ガラス状粒子が圧倒的に多く、その後エアロゾルに付着した粒子の割合が増加したものと考えるのが自然であろうと考えています。

 

2.原図の書き方が悪く分かりにくいですが、横軸の単位は、左の図がBq/立方メートル、右の図がマイクログラム/立方メートルです。左の図が粒径と放射能量との相関、右の図が粒径とエアロゾル重量との相関と考えてください。原論文は、右図の分布と左図の硫酸イオンの分布との計上の相似性から類推しています。それ以上の、内的な連関は、原論文には指摘されていません。

 

ただ私としては、すでに大気中を浮遊しているエアロゾルに放射性セシウムが付着したという現象が指摘されているというだけで、さしあたり十分だと考えています。つまり、放射性微粒子にも複数の種類があり、そのうちのガラス状不溶性微粒子が、最も多く、また最も危険であり、これが今も再飛散によって広範囲に福島だけでなく首都圏や東日本ひいては全国を放射能ミストとして覆っているということです。

 

大きく過小評価された政府推計でも、セシウム137ベースで、福島事故は広島原爆の168発分を放出したとされます。その約2割が日本の陸上に沈降したとされますから、34発分程度でしょう。そのおよそ半分、17発分程度がこのような不溶性粒子です。この一部が飛び回って、内部被曝を蓄積して行っているのです。

 

3320/21日の放出ですが、もちろんご指摘のベントの可能性もあります。私としては、東電によって隠されているかも知れない、再臨界などによ

る爆発事象(とくに深夜の)も含めて、いくつかの可能性を残しておきたいという見解です。

 

4.これは『経済』20124月号の浅見輝夫氏の論文から採ったものです。元は文科省統計(現在は原子力規制委員会「定時降下物」)ですので、信頼性は、もちろん問題があります。

 http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/list/195/list-1.html

 

ただ、一応の全国の汚染を示す参考程度にはなるのではないでしょうか。

 

5.これは、私には分かりません。ベータ線核種が多いと、可能性はあると思いますが…。

 

6.これも、私には、くわしくご説明することはできませんが、ECRR2010勧告の「二次的光電効果」を引用したものです。原子番号の大きいナノ粒子やイオンがあると、光子放射線を吸収し、2次的に放出するため、ベータ線と同様の作用を及ぼし、周辺細胞に対する放射線の効果は大きくなるといわれています。

 

元素ごとの光子放射線の吸収量は、原子番号の「4乗もしくは5乗に比例する」と考えられています。ですから、鉛などの重金属汚染、劣化ウラン弾によるウラン汚染などは、光子放射線(ガンマ線・X線)の影響を強めるとされています。同勧告日本語版の、104109ページ、145146ページを、ご参照ください。これも、どなたかお詳しい方の、解説をお願いしたいと思います。

 

7.および8.これは、論考を準備中ですので、しばらくお待ちください。一点だけ、先回りして指摘させていただきますと、田中様に教えていただいた永田親義氏の『がんはなぜ生じるか』(講談社、古本でしか手に入りませんが)が非常に役立ちました。

 

通読いたしまして、同書は、2010年代になって、がん分子生物学の文字通り革命が始まる直前までのがん科学の発展の総括としても、またその最も中心的なメカニズムとしての「活性酸素・フリーラジカル」による発がんを主張している点でも、極めて重要な著作であると確信します。

 

ベンツピレンなどよく知られている発がん物質による発がんメカニズムが、実際には、フリーラジカルを生成すること(つまり有機ラジカルの形成)によるという同書の指摘、われわれが強調しております、放射線による活性酸素・フリーラジカルの形成と「複合的」作用(おそらくは相加的よりは相乗効果)を必然的に予想させます。読ましていただいて、このような本の形容にはふさわしくありませんが、とても感動的でした。

 

(参考)がんはなぜ生じるか 原因と発生のメカニズムを探る-永田親義/著(講談社ブルーバックス)

 http://u0u0.net/I2B9

 

9.単位は「万人・Sv」です。ですから、1億人×000Sv10000万人×0001Sv10万人・Svでよいのではないでしょうか? 0.1mSvでも、実際に計算してみますと、1万人・Sv、毎年の被曝でICRPでおよそ500人、UNSCEARでは1000人のがん死という恐るべき結果が出てきます。

 

10ECRRの補正値については、2010勧告では、いろいろの数値が上がっていますが(220123ページ)、ほぼ、勧告がベースにしている原爆被爆者の寿命調査(LSS)の段階で(つまりDDREF=2の操作の前、ICRP的な低線量での影響が自動的に2分の1になるはずとする操作をする以前の段階で)20分の1ECRR179ページ)、つまりDDREF=2の操作後で40分の1というのは、ほぼいろいろな推計に合致するように思います。

 

ECRRは、核実験の犠牲者数で、UNSCEAR40分の1186187ページ)、あるいは2080分の1191ページ)、iCRPのモデルで46.6倍(268ページ)としています。

 

ここでは、ヤブロコフらの『チェルノブイリ被害の全貌』による被害推計、20年でおよそ100万人から、ECRRの過小評価係数を検証してみましょう。UNSCEARによるチェルノブイリ事故の集団線量は60万人・Svです。つまり、DDREFなしで、UNSCEARのリスク係数(およそ1000/万人・Sv)で計算すると、致死的な被害者数は約6万人です。

 

これは、20年後以降には、被害がもう出ないという非現実的な仮定ををした場合でさえ、16.7分の1の過小評価です。50年が生涯期間ですので、あと30年間に、被害が今までの半分と仮定すると、150万人の被害者、つまり過小評価は25分の1です。ICRPの場合は、DDREF=2によって、これらの数字を半分に操作していますから、この2倍、34分の1から50分の1という過小評価係数となります。これらは、全く自然な数字のように思われます。

 

11.福島と関東8県の集団線量です(スライド124ページの計の最も右の項を参照下さい)。PDFでは、コンマとピリオドが、拡大しないと見分けにくく、ご迷惑をおかけしたかも知れません。右の2列は、コンマです。ベクレルとシーベルトの議論についてのご指摘、まったく同感ですが、現実にはSvによる議論になるほかないので、現実的・実務的にどう処理するかは、今後の課題とさせてください。

-----------------------

 

以下、渡辺による、追加の説明です。

 

政府は、20mSv/yを一般公衆の被曝基準として、福島で現実に実施し、また日本全国に拡大して押しつけようとしています。ですが、こんなことを行うと、住民の全数致死=「ジェノサイド」となる危険があります。この点、もうひとつ説明を追加させてください。

 

(1)それは、生涯期間での被曝量と、高線量での放射線致死量の「比較リスク論」です(もちろん数字は全て大まかな推計です)。ICRPなどの「生涯期間」は50年(子どもは70年)ですので、生涯期間の致死リスクは、×50で、1000mSvつまり1Svです。1Svは、一度の外部被曝での10%未満致死量(12Sv)に相当します。

 

ですから、もしもICRPリスクモデルの過小評価率が10倍以上であれば、全員致死の可能性が出てきます。ICRP式にDDREF=2を導入しても、過小評価率が20倍以上であれば、同じように全員致死の可能性が生じます。

 

(2)ほんとうは、日本政府の言う20mSvは、家屋による遮蔽が6割もある(つまり室内では屋外の線量の4割しか被曝しない)というまったく非現実的な架空の仮定に基づく数値です(屋外8時間・屋内16時間として空間線量に0.6が掛けられた数値)。

 

ですから、日本政府の20mSv/yは本当は33mSv/yです。つまり、生涯期間50年間で1.67Svです。つまり、10%の致死率にかなり近い数字です。

 

(3)また子どもについては、この33mSv/yというのは、子どもである20年間は、放射線感受性をICRPに従って平均値の3倍とし、生涯期間を70年とすると、3.7Sv0.033×3×20+1.67)に相当します。これは、ICRPの半数致死量(35Sv)に匹敵します。すなわち、子どもについては、過小評価補正係数が2倍、あるいはDDREF=2の場合を考えても4倍であれば、十分全員致死のレベルになります。

 

(4)さらに、子どもの放射線感受性についてはICRPの数値が過小評価であって、実際には10倍以上(本行大阪大学教授)と考えるべきでしょう。そうすると、子どもの生涯被曝量は、8.3Sv0.033×10×20+1.67)となります。これは、半数致死量35Svをはるかに上回り、全数(90100%)致死量1015Svにかなり近づきます。つまり、50%~90%の致死水準です。つまり、子どもについては、ECRRによるICRP過小評価補正係数の如何にかかわらず、すなわち補正なしでも、ジェノサイドの可能性が示唆されるのです。

 

(5)低い線量を多年にわたって被曝する場合には、ICRPは、100mGy以下では、「重篤な」影響が蓄積されないと主張しています(2007勧告126ページ)。しかし、被曝労働者の年間被曝量は「5年間で」100mSvつまり年間の平均20mSvとして規定されていることで分かるように、20mSv/yで「蓄積されていく」ことが、いわば前提されています。ですから、このICRPの叙述の信憑性は疑われます。

 

(6)別件で、紹介ですが「フクシマ・ジェノサイド」というホームページがあって、 大阪の高槻市の市民放射能測定所に関係される方が、この問題について系統的に検討されています。

 http://aoitombo.s100.xrea.com/newindex.html

 

なかなかよくできていると感じますので、ぜひ、ご検討下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

草々

 

« 遺伝子操作技術を食品に使うな! 安全性は確認されていない!:(ドイツでGM農薬に禁止の動き:メール転送です)有機農業ニュースクリップ 2018-01-13 No.881 他 | トップページ | (3.14)「日本国憲法と現代日本」(講師:高橋哲哉東京大学大学院教授)(オルタナティブな日本を目指して:第9回目(新ちょぼゼミ)) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 遺伝子操作技術を食品に使うな! 安全性は確認されていない!:(ドイツでGM農薬に禁止の動き:メール転送です)有機農業ニュースクリップ 2018-01-13 No.881 他 | トップページ | (3.14)「日本国憲法と現代日本」(講師:高橋哲哉東京大学大学院教授)(オルタナティブな日本を目指して:第9回目(新ちょぼゼミ)) »

最近の記事

無料ブログはココログ