種子を支配するものは食料生産を支配し、食を支配する者は世界を制す=アグロバイオ企業の脅威と食料自給極貧の国・日本
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
まず最初に、巷を騒がす目下の問題から、
安倍晋三「暴走」内閣の小渕優子「おむつ大臣」「ハンドバック大臣」や松島みどり「うちわ大臣」の辞任で騒ぎになっていますが、それとともに、こっちの方(下記URL)はもっと問題だと思われますが、いかがでしょう? こんな薄汚いいい加減な奴に、日本の防衛ができますか? 任せられますか? 閣僚になる時には、金の問題について安倍内閣は「身体検査」はやっていないのでしょうか? こんな奴は、日本を防衛をするよりも、自分のためのカネ欲しさに何でもしかねないような人間ではないですかね?
それにしても、安倍内閣の「成長戦略の重要な柱」としての「世界で一番女性が活躍しやすい国」を目指す政策ですが、いみじくもそのスタート時点で、その正体・その馬脚を露呈してしまったというべきなのでは? 安倍の言う「成長」、自民党が言う「女性の活躍」って、いったいどういうものなんでしょう?
● 今度は江渡防衛相の領収書問題で国会が紛糾! 政党支部や資金管理団体が江渡氏個人に1850万円! 大半は事実上の使途不明金に! - 真実を探すブログ
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-4202.html
(一部抜粋)
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今度は江渡防衛大臣の政治資金問題が浮上して、国会が紛糾状態になっています。江渡防衛大臣は「資金管理団体」から江渡氏「個人」に対して350万円の寄付があったことが判明し、過去3年間で系1850万円にも達するとのことです。野党側は資金の使い道などを示した領収書の公開を要求しましたが、江渡防衛大臣は領収書を公開しませんでした。そのため、野党は衆議院の安全保障委員会で「江渡大臣が約束した領収書を提出しないため審議の前提が崩れた」として退席。今も領収書が公開されないことから、両者の対立状態が続いています。
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ところで、今月号の 『DAYS
JAPAN』(2014年11月号)が遺伝子組換え(以下「GM」(Genetically Modified))(の犠牲者たち)を特集し、GMの代表格企業であるモンサント本社(米ミズーリ州)内部の様子、インドのGM綿農家を襲う破産と自殺の悲劇、アルゼンチンのGM大豆生産と猛毒農薬グリホサート(商品名「ラウンドアップ」)などによる被害の実態などが報じられています。そして、この特集記事の一つに安田節子氏執筆のレポート「種子の独占と自由貿易協定は日本に何をもたらすか」が掲載されました(『DAYS
JAPAN』掲載の原本はカラー刷りのきれいで見やすいものです)。
いわゆるGMの問題は、大きく分けますと、GM作物(林産物を含む)、GM食品添加物・加工食品、GM動物(家畜、養殖魚、昆虫、微生物など)、GM医薬品、その他(たとえばバイオ技術、生物特許・生命特許など)に区分できます。今回の特集はもっぱらGM作物に着目していますが、いわゆるGM問題はそれだけではないので、その点についても留意が必要かと思われます。
●『DAYS JAPAN』最新号 (遺伝子組換え、食品の放射能汚染他)
http://www.daysjapan.net/about/index2.html
(『DAYS JAPAN』はみなさまの購読料で支えられている「真実報道」のフォトジャーナリスト雑誌です。定期購読をお願い申し上げます)
今回ご紹介するレポートの著者の安田節子氏は、以前よりGM作物を含むGM問題・GM食品問題やTPPなどの国際市場原理主義問題、あるいは、広く食の安全と表示の問題などに詳しく、他にも多くの執筆や著書があります。みなさまには、これを契機に安田節子氏のそうした著作にも目を通されるといいと思います(下記にその中の若干のものをご紹介しておきます:但し、下記だけではありません)。
● 自殺する種子 アグロバイオ企業が食を支配する-安田節子/著 本・コミック : オンライン書店e-hon
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032265117&Action_id=121&Sza_id=C0
● 著書類
● # 安田節子ドットコム
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種子を支配する者は農業生産=食料を支配し、食料を支配する者こそが世界を制する。これは、今も昔も変わることのない、世界のパワーポリティクスの力の根源を表現する「格言」の一つであるように思われます。少し前に、かつての米大統領=ブッシュ・ジュニア氏は、ある演説で次のように言いました。「食料自給できない国を想像できるか。それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」「食料自給は国家安全保障の問題であり、それが常に保障されている米国はありがたい」。この発言で具体的に意識されていた国は、我が国・日本だったのではないでしょうか、そう考えると、これまでの日米関係における食料と農業をめぐるやりとりの底流にあったものが何だったのか、容易に理解できるような気がします。
しかし、日本の支配権力を握る側にいる政治家達は、外国による食料の支配も、そして今回問題にした種子の支配の問題も全く不問に付したままです。それでいて、他方では、国際関係の危機なるものをことさらに強調して国家安全保障を騒ぎ立て、大砲や鉄砲や戦闘機や軍艦で国を守り、国際「平和」に貢献するなどとゴタクを並べています。平和のためには戦争をすることはやむを得ず、平和とは戦争のことであると言わんばかりです。それでいて、1億2千万人もの人間が住む国で、その人口の半分の食料でさえ自賄いできないような不安定で貧弱な国が、体中に武器を張り巡らして、まるでハリネズミ国家のようになることで、国と国民の安全と安心を保障するというというのです。まことに目出度い連中ではないでしょうか。ハリネズミ防衛国家とは、かような視野狭窄で愚かなドブネズミ政治家達が夢想するものでしかありません。
しかし、危機感の欠如は政治家だけではないのです。我が国の農林水産業に最終的な責任を持つべき農林水産省や、生産者・農家が組織する農協系統に代表される既存の巨大農業生産関連の組織人たちもまた、食料自給率の向上を主張こそすれ、種子の独占支配の危険性の認識や、農業における種子の自家採取の重要性、つまりは生産者・農家や、それを支援する公的機関等による種子の品種改良や栽培技術の不断の向上への取組の重要性には、未だ気がついていないようであるかのごとしです。種子を一握りの外国資本や多国籍アグロバイオ企業に牛耳られてしまっては、どうやって農業の独立性や創意工夫が確保できるのでしょうか? どうやって「食料主権」を守ることができるのでしょうか? どうやって、自然の恵み・農業の恵みを子子孫孫に伝えていけると言うのでしょうか。
生物・生命特許や種子特許という極端に工業的に傾斜をした「種子技術」の保護=囲い込みや、更にそれを今日に発展させた、より一層の行きすぎた「知的財産権」保護の一環としての「事実特許」「発見特許」などなど、早い者勝ちの独り占めのための「囲い込み」競争を促進し追認するかのごとき国際的な取り決めの拡大が、着々と準備されているかに見えます。もはや従来の特許権の濫用にまで至っている、こうした「種子(種苗)ビジネス」保護の仕組み構築を優先課題の一つとする国際市場原理主義に対して、はっきりと「ノー」と言わずしてどうするのでしょうか。
(参考)食料自給率目標下げ、財務省が要請 「50%」見直し - 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20141020k0000e020177000c.html
(上記記事に関するコメント:本来は、関連事業まで含めれば多くの人々が従事する地域の主幹産業であり、また持続可能な資源循環型産業として地産地消が原則であるべき農業を無条件に国際競争にさらして、経済的に全く採算の合わない産業=補助金なしでは維持できない産業に陥れ、しかるのちに、その補助金は無駄な支出だから支給をやめ、食料自給率の低下は甘んじて受け入れろ、採算が合わないのなら農業などやめてしまえ、これがこの財務省の実質的な言い分である。目先の財政の収支尻だけしか目に入らない、文字通りの「木を見て森を見ない」愚か者の主張そのものであり(農業とは国家の礎である)、また、ゴロツキ・タカリの政治家どもが無用の公共事業や役に立たないソフト事業、あるいは軍事費や大企業向け優遇税制などに税金を湯水のように使っていることについては、何のコメントも制止もできない「ご都合主義」者の無責任な農業嫌がらせ行為である。ふざけるな!! ということだ)
いわゆる日本の「平和ボケ」とは、実は本来の「食」と「農」の在り方を忘れた「食ボケ」「農業ボケ」にこそ、ティピカルに現れていると言えそうです。今の日本に必要なものは、くだらない安全保障論議よりも、また、愚かな国際市場原理主義に傾倒した「強い農業」論議よりも、農業のその本来の在り方である地産地消を取り戻し、種子を含む農業生産のすべてについて、生産者・農家の全人格的な関係を再確立し、創意工夫に富む家族農家による労働集約型の高付加価値産業として再生させ、農地を耕作者自身の手の中にあることを徹底して保護し、そして、これらを破壊して農業を一握りの多国籍アグロバイオ企業の草刈り場に提供させんとする国際市場原理主義と決別することででしょう。
生産者・農家による自家採り種子の消滅は 自然の摂理に即して生産性を上げて行く本来の農業技術力形成の営みの消滅を意味しています。代わって、工業製品としての種子(いわゆるF1種子)が農業に蔓延し始め、種子が特許ビジネスの材料と化していくのです。その行きつく先にあるのが遺伝子組換え(GM)種子と言えるでしょう。
もちろん、GM種子・GM作物の場合には、そこから育つ作物の安全性や有益性よりも、それを生産する場合の便益や効率が優先され、更にはGM作物・産品を販売することで得られる利益が最優先となります。生産者・農家は、種子を支配し、その種子に関連する農薬などの農業資材を支配する一握りの巨大資本に従属した「資本従属型の請負農業労働者」となり、時間の経過とともに、事実上の農作業奴隷として、農薬などの有害物質にむせびながら、牛馬のごとく酷使される存在へと貶められていくです。(最後には農地までが奪われる。それを法的に合法化するための「規制改革」なるものが、現在、強引に推し進められています)
「強い農業」とは、国際価格競争力のある農業のことを言い、国際価格競争力とは、労働集約型の産業である農業の場合には、低賃金(農業労働への低評価)・劣悪労働条件の徹底・恒常化と一貫した粗放化、栽培・耕作(手抜き農業)を意味し、農業がもたらす様々な恵みや利益の生産者・農家からの引きはがしを意味し、農業や農地からの収奪の恒常化を意味し、その利益を巨大資本に直接的・間接的に集中させていくことを意味しているのです。生物・生命特許や種子特許とは、そのための法的な手段=農業からの巨大資本による略奪を合理化するものでしかありません。
現在、進められているTPP交渉では、その背後に隠れたる多国籍アグロバイオ企業と、その代理店政府である米国の大きな目的の一つが、GM作物により日本の農産物市場を支配すること、日本の伝統的な農業にとって代わり、日本農業をトータルとして自分達の金もうけの手段に切り替えて行くことに他なりません。GM作物がもたらす様々な意味での危険性の正体はそこにあるのです(今回ご紹介した安田節子氏のレポートの中の、「ターミネーター種子」(自殺する種子)や「モンサント・ポリス」を使った「GM損害賠償ビジネス」のくだりをお読みいただければと思います)。
私たちが、この差し迫る危機に対して行動すべき事柄は、食品としての安全性を十分には考慮されていないGM作物とその加工品、あるいは飼料を、私たちの国から追い払い、まるでフランケンシュタインのごときの「ニセモノ食品」を食卓から一掃することです。何物をも枯らす猛毒の除草剤をかけても枯れない、害虫が食べればコロリと死ぬような毒入り作物を、未知の世界が広がる遺伝子を操作して創りだし、食品としての安全性や環境汚染(花粉の飛散・分泌物による土壌汚染等)についての徹底した検証もなく、世に広く生産され販売されるという「究極の出鱈目」の上にある多国籍アグロバイオ企業の、なりふり構わぬ、何でもありの「金もうけ」の手段としての遺伝子組換え(GM)作物・産品を、私たちが断固として買わない・食べないという態度で、市場から一掃してしまうこと、これが求められているのです。そして、日本の食料・農業政策も、それを支援して、輸入食品を中心にGM食品促進政策・容認方針から決別・離反することが肝要かと思われます。
(以下、安田節子氏のレポートから部分抜粋)
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「モンサント、デュポンなど石油化学、農薬の多国籍企業がアグロパイオ(農業関連バイオテクノロジー)事業に乗り出したのは、米国政府の手厚い支援があるうえ、生物特許によって多大な利益が見込めるようになったからだ。現在、モンサントは遺伝子組み替え(GM)種子では90パーセント以上のシェアを誇るトップ企業である。」
「アグロバイオ企業となった彼らの次なる戦略は、種子会社を手中に収めることだった。そして、世界規模で次々と種子会社の買収を繰り広げ、傘下に吸収していった。その結果、モンサントはいまや世界一の種子会社(2008年世界種子売上高の27%を占める)となり、続くデュポン、シンジェンタのアグロバイオ企業3社で種子市場の53%を占める(2009年)。世界規模で種子の独占が進行しているのだ。種子を独占すれば、農業生産をコントロールし、食料支配ができる。さらに、企業による食料支配が進めば、国家主権さえも脅かす。その危険性が、どれだけ認識されているだろうか。」
「途上国では、多数の小農がいまも、次の生産のため種取りをしている。これは、アグロパイオ企業が、「特許種子の種取りは違法だ」といくら主張したところで、伝統の種取りの手を止めさせたり、取り締まることは困難だ。そこで、アグロパイオ企業各社は「特許侵害を防ぐため」と言って、こぞってある技術を開発した。実った2世代目の種子は、たとえ撒いても種子の中に毒ができて死んでしまうという技術だ。これは「ターミネーター(終わりにする)・テクノロジー」と呼ばれ、GMに限らず普通の種子にも施せる。」(中略)
「モンサントは綿種子市場支配に意欲を持ち、2007年、綿種子最大手D&PLを買収し、米国の綿種子市場の57パーセント以上を支配した。そしてモンサントとD&PLは、すでにインドの綿種子市場の約3分のlを支配し、D&PLはブラジルの市場の3分のlとオーストラリアの市場の4分のlをコントロールしている。」
「2006年3月、ブラジルのクリチバで開催された国連生物多様性条約の締約国会議で、ターミネーター種子の野外栽培試験と商業化の一時停止が満場一致で再確認された。」(中略)
「今日、種の特許はGM品種に限らない。普通の種子も、DNAを解析して特徴ある遺伝子を特許で抑えると、その種子にも特許権が及ぶ。米国における生物特許は、今では5万件にのぼる。WTO(世界貿易機関)の自由貿易協定には、米国が主導して「知的所有権の強化」が盛り込まれ、さらにTPP協定ではWTO以上の特許権強化が待ち構えている。さらにモンサントは、GMイネの開発も進めている。もし安倍政権で農地の企業所有が解禁されれば、日本企業のみならず外国企業が農地を所有し、GM作物の生産を始めたり、交雑などを理由に、特許権侵害で多額の損害賠償金を日本の農家から巻き上げる事態になるかもしれない」
「アグロバイオ企業は、他国の農業生産を支配するため、自由貿易交渉を最大限に使っている。企業の自由を保障する究極の自由貿易協定TPPを受け入れることになれば、すなわちそれは亡国の協定となるだろう。かつて日本は、「主要穀物種子法」という法律のもとに、米、麦、豆については公的機関のみが品種開発し、私企業の参入は認められていなかった。国民の命に直結する穀物の種子は、公的なものと認識されていたのだ。そもそも、人間が他の生命を所有できるのか、社会的議論もなしに、生物特許によるアグロバイオ企業による種子の囲い込みを許してはならない。」
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草々
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