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2016年1月 2日 (土)

日本破壊の国際市場原理主義「亡国協定」=TPPをぶった斬る(その6:LAST):オブラートに包まれ嘘八百のシロップに漬けられたTPPを国民に騙し飲ませするための役人文書から見るTPPの危険性とインチキ(4) 

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

(最初にTPPと医療、及び農業関係の直近報道をご紹介します)

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1.(必見・重要)外務省の翻訳文をベースにTPPを議論すれば敵の思うツボです(堤未果『日刊ゲンダイ 2015.12.4』)

 http://blogs.yahoo.co.jp/moritakeue/13711878.html

 http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/2a5cafd7a0d325d53713e29d311dcba7

 

2.(必見・重要)TPP経済効果、減少額試算は意図的(鈴木宣弘東京大学大学院教授 日本農業 2015.12.27

 http://www.jacom.or.jp/nousei/rensai/2015/12/151229-28867.php

 

3.徹底TPP報道:農林水産物、政府が試算公表(日本農業 2015.12.25

 http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=35802

 

4.TPP効果 13.6兆円 疑問、交渉前 3兆円のはずが(東京 2015.12.25

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201512/CK2015122502000128.html

 

5.(バカこぐでねえど!! こんクソたれが!! なんば言いよっちょか!!)

「生産減少額の幅は読みづらいが堅い数字だ」農林水産分野のTPP影響試算で森山農相(『日刊アグリ・リサーチ 2015.12.28』)

 

6.農水省が「解体・消滅」する日(『選択 2016.1』)

 http://www.fujisan.co.jp/product/1281679590/

 

(TPP協定で唯一の「プラス効果」はこれだ。戦後一貫して日本農業・漁業・林業への背信と寄生を続けた農林水産省が、TPP協定の日本の農林水産業へのネガティブな効果を決定的にゴマカシ、その結果、日本農業の衰弱・崩壊を招いて、自分たち自身が「無用の長物」となって経済産業省あたりに吸収されていく、まさに「自業自得」とはこのことだ。しかし、そんなことに日本の農林水産業が巻き込まれてたまるか、である。:田中一郎)

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(次にこれまでお送りしたメールのブログアップ分です)

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(1)日本破壊の国際市場原理主義「亡国協定」=TPPをぶった斬る(その1):オブラートに包まれ嘘八百のシロップに漬けられたTPPを国民に騙し飲ませするための役人文書から見るTPPの危険性とインチキ(1)  いちろうちゃんのブログ http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-a416.html

 

(2)日本破壊の国際市場原理主義「亡国協定」=TPPをぶった斬る(その2):(この動画、今すぐにご覧ください)「TPPで日本の医療制度が崩壊する!?」  いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/2-7be1.html

 

(3)日本破壊の国際市場原理主義「亡国協定」=TPPをぶった斬る(その3):(メール転送です)「TPP大筋合意」は「大ウソ合意」だった=マスごみの繰り広げる政権広報報道(内田聖子氏インタビュー他)  いちろうちゃんのブログ http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-41b9.html

 

(4)日本破壊の国際市場原理主義「亡国協定」=TPPをぶった斬る(その4):オブラートに包まれ嘘八百のシロップに漬けられたTPPを国民に騙し飲ませするための役人文書から見るTPPの危険性とインチキ(2)  いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-aaca.html

 

(5)日本破壊の国際市場原理主義「亡国協定」=TPPをぶった斬る(その5):オブラートに包まれ嘘八百のシロップに漬けられたTPPを国民に騙し飲ませするための役人文書から見るTPPの危険性とインチキ(3)  いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-2d8b.html

 

(6)(報告)検証TPP-全国フォーラム(2015129日(水):参議院議員会館講堂)  いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/post-d742.html

 

(7)(報告)第7回ちょぼゼミ 史上最悪の国際協定TPPの内容を問う(1)(20151214日) いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/20151214-ca0b.html

 

(ここから本文:前回(その5)の続きです

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さて、今回コメントを続ける政府公表のTPP概要のペーパーは下記のサイトにあります。

 

(1)内閣官房 環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の概要(2015.10.5

 http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2015/10/151005_tpp_gaiyou.pdf

 

(2)農水省 TPP農林水産物市場アクセス交渉の結果(2015.10.5

 http://www.maff.go.jp/j/kokusai/tpp/pdf/tpp_1.pdf

 

また、上記を含めて、政府が公表したTPP協定関連の諸文書類は下記のサイトにあります。

 

(関連)TPP政府対策本部(内閣官房)

 http://www.cas.go.jp/jp/tpp/

 

(関連)農林水産省 HP(TPP関連サイトは画面中央の一番上に「注目情報」の中に2つ並んでいます)

 http://www.maff.go.jp/

 

(上記(1)のP26「第14章.電子商取引」からです)

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1.P26「第14章.電子商取引」

 ここには次のような記載がある。

(1)締約国間における電子的な送信に対して関税を賦課してはならない。

(2)略

(3)企業等のビジネスの遂行のためである場合には、電子的手段による国境を越える情報(個人情報を含む。)の移転を認める。(注)

(4)企業等が自国の領域内でビジネスを遂行するための条件として、コンピュータ関連設備を自国の領域内に設置すること等を要求してはならない。(注)

(5)他の締約国の者が所有する大量販売用ソフトウェアのソース・コードの移転又は当該ソース・コードへのアクセスを原則として要求してはならない。

(注:(3)及び(4)の義務に関しては、「締約国が正当な公共政策の目的を達成するため、これに適合しない措置を採用し、又は維持することを妨げない」ことが確認されている。)

 

(田中一郎コメント)

 (1)については、ネット取引に関する消費税等の扱いはどうなるのだろうか。この「電子的な送信に対して関税を賦課してはならない」が、あらゆるネット取引のあらゆる課税の拒否・否定を意味しているのだとすると、公平・公正の観点から大問題と言わざるを得ない(取引を国際間のネット取引のような形に転換すれば納税が回避できる)。また(3)についても、個人情報保護の観点より無条件に認めるわけにはいかないし、(4)や(5)などは、公正な取引のための契約者保護や規制、優越的地位の乱用防止など、不公正取引の排除のために必要なこともあるだろう。(注)書きで抽象的な書き方がなされているが、これでこうしたことが無事に完全に担保されているとはいいがたく、ISDS条項や協議機関等を通じて、国際的な電子商取引における公正性の確保や不正・不当行為防止規制が一握りの多国籍大資本によって恣意的に歪められていく危険性は大きいのではないか。特に、個人情報の扱いに関しては、マイナンバー(共通番号)制度の無謀で強引なスタートを見ていると、非常に懸念されるところである。(注)書きが(5)を対象にしていない点も気になる。

 

2.P28「第15章 政府調達」

 ここには次のような記載がある。

「具体的には、公開入札を原則とすること、入札における内国民待遇及び無差別原則、調達の過程の公正性及び公平性、適用範囲のさらなる拡大(地方政府を含む)に関する交渉等について規定している。」

 

(田中一郎コメント)

 これも国家主権や地方自治に対する重大な侵害だ。入札手続きや商品・サービス選別のための審査上、言語の問題や過去データの収集のむつかしさ、契約後の施工管理やアフターケアの問題など、海外企業や業者を使う場合の、使う側の負担や問題点が全くと言っていいほど考慮されていない。また、国や地方自治体など公的ファクターの調達は、地方経済の活性化や産業の育成など、さまざまな政策的要素を勘案して総合的に判断されるので、そうしたことの上に貿易取引・海外企業を優先させる、あるいは同列に置く合理性や正当性はない。要するに、使う側が必要と思えば入札に参加させる程度の話でよい。かような規定は有害無益である。(海外輸出をしたい企業が、各国の政府や地方公共団体などと直接交渉をすればいいだけの話) 

 

3.P28「第16章 競争政策」

 ここには次のような記載がある。

「競争法の採用又は維持、競争当局の維持、競争法の執行における手続の公正な実施、締約国間及び競争当局間の協力、消費者保護等について規定している。

 

(田中一郎コメント)

 これでは何のことなのか、さっぱりわからない。「公正な実施」とはどういうことで、それはだれがどういう基準で判断するのか。また、「競争当局間の協力」だとか「消費者保護」だとか、一見耳障りのいいことを表記し、おまけに最後に官僚作成文書の「曲者」(くせもの)と言われている「等」までつけて、いったい何を企んでいるのかだ。だいたいが、こういう内容の良くわからない官僚作成文章の背後には、とんでもないことやロクでもないことが仕込んでであることが多い。こんなことを書くよりも、たとえば「(加盟国)一国のGDPを上回るような売り上げや利益を得ている巨大多国籍資本による加盟国での事業活動は、その優越的地位の乱用を防止するため、独禁法の主旨に従い厳しく規制され、一定基準以上の独占状況は排除される」くらいを書いておけばどうか。

 

4.P29「第17章 国有企業及び指定独占企業」

 ここには次のような記載がある。

「締約国は、国有企業及び指定独占企業が、物品又はサービスの売買を行う際、商業的考慮に従い行動すること、他の締約国の企業に対して無差別の待遇を与えることを確保すること、国有企業への非商業的援助(贈与・商業的に存在するものよりも有利な条件での貸付け等)を通じて他の締約国の利益に悪影響を及ぼしてはならないこと、国有企業及び指定独占企業に関する情報を他の締約国に対して提供すること等を規定している。各締約国は、特定の規律を自国の特定の国有企業等の特定の活動については適用しないとして、国別附属書で留保している。日本は、地方政府の所有・支配する国有企業・指定独占企業を留保している。」

 

(田中一郎コメント)

 それぞれの国が、一定の政策目的を持ち、特定の国有企業や国家組織に一定の事業を独占させたり、特定の地位や特権を与えて政策目的を実現させようとすることは、なんら問題のあることではない。海外の企業や他の国々が、口をさしはさむことではないのだ。こんなことよりも、「指定独占企業」の中に、いわゆる巨大な多国籍巨大資本を入れておくべきであり、その巨大資本の活動を主として社会的な必要規制の観点より厳しく取り締まるべきである。

 

 それから、ここでも「適用除外の留保」について言及があるが、将来のことを現段階で完璧に予測できるわけではないのだから、こうした「留保」は、協定の他の個所でも同様だが、常に、いつでも自由に「留保」できるようでないと意味がない。そうしないと、協定発効後10年もすれば、新時代に対応した政策的な国有企業や国家組織が存在し得なくなってしまうだろう。これもまた重大な国家主権の侵害である。貿易や国際取引など、ここまでして優先・重視する必要性など、全くない。

 

 それと関連して確認しておかなければならないのは、アメリカやカナダ・豪州などの連邦国家における「州政府」は、この条項に関してはどういう扱いになるのか,という点だ。まさか、適用外、などというのではあるまいな。

 

5.P30「第18章 知的財産」

 ここには次のような記載がある。

「〇 医薬品の知的財産保護を強化する制度の導入

① 特許期間延長制度(販売承認の手続の結果による効果的な特許期間の不合理な短縮について特許権者に補償するために特許期間の調整を認める制度)

② 新薬のデータ保護期間に係るルールの構築。

③ 特許リンケージ制度(後発医薬品承認時に有効特許を考慮する仕組み)」

 

 更に、著作権について

「・著作物(映画を含む)、実演又はレコードの保護期間を以下の通りとする。

  ① 自然人の生存期間に基づき計算される場合には、著作者の生存期間及び著作者の死から少なくとも70年

・故意による商業的規模の著作物の違法な複製等を非親告罪とする。ただし、市場における原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない。

・著作権等の侵害について、法定損害賠償制度又は追加的損害賠償制度を設ける。」

 

(田中一郎コメント)

 その他、知的財産権について、多くの規定が協定の中に盛り込まれている。いわゆる「知財戦略」は、アメリカの「不労所得拡大」戦略と言ってもいいもので、労せずして、今現在自分たちの手の中にあるものの寿命を延ばしたり適用拡大したりして利益をむさぼろうという、虫の良すぎる魂胆のことを言う。そこには、公益性の優先や消費者・国民の利益を考慮する発想はみじんもない。

 

 医薬品知財問題については、上記でご紹介した「(6)(報告)検証TPP-全国フォーラム(2015129日(水):参議院議員会館講堂)  いちろうちゃんのブログ」の醍醐聡東京大学教授のお話や資料を参照されたい。また、著作権についても、第二次世界大戦の敗戦国である日本に対しては10年のプラスαの保護期間を押し付けるという「(敗戦国に対する)戦勝国優先規定」がそのまま残ったとか、これまでの親告罪(被害者が被害を訴えて申し出ない限り罪にはならない)が廃止され強制法規となり、警察・検察当局が犯罪判断の裁量権を持ってしまうことによる言論・表現の自由、あるいは二次的著作への萎縮効果などが懸念されている。

 

 さらに申し上げれば、特許権行使の乱用防止(公益目的や公共の福祉の優先規定)や基本的人権の侵害防止、あるいは自然界に存在するものの私的独占の排除(生命特許や事実(発見)特許など)など、強すぎる特許制度の弊害防止規定も全く見当たらない。今以上に、特許により知的財産を独占している巨大多国籍企業群のやりたい放題をさらに野放図にせんとする、ろくでもない協定内容になっていることも付記しておきたい。

 

 いずれにせよ、この「知的財産権」をめぐるTPP協定の規定は、日本の国家的利益、あるいは全有権者・国民の利益をアメリカにほぼ無条件で引き渡す典型的な売国奴協定の内容になっていること、ほぼ間違いがなく、今後、詳細な協定内容の解明と告発が望まれる。もちろん、今般公表の役人作成文書の中には、そうした(彼らにとっての)「不都合な真実」は記載されていない。これに騙されるのはあまりにも愚かである。

 

6.P32「第19章 労働」

7.P33「第20章 環境」

8.P33「第21章 協力及び能力開発」

 これ以降の各章は、何かが書かれているが、それが具体的にどのような効果や効力を持つのか、現段階ではよくわからない。特に、加盟各国の消費者・国民にとって「プラス」になると思われる上記3章などは、ひょっとすると「こうなったらいいね」程度の「夢物語」の可能性もある。役人作成の文書の中にある「日本は、TPP協定の労働章において、各締約国が保障すべきこととされている労働者の権利に関係する国内法令を既に有していることから、追加的な法的措置が必要となるものはないが」とか、「日本は既に高いレベルで環境保護施策を講じており」などといった記述は、まさに事実に反する笑止千万なことで、こういうことを書いているということが、そもそもかような「章」が、今日の事態の改善にはほとんど無効果・無能であることを示唆している。

 

9.P34「第22章 競争力及びビジネスの円滑化」

10.P34「第23章 開発」

 この2つの章も、今回の記述では、どんな効果・効力を持つかはよくわからない。ただ、「章」の表題から鑑みて、消費者・国民にとっては「ネガティブ」な効果を持つであろうことは想像できる。

 

11.P34「第24章 中小企業」

 TPP協定の中小企業破壊的性格をカモフラージュするために用意された「章」である。こんなもの、「それがどーした」のたぐいなり。WEBサイトの開設程度で、TPP協定により破滅的な影響や被害を受ける中小企業が元気にでもなるのか、という話である。中小企業をバカにするのもほどほどにせよ。

 

12.P35「第25章 規制の整合性」

13.P35「第26章 透明性及び腐敗行為の防止」

14.P36「第27章 運用及び制度に関する規定」

 

 これらの章には次のように書かれている。

(第25章)「各締約国内で、自国が有する各種の規制措置の間での整合性確保に向けて努めるべき旨を規定する他、規制の影響評価、締約国間の協力等について規定している。なお、規制の整合性章の規定の下で生ずる事項については、紛争解決章の規定による紛争解決の対象外とすることを規定している。」

 

(第26章「透明性について、締約国は、TPP協定の対象となる事項に関する法令等を公表すること、意見提出のための合理的な機会を与えること、行政上の行為の審査及び是正のための司法裁判所等を設置し、又は維持すること等を規定している。」

 

(第27章)「TPP協定の実施,運用等に関する事項の検討等を行うTPP委員会の設置及びその任務、TPP委員会及びその補助機関における意思決定の方式、締約国間の連絡を円滑にするための連絡部局の指定、本協定に基づく義務について特別な経過期間を有する締約国による義務の実施に関する報告等について規定している。」

 

(田中一郎コメント)

 これらの条項は、いずれも「せっかく多国籍巨大資本の商売のために関税や規制などを撤廃し、やりたい放題できるようにした協定ができたのだから、これを元に戻すような行為は絶対に許されないので、それを担保するために、幾重もの「改悪事項の逆戻し・適正化」防止の仕組みを入れておく、くらいに読んでおけばいい。先般ご紹介した「ラチェット条項」とセットである。重大な国家主権の侵害、あるいは、アメリカとその大資本のために国家主権を放棄する、ということだ。

 

 それから、腐敗行為の防止については、かような抽象的な規定では話にならなくて、未然防止の仕組み、発覚時の厳罰制度(刑事・民事・行政の3レベル)、内部告発奨励のための仕組み・奨励金、適時適切な抜き打ち調査など、腐敗を文字通り防止する法的な仕組みが必要である。TPP協定など、どうでもいいので、まず、この国際取引における腐敗防止協定を実質中身のあるものにすべきである(日本を含む先進諸国のODAは腐敗・私物化のデパートだと言われて久しい)。

 

15.P36「第28章 紛争解決」

 ここには次のような記載がある。

「具体的には、協議規定を設けるとともに、協議による解決が得られない場合には、締約国の要請に基づき紛争ごとに設置されるTPP協定上のパネルにより、最終的な解決を得るための手続を規定している。」

 

(田中一郎コメント)

 WTOなどでも同様だが、紛争処理機関を設けるのはいいとしても、その決定が「罰則=経済制裁付き」というのはいただけない。何故なら、経済規模が圧倒的に大きい国でないと「罰則=経済制裁」などは実質的な意味を持たないからである。つまり、経済規模の小さな国にとっては非常に不利な、事実上、罰則としての経済制裁を行使したくてもできない、「片務的」な紛争解決方法となるからだ。

 

16.P36「第30章 最終規定」

 ここには次のような記載がある。

「TPP協定の改正、加入、効力発生、脱退等の手続、協定の正文等について規定している。

発効については、TPP協定上、①全ての原署名国が国内法上の手続を完了した旨を書面により寄託者に通知した後60日後、② ①に従って2年以内に全ての原署名国が国内法上の手続を完了しない場合、原署名国のGDPの合計の少なくとも85パーセントを占める少なくとも6か国が寄託者に通知した場合には、本協定は上記2年の期間の経過後60日後、③ ①又は②に従って協定が発効しない場合には、原署名国のGDPの合計の少なくとも85パーセントを占める少なくとも6か国が寄託者に通知した日の後60日後に発効することとなっている。

 

(田中一郎コメント)

 そもそも当初のTPP参加国だったP4(SGP、NZ、チリ、ブルネイ)の4か国については、どうでもいい、と言わんばかりの規定である。このTPP協定が、事実上、日米FTA/EPAであることを、この規定が示していると言っていいだろう。

 

 ところで、TPP協定からの「脱退等の手続」についてはどうなっているのか。霞が関の役人どもは、ちゃんと書いておくべきだろう。

草々

 

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