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2016年2月20日 (土)

(メール転送です)(議論します)RE:電力小売り自由化で、脱原発の意思表示を!

前略,田中一郎です。

(メール転送です)

 

あるメーリング・リストでの議論です。ご参考までにお送り申し上げます。

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堀江さん、ご苦労様です。

なかなかいいご意見なので拡散させていただきます。

 

私からは若干のことを補足・追加します。簡単に言えば、いま日本で進められている「電力自由化」の枠組みは不十分で、十分に警戒し批判的なスタンスを維持していく必要があるということです。

 

(1)3.11直後から「電力自由化」の法制化が一気に進みましたが、その狙いは「電力自由化」の骨抜きだったことは、あまり市民運動・社会運動の中でも意識されていないように思われます。最大の骨抜きは、送配電分離を法的分離にとどめ、所有分離を当初からいち早く排除したことです。これが最大の狙いだったと言ってもいいでしょう。更に、自由化の完全実施を2020年まで先送りして時間稼ぎをしたことです(ただ、「自由化」そのものには反対できなかった=福島第1原発事故の悲惨な結果がそこまで電力会社とそれに組する勢力(自民党と民主党他)を追い込んだということ)。

 

(2)電力市場を監視する2つの公的機関=電力取引監視等委員会と広域的運営推進機関があてにならないこと=言い換えれば、地域独占の既存大手電力会社、ないしは財界中核大企業群の代弁機関として動くであろうこと

 

(3)国策民営による原発推進を続ける、但し、新規原発をじゃんじゃん造るのではなく、既存の原発の運転を当面は維持したいという、ただそれだけの「原発推進」ですが(今日の日本財界の経営者どもは、ほんとうに情けないくらいの無能経営者であり、自分たちの時代さえうまくいけば、後は野となれ山となれと思っている連中ばかり)。要するに、目先のこと、当面のことしか考えていない。再処理なんぞは、動かなくてもよくて、使用済み核燃料を青森に持ち込み、そのままにしておくための口実であり続ければいいだけの話。

 

(4)原発や核燃料サイクルが経済的に「純粋民間」ではやっていけないのは自明、従って、これを税金で、あるいは、薄く広く消費者に電力料金で、ともあれ追加負担させる挙に出てくるのは時間の問題。その手段の一つが、送配電網を使っての「託送料金」への上乗せ。堀江さんがおっしゃる再処理拠出金のみならず、原発のバックエンド費用全部(使用済み核燃料や高レベル放射性廃液・ガラス固化体などの最終処分費用など)も少しずつ上乗せされてくる段取りになっています。(冗談ではないわ)(正確には、既に「再処理拠出金」も「最終処分拠出金」も電力消費者から薄く広く、かつこっそりと徴収する仕組みはできていて、一昨日の私のメールでも申し上げましたように数兆円のカネが積み立てられ続けています)

 

●「再処理等拠出金法案」が閣議決定されました(METI-経済産業省)

 http://www.meti.go.jp/press/2015/02/20160205001/20160205001.html

 

(一昨日の私のメール)

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●追)原子力環境整備促進・資金管理センター

 http://www.rwmc.or.jp/

 

 ここは、私たち一般の電力消費者から、こっそりとカネを薄く広くまきあげて、「再処理等積立金」と「最終処分積立金」として、管理・運用している、霞が関原子力ムラの外郭団体である。今現在、「再処理等積立金」は約24千億円、「最終処分積立金」は約1兆円のカネが積み立てられている。べらぼうな話である。このカネを「再処理」や「最終処分」につかわせるのではなく、福島第1原発事故で被害を受けられた被害者の救済のために使ったらどうだろうか。それの方がよほどきちんとしたカネの使い方である。

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 そして、原発とは違い、核燃料サイクルは「軍事核」としての性格が強いですから、民間ビジネスというよりは「核兵器戦略」として見るほうが的を得ていると思われます。そうなると、アメリカや韓国などの動きとも密接に関連します。核燃料サイクルをめぐる力学は複雑であり、また、怪奇ですので、万全の注意が必要です(私たちが知らない力学が働いていたりする可能性あり)。

 

 電力会社の本音が脱原発かどうかは、当面は怪しいと思っています。本音は、そんな大きな話はどうでもよくて、要するに上記で申しあげたように、「今だけ、カネだけ、自分達だけ」で動いているということです。他方、核燃料サイクルについては、本音は「やめたい」だと思われます。そんなものに手を出している余裕はない、ということでしょう。だから、日本原燃の上に特殊法人を置く話になるのです。

 

 原発メーカーやそこと関連の深い企業群、御用学者、それに原子力ムラに通じる政治家たちは、原発・原子力・核は福島第1原発事故前と同じようにこれからもやりたい、核燃料サイクルも同様です。この原子力シロアリ軍の息の根を止めるには原賠法の免責スキームを変えないといけません。つまり原発・原子力・核に手を出して失敗をしたら会社がつぶれる・個人は民事・刑事の責任を問われるという仕組みを作ることです。しかし、それでも「軍事核」は止められないでしょう。

 

(5)「原子力損害賠償支援機構」や「原子力損害賠償紛争審査会」なども、一種の福島第1原発事故の後処理費用の一般有権者・国民や事故被害者への負担の転嫁のやり方の一つです。「機構」が東京電力に拠出した兆円単位のカネは、いずれ東京電力が返済するなどと言われていますが怪しい限りです。まもなく、「機構」拠出金のゴマカシ作戦が始まるでしょう。(カネを受け取る東京電力サイドが、将来返却しなければいけないと言われている「機構」からのカネを「収入」=「利益」として計上するなどというインチキ会計がまかり通り、それが(東京電力や原発電力会社の)株価に反映しているわけですから、この原子力インチキ帝国は福島第1原発事故後も健在です)

 

(6)電力市場の市場独占ないしは寡占状態は今後も続くでしょう。ガス会社、石油会社、商社などの財界中核企業群の電力市場参入は、おそらく私たちが考えているような「自由電力市場」形成には至らないだろうと、私は推測しています。しかし、それでも、福島第1原発事故前の状態よりは、少しは良くなる可能性はあります。それは堀江さんがおっしゃるように電力消費者の行動にかかっています。

 

 たとえば、プライスリーダーシップ、ないしは電力業界ベンチマークとして、既存の地域独占電力会社は当分の間は存続を続けていくでしょう。財界中核企業の新規参入企業は、そうした地域独占電力会社と対決するよりも、談合・融合する道を選ぶだろうと思います。東京電力と組んで事業展開を始めるソフトバンクがいい例です。東京ガスは東北電力と組んでいます。

 

(7)マスごみもひどいもので、昨今の電力市場自由化は、電気代の安売り合戦・バナナならぬ電力のたたき売り競争であるかのごとく報道しています。そして、おそらくは、電気料金はたいして下がらない=いや、下がらないどころか、数年後は今よりも高くなる、単純に高くなるというよりは、何かがあった時にべらぼうな価格にされてしまう可能性が高いということです。何故なら、マスごみの報道から感じられる市場原理主義アホダラ教が、自由化によって、結果的に価格が逆転上昇した事例は山ほどあるからです。市場や制度、政治や行政の、独占・寡占を許したままにしておくからです。

 

(8)今のままでは、おそらくは再生可能エネルギー電力は大きく伸びないように思います。まずもって、陰に陽に政治的に邪魔されてしまっています。経済産業省は電力の小売りにおける「宣伝規制」をかけ始めています。この傾向は今後も当分の間続くでしょう。市民運動・社会運動は対応策を考えないといけません。

 

(9)電力業界は、既存原発の運転再開と40年超の寿命延長に走り、更に、それを補う形で石炭火力の大幅増設にかじを切り始めています。日本中を、放射能とCO2・SOx・NOxだらけにして、目先の経営負担を軽くしたい、ただそれだけです。経済産業省や自民党・民主党が、この流れを止められるわけがありません。本当は、老朽化火力をスクラップして、オンサイト型の天然ガス・コジェネ(中小型発電)へと誘導し、再生可能エネルギーは地方から日本経済を分散型に切り替えつつ増やしていく、農林水産業を復権させ、市場原理主義とおさらばする(TPP破棄・WTOに抵抗など)、などのポリシーMIXで行くべきなのですが。(原発・核燃料サイクルは即時破棄です)

 

10)とはいえ、堀江さんがおっしゃるように、今回の電力自由化は大いに市民運動・社会運動も活用すべきでしょう。また、市場原理主義というご都合主義が、電力市場や電力自由化に妙なちょっかいを出さぬよう、厳しい目で政府や行政の動きを追いかけ、告発し続けていく必要があると思います。

 

11)私は電力自由化について、まだ不勉強です。ドイツの動きを詳しく知りたいこと、そして伊東光晴氏が提起していた問題=発送電分離が完全になされた場合の、必要投資の確保という問題や、規模拡大の利益、公共料金やユーティリティ価格と電力価格の問題などを丁寧に見ていく必要があると思っています。

草々

 

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Subject:電力小売り自由化で、脱原発の意思表示を!

 

堀江鉄雄です。重複ご容赦ください。転送、利用可です。

<電力小売り自由化で、脱原発の意思表示を!>

 再処理拠出金法案阻止

 電力購入は電力会社以外から購入する(出来れば一緒にガス会社からの購入は効果大)

 

「再処理拠出金制度案」が閣議決定されました。本法案は、具体的ではなく解りにくくしてあり、今国会に提出されています。本法案の主旨、内容を十分に説明させ、問題点を明確にして何とか法案の通過を阻止しましょう。

 拠出金制度法は、損害賠償支援機構法と全く同じ構造です。東電救済法ではないと言いながら法案を歪曲化し、次々と省令により東電救済法にしました。法案が可決すれば、省令を次々と発令し実態を現すことでしょう。しかし、今の状態でも再処理の実績(必要性と経済性)を問題にして阻止することは可能です。

 

 私の不十分な理解で中途半端ですが発信します。

 

拠出金制度は、

 電力自由化において再処理など原発関連事業を延命させるための法案(拠出金という手切れ金)

 原子力事業の先送りした負債を今後も回収するための法案(総括原価方式に代わる回収方法)

 民(電力会社)に対する官(経産省)の完全勝利の天下り法案(許認可、公益法人だらけ)

電力改悪最終法案だと思います。

 

しかし、この法案を阻止すれば情勢は一変します。4月からは電力小売り自由化、6月には株主総会、そして参議院選挙とあります。この法案の本質は、先送りしている原子力関係負債の回収です。表面的には「再処理の継続」です。つまり再処理の「必要性」と「経済性」を問題にすれば良いのです。

 これを問題にした私のパブコメ質問は完全に無視されました。問い合わせにも十分な回答はありません。

1 拠出金制度を阻止できれば、再処理事業を中止させることになり、核燃料サイクル事業の必要性もなくなります。必要のない再処理事業、MOX加工事業、核燃料サイクル事業などの無駄な将来費用を削減できます。何よりも経済的ダメージを与えられます。電力会社は、原子力不良債権を抱えることになり、これに耐えられなくなり脱原子力を懇願する。電力会社の本音は脱原子力です。

 官僚に「拠出金は手切れ金」だと言われても信用はできないし、電力自由化と分社化は分母の縮小で原子力不良債権をさらに重くします。原発関連事業の国有化は不可避ですから、電力自由化を機に軟着陸すべきでしょう。

 

2 4月からの小売り自由化では、電力会社以外の小売りを選択することで2020年を待つことなく「総括原価方式」を無力化させることができます。是非、皆さんも「脱電力会社」にしてください。

電力会社の電力を購入しないということは、「総括原価方式」に協力しないということです。原子力関連費用を負担しないということになります。

 

 私は東京ガスに代えるつもりです。要望として電力会社からの購入を出来るだけ避ける。特に原発で発電した電気は拒否する。東京ガスの営業は、再エネ発電の価値、原発・石炭火力発電の拒絶を認識していないので、契約時に「営業トーク」を教えてやる。

 私の場合、20アンペアですから東京ガスにするのは30アンペアにしなければなりません。当然、割高になります。でも、何故かえるのかを教えるのです。来年のガス小売り自由化で何を武器にするべきなのか、消費者が価格だけではなく何を求めているのかなどを、契約時に説明、現場の声として代理店から本社へ上げて貰うことです。経営方針に影響を与えると思います。

 

3 再処理拠出金は、託送料金ではなく小売り電気料金から回収する可能性

 一方、料金表で気になったのが「再エネ賦課金」があったことです。小売りの基本料金として、どの小売りを選択しても一律に回収する事になっているのではないでしょうか(私だけが認識していなかったと思います)。

 パブコメでも拠出金の回収は、電力会社の小売りで回収すると説明しています。官僚も託送料金で回収はしないと言っています。

 「再エネ賦課金」は不公平のターゲットとしてだけではなく、「再処理拠出金」の先兵となっている可能性があります。再エネだから良いとすれば、再処理拠出金も認めざる得なくなります。再処理拠出金は、今は再処理等費用だけですが東電の損害賠償金、廃炉費用なども入ってきます。

 何よりも電力自由化といっても、原子力関係費用の負担を拒否する選択肢はなくなるのです。そして、原子力事業は、必要性も、経済性もなくても継続・延命することになるのです。小売り料金に「再処理拠出金」が入ってきたら、電力自由化とは何か、総括原価方式とは何かを、新規参入電気事業者にも、消費者にも具体的に問題提起することができます。

 

4 小売りで拠出金の回収は、飛んで火にいる夏の虫

 電力会社の利益を保護してきた悪しき「総括原価方式」を、そのまま消費者に押しつけることは、電力完全自由化(発送配電、小売り分社化)の否定であり、電力の自由競争、電力選択の自由も否定することになります。

  この時こそ「脱原発」を対立軸にして、ガス会社・石油会社(火力)VS電力会社(原発)は可能になると思います。そして脱石炭だと思います。

 

 何よりも皆さん余り気にしていない様ですが、電気料金に入れて良いもの、入れてはいけないもの、発電費用とするべきもの、送配電費用とすべきもの、小売り費用とすべきものと区別するべきです。ですから法的分離だけではなく、所有権分離も必要なのです。

 損害賠償金の消費者負担は、東電の損害賠償責任の放棄なのです。その無責任を見ているから躊躇なく再稼働しているのです。

 

以上、問題提起です。大いに論議してください。

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草々

 

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