福島県知事選挙について + もう読まれましたか? 必読 『福島原発事故 被災者支援政策の欺瞞』 (日野行介毎日新聞記者著 岩波新書)
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
まず最初に、福島県知事選挙の情報です。
● 自・民・公・社は内堀氏相乗り 福島県知事選 河北新報オンラインニュース
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140925_61020.html
(一部抜粋)
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任期満了に伴う福島県知事選(10月9日告示、26日投開票)で、県内各政党の支持動向が24日、ほぼ固まった。自民、民主、公明、社民4党が内堀雅雄前副知事支援で相乗りし、共産党と新党改革は元宮古市長の医師熊坂義裕氏を支援する。東日本大震災と福島第1原発事故後初の知事選は、今期限りで引退する佐藤雄平知事(66)の路線を継承するかどうかが最大の焦点となる。前双葉町長の井戸川克隆氏ら新人5人も無所属での立候補を表明している。
佐藤氏の2期8年を副知事として支えた内堀氏は「佐藤県政を継承し、発展させる」と訴え、佐藤氏も事実上、後継指名した。熊坂氏ら新人6人は「県政刷新」を訴え、内堀氏への対決姿勢を鮮明にしている。
(中略)
共産党県委員会や福島県労連、県農民連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」は24日、「原発ゼロや再稼働反対の姿勢が明確だ」として熊坂氏支援を決めた。共産党県委員会の久保田仁委員長は、自民党本部が内堀氏支援を決めた経緯に触れ、「原発再稼働を進める安倍政権が知事選に乗り込んできた以上、(熊坂氏支援を)政治判断した」と述べた。
内堀、熊坂、井戸川の各氏は福島第1、第2原発計10基の全基廃炉で一致。県外の原発再稼働については内堀氏が明言を避ける一方、熊坂、井戸川両氏は反対している。
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<福島県知事選挙について、若干のコメントをしておきますと>
(1)脱原発は福島県では「当り前」のこと、争点は福島県外の原発をどうするかである(とりわけ柏崎刈羽原発や女川原発や東海第二は過酷事故を起こした場合には福島県も重度の被害エリアとなる)。脱原発をまじめに考えれば、日本の全ての原発・核燃料施設の廃止以外にあり得ない。
(2)それ以上に重要な争点は、賠償・補償を中心にしての被害者の救済をどうするのかということと、避難・疎開・移住も含めて予想される健康被害に対してどう備えるか=脱被ばく県政をどう構築するか、である。福島県の復興が争点であるかのごとく言うのは誤り、何故なら、人間が復興せず、人間が放射線被曝による健康被害や遺伝的障害の危険性の中にあって、真の意味での復興などありえないからだ。放射能に色も匂いも痛みもない、人間の五感では感じないからと言って、恒常的な低線量被曝(外部被爆・内部被曝)状況を甘く見ることは、将来大きな禍根を残すことになる。それはすなわち、子どもたちや、これから生まれてくる未来世代に対する重大な背信・犯罪行為である。(この争点では、たとえば福島県が今現在自在にできるお金をどう使うか、という問題も含まれている)(
私は、今回の知事選挙の最大の焦点は、賠償・補償を万全な形で実現させることと、被害者の選択を尊重する「子ども被災者支援法」を、その法律文の文字通りに実現させる、そういう県政かどうか、という点にあると考えている。決して、県民への被ばく押し付け付きの利権・土建優先復興の実現性ではない。
(3)内堀雅雄前副知事は候補者の中で最悪の候補である。この男は、そもそも福島県民ではなく、霞が関(総務省)から送られてきた「原子力ムラ代理店政府」の現地「お目付け役」である。家族は被ばくを回避するため、福島県外に居住させているとも伝えられている。この男は、これまで現知事の佐藤雄平の背後にいて、福島第1原発事故以降の福島県の「被ばく隠し」をはじめとする県民に対する背信行為や、復興事業に関わる利権・土建事業の促進(その多くは、いわゆる「除染」を含め、被災便乗型の無駄で無意味な事業であり、喜ぶのはそれを請け負った大手ゼネコンなど、一握りの連中だ)、あるいは脱原発と称しながらも国際原子力マフィアと言われる国際原子力機関(IAEA)や「国連科学委員会(UNSCEAR)」・国際放射線防護委員会(ICRP)などを県内に呼び込むなど、深刻な被害状況にある県民をよそに、原子力ムラに寄り添う県政を続けてきた人間で、この候補者が県知事になるということは、これまでのひどい県政が「居直り」態度でより一層、ひどくなることを意味している。
(4)脱原発・脱被ばくを求める市民運動・社会運動の知事選挙に対する取組や準備が全く不十分である。原発・原子力推進は、何の合理性も経済性も倫理性もないまま、政治の力だけで強引に推し進められている。また、福島県民を苦難の地獄に突き落とすような政策が進められているのも、ひとえに原発推進体制の再確立をせんがためである。これを「ひっくり返し」、被害者を完全救済しながら「脱被曝」を実現するためには、いやでも何でも、政治に対して真剣に取り組まなければ、その実現はおぼつかない。(その意味で、立候補する必要もなかった東京都知事選挙に出てきた小泉純一郎・細川護煕のグループは、一体何をしているのだろうか。先般の鹿児島衆議院補欠選挙、滋賀県知事選挙、今般の福島県知事選挙と、原発を廃絶していく上で非常に重要な選挙に対して、高みの見物を決め込んでいる。やる気あるのか、と申し上げなければならない)
(5)内堀雅雄前副知事候補を応援する既成政党は、もはや反県民性・反国民性丸出しの、目先利益だけで動く、政治ゴロツキ集団である。特に自民党は、これまでの原子力政策の誤りが福島第1原発事故で立証されたことを徹底して隠しつづけ、ごまかし続け、有権者・県民・国民の関心事にならないよう、原発の争点化・被ばくの争点化の回避を最優先している様子である。民主党という悪質極まる「口先やるやる詐欺」集団が押し立てた内堀雅雄前副知事候補に相乗り・便乗することで、まるで「フクシマ原子力翼賛会」の雰囲気を醸成させ、真の政治争点から県民の目をそらそうと躍起である。「勝てなくてもいい、目に見える形で負けたくない」、これが自民党(特に本部)の基本姿勢であり、それが故に、地元福島の自民党県連が候補者にと推薦した鉢村健氏(日銀支店長)の立候補を断念させている。こんな政党や、その推薦候補者に投票している限り、福島県民は永久に救われることはないだろう。
また、この内堀雅雄前副知事を推すガラクタ既成政党中に社民党福島が入っているのは如何にも嘆かわしい。福島県では、社民党は「おなくなりになった」と理解しておいて間違いないだろう。選挙はまだ始まっていないのだから、政治的に消滅したくなければ、社民党は内堀雅雄前副知事候補への応援を止めよ。社民党本部は、社民党福島を説き伏せよ。
(6)最悪の内堀雅雄前副知事候補の当選を阻止するためには、今の福島県の政治情勢を鑑みた場合、脱原発・脱被曝の候補の統一に努力する必要がある。しかし、上記でも申し上げたように、選挙間際になって、こんなことを繰り返していては、脱原発・脱被曝など、今後もおぼつかないことを強く申し上げておきたい。何故、重要な選挙に向けて関係者が一堂に会し、自分達の候補者と政策を決めようとしないのか。誰かがやってくれるとでも思っているのか。
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もう読まれましたか? 必読 『福島原発事故 被災者支援政策の欺瞞』 (日野行介毎日新聞記者著
岩波新書)
福島県の皆様には、この本は知事選挙の前にぜひともご一読していただきたいと思っています。ここに出てくる政府や原子力ムラ・放射線ムラの人間達の出鱈目と歩調を合わせて「頑張っていた」のが、佐藤雄平・内堀雅雄県政であったということを念頭に置いておく必要があります。別添PDFファイルに、その中でも、もっとも注目すべき「「子ども被災者支援法」基本方針の閣議決定」についての「第5章」を添付しておきました。
でも、この別添PDFファイルだけをご覧になるのではなく、この本を書店でお求めいただいて、ぜひ、全部をご一読ください。下記には、この「第5章」の小見出しだけを並べておきます。
● 『福島原発事故 被災者支援政策の欺瞞』(日野行介毎日新聞記者著
岩波新書) http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033147587&Action_id=121&Sza_id=B0
(日野行介毎日新聞記者の前著)
これも必読です:佐藤雄平・内堀雅雄県政が福島第1原発事故による被ばく被害を「ないことにする」ための努力の仔細がわかります。
●『福島原発事故県民健康管理調査の闇』(日野行介毎日新聞記者著
岩波新書)
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032981090&Action_id=121&Sza_id=B0
<第5章 激しい反発を無視して閣議決定>
突如発表した基本方針案
大臣会見から読み取れること
健康影響はない前提
声を聴く気はない
被災者はどう聞いたか
黒塗りの会議資料
説明責任の放棄
批判相次いだ説明会
福島県の本音は
県外自治体からの批判
ホットスポット
母親たちの怒り
批判のパブコメは反映せず
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草々
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