世界に冠たる「食品添加物大国」への道を駆け上り、消費者・国民の命と健康を食品産業の金儲けに劣後させる日本政府=TPP協定交渉が始まる頃からいい加減な検査・検証で輸入食品に含まれる食品添加物を次々と認可
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)
私が加入している生活クラブ生協の会報『生活と自治』(2015.12)に食品添加物に関する興味深い記事が載りましたので、昨今の食品添加物に関する報道と併せてご紹介します。食品添加物には、天然と人工の2つがありますが、両方とも、食べる側=消費者・国民にとっては何のメリットもありません。食品添加物は、売る側=つまり食品企業・産業の都合のために添加されているものです(例:保存剤)。本来の食べものには必要ありません。しかし他方では、食品添加物に含まれる化学成分によっては人体に悪影響や害悪を及ぼすものがあり、それは天然、人工の両方に言えることです。天然の食品添加物だから安全だということではありません。
特に懸念されるのは、いわゆる「食べ合わせ」=「カクテル効果」といわれているものです。つまり、単品ではさしたる影響がなさそうな食品添加物=化学物質でも、複数のものが人体内に入ると相互作用=化学反応を起こして強い有害物質として機能する可能性です。また、放射能による内部被曝と食品添加物などの化学物質の人体内での相互作用もいくつかの事例で確認されているようです。そして、この「カクテル効果」は、食品添加物が認可される際にきちんと検査・検証されたことなど一度たりともなく、いい加減に認可をしておいて、国内外で食品添加物の食害が表面化したら使用量を規制したり禁止したりするという「後追い行政」がこれまで繰り返されてきました(後日、発がん性が明らかとなって使用禁止になったものがたくさんあります)。
従って、日本の食品衛生法では食品添加物は「原則禁止」とされているのです。日本におけるこの食品添加物の「原則禁止」は、(厚生労働省によって、この食品衛生法の主旨に反する極めてずさんでいい加減な食品添加物行政が続けられてきたとはいえ)、これまでの日本の消費者運動を担ってきた先人の方々の努力のたわものと考えてもいい市民運動・社会運動の「成果」でもあります。
ところが、昨今、対米隷属色を強め、かつ規制緩和の市場原理主義アホダラ教に深入りする日本政府=自民党・霞が関官僚たちは、これまでもずさんだった食品添加物に関する管理や規制を更にゆるめ、事実上、アメリカ・ルールに日本の食品添加物規制を無理やり合致させ、しかもアメリカ国内で新しい法律によって食の安全を図るために厳しい法的規制が導入された(注)ことについては「そ知らぬ顔」のご都合主義で、食品産業や海外の多国籍食品企業の商売上の便宜や利益を優先するような挙に出ているのです。信じがたい売国奴行政が、この食品添加物をめぐってここ数年、展開されるようになりました。その当面の目標がTPP協定妥結・批准後においても日本の食品添加物が貿易上のクレームの対象とならないようにすることです。
今では、食品添加物については、アメリカや途上国以上にゆるゆるの国となり、世界最大の食品輸入国=世界最低の食料自給率の国とは思えない、ずさんでいい加減な食品安全行政となってしまっています。その結果、海外では販売が許されないような食品衛生上、問題の多い食品群が、次々と日本へ向かって輸入されてくるようになっていて、TPP協定は、益々この傾向に拍車をかけることになるでしょう。食品の安全と言えば「中国産」という条件反射のような時期がありましたが、今では中国産のみならず、あらゆる海外産の食品や国内の加工食品が危なくなっています。消費者・国民の「食の安全と安心」は、もはや消滅しつつあるといっても過言ではないでしょう・
(注)米国は2011年に食品安全強化法(FSMA)「フード(food)セーフティ(safety)・モダニゼーシヨン(modernzatlon)アクト(act)」を制定=しかし、この法律はもっぱらアメリカ国内に販売・供給される国内外の食品に規制をかけたものであって、アメリカから海外へ輸出される食品に規制が及んでいるのかどうかはよくわからない。この法律の規制状況の実態は不明です(別添PDFファイル「食習慣と食品添加物、対談、いったい、何が問われているのか?(植田敬子、中村幹雄
『生活と自治 2015.12』 生活クラブ生協連)」、及び「世界にあって、日本にない「安全基準」?(『生活と自治 2015.12』 生活クラブ生協連)」を参照)。
下記に日本の食品添加物行政=食品の安全管理上、問題である点を若干、申し上げておきます。しかし、実際はこれだけではありません。食品添加物については、まだまだロクでもないことが山のようにあり、それが消費者・国民に対してはしっかりと隠されている、と思っておいていただければと思います。日本の政治と霞が関官僚の行政は、消費者・国民のためになされたことなど一度もありません。常に消費者行政は産業政策の下僕として存在し、それに対する反省と称して設置された消費者庁が、発足以降は、消費者庁が産業政策の役所である厚生労働省・農林水産省・経済産業省に従属し、下僕として機能することによって従来型の行政が担保されているのです。
しかし、悲しいかな、昨今の若い世代を中心に、今回の食品添加物を含む食品の安全や表示の問題に関する無関心がはびこり、かつてのような食品の安全や表示に関する行政を大きく動かしていく消費者・国民のパワーが乏しくなっています。TPP協定を、マスコミの報道に乗せられて肯定的に受け止めている消費者・国民が少なからずいることが伝えられていますが、それは市場原理主義アホダラ教の布教が成功している結果ともいえ、嘆かわしい事態と言わざるを得ません。食品添加物に限りませんが、物事をきちんと認識せずに、情緒的に「お上のやることは間違いはないだろう」などと思っていると、そのうちにひどい目にあうことになりかねません。福島第1原発事故がいい例だったではありませんか。今後の食品添加物行政の行方・食品安全行政の動向をしっかりと見定め、この世界でも霞が関官僚達や自民党による政治・行政に「NO!」を突きつけていきましょう。そのために今回の若干の新聞・雑誌記事等がお役に立てば幸いです。
(信じがたい食品添加物行政=下記のようなものを食品添加物として「特別」に認めている)
(1)抗生物質(主としてアメリカから輸入されるもの):「ナタマイシン(抗生物質)」
http://www.fswatch.org/2012/11-2.htm
http://jccu.coop/food-safety/opinion/opinion_050719_01.html
(2)残留農薬(主としてアメリカから輸入されるもの):輸入果実のポストハーベスト農薬を食品添加物に指定
http://www.yasudasetsuko.com/diary/2010_12.html
(3)新型遺伝子組換えによる食品添加物(①「セルフ・クローニング」、②「ナチュラル・オカレンス」、③ゲノム編集)=しかも表示不要
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-3e2a.html
(食品表示・食品添加物表示の不十分)
御用団体・似非団体を除く多くの消費者団体が、食品表示法制定へ向けて、①食品添加物表示、②遺伝子組換え表示、③原料原産地表示、の抜本改善などを消費者庁・厚生労働省・農林水産省に強く申し入れをいたしましたが、TPP協定妥結を目前にして、その方向は日本政府が考える方向とは真逆ということで棚上げにされ、先送りされています。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/03/s0323-3e.html
●表示が免除されているもの:(1)キャリーオーバー、(2)加工助剤、(3)栄養表示、(4)トランス脂肪酸(⇒
これらは食品実態の隠ぺい)
●わかりにくい実態を現さない不適切表示:(1)一括表示(⇒
これははっきり言って虚偽表示・詐欺表示そのものです)
(食品添加物などの化学物質がもたらす可能性が高いとされている健康障害の例)
(1)ADHD(多動性障害・発達障害)、LD(学習障害)、アレルギー(免疫異常)
(2)発がん性(甘味:アスパルテームやスクラロース、塩素系化合物など)
(3)その他の毒性(神経、慢性胃炎、肥満など)
(TPP協定交渉参加に際して「手土産」とされた日本の食品安全規制の放棄)
アメリカを含む北米産のBSE汚染牛肉の輸入が解禁され、それに平仄を合わせるため、国内のBSE検査も事実上廃止にされてしまいました(ごく一部のみ残存)。しかし、北米でのBSE発生のリスクは何ら払しょくされておらず、特にアメリカやカナダでは、最近でもBSE感染牛が発見されていることから、その危険性は無視できません。BSEは人間にも感染する病気で(新型ヤコブ病)、ひとたびBSEにかかると治療方法はなく、脳ミソがスポンジ状になって必ず死亡します。そんなリスクのあるものを、たかが貿易のため、いい加減なことをして輸入解禁しているのが日本です。しかも他国とは違い、牛肉については今や国産よりも輸入の方が多くなっています。これからTPP協定が批准などされて実施となりますと、益々その傾向は強くなるでしょう。また、北米産牛肉には、遺伝子組換え成長ホルモンの問題や抗生物質多投の問題、更には不衛生な食肉処理の結果おきるO157などの食中毒問題もあります。昨今では「Oー何何何」で劇症型のものがあり、汚染食肉を食べた子供たちなどが死亡する例も散見されています。外食を中心に、米国産・北米産牛肉には近づかないことをお勧めします。
<食品添加物の参考書>
(1)食品の裏側 みんな大好きな食品添加物-安部司/著 本・コミック : オンライン書店e-hon
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031613604&Action_id=121&Sza_id=C0
(2)食品の裏側 2-安部司/著 本・コミック : オンライン書店e-hon
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033073810&Action_id=121&Sza_id=B0
(3)食品の裏側「安部司講演会」DVDの一部紹介 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=1A-4vU3x-KQ
<別添PDFファイル>
(1)TPP大筋合意、食の安全脅かす可能性も(天笠啓祐
日本農業2015.11.27)
「tpp_amagasa.pdf」をダウンロード
(2)食習慣と食品添加物、対談、いったい、何が問われているのか?(植田敬子、中村幹雄
『生活と自治 2015.12』 生活クラブ生協連)
「taidan_tenkabutu.pdf」をダウンロード
(3)世界にあって、日本にない「安全基準」?(『生活と自治 2015.12』 生活クラブ生協連)
「seikyou_syokunoanzen.pdf」をダウンロード
(4)食品添加物の表示が改善(垣田達哉
『食べもの通信 2015.12』)
(以下、上記4つの記事を簡単にコメントいたします)
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1.TPP大筋合意、食の安全脅かす可能性も(天笠啓祐
日本農業 2015.11.27)
非常に的確に書かれたTPPと食品添加物に関するコメントです。以下に一部抜粋しておきます。
(一部抜粋)
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(中略)このような既成事実の代表が食品添加物である。世界的に広く用いられている添加物は「国際汎用(はんよう)添加物」と位置付け、安全審査を簡略化して相次いで承認してきた。その結果、指定添加物の承認数は2005年に361品目だったのが、15年9月末には449品目にまで増加している。さらに100品目を超える食品添加物が新たに承認されることになっており、この分野は事実上、承認が野放し状態になってしまった。
また、大半の遺伝子組み換え(GM)食品添加物も、アミノ酸や酵素など、ほとんどのものに関して、本来必要な安全審査を不要にしてしまった。それまでは安全審査に伴なぃ、どのようなGM食品添加物があるのか公表されていたが、それがなくなり、消費者はどのような添加物がGMであるかが分からなくなってしまった。
さらには食品産業などで、発酵などで用いるGM微生物の安全審査も基本的になくしてしまった。GM技術は何が起きるか分からないため、安全審査が必須だったが、それを不要にしたのである。このように既に制度は変更する必要がないまでに変更されてきたのである。
(中略)政府や多くのマスメディアは、TPPが成立すると食品価格が下がるということを吹聴しており、その合意に好意的な人が増えている。そこでは、その安さにこそ問題があることに触れようとしない。安い輸入作物や食品が流入すると、国内の食品産業を荒廃させ、さらに輸入作物・食品を増加させる、悪循環を引き起こすのである。
国内の食品産業は、海外の安い食品と対抗するため低コスト化が迫られ、最終的な加工は国産だが中身は大半が輸入食材といった食品が増加する。加えて、さらにコストダウンが求められ、低賃金化が図られ、労働条件が悪化して現場が荒廃し、働く人の不満が募り、食の安全を脅かす事件が頻発する恐れが出てくる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.食習慣と食品添加物、対談、いったい、何が問われているのか?(植田敬子、中村幹雄
『生活と自治 2015.12』 生活クラブ生協連)
生活クラブ生協連の月刊会報誌掲載の対談です。私は中村幹雄氏が言うように、トランス脂肪酸を多く含むファーストフード等の危険性を「たいしたことはない」とは思っておりませんし、また、アメリカの食品安全管理行政が、上記でご紹介した食品安全強化法(FSMA:2011年)があるから日本よりも優れているとも思っておりません(例えば、そもそも米FDA(アメリカ食品医薬品局)が食品産業界や農林水産業界と「回転ドア」(人事交流)状態にあり、規制する側(FDA)に規制される側(食品産業・企業)から人材を供給するという「利益相反行為」丸出し状態です)。しかし、中村氏も、対談相手の植田氏も、それ以外に多くの興味深い傾聴に値する内容の対談をされていますから、ぜひご一読ください。
3.世界にあって、日本にない「安全基準」?(『生活と自治 2015.12』 生活クラブ生協連)
上記2.の続編のようなものです。「アレルギーの原因物質に規制値なし」や「塩素分解のたんぱく加水分解物」などについて書かれています。そもそも人間が食べるものに塩酸を使って製造するなどということが根本的に間違っています。塩素系はダイオキシン類にも含まれていて、何らかの形で「毒性」を持っていることが多いので要注意です。塩もNaClですから要注意物質なのです。「たんぱく加水分解物」で思い出すのは、知多半島に旅行をしたときに、おみやげショップ「自然の店」で売っていた「カレールウ」の原材料表示に、この「たんぱく(大豆)加水分解物」がありました。もちろん買いませんでしたが。
4.食品添加物の表示が改善(垣田達哉
『食べもの通信 2015.12』)
2014年4月から施行されている(食品表示適正化の骨抜き法である)「食品表示(新)法」の解説です。霞が関官僚達と自民党議員たちのおかげでロクでもない法律になってしまったのですが、それでも少しは改善したことがあるということで、垣田達哉さんが解説をされています。日常の買い物時に知っておいた方がいい知識ですので、これもご覧になるといいでしょう。
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●「食べものを、ケチるあなたに、毒来たる」
現代の日本は、霞が関のズル賢い官僚達と、彼らに担がれた愚か者の代名詞の自民党政治家達に、いかにして騙されずに生きていくかが勝負です。その典型事例の一つが食品添加物であり、食品の安全問題であると思っていただけるといいと思います。そして、かれら食品産業を消費者・国民の上に置く勢力の側には、御用学者と御用マスコミがわんさといて、日常的に私たちの「心のすきま」をねらって暗躍していることも忘れてはなりません。時折散見される「そんなこと言ったって、食べるものがなくなるじゃん」という投げやりな態度は、彼らの思うツボです。私たちが、そのように消費選択してくれることを、彼らは心から歓迎しているのです。地道に安全な食べ物を選ぶ努力を続けていきましょう。また、安全な食べ物を供給してくれる生産者や流通業者を大切にしましょう。そして最も大事なことは、食品を危険な状態に陥れてまで、産業や企業や商売の利益・都合を優先してはばからない霞が関(官僚)と永田町(自民党)連合を、あらゆる選挙で追い払うことにいたしましょう。(自民党を追い払って政権交代の暁には、霞が関官僚体制にメスを入れるのです)
草々
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