「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(37):原発のムダと危険
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
(最初にイベント情報その他若干のことです)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.(重要)(11.9)福島原発被害東京訴訟・第20回期日及び報告集会のご案内 福島原発被害首都圏弁護団
いよいよ原告の尋問が始まります。可能な限り多くのみなさまのご参集をお願い申し上げます。
http://genpatsu-shutoken.com/blog/archives/589
【福島原発被害東京訴訟第20回期日のご案内】
日時:11月9日(水)午前10時~午後4時30分
場所:東京地方裁判所103号法廷…
[東京都千代田区霞が関1-1-4]
[報告会]
同日 期日終了後(16:45ころ~)
場所:弁護士会館10階の1005会議室
[東京都千代田区霞が関1-1-3]
※裁判所の東隣の建物です
2.【原発事故被害者の救済を求める全国運動】10-26 第三期請願署名提出集会
http://www.foejapan.org/energy/fukushima/evt_161026.html
3.(11.12)報告会「2016年夏 子どもたちの保養・チェルノブイリと福島」
http://ccfj.la.coocan.jp/saishin.html
4.#脱被ばく実現ネット(旧ふくしま集団疎開裁判の会) 10.30落合栄一郎先生の講演会
http://fukusima-sokai.blogspot.jp/2016/09/blog-post_96.html
http://www.labornetjp.org/EventItem/1474993213368staff01
5.(11.6)APAST主催講演会「原発事故は爆発だ!
水蒸気爆発と水素爆発を考える」(入谷駅)
http://www.labornetjp.org/EventItem/1474884839236matuzawa
6.(ネット署名継続中だそうです)40年廃炉署名(1次集約分)と要請書を愛知県知事に提出 Toold 40 Takahama 高浜原発1,2号機差止行政訴訟
http://toold-40-takahama.com/2016/10/05/syomei160930/
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨年末より再開しました「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズも今回で37回目です。今回は「原発のムダと危険」をテーマにしました。原発・原子力の世界での出鱈目は尽きることがありません。いい加減にしろと思いますが改まることはありません。馬耳東風に無頓着が原子力ムラの大きな特性の一つです(*)。しかし、こうしたことが次の原発・核施設の過酷事故へとつながっていくのです。目先のことで原発に「ノー」と言えない・・・・!!? などとマスコミは報じ、市民運動・社会運動に携わる人の中にもそういう人がいますが、私は「甘ったれるな」と申し上げたいですね。原発経済や核社会とは違うオルタナティブな経済や社会の在り方などは容易に描くことができます。要はやる気と覚悟の問題です。
(*)みなさま、「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」に「慣れっこ」にならないでください。どうぞ原子力ムラの出鱈目が報道されましたら、必ずみんなで大きく騒いで、その出鱈目を暴いて大宣伝し、かつ出鱈目当事者を厳しく批判・非難いたしましょう。「またか・・・」と言って見過ごしてしまうのが最もよくないことです。
<別添PDFファイル>
(1)志賀原発2号機に雨水流入・漏電、「安全機能
失う恐れ」規制委(朝日 2016.10.20)
(2)柏崎刈羽 再稼働計画見直し、液状化で浸水の恐れ(毎日 2016.10.14)
(3)福島第二 冷温停止
管理ミス相次ぐ、原発温存のムダ(東京 2016.10.20)
(4)原発の地震予測法は「過小」、東大地震研教授が推計、熊本地震の検証で判明(毎日 2016.10.6)
(5)廃炉2基も「日本鋳鍛鋼」製(東京 2016.10.19 夕刊)
(6)原発処理 総額30兆円、国民負担 既に14兆円(東京
2016.10.20)
(7)原子力発電を巡る政府のもくろみ(古賀茂明『週刊エコノミスト 2016.10.25』)
<その他関連サイト>
(1)(必見)廃炉作業の費用と期間に隠されている原発の真っ黒な現実。廃炉だけに特化した「廃炉庁」を早急に作れ!‐お散歩日記‐マガジン9
http://www.magazine9.jp/osanpo/130821/
(2)核爆発だった!福島第一原発3号機 - YouTube.flv - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Gh1E1-u4CkU
(3)(必見)相次ぐ再稼働作業時のトラブル
― 原発再稼働の恐 ろしい危険性(渡辺悦司 2016.8.12)
http://www.torikaesu.net/data/20160812_watanabe_saikado.pdf
(4)奪われた豊かな暮らし〜栃木県・那須高原 OurPlanet-TV:特定非営利活動法人
アワープラネット・ティービー
(特に「その他関連サイト」の上記(1)は、日本の原発廃炉計画がイギリスのそれに比べて、あまりにも根拠なく楽観視・軽視されている点について説得力ある形で説明されています。みなさまにも、ぜひ、ご一読をお願いできればと思っております:田中一郎)
1.志賀原発2号機に雨水流入・漏電、「安全機能
失う恐れ」規制委(朝日 2016.10.20)
http://www.asahi.com/articles/ASJBM4K37JBMULBJ00D.html
(信じがたいトラブルです。まるで福島第1原発過酷事故寸前状態だったと言えるのではないでしょうか。津波に対しては志賀原発は標高が高い場所にあるので心配いらないなどとして、集中豪雨による雨水の原発建屋への流入には何の配慮も準備もしていなかった、それが今回の危機一髪状態を招いています。北陸電力という会社は福島第1原発事故から何も学んでいないということがこれで明らかになったと言えるでしょう。福島第1原発のあのSBO(全電源喪失)を見てもなお、原発建屋の地下に蓄電池、1階に電源設備を置いたまま5年半も放置しておくバカ者がいるでしょうか。そのバカ者=つまりは北陸電力には、とうてい原発を稼働する資格はありません。そもそも北陸電力は1990年代の終わり頃に志賀原発で臨界事故を起こしていながらそれを隠し続けていましたし、また、志賀原発の敷地には原発建屋の真下も含めて活断層が縦横無尽に走っています。原子力規制委員会・規制庁は、何故、こんな会社のこんな原発の再稼働の審査を受け付けているのでしょうか? 申請書の表紙に大きく「×」とハンコを押して北陸電力に突き返すべきでしょう。:田中一郎)
(参考)志賀原発の制御棒脱落=臨界事故はもっとも危険なものだった-YAMASAKI Hisataka - 薔薇、または陽だまりの猫
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/8a0580bdd771698495a9eea1daf9efa3
以下はメール転送です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
皆さま
渡辺悦司より
今日のニュースで、志賀原発2号機建屋に雨水が浸水し、それによって非常用分電盤がショートしたという報道がありました。NHKとテレビ朝日の報道は以下にあります。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161019/k10010735261000.html
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000085874.html
重要な点は、少なくとも3つあります。
第1は、今回のトラブルが、きわめて深刻な事故につながるもので、「原子炉の非常用の冷却設備などに電気を送るほかの分電盤も水につかり、安全上重要な機器の電源を失うおそれがあった」という点です。もしも、稼働中であれば、苛酷事故に導く危険性があったと考えるべきものです。
第2は、大雨や洪水による建屋内への浸水については、ほとんど対策が立てられていない現状を、明らかにしたことです。原子力規制委員会と田中委員長自身が「規制に抜けがあった」ことを公式に認めています。
第3は、私は一貫して電力会社の保守・安全への姿勢の恐るべき欠如を強調してきましたが、数日前に起こった東京電力の地下高圧線の火災とそれによる首都圏中枢部の大停電に続いて、この安全保守体制の自壊傾向を改めて示したことです。
『週刊東洋経済』の今週号(2016年10月22日)の特集「原発
最後の選択、国民に8.3兆円の請求書」は、事故処理や賠償について電気料金と税金によって国民負担が次々に膨らんで、結局20兆円になりかねないとして、事故を起こした東電と電力会社を保護しようとする政府・経産省・東電の政策を暴露しています。同記事は、非常に優れた内容ですが、1点だけ抜けがあります。
大島堅一氏が一言「モラルハザード」という言葉を使っていますが、残念ながらその内容を具体的に展開していません。モラルハザードとは、もともとは損害保険の用語で、保険により想定される事故をカバーすると、保険契約者が人為的に保険事故を発生させるような場合のことです。
現在生じている「モラルハザード」の具体的な内容は、はっきりしています。事故を起こした東電の刑事責任も免責し、損害賠償も国と国民が肩代わりし、健康被害は一切認めず賠償から免責し、事故処理費用も廃炉費用も国民負担に転嫁し、原発を動かす電力会社の利益を政府が保障していけば、結局、「苛酷事故を起こしてもよい」という行動原理で電力会社が運営されるようになる、このような恐ろしい事態が現に再稼働をめぐって進みつつある、ということなのです。
『東洋経済』はここまで言うべきであったし、言わなければならなかったと思います。それでも、同記事の内容は、財界誌でもここまでは言うという意味で、役に立つと思いますので、皆さんぜひお読みください。
http://tkplus.jp/ud/magazine/pubdate/20161022
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.柏崎刈羽 再稼働計画見直し、液状化で浸水の恐れ(毎日 2016.10.14)
http://mainichi.jp/articles/20161014/k00/00m/040/104000c
(柏崎刈羽原発は、既に2007年7月の中越沖地震で3000か所以上のダメージ(破損や故障など)を受け、原発としてはもはや危険で使えない状態に陥っています。それをごまかして、さしたる修繕もしていないのに再稼働へ向けて全力疾走を始めているのが東京電力や現在の政府と、その取り巻き原子力ムラです。昨今では東京電力は、新潟県内で原発の安全をPRするようなCMを、TVからしきりに垂れ流しているそうです。そんなカネとヒマがあったら、福島第1原発事故の被害者の賠償や支援に、あるいは福島第1原発の後始末に使えということではないでしょうか。ともかく柏崎刈羽原発は福島第2原発とともに廃炉にすべきです。:田中一郎)
3.福島第二 冷温停止
管理ミス相次ぐ、原発温存のムダ(東京 2016.10.20)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016102002000133.html
(記事には「保安規定違反が相次いでいる。ケーブルの敷設ミスや、侵入者の通報装置の解除、保全計画の未策定など、さほど大きな問題ではないかもしれないが、積み重なれば大きな事故を招く可能性もある。また、新規制基準への適合審査申請はしていないが、七月には新オフサイトセンターが完成した」とある。国から有権者・国民の血税を注入してもらいながら、地元福島が「もう原発などまっぴらだ」と繰り返し申し伝えているにもかかわらず、この東京電力という会社は何をしているのかということだ。原発など再稼働するというのなら、いっそのこと潰してしまえばいい:田中一郎)
4..原発の地震予測法は「過小」、東大地震研教授が推計、熊本地震の検証で判明(毎日 2016.10.6)
http://mainichi.jp/articles/20161006/k00/00m/040/121000c
(関連)(報告)原発の地震動見直しと美浜3号審査中止を求める緊急要請・院内集会=間抜けなタヌキ「規制委」と田中俊一が化け損ねて出したインチキ地震評価の尻尾を捕まえろ
いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-ca30.html
(関連)(報告)(9.1
緊急ちょぼゼミ)危険!! 基準地震動が過小評価されている いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-4518.html
(今年夏の島崎邦彦東京大学名誉教授に続いて、東大地震研の纐纈(こうけつ)一起教授が基準地震動の過小評価を指摘しています。原子力規制委員会・規制庁は、例によって例のごとく、そ知らぬ顔をしています。早く政権交代を実現して原子力規制の在り方と規制委員のメンツを変えないと、大変なことになります。危機的状況です。:田中一郎)
5.廃炉2基も「日本鋳鍛鋼」製(東京 2016.10.19 夕刊) http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201610/CK2016101902000257.html
(関連)東京新聞 仏原発5基の検査前倒し指示 日本鋳鍛鋼の部品、強度不足疑い社会(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016101901000767.html
(上記記事から見て、この問題で緊急を要しそうなのは玄海原発(2~4号機)と思われます:田中一郎)
6.原発処理 総額30兆円、国民負担 既に14兆円(東京
2016.10.20) https://silmarilnecktie.wordpress.com/2016/10/20/%E3%80%901020%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%96%B0%E8%81%9E%E3%80%91%E5%8E%9F%E7%99%BA%E5%87%A6%E7%90%86%E3%81%AB%E7%B7%8F%E9%A1%8D%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%85%86%E5%86%86%E3%80%80%E6%97%A2%E3%81%AB%E5%9B%BD/
(こんなものではすまないでしょう。ここには高レベル放射性廃棄物や廃液の処理処分費用が含まれておりませんし、おそらくは楽観的な見込みの上に計算された「虚構」の将来費用=つまり「だまし過小評価」のコスト計算となっていると思われます:田中一郎)
7.原子力発電を巡る政府のもくろみ(古賀茂明『週刊エコノミスト 2016.10.25』)
(関連)元経産省官僚・古賀茂明氏が語る「政府と原子力ムラがいま目指すもの」 堀潤
http://www.huffingtonpost.jp/jun-hori/post_5241_b_3626534.html
(一部抜粋)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(中略)そして、最後の締めが、電力価格がどうなっても、原発が絶対に赤字にならないようにする収入保証の仕組みの導入だ。原発だけでは批判が起こるのは確
実なため、まずは、火力発電の議論から始まる。こうした一連の政策で電力会社の株価は大きく上昇するだろう。国民の犠牲で、本来責任を取るべき株主の利益を増やす。とんでもない政策だ。この国に「正義」はあるのか。国民の見識が問われている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(田中一郎コメント)
コンパクトにまとめられた古賀茂明氏のこのコメントは、この問題の核心を突いている。みなさまも、ぜひ、原本をご覧になってみて下さい。この古賀茂明氏を民進党は東京都知事に推薦することを拒否して都知事選挙で大敗北を喫しましたが、つづいて、新潟県知事選挙、衆議院東京10区補選でも、煮え切らない態度を取って、事実上、選挙戦から逃亡してしまいました。こんな政党が野党第1党であることが、日本をおかしくしているもう一つの原因でもあるのです。私たちは、自民党政治に代わるオルタナティブで安定した政権の実現へ向け、新しい政治勢力の創設にそろそろ着手する必要がありそうです:田中一郎)
草々
« 放射能汚染地帯で農業をしてはいけない=諸悪の根源は、生産者・農家を含む原発事故被害者への賠償・補償をきちんとしないことだ、そして、生産者・農家の被ばく防護をどうして国はきちんとしないのか!! | トップページ | (報告)避難住宅打ち切り反対 福島原発事故避難者の院内集会 他 »
« 放射能汚染地帯で農業をしてはいけない=諸悪の根源は、生産者・農家を含む原発事故被害者への賠償・補償をきちんとしないことだ、そして、生産者・農家の被ばく防護をどうして国はきちんとしないのか!! | トップページ | (報告)避難住宅打ち切り反対 福島原発事故避難者の院内集会 他 »
コメント