坊主が屏風に上手に坊主のウソついた (僧侶・玄侑宗久氏の投稿について)
前略,田中一郎です。
下記URLは、2014年6月7日(土)付の東京新聞記事です。福島県三春市の著名な僧侶・玄侑宗久氏がこういうひどいことを言う人間とは、今まで知りませんでしたので驚いています。内心の憤りを隠せませんが、できるだけ冷静にみなさまにご紹介申し上げます(玄侑宗久氏は、ご自分の発言がいかなる意味を持っているのかをよく理解されていないのではないでしょうか?)。それにしても東京新聞は、何ゆえに、かような僧侶の戯言を紙面に乗せたのでしょうか? 実に東京新聞らしくないですね。
(私のこの記事を読んだ感想)
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僧侶・玄侑宗久氏は、福島県民200万人に、ひとりひとりお会いして、この3年間、鼻血が出たか否か、どのように出たか、などなどを聞き尽くしたのでしょうか。また、鼻血はともかく、政府や自治体などの事故後対応の不十分・不適切のために放射能汚染と被ばくに関する懸念が高まっていること、そしてまた、その心配や不安を口に出して言えない社会状況に福島県がある中で、僧侶として、どこまで被害者の方々の心に届く宗教的な試みをなされたのでしょう(なされたのなら、それを東京新聞にお書きになればよかったのです)。
あるいはまた、玄侑宗久氏は、(御用)医者・医学者のまねごとのようなことを言い、鼻血とはかくあらねばならぬ、のようなことを説教していますが、いつから医師免許を取られたのでしょうか。僧侶というものは、畑違いの医学的評価を一方的に押し付けるのではなく、放射線被曝や放射能に苦しむ人々の心に寄り添い、少しでも安らぎを提供するのがその使命ではないのですか。つまらぬ医学処方の説教をするよりも、福島の方々の安寧をただひたすら祈り抜くことが、僧侶として、宗教者としてのやるべきことではないのですか。
放射能汚染と放射線被曝を甘く見てはいけません。それは放射線被曝というものを原理的に考えれば、容易に理解できることです(注*)。恒常的な低線量被曝(外部被爆・内部被曝)は非常に危険です。「現在の日本は、福島県も含めて、ちょうどカナダと同じ程度の線量分布である」などという軽率きわまる発言は許されるものではありませんし、それは事実に反しております。
福島第1原発事故直後に、玄侑宗久氏は吉岡忍氏とNHK・ETV特集の番組に出演し、対談をしました。原発事故への深い悲しみと大切な故郷を放射能で汚されてしまった無念さを心に刻みながらも、あのときは理性的で知的で、信頼のおける対話であったように記憶します。あのときの玄侑宗久氏はどこへ行ってしまったのでしょうか。
玄侑宗久氏の、この東京新聞の記事はいけません。僧侶としてあるまじき発言です。厳しく批判されるべきですし、できれば撤回をお願いしたいです。そして私は、玄侑宗久氏に、かつての自分を取り戻され、檀家を含む福島のすべての方々に、ただの一人さえも放射線被曝で健康被害を出すことのなきよう身を賭してご尽力され、そしてまた、現在のように、加害したものたちが救われ、被害を受けたものが路頭に迷い苦しみ悲しむような、そんな「末法」の世の中に、ただ一人になったとしても厳然と立ちはだかり、これを正せと叫ぶ、生きた菩薩のごとき僧侶になっていただきたいと願うばかりです。
(別添PDFファイル)
■「うゐの奥山」其の弐拾七「『福島の真実』?」(7日付東京新聞第19面)
http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20140607
●ETV特集「原発災害の地にて~対談 玄侑宗久・吉岡忍」2 - Dailymotion動画
(注*)放射線被曝のイメージ
放射線被曝とは、放射線がもつ猛烈なエネルギーが、体を構成する細胞の分子の結合(化学結合のエネルギーでつながっているが、その大きさは放射線のエネルギーの何十万分の一・何百万分の一であり、放射線を浴びるとひとたまりもない)を壊してしまうこと。
外部被曝のイメージ
野球のボールが猛烈なスピードで飛んでくるのを顔面で受けとめるようなもの。飛んでくる速球のエネルギーが顔面に吸収されて野球のボールは止まるが、顔面はひどいことになる。
内部被曝のイメージ
燃え盛る石炭を飲み込むこと。(この例なら、外部被曝は、この石炭を掌の上に乗せること)
早々
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