水産庁「資源管理のあり方検討会」に注目いたしましょう
前略,田中一郎です。
このほど水産庁は、下記サイトにありますように「資源管理のあり方検討会」を始めるようです。久しぶりの本格的な水産資源管理に関する議論となりそうで、要注目です。いくつか注目すべき点がありますので、以下、それを箇条書きにしておきます。
●水産庁-「第1回
資源管理のあり方検討会」の開催及び一般傍聴について
http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kanri/140314.html
<注目点>
1.農林水産省が進めてきた水産資源管理などは、これまで成功したためしがない、単なる「お題目」にすぎない(最近の例はクロマグロとヨコワ(クロマグロの稚魚))。それが、この「資源管理検討会」でどこまで掘り下げ、改善の方向に向かうのか
2.市場原理主義的な、乱暴極まりない水産資源管理が、市場原理主義アホダラ教信者たちから提唱されてかまびすしい。たとえば代表的な下記のようなことは、今後も絶対に排除しなければならない資源管理手法(悪手法)であるが、それがどうなるか
(1)漁業権の漁協以外への開放(水産特区)
(2)ITQ(Individual Transferrable Quota)=譲渡可能型漁獲枠割当制度
(3)輸入水産物の持続可能性チェック体制(現状はフリーパス=自由貿易至上主義)
3.日本近海における資源枯渇・激減種の資源保護・管理が今後どうなるのか(ウナギ、クロマグロ、ニシン、タラバガニ・ズワイガニ、スケソウダラ、ホッケ、フグ、タチウオ、ブリ(もじゃこ含)他)、また、国際的な資源管理問題はどうか(カツオ・マグロ、ウナギ、サメ、カニ他)
4.日本の2大乱獲漁業である「大中型巻網漁業」と「沖合底引網漁業」をどうするのか:どこまで減船して、どのように業界を適正化するのか
5.水産庁の資源管理に関する現状の政策はどうか(政策評価)
(1)TAC制度そのものと、その運営の在り方、また、TAEについてはどうか
(2)沿岸漁業における漁協の「漁業権行使規則」の内容、沖合漁業における許可漁業・承認漁業の現状(漁業法)について、どのように評価すべきか、本当に適切に運営されていると言えるのか
(3)資源管理政策と漁業者向け経営安定対策(漁業共済と「積立プラス」制度)との運営状況(資源管理を適切に実施している漁業者以外は政策支援を行わない建前になっているが、その実態はどうか)
(4)輸入水産物がすべて資源管理や環境保護が適切に行われた「持続可能型漁業」による水産物なのか、その点検状況やチェック体制はどうか、ゆにゅうきんしにすべきものがあるのではないのか
(5)養殖業業、及び栽培漁業における資源管理と持続可能性の問題
(6)日本漁業の「持続可能性」をどのようにみているか=言い換えれば、何をしなければいけないのか
(7)「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」(ワシントン条約:CITES)での日本の行動と実績はいかなる状態か(マグロの国際的資源管理を訴えたモロッコ国王の提案に対して、ばか丸出しの日本政府・農林水産省・水産庁と当時の民主党政権・赤松隆広農相は、漁業にあまり関係がない国などにマグロずしをふるまい、のみねえ・くいねえ、の接待外交を繰り返して、この提案をつぶした実績を持っている)
(8)水産庁の予算配分(大半が水産土建事業と水産庁役人OBのための水産無関係予算)
(9)国際海洋法条約の水産資源管理上の問題点 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaiyo/law.html
(10)その他(漁業者に説教をする前に行政や政治がやるべきことがあるだろう)
6.外国船(中国、台湾、韓国、ソ連)の日本200カイリ内海域での操業をどうするのか
7.密猟などの漁業犯罪行為に対してどう取り締まるのか
8.依然として続く、埋め立て(例:沖縄・泡瀬干潟、千葉・三番瀬)、ダム建設(例:八ツ場ダム他多数)や震災復興を口実にした巨大防潮堤、あるいは、どこもかしこも海岸や河岸をコンクリートで固めつくして魚介類の産卵域や生息域を奪っていく、この愚かきわまる土建行政・利権政策をどうするのか、更に、磯焼け問題、ヘドロ沿岸域の自然回復問題他(漁場環境問題と水産資源)
9.水産資源の持続可能性認証制度の現状と課題(海外ならMSC、日本ならMEL)
10.その他(例:日本の官製似非調査捕鯨(=親方日の丸お気楽型無責任役人商業まねごと捕鯨)とクジラの問題をどうするか、先般締結の日台漁業協定の問題点(安倍晋三政権・外務省・水産庁がでたらめやってるぞ)、原発・核燃料施設問題=特に福島第1原発事故と青森県六ケ所村の再処理工場の放射能汚染水・トリチウムと放射性ストロンチウム)
●(参考)ウィキペディア 「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」(ワシントン条約:CITES)
●水産庁-TAEについて
http://www.jfa.maff.go.jp/j/suisin/s_tae/
早々
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