オリンパス配転 和解:「内部通報者 保護進まず」(東京新聞記事)ではすまされない
前略,田中一郎です。
●内部告発社員と和解 配置転換、解決金1100万円 東京地裁
https://news.google.co.jp/news/story?cf=all&hl=ja&ned=jp&ncl=dZfbjDls_UN6NmM8alYOYLuVSZ-2M&topic=y
浜田さん、ご苦労様でした。十分ではありませんが、それなりのところまでは何とか償われたことにホッとしています。しかし、まだまだ不十分で、これでは「内部通報抑圧制度」のままです。
東京新聞記事によれば、消費者庁の専門家委員会で議論・検討が進み、この3月にも報告書が出てくるそうです。しかし、その中身は期待できません。ロクでもない委員が、内部通報者に不利益を与える会社側への罰則に異を唱えているからです。
私は少なくとも、次のようなことが担保され、内部通報者が完全な形で保護されるべきであると考えていますし、また、こうした内部通報者保護制度を含む「内部告発」制度を健全に充実させて積極的に利用を促すことが、日本の企業社会や産業の質的向上や生産性アップにつながり、よってまた、社会の公正確保やすみよい社会づくりに貢献すると考えています。(たとえば食品の虚偽表示などの内部告発)
1.光前弁護士がおっしゃるように「内部通報から一定期間内に企業側が行った不利益な取り扱いは、通報が理由であると推定する規定を設けるべき」⇒
そうすることで無用の係争がなくなるし、内部通報者の負担(不利益が内部告発であることの立証責任等)も大きく軽減される。今のままでは、会社側が屁理屈をつけて内部通報者を自由に不利益処分できることになる。
2.内部通報者に不利益処分やいやがらせをして「内部告発」を妨害しているような会社に対しては厳罰を与えるべきです。その厳罰の内容は、会社の不利益処分による被害をカバーして余りある内部通報者に対する巨額の慰謝料(罰金)であるべきです(金額としては億円単位)。また、人事ラインの幹部・役人の個人に対しても刑事罰を与えるべきです。更に、社内で内部通報者に対してあからさまな嫌がらせをしていた人間たちも同様の経済罰(損害賠償)、及び刑事罰を与えるべきです。(これくらい厳しくしないと事態は改善しない)
3.内部通報者が役所や外部機関を通じて内部告発をした場合に、それを告発された会社や組織に誰が内部告発したかを知らせてしまう馬鹿者が少なからずいる。これを「重大な社会的犯罪者」として扱い、厳罰に処すべきである。その代表格は、原発・核施設現場における出鱈目の内部告発を受けた経済産業省の役人が、誰が内部告発をしたのかを電力会社等に知らせるというトンデモ話です。
内部通報者が誰であるかを、いつ、どのタイミングで明らかにするのか、しないのか、そのルールをきめ細かく決めておく必要があるでしょう。内部通報は原則として社外経由で行うのがいいでしょう。そうしないと、今のままでは会社側の「報復」が予想されるので、事実上、内部通報はできません。
4.時間がかかり、当事者の負担も大きい、裁判手続きの手前で、もっとシンプル・簡潔に「罰則」が適用できるよう、何らかの第三者処分決定機関が必要であるように思われます。
5.事態の改善に結びついた内部通報は、内部通報者の了解を得て、毎年、公的に「表彰」すべきです。そして、内部の現場でないと、外からではわかりにくいような不正などの内部通報を社会的にもっと奨励・促進すべきです。原発の現場はその最たるものです。
(参考)故平井憲夫さん:原発がどんなものか知ってほしい(全)
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html
6.他方で、愉快犯=いたずらの防止の仕組みも用意しておく必要もあるでしょう。
草々
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