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2014年4月 8日 (火)

原発のトルコ向け輸出と日本原電 (民主党は何をトチ狂っているのか)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

 別添PDFファイル及び下記URLは、今般、衆議院で可決された対トルコ原子力協定とトルコ向け原発輸出に関する毎日新聞記事です(2014.4.6)。この問題は、ずいぶん前からFOEジャパンをはじめ、複数の市民団体が追いかけてきており、毎日新聞の記事内容は、その市民団体が伝えていた内容とほぼ同じです。しかし、この問題が全国紙1面トップ(東京版)に掲載されたことは大きな意義があると思われます。(毎日新聞さん、えらいぞ!! その調子だ!!)

 

 トルコ向けの日本からの原発輸出をめぐって、日本原電に対する不透明でおかしな現地調査発注が政府(経済産業省資源エネルギー庁)によってなされているようです(事業の名目は「低炭素発電産業国際展開調査事業(補助金:19億9900万円)」ですが、こんなものが「低炭素発電産業」のためと称して行われていること自体、許しがたいことです)。

 

 記事を読みますと、実はこの日本原電への不透明でおかしな発注は、トルコ向け原発輸出だけでなく、ベトナム向けの原発輸出に絡んでも行われていた様子です。利益相反行為とも言うべき原発事業者による輸出先地質調査を平然と日本原電に発注する日本政府(経済産業省資源エネルギー庁)、それは他方では、3つの原発(敦賀1,2、東海第2)の再稼働のめどが立たないまま事実上倒産している日本原電への経済的な救済テコ入れともなっています。一般の有権者・国民からみれば、かようなことは断じて許されるはずもありません。

 

 先般、厚生労働省の事業で、同省の担当セクションがOBの天下り先である特定の外郭団体に事業が受注されるよう、入札条件を作為していたことが朝日新聞のスクープで発覚し、落札取り消し・再発防止の対策が取られました。しかし、この経済産業省所管の日本原電による不透明極まりないおかしな海外事業の発注については、表面化してのちも、同省も日本原電も居直りを続けるばかりで、改めようとする気配はありません。常に私が申し上げてきたように、原子力ムラ一族は、いかなる批判に対しても改善要求に対しても「馬耳東風」であり、耳に入らない体質で、つまり、彼らは「馬」と同じであるということです。「(駄)馬」に原発を任せているのは、世界広しといえども日本くらいのものです。これを改めるには、有権者・国民の覚悟と力で、経済産業省を解体し、他方で、日本原電を法的破たん処理(注)にかけること以外にありません。そしてそれは、やる気になれば、簡単にできることなのです(少し前に霞が関権力の中枢だった大蔵省は解体されました)。

 

(注)日本原電は法的破綻処理を経て「廃炉専門カンパニー」として再スタートさせよ

 金子勝慶應義塾大学教授も提言するように、実質破たん状態の日本原電は、いったん法的破綻処理をすることで株主や大口債権者に応分の経営責任をとらせ、しかる後に、「廃炉専門カンパニー」として再スタートさせるのが望ましいと思われます。その際には、東京電力の廃炉カンパニーも吸収して一本化し(東京電力本体は法的破綻処理)、日本のみならず世界中から科学技術の粋が集まってくるような仕掛けが必要です。日本国内では、まず、福島第1原発の事故後処理に総力戦で取り組む他、福島第2原発や日本原電の3原発、更には、日本全国の老朽化原発や柏崎刈羽原発、浜岡原発、高速増殖炉「もんじゅ」、再処理工場などが、真っ先に廃炉候補として挙がってきます。更に、緊急に対応しなければならないのは、同じく全国の原発敷地に危険なままに放置されている使用済み核燃料プールで、これを大地震や大津波が来ても大丈夫なように、場所を変え、位置を変え、水冷から空冷に変えるなど、緊急の対策を打たねばなりません。もちろん、他の全ての原発・核燃料施設も廃炉に追い込む必要があることは申し上げるまでもありません。

 原発・核燃料施設の廃炉ビジネス(含む放射能汚染廃棄物管理)は、少し冷静に考えた場合、これからの成長産業で、日本国内のみならず、広く欧米や途上国を中心にニーズが高まってきます。日本原電や日本の原子力ムラが生き残るには、改心(改信)をして、廃炉ビジネスや核のごみ処理に邁進する他に道はないのではないかと思われます)

 

 衆議院では、この原発のトルコ向け輸出と、そのための対トルコ原子力協定について審議がなされ、自民・公明に加えて、なんとあの民主党が賛成して可決されております。本来であれば民主党は、今回の毎日新聞がスクープしたような原発輸出に関係する不透明でおかしな話を積極的に国会で取り上げるとともに、広く有権者・国民に向けて、そのおかしさを伝えていかなければならない役回りです。しかし、実際にやったことはそれと真逆のこと、つまり、トルコ向け原発輸出のおかしさと危険性を棚上げにしたまま、「原子力の平和・安全利用は賛成だ」「消極的賛成だ」などと、陳腐な言い訳を繰り返しながら、自分たちも原子力利権・原発輸出利権のおすそ分けにあずかるべく、賛成している始末です。

 

 みなさま、民主党のこのどうしようもない態度・政治姿勢をよく覚えておきましょう。まさに(脱原発)「口先やるやる詐欺」集団そのものであり、その実態は「脱原発」の党ではなく、「原発輸出推進」の党そのものです。かような政党や政治集団に何かを期待しても、何にも出てこないどころか、常に有権者・国民の利益に反し、期待を裏切り、ロクでもないことが繰り返されるだけです(民主党は、2009年の政権交代以降、一貫してロクでもないことを繰り返しておりました)。この党には、あらゆる選挙において、投票をしてはなりません。

 

 民主党の中にいると言われる脱原発リベラルの国会議員は(ほんとうにいるのかどうか、怪しいところがありますが)、覚悟を決めて、民主党を変えるか、それとも民主党とは決別して別の道を歩むか、きちんとした政治的姿勢を示す必要があります。特定秘密保護法をめぐる動きで明らかとなったみんなの党の議員達のように、渡辺喜美の金魚のフンのごとく、民主党のフンになっていては、リベラルもへったくれもありません(みんなの党では、昨日、渡辺喜美が代表を辞任し、みんなフンの党となってしまったようです)。

 

 今日の日本は、ほんとうに脱原発をめざす政治家を結集し、2016年の国政選挙(おそらくは衆参同日選挙)で「脱原発統一候補」を有権者・国民・市民の手で擁立し、安倍晋三・自民党に率いられる勢力、あるいはそれに引きずられる補完勢力に政治的に勝利する必要があります。そうしませんと、日本の脱原発はいよいよ政治的に困難となり、原発・核燃料施設再稼働と、その後に必ずや襲うであろう再びの過酷事故により、滅亡の危機にさらされることになります。民主党のリベラル政治家諸君にも覚悟が必要ですが、それ以上に我々一般の有権者・国民・市民もまた、(脱原発候補を擁立し当選させるという)覚悟が求められています。

 

●原発事業化調査入札資格あったのは日本原電のみ…落札 - 毎日新聞

http://mainichi.jp/select/news/20140406k0000m040106000c.html

http://blogs.yahoo.co.jp/fukushima_nuclear_disaster_news/34154515.html

早々

 

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