これは自分達政府・政権党の責任や努力を棚上げにして、地方に「地方創生」を指示命令する安倍自民党政権の本末転倒型政策だ=こんなもので「地方」が再建再生創生できるわけがない
前略,田中一郎です。
下記は、11月7日(金)付毎日新聞朝刊に掲載されました、今注目の「地方創生」に関する記事です。以下、簡単にコメント申し上げたいと思います。私は、このメールの表題にも書きましたように、この安倍晋三・自民党政権による「地方創生」政策は、自分達政府・政権党の責任や努力を棚上げにして、地方(各自治体)に対して「地方創生」を指示命令する本末転倒型の政策であり、こんなもので「地方」が再建・再生・創生できるわけがないと考えております。
●(毎日新聞)クローズアップ2014決め手欠く地方創生 「人口ビジョン」、自治体の主体性期待
http://mainichi.jp/shimen/news/20141107ddm003010033000c.html
(一部抜粋)
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「地域の決意、意志の力なしに地域の創生はない。政策を進める基本は地域にこそある」。安倍晋三首相は6日、首相官邸で開いた地方創生本部の有識者会議で、今後の各自治体の取り組みに強い期待感を示した。
会合では、今後5カ年の方向性をまとめる政府の「総合戦略」の骨子案を提示。企業取引などの「ビッグデータ」を活用した地域経済分析システムの整備などを盛り込んだが、ほとんどの施策は関係府省庁が調整に手間取り、項目のみを示すにとどまった。
(中略)また、50年後に1億人程度の人口を維持するとの目標に向け、政府の「長期ビジョン」の骨子案も示された。1人の女性が生涯に産む子供の数を示す「合計特殊出生率」(2013年は1・43)について、「まず目指すべき水準」として1・8程度への改善を提起。。「フランスやスウェーデンはいったん出生率が低下しながら、子育て支援などで回復させた」と対策の必要性を強調する一方、達成時期は明記せず「政府目標」の表現は避けた。
政府は12月に総合戦略と長期ビジョンを正式決定した後、都道府県と市町村に対し、15年度中に5カ年計画の「地方版総合戦略」を策定するよう要請。さらに自治体が将来の人口をそれぞれ独自に推計する「地方人口ビジョン」の策定も求める方針を決めた。
(中略)政権幹部は、自治体の取り組みが地方創生の成否を左右する、と口をそろえる。
(中略)だが自治体側には、人口推計や数値目標を含む計画策定のノウハウは乏しい。過疎地の町村などで計画作りそのものが頓挫したり、実態とかけ離れた推計が、政府の全体計画に混乱を招いたりする懸念もある。理念を定める地方創生法案は臨時国会で成立の見通しが立ったものの、具体策の行方は見えないままだ。
◇出生率1.8提示、「女性に圧力」批判も
(中略)政府は合計特殊出生率の「まず目指すべき水準」として「1・8程度」を掲げた。しかし、産む、産まないは個人の選択だ。「国が介入すべきではない」との批判も出ている。
(中略)民間の有識者会議「日本創成会議」の分科会が公表した「希望出生率」がベースだ。
(中略)政府はこれまで、「戦中の『産めよ増やせよ』を連想させる」といった批判に配慮し、出生率の数値目標化を避けてきた。今春、政府の有識者会議「少子化危機突破タスクフォース」が検討したものの、「女性がノルマと捉えてしまう」との批判を浴び、断念した。
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(田中一郎コメント)
こんなものが「地方創生」と言えるのでしょうか。霞が関という高所からの「上から目線」で、まるで「「地方創生」はお前達「地方」の問題だ、目標を持ってしっかりやれよ」と言っているような内容で、そもそも地方が疲弊状態に陥って久しい最大の原因である国自身の政策=自民党政権が行ってきた政策への真摯な反省もなければ、国としてそれを抜本的に改めて、地方を活気のある生き生きとした自然豊かな土地に転換して見せるぞ、という責任感も気概も感じません。
こんなもの、ダメに決まっています。せいぜいが、霞が関のずるがしこい官僚達の手玉に取られ、ああでもない、こうでもない、の「省庁調整」に時間ばかりかかり「大山鳴動してネズミ1匹」の中身スカスカの施策が出てくる程度でしょう。当面の統一地方選挙や国政選挙の選挙対策として、結構な金額の予算がつくかもしれませんが、宣伝だけは華々しくなされても、その巨額の財政資金は、やがて復興予算がそうだったように、どこからともなく集まってくる「シロアリ」達に食い散らかされてしまい、「地方創生」などどこへやら、のお粗末な結果となってしまうでしょう。
(1)地方を疲弊させているのは、何よりも、これまでの市場原理主義アホダラ教に基づく様々な政策の累積である。これに対してきっぱりと決別せよ。それを口先だけでなく態度で示せ。TPP交渉からの撤退・日豪FTAの再交渉(ないしは破棄)、4つの優先農業政策(①アメリカ優先,②WTO・FTA・EPA優先,③財政再建優先,④政治家・官僚・食品関連産業の利権優先)の放棄と真に農林水産業を振興できる政策への切り替え、労働法制の抜本見直しと全国一律の1000円最低賃金制度導入(中小企業が対応できるよう万全の支援、公正取引委員会による大企業の不当行為取り締まりなどもセット)、まちづくり・都市政策の抜本的改革、規制改革会議や産業競争力会議などの政府委員会メンバーの全部入れ替え、地方財政制度の地域主権を主眼にした抜本改正、道州制検討廃止など、いちいちメニューを列記しなくても、何が「市場原理主義アホダラ教」なのかは自明である。まずは、それを「地方創生」の最大の妨げ=あるいは「地方破壊」の元凶として、国自身が始末をつけよ。
(2)東京一極集中是正などというのであれば、かねてより検討がなされてきて、それが足踏み状態となって久しい地方分権改革の第2弾=補助金改革や権限改革「要綱行政」の廃止と「自治事務」の内容拡充など)の大胆な踏み込みを行うべきであろうし、更には、東京オリンピックなどは返上して東日本大震災からの復興に全力を挙げるべきであろうし、更には、首都の東京からの移転と、東京が持つ諸機能の地方分散(場所を移すだけでなく、そもそも権限や機能が地方にあるように転換すべき)を真剣に検討すべきである。そして、来るべき21世紀の日本の国の姿が、人的資源を含む地域資源をフルに活かす「地域分散型」のネットワーク・協同型社会に向かえるよう、しっかりとした社会ビジョン・産業ビジョン(産業構造の転換を含む)・ライフスタイルビジョンを打ち立てるべきである。
(3)国土強靱化などという旧態依然の利権土建事業政策をやめ、地域における生活や地場産業の発展を視野に入れた地域の公共事業計画を、地域の事業者を中心に計画し実施できるようにすべきである。特に、これからも必要不可欠な産業インフラや生活インフラの老朽化に対して、対象の絞り込みも含め、万全の対応を取らなければならない。巨大ゼネコンや東京の一握りの大企業が喜ぶだけの巨大PJなど、全く必要なし。(例:リニアなどは、ただちに見直しだ)
(4)地域での人づくりのための予算を大きく用意せよ。単に集落支援だけでなく、医療部門や法律相談部門、あるいはIT関連や自然再生可能エネルギー関連など、これからの日本を地域で担って行ける優秀で活動的な若い世代を養成するための仕組みや予算をしっかりと用意せよ。都会のつまらぬブラック企業に翻弄される若者たちを、国自らが責任を持って救出せよ。(例:地方振興公社(仮称)を新設し、10万人単位の若者を正規職員と採用し、様々な方面に支援要員として派遣せよ)
(5)原発・核燃料施設の再稼働を直ちにやめ、福島第1原発事故の後始末に全力を挙げよ。もちろん原発事故被害者の完全救済と、放射能汚染地域の被ばく健康被害の未然防止が最優先だ。原発・核燃料施設の過酷事故は、地方を文字通り、広範囲に破壊してしまう「悪魔の施設」である。これからの日本の選択は「原子力の破棄」=「原発レジームの解体」以外にあり得ない。
(6)人口の反転増加へむけての出生率目標などは本末転倒で人権侵害へとつながるので、やめよ。(下記は毎日新聞の解説から抜き書きした)
柘植あづみ明治学院大学社会学部教授(医療人類学)の話:国連の1994年の国際人口開発会議で、人口の増加、抑制とも、数値目標を立てることは女性のリプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する健康と権利)を侵害すると確認され、翌年の世界女性会議でも数値目標は否定された。子を持ちたいのに持てない状況をどうすれば改善できるのかを分析するのが政策で、数値目標はあり得ない。・・・・・・・・・・全くその通りである。
(参考)東京新聞地方創生策 新味乏しく 官僚の派遣 大差なし政治(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014110702000142.html
(一部抜粋)
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一向に止まらない人口減少を食い止め、地域活性化も図るための重要法案。今後、どれだけ実効性のある政策を打ち出せるかが焦点となるが、これまで政府が検討している内容を見ると、すでにある制度と似たような中身が多い。
(中略)その一つが、中央省庁から若手職員らを地方自治体に派遣する「シティーマネジャー制度」。人口規模の小さい市町村による地方創生の取り組みを補佐するため、官僚や大学教授ら約百人を派遣する仕組みだ。しかし、現在も市町村など多くの自治体に官僚が出向しており、国から地方に人が出ている仕組みは変わらない。衆院地方創生特別委員会の審議では、野党側から「従来の政策の延長以外のなにものでもない」と批判された。
(中略)政府が検討している「全国移住促進センター」(仮称)も同様。このセンターは、地方への移住希望者を支援する組織として新設するが、今でも「NPO法人ふるさと回帰支援センター」など、民間による同様の取り組みがすでにある。
また、法案では都道府県や市町村に対し、地域の実情に応じた少子化対策などの「地方版総合戦略」をつくるよう努力義務を課した。だが、多くの自治体がすでに同様の総合計画を策定しており、新たな計画がどれだけ有効か未知数だ。
二〇一五年度から導入する方針の、自治体が自由に使える一括交付金についても、もともと民主党政権が創設し、自民党政権になって廃止されたものだ。
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(田中一郎コメント)
記事には上記に続いて「内閣官房の担当者は、各省庁から出されてきた政策を現在、精査している段階と説明した上で「どうしても従来のものと似通ってしまうのは仕方ない。縦割りだった施策を統合すれば、新しさが出てくるのではないか」と指摘」と書かれている。何言ってんのよ!? である。要するに、この「地方創生」なるものは、選挙目当ての花々しき「口先宣伝」であり、その本音は「いままでと、ちっとも変わらないよ」ということであり、さらに言えば「地方創生」しないのは、地方が悪い=自己責任原則の周知徹底を、巨額のバラマキ予算とともに地方に押し付けてしまえ、ということに他ならない。
上記毎日新聞記事にある「民間の有識者会議「日本創成会議」の分科会」なるものも怪しげで、おそらくは安倍晋三政権の「暴走」政策を、別働隊的にエスコートするものに違いない。増田寛也元総務相・元岩手県知事の立論に対しては、すでに多くの人々から批判が出ている。まさにニセモノ人士ではないか。
こんなの、一抜けた。
草々
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