(報告)新・もんじゅ訴訟スタート=高速増殖炉「もんじゅ」廃炉は当たり前・一刻も早く核燃料サイクル事業を中止せよ
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
去る3月23日(水)に「新・もんじゅ訴訟」の第1回口頭弁論があり、その後、参議院議員会館に於いて記者会見が行われました。下記及び別添PDFファイルは、その関連資料です。以下、簡単にご報告します。
旧もんじゅ訴訟は、下記サイトにもあるように1985年9月に提訴され、1995年にナトリウム冷却材漏れ事故を経て、2003年1月に名古屋高等裁判所金沢支部が設置許可処分が無効であることを確認する判決を出したものの、2005年5月に最高裁で高裁判決が覆される逆転敗訴となっている。今回の「新・もんじゅ訴訟」は、原子力規制委員会による文部科学省への「もんじゅの抜本的見直し」勧告を受け、もんじゅの速やかな廃炉を求めて提訴がなされたもの。
ご承知の通り、これまでも高速増殖炉「もんじゅ」は、様々なトラブルに加えて、運営責任主体の(独)日本原子力研究開発機構が点検の手抜きなど、ずさんな管理を繰り返してきた経緯がある。また、施設完成後もほとんどまともに運転ができない中、年間200億円近い維持費がかかるなど、財政難の中でムダの塊のような施設でもある(冷却材のナトリウムが固まらないように電気で温めていることによる電気料金その他)。原子力規制委員会から、事実上、もんじゅを運転・運営する資格がないとされた(独)日本原子力研究開発機構以外に、こうした危険な研究核施設を担える組織もあるはずがなく、一刻も早いもんじゅの廃炉=つまりは核燃料サイクル事業の廃止が求められている。
(高速増殖炉「もんじゅ」(原型炉)が危ういと見るや、(独)日本原子力研究開発機構や文部科学省は、下記の参考サイトにあるように、もんじゅの一世代前のポンコツ炉「常用」(実験炉)の再稼働を申請しようとしています。何としても(彼らにとっての)「金のなる木」である核燃料サイクルの「研究」を絶やさないという固い原子力ムラとしての「決意」を感じさせます。なお、高速増殖炉の「原型炉」である「もんじゅ」の次のステップは「実証炉」となりますが、その実現見込みは皆無です。:田中一郎)
●(イベント情報)脱原発弁護団全国連絡会 新・もんじゅ訴訟 3月23日 第1回口頭弁論
http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/news/16-03-18/
●’別添PDFファイル)脱原発弁護団全国連絡会 新・もんじゅ訴訟 第1回口頭弁論期日 提出書面等
http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/archives/16-03-23/
●(別添PDFファイル)(パンフ)放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐車(2016.3.23)
<関連サイト その1:提訴関係>
(1)もんじゅ訴訟 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%98%E3%82%85%E8%A8%B4%E8%A8%9F
(2)脱原発弁護団全国連絡会 新・もんじゅ訴訟提訴
(3)2015-12-25 新・もんじゅ訴訟提訴
│ 河合弘之弁護士監督 映画『日本と原発』公式サイト
http://www.nihontogenpatsu.com/news/monju_20151225.html
(4)2015-12-25
市民106人が再度もんじゅ訴訟「廃炉にしなければ日本は笑いもの」~河合弁護士、原子力規制委の勧告に「運転主体交替はあり得ず」 IWJ Independent Web Journal
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/280185
<関連サイト その2:原子力規制委員会勧告関係>
(1)「もんじゅ怖い」の声が「再稼働」 原子力規制委員長も呆れたずさん管理 J-CASTニュース
http://www.j-cast.com/2015/05/14235234.html
(2)原子力規制委、もんじゅ抜本見直しで文科相に勧告へ ロイター
http://jp.reuters.com/article/monju-jaea-idJPKCN0ST0B920151104
(3)高速増殖原型炉もんじゅに関する文部科学大臣に対する勧告について 原子力規制委員会
https://www.nsr.go.jp/disclosure/law/RAR/20151113monju.html
(4)原子力規制委員会の勧告について|日本原子力研究開発機構:プレス発表
https://www.jaea.go.jp/news/newsbox/2015/111301/
(5)高速増殖炉「もんじゅ」の経緯と現状について(文部科学省 2015年12月)
<関連サイト その3:その他>
(1)もんじゅ運営主体の変更を勧告 原子力規制委が文科相に、回答は半年後 もんじゅ再開 福井のニュース
|福井新聞ONLINE:福井県の総合ニュースサイト(2015年11月14日)
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpowermonjuresume/83608.html
(2)もんじゅ運営の受け皿どうなる 文部科学省、幅広く検討も難航必至 もんじゅ再開 福井のニュース
|福井新聞ONLINE:福井県の総合ニュースサイト(2015年11月15日)
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpowermonjuresume/83708.html
(3)もんじゅに運転と研究の分離案 文科省、運営主体検討会が初会合 原発再稼働問題 福井のニュース
|福井新聞ONLINE:福井県の総合ニュースサイト(2015年12月29日)
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/npp_restart/86486.html
(4)実験段階の高速原子炉「常陽」 再稼働申請へ
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000066984.html
(5)ウィキペディア:高速増殖炉「もんじゅ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%98%E3%82%85
(6)もんじゅ関連情報ページ(もんじゅ運営・計画センター)
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/monju_site/index.html
<私から質問したこと:回答は海渡雄一弁護士>
(1)この「新・もんじゅ訴訟」の被告はだれか? ⇒
原子力規制委員会(国は被告ではない)
(2)高速増殖炉「もんじゅ」については既に「新規制基準」があるが、この内容についても争うのか
⇒ 当面は考えていないが、裁判の状況次第ではありうる話である。
(3)仮にこの裁判で勝訴して「もんじゅ」の設置許可の取り消しに成功しても、今度は、この「もんじゅ」を別の目的で別の使い方をする、などとして、違う形の設置許可が出されるということはないのか
⇒ 形式的にはありうる話だが、実質的には難しい
(4)あるMLで「「もんじゅ」には米DOE(エネルギー省)から毎年100億円近いカネが交付され、米国の実験の代替のような位置づけになっているので、日本だけの判断では「もんじゅ」はやめられない」という議論がなされているが、このことはどなたかのお耳に届いているか
⇒ 知らない。米国から毎年カネが出ている・米国の委託を受けているなどの証拠(エビデンス)を見せてほしい。
なお、弁護団から、この裁判に「もんじゅ」の運営主体の(独)日本原子力研究開発機構が加わりたい(被告側)旨の申し出がある旨の報告があった。今現在、被告の原子力規制委員会とこの(独)日本原子力研究開発機構(及び所管省の文部科学省)は「対立」関係にあるので、ひょっとすると両被告間の「バトル」を見ることができるかもしれない。怪獣映画でいえば、ザ・ピーナツの歌に乗って現れた「正義の味方怪獣・モスラ」(原告団)に対して、立ち向かう悪役怪獣はゴジラ(原子力規制委員会)とばかり思っていたら、そこにキングギドラ((独)日本原子力研究開発機構+文部科学省+原子力ムラの3つの頭)が現れた、ということになる。まさに怪獣大決戦だ。
<新・ もんじゅ 訴 訟提について>
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高速増殖炉もんじゅについて、原子力規制委員会は
平成27年11月13日、文部科学大臣に対し、「半年を目途として、現在の日本原子力研究開発機構から運営主体に切り替えよ。それが不可能ならば安全上のリスクを明確に減少させるよう抜本的に見直せ」という勧告を行いました。勧告文書の中
では、 ナトリウム漏洩事故や9000 以上の 機器の点検 漏れなど過去の事実 が踏まえられた上で、「機構という組織自体がもんじゅに係る保安上の措置を適正かつ確実に行う能力有していない」「早急に適切な措置が必要」等の認定がなされました。田中俊一原子力規制委員会委員長は同日の記者見において、「看板の掛け替えは許さない」という厳し態度で今後の対応に当たることを明言しました。
今回 の規制委員会勧告に対し、遅きに失したと批判することも出来るかもしれません。しかし「事業者の虜」だった旧組織時代
のことを思えば、格段に 安全性を考慮 したものであることは誰も否定できないと思ます。今回の規制委員会勧告については、国民の生命、身体等の保護及び環境の保全という本来任務に沿ものとして評価し、原子力規制委員会の委員長・委員並びに原子力規制庁の担当職員方々に対して敬意を表したいと思
います。
一部では、この勧告を受けてもんじゅはもう廃炉にするしかないとも予想
されているようです。しかし、私共はそのように安心しておりません。「原子力ムラ」の従来から強さからすると「替わりの受け皿組織を作り、トップは入れ替えるものの実際的な運営者は機構のまま」といった「ズル」をすることや、「適当に対策を講じただけで、『
対策を講じただけで、『リスクは明確に減少させ、抜本的見直した』と喧伝する」いっ た「強弁」をすると考えます。
このような「ズル」 や「強弁」 を許さず、将来
にわたって放射能の恐怖に怯える必要のない社会を実現するためには、今きちんともんじゅに引導を渡す必要があります。そのためには、「『ズル』や『強弁』は許さない」という強い姿勢を社会に向けて発信して原子力規制委員会を支え、かつ勧告の趣旨を簡単に翻すことのないよう規制委員会を厳しく監視し、速やかに廃炉措置へ移行するよう導いていかなくてはなりません。
今般、 新たにもんじゅ訴訟を提起することが 、そのために有効かつ必要な手段だと考えるに至りました。また、旧もんじゅ訴訟における平成17年5月30日の最高裁判決は法律審としての枠を大きく踏み越えて過度に行政寄りの判断した、司法史に残る汚点です。裁判所に対しては、福島第一原発事故の経験を踏まえ、この汚名を雪ぐ適正妥当な裁判を行うことを強く期待しております。
平成27年12月 25 日
新・もんじゅ訴訟弁護団
弁護士 海 渡 雄 一
弁護士 河 合 弘 之
弁護士 甫 守 一 樹
ほか
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草々
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