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2015年8月18日 (火)

原発事故などなかったかのように、そして、放射能汚染などないかのように (この国の被ばく認識は狂い始めたのか?)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

(最初に若干のご紹介)

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1.Yahoo!ニュース 意識調査 -安倍首相の戦後70年談話、評価する?

 http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/

 

2.(別添PDFファイル)『ママレボ・ブックレットシリーズ:怖がっていい、泣いていい、怒っていい、いつか、さいごに笑えるように』(井戸謙一著)

「book_retto_mamarebo.pdf」をダウンロード

(窓口)ママレボ

 http://momsrevo.jimdo.com/

 

3.(ネット署名)Greenpeace 川内原発再稼働反対署名

 http://ext.greenpeace.or.jp/html_mag/hmag2015_0817_ns.html

 

4.四国電力伊方原発再稼働阻止のための広島地裁「伊方原発運転差止仮処分命令申し立て」に関する検討説明会のお知らせ(詳細は下記サイト参照)

 http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/

 

一、広島地裁「四国電力伊方原発運転差し止め仮処分命令申し立て」に関する検討説明会

一、日時:2015820日(木曜日) 18:30~(質疑応答を含め約2時間を予定)

一、場所:広島市中央公民館 3階工芸室

 (住所;広島市中区西白島町2436号 電話;082-221-5943

 (「原発・放射線リスク研究会」の名称で会場が予約されています)

 

なお検討説明会ですので、報道関係者の方の取材・参加はご遠慮頂くことにしております。

 

5.戦争法関連

(1)「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)及び平和安全法制関連法案について(自衛隊統合幕僚監部 内部文書、「取扱厳重注意」)

 http://www.jcp.or.jp/web_download/data/20150810183700620.pdf

 

(2)日刊ゲンダイ気鋭の学者・白井聡氏「首相は自衛隊の犠牲望んでいるのか」

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159617/1

 

(3)ホーム - 安倍政権にNO! 東京・地域ネット

 http://tokyo-chiki-net.jimdo.com/

 

(ここから本文)

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別添PDFファイル、及び下記URLは、昨今のマスコミ報道から拾ったものです。いずれも、まるで「原発事故などなかったかのように、そして、放射能汚染などないかのように」、放射能と被ばくへの警戒が全くないままに報じられています。信じがたいことだと言わざるを得ません。この国の被ばく認識が狂い始めているのでしょうか? 近い将来、重大なことにならなければいいが、と思います。

 

1,江戸前海水浴場 “海”が見つめた夏|特集まるごと|NHKニュース おはよう日本

 http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2015/08/0817.html

 

(田中一郎コメント)

 昨日8/17、お盆休み明けの月曜日、出勤前に7時のNHKニュースを見ていましたら、幼い子どもたちを連れた親子など、家族連れでにぎわう海水浴場の様子が放送されていましたので、どこなんだろうと思いきや、なんと東京都江戸川区の海岸でした。私は非常に驚くとともに、こんな放射能汚染や子どもたちの被ばくについて無頓着・無防備な公共放送が、なんの放射能汚染や被ばくへのコメントもなく堂々と放送されているのを見て、なんだこれは、ほんとうに危ないなあ、と強く思いました。

 

 つい1~2年前には、この江戸川区の海岸を含む東京湾全体について、福島第1原発事故で関東の北部や西部に降り注いだ放射性物質が、じわじわと川の流れに乗って東京湾に流れ込んでくるので、東京湾の沿岸部を中心に、放射性セシウムその他の放射性物質が東京湾の海底などに蓄積していくだろうと伝えられていました(当時、すでに江戸川などの河口で獲れるウナギなどの汽水域魚介類から高い濃度の放射性セシウムが検出され出荷停止になっています)。そして、その放射性物質の「川下り」は、おそらく当時から見て1~2年後くらいがピークになるだろうとのことでした。それに従えば、まさに今が放射能汚染のピークだということです。

 

 にもかかわらずNHKは、放射能・放射性物質・被ばくのことについては、何の注意喚起もコメントもせず、まるで「もっと江戸川区の海岸に遊びに来てね」と言わんばかりの雰囲気でこの放送をしているのです。もしこの番組をつくったNHKの人たちが、東京湾とそこに流れ込んでくる河川の放射能汚染や被ばくのことを知らなかったというのであれば、それは公共放送を担うものとしては、あまりにノーテンキで不勉強で無責任ですし、もし承知していて、こうした放送をしているのであれば、それは原子力ムラに間接的に奉仕する意図的な「被ばく推奨」行為・視聴者並びに国民に対する背信行為と言わざるを得ません。いずれにしろ、許されない放送だと言えるでしょう。

 

 TV画面では、幼い子供たちが海水にまみれたり、小魚獲り・浜辺の砂遊びなどをしていて、最も危険性が高いと思われる沿岸海底の泥(放射性セシウムが沈着している可能性がある)については、全くの無頓着でした。ほんとうにこの子どもたちは大丈夫なのでしょうか?

 

 幼い子供たちの親御さんのみなさま、少なくとも関東以東の海岸での海水浴は大事を取って避けておきましょう(日本海側もダメです。放射性物質が流れ降りています)。また、原発・核燃料施設周辺での海水浴も同様です(トリチウムその他の汚染の可能性)。放射能や被ばくを甘く見ると、近い将来、とんでもないことになりかねません。無責任極まりないマスコミやNHKなどにだまされないようにいたしましょう。

 

2.(別添PDFファイル)楢葉町 木戸ダム遊歩道再整備に着手(福島民報 2015.8.14

 https://www.minpo.jp/news/detail/2015081424695

 

(田中一郎コメント)

 この記事も目を疑いました。木戸ダム(湖)と言えば、今年9月の避難指示解除を目前に、このダム湖の水が楢葉町帰還住民の飲料水になるというので、今、大問題になっているダム湖ではないですか。福島第1原発事故によって大量に降下した放射性セシウムなどの放射性物質がダム湖の底にたまっていて、非常に高い汚染値を示しているのです。そんな危険なダム湖の水を、国や環境省は、つべこべいわずに飲め、と楢葉町民に強要しながら避難指示解除をしようとしています。住民は、せめて湖底の放射性セシウムで汚染された泥やヘドロをさらって除去してほしいと国や環境省に申し入れしていますが、環境省は「カネがかかる」「汚染物を持っていくところがない」として頑として聞き入れようとはしないのです。

 

 たとえば集中豪雨が来て大雨が降れば、ダム湖は増水して湖自体が攪乱されますから、湖底の泥が水中に出てまざりあって、湖水は「放射能汚染泥水」となって川を下ってくることになるでしょう。また逆に、日照りが続いてダム湖が干上がってしまった場合には、湖底の泥が乾燥して砂埃やチリとなり、あたり一面に拡散してしまうことになります。これもまた、放射能汚染の二次被害をもたらす結果となりかねません。素人がちょっと考えても、この木戸ダム(湖)をこのまま放置して、楢葉町に元の住民を帰還させるなど、とんでもない話であることが分かるというものです。にもかかわらず、国も環境省も、ダム湖の除染をしないまま避難指示解除を行う算段です。もちろん避難指示解除の最大の目的は、被害者町民に対する賠償・補償の打ち切りであり、できてもいない福島の原発事故からの復旧・復興の演出です。

 

 それだけでも許しがたいのに、この記事は一体何なのでしょうか? 遊歩道の建設??? 何をノーテンキなことを言っているのでしょう。そもそも、おそらくは山奥にあるであろうこのダム湖の周辺の放射能汚染はどうなっているのでしょうか? かつてのように秋の紅葉を楽しむなどと言ってここへやってくれば、大量の被ばくをして帰ることになるのではないか、そんな心配の方が先に立ちます。

 

 この楢葉町の行政ですが、先日は海岸線に防潮堤をつくる工事の開始が報じられていました。福島第1原発の防潮堤もつくらずに、いったい何をしているのかと思います。そして今度が、この一刻も早い除染が要請されている木戸ダム湖周辺の遊歩道の建設の話です。「頭の中がどうかしている」としか言いようがありません。復興の名のもとに国の税金を使って事業をやればいいというものではありません。被害者の日々の生活の改善がそっちのけで、かようなバカみたいな土建事業に我々の税金が投じられているかと思うと腹立たしくて仕方がありません。また、少なくとも子育て中の若い方々は、絶対に放射能汚染の中へ戻ってはいけません。放射能や被ばくを甘く見てはいけないのです。

 

3.避難12市町村、30~40年後の将来像、実効性に課題:復興庁最終案(福島民報 2015.7.25

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150725-00000001-fminpo-l07

 

(田中一郎コメント)

 これも全くバカバカしくも、腹立たしい内容の記事です。あのクソの役に立たない復興庁が音頭を取っているというのですから、益々憤りが激しくなります。被害者の現状を見てみてください。狭くてお粗末な「みなし」を含む「仮設住宅」に押し込められたまま、きちんとした賠償・補償も受けられずに、従って、人生の再出発もできず、福島県に縛り付けられて無用の被ばくをさせられ続け、さもなくば、あたかも「勝手に避難した非国民」といわんばかりの「自主避難者」などという不当極まりないレッテルを貼られて、まもなく支援政策からも切り捨てられようとしているのです。そんなことが復興庁や国によって強引に推し進められている時に、この連中(つまり復興庁の役人と福島県の自治体幹部)は何をしているのでしょうか。遠い何十年も先のことを、ああだこうだと言っている時なのでしょうか? 早く苦境に立たされている福島県民・被害者の救済に全力を挙げ、無用の被ばくを徹底して回避する有効な施策を一刻も早く打ち出すことが最優先でしょう。

 

4.避難区域 最先端技術で牛繁殖(福島民報 2015.7.26

 https://www.minpo.jp/news/detail/2015072624296

 

(田中一郎コメント)

 なんでまた、放射能汚染地帯の真っただ中で牛を飼育しなければいけないのでしょうか。今現在、福島県内の避難区域には、まだ踏ん張って牛を飼っている人たちがいるはずです。「希望の牧場」がその一つですが、そうした避難区域内の牧場の牛たちの体が、今、どういう状態にあるのか、少しでも調べて言っているのでしょうか。福島第1原発事故以降、牛たちもまた理不尽極まる放射能を全身に浴びて、あるいは、牧草などのエサを通じて体内に取り込み、体の外から中から放射線に焼かれ続けています。そうした牛たちがどうなったのか、どうなっているのか、しっかり確認しなくていいのかということです。たとえば「希望の牧場」では、全身に白い斑点が出てきた牛が多数いますが、その原因は分かったのでしょうか?

 

 避難区域でも牛飼ってますから安心してくださーい、これが言いたいだけなのか? それに「最先端技術」をおまけでくっつけて、バナナのたたき売りよろしく、放射能や被ばくの恐ろしさを知らない人たちに「復興の安売り」しようというのでしょうか? 腹立たしい限りです。

 

(最後に、放射能や被ばくとは直接関係がありませんが)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(最後に)「高校奨学金 収入でない」 生活保護減額 取り消し、国が裁決、福島市の調査不足 指摘(東京 2015.8.18

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015081802000126.html

 

(田中一郎コメント)

 また、タチの悪い自治体の一部クソ役人が、経済的に困っている人たちをいじめているな、嫌がらせをしているな、と思って記事を眺めていましたら、なんと、このロクでもないいじめ・嫌がらせをしているのは福島市役所ではありませんか。これも信じがたい話です。福島第1原発事故により、多くの福島市民がひどい目にあい、多くの人々・市民が経済的にも困った事態に陥っているというのに、しかもこの場合には母子家庭というハンディキャップまで抱えている人たちに対して、奨学金が出たら生活保護費をその分削減する、などという権限・権力の乱用のようなことをやり、その非を指摘されてもきちんと改めようともしていないのです。

 

(怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒)

 

「許せんな、こういうのは、絶対に許せんぞ、この福島市のクソ役人ども。おそらくは全員ではないのだけれど、一部にタチの悪いロクでもない奴がいて、たいていの場合は、そういう悪玉菌のような人間がのさばっていて、そして、こういう経済的に困窮している人たちの弱い立場に付け込んで、いじめ・嫌がらせ・バッシングのようなことをするのである(他方で,暴力団関係者などによる生活保護費のだましどりのようなことには目をつむっていることもある)。しかも、職場内をこういう人間がのさばっているために、他の正常な判断ができる人がいても,容易には口を出せない雰囲気が出来上がっている、そんな職場状態になっているのではないか。内堀雅雄知事は何をしている? 福島市長は何をしている?

 

(怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒)

 

 念のために申し上げておけば、生活保護費交付を含む社会保障制度は、国や自治体がする「施しもの」ではありません。そんな発想は江戸時代のものです。生活保護を含む社会保障は、日本国憲法が保障する基本的人権の一つであり(下記参照)、まさに「国民の(国や行政に対する)権利」としての社会保障なのです。国や自治体など、社会保障制度をつかさどる役所は、その主旨に添い、しっかりと制度利用者を守り、その権利を保障しなければいけません。それが憲法が求める仕事の在り方なのです。

 

●日本国憲法 第二十五条

 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 

・・・・・・・・・

 被害者らは福島県庁に対しても審査請求をして是正してくれるように申請していたのに、福島県庁はそれを昨年に却下していたのです。こっちも福島市と並んで許せません。内堀知事はこのことを知っていたのでしょうか? 福島県庁というところは、立場の弱い県民に対しては、徹底していじめにかかる、嫌がらせをして、それを改めることはしない、そういう役所なのでしょうか?

 

 再発の防止策は明らかでしょう。このいじめ・嫌がらせの決定をした、福島市役所や福島県庁の責任者・幹部をしかるべく処分することです。そして二度とこうしたことが起きないよう、福島市役所と福島県庁の内部統制を厳格に改め、日本国憲法が謳う生存権行政の精神を、その組織の末端に至るまで主旨徹底する必要があります。当然、たちの悪い役人が幅を利かすような組織風土は一掃されなければいけません。

 

 私はこういう弱い立場にある人たちをコケにするような、役人の風上にも置けぬようなクソ役人に対しては猛烈に腹が立つのです。絶対に福島市役所・福島県庁のこうした経済的困窮者へのいじめや嫌がらせを許してはいけないと思います。

草々

 

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