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2017年12月 4日 (月)

『東電福島第一原発3号機・核爆発』検証ノート:(危険極まりない!)3号機爆発の実態解明も原因究明もできていないどころか、原発や核燃料サイクル施設の過酷事故時における様々な爆発防止対策もなされていない

前略,田中一郎です。

 

別添は昨今、他のMLで送られてきた「『東電福島第一原発3号機・核爆発』検証ノート」というレポートです。3号機の爆発は本当に水素爆発なのか、水素爆発なら、何故、1号機の水素爆発とあんなに爆発の仕方が違うのか、また、爆発した後の原子炉や建屋の状況も大きく違うのはなぜか、3号機爆発時に中性子が出ていたというが、それは何故か(水素爆発で中性子が出ることはない)などなど、疑問は尽きないのですが、こうした原発の素人でも疑問に思うことを全部うっちゃったまま、福島第1原発事故の廃炉作業と原発再稼働が進められています。この国は悲惨な結果を招いた福島第1原発の教訓を生かそうという姿勢が希薄であるどころか、原発再稼働や再推進に都合の悪いことをうやむやにしたまま隠してしまえばいいという態度が露骨で、非常に危ういものを感じます。そして、その「事故実態・事故原因探求心」の乏しさは、脱原発を掲げる一部の人たちにも言えるのではないか、そんな懸念も最近は感じるようになりました。以下、簡単にコメントいたします。

 

別添PDFファイルにざっと目を通してみましたが、20ペーシにおよぶ大作ですけれど、中身は「3号機核爆発説の資料集」という感じで、かなり幅広くデータが集められています。これ自体はとても貴重な資料集だと思います。ただ、内容的には私が今まで見てきたいろいろな資料とあまり違いがなく、残念なのは、こうしたかなりの量の資料をご覧になった著者ご自身が、3号機爆発をどういう根拠でどういう風に見ておられるかが詳細に書かれていないのが残念です(文章の大半は資料からの引用です)。

 

参考までに、少し前にいただいた西尾正道元(独)国立病院機構北海道がんセンター院長のレジメの一部を別添PDFファイルに添付しておきます。こちらはA4・1枚のものなので、すぐにご理解いただけると思います。

 

 <別添PDFファイル>

(1)『東電福島第一原発3号機・核爆発』検証ノート(篠原英雄 20171022日)

(上)「f13_kakubakuhatusetu_note_1.pdf」をダウンロード
(中)「f13_kakubakuhatusetu_note_2.pdf」をダウンロード
(下)「f13_kakubakuhatusetu_note_3.pdf」をダウンロード

(2)福島3号機爆発が核爆発である証拠(西尾正道 元(独)国立病院機構北海道がんセンター院長:201397日))

「nisio_kakubakuhatu_evidence.pdf」をダウンロード

 <関連サイト>

(1)3号機燃料取り出し|東京電力

 http://www.tepco.co.jp/decommision/planaction/removal3/index-j.html

(2)福島第一原発の燃料取り出しのゆくえ(前編:使用済み燃料の取り出し)(吉川彰浩) - 個人 - Yahoo!ニュース

 https://news.yahoo.co.jp/byline/yoshikawaakihiro/20170310-00068371/

 

ともあれ上記のように福島第1原発の各号機の使用済み核燃料の撤去が廃炉工程の最優先事項の1つになり、まもなく3号機プールが着手される運びになっているようです。私は、3号機爆発の実態解明や原因究明が進んでもいないし、3号機がそもそもメルトダウンに至ったプロセスも詳細にはよくわからないままでの、こうした廃炉作業の性急な取組は、福島第1原発事故を「津波で電源を失いメルトダウンして水素爆発をした」という、単純極まりない思考停止状態を固定化するものとして、許しがたいものだと考えています。いや、それどころか、そもそもこの性急な廃炉作業の取組こそが、福島第1原発事故の実態解明や原因究明を今後の原発再稼働にとっては邪魔になるものとして退け、それをあいまいなままの状態で蓋をしてしまう、原子力ムラのいつもの邪悪な作為であると考えています。

 

1号機建屋に放射能拡散防止目的の樹脂でできたカバーを取り付けていたのも、その内部で1号機の地震の揺れによる機器類の破損を隠蔽してわからなくしてしまうための秘密裏の証拠隠滅作業が行われていた可能性があります。何故なら、放射能拡散防止をいうのなら、1号機よりも2号機(圧力抑制室下部に穴が開いている可能性があり、そこから大量の放射能が漏れ出ているかもしれない)や3号機(すさまじい爆発で1号機よりも放射能汚染がひどい)の方がより重要であり、少なくとも1号機に建屋カバーを設置するのなら23号機にも設置すべきだからです。ともかく福島第1原発の廃炉作業を担う連中も、監視する連中も、原子力規制委員会・規制庁をはじめ、その全員が原子力ムラの人間達という信じがたい体制で廃炉作業が進められているところが、そもそもの諸悪の根源です。しかも福島第1原発そのものへの自由な取材も、独立系のジャーナリストを含めてシャットアウト状態ですから、かような廃炉は「原子力ムラの新たな陰謀と茶番」と見ておいていいだろうと思います。

 

脱原発を求める市民運動・社会運動は、次の4点を繰り返し繰り返し訴えていく必要があります。3号機爆発は水素爆発だった、福島第1原発は関係者の努力で廃炉が徐々に進んでいる、などという「単純・お人好し」の認識が今のままの状態で広まることに断固として抵抗すべきです。

 

1.3号機爆発の実態解明と原因究明を多くの科学者・技術者をまじえて徹底追及せよ。

 特に1号機と3号機の爆発の違いを明らかにしていただきたい(あわせて4号機が何故爆発し、また火災を起こしたのかも、明らかに。3号機から地下のパイプを通じて水素が4号機にやってきた、などというのは説得力に欠けているし、また、そのようなことが起きうるというのなら、ベント配管を複数の号機で共有するような欠陥構造は他の原発ではどうなっているのか、はっきりさせるべきではないかと思います)。

 

2.福島第1原発の廃炉作業を国内外のジャーナリストや科学者・技術者に公開せよ。妙な隠蔽や工作をやめよ。

 

3.原発の過酷事故時の以下の4つの爆発について、徹底した防止対策がなされないままの再稼働は許されない。

(1)水素爆発(建屋内での爆発と格納容器内での爆発の2つがある)

●建屋内の水素爆発の防止

 福島第1原発1号機の水素爆発で2号機建屋のブローアウトパネルが開いて2号機建屋の水素爆発が免れたことを教訓にし、原発建屋のブローアウトパネルが電力がなくても開けられる(人力その他)ようにしておくことが必要です。要するに建屋の換気について見直す必要があります。

 

●格納容器内の水素爆発の防止

 今現在、次々と再稼働されている加圧水型の格納容器は沸騰水型と比較してズータイが大きいから、水素爆発の心配は原則不要だ、もしもの時には点火プラグ(イグナイター)を格納容器内部に設置して水素を早めに燃やす、なので水素爆発防止のため沸騰水型のように格納容器内に窒素ガスを入れて酸素を追い出すこともしない、などという信じがたい「火遊び」対策で事足れりとしている様子がうかがえます。愚か極まりないどころか危険極まりないのです。格納容器が大きければ、それだけ水素爆発した時の威力も大きいということであり、また、格納容器内で点火プラグで水素を燃やすなどと言うのは、意識的に水素爆発を誘導しているようなものです。そもそも新聞やTVなどのマスごみが、加圧水型の水素爆発防止をはじめとする「原発爆発防止対策」があまりに楽観的で危ういということを報道しようとしていません。今こそ脱原発の市民運動・社会運動が社会に向けて警告を発すべき時です。

 

(2)水蒸気爆発

 摂氏3000度以上の溶融核燃料が突然大量の水に触れたときに大爆発を起こすのが水蒸気爆発です。水蒸気爆発は製鉄業をはじめ、高温の金属を扱う業界では常識中の常識です。しかし、これまた信じがたいことに、福島第1原発事故後、それまで最重要の炉心溶融防止対策と言われてきた緊急炉心冷却装置(ECCS)が実はきちんと機能しないことが福島原発事故で明らかになってしまったため、その原因究明を放棄して、もはや緊急炉心冷却装置(ECCS)に依存せず、炉心溶融が始まったら溶けるに任せておいて、原子炉下部のキャビティに落ちてくるのを待つ、そのあと水で冷やす、などというバカバカしい対策でお茶を濁しているのです。そしてその時、その3000度以上の溶融炉心がキャビティにある水に触れたときにも「水蒸気爆発は起きないだろう・起きる確率は小さい」などとしてOKにしてしまっています。ほんとうに「冗談だろ!」と言いたくなるようなデタラメです。(ほぼ間違いなく炉心溶融時には水蒸気爆発が起き、格納容器は木っ端みじんに吹き飛ばされると私は思います。その時が日本滅亡の日となります。また、緊急炉心冷却装置(ECCS)の欠陥については、原子力ムラはもちろん脱原発の市民運動・社会運動もあまり問題視していない現状が私には歯がゆく感じます 1号機の非常用復水器(IC)を問題視した田中三彦氏や、メルトダウン特集を組んでいたNHK(但し問題あり)くらいか? RCICやHPCIの問題点はどうなっているの?)

 

注:ヨーロッパなどの新型原子炉では、原子炉下部にコアキャッチャーという装置を設けて、炉心溶融後に落下してきた核燃料デブリを冷却する仕組みを取り入れている原子炉もある。しかし、その原子炉は、日本にある古い型の原子炉とはそもそも設計が違うのであって、日本の原子力ムラが自分たちに都合のいいところだけを欧州原子炉の説明から切り取ってきて水蒸気爆発防止対策の手抜きの説明に使うというのは論外だ。違うというのなら、まずは再稼働している・させる全ての原発の原子炉下部にコアキャッチャーを設置せよ(設計上できない)。

 

(3)一酸化炭素爆発

 溶融炉心が格納容器の底を突き抜けて溶けていった場合に、その下にあるコンクリートと「コア・コンクリート反応」を引き起こし、大量の水素と一酸化炭素が発生します。その一酸化炭素が爆発するのです。もちろん水素の方も爆発の可能性があります。原発のズータイがでかいゆえに、出てくる一酸化炭素や水素の量も並みではありません。危険極まりない話ですが、これに対する対策など聞いたことがありません。一酸化炭素発生を防ぐには、コンクリートの原料に石灰岩を使わないことです。

 

(4)(使用済み核燃料)臨界核爆発

 福島第1原発3号機爆発の実態も原因も分からないままで、このまま「なかったこと」「ありえないこと」にされそうです。私は3号機爆発が間違いなく核爆発であったと思っているわけではありません。可能性があるのかないのか、はっきりさせていただきたい、ということです。言い換えれば、3号機爆発がもたらしたすべての結果について、整合性のある合理的な説明をしていただきたい、1号機と3号機の爆発の違いについて、きちんと説明をしていただきたい、と申し上げています。そして、それができるまでは、福島第1原発の廃炉解体も、原発再稼働も許されない、ということです。福島第1原発の性急な廃炉とその非公開の姿勢は、原発事故の実態を覆い隠すための証拠隠滅がその主目的としか考えられません。(もし、3号機爆発が(使用済み核燃料プール内での)核爆発だということになれば、原発や核施設が停止していようがいまいが、それに対する対策・対応が必要となるから重要なのです)

 

(また、今回の福島原発事故で、使用済み核燃料プールが非常に危険で、原子炉以上であることが明らかになりました。原子炉は圧力容器や格納容器があり、また、多重の冷却装置などがついていますが、使用済み核燃料プールは、大量の放射能がむきだしのまま水のプールにつけられているだけです。これに対する安全確保対策は、稼働している・いないに関わらず、全国すべての原発・核燃料施設について、ただちに安全対策が着手されなければならないはずです。しかし、これまた信じがたいことに、(再処理施設の高レベル放射性廃液タンクとともに)ほったらかしのまま、電力会社をはじめとする原子力ムラは原発再稼働に夢中になっているのです。この連中を退治しなければ、私たちは彼らと心中させられるハメに陥るでしょう)

 

4.福島第1原発事故時における爆発に関連した教訓

(1)原発をモニターするTVカメラが設置されていません(福島第1原発事故では4号機の爆発映像がありません)。こういうことではまずいでしょう。何かあったときに、現地・現場の状況が遠隔地(たとえば東京の対策本部)からはわからなくなります。しかし、再稼働し始めている加圧水型原発に関して、このことが話題になったことは一度もないのでは?

 

(2)原発周辺の放射能モニターが過酷事故時には機能しないので記録も残らない。福島第1原発事故の際には、周辺設置モニターの中には停電になったから止まってしまったなどというバカバカしいものも多くありました(意図的にそのように設置されていると考えて総点検が必要、とにかく過酷事故時に動かない放射能モニターなど役に立ちません)。

 

(3)原発過酷事故時のドライベントはもちろん、ウェットベントであっても、大量の放射能が環境に放出されることが今回の福島第1原発事故で明らかになったように思われます。しかし、それに対する対応は、沸騰水型の原子炉にはベントフィルターを装備させる、加圧水型はそれを5年間猶予する、という、お気楽極まりないものです。また、装備されるベントフィルターの性能もどの程度のものなのか、はっきりしません(一説によれば、原発の巨大さに比べて新設フィルターが小さいのであまり役に立たないだろうとも言われています)。

 

(4)格納容器が水素爆発や水蒸気爆発で吹き飛んだ場合の対策・対応や、使用済み核燃料プールが水素爆発や核爆発で吹き飛んだ場合の対策・対応はできているのか? 一時話題となった化学消火器は用意されたのか? 放射能飛散防止対策はどうやるのか? いったい誰が対応するのか? 自衛隊なのか? どうするのだ?

 

ともかく、原発再稼働が福島第1原発事故の教訓を全く無視して進められています。原子力工学的にも「不都合な真実」には目を背けています。このまま行けば、ほぼ間違いなく日本の原発・核燃料施設は過酷事故を引き起こすだろうと思われます。そして恐らくは、福島第1原発事故の時よりもさらにひどい放射能汚染をもたらし、手の付けられないような事態に陥るものと推測されます。日本の滅亡がカウントダウン状態です。一刻も早く、このデタラメな原発再稼働をやめさせ、原子力ムラを解体し、不可逆的な脱原発を実現していきましょう。私たちの生存のために残された時間はもうあまりないのです。

草々

 

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