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2014年9月 3日 (水)

ついに 「ホット・パーティクル」 が表面化 : 茨城の「ちり」にウラン 東京理科大と気象研究所 溶融燃料が拡散

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

 別添PDFファイル、及び下記サイトは、昨今の放射能汚染と被ばくに関するものです。以下、簡単にご紹介するとともに、「放射能・放射線は心配するほどのことではない」(放射線安全神話)にだまされないためポイントを簡単にご説明したいと思います。マスごみ各社の報道は、確かに原発・原子力や放射能汚染・被ばくに関して、おかしなものが多いのですが(特にNHKを含むテレビがひどい)、かといって、ネット上の情報が正しいという保障はありません。ネット上の情報はまさに玉石混交であり、中には無責任なものや、出鱈目八百のものもたくさんありますから、それを見る方は、相応の「リテラシー」(読解力・判断力)をもって臨まないと、マスごみ以上にだまされ、振り回されてしまうことになりかねません。

 

 ネット情報リテラシーについては1冊の本ができてしまうほどいろいろありますが、簡単にコツを申し上げれば、信頼できる「コア・サイト」をみつけて、それを必ず定期的に見るようにすること、結論が分かっている一つのテーマでいくつか検索して出鱈目を言うサイトを退けておく、霞が関官庁が言うことを(悪い)ベンチマーク(標準)にしてそれと比べる、脱原発・脱被ばくの運動をしている信頼できる人に聞いてみる、信頼できる文献が紹介するサイトを確保する、サイトや他人の言うことを100%は信じ込まない(常に、そういうこともありうる、というスタンスで、真実率○○%、くらいの評価付けをして仮置きの認識をしておく、その後、それに反対の事象が出てきたら、自分の頭でよく考えて従来の見方を検証する)、などです。

 

 特に最後の「100%は信じない」が重要で、ものごとを相対化して暫定的に認識し、100%これだ、とは決めつけない、常に「修正可能状態」に自分を置いておく、という「精神的不安定」を甘受しつつ(我慢しつつ)、考え続けること・行動することが大事です。多くの人間は、日々、そういうことを無意識に実践していますが、社会が危機的状況になると、この態度が危なくなります。デマゴーグ達の「ものごとの単純化」と「大声での断定」に引きずられ(たとえば、民族や国家や宗教(信心)などを持ち出してくるのは大抵がこの類です)、何かを・誰かをスケープゴートにしたり崇拝したり、乱暴であることが力強いと受け止めてしまったりしてしまう、そういう人間が増えてくるのです。

 

 リテラシーとは、必ずしも知識量の多さを言うものではありません。一人ひとりの人間は、その知識や力においても小さな存在であり、人間はみな「ちょぼちょぼ」なのです。その「ちょぼちょぼ」が、バランス感覚を持ち、危機だらけの現代社会をなんとか生きていくには、知識とともに知恵が必要であると言ってもいいかもしれません。

 

 <別添PDFファイル>

● 茨城の「ちり」にウラン 東京理科大と気象研究所(福島民報 2014.8.28

 http://www.minpo.jp/globalnews/detail/2014082701001722

 http://www.47news.jp/CN/201408/CN2014082701001722.html

 

(一部抜粋)

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東京電力福島第1原発事故直後に約170キロ離れた茨城県つくば市で採取した大気中のちりから、核燃料や原子炉圧力容器の材料のウランや鉄などを検出したとの研究結果を東京理科大と気象庁気象研究所のチームが27日までにまとめた。

 

 事故で溶けたウラン燃料が原子炉内の他の物質と混ざった状態で外部に放出されたことを裏付ける結果で、同大の中井泉教授は「事故直後の炉内や放射性物質の放出状況の解明につながる」とさらに詳しい分析を進めている。

 

 チームは、2011年3月14日夜から翌朝にかけてつくば市の気象研究所で採取された高濃度の放射性セシウムを含む粒子に着目し分析してきた。

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(下記サイトは必見です)

●【ヤバイ】茨城県で検出されたウラン、原発事故の溶融燃料だったことが判明!大気中のちりから格納容器の材料! - 真実を探すブログ

 http://saigaijyouhou.com/blog-entry-3640.html

 

(一部抜粋)

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茨城県のつくば市で検出されたウランですが、東京理科大や気象庁気象研究所などのチームが詳細分析をした結果、ウランを検出した「チリ」から原子炉格納容器の材料などが検出されました。発表によると、福島原発事故で溶けた核燃料に含まれているウランと格納容器などの機材が溶け合わさった物だと推測され、それが爆発時に170キロ先の茨城県まで飛散したとのことです。

 

これでこのチリとウランが福島原発事故由来であることがほぼ確定し、改めて福島原発事故の放射能汚染が広範囲に広がっていることを証明したと言えます。事故直後に「ウランは重いから飛ばない」とか言っていた学者が居ましたが、それも嘘だったということです。

 

放射性ヨウ素は甲状腺がんを引き起こすことで知られていますが、ウランのような高線量の物質は白血病などの重い病気を誘発することが指摘されています。また、遺伝子障害などを発生させる力も強く、イラクなどで「劣化ウラン弾」による被害報告が相次いでいるのは有名です。

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(上記サイトの動画参照:東京のベットタウン・守谷市での環境放射能測定の数値が驚くほど高い。測定している人のそばで幼い子どもの声が聞こえている。この国はいったい何をしているのだろうか:田中一郎)


(以下、田中一郎コメント)

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1.茨城の「ちり」にウラン 東京理科大と気象研究所(福島民報 2014.8.28

 こうした複数の放射性物質が混じり合って固まった「チリ」状態の浮遊物を「ホット・パーティクル」と言います。非常に危険です。

 

(1)まず、記事の次の記述にご注目ください。

「チームは、2011年3月14日夜から翌朝にかけて、つくば市の気象研究所で採取された高濃度の放射性セシウムを含む直径2マイクロメートル程度の粒子に着目」(中略)「燃料のウランや圧力容器の材料の鉄、クロムなど14種類の元素が検出され、全てが原子炉の構成物質だった」「さらに粒子は水に溶けにくいガラス状と判明。溶けた状態で大気中に放出された後、急速に冷やされて固まり、拡散したとみられる」

 

(2)私がまず真っ先に、この記事を見て感じたことは「なんで今頃、こんな発表がなされているの?」ということだ。「ホット・パーティクル」が大気中や水の中を飛びまわっている話は3.11福島第1原発事故直後から認識していたが、それがまた、何で今頃「新発見であるかのごとく」発表され、報道されているのだろうか。

 

 私の推測は2つ。その1は、発表機関性善説で、これを発表した東京理科大や気象研究所とその研究者たちは、もっと早い段階で発表したかったが、「上からの鶴の声」によりそれがかなわなかった。事が鎮まるのを待ち、「上の鶴」の目の間隙をついて、一気に発表した、というもの。その2は、発表機関性悪説で、「ホット・パーティクル」の危険性を知るがゆえに、福島第1原発事故とその放射能汚染対策で世の中が騒がしいうちは、騒ぎに火を付けることになり、原子力推進権力から睨まれることになるので、発表しなければならないことが分かっていながら、ずっと先延ばしを続けていた、というもの。

 

 さて、どっちかな? 私はいずれにせよ、発表のタイミングを操作している、という世論誘導を強く感じる。また、マスごみの、これに関する報道や記事があまりに小さすぎる。新聞なら1面トップ、TVならトップニュースで報じられ、その危険性が注意喚起されなければならないことである。

 

(3)茨城県で発見されたということは、福島県のみならず、その他の県でも「ホット・パーティクル」が飛びまわり、水中を泳ぎまわっているということだ。しかし、政府も自治体も、この「ホット・パーティクル」に対する中長期的な警戒態勢を取ろうとはしない。国民・住民を深刻な放射線被曝から守ろうという気がないということだ。申し上げるまでもないが、「ホット・パーティクル」を構成している放射性核種は、いずれも長い半減期のものばかりで、事故から3年がたっていようとも、その危険性については何ら変わるところはない。煮ようが、焼こうが、放射能は消えることはないのだから。

 

(4)ここで、「ホット・パーティクル」の特性と、その危険性について、簡単にまとめておく。

a.さまざまな放射性物質・核種が混然一体となっているということ。言ってみれば、いろいろな放射性物質・核種の「カクテル」であり「ミックス焼きそば」のようなもの=表面には「ドクロ・マーク」がついていると思えばいい。従って、現状のように放射性セシウムだけに警戒をしていればいいというものではない。私が思いつくものだけでも、ウラン、プルトニウム、放射性ヨウ素129、放射性セシウム、放射性ストロンチウム、イットリウム、放射性ジルコニウム、鉄、コバルト60、クロム、などが挙げられ、これらは、放射性セシウムのようなガンマ核種(電磁波)だけでなく、放射性ストロンチウムのようなベータ核種(電子線)や、危険極まりないウランやプルトニウムなどのα核種(ヘリウム原子核線)が、複雑にまじりあっている。各放射性核種の混合割合はいろいろ・まちまちで、放射性セシウムがわずか数%しか含まれていない場合もよくあることである。

 

b.、「ホット・パーティクル」は、飲食よりも、呼吸被ばくが懸念される。そして、呼吸被ばくの場合には、α核種が非常に危険である。量的には、ほんのわずかで、目には見えない、人間の五感ではとらえられないくらいに微量であっても、それが一旦人間の肺の中に入ってしまうとやっかいなことになる。α核種による呼吸被ばくの内部被曝は、そのアルファ線のエネルギーが巨大であるために、人間を破壊するパワーは並大抵ではなく、がん発症の確率も他の種類の放射線・放射性物質に比べて非常に高い。

 

 こういうことは既に分かっていることだから、原発施設や研究所などで、α粒子が飛び交うエリアには、かなり厳重な防護マスクをしてからでないと入れないことが法律で決められている。しかし、福島第1原発事故の後は、福島県を中心に広がる、そうした「ホット・パーティクル」汚染地帯に、何の防護機器を装着させることもなく、平気の平左で子どもたちを遊ばせ、妊婦を生活させ、避難した人々を強引に帰還させようとし、外部被曝のみならず、呼吸を通じての恒常的な低線量被曝(外部被曝・内部被曝)にさらし続けているのである。まさに狂気の沙汰であり、許しがたい「未必の故意」の殺人・傷害是認行為である。

 

 3.11福島第1原発事故後、しばらくして、あの「ただちに健康に影響はない」の民主党・「口先やるやる詐欺」の枝野幸男が福島県を訪れた際、何の装備もしていない地元の人々の前に、厳重な放射線被曝防護服を身につけて現れたことを記憶されているでしょう。しかし、その時と今とでは、放射能の汚染や放射線被曝の危険性について、大きな変化はないのです。枝野幸男が、いかに福島県民を馬鹿にしているか、この挙動を見れば明らかです。いや、枝野幸男というよりも、民主党の政治家ども、と言った方がより正確です。

 

c.「ホット・パーティクル」の大きさも重大な問題です。記事では、直径2マイクロメートルと書かれていましたが、「ホット・パーティクル」には、それよりも大きなものもあれば、小さなものもあります。より危険なのは小さなもの=つまり「マイクロ」サイズよりもさらに小さい「ナノ」サイズの「ホット・パーティクル」が、きわめて厄介で危険な代物です。詳細は申し上げませんが、ナノ物質は、マスごみどもは、その「光」の部分にだけ焦点を当てて、次世代の技術で夢開くかのごとく報道していますが、その「影」の部分=危険性については、ほとんど伝えられることはありません。

 しかし、「ナノ物質」は、かなり危険であることが分かってきています。人間が呼吸や飲食などによって体内に取り込むと、脳や生殖器や、その他様々な臓器に蓄積・濃縮する傾向がみられ、それが中長期的に深刻な健康障害をもたらすのです。イメージとしては、アスベストを想像してみてください。それと、ナノサイズのちりやほこりは、マスクをしていても効果はなく、呼吸によって人間の体内に入ってきます。防ぐには、厳重な防護マスクが必要ですが、そんなものをして生活するわけにはいきません。

 

 そんな危険性が判明してきた「ナノ物質」が、更に放射性を帯びていた=放射性ナノ物質だった、ということであれば、その危険性は倍加します。放射性物質としての危険性に加え、その化学的性質(電気的性質)や物理的形状が、人間や生物の体にさまざまな悪影響を及ぼすことになるからです。

 

●(セミナー報告)PM2.5とナノ粒子=次世代へのリスクを減らすために知っておきたいこと (& ナノサイズの放射性物質=ホットパーティクルの危険性を推測する)  いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/pm25-e3f5.html

 



(5)放射能汚染地帯でのα核種の継続的調査の実施、「ホット・パーティクル」対策の真剣な検討、少なくとも子ども・若者・妊婦の放射能汚染地域からの避難・疎開・移住の国家的保障、広範囲の地域での健康管理の導入と放射線防護のガイダンスなどが急務だと思われます。児玉龍彦東京大学アイソトープ総合センター長流に申し上げれば、「日本の国や自治体などの行政は、いったい何をしているのか!!」ということです。

草々

 

(このサイトは「「放射能・放射線は心配するほどのことではない」(放射線安全神話)にだまされないために」に続いていきます)

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