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2017年11月 7日 (火)

租税民主主義こそが民主主義の基本の基本(2):税制もおかしければ、税金の使い道さえもおかしい日本、社会(保障)政策を一から考え直せ

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

(最初に若干のことです)

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1.「オルタナティブな日本を目指して」:民主主義は永久革命です(丸山真男)

 10.22衆議院選挙は「市民と野党の共闘」の敗北に終わりました。しかし、それで改革運動や世直しが終わるわけではありません。私たちの未来は、今日のアベ自公政権や「希望という名の絶望の党」・大阪維新による政治の延長上にはありません。「オルタナティブな日本を目指して」の私たちの市民運動・社会運動は、真の民主主義と国民主権を求めて永久革命を続けていきます。

 

(参考)(11.13)「オルタナティブな日本を目指して」学習会(第5回目)「TPP11、日米経済対話、日欧EPA、そして、どうする・どうなる日本農業」(鈴木宣弘東京大学大学院教授)JR水道橋(新ちょぼゼミ)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1505197175594staff01

 

(参考)(12.14)「オルタナティブな日本を目指して」学習会(第6回目)「広告代理店・電通とオリンピック、そして憲法改正国民投票」(本間龍さん)JR水道橋(新ちょぼゼミ)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1507798317804staff01

 

(参考)オルタナティブな日本を目指して(企画一覧:第1回から4回まで 報告&録画) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-6da3.html

 

2.小池と前原をこのまま逃がしていいのか/「ボタンの掛け違い」ですむ話ではない 日刊ゲンダイ

 http://www.asyura2.com/17/senkyo235/msg/156.html

 http://blog.goo.ne.jp/uo4/e/c31a971aa8f70e66b5dac05d19f7a8b7

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/216720/1

 

(一部抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(中略)ところが、である。議会制民主主義をここまで徹底的に破壊しながら、当事者のA級戦犯は「私が悪かった」とただ頭を下げるだけ。片や何食わぬ顔して「都政に専念」すれば、こなた代表辞任でさっさと希望に移る。そんな無責任はあり得ない。

 

(中略)民進党解体に野党共闘潰し。小池と安倍の密約に小池と前原の暗躍。米国追従盲者の存在とジャパンハンドラーの影――。要するに、世界も仰天した野党第1党の消滅劇には、「ボタンの掛け違い」では到底片づけられない疑惑が山積しているのである。

 

元民進党議員らは「仲間を殺した前原は万死に値する」と猛反発だったが、民主主義を焼け野原にしたという一点で小池と前原は万死に値す。「小池さんも前原さんも情報公開と言っているのです。ウラで何があったのか明らかにすべきでしょう。2人はもっと追い詰められなきゃおかしい」(角谷浩一氏=前出)

 

民主党分裂劇の裏でどんな怪しい思惑が蠢いていたのか。それが見えてこないと、安倍政権を本当に追い詰めることはできないし、この国で再び政権交代が起こることはない。また同じ過ちを繰り返す。知らぬ存ぜぬのまま都政や希望で活動なんて国民は絶対に許さない。2人を絶対に逃がしちゃいけない。

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(この2人の真の狙いはアベ政権打倒などではなかった。彼らの本音は「市民と野党の共闘」の破壊=つまりは真の政権交代を妨害し挫折させることだった。何が「ボタンの掛け違い」か、ざけんじゃねー。我らはこいつらを絶対に許さない、よーく覚えておけ! :田中一郎)

 

3.古賀茂明「『急がばバラマキ』で若者を騙し、改憲を目指す安倍総理」(AERA dot.) 衆議院選挙が終わって、ようやく国会が開|dメニューニュース(NTTドコモ)

 http://topics.smt.docomo.ne.jp/article/dot/nation/dot-2017110500022

 

4.(もらい泣きナツメロ演歌)森昌子 越冬つばめ(1986-06-29YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=bTUuzOu5iiw

 

(三度のメシより大好き演歌、一に演歌、二に演歌、三泗がなくて、五に演歌、寝ても覚めても演歌、演歌、演歌:マサコは若い頃よりも今がずっとずっといいですね、歌がとっても上手になっています。:田中一郎)

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昨今の他のMLでの議論から、いくつかをご紹介いたします。重複をご容赦ください(一部加筆修正)。また併せて、税制や社会(保障)政策に関する最近のマスコミ報道を若干ばかりご紹介申し上げます。

 

 <「パラダイス文書」報道:本日分(11/7)>

(1)(パラダイス文書)米FBにロシアマネー ツイッターも 情報工作影響 焦点:朝日新聞デジタル

 http://www.asahi.com/articles/DA3S13216530.html?ref=nmail_20171107mo

(2)ロス氏「対ロ制裁違反ない」問題の株保有は否定せず パラダイス文書報道で:朝日新聞デジタル

 http://www.asahi.com/articles/DA3S13216529.html?ref=nmail_20171107mo

(3)東京新聞 ロシア資金、FBへ流入か 米世論に影響力狙いも 回避地のファンド通じ 国際(TOKYO Web)

 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017110601002184.html

 

 <別添PDFファイル>

(1)「ギリギリの生活」さえ許されない生活保護引き下げの悪夢 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ ダイヤモンド・オンライン

 http://diamond.jp/articles/-/147203

(2)1万人超署名 佐川宣寿罷免要求拡大、税務署員が悲鳴「仕事に障害」(日刊ゲンダイ 2017.8.24

 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/212028

(3)アップル 欧州委提訴へ、税優遇の適法性 争点に(日経 2016.12.21

 https://www.nikkei.com/article/DGKKASGM20HBI_Q6A221C1FF1000/

(4)ふるさと納税 半分が経費に(日経 2017.8.27

 https://www.nikkei.com/article/DGKKASFB18H28_S7A820C1EA3000/

(5)最低限度の生活保護でなく(木村草太 朝日 2017.8.31

 http://www.asahi.com/articles/DA3S13110275.html

(6)出国税1000 19年度導入、政府検討27年ぶり新税(毎日 2017.10.31

 https://mainichi.jp/articles/20171031/ddm/001/010/135000c?fm=mnm

(7)税の再配分革命がニッポンを救う(倉重篤郎 『サンデー毎日 2017.7.9』)

 http://archive.fo/j3ZOc

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(8)節税目的の養子「有効」、相続税対策 最高裁初判断(東京 2017.2.1

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017020102000123.html

 

(どっち向いて判決出してんだ、ドアホ。富裕層による納税回避をやめさせようとする国税当局の仕事の邪魔をしているだけではないか。相続税をこんなやり方で節税させていてどうするか! こっち向けホイだよ、最高裁! :田中一郎)

 

(9)地方消費税配分、都市偏重見直し、財務省提案(朝日 2017.11.1 他)

 http://www.asahi.com/articles/DA3S13207906.html

 

(月刊誌『選択』(2017/11)によれば、菅義偉官房長官が小池百合子都知事に対する嫌がらせを各省庁に指示したところ、総務省から出てきたのがコレだそうである。日本の政治や行政もここまで落ちたのかという印象だ。誰が先般の衆院選でかような連中に投票をしたのか? アホ丸出しだとは思わんのか! :田中一郎)

 

10)地方税滞納 過酷取り立て、給与口座 残高0円に、追い込まれる生活 行政側は「適切な対応」(東京 2017.11.3

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017103002000145.html

 

(こういう記事を見ると、体の深いところから怒りがこみあげてくる。こういうことをやっているから地方公務員にバッシングが起きるのだ! やめんかい! バカたれ! :田中一郎)

 

 <関連サイト:消費税>

(1)斎藤貴男氏「消費税のカラクリをあばく」(1) - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=AprGkh9U2qc&list=PLStG_tdBhAX1s83HLFwId0_8Q6SNv-gT8

(2)斎藤貴男氏「消費税のカラクリをあばく」(2) - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=_ab9Xyzoers&index=2&list=PLStG_tdBhAX1s83HLFwId0_8Q6SNv-gT8

(3)斎藤貴男氏「消費税のカラクリをあばく」(3) - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=7h7bM4LlSG0&list=PLStG_tdBhAX1s83HLFwId0_8Q6SNv-gT8&index=3

(4)市民と野党をつなぐ会@東京 消費税をめぐる学習会(講演全収録) - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=j6JhRMxZUos&feature=youtu.be

 

 <関連サイト:その他>

(1)「庶民ほど税に苦しむ」異常な国、日本の現実 政策 東洋経済オンライン 経済ニュースの新基準

 http://toyokeizai.net/articles/-/165349

(2)欧州委 ネット企業課税強化へ 米側の反発招く恐れ 共同通信ニュース 沖縄タイムス+プラス

 http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/149902

(3)税逃れをいかに防ぐか パナマ文書の公開に思う ( その他経済 ) - Ddogのプログレッシブな日々 - Yahoo!ブログ

 http://qq1q.biz/GRHR

(4)賃上げ企業向け、法人減税を検討 政府・与党:朝日新聞デジタル

 http://www.asahi.com/articles/DA3S13209657.html?ref=nmail_20171102mo

(5)東京新聞 鳩山氏、租税回避地企業役員に 元副大臣は投資商品購入 社会(TOKYO Web)

 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017110501001790.html

 

1.(他のMLでの議論です)「ギリギリの生活」さえ許されない生活保護引き下げの悪夢 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ ダイヤモンド・オンライン

 http://diamond.jp/articles/-/147203

 

(田中一郎コメント:問題は生活保護だけではない=社会政策の抜本的改正・立直しが求められている)

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 ところで問題は、この「最後のセイフティネット」と言われる生活保護制度の改悪だけが問題ではないことです。たとえば、その周辺・一歩手前の政策である様々な制度=就学支援や奨学金・授業料減免、低所得者層への各種手当なども、給付基準が生活保護とリンクしていたりして、同時に引き下げられていることや、更には、貧困層拡大や固定化の大きな原因である非正規労働の在り方がどんどんひどくなっていること、失業した場合の支援や身障者・傷病者への支援があまりに手薄いこと、老後の貧困化放置、医療・介護の切捨て政策などなど、わが国での社会保障・福祉政策を含む社会政策が根本的に旧態依然としていて、抜本的に改められなければならないという点にあると思います。にもかかわらず、それがきちんと世の中に対して問題提起されていない、歪められ、隠され、単純化され、場合によっては真逆に的外れな形で伝えられていて、その上に自民党やその補完勢力が胡坐をかいている、そんな状態です。マスごみや似非学者ども(経済学者は最悪)に大きな原因があるのでしょうが、しかし、私はそれだけではないように感じています。

 

そして更に腹立たしいのは、これまでこのMLでも、私から何度も申し上げてきたように、こうした日本の貧困な社会保障政策や社会政策が、今まで以上に劣化していきそうな情勢の中で、たとえば、ベーシックインカムなどという戯言をあたかも適切な処方箋政策であるかのように論じてみたり(ベーシックインカムを最低所得保障の社会保障政策と勘違いしている愚かな認識も散見)、財源や他の諸政策とのバランスも考えずに、いたずらに普遍主義的な政策を提唱して、その財源を消費税増税に求めるというトンチンカンな「逆効果」政策を論じてみたりと、ピンボケはなはだしき改革論議が続いていることです。

 

大切なことは、今ある制度をきめ細かく見直して、とにもかくにも、今ここにある危機=日々、生活に困り果てている階層に社会政策による丁寧な対策の手を差し伸べることであり(しかも「お上の施しもの」としてではなく、生存権政策として、当然の受給権の保障であるという形で)、それと並行して、制度そのものの改正を早急に検討することです。そしてその際、最重要なのは財源です。いきなり消費税増税など、絶対にあってはならないのであって、まずは現状で大きく歪められている税制を抜本的に転換し、真っ先に納税すべきなのにほとんど納税をしていない連中(巨大多国籍型企業群や富裕層・資産家)から徴税することがポイントです。タックスヘイブン対策はそのための一つの柱です。そのうえで、普遍主義的な政策も改革メニューの一つとして検討の対象になってきます(私は「最低保障年金」が最初の検討課題かなと思います。教育無償化は時期尚早です。それよりも奨学金制度の拡充と授業料減免あるいは引下げを早急に大規模に実施すべきです)。ましてや、国債を日銀に引き受けさせて、貨幣発行利益を財源にしていけばよろしい式の(森永卓郎がその典型例)「ヘリコプター・マネー」政策などは無責任の極みではないかと見ています。

 

私はこの20年間の「失われた時代」に、貧困の解消・絶滅を含む「世直し」を求める側の議論の欠如や考え方の安直化・手抜きを強く感ます。志の低水準化と言ってもいいのではないかとも思っています。そうした、いわば「社会を変えようとする側」の思考的怠慢が、間接的にではありますが国政選挙その他の選挙における政策公約の軽視や政治家選択のいい加減につながっているように思えてならないのです。いわゆる「AKB総選挙化」です。改革せんとする側の「エネルギー」のようなものが不足している、波及力が乏しい、覚悟や本気度が足りない、そう感じます。

 

ご紹介していただいた記事は、生活保護制度を丁寧に考える契機の一つになればと願っています。

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2.(他のMLでの議論です)デンソーへの課税 違法、最高裁判決 海外子会社「実態ある」(朝日 2017.10.25

 http://digital.asahi.com/articles/DA3S13196575.html?rm=150

 http://www.asahi.com/articles/ASKBS5HCLKBSUTIL02H.html

 

(田中一郎コメント:我が国のタックスヘイブン対策税制はまともに機能しているのか?)

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上記は本日付の朝日新聞に掲載された記事です。少し前にサラ金会社武富士のオーナーの息子の相続税納税回避行為をやすやすと認めてしまった日本の最高裁が出した判決なので、素直には受け止めることはできません。はて、最高裁はひょっとして、またやってんじゃないのか、という印象を強く持ちます。KEYポイントは「デンソー子会社は物流の改善業務が収入の8割以上を占めるなどとし、主な事業を「相当な規模と実態がある地域統括業務」と判断し、課税を違法とした」という点の是非ですが、この記事を読むだけではよくわかりません。

 

「地域統括会社」だけの機能ならばタックス・ヘイブン税制が適用されるのはデンソーもよく知っていたはずで、問題は、それを尻抜けするために「物流の改善業務が収入の8割以上を占める」などの「お化粧」をしていなかったかどうかがポイントです。どなたか詳しい方がおられたらご教授いただければ幸いです。

 

私は、この最高裁の判断の是非だけでなく、我が国のタックスヘイブン税制がはたして有効に機能しているのかどうか疑問に思っています。そもそも「子会社の主な事業が、国内でもできる「株式の保有」なら適用される一方、ほかに事業実態があるなど一定の条件を満たせば除外される。」(朝日新聞記事)という規定が甘いのであって、およそタックス・ヘイブンと定義された国や地域に置かれた子会社や関係会社(支配基準による実質的を含む)については、すべて強制的に連結扱いとして課税し、そこに税金を逃れて利益をため込むことができないようにしておくべきではないかと思います。また、無関係会社を装って会社をつくるなどして、意図的に納税を回避した場合には、巨額の重加算税を課してペナルティを厳しくしておけば、相当程度、タックスヘイブン活用に抑止効果が働くはずです。

 

ところが、この記事には次のように書かれています。

 

「一方で、政府は企業の国際競争の激化などを受け、企業側に有利な制度の見直しにも取り組んできた。法の適用国・地域での税率はかつては「25%以下」だったが、現在は「20%未満」まで縮小。今年度も、海外子会社の事業内容の認定方法を一部で拡大するなどの改正をした。近年は対策税制に基づく所得の申告漏れの指摘も減少傾向だ。昨年6月末までの1年間で国税当局が指摘した申告漏れは69件で計57億円。いずれもここ10年で最高だった122件、481億円を大きく下回る。」

 

要するに、今あるザルだらけのタックスヘイブン規制をさらに緩めて多国籍大企業(や富裕層ら)の国際的な納税回避行為を裏から奨励し、法令違反の告発も、まるでアリバイ行為のごとくちょこちょことやっている程度で、まるでやる気を感じさせない、ということなのでしょう。こんなことで、よくも私たち貧民・金欠のちょぼちょぼ市民に消費税増税を押し付けてくるものだと思います。私の簡単な試算でも、おそらく企業と富裕層にきちんと課税すれば、毎年2桁兆円の税収アップが見込まれているのに、その中核的対策の1つであるタックス・ヘイブン(まさに税金など払わねえぞという意思表示そのもの)に対する対策・対応を緩和したり手抜きするとはいかなることぞということです。(しかし最終的に、多くの有権者・国民が、わけもわからず国政選挙でかような政策を進めている自公政権に投票したり、そもそも投票に行かずに棄権したりしているようでは、どうしようもないでしょう)

 

ついでに申し上げておけば、記事の最後には「一橋大の渡辺智之教授(財政学)はこの日の判決について「おおむね妥当な内容だ」と評価。一方で「国際的には租税回避の規制を強化する流れにあり、国は企業実態も考慮しつつ、課税逃れには厳正に対処すべきだ」と指摘する。」とあります。総論賛成・各論反対の典型的な「もっともらしい体裁の御用言論」のような気もしますが、いかがでしょうか? 何故なら、私が財政学や税制の専門家なら、この事件を受けて、このような発言はしないと思うからです。

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3.(他のMLでの議論です)時の問題/「富裕層増税」は本気か?/IMFがリポートを公表 - 連合通信社

 http://qq1q.biz/GRIb

 

(田中一郎コメント:尻抜け対策が必要だと思います)

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富裕税とともに内部留保課税も必要だとのご意見に対して私が発信した意見です。

 

内部留保課税については賛成いたしますが、2つばかり。

 

(1)タックス・ヘイブン対策の強化を含め(私は「強制連結課税」(注*)がいいと思いますがいかがでしょうか?)、尻抜け対策が必要ではないかと素朴に思います。配当にして社外に出してしまえば課税から逃れられるので、おそらく大した税収増にはならないような気がします。低い税率でわずかばかり課税するだけなら、まあ「迷惑だ」くらいの反発で済むかもしれません。でも、それでは主旨に反します。

 

(注*)日本よりも課税水準の低い国や地域をタックス・ヘイブンと定義し、そこにある日本企業の子会社や関連会社はすべて「強制的に連結課税」して、タックスヘイブンに利益を留保しておくおことができないようにしてしまうこと。そこで事業をしているとかしていないとかは無関係に強制課税する(そんなところに会社をつくるなという国家的意思表示の意味あり)。これとは別に非居住者や外国法人の課税適正化も併せて必要。この非居住者や外国法人の課税の制度やその運営がどうなっているかも重要なチェックポイントです。

 

(2)「希望という名の絶望の党」の小池百合子が内部留保課税を一時口にしておりましたが、あれはハッタリに近い話で、企業の投資促進という大義名分がくっついていますので、「内部留保課税にこだわらない」などという「つぶやき」もセットでした。これがくせもので、実際に政権を取ると、スズメの涙の内部留保課税に、巨額の投資減税をセットで、大企業のご機嫌取りをしてくる可能性大と見ておいていいと思います。

 

ところで、一方の極には、大資本とその株主に巨額の内部留保や富が積み上がり、もう一方の極には、非正規労働者や外国人労働者を中心に貧困と過重労働と生活苦が蓄積する。これって、まさにマルクス著=資本論第1巻の資本の蓄積過程そのものではないかと思います。そしてマルクスは、そのあとに「資本蓄積の歴史的傾向」を書いています。大企業が社会的公正と公共の福祉のために、その内部留保を使わないのであれば、マルクスが論じたとおりにして差し上げればいいのではないかと思います。

 

万国のプレカリアートよ、団結せよ!!

御用労働組合「連合」を解体せよ!!

 

てな感じですね。

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4.(他のMLでの議論です)ユニバーサリズム(普遍主義的政策)は運動として成立するのか(ユニバーサリズムとターゲッティズムの問題)

 

(田中一郎コメント)

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ユニバーサリズム(普遍主義的政策:政策対象を限定せず広くあまねく施策対象とする政策、例えば大学の授業料無料化など)とターゲッティズム(対象目的明確化政策:政策対象とする人々を特定の属性などで限定すること:生活保護制度など)は原理的に対立するものではないと思います。社会福祉を増進していく政策的手段の2つの方法であって、上手に適切に使い分ければ、それぞれが有効なものと理解してかまわないと思います。最大のポイントは財源をどのように確保するかであり、社会政策の中身とともに、それに必要な財政のファイナンス(資金調達)の仕方についても十分に考慮する必要があります。

 

私がこのMLでしきりに申し上げてきた「ユニバーサリズム(普遍主義)批判」は、それを主張する方々が、あるいはその主張の内容が、いささか乱暴であり、現実から遊離しており、市場原理主義アホダラ教に感化されており、ご都合主義丸出しであり、これまでの財政学の議論を無視しており、細部に宿りたまいた神をないがしろにし、着手と同時に破たんすることほぼ確実であり、あまたの政策課題とのバランス感覚に欠け、いかにもマニアっぽい雰囲気が強いからです。ベーシックインカムはその典型事例です。

 

1.物事には順序というものがある、何を先にやり、何をその次に実施し、何を後回しにするか、最後の仕上げにもって来るかは非常に重要な検討事項です。また、緊急に着手すべきものと、じっくり時間をとって検討すべきものもあるでしょう。ユニバーサリズム(普遍主義)政策は後者に該当します。

 

2.ユニバーサリズム(普遍主義的政策)は、富(資産)や所得の分配の社会的公正化と並行して進められなければいけないと思っています。そのために税制が使われるべきですが、すなわち税制は社会政策の財源確保の意味と同時に所得の再配分機能も兼ね備えているのです。また、さらに一歩進んで、税制とは、いったん所得分配が終わった後の所得の再配分ですから、どちらかというと後手に回っています。ですから、所得の発生源にさかのぼって、社会的な公正が定着していくような、マルクスの言葉で申しあげれば「生産関係」にメスを入れていくような社会政策が並行してなされて行かなくてはならないと私は考えます。労働法制の抜本的な改革などは、その一つではないかと思いますし、また、今日の日本の会社法はまさにグロテスクそのものですから、抜本的なメスを入れる必要があると思われます。

 

3.財政均衡主義は愚かで無意味ですが、他方でまた、財政無節操主義ないしはタカリ自民党政策もまた、危険な段階に差し掛かっています。論理的で明確な線引きは難しいでしょうが、そこそこ財政支出に節操を持ち、かつ柔軟な財政運営が望まれます。

 

4.社会政策には常に「(新しい)階級的(固定化する階層的)な視点」が必要です。支配・被支配、抑圧・被抑圧、搾取・被搾取、強者・弱者、加害・被害、差別・非差別など、社会の成り立ち具合を十分に念頭に置いた上で社会政策は打ち出され、かつ適切に運営されるべきです。こうしたことを無視して「ユニバーサリズム(普遍主義的政策)」を振り回すことは、私は犯罪的欺瞞行為だと見ています。ごまかすんじゃねーぞ、ということです。

 

申し上げるまでもありませんが、今日の日本の財政政策や社会政策、あるいはまた税制は、年々ひどくなってボロボロの状態です。オルタナティブに政策を考える立場から見ると、さまざまな可能性が無為無策のまま没にされ、それが新たな問題や悲劇を生み出して、時間を追うごとに日本社会全体が雪だるまのごとく「どん底」へ向けて転がり落ちて行っているイメージです。「可能性としての日本」の期待できる可能性が次々と失われ、くだらない安物の間に合わせの、ガラクタ制度が山積みになってきています。諸悪の根源は今日の政治にあります。

 

政治改革と並行して税制改革を考え、また社会政策のありようを考えることが重要になっております。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

草々

 

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