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2015年10月18日 (日)

日本破壊の国際市場原理主義「亡国協定」=TPPをぶった斬る(その1):オブラートに包まれ嘘八百のシロップに漬けられたTPPを国民に騙し飲ませするための役人文書から見るTPPの危険性とインチキ(1)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

みなさまもご承知の通り、日本政府・安倍自公政権は、このほどTPP協定交渉について妥結をし、その概要を公表いたしました。このTPPについては、これまでもみなさまに様々な観点からその危険性とインチキについてお知らせいたしましたが、今回のTPP交渉妥結を契機に、再度、今度は各論に詳しく踏み込んで、このTPPに関する諸問題をコメント申し上げたいと思います。さしあたり私の手元には、下記の「必読重要文献」がありますので、これに沿う形でお話申し上げようと思います。

 

 <必読重要文献>

「TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会」の事務局から,現地で日本政府が行った記者と関係団体に対する説明会の場で配布した資料を入手しました。

 

(1)内閣官房 環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の概要(2015.10.5

 http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2015/10/151005_tpp_gaiyou.pdf

 

(2)農水省 TPP農林水産物市場アクセス交渉の結果(2015.10.5

 http://www.maff.go.jp/j/kokusai/tpp/pdf/tpp_1.pdf

 

(関連)農林水産省 HP(TPP関連サイトは画面中央の一番上に10/18現在で追加情報を入れて3つ並んでいます)

 http://www.maff.go.jp/

 

(3)TPP交渉差止・違憲訴訟にご協力ください! TPP交渉差止・違憲訴訟の会

 http://tpphantai.com/

 

(4)TPP交渉差止・違憲訴訟 訴状

http://tpphantai.com/wordpress/wp-content/uploads/2015/05/TPP%E4%BA%A4%E6%B8%89%E5%B7%AE%E6%AD%A2%E3%83%BB%E9%81%95%E6%86%B2%E8%A8%B4%E8%A8%9F_%E8%A8%B4%E7%8A%B6%E7%A2%BA%E5%AE%9A%E7%89%88_20150515.pdf

 

 <別添PDFファイル>

(5)チェックTPP ISDS条項 曖昧さ残る乱訴防止(東京 2015.10.16

(6)TPP交渉差止め・違憲訴訟が始まる、「裁判所も当事者だ」の指摘に審理継続(『週刊金曜日 2015 10 9』)

 

 <参考文献>

(7)(再論)市場原理主義とはどういうものか いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-e3dd.html

 

なお、TPPの基本性格等についての「総論」的なことについては、みなさま「耳タコ」の可能性も高いかと思いますので、私の今回のメールでは、そうした総論を裏付ける各論のすさまじい出鱈目と、その捻じ曲げ通知・説明(役所)ぶり、あるいはお気楽・無責任報道(マスごみ)ぶりを極力浮き上がらせる形でレポートしたいと思います。それで、「総論」的なことについては、一番最後に再び論じるとして、最初は下記の諸点だけをごく簡単に申し上げておくことにしたいと思います。

 

 <TPPの基本的性格=日本を破壊する国際市場原理主義の「亡国協定」>

(1)安倍晋三・自公政権の3大巨悪政治・政策の一つ=憲法違反の戦争法制、危険極まりない原発・核燃料施設再稼働・再推進、TPP=国際市場原理主義(新自由主義)の押付け

 

(2)TPPは、あたかも「環太平洋」などとネーミングされて、一定地域に存在する多くの多種多様な国々の協定であるかのごとく「粉飾」されているが、その実質は日米EPA=つまり、日本とアメリカの間の国際経済協定であり、しかもアメリカ(の巨大資本・富裕層・資産家)によって日本が一方的・片務的にアメリカに支配され従属させられることになる「亡国協定」である。安倍晋三や甘利明ら、自民党の政治家どもは、それを重々承知で国内にTPPの真実を知らせぬままアメリカの手下と同然の振る舞いによりTPP交渉妥結を行った。下記に見るように、明治以後約150年目にして、再び「平成の不平等条約」が締結される運びとなったわけで、安倍晋三自公政権の首脳たちは、まさに江戸時代末期に日本に現れた海外列強に対して当事者能力を喪失していた江戸幕府の老中・幕閣のようなものと言えなくもない。腹立たしくも情けない限りである。

 

(3)TPP協定は典型的な国際市場原理主義(新自由主義)の産物であり、その内容を肯定する者たちの頭脳は、まさに「市場原理主義アホダラ教」さながらである。市場原理主義に関しては、上記(7)の私のレポートをご覧ください。その本質は「強きを助け弱きをくじく」ためのご都合主義的で現実離れした屁理屈の体系であり、支配権力や巨大資本に癒着して甘い汁を吸いたいがための「為にする議論」以外の何物でもない。たとえば「自己責任原則」は社会的弱者や貧乏人に対しては容赦なく適用されるが、巨大資本や金融FUNDなどの「特権組織」に対しては適用されない(投資の失敗が国から救済を受けられる「親方日の丸」方式)ことは、リーマンショック時のことを思い出していただけば、特に詳しくご説明申し上げなくてもお分かりいただけるだろう。かような市場原理主義など、今どきの世界では時代遅れも甚だしい。

 

(4)TPPの目的は一握りの多国籍型大企業・大資本、または富裕層・資産家(主として私募投資FUNDの形をとる)の域内での自由勝手気まま・やりたい放題・結果無責任の事業活動の保障と、その利益を最優先する政治・政策であること=TPPは単なる物品貿易協定ではなく、サービス貿易を含む国際的な資本活動協定=投資協定であること。しかも、工業製品の輸出や海外投資に関しては、既にアメリカ、カナダ、NZ以外の参加国とはFTAやEPAを締結済みであり、TPP協定締結により日本にとって更に上乗せで得るものはほとんどない状態であるにもかかわらず、対アメリカを中心に日本が失うもの・譲許してしまうもの・アメリカ様に差し上げるものの大きさと影響は甚大であり、かつ今後の多国籍企業大資本や投資FUNDなどのTPP利益享受主体の動きいかんでは、日本の経済や社会に対して未知の甚大なネガティブ影響が懸念される。

 

(5)域内国の一般国民・市民の安全や生活や労働など、人間としてのまっとうな営みの保障は、上記(2)の下位に置かれる。安全、環境、公衆衛生、労働、社会的公正・公平、地域振興、教育、医療・介護・薬品、公共の福祉、社会的責任、知的財産権、税制・財政、生存権、情報公開と民主主義、不公正取引・優越的地位濫用、独占禁止、利益相反禁止、虚偽表示取締、司法や経済紛争解決方法、その他の経済・社会ルールや法令・規制が、時間をかけてないがしろにされていく。いわばTPP協定は、域内各国の国民・市民の全存在を、一握りの多国籍型大企業・大資本、または富裕層・資産家による「利益むさぼり」の草刈り場にする協定である。TPPは決して農林水産業だけの問題ではないのである。

 

(6)TPPは、その交渉の過程が有権者・国民や国会議員に対しては秘密裏にされ、他方で行政府の一握りの人間達(政治家と幹部官僚)とごく一部の大企業・財界人だけが知る形で(もちろん内容を知る当事者たちは、協定の中身や交渉の在り方に対して内々に注文も付けている)交渉が行われ、妥結後においても4年間はその交渉過程が明らかにされない「約束」付の国際協定であり、そのことだけを見ても国会を国権の最高機関と位置付ける日本国憲法違反であり、その反有権者・国民性は明らかである。未だに協定条文全文の公開はなされず、また、未決着の問題があるのかないのか、あるとすればいずこにあるのか、TPP協定の全容は未だ非公開のままである。許しがたいことである。

 

(7)日本農業を安楽死させるTPP協定に対して、その組織の存在を賭して反対しなければならない役回りにある農協系統が、早くもTPP反対闘争から脱落の様相を呈し、自民党の政治家たちと結託しつつ、いわゆる「カネ(予算)くれ」「モノ(予算)くれ」の「モノ取り」条件闘争に転落していく様子がうかがえる。また、今般のNHK放送(*)のように、マスごみや大学教授・研究員というもう一つの粗大ごみがTPPに関するいい加減な解説をTV放送でやり始めた。日本では市場原理主義が未だに克服されていない愚かしさが露呈しているようだ(かつてのアジア太平洋戦争時に日露戦争の「成功体験」を引きずったままの「巨大戦艦主義」が跋扈していた海軍を思い出させる)。今どき世界で市場原理主義政策を手放しで肯定する国など存在しない。

 

(*)10/17放送:「週刊ニュース深読み:TPP大筋合意、どう変わる? 私たちの暮らし」

 http://www.nhk.or.jp/fukayomi/maru/smp/2015/151017.html

 

(この番組に出ていた元経済産業省官僚と思わしき中島厚志(独立行政法人 経済産業研究所 理事長)の発言は特にひどかった。「ウソウソウソよ、みんなウソ、あなたの言うことみんなウソ」の「松ノ木小唄」さながらだった。:田中一郎)

 

(8)TPPをめぐる闘いはこれからが「第二幕」である。この協定を国会で批准させないための国民的議論を草の根からわき起こしていくことが市民運動・社会運動の大きな役割であるとともに、他方では、TPPに反対する市民により提起されている「憲法違反のTPP交渉差止」裁判に対して大きな国民的支援が求められている。

 

(9)(追加的事項として)TPP協定はあたかも原発・原子力とは直接無関係のごとくに見えるが、決してそうではなく、近い将来、原発・原子力や核燃料サイクルの問題、あるいは放射能汚染や放射線被曝の危険性の問題と関連して、TPP協定上で有権者・国民や原発・核燃料施設事故被害者にとって決定的に不利となるような「制度」「仕組み」「仕掛け」がクローズアップされて来ると思われるので、十分な注意をもってTPP協定の内容にご注目願いたい。全ては巨大資本と富裕層・資産家のために、というTPP協定の「精神」は原発・原子力・放射能・被ばくについても例外ではないのである。

 

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ところで、第1回目の今回は、上記(1)「環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の概要」(内閣官房 2015.10.5)(以下「TPP概要」)に沿って、各論ベースでのご説明を差し上げたい。TPP協定によって決定的で壊滅的な打撃を受けるであろう農林水産業については、(2)の農林水産省のペーパーを見ながら次回以降にご説明したいと考えている。上記でも申し上げたように、TPPは決して農林水産業だけの問題ではなく、有権者・国民の全生活・全存在に関係する重大な悪影響をもたらすロクでもない協定であり、それを明確にするためにも、非農林水産業分野からご説明申し上げた方がいいと思う。以下、ページ数は参考文献の「TPP概要」のページ数を示す。

 

1.P5「物品市場アクセス」のP9「<11ヶ国市場へのアクセス>」の「2.工業製品」

「TPP概要」には「(日本の)輸出額(11ヶ国向け合計約19兆円)で見ても、99.9%を達成。(即時撤廃の割合は76.6%)」などと自画自賛しているが、そのすぐ下には「EPA未締結の米国、カナダ、NZにつき、TPP発効時点で、工業製品の無税割合が、

- 米国  :39% → 67%

- カナダ :47% → 68%

- NZ  :79% → 98%」

などと書かれている。

 

農林水産品だけではなく、工業製品でさえ、米国やカナダの関税防護壁がいかに高いかがよくわかる。彼らこそ「守るべきものは守っている」のであり、その「守り」をわずかばかり解いてもらうのに、気の遠くなるような実施時間をかけて遂行してもらう一方で、日本はその代償に自国の「守るべきもの」をほとんどすべて投げやってしまう、そういう愚かな交渉をしてしまった。高度経済成長の時代ははるか昔に過ぎ去り、大企業・中小企業を含めて企業内の技術者人事管理に失敗して、あるいは優秀な後継技術者の育成に失敗をして、企業内の組織ノウハウ・企業に忠誠を誓う技術(者)を喪失してしまった「見掛け倒しのハリボテ無能力企業」が多い日本が、分不相応にも自己の国際競争力を過信し、他国に先行して自国の関税や輸入規制を限りなくゼロに近づける、あるいは日本企業の優位性を保障していた多くの社会的規制などを事実上撤回する、という無戦略で無謀なことをしているのが、このTPPである。バカ丸出しの政治家と、世間知らずで無責任の霞が関幹部官僚と、そしてお膳立ての整ったシャンシャン会議くらいしかできない無能でボンクラな財界人たちの、愚かな合作がこのTPP協定なのだ。

 

2.P9 「<11ヶ国市場へのアクセス>」の「2.工業製品」 米国 自動車

「TPP概要」には「日米並行交渉の結果、自動車分野の非関税措置やセーフガード措置、紛争解決手続等に関するルールを日米の譲許表に付表として規定」とあるが、このわずか2行の文章からは具体的な中身は全く分からない。が、しかし、工業製品については、もはや貿易上の問題は関税ではなく「非関税」の分野にあり、それを「非関税障壁」だとか「貿易歪曲型」などという市場原理主義イデオロギー用語を用いて「敵視」している情勢から鑑みれば、このわずか2行の中に日米間の自動車取引の重大問題が凝縮されているものと推察される。が、しかし、そういう重要事項については、有権者・国民は「知らなくていい」「政府・霞が関官僚に任せておきなさい」ということのようである。

 

3.P10 (注)日米自動車並行交渉(主要項目の概要) 基準の調和

「TPP概要」には「国連基準に調和していない日本の基準に関して、対応する米国の基準が日本の基準と同等以上に厳格であると我が国が認める場合には、その米国の基準に適合する自動車は日本の基準に適合するものとみなす(我が国の基準は一切引き下げない)。」などと書かれている。なんだ、これは、ではないか。日本に輸入されてくるアメリカ車は素直に日本の自動車規制に従えばいいだけのものを、何ゆえにかような「アメちゃん向け特別待遇」が必要なのか。わざわざ「我が国の基準は一切引き下げない」などと書いている。ウソをつけ、だ。こういう差別待遇こそが、かつてのブロック経済を招いた元凶の一つであり、戦後GATTやWTOのルールを作る中で「してはいけないこと」として抑制されてきたことではないか。それをTPP協定の中で、日本がアメリカのためだけにして差し上げる、というのだから、こんなもの、駄目に決まっている。参加各国は「やはり日本はアメリカの言いなりになる「属国」だったか」と確信をしたに違いない。

 

それから自動車に関する「国連基準」なるものが何なのかは不明だが、いずれにせよ、いかなる国際基準であろうとも、それを受け入れるかどうかは各国の国家主権に属することであって、「国連基準」だから、「国際基準」だから、文句を言わずに無条件に従えということにはならない。現にアメリカは、多くの重大な国際協定や国際基準を締結ないしは批准しておらず、今日の世界においてはアメリカの身勝手な反社会的態度こそ大きな問題となっている(特に環境や安全や社会的公正などに関するもの)。まして、アメリカが手なずけているであろう国際機関がつくった基準など、気にせずとも好い。日本にとって良い方向に働くものを受け入れればいいのだ。

 

4.P11 (注)日米自動車並行交渉(主要項目の概要) 特別な経過的セーフガード措置

「TPP概要」には「米国は日本による協定違反に対し最恵国待遇(MFN)税率への引上げ(スナップバック)や関税削減時期の延期(後倒し)が可能。日本は、米国による協定違反に対し、米国の対抗措置に相当する規模で、自動車以外の有税品目の関税引上げが可能。」と書かれている。米国と日本の対抗措置の書きぶりが決定的に違うことにご注目だ。念のために申し上げておくと、米国の措置は完璧に行えるが、日本は、①自動車に対しては行えない、②自動車以外の有税品目の工業製品でアメリカから大きな金額で輸入しているものはあまりないのではないか、つまりアメリカに対して有効な対抗措置はほとんど取れないであろうことが予測される(取れたとしても、政治的に取らない・取れないかもしれない)。実質的にはアメリカに対しては対抗措置を取れないにもかかわらず、かような「対等の関係」にあるかのごとく書いているのは大問題である。

 

5.P10 「<11ヶ国市場へのアクセス>」の「2.工業製品」 豪州

「TPP概要」には「特に、主力の乗用車、バス、トラック(輸出の5割弱:現行税率 5%)の新車は、100%即時撤廃。日豪EPA(輸出額の75%が即時撤廃)からの深掘りを実現。」などと、これまた「交渉の成果」であるかのごとく書かれているが、実は豪州(オーストラリア)国内には自動車産業が存在しない。だから豪州にとっても自動車にかかる関税撤廃は「望むところ」なのである。更に、豪州へは少し前まではトヨタが工場進出していたが、豪州は市場としての将来性に乏しく、かつ市場規模も小さいので、昨今、撤退してしまった(車はタイの工場から輸出する)という経緯もある。つまり、日本との貿易とは関係のないこところで豪州の自動車政策は動いている。この記述などは、まさに有権者・国民をごまかすための、官僚たちによる「悪意の成功説明」の一事例と言わざるを得ない。TPP交渉の成果などではないことを強調しておく。

 

6.P10 「<11ヶ国市場へのアクセス>」の「2.工業製品」 ベトナム

「TPP概要」には「TPPではこれに加え、特に輸出関心の高い3,000cc超の乗用車(現行、最高70%弱の高関税で保護)について、10年目撤廃を実現」と書かれてる。これも豪州の記述と同じく「誇大広告」である。経済の発展途上にあり、道路整備も不十分なベトナムにおいて、「3,000cc超の(ぜいたく)乗用車」が「輸出関心の高い」わけがない。せいぜいが、ベトナム政府や国営企業などの幹部が乗り回す車くらいのニーズがあるだけだ。むしろ量的に需要が大きいと思われるのは、事業用の軽トラックやどこでも乗り入れが可能な頑丈な小型車ではないかと推測される。ベトナムは自動車生産の自賄化を政策的に目標としており、そうした国内需要の中核部分には今後もTPP協定に手を入れさせない考えであるに違いない。

 

7.P9  「<11ヶ国市場へのアクセス>」の「2.工業製品」 米国 自動車以外の分野

「TPP概要」には「自動車に次ぐ主力分野である家電、産業用機械、化学では、輸出額の99%以上の即時撤廃を実現」とある。しかし、これもその具体的な中身が全く分からないままだ。今現在、日本から輸出される、どういう工業製品でどういう問題が日米間に起きていて、それについて関税面でどう改善されたのか、丁寧な説明がなければ、我々有権者・国民には全くわからない。ひょっとすると、TPP交渉の前の段階でも、これに近い状態だった可能性もあり、それならば「TPP」「TPP」と、騒ぎ立てることではないだろう。

 

8.P11 2.物品以外の市場アクセス

「TPP概要」には「(1)サービス・投資、(2)政府調達、(3)ビジネス関係者の一時的な入国」の3つに区分されて記載があるが、そのうち(2)(3)は後程出てくるので、(1)の「サービス」についてみてみると、小売業、電気通信、金融・保険などについて断片的な記述がある。一見して「こんな程度か」という印象だ。問題は米国、そして日本がそれぞれサービスに関する市場アクセスで、どのような対応をしているかだが、それについての言及はまったくない。ひっとすると、このサービス取引において、日米間の取引に対する規制の違いが大きいかもしれない。

 

それから「TPP概要」にはカナダの「投資の事前審査」の閾値引き上げの事例が書かれていて「投資の事前審査の閾値の引き上げ(369百万カナダ・ドル→15億カナダ・ドル)」などとある。これは特定分野や企業への直接投資のことか? いったい何なのだ。カナダと同じような海外からの投資規制を日本も入れればいいではないか。

 

(メールが長くなりますので、今回はこの辺で終わります。次回はP12「ルール分野の概要」の「第2章.内国民待遇及び物品の市場アクセス」からです)

草々

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