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2016年8月

2016年8月31日 (水)

これはおかしい!! 電力「自由化」政策の下、経済産業省主導で進められる原発ドーピング=邪悪と亡国の巣窟・経済産業省を解体せよ

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

(最初にイベント情報です)

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1.(9.1)「放射性廃棄物問題に関する政府との会合」 - becquerelfrees blog

 http://becquerelfree.hatenadiary.jp/entry/2016/08/20/114827

 

2.(別添PDFファイル)(チラシ)3.11 講演会 被ばく被害とがん患者(藍原寛子さん)

 http://u0u1.net/y58l

 

3.DAYSから視る日々 9-21に「藤田祐幸さんを偲ぶ会」を開催いたします。

 http://daysjapanblog.seesaa.net/article/441377935.html

 

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今年(2016年)の4月よりカッコつきの電力「自由」化が始まっています。しかしながら電力市場には未だ大きな動きがないまま約半年が過ぎました。いろいろ理由はあるのでしょうが、私は最大の理由が、原子力ムラ代理店業務に忙しい経済産業省が、本来の電力自由化の在り方をゆがめ、原発と石炭火力という最も選択してはいけないエネルギー源を優先するかのごとき政策をごり押ししているところにあるように思います。そして、他方では、将来の日本のエネルギーを担っていく分散型電源(再生可能エネルギーや天然ガス利用オンサイト型コジェネなど)の普及に対して陰湿な方法でストップをかけているからです。いわば経済産業省は、福島第1原発事故を引き起こした犯罪会社である東京電力をはじめ、「滅び行く恐竜」ともいうべき既存巨大電力会社群や原発産業・関連企業群などと結託して、日本最大の「抵抗勢力」を形成しているのです。その行きつく先は原発・核施設の再びの過酷事故と日本の没落・滅亡です。

 

この経済産業省という役所、特にアベ政権になって以降は、トップの大臣や事務次官から下々の「木っ葉役人」まで、数々の目に余る悪事を働き続けています。福島第1原発事故を引き起こした張本人であるにもかかわらず、その責任をとろうともせず、相も変わらずに陳腐化した危険な古い技術に過ぎない原子力にしがみつくかと思えば、他方では史上最悪の国際協定TPPを省を挙げて推進しています。これまで日本を疲弊させてきた市場原理主義的政策への反省のかけらもないどころか、更に極端でひどいTPP協定を締結して、アメリカの下僕になりつつ内外巨大資本のために日本を差し出そうという魂胆です。

 

トラブル続きで危険極まりない青森県六ケ所村再処理工場と核燃料サイクル事業を延命工作しているのも経済産業省です。わずかな空地を使って原発再稼働への抗議を続けてきた経済産業省前テントを目の敵にして撤去させたのも、この経済産業省でした。また、武器輸出を再開し、国内の死に体だった防衛産業・軍需企業を生き返らせて、世界に向けて武器輸出を率先して進めているのもこの役所です。まさに「死の商人」ならぬ「死の役所」です。もちろん、安全審査もろくすっぽせずに、政府の信用供与や貿易保険までセットにして原発輸出も熱心に手掛けています。そして、こうした悪事や出鱈目の核心部分は有権者・国民・市民に知られるとまずいので、特定秘密保護法その他を使って対外秘にしています(たとえば、時折、議員会館で行われる市民団体との政府交渉では、この経済産業省が「録画VTRお断り」などという身勝手なことを言い、主催団体を困らせています)。まさにこの経済産業省は現代日本における「邪悪と亡国の巣窟」と言えるでしょう。かような役所は解体するしかありません。かつて「闇勢力」と癒着をしてノーパンしゃぶしゃぶ接待を受けていた大蔵省が解体されたように、この「邪悪と亡国の巣窟」である経済産業省も解体できないはずがありません。政権交代とともに直ちに着手されるべき霞が関改革の最優先課題です。

 

さて、この電力自由化のことですが、昨今、岩波ブックレットで、とてもいい参考書が発刊されていますのでご紹介します。ブックレットですから、内容も一般向けで平易、かつ必要事項はおおむね網羅されており、読みやすくて手ごろな解説パンフレットになっています。みなさまもぜひ、お買い求めの上、目を通されてみてください。電力自由化のことは、私たち有権者・国民・市民は、その仕組みと問題点をしっかり知っておく必要があります。まずは、このブックレットから情報収集を始められてはいかがでしょうか。

 

(例えば日本の電力自由化は、総括原価主義に胡坐をかいてきた地域独占の9電力会社の勢力を温存するため、自由化のKEYポイントともいうべき送配電会社が、この9電力の配下に置かれたままにされています(いわゆる「法的分離」)。これでは9電力の電力市場支配を変えることは難しいでしょう。今日、電力自由化の進展がはかばかしくない大きな理由の一つは、この送配電会社のおかしなあり方にあります。昨今では、関東圏を仕切っている東京電力子会社の送配電会社がシステムトラブルを起こし、新規参入した新電力会社群に多大な迷惑と損害を与え、かつ電力ユーザーに対して電力自由化のマイナスイメージを拡散してしまっています。許しがたい失態です。この東京電力子会社の送配電会社に(おそらくは巨額になるであろう)損害賠償をきちんとさせるとともに、東京電力傘下から切り離して完全に独立した公的な会社にしてしまわなければいけません(いわゆる「所有分離」)。今回のトラブルはそれを行うのにいい契機であると思われます。そして、この送配電会社の「所有分離」は、全国すべての地域で地域独占の9電力の支配下から送配電会社を切り離す形で、公的な会社としていくべきです。そして、いわゆる系統接続の充実をはじめ、ゆくゆくは50Hzと60Hzの統合や電力網の多目的有効活用等、国民全体に有意義な形でその活用と拡充がなされていくべきです。

 

以下、岩波ブックレット『電力自由化で何が変わるか』(小澤祥司著)のうち、「これはおかしい!! 電力「自由化」政策の下、経済産業省主導で進められる原発ドーピング」の部分を抜粋してご紹介し、あわせて昨今の電力自由化関連の情報を若干、お送りいたします。

 

●岩波ブックレット『電力自由化で何が変わるか』(小澤祥司著)

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033421970&Action_id=121&Sza_id=B0

 

 <ブックレット抜粋:別添PDFファイル>

 別添PDFファイルでは「原発ドーピング」箇所に×印を付けてあります。ご参考までに。

 

(1)電力自由化で何が変わるか:目次(小澤祥司:岩波ブックレット)

「booklet_mokuji.pdf」をダウンロード

(2)Q10 再生可能エネルギーの電気を選べるか?(小澤祥司『電力自由化で何が変わるか』(岩波ブックレット))

「booklet_q10.pdf」をダウンロード

(3)おわりに 誰のための電力自由化か(小澤祥司『電力自由化で何が変わるか』(岩波ブックレット))

「booklet_last.pdf」をダウンロード

 <その他の関連情報:東京電力の送配電子会社トラブル関連>

(1)首都圏「電気料金請求」が大混乱(『選択 2016.8)』)

 https://www.sentaku.co.jp/articles/view/16100

 

(2)電力自由化 メーター不具合 東電に業務改善勧告 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=apm_IxFTTxQ

 

(3)(毎日新聞)■注目ニュース■「あまりにお粗末」新電力が東電に恨み節

 4月に始まった電力小売りの全面自由化で新規参入業者(新電力)に切り替えた顧客への電気料金の請求が約1万件遅れる事態となっている。配電網を管理する東京電力系の東電パワーグリッド(PG)のシステムの不具合などが原因で、8月中に事態を収拾する考えだ。(東電:不具合で使用量通知遅れ 新電力の不満噴出)

 https://l.mainichi.jp/VzCT9q

 

 <その他の関連情報>

(1)再生エネ予算 16%減額、「最大限導入」政府と矛盾(東京 2016.8.31

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201608/CK2016083102000114.html

 

(2)地域間送電網 開放へ、大手既得権改め「安い順」に(日経 2016.8.12

 http://blog.goo.ne.jp/kzunoguchi/e/22bb8bd7ca40dce96a37afbb8efa7a0c

 

(3)電源開示 なぜ義務でない? 電力自由化 「原発は嫌」のはずが・・・(東京 2016.1.27

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201603/CK2016030102000142.html

 

(4)電力自由化と再生可能エネルギー - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=jX32XvS6YMc

 

 <おまけ:追加>

(1)パブコメだそう!美浜3号とめるため。グリーンピースも出しました。 国際環境NGOグリーンピース

 http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/3/blog/57177/

 

(2)安倍デタラメ原発政策を一刀両断 NHK番組の波紋広がる 日刊ゲンダイDIGITAL

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188762

(関連)どこに向かう日本の原子力政策 - Dailymotion動画

 http://u0u1.net/y593

 

(3)忘れるな!甘利明は高浜原発を動かした犯罪者だ~広瀬隆緊急アピール

 http://www.labornetjp.org/news/2016/0202hirose

草々

 

 

2016年8月30日 (火)

「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(32):原発・原子力の正体見たり=基準地震動のゴマカシと子ども甲状腺検査の縮小提言、そのココロは「何が何でも原発・原子力推進」、そしてカネ、カネ、カネだ

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

(最初にイベント情報です)

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1.緊急ちょぼゼミ:(9.1)「危ない!! 原発の基準地震動が過小評価されている」(東京・水道橋)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1471303474199staff01

 

2.(別添PDFファイル)(チラシ)井戸川裁判(福島被ばく訴訟)第4回口頭弁論のご案内
「tirashiidokawa_4_koutoubenron.pdf」をダウンロード
  http://idogawasupport.sub.jp/

 

(関連)(別添PDFファイル)井戸川かわら版 NO.22016.8.31

「kawaraban_2.pdf」をダウンロード

(関連)井戸川かわら版 NO.12016.5.20

 http://idogawasupport.sub.jp/images/kawara1.pdf

 

(関連)井戸川裁判を支える会

 http://idogawasupport.sub.jp/

 

3.さよなら原発!全国集会 ―川内原発は2度と動かさない―

 http://www.radiationexposuresociety.com/archives/6881

 

日 時:20161113日(日)

     100-200 集会

     200-400 パレード

場 所:鹿児島中央駅東口広場

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ストップ川内原発! 3.11鹿児島実行委員会

事務局 向原祥隆

 

4.(9.17)「3・11 甲状腺がん子ども基金 設立記念シンポジウム」

 http://www.foejapan.org/energy/fukushima/evt_160917.html

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福島第1原発事故から5年半が経過しました。この国は、この悲惨な原発の大事故を経験して「まともな形に生まれ変わる」かと思いきや、さにあらず、逆にトンデモない方向へ向けて、しかもこれまで以上に露骨にその邪悪を振りかざしながら迷走を始めています。一方では、原発の安全性=基準地震動の大きさをゴマカシ、多くの有識者・科学者の注告を無視して安全審査を歪曲・矮小化しつつ、他方では、福島第1原発事故の被害者に出始めている甲状腺ガン多発(子どもたちだけでなく、下記の記事にもあるように、またチェルノブイリ原発事故に於いてそうであったように、大人たちにも多発の傾向が現れ始めています)の歪曲・矮小化と被害のもみ消しを、原子力支配権力が国を挙げてやり始めました。多くの愚か者の追従者が、それに「翼賛」するための旗を振っています。その先頭に立っているのが、政治家(自民、公明、民主の多く)、霞が関官僚・福島県庁、そして御用学者と御用医師たちです。唾棄すべき状況が生まれ始めています。バブル崩壊以降の「失われた25年」は、このままでは、まもなく「永久に失なわれた日本の国土・国民」となるでしょう。私たちは不退転の決意で原子力ムラ・放射線ムラに対して「救国」「救世」の闘いに立ち上がらなくてはなりません。

 

 <必見記事:その1>

●(別添PDFファイル)原発揺れ想定の計算、規制委に異議、地震調査委側 「過小評価」指摘(毎日 2016.8.30

 http://mainichi.jp/articles/20160830/k00/00m/040/086000c

 

(田中一郎コメント)

 この記事にある、政府の地震調査委員会による「断層の長さなどから揺れを計算する新方式を09年に公表」とは、松田式を使った「修正レシピ」のことではないかと推察します。その辺のことも含めて、この問題に関して、上記でもご案内いたしましたように、来る9月1日(木)、午後7時より(~9時)、水道橋の「スペースたんぽぽ」におきまして学習会を開催いたします。いつ聞いても難解でよくわからない基準地震動の話を、可能な限り平易に、基礎知識の説明も加えて行いたいと思いますので、お時間の許す方は是非おいでください。

 

(それにしても、何故、インチキをしてまで原発の基準地震動をごまかそうとするのか=それは、原発にかかる安全対策の費用を節約するとともに、それ以上に、これまで出鱈目な安全審査の下に稼働させてきた原発の深刻なまでの危険性の発覚による廃炉処分を回避するためである。その底流には「何が何でも原発・原子力推進」の態度と、カネカネカネの「必殺仕置き」ならぬ「必殺仕置かれ」集団の「今だけ」「自分だけ」主義が横たわっている)

 

(学習会)緊急ちょぼゼミ:(9.1)「危ない!! 原発の基準地震動が過小評価されている」(東京・水道橋)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1471303474199staff01

 

●(報告)原発の地震動見直しと美浜3号審査中止を求める緊急要請・院内集会=間抜けなタヌキ「規制委」と田中俊一が化け損ねて出したインチキ地震評価の尻尾を捕まえろ  いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-ca30.html

 

 さしあたり、ご参考までに、2つの関連サイトをご案内しておきます。とてもよく調べてくださっていて必見のサイトです。ぜひご覧になってみてください(但し、両サイトとも内容が難しいです)。

 

(関連サイト:その1)美浜の会:小山英之先生の著作に注目です

 http://www.jca.apc.org/mihama/

 

(関連1)(配布資料)規制庁試算が表す現行基準地震動評価評価の破たん(小山英之さん(「美浜の会」):2016.7.31

 http://www.jca.apc.org/mihama/saikado/haisiryok160731.pdf

 

(関連2)(プレゼン資料)規制庁試算が表す現行基準地震動評価評価の破たん(小山英之さん(「美浜の会」):2016.7.31

 http://www.jca.apc.org/mihama/saikado/presenk160731.pdf

 

(関連3)美浜3号機 パブコメ資料(2016.8.29

 http://www.jca.apc.org/mihama/hairo/mihama3_pub_siryo160825.pdf

 

(関連サイト:その2)若狭ネット HP:長沢啓行(ひろゆき)先生の著作に注目です

 http://wakasa-net.sakura.ne.jp/www/

 

(関連1)若狭ネット:(5.23原子力規制委交渉を踏まえ)川内12号運転中止、再稼働認可取り消し、基準地震動見直しを原子力規制委に求めよう!

 http://wakasa-net.sakura.ne.jp/news/Appeal20160531.pdf

 

(関連2)若狭ネット:523日の原子力規制委員会との交渉を踏まえ、緊急申し入れを行いました

 http://urx.mobi/y3Yj

 

(参考)(別添PDFファイル)原発事故の賠償制度見直し、「無限責任」撤廃、結論出ず(日経 2016.8.24

 http://www.nikkei.com/article/DGXLZO06425950T20C16A8EE8000/

 http://blog.goo.ne.jp/kzunoguchi/e/b9d98e0162d0aa5222a402cdbd15b040

 

(そして原発に大事故が起きたら有限責任にして、電力会社が損害賠償などで倒産するようなことにならないように、国に後始末を全部やってもらうようにしようとしています、どうしようもない連中です。これこそ正真正銘の「親方日の丸」ではありませんか。国が原発大事故の後始末をするということは、とりもなおさず私たち有権者・国民・市民が、原発大事故のツケを支払わされるということを意味しています。:田中一郎)

 

 <必見記事・その2>

●(別添PDFファイル)福島県小児科医会 甲状線検査見直し、「選択制」提案に患者家族ら憤り(東京 2016.8.30

 

(一部抜粋)

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福島原発事故の健康影響を調べるため、福島県の全ての子どもたちが対象の甲状腺検査について、県小児科医会(太神(おおが)和広会長)が県民に広がる不安を理由に、検査対象の規模を縮小するなど、の見直しを県に要望した。これに対し、甲状腺がん患者の家族らは「規模縮小が逆に不安を招く」と強く反発している。

 

県小児科医会は七月に採択した声明で、「一般的発生頻度を大幅に上回る(甲状腺がんの)多数報告について現段階では科学的かつ客観的評価は困難と思われるものの、児童青少年、保護者、一般県民にも健康不安が生じている」と、原発事故との関連には言及せずに、県民の不安感のみを問題視。その上で「現在の不安を軽減する立場から、甲状腺検査事業、その後の医療の進め方について、一部見直しを含む再検討が必要」との見解を示した。

 

さらに同会の太神会長らは二十五日、県に対して、検査見直しなどを求める要望書を提出し、「検査を受けない選択も認めるべきだ」などと発言した。開会事務局の市川陽子医師は「一部で『医会が検査の規模縮小を要望した』と報じられたが、そのような言い方ではなかった。検査の受診自体が心配な人もいるので、強制ではなく選択制とし、検査を受けない自由があってもよいという趣旨だった」と説明する。

 

だが、選択制になれば、検査対象者の規模縮小は避け難い。民間で甲状腺検査を実施するNPO法人「いわき放射能市民測定室たらちね」の鈴木薫事務局長は「福島県内では、まだ放射線量が高い場所がある。その中で暮らす子どもたちの被ばくリスクが高いことは明白。検査規模を縮小するとは、公的機関が子どもの成長を見守る役割を放棄するに等しい」と話す。

 

選択制については「子どもは環境を選べない。子どもの健康に関心が薄い大人に囲まれたら、その子が検査に行く可能性は低い。子どもの間で受診機会の不平等が生じる」と、現行システムの維持を主張する。岡山大の津田敏秀教授(環境疫学)は「もし、県小児科医会が甲状腺検査の規模縮小を考えているなら」と前置きした上で「福島県にとどまらず全国の小児科医の信用を失墜させたとして、この愚かさは歴史に残る」と指弾する。

 

「チェルノブイリ事故を見ても、今後、福島の甲状腺がんは誰が見ても多発としか言いようがない状態になるだろう。現在は、原発事故との因果関係の根拠についての議論もせず、検証もせず、『多発は過剰診断の結果』と言い訳をしている。だが、それでは済まなくなる。医会は責任をとる覚悟ができているのか」

 

(中略)「311甲状腺がん家族の会」共同代表の千葉親子氏は(中略)「県小児科医会は、がんの多発が不安を生じさせているというが、患者家族からすれば、検査の規模縮小の方がずっと不安だ」と訴える。「検査結果を蓄積し、原発事故との因果関係を検証する疫学デ1タとして活用するためにも、このタイミングでの規模縮小はあってはならない。がんと闘っている患者たちの思いを無駄にしないでほしい」

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(田中一郎コメント)

 何をぬかすか、この極悪「医者モドキ」どもである。現在の「福島県民健康調査」は全く不十分で、被害者の被ばくによる健康被害を未然に防げる形にはなっていない。それをもっと被害者のために充実させよ、検査の内容や項目を増やせ、ワンストップでさまざまな無料の健康検査や医療・治療ができる体制を整えよ、受検した被害者に対して検査結果の丁寧な説明やカウンセリングを実施せよ、と提言するのが本来の医者としての発言であり使命ではないか。また、「福島県民健康調査」の対象も、子どもたちだけでなく全年齢に広げるべきであるし、また、対象地域を福島県に限定すべき理由もない。広く東日本全域の放射能汚染地域に対象地域を広げ、実施主体を国とすべきである。これも医者として言わねばならぬ・提言せねばならないことのハズである。

 

 にもかかわらず、この連中は、何を言うておるのか、やっておるのかだ。放射線被曝健康被害の大きなリスクがあるのに、検査を受けない自由を強調するバカが、どこにいるのか、そんな医者がどこにいるか。そもそも子どもの受検のする・しないの判断は誰がしているのか、およそ検査や調査に「行き過ぎ」「やり過ぎ」「過剰検査」などということがありうるのか? 「過剰検査」のデメリットとは何のことかと、河合弘之弁護士は記者会見で問い詰めている。仮に不安から検査を受けたくないという被害者がいたら、説得をして、受けておきなさい、とアドバイスするのが医者の役割ではないか。そして、その被害者の不安の事情を丁寧に聞き取り、被害者と一緒になってその解消に努力するのが医者の務めではないのか(制度や仕組みの改善提案なども含めて)。可能な限り多くの被害者に受検してもらい、疫学的なデータも整備して、福島第1原発事故の健康影響を早く見極めつつ、予防的な対策を早め早めに打ち出していくこと、そうすることで、取り返しがつかない被ばくの健康被害を少しでも小さくしていくこと、それが医者の役目だとは思わないのか。

 

(おまけに、今の「福島県民健康調査検討委員会」は、子ども甲状腺ガンの被ばく影響について小田原評定を繰り返し、その影響否定のための証拠集めと屁理屈づけに専念しており、被害者の更なる被害を食い止める・最小化する努力は何も打ち出さないという嘆かわしい現状にある。この連中は、それについて、一言の異議申し立てもしようとはしない)

 

「ガンの早期発見・早期治療」を言い続けてきたのは日本の医者たちであり、また国を挙げて大宣伝してきたことである。それを、原発事故による放射線被曝でガン・リスクが高まったら撤回して、その逆を提唱するというのか。何のために? 福島第1原発事故後も事故前と変わりなく原発・原子力を推進してはばからない原子力ムラ・放射線ムラへ向けて「翼賛」の旗を振るためか? 迎合・ゴマすり・忖度同調のためか? まさにこの連中はインチキ人間たちそのものではないかと思う。被害者の命や健康を何と心得ているのか。この連中に医師の資格などないのではないか。検査・診断を受ける自由を強調するなら、今現在、全国の学校で実施されているワクチン接種や健康診断こそ、受ける・受けないの自由を強調したらいい。あんなものこそ、受ける必要性など怪しい限りである。むしろワクチン毒性やレントゲン検査、注射針の使い回しなどで逆健康被害の危険性の方が大である)。

 

 上記記事にある「開会事務局の市川陽子医師は「一部で『医会が検査の規模縮小を要望した』と報じられたが、そのような言い方ではなかった。検査の受診自体が心配な人もいるので、強制ではなく選択制とし、検査を受けない自由があってもよいという趣旨だった」と説明する。」をご覧あれ。子ども甲状腺ガンの多発を見えなくしたいという本音を隠し、言葉尻や言い方を口実にして批判をかわしているところなどは、まさに詐欺師・ウソつきの典型のような行為である。「福島県民健康調査」は現在でも、被害者県民の首にヒモをつけて調査・検査を強制しているわけではなく、選択制と言えば選択制のようなものだ。しかし、受検率が低下していることが大問題で、放射線被曝リスクが高い中で、こんな状態を放置していていいのか、もっと受検率・受診率を上げないと子どもたちの健康を守れないではないか、そのためにも検査内容や結果還元の充実と県民へのPR強化をしなければいけない、ということこそが、医者たちの検討課題になっていなければならないはずである。私はこういうちょこざいな言い訳発言を聞くと、猛烈に腹が立つ。

 

 福島第1原発事故後の福島県では(他の都県もおそらく同じ)、医者たちが原子力翼賛の旗を振り、原発事故の被害者に放射線被曝の押し付けを行う先頭に立っている(他方で、これらの医師たちは自分たちの家族を県外に避難させている場合もある)。その底流に流れているのは、被ばく被害の歪曲・矮小化による放射能安全神話・被ばく安心神話の確立(=原発・原子力安全神話に代わる推進合理化のモウティブ)、そして健康被害もみ消しによる損害賠償・補償の極小化・解消=すなわちカネ・カネ・カネである。情けない限りであり、同時に許しがたいことである。

 

(関連)規模縮小含め見直し要望 甲状腺がん検査で福島県小児科医会:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet

 http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160826-103916.php

 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016082501001723.html

 

(関連)「甲状腺検査の拡充」求め県に要望書~甲状腺がん家族会 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=pgl0ST8qL_c

 

(関連)(賛同団体募集中)一般社団法人子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト(通称:こどけん) 県民健康調査・甲状腺検査に関しての要望書の提出についての賛同のお願い

 http://kodomo-kenkotomirai.blogspot.jp/2016/08/blog-post.html?m=1

 

(関連)(別添PDFファイル)除染・帰還政策にお墨付きを与える「環境放射能除染学会」(まさのあつこ『週刊金曜日 2016.8.26』)
「masanoatuko_report_josengakkai.pdf」をダウンロード
 http://www.kinyobi.co.jp/

 

(これも上記の東京新聞記事と並んでひどい話である。この「環境放射能除染学会」に参加している人間たちと、上記の(福島)県小児科医会のメンバーとは、重複しているのではないのか? それから、このまさのあつこさんの記事に出てくる「司会の森口祐一・東京大学工学系研究科教授」とかいう人間も、以前から?????と思っていたが、やはり御用学者だったか。みなさまには、緻密な調査とレポートで定評のあるまさのあつこさんのこの記事を是非ともご熟読を願いたい。:田中一郎)

 

(関連)【放射能汚染】米国原子力研究家の警告!フクシマでは再汚染が起きている可能性がある【世の中の裏の話】 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=T3xg9zw4094

 

 <こちらがホンモノの議論です>

(1)「福島の小児甲状腺がんの発症率、日本の平均比では2050倍」!! ~岡山大学・津田敏秀教授が警告「県や県立医大は認識が甘い。チェルノブイリ並みの『多発』に備えた対策を」 IWJ Independent Web Journal

 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/269511

 

(関連)医学的根拠とは何か-津田敏秀/著 本・コミック : オンライン書店e-hon

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033010460&Action_id=121&Sza_id=B0

 

(2)甲状腺がん172人の現実(岩波書店月刊誌『科学 20168月』)

 https://www.iwanami.co.jp/kagaku/

 

(関連)申状腺がんデータの分析結果(津田敏秀『科学 2016.8』)

 

(関連)「過剰診断」論の背後で何が起きているのか(白石草『科学 2016.8』)

 

(3)明白な甲状腺がん異常多発と健康障害の進行(こどもたちを放射線障害から守る全国小児科医の集い・実行委員会 2016.5.13

 http://ebm-jp.com/wp-content/uploads/pamphlet-1605-shonikagakkai.pdf

 http://ebm-jp.com/2016/07/201605-pamphlet-shonika-gakkai/

 

(4)(必見)甲状腺がん「地域ごとの詳細なデータ分析が必要」と全摘の男性(まさのあつこ) - 個人 - Yahoo!ニュース

 http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20160823-00061397/

 

(甲状腺ガンの多発は子どもたちだけの問題ではありません。むしろチェルノブイリ原発事故の経験から言えば、大人の方が、年配者の方が、ずっとずっと危ないのです。ある日突然自覚症状が出て、しかもガンの転移や浸潤が進展していて手遅れということがありうる非常に危険な事態が、静かに潜行しつつ拡大しています。甲状腺ガンは放射性ヨウ素131による内部被曝のみで起きるのではありません。放射性セシウムも危ないし、半減期が1560万年の放射性ヨウ素129だって危険ですし、放射性テルルだってどうだかわからないし、恒常的な低線量被曝(外部被曝・内部被曝)はすべて甲状腺ガンを含むガン白血病やその他の健康障害・遺伝的障害をもたらす危険なものです:田中一郎)

 

(参考)放射性物質テルルって? 放射性物質の危険性と理由 自分の身を守るために

 http://aboutradiation.blog.fc2.com/blog-entry-6.html

 http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65773037.html

 

(5)長期間低線量外部被曝は過剰ながん死を増加させる(広島2人デモ)

 http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20151127.pdf

 

 <このサイトにご注目ください>

●医療問題研究会 エビデンスに基づく保健・医学・薬学(EBM)の実践的研究を!

 http://ebm-jp.com/

 

(注目1)第四回こどもたちを放射線障害から守る全国小児科医の集い札幌で開催(NEWS No.489 p07

 http://ebm-jp.com/2016/08/news-489-2016-05-p07/

 

(注目2)第4回 低線量被ばくを考えるセミナーに参加して(NEWS No.488 p04

 http://ebm-jp.com/2016/07/news-488-2016-04-p04/

草々

 

2016年8月24日 (水)

本日(8/24)のいろいろ情報です(メール転送含む):有権者・国民の言論や活動の自由を奪ってはばからない野卑下劣の社会状況 他

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

本日(8/24)のいろいろ情報です(メール転送含む)。

 

(最初にネット署名)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●次期NHK会長選考にあたり、籾井現会長の再任に絶対反対し、推薦・公募制の採用を求めます https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe1D4yp1YoQ_aQSKAGJcwLYAO45Xdi43m0h9bXB1ZJroOSyKg/viewform?c=0&w=1

 

(関連)署名の状況

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1bJgeP-XMi_IebgXvQFzEYwo7XYZ11N0Z_plcGYn5mqg/edit#gid=1118263154

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

1.(別添PDFファイル)自民党改憲案緊急事態条項はナチスの授権法の再来だ(海渡雄一 2016126日)

 http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/46738252.html

「kinkyuujitaijoukou_kaito.pdf」をダウンロード

 海渡雄一弁護士の論文に向かいて言うことなし。海渡雄一言論はありがたきかな。(田中一郎)。

 

2.(別添PDFファイル)NHKニュース、「貧困高校生」報道 炎上の異常(東京 2016.8.23

 http://ono-blog.cocolog-nifty.com/sikou/2016/08/post-1c02.html

 

(便所の落書きと大差ないネット版のヘイト・スピーチですが、背後にいてこれを煽っている自民党の政治家がいました。片山さつきという女です。自由と民主の政党という、名は体を表さぬ虚偽表示政党のゴロツキ集団の一員です:田中一郎)

 

(関連)貧困JK騒動に便乗 懲りない片山さつき氏のスタンドプレー 日刊ゲンダイDIGITAL

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188312

 

(参考)まるでバカンス ジブチ行き稲田防衛相の“服装”に批判続々

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187838

 

3.(別添PDFファイル)ボディ・ポリチック(竹田茂夫 東京 2016.8.11

 http://kaminogesanpo.at.webry.info/201608/article_115.html

 

(田中一郎コメント)

 象徴天皇制を含む天皇制を批判する勇気ある発言です。以前にも申し上げたことがありますが、1989年に昭和天皇が死んだ時、日本のTV放送は「真っ黒け」となり、天皇死去の話以外、一切報道されなくなりました。私はそれを見たとき、この国はアジア太平洋戦争以前とほとんど変わっていないな、と思ったものです。TVがつまらないので、しかたなくビデオ・レンタルの店に映画のビデオを借りに行きましたら、なんと、その店にあるほとんどのビデオが貸し出されており驚いたものです。ビデオを借りたみなさまは、あのTV放送にはウンザリだったのでしょう。その時は、この国はまだ救えるかもしれないと思いました。

 

 先般、たんぽぽ舎で島薗進先生(元東京大学教授:宗教学)の国家神道と日本会議に関する講演があり、私も興味深く拝聴いたしましたが、その話をお聞きしながら、戦前の国家神道のように、支配権力と結びつく=いや、結びつくどころか支配・統治の手段とされている「宗教」なるもの(国家神道)の胡散臭さをひしひしと感じたものです。広く日本臣民は天皇陛下様の赤子である、などと嘘八百を大宣伝しながら、命を含む何もかもを支配権力に差し出すことを強要し、かつ弱い立場にある人々を様々な意味で踏みにじり痛めつけていた社会=それが戦前の日本であったことを忘れてはなりません。

 

 下手なナルシズムを体現したような美辞麗句を駆使して、さもご自分は天皇陛下様の忠実なる臣下(手下)であることをひけらかす没主体性の「ちゃんちき役者」人間ほど、ゆがんだ固定観念(イデオロギー)や差別観念にとらわれ、ロクでもない人間たちと徒党を組む傾向にあります。支配権力のための道具になり果てた似非宗教に、はやり病のごとく染まる・染め上げられるよりは、私は宗教など、葬式(仏教)と結婚式(神道)の時に形だけあればいいと思います(宗教は自分自身がただ一人として静かに真摯に信仰に浸っておればいいもの。それまでもを否定するつもりはありませんが、組織や集団をつくり、がちゃがちゃと騒音を発している儀式の塊のような「宗教」は、まず似非だ、ニセモノだと見ておいて間違いありません)。

 

(みなさま、宗教のなんたるかを知るには、ドイツの哲学者=フォイエルバッハの古典「キリスト教の本質」をお読みになることをお勧めいたします。キリスト教の狂信地帯であったヨーロッパが、どのように宗教イデオロギーの狂気を克服してきたか、よく見ておく必要があるだろうと私は思います)

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000018754649&Action_id=121&Sza_id=C0

 

4.(別添PDFファイル)日本をアメリカの新植民地にしてしまう政治=何のための在日米軍なのか(1)(2)(東京 2016.8.13 他)

 

(1)イギリス兵が沖縄の米軍基地で訓練 法的に問題 沖縄タイムス+プラス ニュース 沖縄タイムス+プラス

 http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/54456

 

(2)艦載機1機で試験飛行 10分間 騒音調査実効性に疑問の声 地域 読売新聞(YOMIURI ONLINE

 http://www.yomiuri.co.jp/local/yamaguchi/news/20160811-OYTNT50061.html

 

5.(別添PDFファイル)メディア時評:アベノミクス加速を支えるメディア(抜粋)(神保太郎『世界 2016.9』)

「medhia_jihyou.pdf」をダウンロード

(一部抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(中略)景気対策の「ウソ」を見抜けるか

 

知りたいことを伝えるのがメディアの仕事だ。世論調査でも「景気」や「暮らし」が選挙の関心事になっている。だが景気対策の規模やメニューはどうだろう。株を売買する人や、公共事業に関わる業者にとっては大事な話かもしれない。しかしメディアにとってもっと大事なのは、「必要な事業か」を明らかにすることではないか。

 

(中略)今回の参院選における経済対策の目玉は、リニアモーターカーの「大阪延伸工事の前倒し」だった。(中略)JR東海の葛西敬之代表取締役名誉会長は安倍首相と頻繁に会食する「お友達」だ。二人の問で何が話し合われたのか。リニアには環境破壊や採算など難問が山積し、工事が順調に進むか未知数な部分が多い。国がカネを出しナショナル・プロジェクトにしていいのだろうか。そちらを先に論ずるのがメディアの仕事ではないのか。仮に八年前倒し、となっても2027年からの工事だ。10年先の事業にカネをつけることが景気対策になるのか。緊急性が重視される補正予算の対象とは思えない、「寄せ集め」の目玉である。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(政府の丸抱え支援がなければ大赤字となるのがリニア新幹線事業だ。そんなものを営利を目的とする私企業がTOPの鶴の一声でやることにして、社内にはそれに異を唱える人間が一人もおらず、かつ、株主からも拒絶反応がない。JR東海という会社は「ご立派」な会社のようだ。政府はカネや口や支援の手を出さず、JR東海に自己責任で「自滅」していただけばいいのではないか(いやいや、環境規制をはじめとして、リニアを進めるJR東海に対して、しっかり監督・規制していただかないといけないでしょう:田中一郎)

 

(参考)メディア時評:アベノミクス 今こそ中間検証を=佐久間康介・地域経済ジャーナリスト - 毎日新聞

 http://mainichi.jp/articles/20160813/ddm/005/070/012000c

 

6.(別添PDFファイル)切り捨てられる「国民の生存権」、25条も「解釈改憲」(東京 2016.8.18

 http://midori-tomo.at.webry.info/201608/article_18.html

 

(福祉の党=公明党と創価学会は何をしているのでしょうね? :田中一郎)

 

7.有権者・国民には自由な言論・表現を保障するわけにはいかない:あちこちにいる「オレさま」妨害者

 

 昨今の日本の言論・表現の状況、あるいは異議申し立ての運動を巡る情勢は、まるで戦前の治安維持法体制下であるかのごとき様相を呈してきました。特に、全国各地の警察や行政の権力濫用・やりたい放題が目立っています。しかし、念のために申しあげておきますが、有権者・国民・市民の自由な言論・表現活動を妨害してはばからない「オレさま」人間達は、なにも警察や行政だけではありません。日本国憲法を守れ、言論・表現の自由を守れ、民主主義こそ大事だ、などと叫んでいる市民運動・社会運動の「自称」リーダーたちの中にも少なからずいらっしゃるのです。不勉強で狭量で貧しい発想で、まるでナチスや戦前天皇制の「統一美」を求めるがごとく、「オレさま」が承認した言論や活動以外は、オレさまが主催する集会や講演会やデモなどでは認めない、参加者の言論を管理支配しなければ隊列が乱れて混乱が生じる、従わないなら出ていけ、という、北朝鮮労働党の代理店のごとき御仁が幅を利かせていることがままあります。「チラシまくなら挨拶しろ」=露店の店を出すときに、地域を仕切るヤクザが使うセリフを平気で吐いている御仁もいらっしゃいました。良心的献身的に日々、社会改革に取り組んでおられる市民のみなさま、かような「オレさま」運動員がいる市民運動・社会運動やその団体には近寄らないようにいたしましょう。干しておけば、そのうち消滅します。

 

(1)(別添PDFファイル)警察 報道の自由侵害、記者ら沖縄で一時拘束、東京で逮捕(東京 2016.8.23)、

 http://urx.red/xX0M

 

(2)(別添PDFファイル)山梨の市図書館、道路建設反対派の小冊子、「思想に偏り」 掲示拒否(東京 2016.8.20

 http://www.asahi.com/articles/ASJ8K5409J8KUZOB00G.html

 

(3)五輪メリットは「国威発揚」 NHKが憲章と真逆の仰天解説

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188253

 

 NHK「おはよう日本」の番組内で、刈谷富士雄解説委員が登場し、「五輪開催5つのメリット」の1番目に「国威発揚」を挙げていました。これは「オリンピック憲章」の理念とは真逆の考え方で、NHKがオリンピック憲章を理解していないことがハッキリとわかりました。

 

(4)大分県警別府署 野党支援施設隠しカメラ設置でおおいた市民オンブズマンが情報公開請求

 http://ombuds.exblog.jp/23386828/

 http://mainichi.jp/articles/20160803/k00/00e/040/195000c?fm=mnm

 

(5)自民、「政治的中立を逸脱」した教師の事例をネット募集:朝日新聞デジタル

 http://www.asahi.com/articles/ASJ796GZSJ79UTFK00Z.html

 

(関連)自民「政治的中立調査」、警察に一部提供 部会長が意向:朝日新聞デジタル

 http://www.asahi.com/articles/ASJ816F5XJ81UTIL057.html?iref=com_rnavi_srank

 

(6)マネキンフラッシュモブ禁止命令は違憲と訴え 市民団体メンバーらが海老名市を提訴 (カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160617-00009939-kana-l14

 

(7)神奈川県警、県立高に18歳投票率で問い合わせ - 今 言論・表現の自由があぶない! - Yahoo!ブログ

 http://blogs.yahoo.co.jp/jrfs20040729/28188723.html

 

(8)「脱原発主張の団体設置のテント 強制執行で撤去」 NHK 2016821() 723分 (動画)

 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160821/k10010644821000.html

 

8.甘利ワイロ事件 握りつぶした“黒幕”が事務次官昇格の仰天 日刊ゲンダイDIGITAL

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187989

 

(日本の検察庁・法務省というところは、厳罰に処すべき巨悪を逃がし、他方で無実の人を犯罪者に仕立て上げるために存在する「悪代官所」の1つです。そのために(刑事裁判)起訴権限を独占しています。この役所をいったん解体するとともに、第二次司法民主化に取りかかる必要があります:田中一郎)

 

9.(別添PDFファイル)「蓮舫しかいない」神津(御用組合)「連合」の勝負どころ(『FACTA 2016.9』)

 https://facta.co.jp/article/201609041.html

 

(「野党は共闘」から蓮舫民進党新代表(予想)を引き離さんと、この御用組合「連合」や読売新聞が一生懸命のようです。民進党は、この「今だけ、カネだけ、自分だけ」労組の集合体=「連合」と距離をとり、圧倒的多数の有権者・国民・市民と緊密になることが、党の生き残り・発展をもたらす唯一の策であることをシカと認識されたい:田中一郎)

 

(関連)前原元外相 手の平返しで小沢一郎氏にすり寄る“無節操” 日刊ゲンダイDIGITAL

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187917/1

 

10.その他

(1)安倍政権が検討中 「プレミアムフライデー」構想の噴飯 日刊ゲンダイDIGITAL

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187777/1

 

(2)VTR「皆殺しのルメイ」

 https://www.youtube.com/watch?v=Jv27IVFVqmc&feature=youtu.be&t=87

 

(3)市民運動・社会運動はスペイン「M15」に続け

 

●M12-M15 怒れる者たちの1周年(スペイン)

 https://ramonbook.wordpress.com/2012/05/18/m12-m15/

 

●オキュパイ運動の先駆け スペインのM15運動,占拠運動 Democracy Now!

 http://democracynow.jp/video/20120705-2

 

●北沢洋子の国際情報:「アラブの春」、そして「スペインの夏」―M15運動

 http://www.jca.apc.org/~kitazawa/undercurrent/2012/m15_movement.htm

 

(4)おもしろい 漫才 横山やすし 西川きよし ⑦ - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=Zg65Tbfv2Yo

 

(毎日毎日、うんざりするNEWSばかり見聞きしていますと、そのうちに精神状態がおかしくなりかねません。たまには、関西の爆笑漫才でもごらんになり、頭の中を休めましょう。上記URLはナツカシ漫才です。:田中一郎)

草々

 

 <追>今月号の 『DAYS JAPAN』

 https://www.daysjapan.net/about/index2.html

 

今月号の 『DAYS JAPAN』も見逃せない記事で満載です。沖縄が特集されています。小児甲状腺ガンを巡る広河隆一さんのインタビュー記事も同時掲載です。『DAYS JAPAN』は、みなさまの購読料で支えられている日本で数少ない「真実報道」のフォト・ジャーナリズム雑誌です。企業や役所などからは、一切の広告費等を受け入れていません。この言論を多くの市民で支えていくべく、みなさまの 『DAYS JAPAN』定期購読をお願い申し上げます。

 

(関連)(別添PDFファイル)都知事選で思い出すドイツのお役人の言葉(おしどりマコ 『DAYS JAPAN 2016.9』)

 

ドイツの放射性廃棄物処分事業の失敗の話に加えて、マコさんにはめずらしく先般の東京都知事選挙についてのコメントも記載されています。みなさまには、下記の一部抜粋の箇所の熟読をお願い申し上げます。(マコさん、大丈夫、「最後の一人」にはさせないから:言論・表現の自由や市民活動・政治活動の自由は、民主主義の基礎であるだけでなく、最もベーシックな、何人も、いかなる権力も、侵すことのできない基本的人権なのです)

 

(一部抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(中略)そして鳥越さんを支持する人たちは「反安倍のためにみんな従え」と言う。おかしいよね。これは私の考える民主主義じゃないな、野党どころか日本の民主主義が倒れちゃうよ、とガッカリしました。そしてそのこと言ったり書いたりすると、「野党共闘の足を引っ張るな!」「反安倍じゃないのか!」とあちこちからバッシングを受けました。「何がなんでも勝たないといけないんだから黙っておけ」、これは本当の民主主義ではないよなあ。

 

さらに、このことを某新聞の連載に書いたら、「うちは野党共闘を応援しているので、この原稿は載せられない」と言われちゃいました・・・・・・・。最終的に編集部から返ってきた原稿には、これを入れたら掲載すると、「それでも私は野党共闘に希望をもっています」というような文章が付け加えられていました。私の意見と真逆だよ! 私の言論の自由が略奪されたんだなと思い、編集部の意向の入った原稿を私が書いたことにはできない、連載を終了させてほしいと言いました。そしたら、連載はまさかのl回で終了!

 

「憲法改悪に反対するためには今、悠長なことは一言ってられない」「何が何でも勝たねばならない」と言いながら、自分たちで基本的人権や憲法を踏みにじっている現場を、今回たくさん見ました。

 

「愚かな民は愚かな代表を選ぶ」。私たちはまず、愚かな民を脱せねばなりません。そのために、自分で知って考えて、自分の責任で判断すること。そして、恐れずに意見を言うこと。また違う意見にも耳を傾け、納得はしなくても理解しようと努め、話し合うこと」。友達、家族、職場、学校、日常生活の中で、それを積み重ねること。

 

同じ考えの人だけがいるところでしか話せないのであれば、社会は変わらないよね。おしどりが原発事故の取材を続けているのも同じ。誰が何と言おうと、最後の一人になっても「福島第一原発事故の対応は間違っている」とはっきり言わなくてはダメだし、そういう人間が増えなくては何も変わらない、と思うからです。私は、最後の一人になっても私の考える民主主義を守って貫こうと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト

 http://oshidori-makoken.com/

 

●おしどりマコ&ケン IWJ Independent Web Journal

 http://urx.red/xX7o

 

●おしどりチャンネル(おしどり) - ニコニコチャンネル社会・言論

 http://ch.nicovideo.jp/oshidori

 

(8/23対政府会合)自称3千Bq/kg以下の放射能汚染の災害がれきを堅固で恒久的な閉じ込め措置を取らずに海岸防災林の盛土として使い、その場所も公表せず住民に説明もしない環境省 他(原発・放射能情報含む)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

本日(8/23:火曜日)、参議院議員会館において、複数の市民団体と関係する政府各省庁との会合(「国の責任による福島原発事故被害住民と被ばく労働者の健康・生活保障と原発再稼働中止を求める要請書提出・政府交渉」)があり、重要な質疑応答が交わされました。主催は9つの市民団体です。会合全体の詳細な報告は、後日、当事者の市民団体の方からなされると思いますので、私の方からは、この会合で特に気になった下記の3つの点について、コメントを申し上げたいと思います。交渉における政府各省庁の役人たちは、いつも通りの「のらりくらり」の答弁を繰り返し、参加された市民の方々の怒りを買っておりました。私は、この国の政府は既に腐っていて機能不全に陥っており、様々な諸問題に対応できないどころか、政府自らが深刻な諸問題を発生させる諸処の原因源となっており、早急に政権交代による政治家と霞が関の官僚どもの総入れ替えをしないと、早晩、取り返しがつかない行き詰まり(危機的事態)に陥るであろうと思っています。原発・核施設の再びの過酷事故や放射能汚染の全国への拡散が、その最大の懸念の1つであることは申し上げるまでもありません。

 

(今回の対政府会合に出席した各省庁の役人たちは、いずれも30歳前半ぐらいの若い役人たちばかりであり、ほとんど交渉能力や権限を持たない者たちばかりでした。おそらくは「肝試し」「アリバイ行為」「人生経験」を目的に来ているのだろうと想像します。また、私が気になったのは、この官僚達が、何となく会合に参加した市民の方々の情報収集や動向探りに来ているような雰囲気があることで、会合が終了した後の昼休みなどでも、会場から少し離れた場所で集団でヒソヒソ話(打ち合わせ?)をするなど、不愉快で不健全な態度が目立ちました。コンビニの前でしゃがんで固まって育った世代の特徴なのでしょうか?)

 

(今回の会合に使われたレジメをご覧になると一目瞭然ですが、会合のテーマとなったのは、放射能・被ばく・汚染ゴミ・被害者支援、そして原発再稼働などの問題であり、決して福島第1原発事故が抱え込んだ重大問題のすべてを網羅しているわけではありません。にもかかわらず、その対政府質問事項はA4のレポート用紙で6枚にびっしりと書き込まれています。しかもその1つ1つは、しごく当然の質問ばかりであり、こんなこともきちんとしていないのかと、これを見た人に思わせるような、政府担当省庁のひどい対応がずらっと並んでいるのです。福島第1原発事故そのものも原子力ムラ関係者や政府、そして地元自治体らのいい加減で出鱈目な仕業によって引き起こされたものですが、更に、その事故後の対応・対策も事故に至る過程以上にいい加減で出鱈目の限りを尽くしているようです。

 

 特に(政府・政治家・霞が関がひどいのはもちろんですが)、私は地元福島県(福島県だけでなく広く東日本一帯の汚染地域の自治体のほとんど)の県庁をはじめとする各自治体のひどさ加減には唖然とするばかりです。被害者を鞭打つような真似はしたくありませんが、しかし、福島県民をはじめ福島第1原発事故で被害を受けられた方々は、目先のことにとらわれず、かつあきらめないで、さまざまなことに対して適切な判断を下していただきたいと思います。特に、地方の政治家をしっかりと選ばないと、そのツケは結局は被害者のみなさまのところに回ってくることになるでしょう)

 

●(イベント情報)「(8.23)国の責任による福島原発事故被害住民と被ばく労働者の健康・生活保障と原発再稼働中止を求める要請書提出・政府交渉」

http://www.cnic.jp/7120

http://www.cnic.jp/wp/wp-content/uploads/2016/08/615d579f027aed59f6c811898a432295.pdf

 

●(別添PDFファイル)レジメ「同上要請書に係る質問書」

http://www.cnic.jp/wp/wp-content/uploads/2016/08/7cd264b175c0002c3aadd31434c6ee8e.pdf

 

<看過できない事項:その1>

 自称3,000ベクレル/kg以下の放射能汚染の災害がれきを、堅固で恒久的な閉じ込め措置を取らずに、避難指示区域の海岸防災林の盛土として使い、その場所も地元自治体が風評被害を懸念していることを理由に公表もせず、かつ、地域住民に対して説明も注意喚起もしない環境省

 

●(別添PDFファイル)8000 Bqkg以下の除染土壌を再生利用すべきではない(片岡遼平『原子力資料情報室通信 NO.505 20167月号』)

 http://www.cnic.jp/7075

 

(別添PDFファイルに「赤マジック」で該当箇所を示しておきました;田中一郎)

「8000bq_morido.pdf」をダウンロード

(一部抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すでに実施された災害がれきの再利用

 

 68日、環境省との2回目の政府交渉(主催:FoE Japan)が行われた。これまでに行われた実際の再生利用実績について、環境省指定廃棄物対策担当参事官室は、「福島県内における公共工事における建設副産物の再利用等に関する当面の取扱いに関する基本的考え方」※3に基づき、福島県の避難指示区域内で発生した3,000Bq/kg以下の災害がれき(コンクリートがら)23万トンを避難指示区域の沿岸部で、海岸防災林の盛土材に使用したと回答した。環境省は放射性物質濃度測定を行い、セシウムが3,000Bq/kg以下であることを確認した上で業者に引き渡したというが、「業者がどの場所でどのくらいの量を使用したかは業者に任せているためわからない。全量を完全に使い切ったかどうかわからない」と説明。業者に対しては30cm以上の覆土を行うように求めているが、「実際に確認したわけではないため、業者が本当にその施工を守っているかどうかわからない」というずさんな管理の実態が明らかになった。

 

 環境省は、「適切な管理の下で、用途を限定して使用する」ことを前提としている。ところが実際には事業者に任せて報告などは受けず確認もしない。手抜き工事など悪意を持った不正の可能性についても考慮していない。ずさんな管理で放射性物質を社会に拡散するような取扱いはするべきではない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(田中一郎コメント)

 上記について、今般の対政府会合において、盛土に使ったという具体的な場所も非公開(で公開する気もない)、かつ、その場所がある市町村の地域住民に対しても何の説明も注意喚起もしていないし、了解も得ていない、そして、もちろん地域の住民の方々も、そんなことは全く初耳で驚くばかりだ、ということが明らかになりました。かようなことが許されるはずもありません。法的な手続き上も大問題でしょう。

 

(産廃業者が、自治体や地域住民に知らせることなく、有毒な廃棄物をこっそりと、堅固で恒久的な遮蔽措置を取らずに埋めてしまい、そのことがバレても、場所は明かせない、地域住民には説明しない、と居直っているようなものです。ふざけんじゃねーぞ、という話です)

 

(それからもう一つ、環境省は盛土に使った(つまり地中に裸のまま埋めた)放射能汚染の震災がれきは3000ベクレル/kg以下であることを確認したと言っていますが(自称3000ベクレル/kg)、がれきの量は23万トンと膨大です。こんなものをわずかばかりのサンプリング調査で計測してみても、そもそもがれき全体の放射能汚染には「ムラ』があって、一律の濃度で汚染しているわけではありませんから、3000ベクレル/kgの汚染濃度であったかどうかなど定かではないのです。これまで100ベクレル/kgを超えたら厳重に密閉の上、管理保管だったものが、何というずさんなやり方で地中に埋められているのでしょうか!! こんなことをしていたら日本中が放射能だらけになってしまいます)

 

 これから福島第1原発事故で出てきた放射能汚染ゴミを、全国で公共事業に使わせようとしている環境省ですが、おそらくはこの「全部隠蔽方式」により、誰にも知らせず知られず、こっそりと日本全土を放射能で汚染させていくつもりなのでしょう。そして、ひとたび大きな地震・深層崩壊・津波や集中豪雨・洪水などが来れば、盛土などはどこかへ流れ去り、あたり一面が放射能汚染物だらけとなってしまうのです。愚か極まりないことです。環境省ではなく、文字通りの環境破壊省です。

 

(福島第1原発事故後も原発・原子力を推進したいがため、放射能や被ばくの危険性を、さも小さいものであるかのごとく嘘八百の大宣伝をし、かつ返す刀で、損害賠償や被害者支援を大幅にカットして、真っ先に事故原因者の負担と責任を大きく軽減、しかし、放射能への懸念が薄れた一部の地域ボスたちが支配する自治体が、それなら汚染地帯を除染して住めるようにしてくれということになって、本来なら避難・疎開・移住による被害者救済に使われるべき財政資金が、大挙して、原子力ムラ企業の差配する除染事業に兆円単位で投じられてしまった。その結果、大量に出てきたのが「除染ゴミ」、それを何とか減らしたい一心で、ご都合主義・無責任の浅知恵で考え出したのが、8000ベクレル/kgまでの放射能汚染物の公共事業での活用だったというわけである。愚かな行為が次の愚かな行為を生み出していき、次第に雪だるまのようになっていく、「失敗の研究」の典型のようなことが繰り返されている。抑えきれない怒りがこみ上げてくる)

 

 私は原子力資料情報室に、情報公開請求でどこに危険な放射能汚染物を埋めてしまったのかを環境省に明らかにさせ、かつ、この間の一部始終を記者会見して、全国に周知徹底してほしいと思います。また、全国の自治体に対して、放射能で汚染されたゴミやがれきを公共事業で使ってはならない旨も注意喚起してほしいと思います。今回明らかになったことを拡散することは、私は日本の安全で美しい国土を守るための最重要事項の1つだと思います。

 

<看過できない事項:その2>

 福島第1原発事故現場で過酷な放射線被曝労働を強いられている作業員の方々の被ばく防護や健康管理について、市民団体の方から「厚生労働省は、その管理の基準としている「年間20mSv、5年で100mSv、単年度で50mSvを超えない、緊急時は250mSv/年に引き上げる」をもっと大幅に引き下げて作業員の身の安全を図るとともに、事故後5年を経過して白血病などの被ばく健康障害が出始めていることから、作業員全員に「健康管理手帳」を交付して長期的な対応・対策を取れ」と迫りました。しかし、厚生労働省は、①健康管理手帳の交付対象とするほどの被曝ではない、他の原子力施設とのバランスが取れない、②作業員の健康管理をもっと強化する(たとえば定期的な健康診断・精密検査の実施など)ことを検討するつもりもない、という態度を示しておりました(口先では検討するなどと言っておりますが、それに具体性はなく、今まで通りにやっていくという態度でした)。一般の原子力施設での作業員の被ばくは、福島第1原発の現場と比較すれば、はるかに小さい(=福島第1原発の現場作業での被ばくははるかに大きい)にもかかわらず、福島第1原発現場で働く作業員への特別な対応はしないという姿勢を変えようとはしておりません。

 

 福島第1原発の現場作業員が人間扱いされていないのではないかと懸念されます。使い捨ての作業ロボットのごとき扱いです。この点はチェルノブイリ原発事故のあとに捨て身で働いたリクビダートルと言われる作業員の人たちへの処遇とは天と地の差があります。それ以外にも、現場作業員の処遇に関しては、多重下請けの問題や給与・報酬の問題、暴力団関与の問題、雇用継続や身分の安定の問題などなど、たくさんのことがあるのですが、厚生労働省にはそれを改善しようという姿勢は皆無でした。かようなことを続けていれば、やがて福島第1原発事故の現場の作業員不足に陥り、かつ作業員の質も低下して、結果として、偶発事故やトラブルの多発と、事故原発への対処困難に追い込まれていくでしょう(今現在、苦しめられている汚染水問題も、当初の対処のいい加減・出鱈目がその原因です)。東京電力のみならず、今日の霞が関もまた、福島第1原発事故への対処の当事者能力を持ち合わせていないようです。

 

(関連)(別添PDFファイル)福島被ばく 労災2件目、「5年」経過 申請急増も(東京 2016.8.20

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016082002000118.html

 

(一部抜粋)

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<被ばくに伴う労災認定基準>

 厚生労働省は白血病のみ基準を定めている。(1)年5ミリシーベルト以上被ばく(2)最初の被ばくを伴う作業から1年以上たって発症-の基準を満たし、他に要因がなければ認定される。白血病以外のがんなどは被ばくとの関連性が疑われる目安を示すにとどまる。肺や胃、喉頭がんなどの目安は「累積100ミリシーベルト以上、発症まで5年以上」、悪性リンパ腫は「年25ミリシーベルト以上」、多発性骨髄腫は「累積50ミリシーベルト以上」。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(田中一郎コメント)

 こんなものに何の医学的・疫学的根拠もありません。労災認定者が増えないよう、カネ勘定の方を先して、その「予算」の範囲内に労災認定者の数がおさまるよう決められた数値にすぎません。つまり、インチキだということです。違うと言うのなら、その実証的な根拠を示せ。示すことができないのであれば、人の命にかかわることだから、最大限の救済基準を取るべきである。これから福島第1原発現場の作業員の放射線被曝による健康被害はかなりの数で出てくると思われますが、それが表面化しないよう、期間雇用の非正規労働を投入し続けることで、将来の東京電力や国の負担軽減を図っているものと思われます。被害者が発症する頃には、その発症の原因が何なのかはウヤムヤにされてしまうことでしょう。未必の故意による「人殺し・傷害行為」です。

 

(関連)福島第一原発事故作業員 白血病で初の労災認定 - みんな楽しくHappyがいい♪

 http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-4386.html

 

(関連)福島第1原発:被ばく線量、不明 被ばくと作業員(その1) - 毎日新聞

 http://mainichi.jp/articles/20150309/mog/00m/010/016000c

 

(関連)放射線業務従事者 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E6%A5%AD%E5%8B%99%E5%BE%93%E4%BA%8B%E8%80%85

 

<看過できない事項:その3>

 熊本地震により、現在の原子力規制委員会・規制庁による基準地震動が過小評価になっていることがほぼ明らかとなりましたが、原子力規制委員会・規制庁は、その基準地震動評価の手法・ルールを変える必要性はないと居直り、何の手当もしないまま伊方原発3号機を再稼働させ、川内原発12号機の稼働をそのままに放置しています。今回の会合でも、原子力規制庁から来た若い役人が「さしあたり基準地震動評価を見直す必要性はないと判断」などと居直ったため、「若狭ネット」の方と思われる市民から「何を言っておるか!」と一喝を受け、「現在検討中」と発言を転換しておりました。下記の「若狭ネット」のサイトをご参照ください。

 

(関連)(5.23原子力規制委交渉を踏まえ)川内12号運転中止、再稼働認可取り消し、基準地震動見直しを原子力規制委に求めよう!

 http://wakasa-net.sakura.ne.jp/news/Appeal20160531.pdf

 

(関連)523日の原子力規制委員会との交渉を踏まえ、緊急申し入れを行いました 若狭ネット

http://wakasa-net.sakura.ne.jp/www/?news=5%e6%9c%8823%e6%97%a5%e3%81%ae%e5%8e%9f%e5%ad%90%e5%8a%9b%e8%a6%8f%e5%88%b6%e5%a7%94%e5%93%a1%e4%bc%9a%e3%81%a8%e3%81%ae%e4%ba%a4%e6%b8%89%e3%82%92%e8%b8%8f%e3%81%be%e3%81%88%e3%80%81%e7%b7%8a

 

(関連)若狭ネット HP

 http://wakasa-net.sakura.ne.jp/www/

 

(関連)緊急ちょぼゼミ(9.1)「危ない!! 原発の基準地震動が過小評価されている」(東京・水道橋)

 http://www.labornetjp.org/EventItem/1471303474199staff01

 

(関連)大飯原発「基準地震動評価」が批判されるワケ 原発再稼働の是非 東洋経済オンライン 経済ニュースの新基準

 http://toyokeizai.net/articles/-/131955

 

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(その他の情報)

 いずれも重要情報ですが、情報量が多くて重たいですので、ゆっくりご覧になっていってくださればと思います。

 

(1)川内原発、秋以降 検査で停止、再稼働可否 知事に主導権(東京 2016.8.23

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2016082302000133.html

 

(関連)鹿児島県/川内原子力発電所に係る安全協定等

 https://www.pref.kagoshima.jp/aj02/infra/energy/atomic/anzenkyotei.html

 

(田中一郎コメント)

 協定書の文章内容が「弱い」印象を受ける。やはり、原発・核施設稼働について、過酷事故の際には深刻な影響を受ける範囲内(福島第1原発事故の教訓から鑑みて、少なくとも半径60km以上の範囲内)の全自治体の承諾を法定要件とすべく、原子炉等規制法、ないしは電気事業法の改正を行うべきである。

 

(2)原発の耐震安全性(石橋克彦神戸大学名誉教授 20031212日)

 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No95/ishibashi031212.pdf

 

(ちょっと古いですが参考になります:田中一郎)

 

(3)やっぱり危ない伊方原発 発電初日の地震直撃に専門家警鐘 日刊ゲンダイDIGITAL

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187842

 

(4)Greenpeace あなたもパブコメで再稼働反対の意思表示を

 http://ext.greenpeace.or.jp/html_mag/hmag2016_0820_ns.html

 

(5)美浜の会:7月31日(日)「島崎邦彦氏(元原子力規制委員会委員長代理)の警告」

 原発の地震評価は過小 原発震災・破局的災害を止めるための集い 

 http://www.jca.apc.org/mihama/

 

(6)東芝揺さぶる「2600億円」の相違(『日経ビジネス 2016.8.22』)

 http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/NBD/15/depth/081600354/?ST=pc

 

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草々

 

2016年8月22日 (月)

(報告)TPPを批准させない! 全国共同行動 8.20 キックオフ集会

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

一昨日(820日(土))、明治大学御茶ノ水リバティタワーにおいて、市民団体主催の「TPPを批准させない! 全国共同行動 8.20 キックオフ集会」が開催され、複数の国会議員(篠原孝・宮崎岳志(民進)、福島みずほ(社民)、紙智子(共産)他)の他、一般市民約300名を集める大集会となりました。以下、簡単にご報告申し上げます。

 

ご承知の通り、このTPP協定は、国際市場原理主義の究極の形であり、アメリカ系の巨大多国籍資本に日本の国全体を丸ごと売り渡す売国奴協定に近い史上最悪の国際協定です。交渉過程が秘密にされ、合意文書も日本語版が作成されないまま、何を協定・合意したのかさえ明らかにされぬまま、インチキの影響評価やゴマカシの説明を積み重ねて、今秋から来春にかけての国会で批准されようとしております。また、並行して進められてきた日米並行協議の結果や過程も、TPP協定以上に日本がアメリカに対して卑屈になり国家主権を一方的に放棄するひどい内容であることが伝えられていますが、その詳細は依然として不明のままです。

 

(関連)「参議院議員 山本太郎」オフィシャルサイト 日米並行協議(非関税措置)の内容について翻訳しました

 https://www.taro-yamamoto.jp/files/5512

 

しかし、さすがにこのTPP協定については、地方に行くほど反対の勢いは強く、自民党支持者などの保守層でもTPP協定には反対だとする有権者は少なくありません。既にずいぶん前から地方紙はTPP協定批判の紙面構成を強めており、アベ自公政権に追従して御用報道を繰り返している全国紙各紙とはかなり大きな開きがあります。日本国内の世論から見て、そう簡単には批准できる情勢ではありません(強行突破すると内閣支持率が大きく低下する ⇒ 天皇の存命中譲位や女系天皇・皇室制度をどうするかの問題もあり、安倍晋三念願の憲法改正が難しくなる)。

 

ただ、先般の参議院選挙で野党がボロ負けしたため、議席では自民党が衆参とも過半数を握り、更にTPP協定の賛否だけを見ると、圧倒的多数の国会議員が賛成に回りかねない情勢です。また、TPP協定は一種の条約ですから衆議院のみの議決により成立させることが可能で、非常に危機的な状況にあることは間違いありません(ここでも日本の有権者の愚かな投票行動の結果がTPP協定批准というとんでもない政治的帰結につながっていくという、他の諸分野・諸問題でも見られる事態が明瞭に現れています。日本の有権者・国民・市民の政治的愚かさは、もはや自滅的とでも言っていいかもしれません)。また、全国紙に代表されるマスごみや、経済学者に代表される大学などの学者・研究者などは、時代遅れの市場原理主義アホダラ教一色に染まって支配権力への媚びへつらいや忖度の言論を繰り返しており、未だにTPP協定の危険性や出鱈目さ加減が有権者・国民・市民には伝わらない歯がゆさがあります。

 

ともあれ、この史上最悪の国際協定=TPPは、批准されれば日本の国柄・日本社会を大きく歪めて変えてしまうであろう内容の、とんでもない条約です。アメリカ系の多国籍資本が日本全体を様々な形で「食いもの」にしていく、用意周到で狡猾さを兼ね備えた協定なのです。TPP協定の本質を見極めた市民、市民運動・社会運動は、超党派的に全既成政党のTPP反対勢力とも協力・共同し、今秋以降、全力を挙げてTPP批准阻止の闘いを展開していく必要があります。与党・TPP協定推進勢力との間で緊張関係を創り出し、万が一、TPP協定の内容をすべて有権者・国民に明らかにせぬままに批准を強行でもしたら、今度こそ国会から追い払うぞ=選挙で落選させるぞ、という「民主主義のフィードバック機能」を発揮させていきましょう。

 

(それにしてもJA系統のTPP協定への取組姿勢は、劣悪・卑怯で、覚悟が決まらない、ひどいものです。もういい加減に「自己組織温存最優先」「与党・支配権力へのへばりつき路線」「モノくれ、カネくれ、農協通せ」条件付き闘争の生産者・農家・組合員ないがしろ方針をやめたらどうか!! 日本の農業や農家・組合員が今まさに滅ぼされんとしている時に、その態度はいったい何なのだ!! (漁協系統・全漁連もまた同じ))

 

●(イベント情報)TPPを批准させない! 全国共同行動 8.20 キックオフ集会

 http://ameblo.jp/datsugenpatsu1208/image-12191036191-13725212548.html

 

●(当日録画)

(上)20160820 UPLAN【前半】TPPを批准させない!全国共同行動8.20キックオフ集会 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=_toWGJK-JHM

(下)20160820 UPLAN【後半】TPPを批准させない!全国共同行動8.20キックオフ集会 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=8j_xs2dtRhg

(通し)TPPを批准させない!全国共同行動8.20キックオフ集会 IWJ Independent Web Journal

 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326523

 

 <別添PDFファイル>

(1)(表紙)TPPを批准させない! 全国共同行動 8.20 キックオフ集会(2016.8.20

「hyousi_tpp_kikkuoff_syuukai.pdf」をダウンロード
(2)(レジメ1)TPP協定で日本はどう変わるか(山田正彦 2016.8.20

「8rejime1_yamadamasahiko.pdf」をダウンロード
(3)(レジメ2)座長からの「行動提起」メモ(2016.8.20

「rejime2_zatyou_koudouteiki.pdf」をダウンロード
(4)TPP協定を今国会で批准しないことを求める緊急署名

「tpp_hijunsinai_syomei.pdf」をダウンロード
(5)そうだつたのか! TPP Q&Aブックレツト(申込用紙)

「tpp_qa_panfu_mousikomi.pdf」をダウンロード
(6)大国の専横、難民生んだ「加害者」(内橋克人
日本農業 2016.8.15

 

 <TPP協定:これを見ればよくわかる>

(1)そうだったのか!TPP 完成しました!「そうだったのか!TPP Q&A」ブックレット 総合HP

 http://notppaction.blogspot.jp/2016/08/tppq.html

(2)そうだったのか!TPP 完成しました!「そうだったのか!TPP Q&A」ブックレット

 http://www.parc-jp.org/teigen/2016/tpp-q&a.pdf

(3)TPP協定の全体像と問題点:市民団体による分析報告 VER4(TPPテキスト分析チーム:201643日)

 http://www.parc-jp.org/teigen/2016/TPPtextanalysis_ver.4.pdf

(4)20151025日号_TPPここが問題―薬の知財保護を強化

 https://hodanren.doc-net.or.jp/news/iryounews/151025_sisk_tpp2.html

 

 <「いちろうちゃんのブログ」より>

(1)(報告)第7回ちょぼゼミ 史上最悪の国際協定TPPの内容を問う(1)(20151214日) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/20151214-ca0b.html

(2)(再論)市場原理主義とはどういうものか いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-e3dd.html

(3)マンガ・イラストを集めました。さまざまな市民運動・社会運動にお使いください いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-ad35.html

 

●(別添PDFファイル)(プラカード)TPP 自民党と海苔弁当

「purakado_tpp_noribentou.pdf」をダウンロード

●(別添PDFファイル)(プラカード)TPPとウソツキ自民党

「purakado_tpp_usotukijimintou.pdf」をダウンロード

 <関連サイト>

(1)TPP政府対策本部(内閣官房)

 http://www.cas.go.jp/jp/tpp/

(2)STOP TPP!! 市民アクション

 http://stoptppaction.blogspot.jp/

(3)ホーム - STOP TPP!! 官邸前アクション

 http://tpp.jimdo.com/

(4)ホーム TPP批准阻止アクション実行委員会

 http://nothankstpp.jimdo.com/

(5)TPP交渉差止・違憲訴訟にご協力ください!TPP交渉差止・違憲訴訟の会

 http://tpphantai.com/

(6)★毎週水曜日はTPP批准阻止!アクション★ TPP協定を批准させない!413日、20日、27日 毎週水曜日1830分~20時 衆議院第二議員会館前で大抗議行動 - STOP TPP!! 官邸前アクション

 http://tpp.jimdo.com/2016/04/12/no-thanks-tpp/

(7)【ご案内】TPP協定を批准させない!大抗議行動(毎週水曜日:4-134-204-275-115-18…) TPP交渉差止・違憲訴訟の会

 http://tpphantai.com/info/20160412-announcement-of-stop-tpp-action/

 

 <参考文献:最近刊>

(1)悪夢の食卓 TPP批准・農協解体がもたらす未来-鈴木宣弘/著 本・コミック : オンライン書店e-hon

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033463796&Action_id=121&Sza_id=C0

(2)アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!-山田正彦/著 本・コミック : オンライン書店e-hon

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033481346&Action_id=121&Sza_id=GG

(3)TPPと医療の産業化-二木立/著 本・コミック : オンライン書店e-hon http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032754418&Action_id=121&Sza_id=C0

(4)農山漁村文化協会 TPPシリーズ

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/List?cnt=12&mode=speed&spKeyword=%94%5F%8E%52%8B%99%91%BA%95%B6%89%BB%8B%A6%89%EF%81%40%82%73%82%6F%82%6F&pageNumber=0&totalCnt=10&dispCnt=20&target=1&button=btnSpeed

草々

 

2016年8月18日 (木)

つくられた「渇水」:国土交通省の役人たちは、ここまでしてダムをつくりたいのか!? + 八ツ場ダム、そして リニア新幹線情報

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

(最初にイベント情報他)

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(1)(別添PDFファイル)9.11「ウナギが生きる川を取り戻す」シンポジウム

 http://u0u1.net/xOcD

 

(2)(別添PDFファイル)9.24「東京の水連絡会」結成集会:東日本大震災の現場に学ぼう

 http://u0u1.net/xOcM

 

(3)リニアで南アルプスを壊さないで – ~賛同署名を集めています!~

 http://minamialps.mygarden.jp/

 

(4)キャンペーン · 山形県最後の清流「玉川」に造られている、水路式発電所「玉川第二発電所」の建設をやめてほしい · Change.org

 http://u0u1.net/xOd0

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

昨今、東京が水不足だそうだとか、これ、ほんとなのかな? と思っていましたら、実はそれは「人為的につくられた水不足」であり、ダムをつくりたい人間たちによってペテンをしかけられているのだと教えていただきました。下記の嶋津暉之(八ッ場あしたの会運営委員)さんのレポートをご覧ください。それにしても、国土交通省の役人どもは、ここまでしてムダなダムをつくり続け、あくまでもダム建設のための巨額な予算を維持確保し消化し続けたいということなのでしょうか? ここまでくると、もう、「精神異常」と言わざるを得ませんね。

 

日本は高度成長時代に猛烈な勢いで建設した各種の産業インフラ・生活インフラが築50年を過ぎ、老朽化が目立ち始めていて、まもなく更新期に入ります(橋梁やトンネルに加え、上下水道や田畑の排水管などもその一つ)。しかし、建て替えたり修繕したりしなければならないインフラ・構築物の数は膨大で、とてもじゃないけれど、その全部は更新することはできません。社会的なコンセンサスを経て、利用の集約化を図りつつ更新するインフラ施設を絞り込まなければいけない時代に入っているのです。

 

にもかかわらず、この愚かな役所・国土交通省は、従来の屁理屈に加えて猿芝居と嘘八百・詐欺的行為で、無用のダムやスーパー堤防など、金食い虫の巨大構築物をさらに新たにつくり続けようとしています。こんなことに費用をかければかけるほど、ほんとうに更新が必要なインフラ施設等への財政予算はどんどん浪費され、やがて必要なものも整備できなくなってしまうでしょう。目先のことだけ考えて動く愚かな土建・利権の政治は、もういい加減にする必要があるのです。

 

(もちろん、この国土交通省の愚かな土建行政の背後には、必ずと言っていいほど自民党をはじめとする政治家たちがいます。アベ自公政権では、それが「国土強靭化」政策として綱領化され、全国で推進されるための「合理化」がなされています。税金の巨大な無駄遣いを退治するためにも、また、新しい時代の産業を興し、その産業や我々の生活を守っていくための新しいインフラを適切に整備するためにも、アベ政権・自民党政治を終わらせなければならないのです。このままでは、日本は20世紀型の「鉄とコンクリート=開発・発展」の発想のまま、愚かな経済政策によって衰退していくことになってしまいます)

 

(民進党(民主党)だって褒められたものではありません。2009年の政権交代時に「無駄なダムの建設総見直し=八ツ場・川辺川の各ダムは建設中止」と選挙マニフェストに謳いながら、その後の民主党政権の政治では、ダムの見直しは全く不十分のままに終わり、八ツ場ダムその他の多くのダム建設は復活させられてしまいました(最大の責任者は鳩山由紀夫内閣時代の前原誠司元国土交通大臣です:もちろんダム利権を含む河川族・河川ムラも復活しています)。中でも八ツ場ダムは「口先やるやる詐欺」民主党政権のなせる多くのウソツキ政策のシンボルとなったのです)

 

 <別添PDFファイル>

●「渇水」報道の真相=つくられた渇水(嶋津暉之(八ッ場あしたの会運営委員):20168月)
「tukuraretakassui_simadu.pdf」をダウンロード
 http://u0u1.net/xOgu

 

 <参考PDFファイル>

(1)(長崎県川棚町)石木ダム建設をやめよ(樫田秀樹『自然と人間 2016.8』)

 http://www.n-and-h.co.jp/

(2)八ツ場ダム 720億円増額、事業費 当初計画の2.5倍に(日経 2016.8.13

 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS12H0Q_S6A810C1PP8000/

 

(おそらく、これでも八ツ場ダムにかかる費用は終わらないだろう。これからも、この巨大な無駄の塊であり環境破壊の権化のようなダムに、都民の血税が注ぎ込まれていくことになるのである。ゼネコンや国土交通省は笑いが止まらないはずだ。この八ツ場ダムにかかる巨額費用の予算をこれまで強引に推し進めてきたのは、東京都では石原慎太郎元知事だが、都議会もまた、大半の議員達がそれに付き従い、今日では小池百合子新知事の与党よろしく、その腰巾着のようになっている おときた駿都議(北区:「かがやけTOKYO」)ら、旧「みんなの党」の連中も、この八ツ場ダム予算に賛成をし続けてきた。それでいて、わずかな金額の都の行政施策をつまみあげては、ああだこうだの小田原評定を繰り返している。トンチンカンもはなはだしき、であり、むしろ意図的に焦点ぼかし・重大問題はずしをしているようにも見えるのである=この辺で、この八ツ場ダムに対して東京都が負担した予算の累計を明らかにし、事業の抜本見直しをしたらどうか。また、東京都予算の巨悪を見逃し、小悪をほじくりかえして講釈を垂れるようなマネは、もうやめることだ。2020東京オリンピックしかりである:田中一郎)

 

 <入門VTR:ダムダムダムダムダムダムダ>

(1)アーサー・ビナードダムのひとつ覚え 八ッ場も原発も根っこは同じ1-2 - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=U5RecVJYE3Y&list=UU-xnCRxBtuzGOq945ccdIBg&index=133

(2)アーサー・ビナードダムのひとつ覚え 八ッ場も原発も根っこは同じ2-2 - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=HIvIl0nV4q0&index=132&list=UU-xnCRxBtuzGOq945ccdIBg

(3)嶋津暉之「八ッ場ダム 過去・現在そして未来」 - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=M_FE4jPp3NA&list=UU-xnCRxBtuzGOq945ccdIBg&index=1&feature=plcp

(4)八ッ場ダムとは 八ッ場(やんば)あしたの会

 http://yamba-net.org/gaiyou/

(5)八ッ場ダムはいまどうなっているのか - デイリーポータルZ@nifty2015721日:約1年前)

 http://portal.nifty.com/kiji/150721194116_1.htm

 

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(リニア新幹線問題)

みなさまからいただいた情報や新聞・雑誌などから昨今の情報をまとめました。アベ政権による今夏参議院選挙後の20兆円もの新経済対策に入れられたリニア新幹線・大阪延長の前倒しへの財政資金投入などは、まさに安倍晋三と葛西敬之(JR東海)のデキレースのようなもの、全くふざけた話です。これもまた、ダムと同じ性質の、土建利権のための典型的な悪政です(リニアなんぞイランわ、そんなことより、南アルプスを守れ!!)。

 

(念のために申し上げておきますが、リニアは運転員・乗務員無人の超高速列車、しかも磁気の上を突っ走る。もちろん超危険で、既に西ドイツではだいぶ前に大事故が起き大勢の人が犠牲になった。いざ、リニアで事故が起きても、ほとんど全線、山奥の地下を走る大深度地下鉄のようなリニアで、かつ、運転員・乗務員が誰もいないような状態では、地上に出てくることさえも危ういと言えるでしょう。更に、季節が真冬で、かつ、リニア路線を巨大な内陸地震が襲った時のことを想像してみて下さい。もちろん停電するので磁気も電気も消えます(暖房なし)。こうなると、まずもって、地震に揺さぶられて停電する中、超高速で走るリニアが安全に停止できるのかどうかが大問題です。更に、地下に長くいると地震で決壊した河川の水が流れ込んできて溺れ死ぬことになるかもしれないし、リニアがいるトンネルの壁にひびが入り、そこから水が大量に流れ込んでくるかもしれません。何といっても大深度地下ですから。また、運よく地上に出られたとしても、深い山奥の雪の中で、ただ凍えて凍死するだけになる可能性だってあります。南アルプスの山奥に地震被害の大変な状況の下で、いったい誰が救助に来てくれるのでしょうか・そもそも救助ができるのでしょうか? いつ死んでも誰も気にもしない私のようなオイボレ以外の方は、かような危険きわまりない運搬手段のリニアなんぞにはお乗りにならない方が無難です)

 

 <別添PDFファイル>

(1)ストップリニアニュースNo33号<リニア相模原連絡会2016.7.10発行>

「stop_rinia.pdf」をダウンロード
(2)リニア 国が3兆円融資、延伸前倒し財投でJR東海に(朝日 2016.7.21

 http://www.asahi.com/articles/ASJ7N3VL6J7NULFA00B.html

(3)リニアで南アルプス壊さないで(東京 2016.7.16

 http://blog.goo.ne.jp/ookute3435/e/a87186363fc82eacc7bec860f2dd1a12

 

 <関連サイト>

(1)【新聞ウォッチ】政府の経済対策20兆円規模、リニア延伸前倒しに3兆円融資 レスポンス(Response.jp

 http://response.jp/article/2016/07/21/278778.html

(2)福島みずほのどきどき日記:リニア新幹線に関する質問主意書と答弁書

 http://mizuhofukushima.blog83.fc2.com/

(3)南アルプスは大丈夫?

 http://tozansyarinia.seesaa.net/

(4)リニア反対の住民ら、20日提訴へ 認可取り消し求める:朝日新聞デジタル

 http://www.asahi.com/articles/ASJ5D3S2DJ5DUTIL00G.html

(5)リニア報道に圧力が? 報道されない市民運動、出版停止、NHKでも放送内容がNG - NAVER まとめ

 http://matome.naver.jp/odai/2142122733646443501

草々

 

<追>

 昨日の私のメール「小池百合子新東京都知事を監視せよ(1):築地市場移転問題=大地震時に液状化必至の埋立地の敷地地下に毒物をわんさと抱える卸売市場などありえない話」の追加分です。ご参考までにお送り申し上げます。

 

●小池知事は“都議会のドン”から豊洲利権を剥奪できるのか 日刊ゲンダイDIGITAL

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187918

 

(関連)小池百合子が斬りこむ都議会ドン・内田茂 「疑惑の核心」(『週刊文春 2016.8.25』)

 http://ch.nicovideo.jp/shukanbunshun/blomaga/ar1087003

 

●築地市場の豊洲移転が不可能な理由①|建築エコノミスト 森山のブログ

 http://ameblo.jp/mori-arch-econo/entry-12175575070.html

 

(関連)築地市場の豊洲移転が不可能な理由 ①~⑮

 http://ameblo.jp/mori-arch-econo/entrylist.html

 

 

 

2016年8月17日 (水)

そうだったのか! TPP + ゴロツキ政治の奈落に突っ込んで行く日本の「形式民主主義」

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

(最初にいくつかのこと)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1.(イベント情報)10.18 函館市大間原発裁判

 東京地裁大法廷で函館市大間原発建設差し止め裁判の第10回口頭弁論があります。

 

 日  時:20161018日(火)15時

 報告集会:参議院議員会館講堂(予定)

 開  始:16時 (開場:15時15分)(予定)

 主  催:大間原発反対関東の会 

 連 絡 先:080-6616-9604 (玉中)、aki-trsk@outlook.jp (寺崎)

 賛  同:経産省前テントひろば

 

2.(イベント情報)9.22 やんばるの森と人々のくらしを守ろう!

 高江の米軍オスプレイパッド建設中止を求める集会&省庁交渉

 http://www.foejapan.org/aid/takae/160812.html

 

3.キャンペーン

(1)キャンペーンについてのお知らせ · 鹿児島県への申し入れ時の様子が朝日新聞に記事が掲載されました。 · Change.org

 http://urx.mobi/xMtm

 

(2)キャンペーンについてのお知らせ · 東証前アクションのご報告&署名拡散のお願い · Change.org

 http://urx.mobi/xMts

 

4.「脱被ばく実現ネット」:世界社会フォーラム

 http://fukusima-sokai.blogspot.jp/

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

みなさまご承知の通り、史上最悪の国際協定であり市場原理主義の権化ともいうべきTPP協定の批准問題が、参議院選挙後の今年秋から来年春にかけての最大の政治争点となります。原発・核施設の再稼働とその必然的結果である再度の過酷事故ほどの「破壊力」はありませんが、しかし、経済や社会的な観点から見た場合、更にはこの国の今後の政治のありようも念頭に入れた場合、このTPP協定は、これまでの自民党・公明党や民進党(民主党)などによる悪政とは比較にならないほどの破壊的な効果を持ち、日本という国の国柄を大きく歪め、現状でもひどすぎるアメリカへの隷属状態を一層ひどいものにしていくでしょう。

 

しかし、情勢は嘆かわしい状態にあります。支配権力とでもいうべきアベ自公政権への媚びへつらいや忖度行為を蔓延させているマスごみとアカデミズム(大学や研究所など)は「バスに乗り遅れるな」式の市場原理主義アホダラ教に染まりきっておりますし、このTPP協定で最も打撃を受けるであろう農業、医療、労働の各団体=農協系統、日本医師会、連合などは、TPP協定を契機にして、いわゆる「カネくれ、モノくれ、オレを通せ」式の旧態依然の圧力団体型「条件闘争」に転落しています。その名の通り「御用団体」さながらの観があります。特に農協系統の生産者・農家・組合員を置き去りにした欺瞞的な「自己組織存続最優先」の組織方針は看過しがたいお粗末な「末期症状的」事態をもたらしていると言えるでしょう。TPP協定により日本農業や(家族経営の)生産者・農家・組合員が滅び去っても、自分たち農協組織は協同組合を廃業して株式会社としてでも生き残りたい、ただそれだけの「方針」に基づき、生産者・農家・組合員を愚弄する「厚化粧」の発信を繰り返しているようです。

 

(国政選挙その他の選挙に於いて、依然として農協系統は現在のアベ自公政権の有力な支持団体であり続けています。信じがたい態度です。今般の参議院選挙に於いても、東北・甲信越・北海道ではそれなりの投票行動が見られましたが、西日本の農協系統はほぼ「全滅」状態ではないかと推測します。自分たちを時間をかけて絞め殺すTPP協定を前にして、この覚悟のなさ・危機意識の乏しさは、農協系統が「滅び行く恐竜」であることをいみじくも示しているのではないかと思われます:落選した山形県の自公推薦候補は元全農の幹部職員であったことを忘れてはいけない)

 

今秋の(おそらくは悲惨なことになるであろう)政局へ向けて、私たち改革派市民はできることすべてに取り組む覚悟で、このTPP協定の批准阻止の運動に立ち上がりましょう。そして仮に批准成立となったとしても、早期に政権交代を実現させ、TPP協定からの脱退を実現させるべく、中長期的な視野も併せ持ちましょう。この闘いは、市場原理主義アホダラ教信者たちと、アメリカの強欲多国籍資本による支配に対する「豊かで住みよい日本国」を守る闘いです。右翼チックに申し上げれば、愛国心が今こそ試されるのだ、ということです。

 

(一部には、今年11月のアメリカ大統領選挙に立候補している民主・共和の両候補がTPP協定に反対しているので、アメリカはTPP協定を批准しないかもしれないと期待する向きがありますが、私は期待薄だと思っています。事実、民主党の選挙綱領にも、共和党のそれにも、いずれにもTPP協定を批准しないとは書かれておりません。特に、次期大統領の可能性が高くなってきているヒラリー・クリントンについては、これまでがそうであったように、これからもまさに「口先やるやる詐欺」そのものであると見ておいた方がいいでしょう。民主党(民進党)とは、日本もアメリカも、いずれも「改革詐欺師」の集団であるということのようです。「YES,WE CAN」ではなく「NO,YOU CANNOT」です。参考までに、下記「別添PDFファイル」の(4)の記事(萩原伸次郎横浜国立大学教授)をご覧ください)

 

 <デモ行進や集会等でお使いください>

(1)(別添PDFファイル)(プラカード)TPP 自民党と海苔弁当

(2)(別添PDFファイル)(プラカード)TPPとウソツキ自民党

 

(関連)マンガ・イラストを集めました。さまざまな市民運動・社会運動にお使いください いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-ad35.html

 

 <別添PDFファイル>

(1)TPPが破壊する農と食(内田聖子『社会運動 NO.423 2016.7』)

 http://cpri.jp/906/

(2)TPPルポ:国の形が変わる(1)~(4)(福島民報 2016.1.14 他)

(3)TPPルポ:国の形が変わる(5)~(8)(福島民報 2016.1.14 他)

(4)クローズアップ:アメリカ大統領選2016(萩原伸次郎『農業協同組合新聞 2016.8.10』)

 (上)http://www.jacom.or.jp/nousei/closeup/2016/160808-30589.php

 (下)http://www.jacom.or.jp/nousei/closeup/2016/160808-30590.php

(5)スイカ1個の幸せ(山下惣一 全国農業 2016.8.12

 「suika_yamasita.pdf」をダウンロード

●スイカ1個の幸せ(山下惣一 全国農業 2016.8.12

 私が日頃愛読する佐賀の頑固おやじで農民作家の山下惣一氏のコラム記事です。山下俊一とかいう紛らわしい名前のトンデモ人間もいますのでお間違いなく。ここに書かれていることは、まさに今日の日本の多くの地域が失った地域コミュニティの楽しく愉快で元気が出るありさまが、ややコメディに描かれています。佐賀県の山下惣一氏の村では、まだそれが健在だということなのでしょう。翻って、ただただ安価なだけのお粗末農産物を求めることが農業改革であると勘違いをしている「おバカ」連中に読ませてやりたい記事です(田中一郎)。

 

 <関連サイト>

(1)(パンフレット)そうだったのか! TPP

 http://www.parc-jp.org/teigen/img/tpp_leaflet.pdf

(2)史上最悪の国際協定=TPPに関する瞬間風速情報 + 若干のこと  いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/post-3da2.html

(3)自民党大ウソ公約と「TPP海苔弁当」=「ウソつきはドロボウのはじまり」のアベ自民党を、衆参国政選挙で「ウソつきドロボウ・アベ自民党の終わりのはじまり」にしてしまいましょう  いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-862b.html

 

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●ゴロツキ政治の奈落に突っ込んで行く日本の「形式民主主義」

 今日は久しぶりに早起きをし、東京新聞の朝刊に目を通しましたら一気に不愉快な気分にさせられました。爽快な夏の終わりの青空に対して、この紙面に踊る「真っ黒な出鱈目の極致」のようなことの汚らしさとが、妙にコントラストを際立たせていました。もしこの記事を目にして憤りを覚えない有権者・国民・市民がいるとすれば、その人間は既に「おかしくなっている」ということを意味しています。日本の危機が日々の新聞の紙面で踊っております。

 

 <別添PDFファイル>

(1)首相、核の先制不使用に反対(東京 2016.8.16 夕刊他)

(2)甘利氏元秘書2人、再び不起訴処分に(朝日 2016.8.17

(3)国会議員海外視察へ、ファーストクラス利用も(東京 2016.8.17

 

1.首相、核の先制不使用に反対(東京 2016.8.16 夕刊他)

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201608/CK2016081602000246.html

 

(関連)(毎日新聞)■注目ニュース■ 安倍首相 核先制不使用に「反対」

 米ワシントン・ポスト紙は15日、オバマ政権が導入の是非を検討している核兵器の先制不使用政策について、安倍晋三首相がハリス米太平洋軍司令官に「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」として、反対の意向を伝えたと報じた。

 

▽安倍首相:核先制不使用、米司令官に反対伝える 米紙報道

 https://l.mainichi.jp/7WtMdk

 

(田中一郎コメント)

 「日本国憲法第9条(戦争放棄):日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」

 

 「武力による威嚇は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」=このアホの首相は字が読めないのだろうか。核戦争についてのリアリティも持たぬまま、かようなことを一国の首相が軽軽に発言をするということがどういうことか、全く理解できていないようである。何のために今年夏にオバマ米大統領と広島へ行ったのか。ただの「オバマ金魚のフン」だったのか。

 

(1)アジアや極東地域の緊張を今以上に一層高めることになり、核軍拡を含む軍拡競争に拍車をかける。その結果、小型戦術核兵器使用を含む意図しない偶発的な軍事衝突など、アジアや極東地域の危険性をエスカレートさせることになる。

 

(2)対北朝鮮の軍事戦略上、核兵器保有を自国でも何とか実現させたい韓国の勢力に間接的に加勢をするようなもの。これではいつまでたっても朝鮮半島の非核化はできないし、日本列島を脅かす(大地震や大津波に耐えられそうにない)韓国の原発・核施設の撤去も実現しない。

 

(3)日本がアメリカの軍産情報複合体の「手下」であることがますます明らかとなり、日本の国是である平和外交・平和主義が色あせてしまう。それはそのまま、日本国憲法第9条が海外を含む日本国民を守ってきたというこれまでの日本の対外的な「財産」を無為にドブに捨て去ることを意味する。

 

(4)安倍晋三首相のこの表明は、日本の有権者・国民・市民の考え・意向に反する反国民的な言動である。「積極的平和主義」ならぬ「積極的軍事威嚇主義」「積極的戦争主義」ということだ。

 

2.甘利氏元秘書2人、再び不起訴処分に(朝日 2016.8.17

 http://www.asahi.com/articles/DA3S12515161.html

 

(日本の検察は、ついにそのお仕事をおやめになるそうです。これは「検察庁廃業・閉鎖宣言」のようなものです。巨悪をはびこらせるためには何でもする、日本の検察・法務省とは、そういう役所に成り下がったということです。つまり悪の巣窟です:田中一郎)

 

3.国会議員海外視察へ、ファーストクラス利用も(東京 2016.8.17

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016081702000130.html

 

(田中一郎コメント)

 国会にも舛添要一元東京ケチジのようなのが、わんさといるようです。でも、こいつらを選挙で選んだのは有権者・国民・市民です。ある意味では有権者・国民・市民の自業自得でしょう。何故なら今に始まったことではないからです。ゴロツキ政治の奈落に突っ込んで行く日本の「形式民主主義」のありようを端的に示しています。

草々

 

2016年8月16日 (火)

報告3つです:(1)APAST勉強会(原発輸出)、(2)南相馬20mSv訴訟、(3)伊方原発再稼働

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

(最初にイベント情報)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(1)(9.1)緊急ちょぼゼミ「危ない!! 原発の基準地震動が過小評価されている」(ちょぼちょぼ市民連合:田中一郎)

「tirasi_tyobo_91_kijunjisindou.pdf」をダウンロード
  http://www.labornetjp.org/EventItem/1471303474199staff01

日 時:91日(木) 19時~21時(開場1830分)

会 場:スペースたんぽぽ 

参加費(資料代含む):800円(学生400円)

たんぽぽ舎のあるダイナミックビルの4階 JR水道橋駅西口から5

東京都千代田区三崎町2-6-2 tel 03-3238-9035 fax 03-3238-0797

Email: nonukes@tanpoposya.net URL: http://www.tanpoposya.com/

 

(2)(9.15)第11回 ちょぼゼミ「市場原理主義とデリバティブ取引(2)(先物、スワップ、オプション)」(ちょぼちょぼ市民連合:田中一郎)

「tirasi_tyobo_915_sijougenrisyugi.pdf」をダウンロード
  http://www.labornetjp.org/EventItem/1471176628186staff01

 

日 時:915日(木)19時~21時 (開場1830分)

会 場:スペースたんぽぽ 

参加費(資料代含む):800円(学生400円)

たんぽぽ舎のあるダイナミックビルの4階 JR水道橋駅西口から5

東京都千代田区三崎町2-6-2 tel 03-3238-9035 fax 03-3238-0797

Email: nonukes@tanpoposya.net URL: http://www.tanpoposya.com/

 

(3)高木基金より>9/10() 15周年記念公開フォーラムのお知らせ

 http://www.takagifund.org/activity/2016/20160910pf.html

 

(4)井戸川裁判を支える会【お知らせ】 第4回口頭弁論期日

201697日(水) 10:00AM 東京地裁103号法廷)

 http://idogawasupport.sub.jp/

 

(5)3.11被ばく被害とがん患者

 

日 時:9月7日(水)18時半開場、19時~21時半まで

場 所:渋谷「光塾」(渋谷区渋谷3-27-15 光和ビルB1 JR渋谷駅新南口から徒歩1分)

地 図:http://hikarijuku.com/syokai/post_4.php#map <http://hikarijuku.com/syokai/post_4.php#map>

料 金:無料(カンパをお願いします)

お 話:藍原寛子さん(医療ジャーナリスト)、「健康被害者の会」の当事者メンバー(予定)

主 催:福島原発事故による健康被害者の会」 連絡先:radiationdamage311@gmail.com

ブログ:https://radiationdamage311.wordpress.com/ <https://radiationdamage311.wordpress.com/>

FB:https://www.facebook.com/groups/1070200323032848/ <http://www.facebook.com/groups/1070200323032848/>  ツイッター:@kenkohigai

協 力:「脱被ばく実現ネット」http://fukusima-sokai.blogspot.jp/ <http://fukusima-sokai.blogspot.jp/

 

(6)NHKスペシャル 村人は満州へ送られた 国策71年目の真実 814日 バラエティ動画を視聴!バラ動画

(a)http://www.asyura2.com/16/senkyo211/msg/285.html

(b)http://varadoga.blog136.fc2.com/blog-entry-100112.html

 

(7)「報道の自由;原発報道の虚偽と真実」藤原節男にエールを送ろう

 http://ur0.pw/xKxm

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

報告を3つばかりいたします。

 

1.(別添PDFファイル)8.13 APAST主催勉強会:原発輸出

 

 <別添PDFファイル>

(1)(チラシ)8.13 やめられないとまらない原発輸出・東芝問題の「なぜ?」(APAST)+入会のお誘い

「tirashiapast_genpatuyusyutu.pdf」をダウンロード
  http://whatsdemocracy.jp/events/8536

(2)(レジメ1)東芝問題と原発輸出産業の現状(川井康郎 2016.8.13

「rejimekawaisann.pdf」をダウンロード
3)(レジメ2)日本はなぜ原発を輸出するのか(鈴木真奈美 2016.8.13

「rejime_2suzukisann.pdf」をダウンロード
(4)(レジメ3)核抑止力という神話(筒井哲郎 2016.8.13

「rejime_3tutuisann.pdf」をダウンロード

 <当日録画>

(1)20160613 UPLAN【第一部[基調講演]】やめられない とまらない 原発輸出・東芝問題の『なぜ?』 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=ggFTDmP-xz4

(2)20160813 UPLAN【第二部[パネルディスカッション]】やめられない とまらない 原発輸出・東芝問題の『なぜ?』 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=9f1TXL5NmjI

 

 <APAST HP>

 http://www.apast.jp/

 

2.南相馬・避難20ミリシーベルト撤回訴訟

 http://minamisouma.blogspot.jp/

 https://www.facebook.com/minamis20wg/

 

 <別添PDFファイル>

(1)(報告)6.6 南相馬・避難20ミリシーベルト撤回訴訟 第4回口頭弁論

「houkokuminamisouma_koutoubenronn.pdf」をダウンロード
2)南相馬・避難20ミリシーベルト撤回訴訟 ニュースレター VOL3

「minamisouma_news_letter_vol3.pdf」をダウンロード

 <関連サイト>

(1)南相馬避難解除問題弁護団第4回口頭弁論期期日報告

 https://dl.dropboxusercontent.com/u/23151586/mnm_160606.pdf

(2)南相馬・避難勧奨地域の会

 https://sites.google.com/site/minamiswg/

(3)「20ミリは高すぎる」〜南相馬・避難基準裁判始まる OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー

 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node%2F1982

(4)福島県南相馬市 法令の640倍の汚染地に戻される住民の悲痛(地震・災害) - 女性自身[光文社女性週刊誌]

 http://jisin.jp/serial/%e7%a4%be%e4%bc%9a%e3%82%b9%e3%83%9d%e3%83%bc%e3%83%84/disaster/24654

(5)放射能汚染実態をイメージ画像化-南相馬市・富岡町調査報告 ちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)

 http://chikurin.org/wp/?p=4292

 

 <関連:健康被害が拡大しているのに健康検査を縮小しようとしている>

(1)20160808 UPLAN【前半】「おしどりマコ・ケン講演会」子ども脱被ばく裁判第6回期日学習会 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=IVjRL0n_FVM

(2)小児甲状腺がん「県内増加考えにくい」:長崎大高村昇教授ら、チェルノブイリと比較(福島民報 2016.8.4

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160804-00000029-fminpo-l07

(3)甲状腺検査見直し議論へ 県民健康調査検討委、対象者縮小も視野:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet

 http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160808-098813.php

 

(広島・長崎の原爆投下後の放射線被曝被害者への対応も、水俣病という企業犯罪・国家犯罪の犠牲になられた方々への対応も、まるで今回と同じようなことを繰り広げて悲劇を拡大した過去があります。福島第1原発事故という重大な人為的事故・業務上過失致死障害、ないしは未必の故意による障害・致死の被害者をだまして、闇から闇へと葬ろうとする国家的犯罪がまた再び始まろうとしているかのごときです。政治家や官僚のみならず、全自治体、御用学者ども、そして地元新聞・TVを含むマスごみなどが総動員され、21世紀最大クラスの人権侵害が拡大されていきます。福島県民、そして東日本の原発震災被害者のみなさん、危うしです。放射線被曝を甘く見ると大変なことになります。なお、「福島県民健康調査検討委員会」などが展開している福島県の子ども甲状腺ガンについての医学的な考え方の誤りに関しては、津田敏秀岡山大学大学院教授(疫学・公衆衛生学)の下記の著書をご参考にしてください:田中一郎)

 

(参考)『医学的根拠とは何か』(津田敏秀:岩波新書)

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033010460&Action_id=121&Sza_id=B0

 

3.伊方原発3号機再稼働

 日本滅亡へカウントダウン開始だ。愚か極まりなし。再びの原発過酷事故があってから後悔しても後の祭りである。日本の有権者・国民・市民よ、早く目を覚まさんか!!

 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081201001392.html

 

 <別添PDFファイル>

●(必見)伊方3号機再稼働、四国電力(よんでん)とは(東京 2016.8.13

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016081302000133.html

 

 <関連サイト>

(1)伊方原発運転差止広島裁判-プレスリリース

 http://saiban.hiroshima-net.org/sanko_top.html

(2)抗議声明 伊方原発3号炉の原子炉起動に抗議する 原子力規制を監視する市民の会

 http://kiseikanshi.main.jp/2016/08/12/ikata-2/

(3)東京新聞伊方原発再稼働 住民は誰が守るのか社説・コラム(TOKYO Web)

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016081302000130.html

(4)伊方原発 再稼働 プルサーマル推進でも意義 経産相 - YouTube

 https://www.youtube.com/watch?v=f7Bt1OGeVJs

 

(月刊誌『選択』より)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

大分地裁の伊方原発仮処分しだいで鹿児島県新知事が追られる「踏み絵」

 

原発停止を公約に掲げて当選したテレビ朝日記者出身の三反園訓・鹿児島県知事に、大分県を発信地とする「援軍」が現れそうだ。四国電力の伊方三号機(愛媛)を巡る訴訟で、大分地裁の竹内浩史裁判長が運転差し止めの仮処分を下す公算が大きいからだ。

 

大分県は豊後水道をはさんで伊方原発の対岸にあり、反原発グループが運転差し止めの仮処分を申請し係争中。竹内裁判長は原告団と心情的に近いとされ、七月二十一日の第一回審尋でも四国電の安全説明を認めなかった。伊方三号機は既に安全審査に合格して、八月末にも再稼働の予定だが、経済産業省は「伊方三号機に仮処分決定が下れば、三反園氏は鹿児島県の川内一号・三号機の再稼働にも「待った」を掛けざるを得なくなる」と警戒感を隠さない。

 

九州電力も、全国で唯一稼働する川内一号機が十月の定期検査で一時停止することから、「三反園氏はその後の再稼働を認めないのではないか」と不安視する。だが、三反園氏は支援勢力の反原発グループと微妙に距離を置き始めているという。経産省OBも「彼は原発の重要性は認識し、原発容認の自民党が仕切る県議会との関係に心を砕いている」と指揃する。援軍の向こうに、県政の舵取りが覚束なくなるジレンマが待ち受ける。

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草々

 

 

2016年8月15日 (月)

(本日8/14放送)「NHKスペシャル:村人は満州へ送られた ~“国策”71年目の真実~」を見て

前略,田中一郎です。

 

残暑お見舞い申し上げます。

暑い日が続いておりますが、

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

 

さて、本日午後9時より、NHKスペシャルにて下記の放送がなされました。

久しぶりに内容の濃い、必見に値する番組であったように思います。

残念なことに、再放送の予定がないようです。

下記のアンケート・サイトからNHKに再放送の要請をするほか、

ネット上への録画アップも期待したいところです。

 

●NHKスペシャル:村人は満州へ送られた ~“国策”71年目の真実~

 https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160814

 

●同上 再放送アンケート

 http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586823/index.html

 

(関連)第7回飯田市地域史研究集会 内容紹介 - 飯田市ホームページ

 https://www.city.iida.lg.jp/soshiki/39/090901.html

 

(あくまで参考)青山貞一:NHKスペシャル「満蒙開拓団はこうして送られた」 を見て

 http://eritokyo.jp/independent/aoyama-col7195.html

 

(本日のNHK番組と直接関係はありませんが関連深いサイトです。批判的な目でご覧ください)

 

●NHKスペシャル:村人は満州へ送られた ~“国策”71年目の真実~

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昭和20年8月、旧満州(中国東北部)。ソ連の侵攻で軍が撤退、取り残された人々は攻撃にさらされ、逃げ惑い、およそ8万人以上が犠牲となり、中国残留孤児など数々の悲劇を生んだ。それが、植民地の治安安定や軍への食糧供給を目的に27万の人々が満州に送り込まれた『満蒙開拓』、移民事業の結末だった。これまで「関係資料は破棄され、人々が渡った経緯は不明」とされていて、その詳細は知られてこなかった。だが、村人を送り出した、ある村長の記録や破棄されたはずの極秘文書が発見され、農村を中心に村人がどのように送りだされたのか実態が明らかになってきた。今回、日記や関係資料の全容取材が許された。また、専門家によって軍や国が『満蒙開拓』にどう関与したかを探る調査も進められている。番組では新たに発見された日記や国側の資料を通じて、国策はいかに遂行され、地方の山村から人々は、なぜ満州へ渡ることになったのか、その真相を明らかにする。

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(田中一郎コメント)

 ある村長とは、現在の長野県飯田市、旧村名は河野村で、アジア太平洋戦争当時の村長だった胡桃澤盛氏のこと、昨今、その胡桃澤氏の詳細な当時の日記の他、これまでことごとく焼却されたと言われてきた満蒙開拓団を送り出した日本側に関する極秘資料が発見され、この放送で公にされるに至ったもの。そこでは、当時の大日本帝国の満蒙侵略と満蒙開拓団の派遣という(愚か極まる)「国策」に翻弄され、不本意なまま村長として村人の満州国への送り出しに尽力し、その後、その悲惨な結末を知ってのち、亡くなられた開拓団員・村民への自分自身のいたまれない思いから自らの命を絶つ、そんな胡桃澤村長の人生が伝えられています。満州で集団自決をされた方々をはじめ、この満蒙侵略・満蒙開拓をめぐるすべての悲劇・惨劇は、放送だからかろうじて見れるのかもしれぬほど、それはきっと、見るに堪えがたい、聞くに堪えがたい、あまりに酷い、ひどすぎる話であり、今も昔も変わらぬこの国の「国策」なるものの出鱈目・理不尽・冷血、そして無責任のやりざまに深い憤りを感じた次第です。

 

 五族協和・王道楽土とはよく言ったものです。実態はそれとは正反対の、まさに満蒙に住んでいる現地の農民を暴力で押しのけて農地を奪い取る侵略植民であり、日本(関東軍)が武力で押さえつけているわずかな間は表面上は入植者の生活も何とか維持されておりましたが、やがて戦局の悪化とともに入植者は現地の中国人に包囲され、攻撃を受けることになるのです。河野村から派遣された人たちは、今の吉林省長春市郊外で畑作農業を営んでいましたので、ソ連軍に追われるよりも前に、現地中国の農民たちの反乱に包囲されることになりました。その結果は、「集団自決」という悲劇です。

 

 アジア太平洋戦争の選挙区が悪化しているにもかかわらず、まるで派遣される農民たちの命のことなど歯牙にもかけずに無謀な侵略植民政策を続けた日本政府・昭和軍閥権力でしたが、昭和20年の5月には、軍事的に追い詰められ、早くも満州の防衛線を奉天より南の南満州地域に限定するなどということをやり、そのことをそれより外側の満州各地で入植して生活する日本人には伝えずに放置していたのです。そして、敗戦間際になってソ連が満州に攻め込むと、満州の全民間日本人を放置したまま自分達だけが真っ先に一目散に逃げだすという醜態を見せたのが日本の軍隊(関東軍)でした。追い詰められた多くの満州開拓民たちは、逃げ切れないままに、帰国できないままに、自ら集団自決して命を絶ったのです。「国策」とは、今も昔もかようなモノであり、また、軍隊とは決して国民を守るためのものではないことも、この歴史的事実が我々に教えてくれています。

 

 それにしても、敗戦後、満州開拓をつかさどっていた拓務省を引き継いだ外務省、それに満蒙開拓団派遣を省を挙げて取り組んでいた農林水産省が、ともどもに開拓農民の「その後」の面倒を見もしないどころか消息さえもつかまえようとはせず、また戦後のインタビューに答えて「満蒙の農地を有効に耕せる能力を持っていたのは日本人だった、だから、やったことは全部失敗に終わったけれども、やったことそれ自体はよかったことだと今でも思っている」などと、ぬけぬけとしゃべっている官僚ども(元農林水産省経営課長・元農村再生協会理事)の態度を見せつけられると、ぶん殴りたくなるこらえがたい衝動を感じます。

 

 さて、ひるがえって現代はどうでしょう。アジア太平洋戦争の真実や実態を隠したり捻じ曲げたりする「歴史歪曲」「歴史修正主義」がこの国ではびこり始めて久しいですが、それだけでなく、旧態依然の「頂点盲従主義」による「国策」への盲従や、その「国策」に反対する人々を理不尽にも攻撃する「横へ向けての強い同調圧力」、また、そうしたことの結果として、その「国策」が大失敗をしても、誰一人としてその責任を取ろうとしない「無責任の連鎖」は、今も変わらずこの国を貫いているのではないでしょうか。私はこの満蒙開拓といる大日本帝国のアジア侵略の暴挙とその悲惨な結末が、今でも形は違えども同じように繰り返されているような気がしてなりません。たとえば、今も解決できずにいる水俣病がそうであり、更に福島第1原発事故がまた、そうではないでしょうか。

 

 そして、この久々に見る価値のある放送だったこの番組も、次の2点で私は、まだまだアジア太平洋戦争をきちんと総括する「ホンモノ」の番組にはなりえていないと感じています。私は、この番組の続編として、「国策」とは何だったのか=満蒙開拓と戦時動員、そして、満蒙開拓を侵略された側から見つめなおす、の2つを放送していただきたいと、切に願うものです。

 

(1)番組の最後のところで、満蒙開拓と集団自決による結末を「語りベ」として話す、ただ一人の生き残り帰還者である久保田諌さん、その話を聞いたある女の子が「なぜ、満州に行ったのですか」の質問に、久保田さんは「それは国のために行ったのです」と答える、その部分だけを放送していました。でも、久保田さんは、ただそれだけしか答えなかったのでしょうか? あるいは、久保田さんは、当時の「国策」について、満蒙開拓ということについて、それ以外に子どもたちに伝えたかったことはなかったのでしょうか? 私にはそうは思えません。久保田さんが、当時の「国策」に対して、当時はどう思い、今はどう思っているのか、そのもっとも大事なことを、この放送は取材もせず、もちろん放送にも組み入れずに、この番組を終わってしまっています。これでは、「国策」のために身を捨てて入植をした1人の英雄の農民伝のような雰囲気と受け取られてもおかしくないような放送の仕方です。NHKには、インチキ放送は(あるいは意図的な舌足らず放送は)おやめいただきたい、と思う。

 

(2)そして、もう一つ、この満蒙開拓・侵略の歴史的事実を、侵略された側=農地を武力で奪われ極貧と差別の下で生死の境にありながら生き続けた多くの中国農民民衆の側から、その実態を徹底して明らかにしなければいけないのではないかということです。確かに入植した農民の方々には悲劇が襲いました。しかし、満蒙開拓の全体像は決して入植したものの悲劇だけではなかったでしょう。むしろ最も苦難と苦悩と侮辱の中で、這いつくばるような生きざまを理不尽にも強いられ続けた中国・満州の農民のことこそを我々は思い知らなければ、アジア太平洋戦争の愚かさの真相は、容易には見えてこないような気がします。

 

 戦争や侵略の過去の歴史のリアリティを見失い、愚かで不勉強で傲慢で単純化された自画自賛の過去評価に疑問を感じなくなり始めている若い世代に、この番組は、少しは過去を真剣に考える契機を与えてくれるかもしれません。しかし私には、そのためには、この番組がまだまだ不十分であり、その不十分な部分は我々一般の市民が補って後世に伝えていかなくてはいけないように思えましたし、そして一刻も早く、暗い過去を清算・総括できない愚かな今日の日本の社会と政治のありようを、我々の世代の手で抜本的に変えていかなければいけないと、私はこの番組を見ていてふと思いました。

草々

 

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