富岡町の放射能汚染ゴミについて考えたこと : 国がなすべきことは,福島第1原発事故の二次災害を防ぐこと,つくらないこと,そして何よりも,被害者の方々への万全の賠償・補償である。無理無理の帰還強要政策をやめよ
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
(最初に若干のこと)
(1)食品の健康への働きを企業が表示できる機能性表示食品の販売が今月始まりました。でも公開されている資料には「アゴニスト活性」「潜在的な選択バイアス」など、分かりづらい用語だらけでした。
http://news.asahi.com/c/ajwuc1bBnGkAbcad
(機能性表示食品とは,究極の市場原理主義政策(規制緩和)の帰結であり,商品を売る企業のためにつくられたものです。消費者はその企業に「食いもの」にされる仕組みになっています。くれぐれも近づかないことをお勧めします。消費者が買わなければ,この制度はおのずと崩壊します:田中一郎)
(2)神戸新聞NEXT|連載・特集|阪神・淡路大震災|震災17年目| 想定を問う 不作為の連鎖 災害列島に生きる
http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/sinsai/17/rensai/201201/0005480251.shtml
(3)世界のBSE発生件数の推移
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/bse/pdf/bse_world_graph.pdf
(この表の見方は「BSEの牛の数もずいぶん減ったなあ,もう昔の話だ」という風に見るのではありません。そんなボケたような評論家のような受け止め方をしていると,そのうちに,私たちの「脳」もスポンジにされてしまいます。表の中のアメリカとカナダのところを見て下さい。つい最近でも,何とBSEの牛が発見されているではありませんか。しかも,この両国は,国内生産される牛のBSE検査はロクすっぽしていないのです。わずかばかりの牛を検査して,こんな具合です。BSEに感染した牛の肉が出荷されている可能性は否定できないでしょう。検査していないのですから。
しかし,日本は,この両国からの牛肉輸入を止める様子は全くありませんし,国民に対して警告する様子もありません。他方で,最近,ノルウェーでBSE牛が発見されたニュースが伝わるや否や,ノルウェーからの牛肉輸入は禁止となっています。BSEに感染したら,治療法はありません。かならず死亡します。みなさま,北米からの輸入牛肉を食べる時は,命がけで食べて下さい:田中一郎)
(4)東京電力は,福島第1原発への津波来襲の危険性を知っていて対策を先送りしていた証拠がどんどんでてきます
●東電「津波対策は不可避」、内部文書
震災2年半前に記載(東京 2015.6.19)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061902000143.html
●(別添PDFファイル)8メートル津波で原発浸水予測、福島第一 99年に国が作図(東京 2015.6.25)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015062502000239.html
(みなさまは,記事にある下記の2つの説明のどちらが説得力がある,本当のことだと思われますか)
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◆浸水防止策は施した
東京電力広報部の話 二〇〇二年に津波の想定を従来の三・五メートルから五・七メートルへと自主的に見直し、6号機の非常用海水ポンプ電動機の設置場所を二十センチかさ上げしたり、建屋貫通部の浸水防止対策を施したりするなど、必要な対策を取ってきた。津波浸水予測図の基になった国の試算は把握していたが、より高精度なシミュレーションを実施し、発電所の安全性に影響がないことは確認していた。結果として津波への備えが不十分で、事故を招いたことについては大変申し訳ないが、何もしていなかったわけではなく、当時の知見でできることはやっていたと考えている。
◆「被害想定外ではなかった」
「原発と大津波」の著者でサイエンスライターの添田孝史さんの話 津波で浸水被害が出ることが想定外ではなかったことが明白になった。内閣府は「雑な推計だった」と言うが、5、6号機は浸水を免れるなど東日本大震災での被害傾向とも合致する。使いようがあったはずの予測図なのに、全く生かされなかった。東京電力も浸水予測の根拠となった国の津波試算を把握しながら、被害を減らす対策を取らず、試算をつぶそうとする逆方向の努力をしていた。予備バッテリーの購入や非常用発電機の移動など、できる対策はいくらでもあったはずだ。
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(ここから本文)
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まず,この映像をご覧下さい。
● ▶ Nuclear Waste Drone buzzes Fukushima
temporary storage facility - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=UCP7PFT9coU&feature=youtu.be
「海外の国際的報道機関『Ruptly』が、福島県富岡町にあるとされる汚染土壌の一時保管地区をドローンで空撮し、動画共有サイトYouTubeに掲載した。動画は12万回以上再生されており、多くの視聴者から意見が寄せられている。」のだそうです。
(田中一郎コメント)
海のすぐそばに山のように放射能汚染物の黒い袋を並べていますが,これでは,近々襲ってくる津波に,どうぞ持って行ってくださいと言っているようなもの。地上のみならず,海も汚してしまうことになります。しかし,海は除染などできません。
富岡町や福島県の方々は,これでいいとお思いなのでしょうか? 日本政府が原子力関連の行政で出鱈目なのは,今に始まったことではありませんが,地方行政の劣化がここまでひどいとは思っていませんでした。
福島第1原発事故の二次災害はさまざまなレベルで顕在化しています。放射能を甘く見ることは,近い将来,たいへんなことになることをもっともっと広げて行かなければいけません。福島県での活動の重要性を強く感じます。
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上記に関連して,福島民報の6/26付朝刊に記事がありましたのでご紹介します。著作権上の問題がありますので,別添PDFファイルは転送なさらないでください。(メールそのものはご自在に)
●地域振興「具体策を」 富岡の最終処分計画説明会で行政区長 県内ニュース 福島民報
2015/06/26 09:29
http://www.minpo.jp/news/detail/2015062623677
(続き)疑問の声相次ぐ 富岡の指定廃棄物最終処分計画
(福島民報) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150628-00000043-fminpo-l07
(福島民報 6月28日(日)10時53分配信:上記の6/26記事に続く記事です。)
(1)上記の2つの記事は,指定廃棄物(8000ベクレル/kg以上という,とんでもない濃度の放射性セシウムで汚染された放射能汚染ゴミのこと,但し,放射性セシウム以外の放射性物質でどれくらい汚染されているかは,測りもしないので全くわかりません)の話なので,下記のフレコンパックに入れてある低濃度汚染物とは話が少し違いますが,富岡町の放射能汚染ゴミをめぐる様子が,アバウトですが見てとれると思われます。
(2)6/26記事は,富岡町の行政区長会を集めての環境省の説明会の模様です。記事に添付されている写真を見ると,参加者の大半は年配の男ばかりです。私は直感的に,この人間集団は「危ないな」と感じますね。私の地方での仕事の経験から申し上げても,こういう雰囲気の人間集団からは,ロクでもないことが生まれてくることが多いのです。記事にある,参加したある行政区長の下記の発言などは,あなた何言ってんの!? という印象を強くします。富岡町の方々も,こういう人達に地方行政を丸投げしていては,いつまでたっても事態はよくならないと思います。
「質疑で区長の一人は交付金制度について「交付金を使い、スムーズな帰還や施設の風評払拭(ふっしょく)につながるような取り組みをどう進めるのか、具体的に示してほしい」と要望した。」
(3)富岡町もそうですし,双葉や大熊など,福島第1原発事故で深刻な打撃を受けた町村に放射能汚染ゴミの中間貯蔵施設をつくる話で,その用地買収が,事故前の地価の半額を基準に交渉がなされるという,トンデモ事態,についての報道が足りません。まったくふざけた話で,事故前の地価水準に迷惑料を上乗せして支払うべきものです。政府・環境省は,福島県民を馬鹿にしているのではないかと思われます。
(4)一方,6/28の記事は,一般住民向けの説明会の様子を報道したものですが,「町民からは施設の安全性や、比較的空間放射線量が低い地域にある同施設利用へ疑問の声が相次いだ」「計画への反対意見が目立ち、受け入れの可否を問う住民投票実施を求める声も上がった」とあるように,6/26の区長会相手の説明会の雰囲気とはだいぶ違うようです。
しかし,富岡町の皆様に強調申し上げたいのは,福島第1原発,第2原発が,再びの大地震・大津波で深刻な二次被害を受ける可能性が高く,その周辺地域は依然として危険極まりないこと,福島第1原発からは今も大量のさまざまな核種の放射性物質が空に,海に向かって放出されていること,かつ,浜通り地方の猛烈な放射能汚染状況から鑑みて,地元・富岡町への帰還は当分の間はできない,と覚悟された方がよろしいと思います。
私は,全町民が力を合わせて,被害の全額賠償とコミュニティ集団全体での一時避難・移住,そして,汚染放射能の自然減衰を待った後の(数十~百数十年後),慎重かつ丁寧な帰還政策を加害者・東京電力や事故責任者・国に要請されて行かれるのがいいと思います(巨大集団訴訟もその一つの方法です)。もちろん,それまでの全町民の生活補償も並行してなされなければなりません。
また,被害者の万全の賠償・補償を進展させるためにも,安倍晋三・自公政権を政権の座から追い払い,自民党・公明党を政治の世界から一掃させる必要があります。何か遠大な計画のように聞こえるかもしれませんが,みんながその気になればできることです。そんなに難しい話ではありません。妙なあきらめや,歪んだ妥協をしても,放射線被曝を押し付けられ,これからも原子力ムラ・放射線ムラとその代理店政府や手下の地方行政に翻弄されるだけです。福島第1原発事故の教訓は,それを教えてくれていると私は思います。
私は,福島第1原発事故被害からの復興は人間の復興が最重要であり,そのためには,地域住民の命と健康が最優先されるべきであると考えています。そしてそれが文字通り実行されるためには,全ての被害者の方々の生活や仕事や人生の再建が,放射能で汚染されていない安全で安心な地域に避難・疎開・移住ののちに,一人一人丁寧に賠償・補償・支援政策の下で進められることが必要だと思っています。
そのためには,私たち被害が小さかった東日本の一般市民のみならず,原発・原子力の野放図な推進を黙認してきた,すべての日本の有権者・国民が,大勢の被害者救済のための国費が巨額にかかることについて,覚悟を決めなければならないと思っています(数百兆円レベル)。決して,被害者の方々を猛烈な放射能環境の中に引き続き定住させ,健康被害・遺伝的障害の危険性を背負わせながら,その方々がつくる放射能で汚染された飲食物を食べ,放射能汚染の環境下にある地域に観光に行く「覚悟を決める」こと,ではないし,あるいは自分達は安全な地域にいながら,福島の方々・汚染地域の方々には,「寄り添う」とか「きずな」とか耳触りのいい言葉を吐いて,放射能や被ばくの危険性を口外しないこと,ではありません。また,オリンピック開催など,「原子力翼賛」のセレモニー・お祭り騒ぎのようなものであって,そんなことよりも,まず,被害者への賠償・補償をきちんとしろ,と申し上げたいです。
●翼賛社会とオリンピック
(1)ウィキペディア:ベルリン・オリンピック(1936年)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF
(2)http://matome.naver.jp/odai/2139204643256030301
(3)http://www.ushmm.org/wlc/ja/article.php?ModuleId=10007985
草々
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