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2013年12月

2013年12月28日 (土)

東京大学の児玉龍彦先生,もっと恒常的な放射線被曝環境の危険性と避難・疎開・移住の重要性を日本中にしっかりと伝えて下さい

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

 <別添PDFファイル>

(1)無謀な巨大保管計画をやめ放射性廃棄物の濃縮管理を(児玉龍彦 『エコノミスト 2013 12 24』)

 http://inagist.com/all/412592030821265408/

 

(2)避難住民帰還へ被ばく調査、個人に線量計、落とし穴(東京 2013.12.23

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013122302000174.html


(以下、一部引用)

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 東京電力福島第1原発事故は、日本史上最大の環境汚染事故である。時間がたつにつれて、当初の楽観的な見方は影を顰め、原発事故のもたらした放射線汚染の深刻な現実が、福島県の空気を重くしている。2年半たった現在5400平方キロ以上の地域で強制的な避難が続き、10万人以上が避難生活を強いられている。

 

 環境省の発表では、今から初年たっても年20ミリシーベルト以上の線量になる避難区域は、福島県双葉町、大熊町から浪江町へかけて広く残っていく。生きているうちに復帰できない地域の存在に住民は気付き始めている。

 

 学校から始まった除染作業は、民家の除染が本格化しつつある。ただ、土をはじめとした放射性の汚染量は膨大であり、放射性廃棄物の量は2000万立方メートルを超えていくのではと推定される。この廃棄物の行き先がないため、除染も進まない。

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 この児玉龍彦東京大学教授の論文は、ネット上で「必見」と紹介されるだけあって、4ページにわたる論文の随所に貴重なコメントや提言などがちりばめられている。若干ご紹介申し上げると以下の通りである。

 

(1)問題は、一定の放射線量の低下が得られた後である。同じ楢葉町での除染効果で、最初から線量の低かったところの最多測定点数は0.7マイクロシーベルト/時から、0.4マイクロシーベルト/時と低下したものの、低減割合はあまりぱっとしない(1)

 

(2)低い線量のところでは放射性物質をピンポイントで正確に除くことが求められる。今のマニュアルの大ざっぱなやり方でなく、プラスチックシンチレーションファイバーなどでの精緻な測定に基づく、精密な除染を布わないと効果が出ない。しかし、環境省は今のところ、こうした精緻測定は認めていない。

 

(3)今の社会の健康にかかわる科学技術の問題では、選択の幅がある問題については、当事者の決定を基本とすることが常識とされている。(中略)驚かされるのは原子力規制委にこうした「当事者主権」といった考え方が全くないことである。生活を決める要素は、健康に決定的な影響が知られる強制避難地区以外では住民が決めるべきものである。

 

(4)しかし、帰還を考える楢葉町などでの議論を最も困難にしているのは、帰還できるようになったら賠償は打ち切りという政府関係者の提唱である。だが、このような経済皇視、当事者無視の発言はかえって地元の復興、帰還を困難にする。

 

(5)福島の住民の希望を取り戻すのには、さらに必須の問題がある。福島の住民にとっての大きな不安は、内部被ばくである。放射性物質が多量に降下した地域でのこれからには、水、士、森をきれいにする環境回復、すなわち除染にまず全力で取り組み、その将来のよくなる見通しの上で、生活の議論が行われるべきである。

 

(6)焼却炉というと、空気中に放射性セシウムが放出されることを懸念される方も多いが、既にカドミウムなどの金属汚染の除去で、方法は確立している。郡山での下水汚泥での実証試験でも有効性が-証明されている。セシウム回収型の焼却施設は飯舘村で住民の承認を得て建設が開始され、実証作業に入ろうとしている。

 

(7)さらに多量に蓄積しつつある放射性ゴミの処理にも必須である。(中略)雨水も管理できず、監視システムもない仮置き場での長期保管は、福島第1原発の汚染水問題と同じ過ちを繰り返す。

 

(8)さらに、深刻なのは中間貯蔵施設の議論である。環境省は1,000万立mの保管場を検討しているが、ゲリラ豪雨や台風がきたら管理するのは至難の業である。放射性廃棄物処理は、滅容と、濃縮管理が基本である。(中略)。現実的に管理の非常に難しい1,000万立方mの山積み中間貯蔵施設の建設は、2次環境破壊を生みかねない、次世代への拙劣な付け回しである

 

(9)福島の環境問復も長い時間と膨大なコストがかかる。起こってしまった汚染事故には「覚悟」と「決意」をもって取り組むことが必要である。福島の子供が胸をはって育っていける環境を作り上げるのは全ての日本国民の責務である。

 

 書かれていることは,確かに除染に関しては,政府や福島県や御用学者などの発言や説明に比べれば,大いに説得力があるだろう。放射能汚染ゴミの処理処分についてもしかりである。しかし,私には,児玉龍彦氏のこの論文にも,そして他所での発言等にも「しっくり」来ないことが多い。それは何故なのか?

 

 それは,おそらく、同氏の主張が,除染ということに大きく偏っていて,同じ無用の放射線被曝回避でも,避難・疎開・移住の重要性をあまり言わないからである。どうも意図的に,避難・疎開・移住のこと,言い換えれば,恒常的な低線量内部被曝の危険性を広く国民に伝えることを避けて通っているような印象を受ける。私の誤解であってくれればこれほど幸いなことはないが,どうもそうではないように思えるのだ。(上記の論文で申し上げれば、たとえば(5)などは明らかに舌足らずで、「除染するにしても、まず(一時的にでも)避難・疎開である」ことに言及する必要があるはずだ)

 

 まず,一昨日のメール「除染という「やるやる詐欺」」でも申し上げたように,放射線防護の基本は避難・疎開・移住である。仮に除染をするにしても,まず,放射能のあるところからは住民の避難・疎開・移住が必要だ。この点が児玉龍彦氏の議論には認識が薄い(認識しているとすれば、言及が薄い)。放射線被曝は危険だと言いながらも,だから,まず「逃げて下さい」「放射能のあるところにいてはいけません」「放射線は避けるのが基本です」とは言わない,そういう感じを強く受ける。

 

 しかし,本来あるべきことはそうではない。まず,1ミリシーベルトを超える地域の人達は,仮に除染後に帰還して居住し続けるとしても,まず避難・疎開である。放射線感受性の高い妊婦や子どもはなおさらである。

 

 また,除染は,汚染が低い地域から,除染後に森林などから放射能が風で飛ばされてきて再汚染するようなことがなさそうな所から,徐々に徐々に,徹底してやっていく,ということでなければならない。汚染が低いところでは,児玉龍彦氏が言うように,きめ細かく汚染状況を調べ上げ,丁寧な除染作業を繰り返して放射能を完全除去する,そうしないと線量は下がらないのである。

 

 そして,福島第1原発周辺を含む広範囲に広がる放射線管理区域指定基準以上の汚染地域については,原則,全員が避難・疎開・移住である。除染は,様々な放射性物質の物理学的半減期をにらみつつ充分な自然減少を待って,長期的に腰を据えて取り組むべきことであって,現在の政府のように,金や脅しやなだめすかしや嘘八百で住民をねじふせ,だまくらかして汚染地域に帰還させるための除染であってはならないのだ。

 

 児玉龍彦氏には,現実に起きていることに自身の考え方や発言をおもねるのではなく,原発・核燃料施設事故後の被害者住民対策の基本が本来はどうであらねばならないのかを,放射線被曝防護の観点を前面に打ち出して,かつ国際原子力機関(IAEA)や国際放射線防護委員会(ICRP)らの原子力マフィアに対抗して(言い換えれば,被ばく歪曲化・軽視の潮流やフクシマ・エートスのような動きをけん制しつつ),明確にしていただきたいと思うのである。

 

 除染の結果出てくる大量の放射能汚染ゴミについては,児玉龍彦氏の言う通りなのだろう(焼却炉については大いに懸念があるが,そこは児玉龍彦氏を信頼して,放射性物質を環境に(ほとんど)放出しない新型の焼却炉が開発されているということを信じたい。少なくとも、現状のようにビニールの袋に入れられたまま、事実上無管理状態で放置されているよりは「よりまし」であるに違いないし、巨額の税金を使って、いい加減な産業廃棄物処理場のような中間貯蔵施設ができるよりは「よりまし」であるに違いない)。焼却炉の安全性をきちんと証明し、ご説明願いたいと思う)。

 

 しかし,それでも,除染のやり方をもっと精緻化・高度化して,そもそも汚染物があまり出ないような,専門的できちっとしたやり方でやらないと,処理処分すべき無用の汚染ゴミが大量に出てしまうのではないか。

 

 除染事業の出鱈目については,マスコミ報道が何度も繰り返されているが,あのような除染のやり方を放置していては,いくら汚染ゴミの焼却の仕方を変えたところで,事態の改善は望めないのではないか。児玉龍彦氏には,中間貯蔵施設の在り方の提言と併せて,出鱈目を極めている除染事業の今日のあり方についても,2011年の国会証言のように石原伸晃以下,環境省や国会議員に向かって「いったい何をしているのか」と,再び怒鳴りつけてほしいのだ。

こころぐこっこk

 東京大学という「頭狂」(東京)人間達の巣窟の中にあって,児玉龍彦氏は,いわば我らが「希望の星」である。早野龍五や坪倉正治のようなニセモノ学者ではないと,我々脱原発・脱被曝の立場の人間からは信じたい,信じさせてほしい。ならば同氏には,福島第1原発事故がもう既に終わったものだとし,放射能汚染についても,その大半が解消され,放射線被曝の懸念も「帰還困難区域」や「居住制限区域」といったごく一部の汚染エリアを除けば,何の心配もいらないかの如く「でっち上げられていく」この今の日本の社会情勢に対して,全身全霊で立ち向かっていただけないものだろうか。福島県をはじめ,東日本に広がるホット・スポット地域の妊婦や子どもたちを一刻も早く避難させ,青年を含む被害者の方々を,万全の健康管理・放射線被曝防護と,賠償・補償・再建支援できちんとサポートする,言い換えれば、居住し続けるのか避難・疎開・移住するのかは当事者が決め、いずれの選択であっても、加害者・東京電力や事故責任者・国は万全のサポートや賠償・補償を行うという、この当たり前のことを実現させる社会運動を,その先頭に立って背負っていただけないものだろうか。

 

 東京大学の児玉龍彦先生,もっと恒常的な放射線被曝環境の危険性と避難・疎開・移住の重要性を日本中に伝えて下さい。どうか,よろしくお願いいたします。(別添PDFファイルの東京新聞は、原子力「寄生」委員会の田中俊一が言いだし、政府が強引に推し進め始めた「個人線量管理」のあやうさ、不可能性、ゴマカシ・インチキなどを、具体的に実証的に伝えている非常に重要な記事です。ご参考までに)

 

(参考1)医師の見た福島 ―― 急務! 被曝からの避難 - JanJanBlog

 http://www.janjanblog.com/archives/106100

 

(参考2)児玉龍彦氏「あらためて内部被ばくを考える~未来のためにただしい知識を~」20130418 - YouTube

 http://www.youtube.com/watch?v=OGYtrEuqXSk

 

(参考3)松本モデル

 http://www.kakehashi.or.jp/?p=9612

早々

 

 

巨大噴火が原発を襲う (活断層だけが原発・核燃料施設の危険性ではない)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

 別添PDFファイルは,昨今報道されました日本の火山活動と,それに伴う原発・核燃料施設の危険性に関するマスコミ報道,及び科学雑誌記事です。

 

 

 <別添PDFファイル>

(1)噴火が原発の脅威に,火山学者が警告論文(東京 2013.12.22

(2)巨大噴火 原発のリスク,火山学者,泊など影響大(毎日 2013.12.23

(3)噴火と原発 (守屋以智雄金沢大学名誉教授 『科学 2014.1』)

(4)大噴火の溶岩流・火砕流はどれほど広がるか (中田節也(東大地震研) 『科学 2014.1』)

 

 

 生まれながらにしての単細胞生物であり,また自己中心的ご都合主義者達でもある原子力ムラの住民達,その代表者たちで構成されている原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は,今現在,福島第1原発事故の原因究明も,放射能汚染による放射線被曝影響への対策も棚上げにしたまま,危険極まりない原発・核燃料施設の再稼働へ向けた「審査」という猿芝居を続けています。

 

 一昨日のメールでは,原発・核燃料施設が大津波に襲われた場合の危険性について,原子力「寄生」委員会・「寄生」庁が,まともな分析や科学的実証性に基づいたチェック機能を果たしていないことをお伝えいたしましたが,今日はもう一つの「ポカ穴」の,火山活動による原発・核燃料施設の危険性についての情報です。

 

 何事についても,自分達が責任を持たされる範囲が極力小さくなるように(逆に,予算と権限は極力大きくなるように)行動するのが,日本の腐った幹部官僚達の「行動様式」として定着しておりますが,こと,原発・核燃料施設の安全性審査についても同じで,原子力「寄生」委員会・「寄生」庁が今現在進めていることについては,いわば「審査すべきことの矮小化」(責任範囲の極小化)として,次のようなことが指摘できます。都合の悪いことは「見ない」「気にしない」,それが彼らの思考・行動パターンです。

 

 

(1)原発・核燃料施設が安全なのかどうか,のズバリそのものの審査はしない。出来そこないの手抜き丸出しの「新規制基準」なるものをでっちあげ,実際の再稼働申請されている原発・核燃料施設は,そのいい加減な「新規制基準」に「適合しているかどうか」を見定めることにすり替えるのです。(「新規制基準」が如何に出鱈目かの説明は省略します)

 

(2)しかも,そのいい加減な「新規制基準」に抵触するような事態が発見されたとしても,後出しジャンケンのような,節操のない「屁理屈」を持ち出して来ては,「何とか新規制基準に適合しているが,本来は○○であることが望ましい」などと,口先審査とその場しのぎの「評論」で事を済ませるようなことがまかり通っています(例:大飯原発再稼働)。これは,3.11福島第1原発事故直後に心にもない「反省」=猿でもできる程度の「反省」をした「悪魔が来りてホラを吹く」男の田中俊一が得意とするところでもあります。

 

(3)福島第1原発事故の最大の原因であった大地震と大津波についても,いい加減路線を突っ走っています。上記で申し上げた大津波に加え,大地震についても,原発・核燃料施設のリスクとして認識しようとしているのは,施設直下の「目に見えている活断層」のみで,仮にそれが敷地内にあっても直下でなければ大丈夫とか,超音波検査等で明確に活断層が確認され,しかもそれが直近12万年くらいの間に動いた形跡がなければ心配はいらないとか,まあ簡単にいえば,あらゆる危険顕在化の可能性を原発・核燃料施設再稼働のために横へ退けておいて,ただひたすら「目に見えている活断層」リスクだけに対して「屁理屈」で構えている,そんな「審査」をしているのが現状です。「目に見えていない活断層」や,数十万年前に動いた活断層が動くことが,巨大な地震や地殻変動を引き起こすことは,たとえば岩手・宮城内陸地震(20086月)を見ても明らかです。しかし,彼らは,それを「ないことと同じ」と考えるというのです。

 

(4)そして更に,今回ご紹介する[火山活動]の危険性と,その恐怖です。今回ご紹介した記事類をお読みになれば,火山が原発・核燃料施設を襲った時の「大変さ」は,活断層直下型大地震を上回るものがあります。もう,とてもじゃありませんが手がつけられません。

 

(5)きわめつけは,旧「立地審査指針」の廃止です。この指針は,原発・核燃料施設が(過酷)事故を起こした際,その施設の境界域における放射能汚染(放射線被曝)の上限を定めることで,施設の安全性確保の堅確性を高め,かつ,施設周辺住民の安全,あるいは避難のための時間的余裕を確保するためのものでした(そういう立地場所でなければ原発・核燃料施設建設は認めない)。しかし、それが今回の「新規制基準」制定とともに,闇に葬られてしまいました。しかも,これについて,一切何も国民・地域住民に説明をしておりません。

 

 簡単にいえば,原発・核燃料施設稼働のためには,周辺住民の被ばくのことなどどうでもいい,ということを意味しています。事実,原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は,原発・核燃料施設の過酷事故に備える地域防災計画を自治体に丸投げし,その内容や実現可能性に対しては全く責任を持たない=原発・核燃料施設の再稼働とは一切関係がないという姿勢を断固として取り続けています。

 

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こうしたことの首尾一貫性の延長に,今回ご紹介する火山活動の危険性の無視・軽視があります。

 

 大地震列島日本・大津波列島日本は,同時に大火山列島日本でもあります。しかし,原子力ムラ「単細胞」生物群は,その上に50基以上の原発・核燃料施設を建設し,その危険性を指摘されると,ただひたすら「目に見えている活断層」という「偶像」に手を合わせて,その活動が静まるよう念仏を唱えております。同じ念仏を唱えるのなら,大津波や火山に対しても唱えるべきですが,この「単細胞」生物群は「目に見えている活断層」だけに信心をささげる「あほだら・見えてる活断層一神教」を信じ続け,しかもそれを我々有権者・国民や地域住民に折伏して押し付けるという,どうしようもない「発狂ぶり」を演じているのです。危険極まりない,などという平凡な表現では,もはやこの狂気をお伝えすることは難しい,そんなレベルです。

 

 私には,原子力ムラがつくり上げた日本列島の原発・核燃料施設が,やがて火山の噴火とともに流れ出た溶岩や火砕流の中に飲み込まれていく近い将来の姿が目に浮かびます。それはまるで,あの原子力の怪物・大怪獣ゴジラが映画の最後のシーンで火山の溶岩に飲み込まれて消えて行くシーンと重なります。

 

 しかし,現実の原発・核燃料施設は映画ではありません。それらが火山活動に飲み込まれる時,その時は,原子力ムラの極悪人達とともに,我々もまた,放射能汚染地獄の中に飲み込まれ,滅びて行くことになるのです。まるで悪夢そのものです。こんなリスクを抱えてまで,電力を原子力から取り出す必要性などありません。

 

●ゴジラ on the Web

 http://www.godzillamovies.org/index/

 

●「原子力発電所の火山影響評価ガイド」(サイト内の検索結果|原子力規制委員会)

http://www.nsr.go.jp/search.html?q=%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E3%81%AE%E7%81%AB%E5%B1%B1%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E8%A9%95%E4%BE%A1%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89

 

 

1.噴火が原発の脅威に,火山学者が警告論文(東京 2013.12.22

http://blog.goo.ne.jp/tanutanu9887/e/228e05d7b9276db37cbd9dcbf0518169

 

(以下,一部引用)

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 国内の火山の特徴に精通する金沢大名誉教授(火山地形学)の守屋以智雄(いちお)さん(76)=愛知県新城市=が、噴火が原発にもたらす危険性を分析した論文をまとめた。各地の火山が深刻な事故の原因となり、世界中に影響を及ぼす可能性を指摘。「火山国の日本が大量の放射性廃棄物を抱えていることは世界の脅威。廃炉はもちろん、より安全な場所に移送・保管する国際体制を一刻も早く築くべきだ」と訴える。

 

◆活断層より火砕流が深刻

 日本は世界の活火山の約一割を有する火山大国だが、これまで原発への影響は十分に議論されてこなかった。火山学者もあまり積極的に発言してこなかっただけに、守屋さんの論文は波紋を広げそうだ。

 

 静岡大の小山真人教授(火山学)は「火砕流に襲われた原発は手の施しようがない。カルデラ火山の巨大噴火の危険性にきちんと向き合えという守屋先生の指摘は全くその通り。活断層よりもっと深刻にとらえるべきだ」と言う。

 

 原子力規制委員会も最近になってようやく火山の危険性を考慮するようになった。今年六月にまとめた原発の新規制基準に、原発への影響が想定される自然現象として火山を竜巻などともに明文化。九万年前に起きた阿蘇山のカルデラ噴火で百五十五キロ先まで火砕流が到達したことを根拠に、各原発の半径百六十キロ内にある活火山に関して噴火の可能性を調べることになった。

 

 規制委は「カルデラ火山の破局的噴火の可能性も審査する」と説明しているが、千年、万年単位で起きる噴火の危険性をどう判断するかが問題だ。再稼働に向けて最近実施された川内、伊方などの原発の審査で、電力会社側はカルデラ噴火の危険性を小さく見積もっている。小山教授は「発生確率が低くても、被害規模の大きさを考えれば危険性はそんなに甘いものではない」と指摘している。

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2.巨大噴火 原発のリスク,火山学者,泊など影響大(毎日 2013.12.23

 http://mainichi.jp/select/news/20131223k0000m040078000c.html

 

(以下,一部引用)

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 国内17カ所の原発に対する火山の危険性について、毎日新聞は全国の火山学者を対象にアンケートを実施した。回答した50人のうち、巨大噴火の被害を受けるリスクがある原発として川内(せんだい)(鹿児島県)を挙げた人が29人と最多で、泊(北海道)も半数の25人に達した。原発の火山リスクについて火山学界の見解が定量的に示されたのは初めて。リスクを指摘された原発の再稼働に慎重意見もあり、原子力規制委員会の審査や再稼働の議論に影響する可能性がある。

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3.噴火と原発 (守屋以智雄金沢大学名誉教授 『科学 2014.1』)

 上記1.の東京新聞記事をご覧ください。

 

4.大噴火の溶岩流・火砕流はどれほど広がるか (中田節也(東大地震研) 『科学 2014.1』)

 

以下,一部分を抜粋してご紹介しておきます。

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 日本の原子力発電所は日本で大きな火山噴火が忘れ去られた頃に導入されました。すなわち,1929年以降,比較的大きな噴火がない一方,日本への原子力発電所の導入は1950年代に考え始められました。そのため,噴火の影響はほとんど考えられていませんでした。それでもさすがに火山の上に設置することは避けられましたが,

カルデラ噴火など規模の大きな噴火の影響はまったく考えられてきませんでした。(中略)

 

 原子力規制委員会が定めた新規制基準にともなって,火山の影響評価ガイドも定められました。日本電気協会が自主的につくっている指針の中にも火山の影響評価を取り入れられていて,前述のlAEAの指針とあわせて,それらの延長上に子力規制委員会のガイドがあります。

 以前から,地震に対しでも火山に対しでも,対策の考え方は「既往最大」,つまり痕跡の残っているものの中の最大のものに対応するという考えです。既往最大が本当かどうか,たとえば地層が削られてしまって見えないだけではないかという疑問はあります。また,本当は複数回くり返される現象だけれども過去に1回しかおこっていないとすれば,それが将来的に最大を保証してくれるかというと,そうでもありません。

 

 原子力発電所の周囲の地質調査の中には,その敷地自体には火山活動が到達した跡は見つかっていないけれども,すこし離れた隣の沢には来ているという例が,実際にありました(泊原子力発電所(北海道電力))。そのサイトはすこし高台にあり,痕跡は下の沢にあるので,来ないだろうという評価です。それは,そうかもしれないしそうでないかもしれません。いいほうにも不安材料にも,どちらの見方もできます。

 

 火山現象の危険性を説明しでも,あまり真剣にとりあわれません。とんでもない噴火がおこった場合に,ほとんどの国民も大移動しなければならなくなり,原子力発電所どころではなくなり,放置しかないという無責任な発言もありました。しかし仮にそうなっても放射能の放出はつづいて拡散してしまい,影響は外国に及ぶでしょう。とんでもないことがおこったとしても放射能の漏れを防ぐのが本来の考え方でしょう。

 

 もっと火山噴火のシミュレーションをして,安全性を確認すべきです。現在の地形からは,過去と同じことがおこらないことを保証するとか,どういう現象がおこるはずで,そのためにはどのくらいの規模・噴煙でないと届かない,などといった見通しはもてるはずです。過去の記録は完全なものではないというところで立ち止まるのではなく,こういう現象が予想されるので,事前にこういうことが観測で捉えられるはず,おこるはずだという見通しをもてば,それに対する対策をたてられるでしょう。サイトに到達した痕跡はない,というだけでは,十分な評価のしょうがありません。

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早々

 

 

2013年12月25日 (水)

除染という「やるやる詐欺」

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)


 別添PDFファイルは,昨今の「除染」に関するマスコミ報道を若干集めたものです。少し前に朝日新聞が,福島県で実施されているずさんな除染作業の実態をスクープし,大きな社会的反響を引き起しましたが,その後も事態の改善はあまり見られている様子はなく,各記事が示すように,除染の現場は依然としていい加減で,ずさんで,出鱈目のようです。

 担当責任官庁は,除染の進捗状況や除染の実施状態の全体管理も含めて環境省で,あの石原伸晃が担当大臣ですが,この男は,この除染事業のひどさを少しでも改善・改革せんとする真摯な姿勢に欠けていて,「東京電力(福島第1原発)放射能放出事件」で被害を受けた福島県や周辺の都県の住民を小馬鹿にしながら,自分達の政治的地位や権限・利権の維持・増進に汲々としている,どうしようもない政治家です。

 本来,原発事故で重篤に放射能で汚染されてしまった後の対策として除染を行う場合には,チェルノブイリ原発事故後の旧ソ連諸国の経験を十分に踏まえ,たとえば次のような手順で行うべきものでした。しかし,今の日本の現状は,これとは真逆の,ほんとうに目を覆いたくなるような,どうしようもない出鱈目状態が続いています。二次災害を防ぐためにも,また,再びの原発過酷事故対策のためにも,あるいは被害者の方々の完全救済のためにも,一刻も早く,事態の改善が図られなければなりません。


 <本来の除染のあり方>
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(1)年間被曝線量が5.2ミリシーベルト以上の放射線管理区域指定基準を超える空間線量区域は,すべて「強制移住区域」とし,被害者住民に対して万全の賠償・補償・再建支援・事後フォローを行いながら,原則全員の避難・疎開・移住を行うことが必要である。この地域の全ての産業は停止させられなければならない。

(2)年間1~5.2ミリシーベルトの地域では,避難・疎開・移住を選択するか,そのまま定住するかを住民の選択にゆだね,住民がどちらを選択しても,その住民が苦しむことのないように,加害者・東京電力や事故責任者・国は万全の対応・対策を行わねばならない。

 一方では,避難・疎開・移住を選択した住民に対しては,上記(1)と同じ対応を行い,他方で,そのまま定住を選択した住民に対しては,徹底した除染を行った上で,定住してもらう。環境汚染のレベル(ベクレル単位)や空間線量(シーベルト)などは,当然,事故前とほぼ同水準になるまで,徹底した,きめ細かな除染がなされなければならない。(低線量域での除染を効果あるものにするためには,児玉龍彦東京大学教授の話によれば,徹底したきめ細かな汚染状況調査と,ピンポイントで,汚れているところだけをきちんと取り除く,これまたきめ細かな除染作業が必要不可欠である)

(3)そして,除染するにしても,まず,一時的に避難・疎開である。特に,胎児・子ども・妊婦・若者は,1ミリシーベルトを超えるような汚染地域に残してはいけない。一刻も早く避難・疎開をして,移住するにしても,帰還するにしても,無用の放射線被曝を徹底して避ける必要がある。(特に恒常的な低線量内部被曝は危険=呼吸+飲食+傷口)

(4)1ミリシーベルト以下の地域の被害者住民も,「東京電力(福島第1原発)放射能放出事件」以前の状態になるまで,加害者・東京電力や事故責任者・国に除染をしてもらう権利を有している。更に,被害者によっては放射線感受性が高く,低線量であっても危険な人もいるので,ケースバイケースで,この地域の人々に対する丁寧な対応が必要だ。

(5)除染は,そもそも低線量地域=放射能汚染がそれほどでもない地域のホット・スポットから,徹底して行っていくべきである。事故原発の周辺地域や,広域に線量が高い地域は,除染は当分の間見送り,住民の避難・疎開・移住と,新しい土地での生活や仕事の再建と,新しい人間関係や地域コミュニティの形成に注力すべきである。

(6)森林の除染はできないし,海洋の除染もできない。河川・湖沼の除染については,規模が小さい場合には可能なこともあり得るが,たいていは不可能である。こうしたところを,(表面的な)住民の意向という形式的な理由で,だらだらと,巨額の税金をつかって除染するということは,文字通り「除染事業者」=原発関連ゼネコンや原子力ムラ外郭団体などを潤すだけの「新原子力利権事業」を広げて行くことになる。

 地域住民は,その利権事業者に日雇い的に雇用され,いい加減な労務管理の下で,除染作業で大量に被曝させられ,除染は「移染」と言われるように,放射性物質を右から左に動かすだけの作業に終始し,従って,放射能や線量もたいして下がらず,しばらくすると近隣の山林・森林から放射能を含む風が吹き下ろしてきて再び汚染状態に戻り,そしてまた,同じことを繰り返す,ということになっていくのである。

(7)汚染地域の住民に対しては,厳しい現実をきちんと説明し,除染は効果があまりないこと,巨額の税金を除染に使うのではなく,(一時的を含む)避難・疎開・移住に使う方がはるかに合理的で健全であること,放射能は放置しておいても,少しずつ減少していくこと,恒常的な低線量内部被曝の環境は胎児・子どもを含む若い世代に対しては極めて危険であること,被害者の損害や苦悩は全て加害者・東京電力や事故責任者・国が賠償・補償しなければならないこと,人間は住む場所が変わっても,たくましく生きていけるだけの能力や力を持っていることなどなど,放射線被曝回避と,被害者の命と健康を最重要に置いた,適切で親切なガイダンスが,最も重要かつ望まれることである。

(8)放射性セシウムだけでなく,福島第1原発が環境放出した様々な放射性核種を調査しながら,原発から遠くて低線量のところから,少しずつ,少しずつ,まるで匍匐(ほふく)前進をするように,しぶとい・しつこい放射性物質と闘いながら,その放射性物質をつかまえては厳重に閉じ込めることによって,除染を進めて行く,そういう粘り強い対策が必要である。放射能は時がたつにつれて崩壊が進んで,だんだん少なくなる。それを利用しつつ,人間が居住できる区域を徐々に広げて行く,そういう超長期のスタンスで除染に取組まなければいけない。

(9)除染は,まず,放射能ゴミや廃棄物を出さないようなやり方で行うことが肝要。そのための「除染技術」を高めなくてはならない。現状のように,理不尽にも避難・疎開・移住さえできないで経済的に汚染地域に縛り付けられている住民が,いわば除染について知識も経験もない「ドシロウト」のままで,放射線防護も労務管理もいい加減な状態下で,適切なガイダンスを受けずに,高濃度地域の除染活動に従事するというのは,最もやってはいけない除染作業のパターンである。

10)次に,除染の結果集められた放射能は,場合によっては児玉龍彦東京大学教授が言うように,最新鋭の焼却施設により,放射性物質を環境にまき散らさない形で減容化することも必要だろう。そしてそれらを含む,濃縮・集中された放射能は,再度繰り返すが,厳重・厳格な設備により環境から隔離・閉じ込められなければならない。ここをきちんとしなければ,除染活動の意味は全く皆無であるどころか,汚染を結果的に拡散させてしまうという意味で逆効果である。

11)除染地域を決める際に,もう一つ念頭に置かなければいけない大事なことは,福島第1原発の事故後の状況である。福島第1原発の事故は収束しておらず,事故直後よりも,現場の事情が一層深刻になる形で,事故が進展してしまっている。この状態で再び大地震や大津波が福島第1原発を襲えば,あるいは別の大きなトラブルが発生すれば,第二次被害は必至の状況だ。ならば,福島第1原発から相当の距離を置いた地域でなければ,定住して除染などという対策はあり得ない話になる。

12)別添PDFファイルの河北新報記事のように,国際原子力マフィアの国際原子力機関(IAEA)が,わざわざ福島へ何度もやってきては,1ミリシーベルトにこだわるな,20ミリシーベルトで十分だ,トリチウムは取り除けないから,水で薄めて海へぶん投げろ,などと大声で騒いでいる。やかましい,さっさと帰れ。およそ原子力を推進する組織が,放射線被曝や除染のことに口を出すな。典型的な利益相反行為だ。

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 しかし,除染の現場の実態は,福島県をはじめ被害地域の実態は,上記のようなことでは決してなく,巨額の税金が投入されながら,地域住民は継続的にひどい放射線被曝にさらされながら本当のことが伝えられず,命と健康が危機にさらされ続け,そして環境の放射能は,それが自然減衰する以上には,対して減りもしない,つまり,除染の効果は出てこない,という状態があちこちで生まれているのである。

 除染作業のあり方のみならず,除染の戦略や放射線防護,あるいは住民の避難・疎開・移住対策も含めて,何から何まで,あらゆることが出鱈目である。このままだと,近い将来,さらにやっかいなことが起きてくる可能性は十分に高い(大量の健康被害の発生など)。

 何をしているのか,安倍晋三・自民党政権の政治家達よ
 何をしているのか,原子力「寄生」委員会・「寄生」庁よ
 そして,何をしているのか,無責任の寄生虫=原子力ムラの住民どもよ

 お前らの怠慢とお馬鹿な対応,あるいは非人間的な政策により,福島第1原発はより危険になり,福島県をはじめ多くの被害地域の汚染はなくならず,多くの人々が意図せずして被曝させられ,そして,賠償・補償を切り捨てられようとしている。もういい加減にしろ。


 <別添PDFファイル>
(1)除染土,公園に放置,福島県,ずさん管理(毎日 2013.12.16
http://mainichi.jp/select/news/20131216k0000m040105000c.html
(また,福島県庁だ。ほんとにこの県庁の役人ども,いったい何のために仕事をしているのか)

(2)汚染水,田畑にぶちまける「手抜き」マニュアル入手(今西憲之 『週刊朝日
2013.12.20
』)
http://dot.asahi.com/wa/2013121100001.html
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131211-00000003-sasahi-soci
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/7450008.html
(記事によれば,TV朝日の報道ステーションでも123日に放送したそうだ)

(3)国の除染,3年延長(毎日 2013.12.23
http://mainichi.jp/select/news/20131223k0000m040035000c.html
(除染とは,一種の「やるやる詐欺」のことである)

(4)福島第一周辺除染目標,揺れる「1ミリ」(上)(河北 2013.12.13
  福島第一周辺除染目標,揺れる「1ミリ」(下)(河北 2013.12.14他)
 (上)http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/20131213_01.htm
 (下)http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/20131214_01.htm


 なお,国際原子力機関(IAEA)のふざけたたわごとに対しては,1224日付で掲載された『日刊アグリ・リサーチ』のコラム記事をご紹介しておこう。およそ業界誌がこのような記事を掲載することは珍しい。勇気ある報道だと評価していいのではないか。


「二〇ミリシーベルト安全論」

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福島県内の避難指定解除準備区域の避難解除が来春に迫り、帰還にあたって放射線量の基準が問題になっているのを受けて、原子力規制委員会の田中俊一委員長は、「(積算放射線量は)年間二〇ミリシーベルト以下
までを許容した方が良いというのが、世界の一般的な考えだ」と述べた。さらに規制委が設置した「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」は、「年間二〇ミリシーベルト以下の地域になることが確実であることを避難指定解除の要件の一つ」とすることを決めた(11月11日)

放射線防護に関する日本の法令は、国際放射線防護委員会の勧告に基づき、年間一ミリシーベルトを公衆の被曝限度と定めている。ただし原発労働者の場合は例外として、労働安全衛生法で被曝線量の上限が五年間で一〇〇ミリシーベルトと規定されているが、「公衆」であるはずの福島県民だけが、なぜ原発労働者の年間平均被曝線量を適用されなければならないのか。日本国憲法の「法の下の平等」に著しく反するといわざるをえない

福島第一原発事故後の二〇一一年四月、文科省が校庭の利用基準を年間二〇ミリシーベルトに設定し、当時内閣官房参与であった小佐古敏荘氏が「到底受け入れがたい」と涙の記者会見をし、参与を辞任したことがあった(結局翌月、文科省は一ミリシーベルト基準に方針転換)。規制委の「二〇ミリシーベルト安全論」はそれの再来といえるが、背景としては除染が遅々として進んでいない現実がある。しかも今回は単なる焼き直しではなく、除染、東電への賠償請求、健康診断など一ミリシーベルトを基準にこの間取り組まれてきたことの根底を覆しかねない問題性を孕んでいる

「福島第一で作業員をやっていたからわかる。ここは除染しても事故前の原発内よりずっと線量が高い。本来なら俺の自宅は管理区域に指定され、防護服やマスクをつけて過ごさなければいけないレベルなんだ。いくら国が大丈夫と言っても、そんなところに家族を連れ戻せないよ」(国の直轄除染地のうち唯一作業が完了したと発表された田村市都路地区の住民の言葉、『世界』臨時増刊号、姜誠氏「除染迷走」より)
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早々

福島原発事故の原因は津波だとしながら,その津波対策について科学的実証的な裏付けがないまま「再稼働審査」という「芝居」を続ける原子力「寄生」委員会

前略,田中一郎です。
(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 


 別添PDFファイルは,20131224日付毎日新聞夕刊2面に掲載された,原子力「寄生」委員会による原発再稼働審査に関する重大な疑問点を具体的に報じた優れた必読記事である。是非ご一読いただきたい。以下,簡単に記事内容をご紹介し私見を申し上げる。

 毎日新聞のウィークデイの夕刊2面「特集ワイド」に掲載される記事には注目すべきものが多い。東京新聞の「こちら特報部」と併せて,日々の購読をお勧めしたい。なお,一時は注目された朝日新聞の特集記事「プロメテウスの罠」は,昨今は恒常的な放射線被曝環境の危険性を軽視・無視した,首をかしげたくなる記事が多くなってしまった。やはり朝日新聞は,朝日の新聞ではなく夕日の新聞だったのかもしれない。

(毎日新聞の記者のみなさま,あなた方が真摯に真実報道を追い求めるというのでしたら応援します。そして,毎日新聞の編集デスクや経営者のみなさま,現場の批判力たくましい優秀な記者達の邪魔をしないでください。あなた方の新聞社が,いわゆる「マスごみ」から脱し,批判的ジャーナリズムと権力の監視という新聞の本来の使命を発揮するよう全力を挙げるおっしゃるのなら,定期購読をしてもいいと思います。それは難しいことではありません。この間の毎日新聞の特定秘密保護法を巡る報道姿勢を,あらゆる問題について展開していただければいいだけの話です。覚悟ができていれば、できますよね)


(記事の一部引用)
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特集ワイド:原発安全審査への疑問 防潮堤への津波影響実験 水圧、国基準の倍も(機器守る扉「研究まだ」/それでも進む再稼働
 http://mainichi.jp/shimen/news/m20131224dde012040002000c.html

 原子力規制委員会が全国7原発、14基の安全審査を進めている。ポイントの一つが津波対策だ。7月にできた新規制基準は福島第1原発事故を教訓に、高い津波の想定と対策を要求している。だが実は、防潮堤の設計に必要な「ある高さの津波で、どれだけ力がかかるか」は津波の高さ以外の要素にも左右され、詳しく分かっていない。原発の建物内で浸水を防ぐ「水密扉(すいみつとびら)」の設計法にも実験で解明すべき疑問が残る。原子力規制庁は「現状でも安全審査はできる」というがそれでよいのか。【高木昭午】

 独立行政法人「原子力安全基盤機構」(東京都港区)は10月、新潟工科大(新潟県柏崎市)や東京電力と協力し、原発の耐震安全に関する研究発表会を同大で開いた。その席で、機構の高松直丘(なおたか)・耐震安全部長らが発表した。

「津波が襲った際に、防潮堤にどれだけの力がかかるか模型実験で研究中だ。(規制委の安全)審査に有効なデータを取りたい」「水密扉が地震で弱った時に、水が来たらどうなるかも実験中だ」

 機構は原発の安全研究が専門で来春に規制庁に統合される。安全審査の詳細を決める「審査マニュアル」を作る立場でもある。そこの専門家が、津波対策で調べるべきことが残ると発表したのだ。安全審査は進んでいるのに、どういうことか。
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 記事の要旨は,簡単に申し上げれば,福島第1原発事故の原因は津波による浸水だと強調されているのに,原子力「寄生」委員会は,その津波の破壊力や,浸水防止のための「水密扉」について,科学的実証的な数値や実験的裏付けを持たずに(言い換えれば,何の根拠もないまま),原発施設ではない一般の指標として国土交通省が策定している数値を使って,原発再稼働「審査」という「三文芝居」を続けている,ということだ。

 しかし,以前から指摘されているように,原発・核燃料施設の安全性に関する規制については,たとえば,(1)「最大津波」という概念があいまいで,今後,原発・核燃料施設が大津波に襲われることはない・原子力施設が浸水したり水没したりすることはない,とは言えないような原発・核燃料施設の「敷地状態」を許していること,に加えて,

(2)今回の毎日新聞の指摘のように,津波の破壊力や「水密扉」(防水用)の性能度合いが科学的・実証的根拠がなくて,どうやって原発・核燃料施設の対津波強度を評価するのか,

(3)津波だけでなく,津波の元となる地震の揺れや施設の耐震度についても,その想定やチェックが甘く,記事にも触れられているように,地震と津波の相乗効果=地震の揺れで痛めつけられた防潮堤その他の原発・核燃料施設が巨大津波に襲われた場合にどうなるのか,についての検証なりチェックが効いていない,

(4)地震にしても,津波にしても(あるいは放射能汚染や放射線被曝のことにしても),およそ「安全バッファ」というものを明示的に設定・設計しようという発想に欠けている(根拠レスのいい加減な「つかみ」感覚で,耐震・対津波について余裕があります,と「シロウトだまし」をするのは大得意)。たとえば,有害化学物質や重金属などの食品汚染については,動物実験の最悪結果(「最悪」結果であることに注意!)に対して100倍の「安全バッファ」をかけて「食品の安全基準」が決められている。しかし,原子力の世界では,そのような「安全保守主義」が明示的になされているのを見たことがない。

 こんな状態で,原子力「寄生」委員会が「この原発・核燃料施設を審査いたしましたが,基準に照らして適合的であることを確認いたしました」などと言ったとしても,それで何らの「原発・核燃料施設の安全性」は担保・確認されないのである(だからこそ,原子力「寄生」委員会・「寄生」庁は,「原発の安全性を確認しました」とは口が裂けても言わない:あくまで「新規制基準」への適合性のみの確認である)。

 まさに「猿芝居」である。そもそも,先般,原子力「寄生」委員会が決めた「新規制基準」(原発(7月)と核燃料サイクル施設(12月)の2つの規制基準がある)なるものは,福島第1原発事故の原因究明もしないままに,従来の危険極まりない「安全基準」の延長上に,言わば「外付け」で過酷事故(シビア・アクシデント)対策を継ぎ足しした「陳腐」かつ「いい加減」な,安全基準とも言えないような代物である。しかも,その過酷事故対策の重要なもののうちのいくつかが,驚くことに5年間も先送りされることまで「おまけ」で付いているのである。

 「世界一安全な原発」(安倍晋三)とは,実は,地震津波列島の上に,何の安全性の根拠も確認もなく建てられている「世界で最も危険な原発」にすぎないことが,この記事から見えてきた。安倍晋三・自民党政権によって,再びの原発・核燃料施設の稼働をさせないことが,この日本という国を守り,我らが家族や子孫を守り,子どもたちや孫たちに未来を健全な形で残していける唯一の手段であることを,我々は再度確認しておかなければならない。福島第1原発の悲惨さと地獄の恐怖を忘れたとき,その時が,我々の滅亡する時である。


(以下,「津波」と「水密扉」の2つに分けて,簡単に記事をご紹介しておく)
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1.防潮堤への津波の影響はどれほどなのか
「(原子力安全基盤)機構は原発の安全研究が専門で来春に規制庁に統合される。安全審査の詳細を決める「審査マニュアル」を作る立場でもある。そこの専門家が、津波対策で調べるべきことが残ると発表したのだ。安全審査は進んでいるのに、どういうことか。」

 (田中一郎)
「津波対策で調べるべきことが残っている」のに,どうして原発・核燃料施設の「新規制基準」が決められてしまっているのか。明らかにおかしいではないか。しかも,発言しているのは,原子
力に批判的な科学者・技術者ではない。まさに原子力規制の中枢にいる人である。ことの重要性は絶大だ。

「規制委は現在、津波の際に堤の底部にかかる水圧を「想定する津波の高さ(メートル)×(かける)3」を基準に計算すればよいとしている。高さ10メートルの津波なら「10×3」で,堤1平方メートル当たり30トンの水圧になる。国土交通省が2011年に発表した「津波避難ビル等の構造上の要件に係る暫定指針」に示されている考え方だ。しかし高松さんは「原発の防潮堤は、とにかく壊れては困る。水圧の計算が本当に3倍でよいか、想定以上の力がかかった時にどうなるか、などを確認する必要がある」と言う。

 (田中一郎)
「上記と同じだ。「とにかく壊れては困る。水圧の計算が本当に3倍でよいか、想定以上の力がかかった時にどうなるか、などを確認する必要がある」と言っているが,そんなことも調べずに,新規制基準を決めているのか」

「実験そのものは別の独立行政法人「港湾空港技術研究所」(神奈川県横須賀市)に依頼している。同研究所耐波研究チームの有川太郎・上席研究官(海岸工学)は「同じ高さの波でも波の砕け方や海底の勾配などで堤にかかる力は変わる。東日本大震災を受け、高さ10メートルなど巨大津波の力は従来より大きくみる必要があるかもしれない」という。」

「結果の正式な公表はまだだが、有川さんによると実験全体の1割ほどで、水圧は1平方メートル当たり「津波の高さの5?6倍×1トン」に達し、「3倍」を大きく上回った。ただし、この高い水圧がかかるのは波が当たる瞬間の、0・1?1秒程度だった。」

 「強い力だが短時間なので堤は壊れないだろう。しかし堤がゆがんで隙間(すきま)ができ、次の波で水を通すことはあり得る」と有川さんは説明する。ゆがみの大きさは来年度に調べる計画だ。」

 (田中一郎)
「「短時間なので堤は壊れないだろう」などと,「とにかく壊れては困る」原発・核燃料施設の防潮堤について,このように楽観的な方向で見てはいけないのではないのか。そもそも津波というものは,たった1回だけ,水しぶきがチャップリンと来て終わりなわけではない。繰り返し,繰り返し,これでもか,これでもか,と襲ってくるものだ。しかも,津波は単に「海水」だけではなく,海や陸にある様々な大型物体(岩石や破壊した建物や船舶など)を担ぎあげては,それを原発・核燃料施設に向かって投げつけるように,何度も襲ってくるのである。その想定で破壊力や耐久力を計算しなければ,実際には役に立たないものとなる」

「今月は、防潮堤を振動台で揺すり、そこに波を当てる実験を始めた。堤が海側に揺れた瞬間に波が当たれば、カウンターパンチとなって水圧が増す可能性があるからだ。」

「「研究が不足していた」と有川さん。さらに、東日本大震災の際に各地で生じた、波が堤の下を掘り返して倒れやすくする「洗掘(せんくつ)」現象の実験も計画している。」

 (田中一郎)
「繰り返すが,津波の威力や破壊力と,それに対する耐性を綿密に分析・計算していただくのは大いに結構なことである。しかし,それを今実験的・実証的に確認中ということならば,新規制基準なるものは,一旦撤回すべきものだろう。基準が揺れていて,どうして再稼働審査ができるのか」

2.「水密扉」
「「水密扉」も原発を水から守る重要な存在だ。想定以上の津波や原発内の配管破断などで原子炉建屋に水があふれた際、天井まで水が来ても水圧に耐え、原子炉に冷却水を送るポンプなど扉の奥の重要機器を守る」

「機構はこの扉についても今年度から15年度までの計画で実験、研究を始めた。扉が地震でゆがんだ後で水が襲うことを想定し扉に強い力をかける。その後、扉に水圧をかけ水漏れの量を測る。実験はこれからだが、結果は地震と津波が同時に来た場合の安全対策に生かす」

「機構によると、扉のゆがみを想定した耐水圧実験は扉メーカーでもしていない」

 (田中一郎)
「おいおい,実験もしていないの,いい加減に基準を決めるなよ」

「機構の蛯沢勝三理事は「原発の耐津波設計はこれまで敷地を高くするなど2種類しかなかった。『一般の構造物の耐津波設計で使う計算式を原発でも使っていいんですか』と聞かれても世界的にデータは乏しい。東日本大震災を受け遅まきながらデータを取り始めた」と防潮堤や水密扉の実験の意図を説明する」

 (田中一郎)
「見かけ倒しの,シロウトだましの,原子力の世界の典型だ。根拠がありもしないのに,さもあるかのごとくふるまい,他の業界では常識となっているようなことさえも,ロクすっぽやらない。自らの非は断固として認めず,批判や改善提案や注告に対しては馬耳東風である。そう,彼らは「ウマ」なのだ。馬の耳に念仏で,我々の懸念は届かない。前々から申し上げているように,彼らは社会的に葬り去るしか方法はない」

「規制委はこうした疑問を脇に置き、従来の基準で安全審査を行う方針だ。規制庁の市村知也・安全規制管理官は「審査では、既存の国交省の基準などに沿い、電力会社の出すデータを個別に検討する。機構の研究は新知見の収集だが、技術的知見は常に更新されるもので、審査は今の水準で考える」と言う」

 (田中一郎)
「発言に注目されたい。まず審査は,電力会社が安全確保のためのデータを出し,原子力「寄生」委員会はそれをチェックするという,事業者先行のスタイルを守り抜くということだ。言い換えれば,規制当局として,自らの審査の重点視点は持たず,あくまでも電力会社の「従」として,電力会社に引きずられながら審査をふるまうという姿勢である。

 加えて「技術的知見は常に更新されるのだから,イチイチかまっておれないので,今の水準でチェックする」という怠慢姿勢。電気器具その他の工業製品における温暖化防止対策では「トップランナー制度」というものがあり,最先端の技術の利用が義務付けられているというのに,この遅れに遅れてしまった原子力という20世紀型のグロテスク陳腐産業では,規制当局が今の知見だけで判断して何が悪いのか,と居直っている。この人達に審査をやる資格はないと,はっきり申し上げたい」

「関西電力は安全審査中の高浜原発3、4号機で高さ5・5メートルの津波を想定し、海抜11・5メートルの防潮堤を建設中。堤は今後、規制委の審査を受ける。関電は「防潮堤は国交省の基準などに基づき設計している。機構の実験は把握していないが津波に関する安全性、信頼性の観点から今後、知見や技術情報の収集に努める」と話す」

 (田中一郎)
「人の電気代を使って勝手なことするんじゃないぞ。防潮堤の建設などは,その内容について規制当局の了解を得てから,つまりは,再稼働審査がOKとなってからやるものだ。知見や技術情報も持たないで,何やってんだ。サッサとやめろ」

「(柏崎刈羽原発)同原発土木グループは「電力各社の過去の実験結果などから、防潮堤は“×でも安全を考慮した設計になると考える。また地震と津波が同時に堤を襲う率は低い。水密扉は地震が来てもゆがまない強度に設計している」と反論する。」

 (田中一郎)
「「地震と津波が同時に堤を襲う率は低い。水密扉は地震が来てもゆがまない強度に設計している」だそうだ。これでは,柏崎刈羽原発も,まもなく大過酷事故ほぼ間違いなしだ。地震と津波は別々に堤を襲うものであるという「東京電力柏崎刈羽原発の法則」の信者たちが安全対策をやっているのだから」

「安全審査の申請は24日午前現在まだだが、関電美浜、東北電力女川、同電力東通、日本原子力発電東海第2、中国電力島根原発なども防潮堤を造っている。有川さんは話す。「原発の規制基準にはコメントできないが、防潮堤の基準が『×3』でよいかを判断するには現状はデータ不足だ。専門家として物理的にあり得るケースを調べ尽くし公表したい。どこまで丈夫に造るかの基準は、そのデータを基に社会が決めてほしい」

 (田中一郎)
「何度でも聞く。「データ不足」で,どうして新規制基準が作れたのか」。原子力「寄生」委員会は,全国の原発と電力会社に,審査に先行して防潮堤をつくることをやめさせよ」
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 かつての日本は,科学的実証性を軽視・無視し,我田引水型で極度の自己中心主義の情緒的精神主義に冒された軍部官僚達によって滅亡を余儀なくされた。その愚かな振る舞いが,再び原子力の世界で繰り返されようとしている。「悪魔が来りてホラを吹く」人達を,一刻も早く,原子力の世界から追い払わなければ,もう後がない。
早々

シイタケやキノコ・山菜の販売不振=経営危機は、農林水産省のずさんで無責任なキノコ・山菜及び原木・培土管理がその原因である

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 別添PDFファイル,及び下記URLは,(放射能汚染による)原木シイタケ危機(生産者・農家の経営危機)に関する情報です。

 一言で申し上げれば,原木シイタケのみならずキノコ・山菜類全般の危機的状況は,ひとえに農林水産省(及び厚生労働省)によるキノコ・山菜類,及びその原木・培土に関するずさんで無責任な放射能汚染管理による結果であり,典型的な「東京電力(福島第1原発)放射能放出事件」に係る「二次災害」と言えるでしょう。原木シイタケに限らず,すべてのキノコ・山菜類の生産者・農家、及びその関連事業者に対して,加害者・東京電力及び事故責任者・国は,その全ての損害を賠償・補償する義務があります。これは風評被害などではありません。失敗行政・ずさん行政の必然的結果です。

 <別添PDFファイル>

(1)原木シイタケ危機 (日本農業新聞 2013.12.6

(2)「放射性物質低減のための原木きのこ栽培管理に関するガイドライン」の策定について(牛尾光(林野庁):『山林 2013.12』)

●河北新報 東北のニュース/宮城・大衡産 原木シイタケ出荷自粛 セシウム基準値超(20131219日)

 http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131219t13020.htm

(記事の引用)

 宮城県は18日、国の検査で基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたとして、同県大衡村の施設内で栽培された原木シイタケの出荷を自粛するよう農協や村、生産農家全2戸に要請した。県産の施設栽培の原木シイタケから基準値超のセシウムが検出されたのは初めて。既に流通しているシイタケは、出荷したあさひな農協(大和町)が自主回収している。

 厚生労働省が12日に実施した流通食品の検査で、1検体から1キログラム当たり110ベクレルの放射性セシウムが検出された。厚労省から連絡を受けた県が、大衡村で生産された原木シイタケ7検体と、原木となるほだ木9検体の検査を実施。原木シイタケの放射性セシウムは1キログラム当たり39~73ベクレルで国の基準を満たしたが、ほだ木は42~120ベクレルで国の指標値(1キログラム当たり50ベクレル)を超えていた。

 国の方針で指標値を超える50~100ベクレルのほだ木も一定条件下で使用が認められているが、県は基準値超が今後も出る恐れがあると判断し、出荷自粛を要請した。県は今後、県内でシイタケの施設栽培を手掛けている生産農家全戸を対象に、シイタケとほだ木の検査を実施する方針。露地栽培の原木シイタケについては、県内21市町村で国の指示による出荷停止が続いている。

●基準値を超える汚染食品が市場に流出!、110ベクレルの宮城県産シイタケが流通済み!茨城や群馬の基準値超も市場へ流出! - 真実を探すブログ

 http://saigaijyouhou.com/blog-entry-1386.html

●農林水産省HPより

(1)林野庁-東日本大震災に関する情報

 http://www.rinya.maff.go.jp/j/kouhou/jisin/index.html

(このサイトの下の方の「東京電力福島第一原子力発電所事故による影響等」のところにキノコ・山菜類に関する農林水産省通知類が掲示されています) 

(2)林野庁-きのこ原木・ほだ木の当面の指標値に関する見直しについて

 http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/120830.html

(3)林野庁-きのこ原木及び菌床用培地の当面の指標値の改正について

 http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/120328_2.html

(4)農林水産省-きのこや山菜について

 http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/seisan_situmon.html

 http://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/kinoko/qa/situmon.html

(5)林野庁-きのこ・山菜等の放射性物質の検査結果について

 http://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/kinoko/kensakekka.html

 <農林水産省のキノコ・山菜類の放射能汚染管理の問題点>

 厚生労働省が定めた一般飲食品の残留放射性セシウム規制値自体が、安全を担保しない、いい加減で危ういものですが、それ以外にも、これまでの農林水産省によるキノコ・山菜類の放射能汚染管理=言い換えれば食品としての安全管理には次のような問題点があり、それは今もなお、改められてはおりません。上記で申し上げたように、「原木シイタケ危機」は、原発事故後の政府・自治体の対応が悪いために起きている完全な「人災」、典型的な「二次災害」です。

(1)まず、初動対応が最悪。チェルノブイリ原発事故の経験から、キノコ・山菜類や乾燥食品、ベリー類、野生生物の肉などは、高い放射能値を示すことが既知だったにもかかわらず、政府・農林水産省・厚生労働省・消費者庁は、「東京電力(福島第1原発)放射能放出事件」で汚染された東日本地域で産出される、こうした種類の国産食品類について、厳重な警戒態勢をとらなかった(自由に流通させてしまった)。本来であれば,「高濃度汚染になりやすい」食品類は、汚染地域からの産出・販売をいったん止めて、汚染状況を確認し、汚染物が市場に出回ることがないような「体制づくり」をしてから、出荷を認めるべきだった。しかし、農林水産省は、これらの残留放射能検査体制の確立を含め、必要な措置をほとんど何も取らなかった(その後、ユズなどのかんきつ類や梅(加工品含む)、クリなどの木の実、イモ類、レンコンやタケノコ、大豆や麦、なども放射能が残留しやすいことが分かってきたが、これらについても農林水産省は「何もしない」を続けている)。

(2)20124月の厚生労働省の残留放射能規制値改訂の際、乾燥キノコ類については「水戻し」して食べる状態で残留放射能をキロ当たり計測して判断すると決めたこと(お茶も同様)。具体的には、乾燥キノコ類を口に入れる状態まで「水戻し」して計測するか、乾燥状態の計測値を「重量変化率」と呼ぶ決められた数字で割ったものを「測定値」として使うことにしたこと。まさに「汚染の水薄め」をしてしまったわけで、この措置により、かなり高い汚染度の(乾燥)キノコ類でも(チェルノブイリ原発事故汚染地域からの輸入物を含む)、水で薄めて規制値以下に下げることができるようになった。

(3)特にキノコ類については、栽培の「土台」となるキノコ原木やキノコ用栽培土について、その原料の汚染物の排除を徹底せず、東日本から全国へ向けて「汚染されたキノコ原木」や「汚染されたキノコ栽培土」の拡散流通を放置してしまった。この結果、上記(1)と相まって、日本全国どこでも、キノコ類の放射能汚染が検出されるようになり、「キノコ類」は危ない、という観念が全国の一般消費者に広がってしまった。当然ながら、子どもたちの学校給食の食材を懸念する保護者からは、学校給食食材からキノコをはずすよう強い要請も出てくるようになる(キノコの栽培土には、たとえば木材加工した時に大量に出てくるオガクズやバーク(木の皮)が原材料に使われるが、森林が深刻なまでに放射能で汚染している東日本産の木材加工から出てくるオガクズやバークが汚染していることは自明なことである)。

(4)きのこ原木及びほだ木、及び菌床用培地及び菌床に関する「当面の指標値(放射性セシウムの濃度の最大値)」が次のように決められたが、それらは科学的・実証的に「安全性」の根拠がない(何を根拠に決めたのか? 「移行係数」の実証的根拠を明らかにせよ),各規制値には「安全バッファ」が全く考慮されていない(通常は100倍くらいの「安全バッファ」を設ける),そもそも「指標値」という「守っても守らなくてもいいような、いい加減な数値」であって、罰則付きの厳格な規制値ではない、生産現場に対する周知徹底が自治体任せになっていていい加減、などなど、キノコ類の生産の安全確保に対して熱意も責任も感じられない実にいい加減でずさん、無責任極まる対応に終始し、今もそうであること。

●きのこ原木及びほだ木

  50 ベクレル/kg(乾重量)

●菌床用培地及び菌床

200 ベクレル/kg(乾重量)

(うがった見方を申し上げておけば、原木栽培キノコ生産者は零細農家が多く、従って政治的に押さえつけることができると読んで、規制値は比較的厳しめの「50ベクレル/kg」としたが、菌床用の栽培土については、ハウスもので比較的大手の会社経営や地域有力者である生産者が多いので、規制値も原木よりかなり甘い「200ベクレル/kg」としたのではないか =たとえば厳しい規制値にしたら、既に使っている菌床などが全部廃棄となる。いずれにせよ、この原木や菌床の規制値に科学的・実証的根拠はなく、エイヤーで決めた可能性が高い)

(5)そして、今現在も、上記の河北新報記事でご覧になったように、仮に規制値を上回る汚染キノコが発見されても、いい加減な対応の仕方である。きちんとした「規制」の形をとらないで、生産者や生産者団体の「自粛」などとしてやらせたり(だから、きちんとしていなくても、誰も責任を問われることはない)、再発防止対策を厳格にやって行こうとする気配もない。そもそも全国で大量に生産されているキノコ・山菜類について、残留放射能はほとんど未検査状態で食品流通している。たまたま今回、検査して見つかっただけの話で、潜在的にも、実態的にも、汚染キノコ・山菜類はわんさと食品流通に乗っていると考えていい。まさにキノコは危ないのだ。

(6)また、輸入されるキノコ類についても下記の通り

●東京江戸川放射線 ザル検査で欧州チェルノブイリ禍食品が続々、輸入イタリア産ポルチーニ282ベクレル ブルガリア産ブルーベリー164ベクレル 基準値100ベクレル超え すでに日本の食卓に(週刊朝日 10-25)

 http://radiation7.blog.fc2.com/blog-entry-2858.html

 http://p.twipple.jp/Xn7gv

(7)別添PDFファイルの林野庁役人が書いた「「放射性物質低減のための原木きのこ栽培管理に関するガイドライン」の策定について(牛尾光(林野庁):『山林 2013.12』)」は、是非ご覧になってみてください。例えばそこには、次のように書かれております。いったい、これって何なんだ、と思います。消費者の食べものの安全性が後回しにされていることが「よーく」分かります。

(最終ページです)「しかしながら、きのこについては放射性物質の吸収メカニズムが解明されておらず、実証試験のデータの蓄積にも時聞が必要であることなど、完全なものを求めると生産再開が手遅れになることが予想されます。現場の皆様には大変御苦労をおかけしますが、現時点の知見を基に実施して行かさるを得ないことを御理解いただきたいと思います。」

「完全なものを求めると生産再開が手遅れになる」!!!!!! だそうです。

●林野庁-「放射性物質低減のための原木きのこ栽培管理に関するガイドライン」の策定について

 http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/131016.html

 <結 論>

 冬のお鍋に欠かせないシイタケ、土瓶蒸しに入れるキノコ、煮てよし焼いてよしの秋の味覚、なんですが,みなさま,ここは涙を飲んで,もちろんマツタケやマイタケも含め、原木きのこのみならず、菌床キノコも含めて、キノコ・山菜類を食べるのは当面やめておきましょう。今のままでは「危険である」とはっきり申し上げておきたいと思います。但し、飲んでも飲んでも涙が出て止まらない思いで申し上げております。

早々

2013年12月21日 (土)

何をなまっチョロイことやってんだ、消費者庁 「メニュー虚偽で措置命令=阪急阪神ホテルズなど3社」

前略,田中一郎です。

 

●メニュー虚偽で措置命令=阪急阪神ホテルズなど3社―景表法違反・消費者庁 (時事通信) - Yahoo!ニュース

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131219-00000089-jij-soci

 

新聞報道などで、ご承知の通りです。

例によって、例のごとく、でしょう。

 

(以下、怒りを込めて)

何をなまっチョロイことをやってんだよ、賞味期限切れの消費者庁よ

我々消費者を馬鹿にしてるのかよ

(担当大臣の森さんよ、特定秘密保護法なんぞに熱あげてる時やないで)

 

まず、無期限の業務停止命令を出し

厳しい原因解明と抜本的な改善策・再発防止策を出させろ。

責任者処分を含む体制の立て直しも、その再発防止策の中に入れさせろ。

営業再開はそれからだ。

 

次に、巨額罰金を払わせろ。

「みなし利益」全額と、その3倍以上の金額のペナルティだ。

 

外食・レストランや百貨店の方はどうなってんだ。

ヤル気あるのか?

 

どうせ、景品表示法では、そんな権限は与えられておりません

などと言い訳をするのだろう。

 

だったら、法律を変えて、有効に機能するようにするのが

お前たちの仕事だ。

嘘八百の表示をする連中を「業務上詐欺行為」で

告発・逮捕できるような法律にしておけよ

 

それから

消費者庁にぶら下がって、へなへなやってる消費者委員会

お前らも何やってんだよ、

私が上記で書いたようなことを、勧告でもしたらどうか

(いやなら解散してしまえ、そんな消費者庁・消費者委員会なんぞ、いらんわ)

 

「ふざけんな、馬鹿野郎」ですな

早々

2013年12月20日 (金)

被ばくから子ども達を守ろう : 「まつもと子ども留学プロジェクト」

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

 

 別添PDFファイルの東京新聞記事にもありますように,このほど福島県から長野県松本市に避難をした人や弁護士らでつくる「まつもと子ども留学基金」が計画した,同市に小中学生向けの寮をつくり,放射能で汚染された地域の子どもたちの避難を受入れるプロジェクトが開始されました。下記はその簡単なご紹介です。

 

 こうした企画は,本来は「東京電力(福島第1原発)放射能放出事件」を受けて,日本政府や自治体などが率先して取り組むべき必要不可欠な対策だと言えるでしょう。しかし,この日本では,「東京電力(福島第1原発)放射能放出事件」以降,放射能や放射線被曝の危険性に対する作為的な歪曲・矮小化や軽視・無視の政策・行政が続き,被害を受けた多くの方々,とりわけ放射線弱者の胎児を含む子どもたちが悲しい境遇に置き去りにされています。

 

 今回のボランティア有志の試みに,チェルノブイリ原発事故での経験が豊かな菅谷昭(すげのやあきら)松本市長が支援の手を差し伸べ,少しでも放射能の魔の手から逃れることのできる子ども達を増やす試みが開始されたことは,まず喜ばしいことと受け止めています。

 

 今後は,今回の「松本モデル」を参考にして,こうした試みや企画が民間団体の間に広範囲に広がり,「ふくしまの子どもたち」のみならず,その周辺地域のホット・スポット等,危険な放射能汚染地域に今も居住を余儀なくされている子どもたちにも,民間先行で救いの手が伸びて行くよう,大きく期待したいところです。また,本来なすべき自らの使命と責任を忘れている政府や自治体などの行政ファクターに対しては,強くその反省を求め,一刻も早く放射能汚染地域の子どもたちを疎開・避難させるよう施策の実施を求めます。子ども達を放射能から守れないような政府や自治体など必要ないのです。

 

 

 <別添PDFファイル>

●福島の子,松本で守る(20131219日付東京新聞)

 

 <産経ニュース>

●福島の子供たちに長期「留学」を 長野・松本のNPOが受け入れ計画 - MSN産経ニュース

 http://sankei.jp.msn.com/life/news/131217/trd13121709120001-n1.htm

 

(記事引用)

 長野県松本市のNPO法人「まつもと子ども留学基金」が、福島県の小中学生が安心して生活し勉強できる場所をつくろうと、子どもたちが親元を離れ松本市で寮生活をしながら地元の公立学校に通う計画を進めている。受け入れ先の小中学校を紹介するなど松本市も協力。同市によると、東京電力福島第1原発事故の後、放射線への不安から親子で避難するケースは多いが、子どもだけが移住するのを支援するのは珍しい。

 同市の菅谷昭市長は、チェルノブイリ原発事故で医師として現地で支援に携わった経験があり、低線量地域の健康への影響は未解明な面が多いとしている。

 計画では松本市にスタッフが常駐する寮を設け子どもたちを共同生活させる。対象は小学3年から中学3年までで、寮費は月約3万円。家賃や光熱費はNPOが負担し、NPOの運営は助成金や募金で賄う。来年4月から実施予定で、数人の希望者がいるという。

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 <必見です:菅谷昭(すげのやあきら)松本市長記者会見>

●<松本こども留学>「松本モデル」が全国に広がって欲しい12-17菅谷昭松本市長会見(文字起こし) - みんな楽しくHappy?がいい♪

 http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3471.html

 

 <まつもと子ども留学>

●まつもと子ども留学HP

 http://www.kodomoryugaku-matsumoto.net/

 

●説明会 - まつもと子ども留学

 http://www.kodomoryugaku-matsumoto.net/?page_id=86

 

●協力のお願い - まつもと子ども留学

 http://www.kodomoryugaku-matsumoto.net/?page_id=89

 

 <関連サイト>

●ふくしま集団疎開裁判

 http://fukusima-sokai.blogspot.jp/

 

●自責の念に駆られる親たち 福島の子どもの甲状腺がん (東京新聞:こちら特報部) 赤かぶ

 http://www.asyura2.com/13/genpatu34/msg/834.html

 

●松本市長 菅谷昭氏講演会 子どもたちを放射能から守るために 栃木県佐野市 6月17日 - 一輪の花 - Yahoo!ブログ

 http://blogs.yahoo.co.jp/erath_water/63762015.html

早々

 

(参考)「いちろうちゃんのブログ」から

●自民党の「復興」加速化方策=大量被曝させてもいいから住民を早く帰還させろ,そして東京電力は責任不問で完全救済だ、費用は国民に消費税で払わせろ いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-e535.html

 

●尿検査の結果を過小評価・矮小化してはならない:国は被ばく健康管理のための総合的なワンストップ検査体制を早く確立せよ(岩波月刊誌『科学』掲載論文より いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-2f42.html

 

尿検査の結果を過小評価・矮小化してはならない:国は被ばく健康管理のための総合的なワンストップ検査体制を早く確立せよ(岩波月刊誌『科学』掲載論文より

前略,田中一郎です。

 

(別添PDFファイルは添付できませんでした。なお、下記の文章は2013419日に書いたものです)

 

 先般,岩波書店の月刊誌『科学』(2013.1)に「尿検査を活用して内部被曝を知る」という論文が掲載されました。検出限界値が大きく,体が小さい子どもの場合には内部被曝を十分には測定できず,またγ核種以外のα核種(例:プルトニウムやウランなど)やβ核種(例:放射性ストロンチウムやトリチウムなど)なども調べることのできないWBCよりは,より確かに詳細に,かつ簡単に検査ができる尿検査は,以前より注目すべき検査方法と思っておりました。この小論文を読んでも尿検査の重要性認識はゆるぎません。

 

 

 しかし,この論文が導き出している尿検査の結果評価を巡る議論については,大きな疑問を持たざるをえませんでした。これはひょっとすると,尿検査の重要性を指摘しながらも,その結果は極度に過小評価・矮小化することにより,被害者や子どもたちの内部被曝を覆い隠してしまうことになるのではないか,そういう危惧を強く抱かざるを得ないものでした。

 

 

 以下,この論文のどこが理解に苦しむのか,変なのかを簡単に列記したいと思います。詳しくは原文を図書館等で入手の上,ご覧いただければと思います。なお,この小論文の著者2人のうちの1人は中川尚子氏で「茨城大学理学部物理学領域」とあり,教授・教員なのか学生なのか大学院生なのかは不明です。もう一人の著者は木村かやの氏で,「あおば皮膚科クリニック」とあるだけで,医師なのか従業員なのかは不明です。

 

 <別添PDFファイル>

・尿検査を活用して内部被曝を知る(中川尚子・木村かやの 『科学 2013.1』)

 

 <首をかしげる記述を,私のコメント付きで列記します>

(1)P42左「標準体重かつ標準的な尿量の5歳児ならば,1日のセシウム摂取量(Bq/day)と体重1kgあたりの体内セシウム濃度(Bq/kg)は,検査結果に記載された尿中セシウム濃度(Bq/L)のそれぞれ1倍とl.6倍である」

 

 (田中)⇒「尿中セシウム濃度(Bq/L)のそれぞれ1倍とl.6倍である」は小さすぎるのではないか。

 

(2)P42左「東京電力福島第一原子力発電所の事故から1年8カ月が経過し,食品に含まれる放射性セシウムの量について継続的な検査が行われている。おかげで,食品の汚染状況について大まかな見通しを得ることができるようになってきた」

 

(田中)⇒ 検査が行われている食品の数は,流通する食品数に比較すると限りなくゼロに近く,食品の汚染状況は3.11福島第1原発事故以降,一貫して分からないままである。意図せずして汚染品を食べてしまうリスクは依然として高く,また,汚染物として処分されるべきものも食品流通に乗せられている可能性も払拭できない。ひとえに厚生労働省・農林水産省など,政府の食品検査体制の「手抜き」によるところ大である。

 

(3)P42右~P43左「高精度すぎてほんのわずかな放射性セシウムでも検出してしまうことだ。尿検査で放射性セシウムの数値(つまり不検出以外の結果)が検出されたことを悲観し,放射性物質ゼロの食事を徹底しようとして,高いストレスにさらされている方がいる」(中略)

 

 「親が子どもたちを守りたいという気持ちは尊いものなので,高いストレスを受けて対処すべき危険な結果なのか,慎重に検討してみたい。たとえば,尿検査結果の投稿サイトでは,1 BqL未満という検出限界に近い報告例が大半を占めている。1BqLの測定結果を得た5歳児が1日に食べているセシウムの量は1.0Bq,体内セシウム濃度は体重1kgあたり1.6Bq,体内セシウム濃度は29Bqと概算される。体内の放射性セシウム量についての限度値である体重1kgあたり20Bq(後述)と比較すれば,十分に安心できる検査結果に見える」

 

(田中)⇒ 上記(1)と同様で,1BqLの測定結果の場合,食べているセシウムが1Bqや,体重1kgあたり1.6Bqの体内蓄積,体内セシウム濃度が29Bq,などの数字は小さすぎるのではないか。

 

(4)P43左「(これは「尿検査結果を150倍すると,ほぼ体内の放射性セシウム量に相当するのではないか」という間違った見積もりが同サイトに書かれていることも影響しているかもしれない)」

 

(田中)⇒ 一般的に,尿検査結果の100~150倍くらいの放射性セシウムが体内に存在すると言われている。何故,それが「間違っているのか」の説明はない。

 

(5)P43右「しばらくして体内の蓄積量が増えてくると,摂取する量と排出される量が釣り合うようになる。この釣り合うときの値を乎衡値と呼ぼう。平衡値になっている場合には体内のセシウム量が変化しないのだから,食べた分だけ外に出るということだ。つまり,平衡であるならば,1日のセシウム摂取量=1日のセシウム排出量 となる」

 

 「原発事故から1年8カ月も経過した現在では,多くの家庭の食材選択はほぼ落ち着いていることだろう。このような場合は,毎日ほほ同じ量のセシウムを摂取し,体内のセシウム濃度も平衡値になっているとして,大きな間違いはないだろう」

 

(田中)⇒ どうも,この論文のそもそもの誤り,というか,強引な結論の根源は,上記に書かれている余りに楽観的な仮定・前提にあると言わざるを得ない。加工品や外食を含む流通する飲食品が放射性物質に汚染されているかいないかは,現在の検査数では何とも言えないし,これからも何とも言えない。

 

 特に福島第1原発からは今も放射性物質が海に,大気中に,地下水にと放出されており,これらの環境放出放射能が,どのようにこれから挙動して行くかは,流通する飲食品や環境汚染状況が全くと言っていいほど調査・検査されておらず,分からないままであると言っていいだろう。生物が媒介する生体濃縮や食物連鎖もあり,動物由来の食品=とりわけ魚介類については,放射性セシウム以外の危険極まる放射性核種も懸念されている。そのような情勢下で,何故にかような強引でかつ「安全の側」に引っ張るような「評価」をするのだろうか。少なくとも科学的・実証的な根拠は乏しいと言ってよい。

 

 更に,内部被曝には呼吸被曝があり,土壌汚染の結果,かなり高い空間線量・高い土壌汚染の中で居住を半ば強制されている住民,特に子どもたちの被曝については,呼吸被曝が外部被曝と併せて非常に心配である。食べ物摂取からだけで内部被曝の「平衡状態」を説くのも,ある種のインチキではないのか。

 

 この論文の著者は,かような強引かつ被曝もみ消しにつながりかねない強引な仮定を前提として,尿検査の結果に過剰な心配をするなと説くのではなく,汚染と被曝に関してワーストシナリオを念頭に置いて,そのワーストシナリオが現実化しないための検査手法として尿検査を説明する必要がある。そして,そうした予想がもっと科学的根拠を得ることのできるよう,飲食品検査体制や環境・土壌の放射能汚染調査体制の抜本拡充を世に訴えるべきではないのか。

 

(6)P43右「体内のセシウムは尿や便とともに体外ヘ排出される。実測によれば,尿からの排出は全体の約80%で,便や汗から残りの20%が排出される(年齢によらない)」

 

 「(上記(5)は)1日のセシウム摂取量=尿による1日のセシウム排出量/0.8 とすることができる。つまり,尿に含まれるセシウム量がわかれば,1日のセシウム摂取量もわかるわけだ」

 

(田中)⇒ 「0.8」(80%)の根拠はICRPらしいが信用できない。ケースバイケースで違う可能性あり。また,上記でも申し上げたように,セシウム摂取量と排出量が「平衡」するなどという仮定は,現状においては,その実証的根拠に乏しく,受入れることはできない。この論文の全ての誤り・強引な結論の根源である。食べること・呼吸することで体内に入ってくる放射能の量が,尿などによって排出される量と比べて少しでも大きければ,その人の体には,毎日毎日放射能が少しずつ蓄積していくだろう。平衡値などありはしない。しかも,入ってくる放射能は放射性セシウムだけとは限らないのだ。

 

(7)P4445「検査結果に示された尿中セシウム濃度は高いのか低いのか,どのようにして見極めればよいだろうか」

 

 「まずは,年間1mSvと言われる被爆限度値と比較してみよう。(4)式によって見積もった量の放射性セシウムを,1年間毎日摂取し続けたとしよう。放射性セシウムを経口摂取した場合の内部被曝量は,摂取したベクレル量にICRPの定めた実効線量係数を乗ずれば得られる」

 

 「たとえば5歳の子どもの検査結果として,セシウム1342.1BqL,セシウム1373.0BqLを得た場合は,内部被曝量は(2.13.0)×0.0040を計算すれば求められる。結果は約0.02mSvとなり,年間1mSvよりも十分に非常に低い数字である」

 

(田中)⇒ 複雑そうなことをいろいろ書いているが,何のことはない,体内のベクレル数を尿検査で推測し(これが過小評価だと申し上げている),そのベクレル数をICRPの根拠定かでない「実効線量換算係数」(ベクレル・シーベルト換算係数)を掛けて,実効被曝線量のシーベルトにしているだけのことである。その値が小さいからといっても「それがどうした」の世界である。ベクレル・シーベルト換算係数に実証科学的な根拠は乏しく,また,放射線被曝の評価単位「シーベルト」も原子力ムラがでっち上げたインチキの可能性が高い。言い換えれば「シーベルト」の値は小さく出るように「創作」されているのである。こんな説明を聞いても,何の安心にもつながらない。徹底して体内のベクレル量で考えるべきである。

 

(8)P4546「日本では体内セシウム濃度についての限度値は設定されていないが,子どもの体内セシウム濃度の限度値として20Bqkgをあげている例がある。26年前にチェルノブイリ事故の被害を受けたベラルーシのBELRAD研究所では,現地での経験から割り出した値として「子ども20Bqkg,大人50Bqkg」を安全判断の基準にしている。福島県でのWBC測定に関わる上昌広教授(東京大学医科学研究所)20Bqkgを要注意の目安としてあげている」

 

(田中)⇒ 放射性セシウムの場合,子ども20ベクレル/kg,大人50ベクレル/kgという危険判断数値はよく聞く数値である。上昌広教授(東京大学医科学研究所)までがそのように言うのであれば,見直さなければいけないかもしれないが,一応の目安として見ておくとしても,この20,50と比較する尿検査結果から推定される体内ベクレル数が,上記(5)(6)で申し上げた「入る量・出る量の平衡状態」を前提にした推測である限りは,過小評価となる危険性が常にある。実際には,もっと体内に放射性セシウムが残存しているのに,それを見逃してしまう結果となるということだ。

 

(田中)⇒ 加えて,この議論には,3つの疑問を呈しておく。一つは,尿検査結果はあくまで検査時点での体内残存の放射性セシウムを推定するものであって,その人の被曝履歴を明らかにするものではない。被曝履歴は,過去にさかのぼって被曝の状況を把握しないと,容易には確定できないが,福島第1原発事故による内部被曝の場合には,初期被曝が非常に大きい可能性が高いのである。20,50の限度値が,こうした初期被曝を含む過去2年間のワーストシナリオに基づく内部被曝評価に耐えられるものかどうか,また,それが人体や健康への悪影響顕在化のメルクマールとして使っていいのかどうか,とりわけ20,50未満なら「安全・安心」などと言えるのかどうかは,少なくとも科学的には明らかではない。

 

(放射線被曝の健康被害の危険性は累積の被曝線量に比例して増大します:つまり過去の被曝は消すことのできない傷となって残ります。だからできるだけ被曝は避けるべきなのです)

 

(ついでに申し上げておけば,こうした尿検査を含む内部被曝検査結果と,そこから一定の健康影響評価を行おうとする試みは,チェルノブイリ原発事故後も含めて,原子力ムラ・原子力国際マフィアによって,徹底して妨害を受け続け,または抑圧・弾圧されてきた。その結果,原子力利用開始から数十年を経過した今日においても,その明確な結論は得られていない。放射線被曝とその被害は「もみ消すもの」,でなければ「あらゆる屁理屈をつけてでも,過小評価するもの」として取り扱われ,対処されてきたのである。私は,放射線被曝の定量的な人体影響が疑いもなく明らかになるまでは,原発などの核エネルギーの利用は中止すべきであると考えている)

 

(田中)⇒ 2つ目の疑問は,放射性セシウムの人体内における挙動の問題である。放射性セシウムは,よく天然の放射性物質であるカリウム40とよく似ていると説明される。カリウム40は,特定の臓器に偏って蓄積することなく,人体全体にまんべんなく均等に散らばって分布し,かつ,体内に入ってもすぐに出て行く性質を持っている。このカリウム40と放射性セシウム(134137)が似ているというわけである。

 

 確かに周期律表から推定される化学的性質は似ているのだろう。しかし,それは「似ている」のであって「同じ」ではない。放射性セシウムが人体内でどのように挙動するかは,はっきり申し上げて分かっていない。甲状腺その他の特定臓器にある程度集中してくる=特に子どもの場合にはその傾向が強い,とも言われているし,カリウムのように体内に入ってもすぐに出て行くということはなく,また,放射性物質としてのカリウムの存在形態と比較すると,放射性セシウムの場合は,大きさが大きく,他の危険な放射性物質などとともに,化合物として,「団子」状態で,存在していることも考えられる。化学的性質のみならず,物理的な形状からくる挙動の違いもありうる話である。

 

 結論を急げば,放射性セシウムの体内存在量が同じでも,もしそれが体全体にまんべんなく散らばるのではなく,特定の臓器や部位に一定の偏りをもって蓄積するのであれば,内部被曝としてみた場合には,その危険性評価は違ってくる。体内にある放射性セシウムの量が同じでも,その体内挙動が特定箇所への濃縮・蓄積を伴うのなら被曝被害は当然大きくなるだろう。

 

(田中)⇒ 3つめは,いわゆる「生物学的半減期」のことである。簡単に申し上げると,この「生物学的半減期」は本当に経験科学的な実証性があるのか,ということである。体内ベクレル数が大きい時はともかく,低線量の体内放射性セシウムが,ほんとうに物理学的半減期のように,きちんと一定日数ののちに体外に必ず排出されると断言できるのか,ひょっとすると低線量域の場合には個体差が大きく,「生物学的半減期」などという概念は大雑把にしか成立しないかもしれない。そうすると,被曝評価で最も重要な「累積被曝量」は大きく違ってくることになる。

 

(9)P46右上「体内セシウム濃度を20Bqkg未満に保ちたいならば,日々の食事の平均的なセシウム濃度を10 Bqkg未満にしておく必要がある。大雑把に言うと,1日に摂取する総セシウム量が10Bq未満ならばどの年齢層でも大丈夫だ。尿中セシウム濃度で言えば,検査結果が5BqL未満ならば問題ない(1~7歳ならば8BqL程度まで大丈夫である)。最近の食品検査の結果や,報告されている尿検査結果を見る限り,この量のセシウムを摂取している人は非常にまれだと言えよう。

 

(田中)⇒ そして,いよいよ,いい加減で怪しげな仮定・前提の上に展開してきた議論の結論として,上記のように「○○未満ならば問題ない」「○○程度まで大丈夫である」と断言している。ここにきて,この論文は,はっきりと被曝過小評価による乱暴な結論の断定を行っている,と言っていいと思う。少なくとも,どうだかわからないような前提の上で計算してきた結果なのだから,断定はできないはずではないか。著者の立場になり代わって申し上げれば,「余り問題視する必要はないのかもしれない」「○○程度までは極度に懸念するには及ばない」くらいの表現が許容される「限度」だろう。

 

 私からは,はっきりと断言しておきたいが,上記のようなことは言えない,「問題なく」はなく,「大丈夫」でもないのだ。それともう一つ,著者は「日々の食事の平均的なセシウム濃度を10 Bqkg未満にしておく必要がある」と書いている。ならば,20124月より適用されている厚生労働省の定めた飲食に係る残留放射性セシウムの規制値(一般食品で100ベクレル/kg)についてはどう考えているのか,明らかにしていただかないといけないのではないか。何故,肝心なことを避けて通るのか? 私は厚生労働省の規制値を前提にした場合,1日10ベクレル/kg未満の摂取に留まるとはとても思えない。

 

10P47左「この病院のWBCの検出限界は250Bqbodyなので,標準的10歳児では7Bqkg以下の体内セシウム濃度は不検出となる。表4と表5を比較すると,尿検査のほうがWBCよりも低い体内セシウム濃度を計測できていることがわかる」

 

(田中)⇒ この論文で数少ない正しい記述である。WBCよりも尿検査の方が内部被曝を見る検査としては優れている。これはもはや放射線被曝管理の常識だが,この常識が日本では実践の場では通らない。いつまでたっても尿検査が学校での子どもの健康診断に導入されないし,一般市民への無料検査もなされないし,その重要性についても住民・国民に説明がなされず,愚かなマスコミを動員してWBCの値が小さいから,もう安心してして下さい,を繰り返している(その先頭を行くのが早野龍五(東京大学大学院教授),上昌広東京大学医科学研究所教授,坪倉正治(東京大学医科学研究所)らである)。

 

 そもそも住民の放射線被曝管理と健康診断のためには,尿検査だけでも不十分であって,本来は,①尿検査,に加えて,②心電図検査(セシウム心筋症検査他),③血液検査,④染色体異常検査,⑤甲状腺エコー検査,⑥髪の毛や脱歯や検便などのバイオアッセイ,⑦白内障検査,⑧膀胱炎検査,などが総合的に「ワンストップ」で無料で,全国どこに避難していても実施されなければならない。しかも,注目する放射性物質は放射性セシウムだけでなく,福島第1原発から放出されたすべての放射性核種に着目してである。

 

 しかし,坪倉医師の南相馬での体験談を聞くまでもなく,たとえば「福島県民健康管理調査検討委員会」で検討状況を垣間見ればわかる通り,国も県も,被曝させられた住民の命と健康を守るための施策など,一切やるつもりはないようである。許し難い態度である。この論文の著者は,こうした国や県の態度こそを,この論文の中で問題にすべきであったのではないか。

 

11)P47右上「食品経由の放射性セシウムの摂取は,放出量としては同レベルの惨事であったチェルノブイリ事故では長期的に懸念を与え続けているが,今回の事故では(現在のところは)うまく対策できているというべきだ。事故直後からの生産者(をはじめとする多くの方々)の多大な努力,日本の流通の良さを生かす取り組みなど,多くの要因が功を奏しているのだろう」

 

(田中)⇒「事故直後からの生産者(をはじめとする多くの方々)の多大な努力」は否定すべくもないが,その努力が愚かな国や県庁などの自治体の間違った行政のおかげで活かされていないのが現状である。従ってまた,「今回の事故では,うまく対策できているというべきだ」などという発言に対しては,「ご冗談でしょう」と申し上げざるを得ない。

 

 多くの原発事故被害者は,今,賠償・補償の切捨てに遭遇して苦悩させられている。「原子力事故による子ども・被災者支援法」による被害者再建支援の具体的中身も貧弱なまま,そもそも基本方針策定が棚上げされ,支援策が進展していない。こうしたことが解決されないまま,今度は被害者及びその子孫に,深刻な健康被害が襲うことのないよう,この論文の著者を含む我々は,放射線被曝を軽視したり矮小化したりする軽率な言動や断言を慎むべきである。

 

 そして,この愚かで許し難い国や自治体行政,とりわけ捻じ曲げられた放射線被曝管理と被曝回避対策について,声を大にしてその改善を求め,また,原子力ムラをのさばらせて放射線被曝被害をもみ消し・切り捨てんとするその暴挙に対して,いっせいに抗議の声を挙げて行かなければならない。それが福島第1原発事故の被害者と同時代に生きる人間としての倫理であり道徳であり使命であるのだと,私は強く思っている。

 

(この論文にはまだ多くの問題がありますが,長くなりますので,この辺で終わります)

 

 <最後に>

1.尿検査結果の評価を矮小化するな

2.放射線被曝を甘く見るな

3.我田引水型の仮定や前提の上で乱暴な結論を断言するな

4.国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告などを無批判に使うな

5.頭狂(東京)大学を筆頭とする日本の原子力ムラ・アカデミズムへの媚びへつらいをやめよ

6.この論文の著者の善意を信じたいが,善意ならば許されるというものではない

7.国は被曝健康管理のための総合的な(無料)ワンストップ検査体制を早く確立せよ

草々

2013年12月19日 (木)

自民党の「復興」加速化方策=大量被曝させてもいいから住民を早く帰還させろ,そして東京電力は責任不問で完全救済だ、費用は国民に消費税で払わせろ

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

別添PDFファイルは、今日の朝日新聞朝刊に掲載されました2つの記事です。この2つの記事からは、ゾンビ化し、当事者能力を失っている東京電力に政府がテコ入れをし、引き続き誰の何の責任も問わぬままに延命させるとともに、福島第1原発事故の被害者に対しては、これまで以上の「兵糧攻め」をかけつつ、大量被ばくを承知の上で放射能汚染地域に帰還させていく、そんな、とんでもない、まるでやることが逆さまの、もはや犯罪的とも言える「原子力ムラ代理店」政策が始まろうとしていることがわかります。以下、簡単にご紹介いたします。許しがたい「政策」(犯罪?)です。


 <別添PDFファイル:添付できませんでした>

(1)早期帰還に賠償上乗せ:福島原発事故,復興加速へ政府指針(朝日 2013 12 19

(2)廃炉・汚染水対策に専念,福島第一 東電の役割明確化(朝日 2013 12 19


1.早期帰還に賠償上乗せ:福島原発事故,復興加速へ政府指針(朝日 2013 12 19

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131219-00000020-asahi-pol

 

 この記事は1面に掲載された記事です。「政府は、東京電力福島第一原発事故からの復興を加速するための指針をまとめた。早期に帰還する住民には賠償を上乗せする一方、避難住民すべての帰還を前提としないことを示した。帰還後は個人の被曝(ひばく)線量を基に、事故による追加被曝は年1ミリシーベルト以下を目指す。除染や中間貯蔵施設にも公費を投じ、東電への資金援助の上限を今の5兆円から9兆円に増やす。」という記事の要約の下に、「福島復興の加速に向けた政府指針」として、具体策が「表」の中に書かれております。下記に抜き出してみます。(右記の○×は私の評価です)

 

(帰還対策)

●早期帰還者には賠償を追加(日経によれば100万円程度だという)・・・×

●慰謝料は避難指示解除後1年で打ち切り・・・・・・・・・・・・・・×

●個人線量を把握して対策に活用・・・・・・・・・・・・・・・・・・×

●事故による追加被曝は年1mSv以下を目指す・・・・・・・・・・・×

 

(田中コメント)

 避難指示解除1年で慰謝料打ち切りとセットで、早期帰還者へは賠償額増額、というこのやり方は、嫌悪感や激しい怒りを感じさせるほどに被害者住民を馬鹿にしたやり方ではないでしょうか。加えて、帰還者には線量計を個々人に渡して、被曝量を過小評価しながら(内部被曝無視、体の片側被曝無視、その他被曝実態からかい離)、結局は放射線防護=被曝を被害者の自己責任に転換してしまっています。1mSvを目標とする、というのは一種の「官僚用語」で、その実質的意味は、1mSvは「絵に描いた餅」として永久に棚上げにしてしまう、という意味です。こんなもの、許せるわけがありません。

 

(避難指示解除地区の除染)

●除染目安に個人線量の活用を検討・・・・・・・・・・・・・・・・・×

 

(田中コメント)

 できもしない除染は費用ばかりかかって効果があまり出ないため、除染費用を削減するために、個人線量計で事足れりとすることで、事実上の「除染の打ち切り」を画策。除染するから帰ってこい、と言っていたのは、いつの間にやら消えてなくなり、とにかく帰ってこい、来ない奴には支援もしない、に変化し始めています。

 

(長期避難者支援)

●新たな住宅確保の費用の賠償を追加・・・・・・・・・・・・・△(限られた被害者だけの施策で全く不十分)

●慰謝料は一括払い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・△(同上)

●避難指示地区の中長期的将来像の検討を始める・・・・・・・・・△(同上)

 

(田中コメント)

 ここで支援されるという「長期避難者」とは、政府が汚染や被曝線量とは無関係に、将来の賠償金切捨てを意識して、政治的に「区切り」を付けた「避難区域」や、その後の区域再編で出てきた「帰還困難区域」「居住制限区域」に住んでいた人達のことです。福島第1原発事故で深刻な被害を受け、放射線管理区域指定基準を上回る地域に住む、本来であれば「避難区域」とされるべきだった人々の数と比較すると、その1割にも満たない人数です。そのわずかな方々だけを、政治的に、意識的に「手厚く対応しています」と「見せる」ためになされる施策がこれです。それでも、この程度のことでは、帰還してもしなくても、被害者の生活や仕事の再建は容易ではありません、まして、ここに示された人達以外の被害者は、ほとんど何の賠償も補償も支援も受けられないままに、切り捨てられようとしているのです。これもまた、許せるものではありません。

 

(廃炉・汚染水対策)

●国が前面に出て対策を実行・・・・・・・・・・・・・・・・?(何をどうするの?)

 

(東電支援)

●公的支援の上限を5兆円から9兆円に増額・・・・・・・・・×

 

(田中コメント)

 被害者を救済するのではなく加害者の東京電力を救済する、このたびの自民党・安倍晋三政権の加速化指針の正体が透けて見えています。廃炉や汚染水対策に、無節操に、責任不問で(経営者、株主、金融機関、原子炉産業)、ズルズルと、まるでバブル崩壊後の粉飾メガバンクへの大蔵省政策のごとく、税金を逐次投入しては無駄にしていく、そんな馬鹿丸出しの、背信的施策がスタートしようとしています。8兆円だ、いや9兆円だ、いや・・・・、まるでバナナのたたき売りのごとくです。そして、かつての不良債権対策がそうであったように、この投入された税金は何の役にも立たないでしょう。

 何をどうするか、誰の責任を問い、どのように再発防止をするか、費用分担はどうあるべきか、肝心なことは不問のまま、「加害者救済・被害者切り捨て」という、逆立ちした反国民的・反被害者的な自民党の「原子力ムラ代理店」政策が始められようとしているのです。許せません。


2.廃炉・汚染水対策に専念,福島第一 東電の役割明確化(朝日 2013 12 19

 http://www.asahi.com/articles/DA2S10887467.html

(東京電力福島第一原発事故の対応をめぐる政府の新たな支援策が固まった。東電が負担することになっていた除染など事故処理の費用に上限を設け、足りない分は国が肩代わりする。福島第一5、6号機の廃炉を18日決めた東電は、政府の資金支援を受けて、復興の取り組みを加速させる体制づくりを急ぐ)

 

 上記URLにある「政府が新たにまとめた東電支援の枠組み」の図をご覧いただくと、この政府がやろうとしている「東電支援」の出鱈目さ加減がよくわかります。典型的なモラルハザードです。おそらく、これで身軽となった東京電力は、柏崎刈羽原発の再稼働へ向けて全力を挙げてくることになるでしょう。中越沖地震で「傷もの」の危険な原発となってしまった柏崎刈羽を、目先の経営維持のために動かそうというわけです。もし、それが実現してしまうと、再びの悲劇はカウントダウン状態となります。

 

 この自民党・安倍晋三政権は、一体何をトチ狂っているのでしょうか。もう政権の座から追い払わなければいけません。それが明日の日本を守ることになるのです。

 

(参考)無責任と逐次投入の果てに ――事故処理体制と東京電力のあり方について―― - 金子勝ブログ

 http://blog.livedoor.jp/kaneko_masaru/archives/1762091.html

 

(参考)「いちろうちゃんのブログ」から

●東京電力を法的破綻処理(会社更生法)せよ いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-591b.html

 

●原発事故の賠償を何故きちんとしないのか(その1) (原子力損害賠償紛争審査会の新たな方針でも賠償金額が全然足りない) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-cb8c.html

 

●原発事故の賠償を何故きちんとしないのか(その2)(原発事故の損害賠償を踏み倒す東京電力の態度は許されない) いちろうちゃんのブログ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-3355.html

早々

 

 

2013年12月18日 (水)

(福島第1原発事故) 被曝の危険性が矮小化され,軽視され,隠蔽され,ゴマかされ,無視され,被害者が切り捨てられようとしています(赤ランプ・非常サイレン)(その2)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

「(福島第1原発事故)被曝の危険性が矮小化され,軽視され,隠蔽され,ゴマかされ,無視され,被害者が切り捨てられようとしています(赤ランプ・非常サイレン)」の続きメールです。原子力ムラ復活・原発再稼働の動きとともに,放射能と被曝の危険性が矮小化され,無視・軽視され始めています。由々しき事態と思います。今回もこのことに関連した昨今のマスコミ情報等を簡単にご紹介いたします。


 <別添PDFファイル>

(1)被ばく調査を歪めた福島県の姿勢 (日野行介(毎日新聞) 『科学 2013.12』)

(2)福島県の甲状腺検査評価部会 検証前に原発影響否定 (東京 2013.12.16

(3)被ばく検査ためらう 乳幼児保護者 考えるとストレス (東京 20131216日)


1.被ばく調査を歪めた福島県の姿勢 (日野行介(毎日新聞) 『科学 2013.12』)

 昨日お送りした岩波書店月刊誌『科学』に掲載の論文の紹介です。先般,『福島原発事故県民健康管理調査の闇』という,自身の取材に基づいた迫真のルポを岩波新書で発刊した毎日新聞の日野行介記者のレポートです。コンパクトですがよく書けています。彼が言うように,もはや福島県庁に「福島県民健康管理調査」を担う資格はないのです。下記に若干の記述を紹介しておきます。

 

●「調査開始から1年半後の昨年10月に発覚した「秘密会」や,そこで作成していた「事前シナリオ」の存在は,県民の抱いていた疑念を確信に変えた。秘密会で話し合っていたのは,「公開する本会合でどう説明すれば報道を抑制し県民に不安を与えずに済むか」という(カッコつきの)“リスク・コミュニケーション"ばかりだった」

 

●「今回の原発事故で,県民を守るべき福島県の姿勢が問われたのは,県民健康管理調査に限ったことではない。3号機が水素爆発を起こした直後の2011314日,福島県は佐藤雄平知事名で「事故による健康被害の心配はない」と公表するよう東電側に要請し,さすがの東電側もこれを拒否したとされる。東電のテレピ会議映像で要請にどう対応するか検討する東電社員たちの姿が残されており,事故から約1年後に映像が公開されて発覚した」

 

●「もうおわかりだろう。福島県には重大な健康調査を担う資格などないと言わざるを得ないのだ。こうした意見は特別なものではない。原子力規制委員会が昨年11月に設置した健康管理のあり方検討チームの会議で,福島県医師会の木田光一副会長は,政府が責任をもって健康調査を担うよう求める意見書を公表した(本誌4月号参照)。県民健康管理調査に対する根深い地元の不信感があらわになった」

 

●「放射能は福島県境で遮断されるわけではなく,栃木県や茨城県,千葉県にも局所的に線量が高い「ホットスポットjが広がっている。子どもを抱える母親たちは特に被ばくに対応する健康調査の実施を待ち望んできた」

 

*福島原発事故県民健康管理調査の闇 - 日野 行介【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア

http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784004314424


2.福島県の甲状腺検査評価部会 検証前に原発影響否定(東京 2013.12.16

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013121602000137.html

http://ameblo.jp/souldenight/entry-11731388857.html

http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/7457481.html

 

(記事の一部引用)

 秘密会の開催などで、県民の不信が募りに募った福島県の県民健康管理調査。専門家がつくる検討委員会の委員を入れ替え、体制刷新を図ったが、雲行きが怪しくなっている。福島原発事故の健康への影響を客観的に議論するはずだった甲状腺検査評価部会が骨抜きにされているようなのだ。事故の影響はないという「結論ありき」が透ける。不信を拭い去るにはほど遠い現実が横たわっている。 (榊原崇仁)

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 子どもたちの命と健康を踏みにじり,ひたすら原子力ムラ御用稼業に明け暮れた挙句,福島を去っていった長崎大学の「だました(山下)俊一」他4人の委員が更迭され,「福島県民健康管理調査検討委員会」は新たなスタートを切ったはずだった。最も懸念されている子どもの甲状腺ガンについては,当検討委員会の下に,専門家たちによる「甲状腺検査評価部会」も設置して,子どもたちの甲状腺検査の結果を綿密・丁寧に検討をし,将来にわたって健康上の懸念がないのかどうか,厳しくチェックされるはずだった。

 

 ところがだ。この1216日付の東京新聞記事を読むと,そうしたかすかな期待や希望は一気に吹き飛んでしまった。記事によれば,(1)「事故による影響はない」という「結論ありき」が屁理屈で県民に押し付けられている,(2)座長の星北斗氏をはじめ,最初はフェアで果敢な健康調査の見直し発言をしていた人達が次第にトーンダウン,(3)「甲状腺検査評価部会」の初会合には,同部会設置を強く主張した委員は欠席,甲状腺の臨床専門家と思わしき学者は中途退席した,(4)「事故の影響なし」のおしゃべりだけをして,結局何も決まらず,(5)開催頻度を上げてやろうと発言していたにもかかわらず,次回の開催は3か月後の3月,などなど,そもそものやる気を疑わせる「甲状腺検査評価部会」のスタートとなった。

 

 記事の最初の部分には,副部会長の加藤良平山梨大学教授の「いま話に上がっているがんは,原発事故から1,2年で,放射線の影響で出てきたがんではない」という,御用学者に特徴的な根拠レスの発言が紹介されている。チェルノブイリ原発事故では,4年目から甲状腺ガンが多発したと,彼らは馬鹿の一つ覚えのごとく繰り返している。

 

 チェルノブイリ原発事故後の子ども甲状腺ガンの統計を見れば。確かにブレイクアウトしているのは4年目からだが,しかし、その統計でも,1年後くらいからじりじりと子ども甲状腺ガンが増えているのが見て取れる。しかし,それよりも,統計数値がそうなっているからと言って,「放射線被曝による子どもの甲状腺ガンが現れるのは4年目以降だ」と,どうして決めつけられるのか。

 

(1)チェルノブイリ原発事故よりも,福島第1原発事故の方が福島県の子どもたちはたくさん被曝した可能性がある。放射性ヨウ素の濃密なプルームが通過したことに加え,事故後の子どもの放射線防護がずさんなまま放置されているため,放射性セシウムによる甲状腺の内部被曝も懸念される。そして,それは,今も事故直後とあまり変わらない状態で続いているのだ。

 

(2)チェルノブイリ原発事故後の旧ソ連諸国では,事故直後から子どもたちの甲状腺の検査を大規模・綿密に行っていたのかどうか。もし,あまり検査がなされていなかったのなら,それは「4年後にならないと出てこない」のではなく「発見されなかった」だけである。

 

(3)チェルノブイリ原発事故後の旧ソ連での検査機器類の性能はどうだったのか。性能があまり良くなければ,当時の旧ソ連諸国では,発見されるべきガンが発見されなかったのかもしれない。

 

(4)子どものガンは甲状腺に限らず進行が速い。特に,放射線被曝による子ども甲状腺ガンは進行速度が非常に速いというのは,チェルノブイリ原発事故後の旧ソ連諸国の臨床医の常識になっているとも聞く。子ども甲状腺ガンを,3.11事故前の大人の甲状腺ガンとごっちゃにしてはいけない。

 

(5)放射線被曝による子ども甲状腺ガンは「4年たたないと発見されることはない」という「ドグマ」(独断)に科学的実証的な根拠は何もない(あると言うなら見せてみろ)。しかし,山梨大学からやってきたという部会座長代理の大学教授は、子どもたちの甲状腺ガンは福島第1原発の放射能とは関係がない、という根拠レスな話を、さぞ科学的・絶対的であるかのごとくしゃべっているようである。この大学教授もまた、あの「だました(山下)俊一」と同じたぐいの人間なのか(違うというなら、違うところを見せていただきたい)。

 

(6)甲状腺のガン以外の疾患についてはどうなっているのか。チェルノブイリ原発事故の経験をふまえ,何故,きちんと診察・調査・検査しないのか(「福島県民健康管理調査」では,甲状腺ガン以外の甲状腺疾患を調べようともしないし,調べることを検討しようともしない)

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 私は,この「福島県民健康管理調査検討委員会」で話されることの中で,もう一つ許し難い発言がある。それは「甲状腺ガンは予後がいいガンです」という発言で,何度も何度も,あの福島県立医大の鈴木真一が記者会見等で繰り返す台詞である。何が予後がいいだ。チェルノブイリ原発事故での子ども甲状腺ガンでは,進行が速いだけでなく,ガンの転移も速く,脳や肺にガンが転移して,若くして亡くなる子どもが続出した。

 

 また,仮にそうした不幸に見舞われなくても,若くして甲状腺を切除された子ども達は,一生ホルモン剤などの薬を飲み続けなければならないし,それで子どもたちの成長や日常生活に対して100%OKだとも言えないだろう。喉のところには切除手術の跡が残るし,おそらくは薬を飲んでも体調不調は治らないのではないか。そもそも福島第1原発事故がなければ,その子ども達はそんな目に会う必要もなかったし,また,事故後速やかに避難させられていれば,甲状腺ガンは避けられたかもしれないのだ。

 

 その被害者の子ども達に向かって,「予後がいいから心配するな」を繰り返す鈴木真一福島県立医科大学教授と,それを「オームのものまね」する一部の委員たち。許せないと思う。年寄りの大人が甲状腺ガンをやむなく切除するのとはわけが違うのだ。この連中が,そんなに予後がいいというのなら,「臓器移植」をして,甲状腺を切除された子ども達にお前達の甲状腺を贈呈したらどうなのか。他人事だと思っていい加減なことを言うな。(前回の記者会見では,鈴木真一福島県立医科大学教授は「リンパ腺にガンが転移していても何の心配も要りません,甲状腺ガンとはそういうものです」とまで発言していた。まさに暴言ではないか)

 

<必見URL:「福島県民健康管理調査検討委員会の甲状腺検査評価部会」>

(1)甲状腺受診低下を懸念 検査評価部会が初会合(福島民友ニュース)

 http://www.minyu-net.com/news/news/1128/news9.html

 

(2)福島健康調査・甲状腺検査評価部会(20131127日) OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー

 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1686

 

(3)福島健康調査・第1回 甲状腺検査評価部会 - YouTube

 http://www.youtube.com/watch?v=A624PDOA2Ec

 

(4)福島健康調査・第1回 甲状腺検査評価部会(記者会見前半) - YouTube

 http://www.youtube.com/watch?v=uoNIYiWeQQU

 

(5)「福島県民健康管理調査検討委員会」HP

 ● 資料6 「甲状腺検査評価部会」についてy

 http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/251112siryou6.pdf

 

 

3.被ばく検査ためらう 乳幼児保護者 考えるとストレス(東京 20131216日)

 外部被曝・内部被曝が子どもの健康に及ぼす影響について,8割超の人が心配だと思っているのに,自治体などが実施する尿検査や母乳検査を受けることについては,「被ばくについて考えることがストレスとなる」ので,利用についてはためらう,そんな調査が栃木県北部のアンケートで明らかになった,という記事です。

 

 しかし,私は,この記事はそのまま素直に受け入れることはできません。記事の記載自体もどうも変です。アンケートの取り方についても問題があるのかもしれません。「被ばくについて考えることがストレスとなる」などというのは,それに続けて「放射線被曝の影響そのものよりも,わずかばかりの放射能による,影響のたいしてない被ばくを心配することによる精神的なダメージの方が大きい」という,お決まりの原子力ムラ・放射線ムラの御用宣伝につながっているからです。中にはそのような発言をする住民がいたとしても,それは,放射線被曝の危険性についての情報が,その人にきちんと伝わっていないことによる情緒的な発言と見ておいていいのではないでしょうか。

 

 日本は,3.11福島第1原発事故以降,国も大半の自治体も,放射能と放射線被曝の危険性について真剣に考えることなく,極めていい加減で出鱈目な対応を続けています。しかも,その危険性を真剣に感じ考えている人を,権力や多数の情緒の力でねじ伏せるようなことまでしながら,放射能と被ばくは大丈夫・心配ない、の大合唱をしているのです。原子力翼賛社会さながらの社会状況が出来上がっています。

 

 栃木県とて,この状態は似たようなものではないのでしょうか。アンケートを取るのなら,もっとこうした社会状況を考慮に入れて,緻密な検討の上になされるべきではないかと思います。まるで原子力翼賛社会の片棒を担ぐようなアンケートを行い,そうだ,そうだ,放射能や被ばくより,考えるストレスの方が重いとみんな言ってるぞ,などと騒ぎたてて,何の意味があるのでしょうか。

 

 およそ,内部被曝・外部被曝を不安に思う親が,ストレスを理由に,自分の子どもに検査を受けさせない,などということは,本来はあり得ない話であり,また,そうしたことが,もし起きているとすれば,それはその社会が「異常」に見舞われている大きな証拠であると見た方がよいでしょう。何故なら,原子力翼賛社会の行きつく先は「滅亡」だからです。

 

「放射能,みんなで浴びれば,怖くない」ではありません。「放射能,みんなで浴びれば,滅亡だ」です。

早々


(参考)「いちろうちゃんのブログ」から

●(備忘録)第13回「福島県民健康管理調査検討委員会」と子ども甲状腺検査結果

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/13-bc98.html

 

●第13回「福島県民健康管理調査検討委員会」記者会見=はぐらかしと居直りの記者会見 いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/13-9740.html

 

●(福島第1原発事故) 被曝の危険性が矮小化され,軽視され,隠蔽され,ゴマかされ,無視され,被害者が切り捨てられようとしています(赤ランプ・非常サイレン)(その1) いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-6fbe.html


 <追>

●原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限の設定について |報道発表資料|厚生労働省

 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032758.html

(本日、原子力災害対策本部は、昨日までの検査結果から、福島県に対し、福島県南相馬市旧 太田村 ( おおたむら ) で産出された大豆 について 出荷制限を指示しました )

 

 例によって,厚生労働省のHPには,この大豆に何ベクレルの放射性セシウムが検出されたかは書いていない。しかし,福島第1原発事故後,福島県を中心に,関東・東北産の大豆からは無視できない量の放射性セシウムが検出され続けている。国産大豆が怖くて食べられない。

 

 南相馬市の農産物からは,上記大豆以外にも,多くの産物に無視できない量の放射性セシウムが検出されている。厚生労働省が定める飲食の放射性セシウム残留規制値(こんなものは安全を担保しない)より低いからいいのだ,という安直・軽率な態度を取らず,生産者・農家の農作業被曝のことも念頭に置いて,当分の間,南相馬市での農業は行わないことが賢明な選択であると考える。加害者・東京電力や事故責任者・国は,当然ながら,そうしたことによる全ての損害を賠償・補償しなければならないことは言うまでもない。

 

(参考)食品中の放射性物質の検査結果について(第790報) |報道発表資料|厚生労働省

 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032758.html

(直近のものです)

 

(福島第1原発事故) 被曝の危険性が矮小化され,軽視され,隠蔽され,ゴマかされ,無視され,被害者が切り捨てられようとしています(赤ランプ・非常サイレン)(その1)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)


 <別添PDFファイル>

●福島原発事故後の原点をふりかえる(今中,津田,山田 『科学 2013 12』)

 http://www.iwanami.co.jp/kagaku/KaMo201312.html


 福島第1原発事故による放射能汚染と,それによる放射線被曝=特に恒常的な低線量被曝の危険性が矮小化され,軽視され,隠蔽され,ごまかされ,無視され,被害者が切り捨てられようとしています。看過できません。赤ランプ・非常サイレンが鳴り始めています。

 

 定評のある岩波の月刊誌『科学』の201312月号が「甲状腺がんをどう考えるか」を特集し、その中の記事で、今中哲二氏、津田敏秀氏、山田真氏の3人が対談をしています。貴重な記事ですが、中でも津田敏秀岡山大学教授(疫学)の発言が光っています。下記に若干の発言内容をご紹介します。みなさまには、是非とも今月号の岩波月刊誌『科学』をお買い求めになるか、図書館等でご覧いただくことをお勧め申し上げます。

 

 ちなみに、「福島県民健康管理調査検討委員会」も、その下に設けられた甲状腺検査評価部会も、現下、福島県の子どもたちに多くの悪性甲状腺ガンが発見されているにもかかわらず、福島第1原発事故に伴う放射線被曝がその原因である可能性を、未だに頑として認めようとはしておりません。それどころか、この子どもの甲状腺ガンの多くの発生そのものも、「スクリーニング検査の結果である」「検査機器の性能が向上したことで、従来発見されなかったものが(病気の早い段階で)見つかっているにすぎない」などとうそぶき、多発自体さえをも認めようとはしないのです。何をかいわんやです。

 

 日本の放射能汚染対策と被ばく防護は、政府も自治体も、医療界も学会も、チェルノブイリ原発事故の際の旧ソ連諸国よりも劣悪・卑劣な様相を呈し始めました。それは福島第1原発事故後約29カ月を経て、再び原子力ムラ一族がのさばり始めていることと平仄が合わさっています。また、他方では、少なからぬ国民や地域住民が、放射能や放射線被曝の危険性から目をそらし、意図的に御用学者の嘘八百に自ら進んで騙されようとしている気配すら感じられます。まさに大きな原子力翼賛の社会状況が生まれつつあります。

 

 この情勢下で、放射能と放射線被曝の危険性、とりわけ恒常的な低線量内部被曝の危険性に築いている心ある市民のみなさまは、勇気を持って、この逆境を打ち破るべく、力を合わせ、徹底して御用学者や出鱈目な行政・政治を告発してまいりましょう。無用の放射線被曝は絶対にしない、させない、放射能・放射線は1mSvであろうとも危険である、このことをしっかりと多くの国民・地域住民に何度も何度も訴えてまいりましょう。


 <津田教授の発言より>

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●「甲状腺がんが多発しているかどうかを定量的に評価するために,この間『科学』誌上に記事を発表してきました(20日年5月号. 10月号など)。素直に見れば,その数字は多発であることを示しています。ただ,この数字を見て,今後どのようなことを考えどういう対応をするのかは、さらに重要です」

 

●「今回の甲状腺がんについていろいろなコメントが世の中にありますが,実際に定量的な評価がなされずに感覚で比較されています。このようなやり方は,今日的な健康影響評価のやり方としては非常に遅れています。つまり,厳密に数字で比較する,ということがされていないのです」

 

●「ところがいまだに,政府や新聞社や世間は,現実の対応を考えるのではなく,因果関係の有無だけを議論するにとどまっています。因果関係や多発の有無ばかりに議論が集中し,数字が示すものを受けて次に何をするのかの議論がまったく欠如しているのです。そのために病気のアウトブレイクが進行するような状況では,判断が遅れてしまい,人的被害や経済的損失が無用に拡大するという歴史が繰り返されてきました」

 

●「多くの皆さんが間違えておられるのは,因果関係を認める/認めないということ自体が大事ではない,ということです。因果関係は,二項対立ではなく,定量的な数字の中からその傾向が見えてくるものとして捉えるべきなのです」

 

●「数字で見えてくる概念の世界が因果関係です。これは直接には観察できません。原因と目されるものと,結果と目されるものとの,それぞれは観察できますが,因果関係を直接には観察できません。因果関係は,白か黒かではなく常にグレーで,濃さの程度である定量的数字で表される概念世界です。しかし,それを定量的な数字で表すことができるのですから,それをデータが集まるたびに分析して読み取り,対策を計画し実行していかなければいけません。数字が示す傾向を受けて,これから何をすべきかを議論しなければなりません」(⇒「福島県民健康管理調査検討委員会」は全くやろうとはしません:田中一郎)

 

●「ちなみに今回福島県では,子どもの甲状腺がんばかりが話題にされていますが,チェルノブイリでのデータを見ると,人数的には,青年以上の年齢の高い人の甲状腺がんが圧倒的に多いのです。10倍ぐらいの規模になります」(⇒同じく「福島県民健康管理調査検討委員会」は、19歳以上の年齢層に対して何らの対策も打とうとはいたしておりません:田中一郎)

 

●「福島県は,まるで,調査をしてその事実を直視したくないからあまり積極的に調査しないかのようです。住民を安心させることを他のすべてよりも優先させています。これは問題です」

 

●「事態が進行しつつあるいま,今後の対策を論じることなしに,甲状腺がんの多発や因果関係の話に集中し続けるのは時間の無駄だと思います。むしろ, 「100 mSv以下ではがんが発生しない」というのは完全に間違った主張であり,それが前提となって甲状腺がんの議論が影響されていることをどうするかという問題のほうにも注目するべきだと思います」

 

●「放医研(放射線医学総合研究所)は「被ばく早見図Jの間違いをこっそりと修正しました(本誌11月号参照)20124月に差し替えていたのですが,それを新聞社が指摘したところ,放医研は今年7月に釈明をホームページ(HP)に公開しました。しかし危険側に間違っていたのに, HPで述べただけで、記者会見などを聞いて積極的に広めようとしていません。危機管理がものすごくゆるんでおり,それが大きく現れた事件だと思います。これでは行政機関や研究所が何のためにあるのかわかりません」

 

●「データも見ずに“伝言ゲーム"になっていて,なあなあの弥縫的対応をしています。第二次世界大戦の軍部官僚の間違いと同じです。間違っているのはわかっているのに,言い出さない状況は,水俣病問題の対応でも伺じです。今日まで根本的議論をせずに弥縫的に対応してきてしまいました」

 

●「情報を正確に伝える勇気がないだけだと思います。なんとなく現状維持で,結果的に公開されないわけです。しかし,それが明らかになれば,「隠したJとなってしまう。手遅れで「隠していたjと責められるから,それを隠すためにウソをつくことになり,ウソがどんどん膨らむ。先々がどうなるかを考えていないのではないでしょうか。放射線の健康影響の問題は. 25. 50年,続きます。予測しながら,次の準備のためにリソースを割きながら,長いスパンで考えないといけないと思います」

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早々

 

(山本太郎参議院議員による)質問主意書と政府答弁(放射能汚染と被ばくをめぐって)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

下記は、山本太郎参議院議員が201310月から12月にかけて政府に提出した質問主意書、及びそれに対する政府答弁書のうち、放射能汚染と被ばくに関するものをいくつか集めたものです。それらはすべて下記URLの参議院HPの「質問主意書」のサイトに、議員の名前と質問の表題を付して掲示されています。

 

●質問主意書:参議院ホームページ

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/syuisyo.htm

 

(1)放射線被曝防護に関する質問主意書

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/meisai/m185021.htm

 

(2)放射線量等分布マップ(放射性セシウムの土壌濃度マップ)に関する質問主意書

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/meisai/m185030.htm

 

(3)「東京電力福島第一原子力発電所事故における初期内部被ばく線量の再構築」に関する質問主意書

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/meisai/m185031.htm

 

(4)放射性物質による環境の汚染の防止のための関係法律の整備に関する法律及び今後予定されている環境関連法令の改正等に関する質問主意書

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/meisai/m185063.htm

 

(5)東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故による被ばく者の健康調査に関する質問主意書

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/meisai/m185064.htm

 

(6)放射線被ばく環境下における居住に関する質問主意書

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/meisai/m185079.htm

 

(7)東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故により放出された放射性セシウム以外の放射性核種に関する質問主意書

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/meisai/m185089.htm

 

なお,別添いたしました質問主意書及び答弁書につきましては,原本がどのようなものかを見ていただくために,そのうちの最も文章の短いもの1つだけをHP掲載の状態のままで添付し,それ以外は,紙と印刷を節約するためにA4レポート用紙に原文をそのまま転記いたしております。

 

さて、各質問と答弁のやりとりの内容は、それぞれをご覧いただければ直ちにわかることですが、全般的に概して言えることは、山本議員が福島第1原発事故後の政府の放射能汚染対策や放射線防護の政策、あるいは健康管理や被ばく回避の施策に対して大きな懸念を抱き、チェルノブイリ原発事故27年目の旧ソ連諸国でのその後の住民の健康状態なども考慮に入れながら、様々な観点から政府の姿勢を正しているのに対して、これに答える政府の姿勢は、きわめて不誠実です、

 

多くの質問への回答について「はぐらかし」や「肩すかし」があり、およそその答弁書からは、放射能汚染の拡大を極力防ぎ、国民や地域住民の無用の放射線被曝を可能な限り回避させて、福島第1原発事故による放射能の健康への悪影響を未然に防止せんとする姿勢はほとんど感じられません。逆に、科学的実証的根拠があいまいか、ないままに、政治的に決めたと思わしき線量限度や、現場実態を無視した被ばく状況の乱暴な決めつけを理由に、本来とられるべき対策や施策がなおざりにされている様子が見て取れるのです。山本議員の質問主意書に対する政府の答弁書は、非常に嘆かわしい,危機感に乏しい内容になっています。

 

こうしたことが許されていいはずがありません、このままでは、ついこの間まで原発安全神話に胡坐をかくことで原発過酷事故を招いてしまったように、今度は根拠のない「放射能・放射線安全神話」の上で思考停止をし、近い将来に取り返しのつかない大量の健康被害者や環境汚染を生みだしてしまう可能性が高いと言えるでしょう。チェルノブイリ原発事故後の旧ソ連諸国で起きたことは、そのまま福島第1原発事故後の福島県を含む東日本の汚染地域でも起きうる、と考えるのが常識的ではないかと思われます。

 

どうぞみなさま、この山本太郎議員の熱意のこもった質問主意書とその政府回答をご覧いただき、国民・住民を守ろうとしない現政府に対して厳しい目を向けていただきたいと思います。今、最も悲惨な状態に置かれているのは、福島県やその他の都県のホット・スポットに、放射線被曝を知らされないまま日常生活を送る事を余儀なくされている(胎児を含む)放射線弱者の子ども達です。だからこそ、みなさまには、政府に対して、せめて子ども達だけでも放射能の汚染から解放させ、恒常的な被ばくのない安全な場所で元気にすくすくと育つことができるよう、疎開や避難や保養を含む万全の放射線防護措置をとるよう声を挙げていただきたいと思います。

早々

2013年12月15日 (日)

遺伝子組換え食品の南米アルゼンチン現場報道で,何故,毎日新聞が謝罪広告をする必要があるのか?

前略,田中一郎です。

 

 下記URLは,1022日付の毎日新聞による南米アルゼンチンでの遺伝子組換え農産物に関する現場実態報告の報道と,それについての1130日付の毎日新聞による「記事内容に関する謝罪広告」です。何故,毎日新聞が謝罪広告を出したのか,全く理解できません。この記事が「偏向している」などということはありません。ご覧になってみて下さい。

 

●中南米の乱第6部・アルゼンチン編/上 遺伝子組み換え大豆生産|しらくもの健康を取り戻そう

 http://ameblo.jp/kazukttk/entry-11649850122.html

 

●中南米の乱第6部・アルゼンチン編/上 遺伝子組み換え大豆生産 - ソーシャルニュース

 http://snsoku.net/news/2229583

 

●米社製除草剤による健康被害強調でおわび GoHoo

 http://gohoo.org/corrections/mainichi131130/

 

 遺伝子組換えや農薬の有害性を新聞社が報道する際に、いちいちその立証をする必要などありません。記事には、南米アルゼンチンでの市民・住民の動きに加えて、(毎日新聞の記事を裏付ける)南米のある学者へのインタビュー結果も記載されています。遺伝子組換えロビーの影響を受けているかもしれない西欧諸国の行政当局がその危険性を認知していないとしても,それはそれ,ということにすぎません。GMメーカーのモンサントやアルゼンチン政府の「反論」も、この記事には記載されています。

 

 そもそも、この問題では、「誰が何を立証しなければならないのか」の「立証責任」が逆転されてしまっています。遺伝子組換え食品や農薬メーカー,ならびにそれを安全上問題なしとして許可した政府・行政機関こそが,その安全性の根拠を立証・説明する義務があるのです。市民・住民・生産者・農家や、その動きを伝える報道機関・ジャーナリストが、遺伝子組換え食品や農薬の危険性を立証する責任があるのではありません。ましてや、下記のような「実証結果」が伝えられている今日、「売る側」「供給する側」の「立証責任」は、より一層厳格でなければならないのは明らかと言えるでしょう。また、それを新聞やジャーナリズムが広く報道し、市民に伝えることは当然のことであると思います。

 

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●(必読・必見)安田節子のGMOコラム「マウスの長期実験でGMトウモロコシと発がん性に関連、 仏政府が調査要請」

 http://www.yasudasetsuko.com/gmo/column/120924.htm

 

●映画『世界が食べられなくなる日』公式サイト

 http://www.uplink.co.jp/sekatabe/

 

(フランスの専門誌“Food and Chemical Toxicology”に発表された論文で、「遺伝子操作に関する独立情報研究機関」(CRIIGEN) のギレス・エリク・セラリーニ教授が率いる研究チームは、米国内の食品や飲料水の許容値内のNK603GMコーンやラウンドアップ水溶液を与えられたラットが通常の餌を与えられたラットよりも早期にガンを発生し死亡していることを明らかにした。乳癌と深刻な肝臓、腎臓の障害を受けていた。(続く))

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 毎日新聞は、いったいこの謝罪広告を出すにいたった経緯がどのようなものであったのか、包み隠さず明らかにすべきです。いったい誰から、どのようなことを言われて、こうしたことを表明したのかです。我々、名もなき一般市民が毎日新聞の読書コーナーなどに、記事の内容に抗議をしても、まともに聞く耳を持たないことが多いのに、この謝罪広告は一体どうしたことでしょう。そもそも、謝罪などする必要がない記事の内容で、こうしたことをやれば、現場で取材をしている記者達に「マイナスのバイアス」=「萎縮効果」が出て、新聞社としての活力や批判力を削いでしまう可能性もあります。

 

 どうも遺伝子組換え食品をめぐる報道や議論のプロセスは、フェアーではない、まるでSLAPP(恫喝)が背後ではびこっているような、そんな気配がしてなりません。言論・表現の自由の面から鑑みても、要注意・かつ要監視です。

早々

 

私の意見 都知事選挙近し、どうすればいいか 

前略,田中一郎です。

 

都知事選挙近し、どうすればいいか、に対する私の意見です。ご参考までに。

 

●猪瀬陣営事務員「金受け取ってない」架空計上か (読売新聞) - Yahoo!ニュース

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131214-00001216-yom-soci

 

都知事選挙の有無にかかわらず

 

(1)自民・公明政権のろくでもない政治に反対をする全ての政党=少なくとも共産、社民、生活、みどりは、党を挙げて「街頭へ出て」市民にその出鱈目を訴えること・伝えること、これが基本です。宣伝カーによる市内巡回と辻立ち演説を繰り返すこと、新聞折りこみを入れること、などです。これは一過性ではなく、持続的に続けることが必要です。特定の支持者だけを集めて行う建物の中での集会ではだめです。ツイッターやフェースブックで訴えることも、今や不可欠になってきました。(市民運動・社会運動も同じです。より外へ、より広く、より頻度高く、です)

 

 訴えるべきことはいくらでもあるでしょう。少なくとも、特定秘密保護法、原発=エネルギー基本計画、国土強靱化法、消費税増税と大企業減税など。多くの人々に共通する「不利益」を選択して訴えることです。

 

(2)与党にすり寄る野党はいらない、特定秘密保護法反対のシュプレキコールの通り、チンピラ右翼・維新の会と、市場原理主義右派で渡辺喜美の「金魚のフン」のみんなの党残党を徹底的にやっつけ、政治生命を剥奪すること。有権者・国民に対する「背信者」「裏切り者」は許さない、というのが政治の基本、これを怠れば有権者・国民は「なめられる」だけです。政治をひっくり返す場合の鉄則です。

 

(3)民主党も同じ。一刻も早く「口先やるやる詐欺」の幹部達を党から叩き出すか、逆に、自分達から出ていくか、ともかくけじめをつけずに「ぬるま湯」につかっている限り、この党に将来はありません。じりじりと支持を失い、あとに残るのは御用組合と日和見人間くらいのものです。そんな人間たちでは、日本の政治は変えられないことは、細川護煕政権以降の約20年間の(バカバカしい)政治経験で、もういやというほど分かったではありませんか。逆に、きっぱりと「口先やるやる詐欺」と縁切りができた民主党政治家には、やがて広範な有権者・国民の支持が戻るでしょう。行動するのは今しかありません。このままでは、まもなく、日本政治の革新を志向している民主党の少なくない政治家は、「何もできない」「決められない」「優柔不断」「日和見」「中途半端」「実行力・行動力なし」「勇気がない」などの「レッテル」がついてしまうでしょう。そしてそれは、一生はがれませんよ。

 

 今、政治に求められているのは、自民党が今まで戦後70年にわたってやってきたクソ政治を「ひっくりかえすこと」、そして、現下、自民・公明がそれよりもひどい政治をやり始めていることを「ひっくりかえす」ことです。そのためには、オルタナティブの政治とはどのようなものかをきちんと打ち出し、それを粘り強く実現していく態度をとるしかありません。選挙の目先のことだけで、合従連衡を繰り返し、どのような政治を創るかを後回しにしているような「政治的妥協」など、百害あって一利なしです。原発一つとってもそうで、きっぱりとやめないと、早晩日本は滅亡します。

 

(4)自民・公明中心の反国民的ゴロツキ政権を退治できる大きなリベラル政治勢力を創ること。共産・社民・生活三党の責任は大きい。いつまでも「小山の大将」をやっていないで、早く統一候補をつくる努力を開始していただきたい。都知事選挙はその第一段階です。この地方選挙さえも協力して闘えないのなら、この三党にもはや存在意義はありません。まず、骨太の政策協定作りを始めていただきたい。市民はその「助産婦」となればいい。

 

(5)市民運動・社会運動の側の未熟が目立つ。熱しやすく冷めやすい、選挙や巨大反動法案が成立まじかにならないと動かない、日常的な地道な活動や政治勢力形成に取り組まない、自分達の狭いグループの外へ出ようとはせず、限られた人達の間だけで、同じような主張を繰り返している。こんな調子では、何百年・年千年かかっても、世の中は変わらないでしょう。そんな根性なら、政治に口出しすることなどやめちまえばいいのです。自民党や公明党の方が、もっと熱心に有権者に働きかけています。

 

(6)猪瀬直樹は自民党のボス=千代田区選出の都議会議員(名前はど忘れ)や公明党と、東京都の利権をめぐって深刻な対立状態にあり、早晩、引きずり降ろされる運命にあります。自民党としては、アベノミクス・安倍晋三政権のメッキがはがれないうちに、都知事の椅子を確保しておきたいはず。東京都の自民党は、自民党本部とは少し考え方や行動様式が少し違います。それは鈴木都知事の時に表面化しました。自民党でひとくくりで見ない方がいいと思います。(私の見方は、自民党都連の方がタチが悪い、公明党も同じ、です)

 

(7)若い世代の右翼化・保守化に歯止めがかからない。イデオロギー的に右翼化しているのではなく、体制や支配権力を批判すること自体に、世の中の矛盾を意識して変えようとする動き自体に尻ごみして逃げている感じです。見ざる、聞かざる、言わざる、の姿勢です。自分の気持ちが揺れて定まらない中で、今一つ勇気や動機が湧いてこない中で、強い訴えに接すると反発してしまう、いわゆる「反発右派」「尻込み右翼」の様相です(いわゆるネトウヨなどの大半は、それが歪んでしまった形?)。しかし、悪政のツケはどんどんたまっていて、やがて、それらが非常に歪んだ形で爆発する可能性があります。オウム真理教などは、その爆発の仕方の一つではないかと思われます。このままでは危ない。若者の不活性化の大きな原因の一つが、教育現場の腐敗と官僚化ではないでしょうか(例えば、今の大学の責任は大きい)。現代版ファシズムの温床ができつつあるようです。

 

(8)政治的なバランスは政治家のみなさまに考えていただくことにして、我々市民運動・社会運動の側は、ピュアに「本来はどうあらねばならないか」をきちんと打ち出すこと、訴えることが重要だと思います。特定党派に肩入れすることなく、何が本当かをきちんと言い続けること、逆にまた、政治的中立主義・政治不可触主義に陥って、政治から逃亡しないことがポイントです。選挙だって同じ。まずは自分達の主張に近い無所属候補は大切にしなければいけない。宇都宮さん、山本太郎さんは、市民運動・社会運動を代表する大切な議員であり、候補者です。選挙や政治のことになると、私はいずれでもございません、などとおすまし態度をとっているお気楽市民活動家が少なくないのは嘆かわしい。市民運動・社会運動は、常に政治や政治党派と緊張関係にあるのです。

 

(9)都知事選挙の準備は、仮に目先、都知事選挙がなくても始めなけらばならない。3年なんてあっという間です。何をいつどうするのか、早く集まって相談しないと間に合わない。まして、情勢は、あの厚顔無恥の「本物のニセモノ」「本物のバカモノ」猪瀬直樹でさえ、もうあまり長くは持たない。都知事選近しです。

早々

 

2013年12月14日 (土)

原発・核燃料施設の目立たない2つの「超巨大危険」:高レベル放射性廃液 & 火山の火砕流(川内原発・泊原発・大間原発他)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

 <別添PDFファイル>

(1)高レベル(放射性)廃液処理,新基準適合前でも「やってもいいぞ」(朝日 2013 12 11

(2)4原発に可能性,火砕流は届いたか(河北 2013 12 11

 

 高レベル放射性廃液と使用済み核燃料が,原発・核燃料施設が稼働しなくても、我々日本国民と日本そのものを「薄氷の上」の超危険状態に押しやっていることを示しています。大地震で滅びますか,大津波で滅びますか,それとも火山と火砕流で滅びますか? 仮に原発をやめても,無能な政治家達の集まりである今の自民党政権が続く限り、「原子力瀬戸際政策」が続いていくことになります。

 

1.高レベル(放射性)廃液処理,新基準適合前でも「やってもいいぞ」(朝日 2013 12 11

 http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/TKY201312110153.html

 http://blog.goo.ne.jp/hiroharikun/e/b628cc860dd0d1e6a558c78a4086af71

 

(以下、記事の引用)

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原子力規制委員会は11日、日本原子力研究開発機構の東海再処理施設(茨城県)にある高レベル放射性廃液とプルトニウム溶液の処理を認めることを決めた。処理装置を稼働させるには18日施行の規制基準に適合しなければならないが、対策に時間がかかる。しかし、液体のまま保管する危険性が高いことから、審査合格前に装置を動かすことを認めた。

 

 施設は高速増殖原型炉もんじゅなどの燃料に使うプルトニウムを抽出している。その液体プルトニウム約3・5立方メートルと、処理の過程で出る高レベル廃液約430立方メートルを施設内に保管している。本来ならプルトニウムは粉末に、廃液はガラスで固めて保管するが、故障や耐震対策で装置が約6年間止まっていた。

 

 これらを液体のまま保管しておくと、安全装置が故障した場合に、放射性物質が外に漏れたり、水素爆発などが起きたりするおそれがある。規制委は早急に処理する必要があると判断し、基準適合審査の合格前に処理装置の稼働を認めた。規制委の決定を受け、原子力機構は年度内に処理を始める予定だ。

(引用終わり)

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 超危険物は、高レベル放射性廃液とプルトニウム溶液の2つ(以下、放射性廃液)。量的には前者が圧倒的に多い。いずれも「液体」状態なのがよろしくないらしい。記事には、安全装置が地震や津波でやられると、猛烈な放射能が環境に放出されてしまったり、水素爆発を引き起こすと書かれている。だから、原子力「寄生」委員会は、このままだと危なくて仕方がないから、自分達が決めた安全基準をクリアできていなくても、これらの超危険物の放射性廃液を既存施設で処理していいと申し送りをしたらしい。

 

 ちょっと待てよ、お前ら。何やってんだよ。まず、原子力「寄生」委員会と(独)日本原子力研究開発機構(旧動力炉・核燃料開発事業団)は、そろって記者会見をした上で、次のようなことを有権者・国民や地域住民に詳細に説明し、様々な質問や疑問に答える必要があるはずだ。また、少なくとも「もしもの時」に影響を受ける自治体に、その対策を説明して理解を得る必要もあるだろう。何故、やらんのか? 

 

(マスコミのみなさんにも、せめて私が下記で申し上げているくらいのことは、原子力「寄生」委員会や(独)日本原子力研究開発機構、あるいは日本原燃に「突っ込んで」いただきたいと思います)

 

(1)これまでの経緯の説明と、それに加えて、現状ではどのような危険があるのか、それらの「もしもの場合」にはどのような被害がどれほどの範囲で生じると予想されるか、それに対する対策としてどのようなことをするのか、などについて、詳細に説明する必要あり

 

(2)原子力「寄生」委員会がこの12月に決める予定の、高レベル放射性廃液貯蔵施設に関する「新規制基準」とはどのようなものなのか、それもあわせて有権者・国民に理解できるように、上記記者会見で説明する義務がある。高レベル放射性廃液貯蔵施設は、いわゆる核燃料サイクル施設の一環だと思われるが、その超危険性について、原子力「寄生」委員会がどの程度認識した上で、どの程度「新規制」の中に安全確保の具体的規制を入れ込んだか、要説明だ。

 

(3)放射性廃液を固化したり粉末化したりするのはともかくとして、それらについて、追加的な安全対策が必要ではないか。たとえば、安全装置の多重化や、超危険物の放射性廃液の保管状況の安全方向への厳重化など(タンクを多重にするなど)。加えて、この放射性廃液が、どれくらいの今後のスケジュールで固化ないしは粉末化されるのか、その目途も示す必要がある(新聞情報では、(独)日本原子力研究開発機構は20年かけて高レベル放射性廃液をガラス固化体にしていく、などと、悠長極まりない寝言のようなことを言っているらしい。地震や津波は、その20年間を待ってはくれない。寝言は寝て言え)。

 

(4)東海村の高レベル放射性廃液だけでなく、青森県六ケ所村再処理工場敷地内に保管されている高レベル放射性廃液(再処理工場のアクティブ試験で発生した超危険物)についても、それをどうするのか、原子力「寄生」委員会と日本原燃が同様に記者会見を開いて明確にすべきである。

 

(5)最後に、かような放射性廃液を大量の生みだして放置していた(独)日本原子力研究開発機構(旧動力炉・核燃料開発事業団)の関係幹部に対する責任追及である。私の推測は、こうした超危険物が大量に生まれてくるのを重々承知の上で、あとは野となれ山となれの無責任姿勢で、使用済み核燃料の再処理を東海村で続けていたのではないか、ということだ。この「無責任」姿勢は、きちんと始末しなければならない。

 

 まったく、この連中ときたら、一体何やっているのか。よく、この東海村や六ヶ所村の高レベル放射性廃液やプルトニウム溶液が、東日本大震災の地震や津波でやられなかったものである。しかし、今度、大地震・大津波が来たら、今のままではおしまいだ、と考えておいた方がいい。

 

●(関連サイト)大摩邇(おおまに) 東海村にあるプルトニウム溶液と高放射性廃液の「潜在的危険」は水素爆発と10の何乗ギガベクレル単位になる放射性物質の飛散だ!!

 http://blog.livedoor.jp/genkimaru1/archives/1818565.html

 

 

2.4原発に可能性,火砕流は届いたか(河北 2013 12 11

 河北新報の記事がネット上に見当たりませんので、下記で代替しておきます。この火山・火砕流の超危険性は、仮に原発・核燃料施設が稼働していなくても同じです。何故なら、使用済み核燃料や高レベル放射性廃液を含む放射性廃液が原発・核燃料施設敷地内に大量に存在しているからです。いわゆる「福島第1原発4号機」状態は、日本全国各地に散在しております。

 

●大摩邇(おおまに) 「火山大国」日本にて火砕流リスクのある4原発を最初に「再稼動」? ~泊、伊方、玄海、川内の危険性~

 http://blog.livedoor.jp/genkimaru1/archives/1796312.html

 

(以下、一部引用)

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311以降、日本全土が「地震列島」と化し、本日、桜島にて観測史上最大規模の噴火があった点からも、日本列島付近にて「火山活動」が活発になっていることは自明である。

しかし、正直、個人的にも盲点になっていたのであるが、「原発再稼動」の議論にて「火山活動」の影響が指摘もされず、専門家もマスコミも誰もこの点について指摘していないというのが実情である。

 

「火砕流が100キロ以上離れた原発を飲み込むということなど現実的には起こり得ない」

 

恐らくはそのように考えている方(自身も含め)が多いかと思うが、以下の記事中にあるように、過去を振り返ると、洞爺湖や阿蘇のカルデラができた際の「火山活動」で実際にそれ以上の規模の火砕流が発生しているのである。

 

311の際、フクシマ原発を襲った津波については、「想定外」の一言で片付けられてしまっているが、実際にその「想定外」が起きているのであるから、311という現実を経験した今、原発の稼動に際して、「火山活動」による火砕流や、噴火の際の飛来物による損傷等のリスクをまったく考えないというのはいかがなものであろうか?

 

偶然にも現在再稼動の可能性が高い4原発がよりによって、いずれも「火山活動」による火砕流に飲み込まれる可能性があるというのであるから尚更のことであろう。

 

「地震大国」であると同時に、「火山大国」でもある日本において、改めて原発はリスクが大きすぎると感じる次第である。

(引用終わり)

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 川内、泊、伊方、玄海の4原発は、いずれこのままいけば、火山の大爆発や火砕流に飲み込まれること必定のように思われます。また、下北半島の大間原発も、火山活動に対して無防備な原発と言えるでしょう。地震列島&火山列島の狭苦しい日本に原発・核燃料施設など、しょせん無理なのです。やめましょう、さっさとやめましょう。そうしないと、火砕流に飲み込まれて爆発する原発・核燃料施設を近い将来見ることになりかねません。

早々

 

脱原発・脱被曝いろいろ情報(2013年12月14日)

前略,田中一郎です。(重複を深謝)

本日の脱原発・脱被曝情報です、

いろいろな方からいただいたメール、その他の情報から構成されています。

1.原発秘密指定監査なし…第三者機関、未設置 - 毎日新聞

毎日新聞 20131212日 1227分(最終更新 1212日 1334分)

 http://mainichi.jp/select/news/20131212k0000e040176000c.html?inb=ra

 

 また、やってるよ、こいつら。有権者・国民や地域住民を何だと思っているのか。特定秘密保護法と同じことを、いち早く原発の世界では先取りしていたというわけだ。だから、たとえば玄海原発の稼働に懸念する住民の方々が、原発の安全に関する情報公開を請求しても「真っ黒け」で出てくるわけだ。ろくでもないことを隠し続けて、テロ防止だ、などと言っている。原子力「テロ」をしているテロリストは、お前達原子力ムラの方ではないか、ふざけるな。

 

(以下、記事の引用)

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国と原子力事業者が決めた原発関連の秘密指定の妥当性をチェックする第三者機関が、原子力規制委員会発足に伴い廃止されたまま、1年3カ月近くたった今も新たな機関が設けられず放置されていることが分かった。原発関連の秘密が国と事業者の密室で決められ、チェック機能が働かない状況が続いている。特定秘密保護法で秘密指定のあり方が問題となる中、第三者機関に対する国の姿勢が問われそうだ。【関谷俊介】

 

 国際的なテロ脅威の高まりを受けた2005年の原子炉等規制法改正で、電力会社は原発の核物質に関する防護規定を設け、安全に関わる情報を「秘密」に指定することが義務付けられた。施設への攻撃や核物質の盗難を防ぐための設備、連絡体制、出入りの管理などの情報が対象。国は年1回の検査で適否を確認し、秘密情報は情報開示の対象外となる。事業者や行政職員が漏らした場合は1年以下の懲役や100万円以下の罰金が科される。

 

 一方、規制委事務局の原子力規制庁によると、当時の原子力安全・保安院は、法律の定めにない大学教授や弁護士による第三者機関「核物質防護秘密監査委員会」を設置した。これは国会審議で「国と事業者への白紙委任となり、何が秘密かも分からない」などと懸念されたためで、監査委は05年度以降、ほぼ毎年1回開かれ、必要以上に秘密が指定されていないかチェックしていた。

 

 しかし震災後の12年9月、保安院から規制委への移行に伴い、監査委も廃止され、新たな第三者機関のあり方は規制委に委ねられた状態で議論はストップ。このため12年度、保安院と規制委は計60の原子力関連施設で事業者の秘密指定を確認したが、第三者のチェックは受けていないという。秘密情報の件数も、規制庁は「数えていない」と明らかにしていない。

 

 監査委が過去に不適とした秘密指定はないが、最後に開かれた12年3月の会合では380件の秘密情報を審査したという。

 

 規制庁核物質防護室は「第三者のチェックの必要性は認識している。(内閣からの独立性が高い)規制委の検査でチェックは足り、第三者機関を設ける必要がないと判断される可能性もあるが、他の業務で手が回らず規制委で議論がなされていない」としている。

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2.【朗報】トルコ、UAEとの原子力協定の承認が時間切れに!自民党幹部「秘密保護法案にパワーを使いすぎた。思わぬ誤算」 - 真実を探すブログ

 http://saigaijyouhou.com/blog-entry-1367.html

(特定秘密保護法反対の多くの市民の力が思わぬ成果につながっているようです)

 

3.「ふくしま集団疎開裁判」の新しいチラシ

 別添PDFファイル(表と裏)をご覧下さい。

(表)「omote201312.pdf」をダウンロード

(裏)「ura201312.pdf」をダウンロード


●「ふくしま集団疎開裁判」HP

 http://fukusima-sokai.blogspot.jp/

(まもなく、ここにもアップされると思います)

 

●福島の子ども達関連サイト

(1)まつもと子ども留学(一刻も早く子どもを安全な所へ避難を)

 http://www.kodomoryugaku-matsumoto.net/

 

<福島の子供 松本に長期留学へ 全国で初めて市民団体が計画>

 東京電力福島第1原子力発電所事故を受けて、松本市内に移住した自主避難者と市民が、福島県内の小中学生を松本市内に長期的に「留学」させる準備を進めている。放射能による子供の内部被ばくを防ぐ取り組みで、希望世帯の子供たちは親元を離れ、松本市内の学校に通う。市が生活場所の提供などで協力を買って出ており、菅谷昭市長は「(内部被ばくを避けるための)子供の留学を市民団体と市が共同で受け入れるのは全国で初めて」としている。

 http://www.shimintimes.co.jp/today.html#9

 

(2)18時台の特集-20131212日放送のバックナンバー|スーパーニュース アンカー

 http://www.ktv.jp/anchor/today/2013_12_12.html

 

(3)ネット署名 Avaaz - 福島の子どもたちに甲状腺がんが多発している?

 http://www.avaaz.org/jp/fukushima_thyroid_cancer_d/

(実は健康に危機が迫る子ども達は福島県だけではありません。その意味では、このネット署名は片手落ちです。東日本全域に充実した検査や放射線防護、そして避難・疎開などの取組を広げる必要があります。放射線安全神話を蔓延させてはなりません)

 

4.推薦図書2冊(津田敏秀岡山大学教授(疫学)関連)

(1)岩波新書『医学的根拠とは何か』(津田敏秀著)

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033010460&Action_id=121&Sza_id=C0

 

(2)岩波月刊誌『科学 201312月号』

 特集「甲状腺がんをどう考えるか」:この中の、今中哲二・津田敏秀・山田真各氏3人の対談をお見逃しなく

 http://www.iwanami.co.jp/kagaku/

早々

 

食品の虚偽表示と不正競争防止法,及び景品表示法について(私が思うこと)

前略,田中一郎です。

 

(みなさま、飲食の放射能汚染が懸念されておりますが、ただ、内部被曝を避けるために、国産を避けて輸入食品に走ればいいというものではないことは、下記の私の食品表示に関するレポートなどで、少しお分かりいただけるのではないかと思っております。まさに日本の「食」は、一方では原発・放射能によって破壊されつつ、他方では、市場原理主義によっても破壊されつつあるのです。「前門の虎(放射能)・後門の狼(市場原理主義)」状態です)

 

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昨今,ふたたび,またたび,食品の表示偽装・虚偽表示がマスコミをにぎわしております。これでもう,食品表示が悪い方向で話題になるのは何度目でしょうか。今度はホテル,レストラン,百貨店という,世の中では,その扱う食品類について信頼度が高いと言われている業者・業態のものが「ウソでした」ということになっております。

 

また,だいぶ前からですが,安倍晋三・自民党政権の規制改革の動きの中で,いわゆる健康食品の表示をもっと自由化して,企業の責任で自由に商売をさせたらいい,などというトンデモ検討が始まり,健康食品に関する表示の問題も大きく浮上してきています。こちらの方も,今現在でさえ,業者のやりたい放題に近い状態で,嘘八百や根拠レスの過大広告が氾濫しておりますので,これ以上自由化などしたら,それこそ健康食品の表示は滅茶苦茶になってしまうのではないかと危惧されています。

 

(現在の日本では,健康食品については医薬品のような効能をうたう宣伝表示は許されず,唯一,特定保健用食品(トクホ)と呼ばれている行政認可商品のみが,その効能の根拠を厳しくチェックされてのちに表示することができるという「タテマエ」になっております)

 

食品の表示には,先般,食品衛生法,JAS法,健康増進法を合体して食品表示法という「統一法」が制定されましたが,この新法以外に,食品表示に関しては景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法),及び不正競争防止法が適用されます。今回の巷での騒動を機会に,不正競争防止法と景品表示法については、食品表示法と併せて少し詳しく知っておく必要がありそうです(不正競争防止法や景品表示法は,警察が悪質な食品虚偽表示を摘発する際の根拠法によく使われているようです)。

 

今回あるMLで,健康食品の表示のことで議論をしましたので,それに関して思ったことを忘れないように,下記に備忘録として残しておきたいと思います。

 

●不正競争防止法については、所管する経済産業省が作成したわかりやすいパンフがあります。

http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/panfrethontai.pdf

 

●景表法にいう「不当な表示」について(201275日:弁護士 高橋弘泰)

 http://j-net21.smrj.go.jp/well/law/column/post_167.html

 

(1)不正競争防止法は、被害者救済には使えないが、加害者の悪質虚偽表示業者に対しては,刑事告発の根拠として使えそうである、という点は大事だと思います。但し、どんな法律でもそうですが、それを運用する行政機関がいい加減・無責任だと、本来は機能するものでも、しなくなってしまいます。

 

(2)そういう意味から言うと、この不正競争防止法の所管官庁が経済産業省となっているのはいただけません。食の安全と表示の管理機関が厚生労働省と農林水産省だというのは、いわゆる「利益相反」だ(産業振興と産業規制という相反する行政の同組織による運営)と申し上げておりますが、この経済産業省の不正競争防止法もそれと同じです。不正競争防止法関連の組織と行政は、「不正」推進の塊のような官庁である経済産業省から切り離して、すみやかに消費者庁または消費者委員会に移管されるべきです。また、経済産業省は、福島第1原発事故の責任をとらせる意味で解体されるべきです。少し前に大蔵省も解体されたではないですか。経済産業省の解体など、やる気があればすぐにできることです。世論を盛り上げましょう。

 

(消費者委員会は、いわゆる「3条委員会」でしたでしょうか? もしそうでなければ移管できませんので、この委員会も改組・法改正して、執行部隊付きの「3条委員会」とすべきです)

 

(3)そして、不正競争防止法それ自体についても、その法律の主旨を「企業や産業のための公正な競争の確保」から「消費者のための企業・産業の公正な競争の確保」とすべきでしょう。

 

(4)被害を受けた消費者が救済を受ける法的な枠組みがない、というのは問題です、個別法ごとに「救済規定」を入れるよりは、食品も含め、品質や表示などの業者側の出鱈目や虚偽説明で被害を被った消費者は、裁判のような手間暇・エネルギーのいる手段ではない形で=つまり、一種の「消費者被害ADR」のようなものを整備しておく必要があると思います。ところで、下記は健康食品の虚偽表示などの事件には使えませんか?

 

●ADR(裁判外紛争解決手続)コーナー_国民生活センター

 http://www.kokusen.go.jp/adr/

 

(5)「消費者被害ADR」がスムーズに行くためには、私は「典型的な事例(パターン)」をいくつか作っておくことが重要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。また、日本のADRの場合には、どうも「ケンカ両成敗」ないしは「産業・企業寄り」のあっせん案が出される場合が多いような印象を受けます(特に今回の福島第1原発事故に係る損害賠償のADRはけしからんと思っています)。そんなことでは困ります。しっかりと被害を受けた消費者の立場に立ったADRがなされるよう、厳しくチェックする仕組みが必要です(例:ADRオンブズマン)。

 

(6)今国会で、たしか「集団的消費者被害回復訴訟制度」が法律となったのではなかったでしたか。裁判で決着を付けるというのなら、これが有効に機能しなければなりません。これについても、早く、いくつかのモデルケースと、適正な判例がほしいところです(が、しかし、日本の裁判所が適正・適切な判決が出せるかどうかはあやしい)。

 

(7)消費者庁の役人の,健康食品の不適切表示に対する景品表示法執行についての態度は、私にはあまりに消極的なように感じます。法律を詳しく知っているわけではないので、今ここで突っ込むことはできませんが、およそ、役人の不作為合理化と無責任は、厳しく追及する必要があるように思います。法律の主旨を歪めて,消費者の利益から遠い方向で法律を運営することは許されることではありません。時代劇に出てくる「南町奉行所」のようなことはさせないよう監視が必要です。

 

 ただ、役人達が消極的な態度をとるのは、その背景にそれなりの事情があり、それを口外できないがため、尻込みして

いるのでしょうから、役人だけを悪者にして叩くというのは片手落ちです。役人の周辺、つまり、政治家や業界なども、消費者をないがしろにする風潮が強いに違いないのだろうと思います。

 

(8)最後に一言、みなさま、健康食品やサプリメントなど、口に入れるのはやめましょう、ろくでもないですぞ。安全で新鮮な食品・食事をきちんと取りましょう=これこそを広めていきましょう。そのためにも食品表示はきちんとしていなければならないのです。

 

(参考)高橋久仁子群馬大学教授の健康食品コメント

(1)http://ib-kenko.jp/2012/12/nhk_1203_dm1217_1.html

(2)http://www.foocom.net/special/6893/

 

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<食品表示について(ひとこと)>

 

消費者の生活の最も基礎となる食べ物を選ぶのに必要な情報が「食品表示」として提供されない。そんな前近代的な,あるいは消費者の食べ物を家畜のエサ扱いする行政が,もう何十年も続いています。むしろ家畜のエサの方がもっと情報があります。食品添加物,遺伝子組換え,原料原産地表示,アレルギー,トランス脂肪酸,放射性物質汚染等,いずれも食べ物を選ぶ際にはなくてはならない情報ですが,これらが様々な屁理屈を付けて表示

 

されないでいるのです。表示最悪の三傑は加工食品,外食,輸入食品です。先般も「食品表示法」という新法を作るというので,こうした至らない食品表示の現状を改善すべく多くの人達が提案を行いましたが,結局はさしたる緊急性もない「栄養表示義務化」でごまかされ,肝心な「安全に関わる表示」は先送り,ないしは棚上げにされてしまっています。表示がなければわからないだけではなく,これだけ表示を拡充しろと言っているのにしな

 

いということは,やはりロクでもないことを隠しているのだろうということを意味してしまいます。ところで,食品表示を食品情報の1つと考えますと,商品によっては大きさが小さかったりして,全ての情報を商品包装に表示しきれない場合があります。その場合にはネット上に情報公開をするとか,コールセンターで説明するとか,何らかの対応が必要で,消費者の方も「表示と開示の区分戦略」のようなものを持つ必要があると思います。

 

特に,食品添加物や放射能については,単に物質名やその量の表示のみならず,毒性に関する情報や検査の方法など,食品としての安全をどのように担保したのかなども併せて「開示」されるべきです。それから食品表示について,もう一つ申し上げておくべきは,仮に立派な表示のルールができても,それを企業や業者にきちんと守らせないと意味がないという点です。今の「ふぬけ」のような役所では,これは極めて危ういと言えます。対策は,

 

1つは,多くの消費者自身が監視人となって不正を許さないということ,行政はこれを組織的かつ技術的にサポートすること,2つ目は,内部告発する人を守る公益通報者保護制度をもっとしっかりさせること,そして3つ目は,虚偽表示などの違反業者に対しては厳しい経済罰を課し,表示偽装が経済的に無意味どころか大損を招くという社会的状況を創り出すことです。モニターと内部告発と厳格な経済罰,この3つで虚偽表示は大幅に抑え

 

込むことができるでしょう。逆にいえば,こうした仕組みがないから,今は「虚偽表示をやった方が得」状態になっていて「悪貨が良貨を駆逐する」事態に陥っているのです。

食品表示の適正化は,消費者のためであるだけでなく,厳しいルールを通じて企業や業者の質的向上と社会的効用の拡大がもたらされます。食品表示を充実させることで損害を被る者は,今現在悪質な虚偽表示をやっている一部の人間達(及びそこから便宜を貰う政治家達)を除いて誰もいません。さっさと食品表示の適正化と充実を実現させましょう。

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(参考)「いちろうちゃんのブログ」から

●日本の「食」が破壊されていく(何故,日本の行政は食の安全を守ろうとしないのか) いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-c43e.html

 

●TPPと遺伝子組換え食品(岡田幹治氏講演会他:遺伝子組換え食品の今) いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-cc7b.html

早々

 

2013年12月11日 (水)

TPPと遺伝子組換え食品(岡田幹治氏講演会他:遺伝子組換え食品の今)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは一部添付できませんでした)

 

 別添PDFファイルは,昨今の遺伝子組換え(GM)食品に関する情報を集めたものです。TPP交渉が大詰めを迎える中,私たちの食の安全を守る上で絶対に見逃せない遺伝子組換え食品の問題についての情報です。対米隷属で米国の言いなりになっている日本政府は,私たち消費者・国民が監視の目を緩めると,たちまち,この安全性の疑わしい遺伝子組換え食品の輸入や国内での栽培・飼育等について,いわゆる「規制緩和」などと称して,おざなりに米国やモンサントなどのGM多国籍企業(実質は米国企業)の言うがままにしてしまう危険性があります。また,日本の食品産業の中には,遺伝子組換え技術を食べ物に使うことの危険性について認識不足の企業も少なくありません(その代表例はキッコーマンと味の素です)

 

 遺伝子組換え(GM)食品に関する安全性と消費者の利益の問題に関しては,下記の4つの観点がありますが,いずれもTPP協定締結後は,その適正な形での規制の存続や拡充が難しくなるものと推測されます。現在の日本では,EU諸国などと比較すると,下記のどの4つをとっても不十分・かついい加減で,私たち日本の消費者の安全と利益が(あるいは生産者・農家や有権者・国民の安全と利益が),GM多国籍企業の利益優先の下でないがしろにされているのが実態です。しかし,TPP協定は,この不十分極まりない遺伝子組換え(GM)食品への現在の規制さえをも骨抜き・撤廃に至らせる可能性が高いのです。

 

 遺伝子組換え(GM)食品は,今でも非常にずさんな審査の下で,その食品流通が許可され,大量に米国などから輸入されて日本社会に出回っております(主に甘味料などの加工食品や家畜のエサ)(但し,消費者・国民や生産者・農家のGM農産物に対する断固とした反対で,日本国内での商業栽培は行われないまま今日に至っております。反対運動の大きな成果だと言えます。国内で栽培されているのは,主に農林水産省など政府系の研究施設などです。これについては許し難いものがあります)。かつて米国では,GM産生のアミノ酸・トリプトファンを含む健康食品が大規模な健康障害を引き起こす事件が起きておりますが(死者を含むたくさんの犠牲者が出ました),それと類似の深刻な食害事件や,アレルギー多発などの健康被害が起きる懸念が増すばかりです。

 

 また,昨今米国で開発され,まもなく許可されて食品流通・輸入されそうになっている遺伝子組換えサケなど,いわゆるGM動物への懸念は,GM農作物以上のものがあります。また,農作物にせよ,家畜や動物・養殖魚にせよ,それらが自然環境の中で無秩序に繁殖した場合の,既存生態系のかく乱や破壊は,いわゆる遺伝子(環境)汚染として,取り返しがつかないものになってしまいます。生物は増殖しますから,原発事故や核実験の放射能汚染以上の深刻さになることも十分に考えられるのです。

 

(遺伝子組換え生物の中にはGM微生物もあります。危険な属性を持ったGM微生物が万が一環境で大量繁殖したらどうなるか,などと想像することさえ,恐ろしい話です。しかし,たとえば神戸大学などは,実験で使用したGM微生物を流し場から洗い流して通常の下水に捨ててしまうなど,日本国内のあちこちでGM生物(特に微生物)のずさんな管理状況が表面化しております。由々しき事態です)

 

●文科省が4大学厳重注意 組み換え生物不適切使用

 http://www9.ocn.ne.jp/~kinntaro/page581.html 2008620日を参照)

 

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 神戸大大学院医学研究科の研究室が、遺伝子を組み換えた大腸菌の培養液などを殺菌しないで下水に捨てていた問題で、文部科学省は20日、遺伝子組み換え生物使用規制法に違反したとして、同大を文書で厳重注意した。また、東北大、日本大、近畿大でも、遺伝子組み換え生物を使った実験で必要な文科相の確認を取らなかったり、拡散防止措置の不足があったりしたとして、それぞれ文書で厳重注意した。

 

 文科省は、神戸大から外部に出た遺伝子組み換え生物は死滅し、人間やほかの生物への影響はないとしている。東北大など3大学では外部への拡散はなかったという。いずれの大学も、担当者の法律に対する理解や管理体制が不十分だったのが原因とし、同省に再発防止策を提出した。

 

 文科省によると、神戸大は過去6年間にわたり、実験室内でなく廊下で遺伝子組み換え大腸菌や酵母を培養するなどしていた。東北大は2004年2月から今年1月にかけ、手続きが不備のまま遺伝子を組み換えた狂犬病やエイズのウイルスを扱うなどした。日大は実験の手続きに、近畿大はマウスの管理に不備があった。(信毎web

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 しかし,いまのままのずさんな規制や管理状態では,いずれこの遺伝子組換え(GM)の世界でも,福島第1原発事故に匹敵する巨大で取り返しのつかない「バイオ・ハザード」が発生する可能性は否定できません。遺伝子組換え(GM)の世界も,原子力の世界と同様の「バイオ・ムラ」住民達がはびこり,嘘八百と隠蔽と歪曲,それに悪質なSLAPP訴訟その他の恫喝など,GMに反対する市民や科学者らの「口封じ」「言論弾圧」まがいのことが今日でも横行していることを付記しておきます。

 

 みなさま,どうぞTPP交渉を巡る動きを契機にして,これからは遺伝子組換え(GM)食品についても併せて高い関心と厳しい目で,その動向を見ていただくとともに,下記でご紹介申し上げる市民団体「遺伝子組換え食品いらない! キャンペーン」に加わっていただき,事務局をはじめ,GMに反対する「草の根」を支えていただきますようお願い申し上げます。

 

 以下,別添PDFファイル資料,ならびにGM関連サイトを簡単にご紹介いたします。

 

 <遺伝子組換え(GM)食品の3つの規制>

(1)食品としての安全規制(食品衛生法:厚生労働省,食品安全委員会)

(2)生物として環境規制(カルタヘナ議定書・同補足議定書及びその国内法:環境省・農林水産省)

(3)遺伝子組換え(GM)農作物に関する栽培規制(同上+条例:農林水産省・自治体)

(4)遺伝子組換え(GM)食品の表示規制(食品表示法:消費者庁,厚生労働省,農林水産省)

 

 <別添PDFファイル>

(1)(添付できず)TPPと遺伝子組換え食品(岡田幹治氏講演会資料 2013.12.10

(2)遺伝子組換え食品いらない! キャンペーンNEWS(1)(20131125日)「s20131125.pdf」をダウンロード

(3)遺伝子組換え食品いらない! キャンペーンNEWS(2)(20131125日)「s20131125.pdf」をダウンロード

(4)(添付できず)食卓の裏側で:遺伝子組換えのいま(毎日 2013.11.1219

(5)(添付できず)遺伝子組換え食品(その他情報)(『いのちの講座 第82 2013.8.27』)

 

 <「いちろうちゃんのブログ」から>

●遺伝子組換え(GM)食品の安全審査を巡る究極の出鱈目=特定のGM食品をGMなのにGMじゃないとウソを言って安全審査からはずし,更に、GMかどうかの判断も企業に委ねる!  いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-a6fd.html

 

(いわゆる新型遺伝子組換え(GM)食品の「セルフ・クローニング」と「ナチユラル・オカレンス」について激怒しながら書いております)

 

●遺伝子組換え技術と体細胞クローン技術  いちろうちゃんのブログ

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-9f99.html

 

1.(添付できず)TPPと遺伝子組換え食品(岡田幹治氏講演会資料 2013.12.10

 市民団体「遺伝子組換え食品いらない! キャンペーン」が主催した連続勉強会の第1回目です。講師の岡田幹治氏には遺伝子組換え(GM)やそれ以外の問題についての多くの著作があり,まもなく集英社新書よりネオ・ニコチノイド系農薬に関する新著作が発刊されます(乞ご期待)。

 

 なお,同キャンペーンでは,次回第2回目勉強会を,来年201421日(土)午後13:3016:30に,豊島区勤労福祉センターで開催します。テーマは「TPPが加速する生命の商品化」です。みなさま,ぜひ,お集まりください。

 

●「遺伝子組換え食品いらない! キャンペーン」HP

 http://www.gmo-iranai.org/

 

2.遺伝子組換え食品いらない! キャンペーンNEWS(1)(20131125日)

 このニュースは,遺伝子組換え(GM)食品をめぐる重要な情報が満載されている月刊の同団体の会報です。このPDFファイルに入っているニュースは下記の3つです。(転送歓迎)

(1)MOP7in韓国まであと1年集会

(2)やみくもに導入されるGM食品添加物

(3)遺伝子組換え食品表示,日韓欧比較

 

3.遺伝子組換え食品いらない! キャンペーンNEWS(2)(20131125日)

 上記の続きです。遺伝子組換え(GM)問題の第一人者・天笠啓祐氏の論文「TPPで奪われる食の自給と安全」が収録されています。

 

4.(添付できず)食卓の裏側で:遺伝子組換えのいま(毎日 2013.11.1219

 毎日新聞掲載のシリーズ記事です。NO3(20131114日)に、ある大学教授の説明が出てきますが、およそ遺伝子組換え食品の実態を表しておりません。ひどいものだと思います。

 

5.(添付できず)遺伝子組換え食品(その他情報)(『いのちの講座 第82 2013.8.27』)

 1枚目の『命の講座』記事だけは転送・転載可です。もう一人の遺伝子組換え(GM)問題の第一人者・安田節子氏が運営されている月刊誌の一部です。安田節子氏については下記サイトも参照して下さい。

 

●安田節子の遺伝子組み換え食品入門

 http://www.yasudasetsuko.com/gmo/

 

●(必読・必見)安田節子のGMOコラム「マウスの長期実験でGMトウモロコシと発がん性に関連、 仏政府が調査要請」

 http://www.yasudasetsuko.com/gmo/column/120924.htm

 

(フランスの専門誌“Food and Chemical Toxicology”に発表された論文で、「遺伝子操作に関する独立情報研究機関」(CRIIGEN) のギレス・エリク・セラリーニ教授が率いる研究チームは、米国内の食品や飲料水の許容値内のNK603GMコーンやラウンドアップ水溶液を与えられたラットが通常の餌を与えられたラットよりも早期にガンを発生し死亡していることを明らかにした。乳癌と深刻な肝臓、腎臓の障害を受けていた。(続く))

 

●(必見)堤未果 x 安田節子「遺伝子組み換え食品の現状と今後」2013.03.06 - Dailymotion動画

http://www.dailymotion.com/video/xxzwz5_%E5%A0%A4%E6%9C%AA%E6%9E%9C-x-%E5%AE%89%E7%94%B0%E7%AF%80%E5%AD%90-%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E7%B5%84%E3%81%BF%E6%8F%9B%E3%81%88%E9%A3%9F%E5%93%81%E3%81%AE%E7%8F%BE%E7%8A%B6%E3%81%A8%E4%BB%8A%E5%BE%8C-2013-03-06_news

 

●(必読・必見)安田節子 『自殺する種子』

 http://gekkan-nippon.com/?cat=162

 

6.その他サイト

●遺伝子組み換え情報室

 http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/

(このサイトに、遺伝子組換え食品の安全性審査がいかにずさんでいい加減かを調査した結果が掲載されています。「安全性審査のチェック」というところをクリックしてみてください)

 

●遺伝子組み換え食品を考える中部の会●ホーム

 http://www.kit.hi-ho.ne.jp/sa-to/

 

●映画『世界が食べられなくなる日』公式サイト

 http://www.uplink.co.jp/sekatabe/

 

●遺伝子組み換え食品添加物の安全審査の簡略化に反対します(食の安全・監視市民委員会(FSCW))

 http://www.fswatch.org/2013/11-5.htm

 

●食の安全・監視市民委員会 FSCW

 http://www.fswatch.org/

早々

 

日本の「食」が破壊されていく(何故,日本の行政は食の安全を守ろうとしないのか)

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

 別添PDFファイルは,直近の食の安全に関係したマスコミ報道その他を若干集めたものです。昨今,ホテル,百貨店,有名レストランなどでのメニュー偽装・原材料の虚偽表示が巷を騒がせておりますが,そうした食品表示の出鱈目と並行して,我々消費者・国民が日常的に食べる物の安全性が脅かされる事態が次々と起きるようになってきました。

 

 諸悪の根源は,儲かれば何でもいい・後は野となれ山となれ,という姿勢が顕著になってしまった現在の食品産業各社にあるわけですが,他方では,本来,我々消費者・国民になり代わって,日々の飲食の安全性を厳しく監視・管理して,その安全性を高いレベルで担保しなければならないはずの日本の行政が,国も自治体も,審議会も委員会も,まるで「手抜き」や「責任回避」のようなことを平気で繰り返して,あたり一面を「危険物の海」にしてしまっていることが大問題です。

 

 この嘆かわしくも危険な状態の淵源は,1980年代の中曽根内閣時代の市場原理主義的偏向政策の導入に遡れますが,とりわけ1995年の超円高以降,日本経済を覆い始めた「低価格指向」=食いものの費用をケチるだけケチる,という,企業と消費者双方の「どん底へのスパイラル」的な供給・購買の絡み合いが,食の安全性の破壊に大きく影響しているように思えます。

 

 市場原理主義にイカれた頭で,できるだけ安い(得体の知れない)食物を選び,安かろう・悪かろう・危なかろうの食生活をおくる,そういう嘆かわしくも悲しい日本の「食文化」が形成され始めているように思われます。そして,行政の不作為と責任逃れが,その社会傾向に拍車をかけているのです。(今回は「飲食の放射能汚染」の問題以外のものを抽出しています)

 

 およそ食べものを粗末にしたり、主食をないがしろにするような国や国民が繁栄するなどということはないのではないでしょうか。日本は1990年のバブル景気をピークにして、その後は「失われた10年」「転落のもう10年」などと言われておりますが、今日では、悲しくも嘆かわしくも、その喪失・転落の速度を速めているような気がしてなりません。そしてそれは、日本において、上記で申し上げたような「食」の安全をないがしろにしたり軽視したりするような風潮や、市場原理主義に洗脳されて、日本の伝統産業であり、また主食であるコメを海外に「売り渡してしまう」ような愚かな政策の蔓延と歩調を合わせているように思えます。

 

 「食」を取り戻すこと、具体的には、何を「食」とし、どのような「質」と「量」の「食」を自給し、そして、どのような「食」を安全とみなすのかという、この「食主権」をしっかりと意識して実現していくことが、上記のような「食」の破壊を防ぐ最も重要な対策であると思います。

 

 以下,ごく簡単にコメントを付して記事をご紹介いたします。

 

 <別添PDFファイル>

(1)拡大し続けるネオニコ系農薬汚染(『選択 2013.12』)

(2)いま”食品添加物”は?!(『生活と自治 2013.12』 生活クラブ生協連)

(3)亜塩素酸ナトリウム 使用基準改正,再検討(水産経済新聞 2013.12.4

(4)中国,解決しない粉ミルク問題(『日経ビジネス 2013.12.2』)

 

1.拡大し続けるネオニコ系農薬汚染(『選択 2013.12』)

 今までも何度かご紹介したことのある話です。欧米各国当局が,ミツバチのCCD(蜂群崩壊症候群)などから危険性を察知し,その使用を制限・禁止し始めたネオ・ニコチノイド系農薬ですが,日本では何と,農薬製造会社である住友化学などの大手化学メーカーの要請に「ヘイヘイ」と応じて,逆に,ネオ・ニコチノイド系農薬の使用規制・残留規制などを緩和しようとしております。信じがたい話です。

 

 ネオ・ニコチノイド系農薬は水に溶けるため,使われた農作物は他の農薬のように,その表面だけが危険であるのではなく,水を養分とともに根から吸い上げた農作物全体が「危険物」と化してしまいます。農作物の花の蜜や花粉を食料としているミツバチが,このネオ・ニコチノイド系農薬の犠牲となり,大量死・大量疾走となって,逆に野菜や果実の授粉をさせるミツバチが足りなくなるなど,既に深刻な事態になるまでに被害は広がっています(若干数の県でネオニコ農薬の使用抑制の動きあり)。

 

 しかし,ネオ・ニコチノイド系農薬の危険性はミツバチに対してだけではありません。全ての昆虫類に害悪が及び,それは食物連鎖を通じて「沈黙の春」を創り出して行きます。昨今では,田舎の国道・県道に設置されている街燈には,夜になっても虫たちがほとんど集まってこなくなったという話を聞きます。ネオ・ニコチノイド系農薬で,地域一帯の昆虫類が全滅している可能性があります。昆虫がいないのなら,それを餌にしている両生類,爬虫類,鳥類なども,やがていなくなるでしょうし,更に,それらを餌にしている哺乳類の動物群もいなくなるか,人里にエサを求めて侵入してくることになるのです(それを農林水産省は,鉄砲で迎え撃て,と指導しております)。

 

 更には,このネオ・ニコチノイド系農薬は,人間などの哺乳類の神経系に対しても毒性を持ち,たとえば子どもたちのADHD(注意欠陥・多動性障害)やLDなど,現代病と言われている様々な障害の大きな原因の一つであることも分かってきています。にもかかわらず,どうしてこのような危険な農薬が,いつまでたっても使用制限・禁止とならないのでしょう。

 

 農業団体や生産者・農家の一部にも問題があるように思われます。自分達の使う農薬の影響について,もっと真剣に考えるべきでしょう。そもそも,ミツバチがいなくなれば,野菜や果実など,大事な農作物の受粉がままならなくなり,自分達の農業が立ち行かなくなるわけですから,ある意味で天に唾するようなものだと言えると思います。まして,米粒選別機で除去できるカメムシ斑点米を極端に皆無にするために,せっせとネオ・ニコチノイド系農薬を使うなどということは,全く愚かなことだという他ありません。農薬を売るために,生産者・農家を騙してはいけないのです。

 

2.いま”食品添加物”は?!(『生活と自治 2013.12』 生活クラブ生協連)

 日本の食品衛生法では,食品添加物は原則禁止です。しかし,ここ10年の間,政府・厚生労働省がやってきたことは,この食品添加物の原則禁止の規定を「骨抜き」にすることでした。

 

簡単にいえば,(1)消費者の安全を後回しにして,食品を売る側=つまり食品産業の金儲けの便宜を徹底して優先したということ,(2)更には,国際市場原理主義に取りつかれ,規制撤廃をして自由に国際貿易をやり,全世界から得体の知れない食い物を集めることが豊かになることだと勘違いをして,日本の食の安全を守る規制やルールを次々に骨抜き・撤廃・ないがしろにしてきた,(3)毎年のように被害や被害者が出るたびに形だけの規制や安全管理の体制改革なるものを行い,数年もしないうちに,その賞味期限が切れて「元のもくあみ」となる,を繰り返してきた,ということです。

 

(ひょっとすると,厚生労働省も食品産業も,腹の中では我々消費者・国民のことを馬鹿にしているのかもしれません。何かあると過剰反応するが,そのうちすぐに忘れる,などとでも思っているのかもしれません)

 

 この生活クラブ生協連が生協組合員向けに発行している『生活と自治』に掲載された食品添加物についての解説は,非常に分かりやすく,適切な内容です。最後のところで鈴鹿医療科学大学客員教授で食品添加物の「プロ」の中村幹夫先生へのインタビュー記事も掲載されています。是非,ご覧ください。

 

3.亜塩素酸ナトリウム 使用基準改正,再検討(水産経済新聞 2013.12.4

 食品添加物の一つである亜塩素酸ナトリウムの使用基準改正が「再検討」とされ,改正は当面行わないことになったという記事です。薬事・食品衛生審議会(厚生労働省)にしてはめずらしい,少しはいいこともするんだ,と思って記事を読んでみましたら。とんでもない話でした。

 

 主旨は,この食品添加物の使用基準を緩めて,もっといろいろなものに,もっとたくさんの量を使わせろ,という業界の要請を受けて,この御用審議会が何とかそうなるように検討してきたけれど,使用基準緩和を求めた事業者が出した安全性データがあまりにひどいので,仕切り直しになった,という話です。同審議会は,事業者にデータの出し直しを求めるようです。

 

 しかし,記事によれば,この亜塩素酸ナトリウムによく似た名前の「亜塩素酸水」や,「酸性化亜塩素酸ナトリウム」の方は,既に使用基準が緩和されて,どちゃどちゃ使っていいことになっている様子。今回この亜塩素酸ナトリウムも規制緩和されれば、塩素系食品添加物「三点セット」がそろって万々歳ということになるはずだったということでしょうか。

 

 私は専門家ではないですので,上記の3つの食品添加物の化学毒性については詳細はよく分かりません。どなたかに代わって説明を願いたいところです。しかし,経験知として,およそ食品添加物の中でも「塩素」がくっついているものは,ロクでもないものが多い,という印象を持っております。ひょっとすると,この亜塩素酸ナトリウムもそのたぐいなのかもしれません。

 

 まあ,いずれにせよ,食品添加物だらけの加工食品など,いりまへん。NO THANK YOUです。しっかり表示をさせていただきたいですね。

 

4.中国,解決しない粉ミルク問題(『日経ビジネス 2013.12.2』)

 http://business.nikkeibp.co.jp/article/NBD/20131126/256342/?ST=pc

 

 メラミン入りの中国産乳製品,及びそれを原料に使った加工食品が,中国国内だけでなく,香港や台湾や東南アジアを経由して日本に輸入されていたことが分かって大騒ぎになったのは,確か2008年のことだったと思います。この記事は,その後,この大騒ぎの原因を作った中国国内の乳業メーカーと,食の安全に係る中国政府規制当局の動きをレポートしたものです。

 

 お読みになれば分かりますが,全くダメで,事態の改善はままならず,当の中国国内の消費者の信頼さえ得ることができないでいるということが分かります。そもそも規制当局の姿勢が,産業振興に傾きすぎていて,こんな調子だと,再び似たような食害事件を再発させてしまうのではないかと推測されます。

 

 しかし,このことは日本とは無縁であるどころか,2008年もそうであったように,いや輸入食品が当時よりもますます増大している今日においては,中国産乳製品と,それを原料に使った様々な加工食品は,依然として安全が担保できていないことに注意が必要です。特に,中国産乳製品そのものではなく,中国産乳製品を原料に使い,生産された国が中国以外の加工食品が,実に厄介だと言えるでしょう。日本国内の加工食品であっても,その原料に中国産乳製品を使っていれば同様です。

 

 原料原産地表示が絶対に必要だということは,こういうことからも明らかでしょう。消費者・国民は,表示がなければ,危険な中国産の乳製品を原料に使った加工食品を避けることができません。これは人権侵害に近いと言えます。

 

 また,忘れてならないのは,当時の(そして今の)厚生労働省の対応のいい加減さ・甘さです。何故,メラミン混入発覚後,ただちに中国産乳製品,及びそれを原料に使った加工食品の輸入をストップしなかったのでしょうか? また,既に輸入されてしまっていた同乳製品・加工食品の検査・点検を,各食品事業者に義務付けなかったのでしょうか?

 

 厚生労働省という食の安全を守るべき役所が,消費者・国民の方を向かずに,食品産業の顔色ばかりをうかがいながら仕事をしている国・日本,我々は,今もなお,知らず知らずのうちに,メラミン入りの加工食品を食べ続けているのかもしれません。私は,こういう事情を鑑み,一切の輸入加工食品を買わないことにしております。

 

●厚生労働省:中国における牛乳へのメラミン混入事案への対応について(第3報)

 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/09/h0926-5.html

 

●丸大食品メラミン混入事件食品会社 偽装の歴史

 http://www.news88.net/giso/150/167/

 

●メラミン問題についてのQ&A(日本生協連安全政策推進室)

 http://jccu.coop/food-safety/qa/qa01_01.html

 

●中国における乳及び乳製品のメラミン混入事案関連情報

 http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/chemical/link-melamine.html

早々

 

 

2013年12月 9日 (月)

遺伝子組換え(GM)食品の安全審査を巡る究極の出鱈目=特定のGM食品をGMなのにGMじゃないとウソを言って安全審査からはずし,更に、GMかどうかの判断も企業に委ねる!

前略,田中一郎です。


私はこの情報をある方から教えていただき驚きました。

遺伝子組換え食品の安全性審査について「究極の出鱈目」がなされようとしています。


遺伝子組換え(GM)食品のうち,下記の定義に従う2つのものを「同一種のDNAであり,自然界にも存在するものであるから,安全性に全くの懸念なし」などとして,安全性審査の対象から外し,更に,企業が開発し販売する,その(新)GM食品が,下記の定義に沿うものかどうかの判断までもを,その開発し販売する企業に委ねてしまおうという,とんでもないことが画策されているのです。


かような遺伝子組換え(GM)食品の安全性審査ルールが導入されれば,GM食品を開発・販売する企業は,いわば当局(厚生労働省・自治体)の事前の安全性審査や,その後の安全性チェックから自由となり,好き勝手放題をやり始めることでしょう。企業の判断について第三者の客観的な証明・検証がなされるわけではなく,また、どのような(新)GM食品の何を「厚生労働省が定めた定義に沿う(ので勝手にやります)」と判断したのかの届け出もないので、本来は(新)GM食品で安全性審査が必要であったものを企業が「必要なし」としたものが何なのかさえ,誰にもわからないままに食品流通に乗って来ることになります。つまり消費者・国民は,知らない間に安全性の審査もチェックもされていないGM食品を買って食べてしまうことになるのです。これぞ究極の「遺伝子組換え食品に関する安全性審査の手抜き」ではありませんか。


まず,下記の(厚生労働省諮問機関)「薬事・食品衛生審議会」のサイトにある資料をご覧ください。

 

*食品衛生分科会新開発食品調査部会遺伝子組換え食品等調査会審議会資料 |厚生労働省

 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000024607.html


この中で,上記に関連する重要な資料は次の3つです。


(1)資料2 「セルフクローニング」・「ナチユラルオカレンス」の取扱いについて(案)(PDF73KB

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000024761.pdf


(2)資料2 《別添》(PDF102KB

 「遺伝子組換え微生物による食品添加物について明らかに遺伝子組換え添加物に該当しないとして事業者判断とするものの判断基準()

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000024762.pdf


(3)参考資料5 遺伝子組換え植物の掛け合わせについての安全性評価の考え方(PDF42KB

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000024782.pdf


今回,この審議会で検討されている(新)GM食品は,「ナチュラル・オカレンス」と「セルフ・クローンニング」と呼ばれている,明確に「遺伝子組換え」の食品です。当然ながら,これを食品として流通させるというのであれば,厳格な安全性の審査が必要なことは言うまでもありません。今までこの世に存在しなかった「食品」(?)なのですから当然のことです。しかし,今回持ち出されてきた厚生労働省の対応(案)は,この(新)GM食品の安全性審査を「省略」して,企業にゆだねてしまおう・厚生労働省は安全性審査から原則降りてしまおう,というわけです。


その「ナチュラル・オカレンス」と「セルフ・クローンニング」の「定義」ですが,上記の厚生労働省文書(1)には次のように書かれています(3枚目)。また,その定義に従うGM食品添加物についての新たなルール(案)も書かれています。


・・・・・・・・・・・・・・(以下,厚生労働省HPより引用)

「<セルフクローニング・ナチユラルオカレンスとは>
ここでは、これまでの知見を踏まえ、セルフク口ーニング・ナチュラルオカレンスとは、以下のものを言うこととする。

 

「セルフクローニング」とは、組換えDNA技術によって最終的に宿主に導入されたDNAが、当該宿主と分類学上同ーの種に属する微生物のDNAのみであるもの



「ナチュラルオカレンス」とは、組換え休と同等の遺伝子構成を持つ生細胞が自然界に存在するもの」


(田中一郎付記:そして,この2つのタイプの遺伝子組換え(GM)食品については,次のようにする(改悪後)というのです)


「1. 「セルフクローニング」・「ナチユラルオカレンスJの位置づけについて
 厚労省告示「組換えDNA技術応用食品及び添加物の安全性審査の手続に関する告示」等において、「セルフクローニング」や「ナチュラルオカレンス」に該当する微生物によって得られた添加物については遺伝子組換え添加物に含まれないことを明示する。」



「2.「セルフクローニング」「ナチユラルオカレンス」であることの判断の方法について

 「セルフク口一二ング」「ナチュラルオカレンス」の範囲を、網羅的に規定することは、諸外国にも類例がなく困難であるが、該当性に関する検討の蓄積を踏まえ、一定の基準を設けて、「セルフク口ーニング」「ナチユラルオカレンス」に明らかに該当する場合については、その旨を事業者が自ら判断できることとする。」

・・・・・・・・・・・・・・(以上,引用終わり)

 

これは驚くべきことです。まず,1.で,明らかに遺伝子組換え(GM)食品(具体的には食品添加物)である「ナチュラル・オカレンス」と「セルフ・クローンニング」のGM食品を「遺伝子組換え添加物に含まれないことを明示する」というのです。まるでインチキそのものです。


更に,新たに開発されてくる(新)GM食品(具体的には食品添加物)については,それが「ナチュラル・オカレンス」や「セルフ・クローンニング」に該当するか否かを,その開発・販売する企業に委ね「その旨を事業者が自ら判断できることとする」というのです。いわゆる「利益相反行為」どころの話ではありません。


そして,この「ナチュラル・オカレンス」や「セルフ・クローンニング」に該当するか否かの判断基準を,上記の厚生労働省文書(2)「遺伝子組換え微生物による食品添加物について明らかに遺伝子組換え添加物に該当しないとして事業者判断とするものの判断基準()」で今回示したのです。


厚生労働省が,こうしたトンデモ・インチキを,「薬事・食品衛生審議会」という歴史的に悪名高い御用審議会に諮ってまで強引にやろうとするのには,それなりの理由があります。それは,輸入食品を中心に未認可の遺伝子組換え(GM)食品添加物がわんさと使われ,あるいは未認可のGM食品添加物が海外から大量に輸入され,それが日本の食品産業界(主として加工食品)に溢れかえっているからです。


食品添加物ですから,それだけを大量に食べる人はいないでしょうが,しかし,過去に起きた昭和電工トリプトファン事件などから鑑みれば,その潜在的な危険性は大きいと言わざるをえません。厚生労働省や「薬事・食品衛生審議会」の御用学者・御用人間達は,こうしたことを重々承知の上で,今ある輸入食品・輸入食品添加物の出鱈目状態を法的に追認しようとしているわけです(これでは,まるで「薬事・食品衛生審議会」ならぬ「悪事・食品不衛生審議会」ではないでしょうか)。


何故なら,未認可のGM食品添加物を,それそのものだけでなく,それを使った加工食品までもを(輸入食品を含む),網羅的に悉皆的に全部調べ上げるというのは,相当に労力や費用のいる仕事だからであり,それはまた,国内外の(食の安全を二の次にしている)巨大食品産業・企業の利害に反することでもあるからです。当然,国際的な問題にもなります。


しかし,この案が通れば,既存の未認可GM食品添加物(と,それを使った食品=そのほとんどが輸入食品添加物及び内外の加工食品)は,そのまま全部自動承認されることになるでしょう。まさに出鱈目の極致ですが,厚生労働省らしい「悪事」と言えなくもありません。そして,おそらくは,これが近々妥結となるであろうTPPに対するわが国の(厚生労働省の)「備え」「準備」ということでもあるのだろうと思います。TPPが「食の安全」を破壊する,という自明の理は,まずはGM食品添加物からスタートとなるのです。まさにTPPの「添加物」です。


*ウィキペディア:トリプトファン事件

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%97%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6


既に未認可のGM食品添加物が日本国内で流通してしまっていることは,少し前に表面化しています。厚生労働省は,これに対してもきちんとした対応をとることなく,その大半について回収指示も出さないまま,もう一つの御用委員会である食品安全委員会に,その安全性追認を大急ぎでさせております。遺伝子組換え食品に関する出鱈目は今に始まったことではないのです。


*遺伝子組み換え微生物を使った添加物の流通停止と回収を!関係省庁に申し入れ|プレスリリース|生活クラブ連合会

 http://www.seikatsuclub.coop/coop/press/20111220t.html


ここで,上記でご紹介した厚生労働省の文書(案)の中身の出鱈目ぶりを若干ご紹介しておきます。


(1)資料2 「セルフクローニング」・「ナチユラルオカレンス」の取扱いについて(案)(PDF73KB

 (この文書の主な内容は上記でご紹介し,コメントいたしましたので,残りの部分についてのみコメントします)


・・・・・・・・・・・・・・(以下,厚生労働省HPより引用)

「セルフク口ーニング」・「ナチュラルオカレンス」に該当する微生物を利用して製造された食品・添加物については、食品安全委員会の安全性評価基準(参考資料1)において安全性評価の対象には含まれておらず、実際にも、食品安全委員会で個別事例ごとに安全性評価は必要ない」と判断されている。」



現在、これら安全性評価を必要としない「セルフクローニング」・「ナチユラルオカレンス」に該当する微生物を利用して製造された食品・添加物についても、全例、食品安全委員会に食品健康影響評価を要請するが、安全性の評価はされず、当該事例に該当するか否かが判断されている。」

・・・・・・・・・・・・・・(以上,引用終わり)

 

(田中一郎コメント)

 消費者・国民を代表して「食の安全」を徹底して守らなければならない役回りの食品安全委員会が,GM食品添加物の安全性審査において,既にかような「手抜き」=食品産業のための規制緩和,をしていることが,そもそもの大問題でしょう。「全例、食品安全委員会に食品健康影響評価を要請するが、安全性の評価はされず、当該事例に該当するか否かが判断されている」などは,安全性審査そのものを放棄した行為であり,食品衛生法違反そのものではありませんか。


 BSEの一件といい,こんにゃく食品ののど詰め問題といい,飲食の残留放射能規制値の一件といい,残留農薬問題といい,その他の多くの事例といい,もはやこの食品安全委員会は「存在悪」となってしまった反消費者・国民的「御用審議会」であり,早々にメンバーを全部入れ替えて消費者委員会の下に置くか,廃止するのが適当です。この委員会に「食の安全」の確保を期待することは,全くの「お門違い」という事態に陥っています。(マスコミにもしっかりしてもらわないといけません。「食の安全」に関してロクな記事を書いていないから,こうなってしまうのでしょう,早く目を覚ましていただきたいものです)


(2)資料2 《別添》(PDF102KB

 「遺伝子組換え微生物による食品添加物について明らかに遺伝子組換え添加物に該当しないとして事業者判断とするものの判断基準()

(この資料の3枚目の説明図が,今回の話の概要を分かりやすく図示しています。是非,ご覧ください)


・・・・・・・・・・・・・・(以下,厚生労働省HPより引用)

「3.食品添加物の生産に用いる微生物について、その遺伝子組成を有する微生物が自然界に存在すると認められる科学的な根拠があること。具体的には、次の(1)又は(2)のいず、れかに該当することが、からのいずれかにより確認されること。


(1)最終的に得られた微生物における挿入DNAの供与体と宿主が同ーの種に属する場合



(2)現時点において別種と分類されている微生物を供与体と宿主の間であっても、学術論文等において自然界において両者の間で遺伝子交換が起きていていることが明らかになっており、最終的に得られた微生物における挿入DNAの供与体と宿主がこの両種に属する場合。具体的には、これまで食品安全委員会が「組換え体と同等の遺伝子構成を持つ生細胞が自然界に存在する場合」に該当するとした宿主及び供与体が属する種の組合せの場合をいう。」

・・・・・・・・・・・・・・(以上,引用終わり)

 

(田中一郎コメント)

 「最終的に得られた微生物における挿入DNAの供与体と宿主が同ーの種に属する場合」であろうがなかろうが,DNA(遺伝子)を人間がいじくって操作し,順序を入れ替えたり切り貼りしたりしたのでしょうから,遺伝子組換え食品であり,遺伝子操作食品であることには違いありません。安全性審査をしないということの理由にはなりません。こんなものが食品として安全だなどとはとても言えません。


 「学術論文等において自然界において両者の間で遺伝子交換が起きていていることが明らかになっており」などと書かれていることに対しては,「あなたは阿呆か」と言いたくなります。少し前の新聞を見てみたらどうでしょうか。大学の先生方が自身の発表する学術論文に事実と相違する嘘八百を書いたり改竄したりして,製薬メーカーその他の便宜を図っていたことが発覚しているではありませんか。学術論文に書いてあるから,それは正しい? あなた新聞読んでるの?

 



 それに「自然界にあるものだから」とか「最終的に得られた微生物における挿入DNAの供与体と宿主がこの両種に属する場合」についても,自然界にあるから,同種だから,全て安全,などとは言えないでしょう。遺伝子は操作され,組換えられているのです。これを食品として食べる場合に,同種だから安全です,どうぞどうぞ,と言われて,はい,安心しましたと言って食べるのですか? そんなに「自然界」「自然界」というのなら,その「自然界」のものを使えばいいでしょう。

 

・・・・・・・・・・・・・・(以下,厚生労働省HPより引用)

査読のある論文に公表されている,学会のポジションペーパー等、複数の専門家により根拠のあるものとして紙面にまとめられている,関連する国の審議会、検討会等において、複数の専門家によりコンセンサスが得られている」

・・・・・・・・・・・・・・(以上,引用終わり)

 

(田中一郎コメント)

 これもバカバカしいを通り越して,かようなインチキなど許せますか,のレベルです。査読付論文掲載や複数の専門家のコンセンサスでOKなら,御用学者を数名ばかり買収して「そうだ,そうだ」と言わせれば済む話になります。こんなものが基準になるのなら,このGM食品添加物を開発・販売する企業はさぞかしラクチンに違いありません。


 なお,上記文章に続いて「5.発現プラスミドの形で目的遺伝子を導入する場合においては・・・・・」の部分も,基本的に上記の「3.食品添加物の生産に用いる微生物について・・・・・・・」と同様のことが言えます(省略)。


 それから,こんないい加減な安全審査もしないGM食品添加物に対して,政府は「特許」を与えている可能性が高いと思われます。安全性審査においては,「自然界に存在するありふれたものだから,安全性審査は必要ない」といい,特許については「他に存在しない発明品」と主張するのです。ご都合主義の「二正面作戦」の最たるものです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・



最後に申し上げることとして,我々消費者・国民が厚生労働省に対応させるべきこととしては,まず,この案の全面撤回,次に,既存の流通している食品添加物(ほぼ100%輸入品)や,その食品添加物を使った加工食品(国産・輸入両方)の悉皆的・網羅的調査と,未認可食品添加物の追放,そして,GM食品添加物の安全性審査の適正化,最後に,「ナチュラル・オカレンス」や「セルフ・クローンニング」によるGM食品(食品添加物を含む)の徹底した食品表示です。


これまで「食の安全」のために先頭に立ってきた消費者団体や有識者の方々の積極的な取り組みに期待いたします。出来る限り多くの消費者団体・市民団体・有識者等により,この隠蔽・歪曲の「(未認可)隠れGM食品添加物」(及びその不正・悪事の恒久化)の食品表示上の扱いも含めて,何らかの毅然とした批判表明が強く望まれていると思われます。


また,我々消費者・国民の「食の安全」は,TPPを代表格とする市場原理主義と,それに頭がイカレた政治家や政府・霞が関の官僚達,及びその僕(しもべ)となっている御用学者・御用人間らによって,風前のともしび状態にされています。明日は日本で「第二次トリプトファン事件」が勃発しないとも限らないのです。


みなさま,遺伝子組換え(GM)食品・GM食品添加物・GM技術を我々消費者・国民の食卓から追放いたしましょう。


早々

 

週刊経済誌『日経ビジネス』の東京電力解体論

前略,田中一郎です。

(別添PDFファイルは添付できませんでした)

 

 別添PDFファイルは,先週の週刊経済誌『日経ビジネス』(2013122日)に掲載されました特集記事「東電解体:議論は尽くされたのか」です。4つに区分けして添付しておきました。これまで日本経済新聞及びそのグループ会社の出版物は,ほぼパーフェクトに原発推進一辺倒であり,また,電力業界や原子力産業界の意向に沿うもの・意向を先取りするものに限られておりました。しかし,今回のこの特集記事は,明らかにそうした従来の日本経済新聞グループの議論とは異質の,(明確に申し上げれば)原発や原子力エネルギーの利用を捨てて「脱原発」へ向かうべしとする,新しい議論のように見えます(正確には「減原発」という言葉を使い,段階的漸進的な原発からの離脱を説いています。また,明示的には書かれておりませんが,核燃料サイクル事業についても,当然,すみやかに撤退ということだと推測されます)。

 

 また,こうしたレポートが同社グループの表面に出てきた背景には,先般の小泉純一郎元総理や細川護煕元総理らの「即時脱原発」論があるように思われ,彼らのいわゆる「保守派」や「体制順応・従順グループ」に対する影響力の大きさを感じさせるものがあります。そして,この特集記事では,必ずしも小泉氏や細川氏の立論の範囲内で「東電解体」が論じられているわけではなく,執筆者なりに,より広い範囲の,いくつかの問題点を考慮・検討した上で,東電解体後の新しい体制が展望されています。みなさまには,その内容の是非いかんにかかわらず目を通しておいていただきたい記事と言えるのではないかと思います。

 

 以下,簡単にこの記事をご紹介申し上げるとともに,私から見た,この記事の至らなさ=言い換えれば不十分で中途半端である点を簡単に指摘しておきます。今後,情勢の変化によっては,自民党や民主党の一部から,この『日経ビジネス』記事に似た議論が盛り上がってくる可能性は大いにあり得ます。この記事に書かれた処方箋は,現在の安倍晋三・自民党政権が進める「ずるずるゾンビ東京電力温存体制」=「関係当事者総無責任体制」よりは「マシ」であるとはいえ,小泉・細川両氏が主張する即時脱原発でもなく,依然として原発・核燃料施設の破滅的な危険性からは解放されないことに加え,様々な重要な対策なり論点なりが欠落しております。くれぐれも,お読みになる場合には「批判的リテラシー」をお持ちになり,厳しい目でお読みいただくとともに,今後のあるべき「東電処理」「福島第1原発処理」の処方箋を見失なわないようお願い申し上げたいところです。

 

 よく,物事を深く考えない人間達から「現実的」とか「現実的でない」とかいう発言を聞くことがありますが,およそ原発・核燃料施設の世界ほど,この「現実的」という言葉が空虚なものはありません。何故なら,「現実的」とは,原子力ムラによる情報遮断(制御)の上にもたらされた「幻想」と「既存体制・情勢追従」に立脚した「マホっと」とした感性の塊にすぎず,そんなものは,まさに原発・核燃料施設のもたらす破滅的な「現実」の前に,やがて吹き飛んでしまうからです。みなさまには,くれぐれも,今後の情勢変化の下においても,この『日経ビジネス』記事にあるような「過てる処方箋」に対しては厳しいスタンスをお取りいただくよう,重ねてお願い申し上げます。

 

 <別添PDFファイル>

(1)東電解体(1)(『日経ビジネス 2013.12.2』) 序章

(2)東電解体(2)(『日経ビジネス 2013.12.2』) 1章

(3)東電解体(3)(『日経ビジネス 2013.12.2』) 2章

(4)東電解体(4)(『日経ビジネス 2013.12.2』) 3~5章

 

●東電解体:日経ビジネスDigital

 http://business.nikkeibp.co.jp/article/NBD/20131126/256340/?ST=pc

 http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131127/256412/

 

●大島提案で火が付いた「東電解体」:日経ビジネスオンライン

 http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131002/254122/

 

●電力でやれることは全部やる:日経ビジネスオンライン

 http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131129/256518/

 

●姉川常務、汚染水漏れへの思いを激白:日経ビジネスオンライン

 http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131129/256513/

 

[FT]東電解体で始まる日本の電力改革  :日本経済新聞

 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGV03002_T01C12A0000000/

 

 <CONTENTS>

(1)序章 私たちは納得できない

(2)1章 福島第1原発は今,汚染水,もれるため息

(3)2章 「結論ありき」の国費投入,破綻,はなから棚上げ

 (コラム記事:大島理森自民党東日本大震災復興加速化本部長に聞く「東電をかばうためではない」)

(4)3章 検証,3つの経営形態,社内分社は甘すぎる

 (コラム記事:組織のあり方で費用負担が大きく変わる:東京電力の組織形態と原発の事故処理案)

 (コラム記事:「損失隠し」はもう限界に)

(5)4章 試される自由化,電気料金半減の条件

(6)5章 小泉発言の受け止め方,「減原発」の道しるべ

 

1.序章 私たちは納得できない

 記事の最初の部分に,問題提起とでも言うべき次のような簡単な文章が書かれております。

 

「東京電力の原発事故からもうすぐ3年。急場しのぎで作った事故処理スキームが限界に達している。現場の士気低下や対応の遅れで,福島原発は汚染水漏れが相次ぐ。賠償や除染費用は膨れ上がる。問題を解決し健全な電力市場を作るには東電をどうすればいいか。社内分社や持ち株会社化ではない。解体の道を探るべきだ。福島原発の現場や関係者の取材を通じ,あるべき姿に迫った」

 

2.1章 福島第1原発は今,汚染水,もれるため息

 この章は,概ね新聞等のマスコミ報道の取りまとめのような内容です。私は,とりわけこの章の次の一文に注目しています。

 

 <記事から抜粋>

P34「・・・・退職者の増加が社内の雰囲気に水を差している。原発事故後に辞めたのは約1,400人に達する。大手コンサルティング会社の電力担当部門や,電力事業へ新規参入した企業には,元東京電力社員がゴロゴロいる」

 

P34「「登録を事実上,停止するほど東電の社員が来ている」。大手人材紹介会社の担当者は言う。既に数百人の東電社員が転職のため,登録している」

 

・・・・・・・・・・・・・・

 東京電力は,会社業務遂行の中核をなす20歳台後半から40歳くらいまでの中堅社員が,次々と歯が抜けるように退職していく状況にあるように見えます。また,既に幾度となく報道されたように,福島第1原発の現場と,そこで働く多くの下請を含む作業員は,被曝と疲弊と過重負荷と士気の低下に加え,賃金や労働条件の引き下げにより,無残な状況に陥っております。東京電力には,再三にわたり社会的に労務管理の適正化が注告されましたが,もはや当事者能力乏しく,現場労務管理能力さえ怪しい状態に陥っているのです。このままでは,おそらく早晩,厄介な事態に陥り,福島第1原発の二次災害=第二次過酷事故へとつながっていくに違いありません。

 

 また,死に体状態の東京電力に対して会社更生法を適用せずに,今のままずるずると生殺しのようにして「引きずる」ことは,記事にもあるように,福島事故後対策への国費支出を嫌う財務省と,東京電力に大きく貸し込んだメガバンクなどの金融機関(の債権保全),それに大口株主(減資拒否)の3者の利害を優先し,それに付随してゾンビ東京電力にぶらさがる様々な既存勢力(旧現東京電力経営陣・経営幹部,電力労組,大手ゼネコンを含む原子力産業,暴力団を含む人材派遣業・下請業者他)の目先の利害を尊重するものに他なりません。

 

 東京電力解体とは,まずもって,このどうしようもない状態になっている「よどみ」を一掃し,新しい体制で,政府がリーダーシップをとりながら,福島第1原発事故処理の適正化と堅確な遂行(第二次過酷事故災害の防止,汚染水処理対策,廃炉など),被害者の完全救済や汚染地域の除染の徹底,自己責任者の責任追及,東京電力のまっとうな電力会社としての再生,脱原発及び電力自由化の適切な実現,廃炉技術と廃炉ビジネスの確立,などを,建設的・前向きに展開していくためのものです。そもそも,メガバンクや政府からの巨額債務を永遠にわたって背負わされて,巨額借金の返済に追いまくられながら,上記で申し上げたような仕事を適切・適正に遂行することはできないでしょう。一刻も早く,この「よどみ」状態を解消する必要があるのです。

 

(これは東京電力の原発事故責任を免罪することではありません。東京電力という組織を正常化した上で,それと並行して関係当事者の事故責任を問うていくという考え方です:東京電力に公的資金を入れるにもかかわらず,法的破綻処理を行おうとしない現状が,最悪の選択であることを強調しておきます)

 

3.2章 「結論ありき」の国費投入,破綻,はなから棚上げ

 「「東京電力任せだった原発事故対応からの転換を進める安倍晋三政権。東電をほぼ今のままの姿で存続させ,除染などに国費を投入することが固まった。国民不在の中,利害関係者の思惑を優先する「結論ありき」の構図が浮かび上がる」,記事は章見出しの要約にこのように書き,以下で,「東京電力の破綻処理はしない」の唯一点だけを守る・尊重する「結論ありき」の自民党提言について解説しています。

 

 <記事にある「提言」についての記述要約:P39>

(1)民主党時代の東電支援の枠組みと同様,1年近い検討を経ても,依然として「東京電力をつぶさない」の1点で主要関係者の利害は一致していた。

 

(2)除染費用を国が全額負担するよう自民議員に働きかけを強める経済産業省・東京電力に対し,財政負担の急増を懸念する財務省は強く反発。双方の駆け引きが続いた。

 

(3)東京電力に多額の融資をしている金融機関も「東京電力をつぶさない」

 

(⇒ 現在,無担保貸出を有担保私募債に転換することで,自分達だけの債権は取りっぱぐれがないように,その保全に全力を挙げている最中です。許し難い行為と言わざるを得ません:田中一郎コメント)

 

(そして出てきたのは,多額の財政負担に踏み込むのは時期尚早=実質判断先送りで,表面化したトラブルだけの取り繕い・その場しのぎ,中途半端な見せ金財政投入,戦力の遂次投入で失敗をしたアジア太平洋戦争時の大日本帝国軍隊と同じ:田中一郎コメント)

 

(4)具体的には,「計画済みの除染は東京電力に請求,計画分以降の学校などの除染や住民の帰還支援策は公共事業として実施,中間貯蔵施設の財源は経済産業省所管のエネルギー対策特別会計から捻出,除染については帰還可能な地域を優先,除染目標の実質的な緩和も明記,税金が際限なく膨らまないような枠組みも整えた,申し合わせたように,規制委も追加の被曝基準の見直しを提起,被曝基準と連動する福島第1原発周辺の除染目標も実質的に緩む方向になった,規制委は柏崎刈羽原発の再稼働審査を開始,金融機関11社は「有力で肯定的な要素」(銀行幹部)と評価し,5千億円の追加融資を決定・・・・」(=まさに「最悪のズルズル取りつくろい対策」となってしまった:田中一郎コメント)

 

 <大島理森自民党東日本大震災復興加速化本部長に聞く「東電をかばうためではない」>

 このコラム記事に書かれている内容は,まさに自己都合合理化の支離滅裂のステートメントです。自民党の無能と腐敗を示す劣悪なもので,事故の適切な処理やそのための体制確立,被害者への万全の対策を棚上げにした,加害者側の関係当事者の目先の利益代弁にすぎない内容です。インタビューの後半では,小泉純一郎に対する批判まで出てきて,もうまともに見てられない・聞いてられないものになっています。みなさま,かような政治家を選挙で選んではいけません。

 

4.3章 検証,3つの経営形態,社内分社は甘すぎる

5.4章 試される自由化,電気料金半減の条件

6.5章 小泉発言の受け止め方,「減原発」の道しるべ

 以下の3つの章は,この記事の「中核部分」です。要約しているとボリュームが大きくなりますので,直接記事をお読みください。以下には,ごく簡単に,日経ビジネスの主張のエッセンスを現していると思われる部分と,記事にあった「減原発への備え5カ条」を引用しておきます。

 

 また,コラム記事「組織のあり方で費用負担が大きく変わる:東京電力の組織形態と原発の事故処理案」は,ビジブルで分かりやすい内容です。一見に値します。更にまた,もう一つのコラム記事「「損失隠し」はもう限界に」については,第一に,東京電力が国(原子力損害賠償支援機構)から受け取っている支援金が「貸金」であるにもかかわらず,東京電力はそれを「利益」として計上していること,第二に,廃炉のために生じる特別損失を10年以上にもわたり,薄く長く「散らして」損金処理していく「廃炉粉飾経理」が経済産業省の「ご都合主義」省令だけで導入されたこと,という,東京電力に係る二大粉飾経理処理について言及されておらず,極めて不十分であることを付記しておきます。

 

 <記事の中核部分の中核>

P40「結論から言うと,日経ビジネスは社内分社では不十分だと考える。なぜなら,国民負担を少しでも下げる仕組みではなく,際限なく税金をつぎ込む事態になりかねないからだ」

 

P44「日経ビジネスは東電は解体すべきだと考える。国民負担や電気料金引上げなどをおさえるためだ」

 

P50「「エネルギー基本計画」に関し,最適な電源構成比率(ベストミックス)について「3年以内に目標を設定し10年以内に構築する」という。だが,このまま国としてのスタンスの提示を先送りしていいのか」

 

P50「原発のコスト算定議論も宙に浮いたままだ。原発の発電コストは火力などほかの電源に比べて安いとされてきた。これには,原発事故に伴う損害賠償や安全対策,核のゴミの処理や廃炉などのバックエンドと呼ばれるコストがすべて含まれるわけではない。」

 

P50「それだけでは済まない。事故が起こった際の惨状を日本国民は目の当たりにした。人が住めなくなるような巨大なリスクを反映しようもない。それなのに,最も安い電源として電力大手の競争力の源泉であり続けていいのか」

 

P50「こうした不信感が簡単にはぬぐえない以上,我々がエネルギー政策の根幹として挑むべき道は一定の時間をかけて原発を減らしていく「減原発」ではないか」

 

 <減原発への備え5カ条>

(1)将来のリスクを含めて原発のコストを明確にする

(2)より厳しい安全審査と地元の納得を再稼働の前提に

(3)原発稼働と並行し代替エネルギー開発を加速

(4)40年廃炉ルールを厳守するかを明確にする

(5)原発は電力大手から切り離し国策会社で保有,競争を促進

 

7.最後に:この記事が欠落させている大事な問題点・課題

 以下,この日経ビジネス記事への批判を書いておきます。

 

(1)「東京電力(福島第1原発)放射能放出事件」による被害者の完全救済への言及が皆無であること。言い換えれば,被害者の完全救済がなされない,いかなる処理スキームも認め難いということである(幸いにして,今般,「東京電力(福島第1原発)放射能放出事件」による被害の損害賠償請求権の民法上の時効が3年から10年に延長されました)。

 

●原発事故賠償の時効延長、特例法が成立:朝日新聞デジタル

 http://www.asahi.com/articles/TKY201312040561.html

 

(2)「脱原発」は即時原発・核燃料施設廃棄以外にない。「減原発」では,いくつかの原発が稼働を続けることとなり,地震列島日本の「核爆弾」ともいうべき原発の超危険性は解消されない。原発は,いかなる対策や規制を施そうとも,危険はゼロにはならないが,過酷事故の深刻さから見て,絶対に失敗が許されない施設である。しかも,現実の原発は,依然として管理がずさんなままであり,更には,規制する側もいい加減で無責任である。一朝一夕にはこの事態は改善されない。危険性は,新規制基準の下においても極めて高いと考えてよい。およそ,失敗の許されない施設などは使ってはいけない。

 

(3)原発などなくても,電力・電気は足りている。また,原発コスト論については,記事にもあった通り「インチキ論」で粉飾されている(簡単な例は,原発が安いというのなら,その原発に金額無制限の民間損害賠償保険を掛けることを義務化してみたらどうか)。

 

(4)従って,この記事では,柏崎刈羽原発という中越沖地震で「傷もの」となった原発の再稼働が否定されていない。現在,東京電力は,福島第1原発の事故後対応を上回る人員(人材)と経営資源(資金)を柏崎刈羽原発の再稼働に振り向けるという,背信・背任的行為を,猛烈な社会的批判を無視して続けている。本来は,福島第1原発事故後の対応に全力を挙げるべきである。しかし,この記事には,それに対する厳しい視線がない。

 

(5)常日頃,民営化論を強調してやまない日経ビジネスが,どういうわけか原発についてだけは「電力大手から切り離し国策会社で保有,競争を促進」などと書いている。事実上の国有化にして「競争」が成り立つはずもない。原発の国有化・国策化は,今以上のモラル・ハザードを生み出す最悪の愚策にすぎない。国有化すべきは原発ではなく,原発の(即時)廃炉であり被害者の完全救済のための仕事である。

 

(6)原発が,嘘八百と汚い金と脅しにまみれた「差別産業」であることの認識がない。何故,原発が日本の過疎地域に押し付けられ,原発現場の作業労働者が雑巾のように使い捨てられているのか。この「犠牲の構造」「差別と支配の構図」が解消されない限り,原発はまともな事業ではありえない。従ってまた,原発は即時廃棄である。(違うというのなら,東京のど真ん中に原発と核廃棄物処分場を作ってみろ)

 

(7)原発の経済性は最悪である。過酷事故コストと核廃棄物の処理処分コストが,ほとんどカウントされていない。10万年の核廃棄物の管理費用がいかほどになるか,計算してみたらどうか。

 

(8)結局は「トイレなきマンション」たる原発は,将来の核廃棄物の処分・管理や,放射能による環境汚染,あるいは親世代の人体の放射線被曝による損傷などなど,将来世代への負の遺産をツケ送りする「反倫理性」「反道徳的」な「極悪」施設であることが,この記事では理解されていない。ドイツの倫理委員会での検討状況を学んで記事を書きなおしてみたらどうか。

早々

 

 

2013年12月 6日 (金)

主なレポートのバック・ナンバー(2013年12月6日現在)

バック・ナンバー
(2013.12.6)

(これまで皆さまにお配りしたレポートのバック・ナンバーです。私の個人ブログ「いちろうちゃんのブログ」にアップしておりますのでご参照いただけると幸いです)

 

<「iいちろうちゃんのブログ>

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/

(バック・ナンバーは画面の右下にあります:直近もの+月別)


 

●(放射線被曝の評価単位)「(増補版)シーベルト」への疑問(2012.12.10

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-9ead.html

 

 

ICRP国内メンバーによる内部被曝論はいかなるものか(小論文「放射性物質による内部被曝について」を批判する)(2013415日)

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-2747.html

 

●放射性ストロンチウムをなぜ調べないのか (放射性セシウムの数百倍の危険性を警戒しよう)

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-cc7b.html

 

●放射線管理区域指定基準を上回る放射能汚染地域での稲作再開をやめよ(無視される生産者・農家の放射線被曝)

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-d6b2.html

 

●(食品の残留放射性セシウム検査)厚生労働省による重点対象品目の削減は許されない

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-5558.html

 

●原子力規制委員会・規制庁による(原発)「新安全基準骨子(案)」に抗議する(こんなものでは原発の安全は確保できない)

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-3d3b.html

 

●拙速極まる住民無視の「原子力災害対策指針」に抗議する

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-a899.html

 

●(大飯原発34号機運転差止仮処分裁判)原子力ムラ・関西電力追従の不当判決糾弾 3人の裁判官を許すな

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/34-85dc.html

 

●「原子力翼賛社会」とはどういうものか?

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-9a71.html

 

●木質燃料が危ない(森林と木材の放射能汚染)

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-844d.html

 

●核燃料サイクル施設等の危険極まりない手抜き「新規制基準」は許されない

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-931c.html

 

●食べものの放射能汚染(1) (近況報告:厚生労働省公表の検査結果から)

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-85a7.html

 

●食べものの放射能汚染(2) 韓国の日本産水産物輸入禁止・試験操業再開

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-44e1.html

 

●原発事故の賠償を何故きちんとしないのか(その1) (原子力損害賠償紛争審査会の新たな方針でも賠償金額が全然足りない)

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-cb8c.html

 

●原発事故の賠償を何故きちんとしないのか(その2)(原発事故の損害賠償を踏み倒す東京電力の態度は許されない) 

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-3355.html

 

●東京電力を法的破綻処理(会社更生法)せよ

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-591b.html

 

●特定秘密保護法に反対します

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-6c69.html

 

●被曝限度20ミリシーベルト (/年) なんて,とんでもない(1)(2)

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/20-36a0.html

http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-9848.html

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-5a96.html

 

(備忘録)第12回「福島県民健康管理調査検討委員会」結果(再度重要関連サイトをまとめておきます)

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/12-a36b.html

 

●(備忘録)第13回「福島県民健康管理調査検討委員会」と子ども甲状腺検査結果

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/13-bc98.html

 

●遺伝子組換え技術と体細胞クローン技術

 http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-9f99.html

早々

遺伝子組換え技術と体細胞クローン技術

前略,田中一郎です。

「遺伝子組換え技術」と,その量産化技術である「体細胞クローン技術」についてのレポートです。それぞれ別添PDFファイルをご覧ください。

(1)遺伝子組換え技術とその産物について  「2009120128.pdf」をダウンロード


(2)体細胞クローン技術について 「20091201283.pdf」をダウンロード

早々

2013年12月 4日 (水)

これだけは見ておいてください=脱原発・脱被曝情報(東海村高レベル廃液時限爆弾,伊方原発,浜岡原発と自民党,「ふくしま集団疎開裁判」の会声明他)

前略,田中一郎です。


(別添PDFファイルは,多くを添付できませんでした)

 別添PDFファイル,及び下記は,「これだけは見ておいてください」の脱原発・脱被曝情報です。ご参考までに。

 

1.東海村の「高レベル放射性廃液」時限爆弾

 下記の2013123日付朝日新聞朝刊記事は必読です。東海村にある(独)日本原子力研究開発機構の核燃料処理施設が極めて危険な状態にあることが発覚しています。

 

 <別添PDFファイル>

●高レベル廃液 爆発の恐れ 東海村 430立方メートル処理待ち(朝日 2013.12.3

 http://www.asahi.com/articles/TKY201312020195.html

 http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/TKY201312020195.html

 

 これは重大かつ深刻に危険な事態です。今,茨城県東海村をM7クラス以上の直下型地震が襲うか(地震の揺れ),M8クラス以上の茨城県沖海底プレート震源地震が襲えば(地震の揺れと大津波),おそらく,この東海村にで(独)日本原子力研究開発機構(旧動燃)によって,これまでずさんなままに「ほったらかし」にされてきた「高レベル放射性廃液」と「プルトニウム溶液」は,この記事にあるように冷却不能となり,福島第1原発と同様に水素爆発を起こし,あるいは沸騰して,放射能を周辺地域一帯や関東一円に向けて放出しまくることになるでしょう。その放射能の量たるや膨大で,首都圏は一瞬にして深刻な放射能汚染地帯と化してしまうことになるのです。

 

 恐ろしいことですが,これが現実です,動燃(動力炉・核燃料開発事業団)=(独)日本原子力研究開発機構のやることは,一部始終・四六時中,こんな調子です。我々一般の有権者・国民や地域住民は,この危険極まる「高レベル放射性廃液」が,今まで,かようなずさんなやり方で「ほったらかし」にされていたとは知りませんでした。そして,まもなく,この危険極まる核施設と,そのずさんな核物質管理の状況は,「特定秘密」とされて,我々の目に「目隠し」がされてしまうことになってしまいます。原子力ムラが支配する原子力翼賛社会とは,軍閥が支配した翼賛社会=大日本帝国と同様に,我々一般の有権者・国民が,その支配者達と「知らぬがまま」の「心中」=一蓮托生を「強要」され,「押し付けられる」社会であるということです。

 

 危険な監理実態が表面化したことを受けて,(独)日本原子力研究開発機構は,この「高レベル放射性廃液」を今後20年もかけてガラス固化するなどと,馬鹿なことを言っています。これから20年の間に大地震・大津波が来ない保障などありません。これは重大なことになってきました。我々は,この危険な「高レベル放射性廃液」を大問題化して,一刻も早く緊急安全対策を実施させなければなりません。そして忘れてはならないのは,青森県六ケ所村の再処理工場にも,同様の「高レベル放射性廃液」などが,東海村ほどの量ではないにせよ,既に貯蔵されているということです(青森県六ヶ所村の再処理工場のアクティブ試験に伴って発生したもの)。

 

 <記事の一部抜粋>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 原子力規制庁は2日、日本原子力研究開発機構の東海再処理施設(茨城県東海村)のプルトニウム溶液と高レベル放射性廃液の調査報告書をまとめた。廃液が430立方メートル処理されずに残っており、安全装置が壊れると沸騰して放射性物質が飛散したり、水素爆発を起こしたりする恐れがあるという。

 

 施設は高速増殖原型炉もんじゅなどのプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料用にプルトニウムを抽出している。施設内には液体プルトニウム3・5立方メートル、高レベル廃液は430立方メートルある。

 

 本来、液体プルトニウムはMOXの粉末にし、高レベル廃液はガラスで固めて保管する。しかし、耐震対策や機器の故障などで、2007年から処理装置が止まったままになっている。

 

 規制庁の調査によると、事故などで冷却設備や水素除去設備などの安全装置が故障すると、高レベル廃液は55時間で沸騰して放射性物質が飛散、水の放射線分解で水素が発生して38時間で爆発する恐れがあるという。プルトニウム溶液は23時間で沸騰、11時間で水素爆発する恐れがある。

 

 原子力機構は、液体プルトニウムは1年半ほどかけて640キロのMOX粉末にし、高レベル廃液は20年かけて、630体のガラス固化体にする計画だ。処理施設を稼働するには、18日に施行予定の国の新規制基準に適合しなければならない。だが、原子力機構は廃液のまま保管する危険性をふまえ、特例で適合前に装置を動かせるよう求めている。今後、原子力規制委員会で検討する。

・・・・・・・・・・・・・・(以上,抜粋終わり)

 

2.伊方原発は目の前の日本最大の活断層「中央構造線」を無視して再稼働されようとしている。

 別添PDFファイル2つ,及び下記の「美浜の会」のサイトをご覧ください。必読です。こんな原発を,いい加減な規制基準と,出鱈目な審査で,「安全」などと嘘八百を言い,再稼働するなど,自殺行為に近いことです。四国電力に原発の過酷事故への対応能力などありませんし,伊方原発の地元=佐多岬半島とその周辺住民は,伊方原発が過酷事故を起こせば,おそらく避難することもできないでしょう。文字通り「殺人原発」の再稼働です。

 

 しかし,別添PDFファイルの『週刊金曜日』記事にありますように,中村時広愛媛県知事は伊方原発の再稼働に関し「(自分が白紙だと発言したことは)再稼働しない選択を含まない」などと突然発言するなど,その言動におかしさが目立ち始めています。大切な故郷や住民・県民を原発の脅威と恐怖から守れないような知事は,知事の名に値しません。しっかりと,厳しく,この危険極まりない原発の再稼働を許さない監視を,愛媛県庁にもやっていただきたいものです。

 

 <別添PDFファイル>

(1)巨大地震が迫る伊方原発と再稼働(伊田浩之 『週刊金曜日 2013.11.29』)

(2)伊方原発 敷地から6キロ 再稼働1号へ活断層無視(東京 2013.11.8

 

●伊方3号機は、津波と同じ評価方法によれば,基準地震動をはるかに超える地震動に襲われ壊滅する

 http://www.jca.apc.org/mihama/ooi/ikata3_jisindou_20131126.pdf

 

●(報告例)121NO NUKES えひめ」:松山市で伊方原発再稼働反対の8千人集会「伊方原発をとめる会 どこへ行く、日本。

 http://blog.livedoor.jp/gataroclone/archives/34561809.html

 

3.【広瀬隆さんより】必見動画の紹介 日々雑感

 http://hibi-zakkan.net/archives/34600259.html

 

 全国のみなさま  広瀬隆です。

「浜岡原発の今とこれから」──静岡県の自民党県議会議員・天野一氏制作のDVDYouTubeにアップされて います。驚くべきことですが、自民党の制作による「浜岡原発反対の解説」です。必見!!

 

4.脱被曝

(1)【共同声明】日本の市民社会は、国連科学委員会の福島報告の見直しを求める。

 ヒューマンライツ・ナウ

 http://hrn.or.jp/activity/topic/post-235/

 

(2)「ふくしま集団疎開裁判」支援の会の記者会見と声明

 本日午後,参議院議員会館で記者会見が開かれます。

 

 <別添PDFファイル>

●請願声明文20131204(「ふくしま集団疎開裁判」を支援する会)
「20131204.pdf」をダウンロード

 

(以下,抜粋)

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「子どもの緊急避難に関する請願」記者会見 声明文(2013124日)

 

 私たち,ふくしま集団疎開裁判の会は,本年11月13日,8.806筆の署名を添えて 安倍晋三内閣総理大臣に「子どもの緊急避難に関する請願」を提出し,これが現在,衆議院・参議院の「東日本大震災復興特別委員会」に付託されています。

 

 請願趣旨は,「原発事故からの復興は,子どもの命の復興(憲法で保障されている健康で文化的な生活を享受する権利)が何よりも最優先されるべきものである。また,日本国のリーダーとして未来を担う子どもの命の復興を最優先で実行し,子ども達の命と未来のために復興税を使う事を求めます。」というものです。

 

 請願事項は,以下の4項目です。

(1)チェルノブイリの教訓を生かして,子ども達を年間1ミリシーベルト以下の場所に避難する権利を認め,国がその費用を負担する