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2014年10月 5日 (日)

東京新聞・吉田調書シリーズ特集記事に見る福島第1原発事故(その実態と事故原因をさぐる):(7)複数炉が暴走、負の連鎖、被ばくしてホース交換

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

東京新聞が9/15よりシリーズで報道し始めた吉田調書(政府事故調による吉田昌郎福島第1原発所長(当時)証言記録)に関する特集記事「調書は語る:吉田昌郎所長の証言」を見ながら、福島第1原発事故の実態とその原因を探ってみたいと思います。第7回目の今日は下記の東京新聞記事です。なお、私のメールでは、このシリーズ特集記事にある、主として吉田昌郎所長証言のあいまいさや、証言から推察される福島第1原発事故深刻化の原因となったであろうことがらを取り上げて、簡単にコメントいたします。

 

 <別添PDFファイル>

● 調書は語る(7):複数炉が暴走、負の連鎖、被ばくしてホース交換(東京新聞 2014.9.23

 http://blog.goo.ne.jp/tanutanu9887/e/d2bb8026fdfa60fb1fb9b0c1efbf1546

 

1.東京新聞記事

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東京電力福島第一原発3号機の水素爆発は、さあ2号機にも注水開始という段階で、海水注入のホースを吹き飛ばし、消防車も損傷させた。死者こそ出なかったが、けが人が発生。混乱の中、かろうじて冷却が続いていた2号機の状態は急速に悪化していく。危機が連鎖する複数炉の問題点を見せつけた。(肩書はいずれも当時)

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(田中一郎コメント)

「危機が連鎖する複数炉の問題点を見せつけた」は、福島第1原発事故後3年半を経て忘却の彼方へ追いやられそうになっている大問題である。1つの原子炉や使用済み核燃料プールが大地震や大津波などの自然災害が引き金になって核燃料溶融を起こして破綻し、仮に大量の放射能を環境にまき散らしてしまったら、同じ場所に存在する(あるいは近隣地に立地する)その他の原発・核燃料施設についても、手の着けようがなくなる。何故なら、猛烈な放射能汚染のために人間が近づけなくなるからだ。

 

 しかし、この狭い日本列島では、柏崎刈羽原発や福井県若狭湾岸、あるいは下北半島などのように、すべからく複数の原発・核燃料施設が立地していて、いずこも「原発銀座」の状態である。この状態は、1つの原子炉事故を複数の原発・核燃料施設に波及させ、未曾有の巨大核災害に膨張させてしまう危険性を潜ませた回避すべきものであることは、福島第1原発事故の成り行きを見れば明らかだ。原発立地に関して、安全性の観点から、抜本的な法制度見直しが必要である。端的に申し上げれば、複数機の原発・核燃料施設の立地を認めない=法律で禁止する、ということだ。

 

2.東京新聞記事

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<(中略)既に3号機が危険な状態の中、前日の十三日午後、「ジジイの決死隊」(吉田氏)を編成して2号機にホースをつなぎ、海水注入の準備を終えた。その努力は3号機の爆発で吹き飛んだ。十一人の負傷者が出たが、作業は山積している。格納容器は破裂していないとの判断で、作業員たちはもう一度、現場に出た>

 

「2号機の注水の準備をしないといけない。ほっておくともっとひどい状態になる。もう一度現場に行って。ただ現場は多分、がれきの山になっている。がれきの撤去と、必要最小限の注水のためのホースの取り換えだとか、注水の準備に即応してくれ』と頭を下げて頼んだんです。」

 

「ほとんどの人間は過剰被ばくに近い被ばくをしてホースを取り換えたりとかですね。やっとそれで間に合って、(3号機は)海水注入が十六時三十分に再開できたんです」

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(田中一郎コメント)

「ほとんどの人間は過剰被ばくに近い被ばくをしてホースを取り換えたりとかですね。やっとそれで間に合って」は、何だか危機状況下での勇気ある作業員による決死の努力として「美談」のように見えるが、決してそんなものではない。「原発銀座」状態を創り上げてしまったのは、もっぱら(原子力推進の)政治の力とご都合主義(立地地域自治体や住民とのネゴの苦労がいらない)、そして原発のコスト削減のバイアスであり、その結果、原発施設全体が負の連鎖関係に陥って、危険度を増大させることとなっている。

 

 いわば、原発を進める上での不合理やご都合主義が、過酷事故を通じて、結果的に現場作業員の大量被ばくという形で「ツケ回し」されているのである。そして、この不合理な原発推進の張本人達は、結局、事態収拾のために現場に現れることもなく、事態収拾にほとんど役に立たぬまま、まるで評論家のようなパフォーマンスか、途方に暮れた絶叫を繰り返すにすぎなかった(「東電TV会議」)。これが「原発レジーム」の(ある意味での「差別構造」の)一つの側面である。

 

3.東京新聞記事

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(問い)「爆発の後、限られた人材や物資をどこに優先的にと考えていたか」

 

「やはり注水ですね。もう全部です。結局、1、3号機についていうと、燃料露出させてしまったんで、しょうがない。水を入れるしかないということで、極力継続して水を入れるというのと、2号機は、できれば(核燃料が水から露出し始める)TAFに行く前に水を入れたくてしょうがなかったんです。そのための準備を早くしようと、このポイントは最大のポイントだと思います」

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(田中一郎コメント)

 「炉心への冷却水の注水とそのための圧力容器減圧(SR弁開く、ベント)、格納容器破損防止のための減圧(ベント)」、これが吉田昌郎所長の、この時の「絶対目標」だった。水素爆発防止や電源確保、人員や資材の補給(本社・本部への要請)など、他にも重要なことはあったが、吉田昌郎所長はそれ以上にこの2つを最大に重視していたようである。いつ原子炉が格納容器ごと吹っ飛ぶか分からない、あるいは溶融し始めた核燃料が原子炉の二重の容器の外へ出てくるかもしれないという状況下で、それはそれなりに重要な意味のある、適切な判断だった。

 

(注:SR弁=主蒸気逃し安全弁=圧力容器の圧力が高まった時に、その圧力を下げるため、圧力容器内の水蒸気等の気体を原子炉下部の圧力抑制室(サプレッション・チェンバー:SC)に導くための安全弁。ラプチャー・ディスクと言って、一定の圧力以上になると、自動的に開くようになっている弁)

 

 しかし驚くことに、今般、再稼働の認可へと猪突猛進している川内原発をはじめ、これから再稼働されようとしている原発の場合には(当面は福島第1原発のような沸騰水型原子炉ではなく、すべて加圧水型原子炉だが)、この吉田昌郎所長と福島第1原発の現場作業員が命がけで遂行しようとした「炉心冷却」と「原子炉容器内圧力の減圧」という過酷事故対策を放棄しようとしているのだ。信じがたいという他ない。

 

 元東芝の技術者だった後藤政志氏は、自身の川内原発再稼働審査に係るパブコメ意見書の中で次のように述べる。

「冷却材がない状態で炉心溶融開始後に原子炉へ消火系配管等から注水して冷却しようとすると燃料が損傷し、水蒸気と反応して大量の水素が出て冷やすことが困難である可能性があるとのことだが、これでは、炉心冷却ができないと言っているに等しい。」

「川内原発1,2号機では、炉心溶融を起こした場合には、格納容器下部に大量の水を張って、原子炉から出てくる溶融デブリをそのプール水に落とすとしているが、水蒸気爆発の危険性を無視した自殺行為である。ただちに撤回を求める。」

 

 つまり、安倍晋三が言う「世界一厳しい原発の規制基準」とは、炉心溶融を起こしたら「お手上げ状態」であり、あとは「水を張って」、ドロドロに溶けて燃え盛る核燃料がボトリと下に落ちるのを待つだけ、という過酷事故への無為無策の対応を、それでもいい、という基準であることを意味している。こんな(新)規制基準で稼働される原発など、認めるわけにはいかない。

 

4.東京新聞記事

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 <こうした現場の努力にもかかわらず、3号機の水素爆発からわずか一時間ほど後、2号機の原子炉の水位が低下。吉田氏が恐れた通り、何日も炉内の熱と水蒸気の力で動き続けてきた非常用冷却装置(RCIC)が止まった>

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(田中一郎コメント)

 福島第1原発事故の検証の中で重要なものに、大地震による原発過酷事故の際に、非常用炉心冷却装置(ECCS)がどこまで有効に働くのか、あるいは、その耐震性はどこまでか、ということがある。1号機について言えば非常用復水器(IC)、2,3号機について言えば高圧注水系(HPCI)と、上記にある原子炉隔離時冷却系(RCIC)だ。1号機にしろ、3号機にしろ、これらの非常用炉心冷却装置(ECCS)は、手動で止められたり、再び稼働されたりしていて、どうもその操作状況がおかしい・怪しい。

 

 何故、このようなストップ・アンド・ゴーを繰り返したのか、十分な検証が必要だが、これがおざなりに放置されている(正確には、国会事故調が適切に問題提起しているのに、その後のフォローがきちんとなされていない)。その中で、2号機の、この原子炉隔離時冷却系(RCIC)だけは、最も長く正常に動いていた非常用炉心冷却装置(ECCS)と思われ、これが3/14昼の3号機爆発の1時間後に停止してしまったのは、なんら問題がないことなのか(期待どおりなのか)、疑問なしとしない。

 

 いずれにせよ、非常用炉心冷却装置(ECCS)の改めての機能の検証と、大地震・過酷事故時の機能の有効性について、複数ある非常時冷却系すべてについて、再度、福島第1原発事故を踏まえた検証が必要不可欠である(「再度」というのは、かつてスリーマイル島原発事故の際にも、非常用炉心冷却装置(ECCS)の機能の有効性や、フール・プルーフ、フェイル・セイフなどの原発の安全設計の有効性・実効性が根底から問い直されたことがあるからだ)

 

● ウィキペディア:非常用炉心冷却装置(ECCS)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%9E%E5%B8%B8%E7%94%A8%E7%82%89%E5%BF%83%E5%86%B7%E5%8D%B4%E8%A3%85%E7%BD%AE

 

5.東京新聞記事

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<3号機の水素爆発による負の連鎖>

 建屋が爆発、負傷者11名(死者が出なかったのが不思議)

 2,3号機の間にがれきが散乱し車両が通れなくなった

 2号機では、ベントに必要な弁が閉じたまま動かなくなった

 唯一の水源だった3号機海側の堀ががれきで埋まった

 注水用に配置されていた消防車が破損

 注水用に用意されていたホースがズタズタになり、それまでの努力が水の泡

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(田中一郎コメント)

 3号機の爆発は1号機の爆発よりも、現場を深刻な事態に追い込んだ様子である。「2号機では、ベントに必要な弁が閉じたまま動かなくなった」とあるのは、ひょっとすると、爆発により、ベント装置を含む制御系の配管、または電気設備に支障が出たのかもしれない。ともかく複数機の炉心暴走が「共鳴」して、負の暴走を始めたということだ。

 

6.東京新聞記事

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<吉田氏の言葉通り、現場は制御を失った三基を相手に奮闘。まさに時間との闘いの中、被ばくの危険も顧みず、何とか2号機の注水準備を再び整えた。だが、今度は炉内の圧力が高く、注水できない>

 

「圧力が下がらない。下がらないところに水を入れても入らない。だから、圧力を下げるのが最優先で、ここでのミッションは注水なんです。ベント(排気)は、そのために圧力を逃がしておけば出やすいだろうと。」(中略)

 

「炉圧が上がるだとか下がるだとかいうことも初めての経験ですから、よくわからないという中でやっているわけですね」

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(田中一郎コメント)

 いみじくも過酷事故対策・対応の準備は全く何もなかったということを、ここで吉田昌郎所長が白状をしているようなものだ。こんな状態だったのに、愚かにもバックアップ用の非常用電源までもを同じ地下室に置いて、津波や水害の時にはアウトになるのが自明なまま、東日本大震災を迎えてしまった福島第1原発。何故、吉田昌郎所長をはじめ、東京電力幹部達や原子力ムラ代理店政府は、かような原発を「絶対に安全」と言い、「過酷事故など10万年、100万年に1度程度の確率でしか起きない仮想の事故・ありえない事故だ」などと言い続けていたのか。しかし、これについての反省の声は、関係者からはほとんど聞こえてこない。(聞こえてこないどころか、今なお、「確率論的安全評価(PSA)」だの「確率論的リスク評価(PRA)」だのと、変わり映えのしないゴタクを並べている)

 

7.東京新聞記事:(愚かものの挙動その1:斑目春樹原子力安全委員長)

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「官邸から電話がありまして、班目(まだらめ)(春樹原子力安全委員長)さんが出てきて、早く(ベント弁を)開放しろと。四の五の言わずに減圧、注水しろと。」

 

「班目も名乗らないんだよ。あのオヤジはですね。もうパニクっている。何だこのおっさんは、と思って聞いていると、どうも班目先生らしいなと思って、何ですかという話をして。そうしたら『今はもう余裕がないから早く水を突っ込め、突っ込め』と言っているわけですよ。」

 

「今、ベント操作しているんですけれども、という話をしたら、『ベントなどをやっている余裕はないから、早く突っ込め』と言っているんですよ」

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(田中一郎コメント)

 信じがたいような原子力安全委員長の発言ではないか。原子力安全委員長とは、本来であれば、原子力工学の専門家として総理官邸の原発事故対策本部にあって、総理を補佐しながら過酷事故対策の実質的な総指揮をとらなければならない立場である。その人間がこんな調子では、鎮まる事故も鎮まらない。上記よりも少し前の3/12には、菅直人(当時総理)の「水素爆発はあるのか」との質問に対して「ない」と答えた直後に1号機が水素爆発し、それを見た斑目春樹が「ああああああ・・・」などと呟きながらしゃがみこんだという。まさに、斑目春樹ではなく「出鱈目春樹」だ。

 

 いったい誰が、かような人間を原子力安全委員長に選んだのか。また、他の原子力安全委員会委員達は何をしていたのか。これこそが「任命責任」が問われなければならない最大の問題ではないのか。(私は、現在の田中俊一原子力「寄生」委員長や、原子力「寄生」委員会の他の委員も、いざとなったら上記と大差ないだろうと思っている。斑目春樹のように「見苦しく正直」ではなく、屁理屈上手のずるがしこさがあるので、よけいにタチが悪いようにも思えてならない)

 

7.東京新聞記事:(愚かものの挙動その2:清水正孝東京電力社長)

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「清水(正孝東電社長)がテレビ会議を聞いていて、『班目委員長の言うとおりにしろ』とかわめいていました。『現場も分からないのによく言うな、こいつは』と思いました」

 

(問い)「現場としては、ベント準備が先決という感じか」

「そのまま継続しようとしたんだけれども、できない(という)話が入ってくるんで、では減圧するしかないのかという話をしているときに、清水社長が、技術的内容を理解しているかどうか知りませんが『やりなさい』ということをおっしゃるわけですね」

 

(問い)「今回の一連の事故対応の中で、清水社長が現場に「これをやれ」とかいうふうに言ったことは」

 「初めてではないですか。このとき」

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(田中一郎コメント)

 東京電力の清水正孝社長、この男も斑目春樹原子力安全委員長とよく似たタイプである。非常時・緊急事態時には全く役に立たない、平常時のヒラメ型お飾り人形のようなタイプなのだろう。本社で現場無視・軽視の机上の空論の会議ばかりをやり、本社スタッフがそろって「ノーナシ集団」となり、その筆頭格に抜擢されたのがこいつだ、ということなのだろう。この清水は、その後も体調不調を理由に、多くの東京電力の役職員を置き去りにして病院に逃げ込んでしまう。そして、退院後も、福島第1原発事故の実態解明・原因究明に役立つような発言は一切行わないまま、東京電力の関連会社に高給取りとして天下って行った。勝俣恒久東京電力会長とともに、絶対に許しがたい御仁の一人である。

 

● 東電のあの人は今どこへ? 国民が知らないうちに海外逃走!勝俣恒久、清水正孝 - NAVER まとめ

 http://matome.naver.jp/odai/2131287268645378701

 

(上記は、実はそうではない、国内にいるようだ、という情報もある。しかし、こんな噂が立つには、それなりの理由もあるのではないか)

 

8.東京新聞記事

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<吉田氏は、難しい作業に苦心する現場に対し、あまりに無理解な本店や官邸に憤りを募らせる>

 

「みんなそう思っている。私だって、早く水を入れたくてしょうがない。だけれども手順ってものがありますから、現場ではできる限りのことをやって、後がスムーズに行くようにと思っているんですけれども、なかなかそれが通じないんですね。ちゅうちょしていると思われているんです。現場がちゅうちょしているなどと言っているやつはたたきのめしてやろうとか思っている。私は、菅(直人)首相にかかろうが何しようがいいんです、そんなことは。『早く圧力下げる、早く水入れる』と、これしか考えていないのに、あたかも現場がちゅうちょしたようなことを言うやつは全員、後で何か仕返ししてやろうと思っています。本当に。仕返ししてください。代わりに。よろしくお願いしますよ」

 

<結局、2号機への海水注入ができたのは二十時近くになってから。吉田氏の当初の考えより八時間も遅れた。そして、本当の危機に突入していく>

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(田中一郎コメント)

 この吉田昌郎所長の怒りの発言は慎んで聞いてあげたい。東京電力本社・首相官邸本部にいた人間は、(自分達が如何に役に立たなかったかをよく振り返り)改めて耳を皿にして良く聞くことだ。

 

 <最後に>

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「3号機の水素爆発は、現場に出ていた作業員たちに生命の危機を感じさせた。」

「煙を測ったら放射線量が毎時50ミリシーベルトあった。」

「2号機と3号機の間は爆発のがれきがあって、よけながら走って逃げた。線量が100ミリシーベルトのところもあったと語った。」

「現場から「(堀周りの)線量が400から500(ミリシーベルト毎時)。いろんなものがあるから高いんで、平ブル(ブルドーザー)でがーっとしないことには…」と悲鳴が上がった。」

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(これが原発過酷事故の現場である。これでも「不幸中の幸い」で、最悪事態には至らなかった。しかし、その理由はよくわからない。首の皮1枚で日本は破局からまのがれた。2度とかようなことを経験しないためには、原発・核燃料施設はすべて廃止する他に方法はない)

草々

 

 

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