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2014年2月14日 (金)

福島の魚 安全性アピール,福島県漁連が試験操業の紹介HP開設、=でも、ほんとうに安全と言えるのでしょうか?

前略,田中一郎です。

 

 昨日(2/13)付の読売新聞夕刊に「福島の魚 安全性アピール,試験操業の紹介HP開設」という記事が掲載されました。記事に紹介されているサイトは下記です。

 

●福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです

 http://www.jf-net.ne.jp/fsgyoren/siso/sisotop.html

 

●Q&A

 http://www.jf-net.ne.jp/fsgyoren/siso/QA.html

 

●JF福島漁連

 http://www.jf-net.ne.jp/fsgyoren/

 

 このサイトには、例えば下記のような説明がありますが(上記「Q&A」参照),それがいかほどの説得力を持っているかです。少なくとも,私に対しては,ほとんど説得力を持ちません。

 

 何故なら、

(1)放射性セシウムを含めて、大量の様々な放射性物質・核種が海洋に放出された場合の海洋生態系への影響や、海産物の汚染についての実態は、短期的にはともかく、中長期的にどうなのかは、ほとんどわかっておりません。

 

(2)とりわけ危険な放射性ストロンチウムなどのベータ核種や、ウラン・プルトニウムなどのアルファ核種の影響(海藻を含む生物への蓄積・濃縮の度合いや、その食物連鎖による更なる濃縮の状況、あるいは、局所的な放射性物質の集中蓄積など)は、ほとんど経験知がありません。

 

(3)福島第1原発からは、事故後3年間、猛烈な放射性物質が垂れ流しになっていたことがだんだんと明らかになってきており、かつ、昨今では、放射性ストロンチウムの計測値が実際の1/10にまで小さく矮小化されて報告されていたことも明らかになっています。放射能汚染が続いている中で、放射性セシウムだけを、わずかばかりの漁獲物について検査をして、それで安全だなどとはとても言えないと思われます。

 

(4)今現在、海洋生物や漁獲物・海藻類についてわかっていることは、あくまでも断片的で、狭い経験の中で得られた経験知や情報にすぎません。そうした経験知や情報から放射線被曝の危険性を避けることは、安全確保のための必要条件ではありますが、しかし、それだけをやっていれば大丈夫であるとは言えないのです=いわば、十分条件ではない安全対策であると言えます。要するに、原発過酷事故による海洋生物の大規模な汚染についての、体系だった詳細で正確な経験的知見などは、これまで存在していないということであり、従ってまた、それだけ何事についても慎重でなければならないということを意味しています。

 

 具体的には、たとえば、放射性ストロンチウムについて言えば、魚の骨や甲殻類のカラ、あるいは貝殻などに蓄積している可能性があることは既に分かっているのですから、東日本の太平洋側で、広範囲にそうした魚介類を捕獲しては、そうした部位の放射性ストロンチウム汚染状況を継続的に検査すれば済む話です。また、放射性銀など、放射性セシウム以外のガンマ核種についても、いろいろな海洋生物をつかまえては計測してみればいい話です。 

 

 要するに、屁理屈をつべこべいわずに,放射能の検査体制を充実させて,あらゆる魚介類や海藻を詳細・綿密に調べればいいのです。もちろん放射性セシウムだけでなく,放射性ストロンチウムやプルトニウム等を含む,福島第1原発から放出されたすべての放射性核種について,継続的に徹底して検査・測定するということです。調べもしないで,何が安全ですか!?

 

 下記URLの”おしどりマコ”さんのレポートにあるように,福島第1原発からは,海へ猛烈な放射性物質が事故後3年間にわたって流出し続けており,しかもそれが,東京電力や政府によって隠蔽・矮小化されてきています。かような状態が続いている中で,漁業を操業するなどということは許されていいはずがありません。一部の水産業者は,産地偽装までして売りさばいているという話も聞こえてきています。

 

 もちろん,福島だけでなく,北は青森から南は千葉くらいまでの海域での操業を停止した場合の損失に関する賠償・補償については万全に実施されなければなりませんし,失ったものを金銭で補填するだけでなく,新たな海域での漁業再開と漁業経営の再建,あるいは水産関係業者の経営再建が確保されなければならないことも言うまでもありません。

 

 出鱈目・いい加減な安全管理が原因で大事故を起こした原発の,事故後の賠償・補償や安全管理をロクすっぽ行わずに,危険極まる漁獲物を,さも安全であるかのごとき体裁をとって販売させることにより,賠償・補償を踏み倒し,無用の放射線被曝を消費者・国民に強制し,そして,福島第1原発事故は結局は大したことはなかったことにする,放射能汚染や被ばくも懸念するには及ばないことにしてしまう、そういう原子力ムラ・放射線ムラ代理店政府の隠された意図が,この試験操業から透けて見えています。

 

●地下水中のストロンチウム90500万Bq/L、半年後に初めて発表!?(おしどりマコ)DAILY NOBORDER

 http://no-border.asia/archives/19000

 

(上記サイトから抜粋)

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Q12 イカ・タコ類は放射性銀が多いと聞きます。銀の検査は実施しないのですか?

 

A12 放射性銀は、半減期が252日と短く、セシウム137に比べ実効線量率が成人で5分の1であること、銀は血液にヘモシアニンを含む軟体動物や節足動物の肝臓に蓄積することが分かっています。この肝臓を日常的に大量に摂取することは考えにくいことと、ヒトはヘモシアニンを持たないことから、国は規制を設けなくても人体への影響は殆ど生じないと判断しています。なお、半減期が1年未満の核種について、国は管理の対象としておりません。これらのことから、放射性銀の検査は実施しないこととしております。

 

Q13 ストロンチウムは検査しないのですか?

 

A13 国では、放射性セシウム以外の核種(ストロンチウム、プルトニウム等)は、測定に時間がかかるため、これらの放射能の指標としてセシウム134とセシウム137の合計値を用いることとしております。食品中のセシウムの基準値を設定する際には、セシウム以外の核種が含まれている可能性も考慮し、十分安全側に立った値を設定しているため、セシウムの数値を注視していけば、他核種についても問題がないとしております。

なお、国や東京電力がストロンチウムを測定した例がありますが、いずれも非常に小さい値で、セシウム137濃度の千分の一程度でした。

 

Q14 トリチウムは検査しないのですか?

 

A14 トリチウムについては、国が定める食品中の放射性物質の基準値に該当しないので、現時点では検査の予定はありません。なお、漁場における海水中のトリチウムについては、県や東京電力が検査を行っており、不検出であることを確認しております。トリチウムは弱いβ線しか放出しないため、人体への放射性物質の影響は、同濃度のセシウム-137と比べると、約700分の1です。

 

Q15 全βは検査しないのですか?

 

A15 全βはストロンチウムの目安として測定されています。

漁場における海水の全βは、不検出又は非常に小さな値で、震災前と変わらない状況にあります。魚介類へのストロンチウムの影響については、ストロンチウムの項目を参照してください。

・・・・・・・・・・・・・・・

早々

 

 

(参考)「いちろうちゃんのブログ」より

●(必見)岩波新書 『県民健康管理調査の闇』の著者・日野行介氏の迫真の講演です いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-90f5.html

 

●虚構の「アベノミクス」:「何のための「負担増」か?」(アベノミクスの1年とこれから)(岩波月刊誌『世界 2014.3』の山家悠紀夫氏論文より) いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/1-20143-f1a2.html

 

●汚染水,みんなで捨てれば,怖くない???? 冗談だろう!!! いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-e3f1.html

 

●原発で大事故が起きても避難などできません いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-a15c.html

 

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