「原発・原子力の出鱈目てんこ盛り」シリーズ再開(19):原子力規制委員会・規制庁に朝日新聞を批判する資格はない=問題だらけの原発・核施設 5~30km以遠圏の放射能モニタリング体制、及びモニター設置状況
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
(最初にイベント情報です)
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●(別添PDFファイル)安保法制(戦争法)違憲訴訟決起集会(東京)
日 時:2016年4 月20 日(水) 18:00~20:00
場 所:参議院議員会館
講堂(予定)
*「安保法制違憲訴訟の会」からの挨拶
*“いま違憲訴訟をおこす”意義について
*原告からの決意表明 など
主 催:安保法制違憲訴訟の会
連絡先:「安保法制違憲訴訟の会」
東京都渋谷区桜丘町17-6 渋谷協栄ビル2 階
電話 03-3780-1260 FAX 03-3780-1287
(関連)内田雅敏弁護士が語る「安保法制違憲訴訟」~はたして裁判官は「魔が差す」か? wakaben6888のブログ
http://kimbara.hatenablog.com/entry/2016/03/02/211946
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昨日、私のメールで「川内原発
避難線量半数測れず、規制庁「問題ない」(東京 2016.3.16)」をお伝えし、原子力規制庁が朝日新聞のスクープ記事に対してとんでもない反応を示している旨を申し上げました。ところが何と、今日の朝日新聞には(東京版38面)、今度は田中俊一原子力規制委員長が朝日新聞を批判し、その取材と記事に対してクレームをつけているという主旨の記事が載りました。全くの驚きであり、あきれるばかりであるとともに、この原子力規制委員会・規制庁の態度の悪さはいったい何なのか、という思いを強くいたしましたので、今日は「問題だらけの原発・核施設
5~30km圏及びそれ以遠の放射能モニタリング体制、及びモニター設置状況」(このメールの表題)について、もう少し詳しく申し上げ、返す刀で「原子力規制委員会・規制庁に朝日新聞を批判する資格はない」ことを付記しておきたいと思います。
<別添PDFファイル:関連記事>
まず、関連記事をご覧ください。記事をご覧になるだけでも、原発・核施設
5~30km圏及びそれ以遠の放射能モニタリング体制、及びモニター設置状況のいい加減さや、それをめぐる原子力規制委員会・規制庁、政府、そして各立地県庁などの関係団体のいい加減さがよくわかります。原発・核施設の過酷事故時の住民対策をまじめに考えていないのが明確に伝わってきます。再び「原発・核施設安全神話」が蔓延し始めているのです。しかし、放射能モニタリングのいい加減は、記事にあることだけではありません。
(この朝日新聞の記事は、いい記事ですから、ぜひ、目を通されてみて下さい。記事の表題は川内原発となっていますが、記事を読みますと、再稼働したばかりで止まってしまった高浜原発の環境放射能モニタリングも同様であり、従ってまた、これから再稼働されようとしている伊方や玄海や泊なども同じと考えていいと思われます)
(1)規制委 本社記事を批判、川内原発周辺の放射線量計(朝日 2016.3.17)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12261598.html
(2)川内原発周辺の放射線量計、避難基準値
半分測れず(朝日 2016.3.14)
http://www.asahi.com/articles/ASJ346QWDJ34UTIL076.html
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-10499.html
(3)川内原発 避難線量半数測れず、規制庁「問題ない」(東京 2016.3.16)
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/post-872b.html
(4)再び注目SPEEDI
使うけど(核実験)、使わない(原発事故)(東京 2016.1.24)
(5)SPEEDI 自治体の責任で活用
政府が容認、原発再稼働へ地元同意狙う(東京 2016.3.16)
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/post-872b.html
(田中一郎コメント)
原発・核施設周辺地域(「周辺」と言ってもかなり広範囲)の環境放射能モニタリングについて、下記のようないい加減・出鱈目・無責任・不十分が放置されている可能性が高いのに、原子力規制委員会・規制庁も、地元県庁も市町村も、原発・核施設の再稼働を容認・OKしているというありさまです。これでは再びの原発・核施設過酷事故の際には、住民の大量被ばくは避けられないでしょう。原子力規制委員会・規制庁も県庁も、地域住民の命と健康のことなどは、二の次にしているということがよくわかります。立地地域のみなさま、怒りの声を挙げましょう。県知事・県議会議員、あるいは市町村長・市町村議会議員を選挙で取り換えましょう。彼らの大半は、自民党を筆頭に、原子力ムラの手下・手先・代理店の役割を担っているのです。
1.原発・核施設周辺5~30km圏及びそれ以遠の環境放射能モニタリングについて、まず、数が絶対的に足りません。原発・核施設事故で環境に大量放出された放射能の汚染は、場所によって「ムラ」ができてしまうので、ちょっと離れた場所では汚染度合いや線量が大きく異なり、相当きめ細かく観測しないと放射能の汚染状況はわかりません。わずか50~100個程度のモニター設置では、立地地域住民は意図せざる被ばくをさせられてしまいます。少なくとも、その数十倍の個数の設置が必要です。
2.モニターがどういう場所に設置されているかも、きちんとチェックする必要があります。意図的に放射能汚染を検知しにくいような場所に設置されている、あるいは実態の放射能汚染状況よりも数値が低く出るような設置のされ方をしている(例:厚い鉄板で囲まれているなど)可能性は高い、というのが福島第1原発事故の教訓です。また、30km圏を超える数十km圏でもモニタリング装置が必要なことも福島第1原発事故は教訓として残しています。
3.設置予定(計画)のままで終わっていたり、モニターが故障したまま動かないで放置されていたりなど、レベルの低い管理不十分の可能性もあります。
4.福島第1原発事故の際には、大半の放射能モニターに独自の長期間持続できるバッテリーや非常用発電機がついていなかったため、地震に伴う停電によりモニターが止まってしまいました。バカみたいな話で、これはおそらく「意図的」に、そうなるように仕組まれていたと考えていいものです。過酷事故時の放射能汚染状況が、事後的にわからなくしてしまうための仕掛けです。同じく、福島第1原発事故の際には、少なくない放射能モニターが津波をかぶり動かなくなりました。地震による停電対策のみならず、沿岸部においては放射能モニターの津波対策も必要です。
5.環境放射能モニターが上記1.~4.をクリアーして適切に設置されたとしても、今度は原発・核施設過酷事故時に、そのモニターの数値を誰がどのようにして収集するのでしょうか。人間の手で収集するとなると、原発・核施設過酷事故時ですから、猛烈に被ばくを余儀なくされるでしょう。原子力規制庁の人間が、まず、原発・核施設近隣を中心に各モニターのデータ収集に走り回るべきでしょうね。他方で、今日では、配線さえすればモニターからデータを自動収集できるそうですから、各電力会社に費用を出させて、全モニターをつなぐデータ収集配線網を構築すべきです(リアルタイムでデータ収集できます)。
6.モニター設置もデータ収集も申し分なし、としても、まだ問題があります。それは収集した放射能汚染状況のデータ公開の問題です。福島第1原発事故の際には、政府や県庁はデータを隠しに隠し続け、地域住民や有権者・国民には嘘八百を広報しまくりました。放射能汚染情報のタイムリーでつつみ隠さぬ適切な「公開」の担保が必要です。
7.原子力規制委員会・規制庁も、国も、地元自治体(都道府県庁と市町村)も、環境放射能のモニター設置やモニタリング体制も確立しないまま、原発・核施設の再稼働に走り出しています。
朝日新聞記事を見ますと「川内原発について、原子力規制庁の担当者は今月の取材で、再稼働前の2014年に国が原発周辺の避難態勢を「了承」した際に、規制庁の当時の部長が鹿児島県にモニタリング態勢の拡充を強く要望していたことを明かした。また規制庁は、モニタリング態勢の現状について、全国の原発周辺のポストの設置状況や性能を調査中だ。」
原発を再稼働しておいて「規制庁は、モニタリング態勢の現状について、全国の原発周辺のポストの設置状況や性能を調査中だ。」はないでしょう。いかにも無責任で、朝日新聞のスクープ記事で尻を蹴り上げられて、あわてて調べ始めたという印象を強くします。また、鹿児島県も、そして福井県も、モニター設置や放射能モニタリング体制の堅固な確立ができていないにもかかわらず、原発再稼働にOKを出していた、国も「原子力地域防災計画(住民避難計画)」をOKしていた、ということです。
8.こんな状況の下、原子力規制委員会は、5~30km圏内は、まず「屋内退避」だと言っています。そして、20mSv×1週間、または瞬間風速で500マイクロシーベルト/時がでたら避難指示を出す、などと言っています。出鱈目ですね。実際の時には、きっと機能せず、大半の地域住民は、猛烈な放射能の中を自主的に勝手に逃げてしまうか、あるいは残った住民は屋内退避でじわじわと被ばくを強制されながら、いつまでたっても避難指示が出ない、という状況に追いやられるでしょう。
そして、先般3/5に放送されました「NHKスペシャル:原発避難」を思い出してください。福島第1原発事故の際には、南相馬市の大半は「屋内退避」を国から指示されましたが、しかし、指示されて以降は、物資が入ってこない、ガソリンや食料・水が尽きてくる、自衛隊の救援の部隊がやってこず放置状態にされてしまった、などの事態となり、市長がやむなく自主避難を決意した旨が放送されていました。そしてのちにわかったことは、なんと政府・国土交通省が、屋内退避指示の出た放射能汚染地域には、運送業の役職員は車を運転して入ってはいけない旨の通達が出ていたことが分かりました。(これでは民間の業者は入れませんし、自衛隊は「屋内退避」地域の住民を救出してはいけないことになっているといいます)
何もかも、出鱈目でいい加減で、きちんとしないで放置されたまま、原発・核施設は再稼働されていきます。地域住民や有権者・国民の命や健康は、完璧にあとまわし・棚上げです。許しがたいものがあります。こんな状態で、どうして、原子力規制委員会・規制庁に朝日新聞を批判する資格があるでしょうか。原子力規制委員会・規制庁は、つべこべ言わずに、きちんと自らの職責を果たせ。それがまずお前たちのなすべきことだ、みなさまは、そのように思われませんか?
草々
<追>
(1)プロメテウスの罠
明るい未来(14)(朝日 2016.3.4)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12218209.html
(久々にいい内容の「プロメテウスの罠」だ、と思ったら、本田雅和記者が執筆でした。偉いぞ!! 本田雅和:田中一郎)
(2)自民、震災初動を検証へ 民主政権の原発対応など(朝日 2016.3.12)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12253636.html
(来る国政選挙対策として、野党叩きの一環で、福島第1原発事故時の民主党政権の危機対応のアラ探しをするそうです。何をやっとるのか、ですよ。国会事故調の提言にあった福島第1原発事故の実態解明と事故原因の究明のための新たな「第二次国会事故調」の設置や、今現在、国会図書館の書庫に眠っている国会事故調資料の一刻も早い公開、そして民主党のことなどよりも、政権の座に長くあって日本の原子力政策を牛耳ってきた自民党こそ、自分たちの過去を振り返って、福島第1原発事故に至らしめたものは何だったか・対応や対策の不十分や出鱈目はなかったのか、などについて、第三者を入れての真剣な検証が必要なはずである。:田中一郎)
(3)高知新聞:高知のニュース:政治 政治:高知など四国南部が核ごみ最終処分「有望地」か 年内にも政府提示
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=353341&nwIW=1&nwVt=knd
(4)「福島原発事故に伴う生活環境の放射能汚染実態調査と住民の被ばく最小化」(福島老朽原発を考える会(フクロウの会)・青木一政 2016.3.6)
http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/files/koukaipresen.pdf
(昨日、下記で『週刊プレイボーイ』の記事をお伝えした際に出てきた「リネン法」が、ここでも出てきます。ご参考までに:田中一郎)
(参考)(必見)本日(3/16)のいろいろ情報:高浜3,4号再稼働停止判決について、週刊プレイボーイ・被ばく報道連載、川内原発
避難線量半数測れず、規制庁「問題ない」、いわき市民測定室「たらちね」他 いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/post-872b.html
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