前門の虎=放射能汚染、後門の狼=TPP : 日本の「食」が壊される
前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)
別添PDFファイル及び下記サイトは、1か月ほど前の週刊文春の特集記事です。TPP協定によって米国などから危険な飲食品がほぼノーチェックで大量流入し、しかもそれを消費者が知らないで買ってしまうように仕向けるため、食品の表示までを簡素化=スカス化にしてしまう動きが水面下で進められていることを告発しています。既にTPPの先行協定と思われる北米自由貿易協定(NAFTA)では同じようなことが行われ、メキシコの食料主権がないがしろにされたことが問題化し始めており、日本にも少しずつその悲惨な実態が伝えられてきておりますが、それと同等か、それ以上に悲惨なことが日本の食べ物・飲み物にこれから起きてきそうな気配になってきています。
日本人は、食べ物・飲み物は、安ければ何でもいいと、いつから思うようになったのでしょうか。安ければ、世界の地の果てからでも日本に持ってきて飲食する、後は野となれ山となれ、飲食の製造現場のことなど全く関心なし、そんな安易で軽率で危険な考え方を、いつからするようになってしまったのでしょうか。食品業者はすべて善意の人たちで構成されており、流通している食品はすべて安全であると、何の根拠も確認もしないで信じ込んでしまっている「お気楽」気分は、いつから醸成されてしまったのでしょうか。昔は、食べ物を粗末にするものは「ばちあたり」だと言われて厳しくしつけられたものです。しかし、今や日本人の多数派は、この「ばちあたり」になってしまったような観があります。
もし安ければ何でもいいのなら、それこそ牛や豚や鶏などの家畜に与えられる飼料を食すればいいのではないですか。断然安い・破格に安いです。既に、日本に輸入されている飲食品で安価なものの中には、ほとんど飼料並みか、それ以下の品質・衛生管理・安全管理の飲食品が巷に溢れています。猫も食わない「ねこマタギ」食品や、家畜でさえ見向きもしないようなものが、人間の口に向かっています。輸入時における飲食品の検疫や安全性のチェックは、全国でわずか400名たらずの検疫職員が担っており、年々増大する膨大な量の輸入食品の検査やチェックなど、とてもじゃないですが、やりきれておりません。
そもそも、輸入品を含む日本の食品安全規制が、ここ20年くらいの間に、貿易促進のため、言い換えれば産業や商売の利益を優先して、廃止されたり、骨抜きにされたり、緩和されたりしていて、しかもそれが「規制緩和」などと称されて、あたかもいいことであるかのような、ものごとを改善する「改革」であるかのごとき体裁が付けられて、マスコミ等によって宣伝されています。しかし、こうした食品の安全規制の改悪は、当然、私たちが日々口にする輸入食品を含むあまたの食品の安全性を潜在的に大きく損ね、短期的にはともかく(急性症状は出ないとしても)、中長期的に食べ続けて行った場合に深刻な健康被害が多発する可能性が多くの食品について出始めているのです。食品の安全規制とは、経済成長を妨げる「悪の作為」であるかのごとき扱いを、この日本ではいつの間にか受けるようになってしまっていますが、それはとんでもない錯誤の認識であり、歪んだ考え方だと言わざるを得ません。
話を戻しますと、つまりは、輸入業者に格段の善意でもない限り、輸入食品は潜在的に危険なまま日本に入ってきている、と考えていいでしょう。しかし、そんなことも知らずに、ただ安いからと、無邪気に輸入食品にかじりつく日本人が、この10年で非常に増えてきました。
かつてブッシュ・ジュニア米大統領は、食料を海外に依存する国が独立国と言えるのかと、自身の演説で語ったことがあります。まさにその通りですが、そのとき彼はおそらく日本のことを念頭に置いていたに違いありません。元来、農林水産業の基本は申し上げるまでもなく「地産地消」であり、自分が住む土地で獲れるものを、その旬のときにありがたくいただくというのが、人間として食べることの基本的なマナーであり、また、持続可能性を確保する食べ方に他なりません。そうすることによって、いわゆる循環型の再生可能な人間社会や産業構造が形づくられるのです。
しかし、今の日本のように、家畜の飼料を含む食料の過半を海外からの輸入に頼るようなことをしていては、こうしたことはかなうわけもありません。無理やりに循環型にするには、汚い話ですが、日本人と日本の家畜の日々の糞尿を飼料や食料の輸入先へ送り返す必要があるでしょう。そうしなければ、日本はやがて年月がたつにつれて、国土やその周辺の海を「富栄養化」汚染地獄と化してしまうでしょう。
およそ人口が限られた小さな島国ならばともかく、数千万人・億人規模の人口を抱える一つの国が、自分たちの食べる食料の半分も自給できない、そんな独立国としては失格のような国、それが今の日本です。しかし、その日本では、農林水産業は、もはや60歳超となって高齢化したおじいちゃん、おばあちゃんに依存して、かろうじてあれこれとやりくりをしながら、やっと支えられている状態にあります。そんな瀬戸際にある日本の農林水産業をつぶしてでも、アメリカのご機嫌をうかがうため、TPPなどという亡国協定を何とか締結しようともくろんでいる、それが今の自民党・安倍晋三政権であり、また、TPP交渉を開始した菅直人・野田佳彦民主党政権だったのです。
かつては、日本農業は「3ちゃん農業」と言われて、おじいちゃん、おばあちゃん、の他に、おかあちゃん、が加勢していましたが、いまやその おかあちゃん もまた、おばあちゃんになりました。しかし、日本の政権党の政治家達は、このおじいちゃんやおばあちゃんに向かって「国際競争力を持て」と、その尻や背中を牛馬並みにムチ打つのです。
そして、悲しいことに、2011年3月11日の福島第1原発事故は、東日本一帯を放射能汚染地帯に変えてしまいました。もう取り返しがつきません。放射能の汚染地域では、水も土も深刻に汚染されているため、もちろん、農林水産業はもうできません。また、原発事故で環境放出された放射性物質が含まれているような農林水産物や飲食品に手を出すのはやめた方がいいでしょう。飲食に伴う恒常的な低線量内部被曝は非常に危険で、かつ放射性物質は体内に蓄積していくことになります。厚生労働省が定める飲食品の残留放射能規制値などは、何の慰めにもなりません。科学的実証的根拠がないだけでなく、放射能に対して体質的に弱い人間は、健康被害を引き起こしても仕方がない、あきらめろ、もちろん規制値以下だから保障も賠償も何もしない、我慢せよ、という意味での「規制値」でしかないのです。しかし、妊婦のおなかにいる胎児や幼い子どもたちは放射線被曝には非常に弱く、ちょっとした線量の被ばくでも、一生涯深刻な健康被害に見舞われる可能性があるのです。
そのため、少なくない日本の消費者・国民は、この東日本産の放射能汚染物を飲食品にすることを避け、海外から輸入される飲食品にシフトするようになっています。しかし、これも実はこれからご紹介するように「危ない」のです。輸入食品の安全性は、上記で少し申しあげたように、全く担保されておりません。担保されていないどころか、少し前に何度か大騒ぎになった中国製品のみならず、日本の食卓を支配している日本の宗主国=アメリカから大量に輸入される産品こそ、様々な危険性が潜んでいるのです。
単純な衛生管理不適(例:O157やサルモレラ菌)や腐敗毒(例:カビ毒のアフラトキシンやノロウィルス)、あるいは、ずさんな温度管理等だけでなく、残留農薬やポスト・ハーベスト農薬、危険な食品添加物、遺伝子組換え食品、抗生物質やホルモン剤、BSE,化学物質や重金属類、環境ホルモンやそれが溶出する容器類、有害物質(例:メラミン入り乳製品)、放射線照射や残留放射能、トランス脂肪酸、・・・・・、今さしあたり思いつくものだけでも書ききれないくらいに、米国産品を含む輸入食品の危険性は山のように指摘できるのです。「急性毒性はないから」と、とりあえず食べ、そして「ただちに健康に影響はない」ものがあふれかえっています。
ついでに付記しておきますが、日本政府や自治体などの行政は、食品産業や輸入業者とのトラブルを忌避して、消費者・国民の食の安全管理の責任を放棄してしまっております。天下り先を確保したいがため、食品産業や企業と仲良くしたいのかもしれません。厚生労働省や消費者庁や農林水産省が諮問している薬事・食品衛生審議会や食品安全委員会、あるいは消費者委員会や食品表示関連審議会などの食の安全と適正な表示を守るべき各種の公的機関には、食品産業界やアメリカの食品大資本の御用人間達が集められておりますし、自治体などが運営している保健所や消費者行政担当セクションも、この20年間の市場原理主義イデオロギーに基づくリストラに次ぐリストラで体制がガタガタになり、もはや食の安全と適正な表示を守れるような状況にはありません。
つまり、日本の食の安全や表示の適正化は、もはや「建て前」として存在しているにすぎない「お飾り」のようなものであり、海外や輸入業者の世界では、日本は「世界の残飯市場」として、安ければ何でも売れる、事実上、実効性のある何の規制も安全対策も取られない、「食品企業にとっての“らくちん・フリー・マーケット”」「捨てるなら日本に持って行って売りさばけと言われる“ラスト・リゾート”」と化しているのです。TPPは、この今の悲惨な状態をいよいよ決定的なものとし、日本人の飲食がアメリカによって支配されるのみならず、食の安全と日本人の健康もがアメリカによって差配され、従ってまた、アメリカ大資本の金儲けの犠牲にされていくのです。「食」が他国の産業や商売のために壊されてしまって、何が経済成長でしょうか、何が規制緩和でしょうか。それがグローバリズムだというのなら、そんなものは願い下げです。
前門の虎=放射能汚染、後門の狼=TPP、まさに、私が書いたとおりの状況が生まれつつあります。日本の食は、食を粗末にする「ばちあたり」の筆頭格=安倍晋三・自民党政権によって、いよいよ壊されようとしています。「日本を守ります」を合言葉に、アメリカの手下となって日本の食を破壊し、日本という国を内側から崩壊させていく売国奴、これが安倍晋三・自民党政権の本当の正体なのです。
みなさま、飲食の放射能汚染、食品や食品表示の規制改悪、TPPや日豪EPAなどの国際市場原理主義に、断固として反対していきましょう。
●(別添PDFファイル)TPP成立で大量流入&規制撤廃:米国産「危険食品」で子供が壊れる(奥野修司『週刊文春 2014.4.17』)
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/277.html
http://d.hatena.ne.jp/boogierock/20140418/1397784321
(関連サイト)
(1)http://blog.goo.ne.jp/humon007/e/b759e1815cf77cfec8ece1e3494f1ebb
(2)http://blog.livedoor.jp/kimito39/archives/37732646.html
●『週刊文春 2014.4.17』
http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=36076
<追>
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(暴走する安倍晋三・自民党政権にNO! を突きつけよう)
自衛隊を海外に戦争遂行のために派遣する集団的自衛権の行使、核兵器生産の可能性を追求するために続ける核燃料サイクル、金もうけのためには、どこにでも武器を輸出する三原則、北朝鮮や中国に軍事を含めて断固たる態度をとると言いつつ、日本海側の沿岸に「射撃ゲームの標的」よろしく原発を何十基も並べて平気でいる無邪気な神経、そして、自分たちの出鱈目を有権者・国民に対してひた隠しに隠すための特定秘密保護法、自分たちに逆らう人間に対して政権崩壊を未然防止するための国民監視法、などなど、こうした安倍晋三・自民党政権の幼児性と戦争ごっこ(でなければ危険な火遊び)、放射能の危険性への無知と、そして祖父・岸信介の時代から相も変わらぬ「アメチャンのためならエーンヤコーラ」の対米隷属の売国奴精神と、国民を愚弄する愚民政策・亡国政策、そしてアメリカかぶれの市場原理主義とが入り混じった、言いようのない劣悪なるヘドロ政治が、結果的に日本の破壊へとつながって行くと言えるでしょう。
もはや、こうした事態を止めるためには、現在の支配権力を握るもの達や、その「補完勢力」のすべてをトータルとして拒否し、一刻も早くオルタナティブな政治や行政を実現するよう努力するしか方法はありません。言いかえれば、狂気の政権下では、単品社会問題対処型のブティック式市民運動・社会運動や、政治的中立主義(政治的カマトト主義)では、所詮はモグラたたきゲームとなり、事態を変えていくことは難しいのです(事実、自民党政権も民主党政権も、次から次へとロクなことをしませんでした)。
有権者・国民・市民の政治的覚醒による政権交代、しかも「口先やるやる詐欺」ではない、正真正銘の政権交代で、日本の食を取り戻し、原発や放射能、TPPや市場原理主義の悪夢から日本を救出いたしましょう。もはやそれ以外に、現下の困難と混迷を解決する道はありません(このままいくと、日本は再びの原発過酷事故による永遠の滅亡国家に転落する可能性が高いと言わざるを得ません)。
早々
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